JP3556546B2 - 流量測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、気体、固体および液体が混合した気固液三相流体を被測定流体とし、この被測定流体に含まれる固体および液体(二相流体)の流量を高精度で測定可能とする流量測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気固液三相流体として、ガスの発生し易いスラリー流体、例えばバキュームカーによって汲み取られる屎尿などが挙げられる。バキュームカーによって汲み取られる屎尿は、その量に応じて課金するので、気体を分離し、固体および液体のみの流量を正確に測定する必要がある。
【0003】
図6は従来の流量測定装置を示す概略構成図である。同図において、1はバッファタンク、2は電磁流量計である。バッファタンク1には、上部に流体の導入口1−1が設けられ、下部に流体の排出口1−2が設けられている。また、内部に仕切1−3が設けられており、導入口1−1に連通する上流側室1−4と排出口1−2に連通する下流側室1−5とに分けられている。上流側室1−4と下流側室1−5とは、その上部において連通孔1−6により、その下部において連通孔1−7により連通されている。
【0004】
電磁流量計2は、上流側室1−4と下流側室1−5とを連通する下部側の連通孔1−7に設けられており、流体中に浸漬される流量計本体2−1と、流量計本体2−1の下流側端に設けられたエルボ2−2とを備えている。流量計本体2−1はその中空部を流れる被測定流体の流速vに応じた信号を出力する。この流量計本体2−1からの出力信号(計測流速v)は、所定時間毎に流量計測部11に取り込まれ、この計測流速vを積分した結果から被測定流体の流量が測定される。エルボ2−2は、その先端が流量計本体2−1より上方に位置するように、上方に湾曲している。排出口1−2はエルボ2−2よりも低い位置に設けられている。このような構造の流量測定装置は本出願人による特開平9−304132号公報に開示されている。
【0005】
この流量測定装置において、導入口1−1より流れ込んでくる三相流体3は、上流側室1−4に溜められ、自然分離によって気体Gと固体S・液体Lとに分離される。気体Gは上方の連通孔1−6を通って下流側室1−5に流れ、固体S・液体Lは電磁流量計2(流量計本体2−1→エルボ2−2)を通って下流側室1−5に流れる。固体S・液体L(被測定流体)の流量は電磁流量計2を通過する際に測定される。
【0006】
バキュームカーにおいて、バッファタンク1への三相流体3の導入は、例えば長さ50m、直径50Aのホース10を通して行われる。すなわち、バキュームカー側に真空ポンプ12を設け、この真空ポンプ12が作る一定の流体圧で三相流体3をホース10を通してバッファタンク1内へ引き込む。
ここで、真空ポンプ12が作る一定の流体圧をF、電磁流量計2によりその流速vが測定される被測定流体の密度をρ、被測定流体の流動抵抗によるエネルギー損失をLossとすると、被測定流体の流れは運動のエネルギーと流動抵抗によるエネルギー損失とが一定の流体圧力とバランスして流れるので、その関係は次式で表される。
F=(ρv)/2+Loss ・・・・(1)
この(1)式において、エネルギー損失Lossは抵抗係数をλとすると、Loss=λ・(ρv)/2で表される。
したがって、上記(1)式は、
F=(ρv)/2+λ・(ρv)/2 ・・・・(2)
と表され、流速vは、Fが一定であるので、ρおよびλによって決定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
バキュームカーによって汲み取られる屎尿には、一般用液、簡易水洗、糖尿などがある。一般用液の粘度は1000cp、簡易水洗の粘度は10cp、糖尿の粘度は3000cp程度であり、簡易水洗,一般用液,糖尿の順で粘度が高くなる。因に、水は1cp、空気は0.018cp、サラダ油は2000〜3000cp程度である。
【0008】
簡易水洗は粘度が低いので、ホース10内で詰まることはないが、糖尿の場合には粘度が高く、ホース10内で詰まることがある。このような場合、ホース10の吸入口を便槽から上げ、空気を混入させて、流動抵抗を小さくする。これによって、ホース10内の詰まりが解消され、再び流れるようになる。しばらくすると、またホース10内で詰まり、流れが停止するので、上述と同様にして空気の混入を繰り返す。一般用液の場合でも、固体の含有率や粘度の増加で、ホース10内で詰まることがある。このような場合にも、ホース10の吸入口を便槽から上げ、空気を混入させて、流動抵抗を小さくする。
【0009】
積極的に空気を混入させると、気体の含有率が増え、上流側室1−4に溜められる流体に気泡が抜けきらずに残留する。これにより、電磁流量計2には、固体S・液体Lだけではなく、気泡も通過することになり、すなわち気固液の三相流体が通過することになり、固体S・液体Lのみの流量を正確に測定することができなくなる。糖尿の場合には、頻繁に空気を混入させるので、気体の含有率が高く、測定精度の悪化が顕著となる。なお、積極的に空気を混入させない場合(簡易水洗や一般用液)でも、完全に気体を分離することは困難であり、上流側室1−4に溜められる流体に微細な気泡が残り、この微細な気泡が電磁流量計2を通過し、測定精度を下げる。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、気固液三相流体に含まれる固体および液体(二相流体)の流量を高精度で測定することの可能な流量測定方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、一定の流体圧によって流れている被測定流体の流速を所定時間毎に計測し、この計測流速を積分した結果から被測定流体の流量を測定する流量測定方法において、一定の流体圧,被測定流体の粘性および流動抵抗によるエネルギー損失から計測流速のリミット値を定め、このリミット値を超える計測流速についてはそのリミット値を超える部分を除去して積分するようにしたものである。
この発明によれば、所定時間毎に計測される被測定流体の流速を積分する際、一定の流体圧,被測定流体の粘性および流動抵抗によるエネルギー損失から定められるリミット値を超える計測流速があれば、そのリミット値を超える部分が除去される。
糖尿など粘度の高い被測定流体は、空気を混合することにより、停止することなく継続して流すことができる。この場合、空気の混合により、計測流速は速くなる。被測定流体が停止することなく継続して流れる流速の最低値をバランス点とした場合、被測定流体が固体および液体のみの場合に空気をどれだけ混合すればバランス点に達するかは予め分かるので、この空気の混合によって高めに計測される流速値分低下した点をリミット値として定め、このリミット値を超える部分を除去して計測流速を積分するようにすれば、混合空気によって高めに計測された流速値分を除去した積分結果が得られ、この積分結果から固体および液体のみの流量を正確に測定することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。図1は本発明に係る流量測定方法を適用してなる流量測定装置の要部を示すブロック図である。同図において、図6と同一符号は同一構成要素あるいは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0013】
この流量測定装置では、遠心分離部13を設け、流れ込んでくる三相流体3から遠心力によって混入されている気体を分離するようにしている。また、レンジ切換スイッチ14を設け、流量計測部11における計測流速vの測定レンジを被測定流体の種類に応じて切り換えることができるようにしている。
【0014】
本実施の形態では、流量計測部11に、例えば下記▲1▼〜▲3▼に示すような3種類の測定レンジを用意している。測定レンジ▲1▼は簡易水洗の場合に選択し、測定レンジ▲2▼は一般用液の場合に選択し、測定レンジ▲3▼は糖尿の場合に選択する。この測定レンジの選択は作業者が必要に応じて行う。
▲1▼0〜0.7m/s
▲2▼0〜0.6m/s
▲3▼0〜0.5m/s
【0015】
測定レンジ▲3▼は次のようにして定めている。被測定流体が糖尿である場合、空気を混合することにより、停止することなく継続して流すことができる。この場合、空気の混合により、計測流速vは高くなる。糖尿が停止することなく継続して流れる流速の最低値をバランス点とした場合、糖尿が固体および液体のみの場合に空気をどれだけ混合すればバランス点に達するかは予め分かる。この空気の混合によって高めに計測される流速値分低下した点(この例では、0.5m/s)を測定レンジの上限値(リミット値)として定め、糖尿の場合の測定レンジを0〜0.5m/sとしている。同様にして、一般用液の測定レンジを0〜0.6m/s、簡易水洗の測定レンジを0〜0.7m/sとして定めている。なお、バランス点は、真空ポンプ12が作る一定の流体圧,被測定流体の粘性および流動抵抗によるエネルギー損失により変動する。したがって、測定レンジの上限値は、真空ポンプ12の能力などシステムの違いによって異なる値となる。
【0016】
図2は被測定流体が糖尿である場合に電磁流量計2から流量計測部11へ送られる計測流速vの変化を示す図である。糖尿の場合には、粘度が高くホース内で詰まるので、空気を混入させてその詰まりを解消しながら、流量を測定する。このため、電磁流量計2からの計測流速vは、速くなったり、遅くなったり、停止したりする。被測定流体が糖尿である場合、作業者は、レンジ切換スイッチ14を操作して、流量計測部11における測定レンジを0〜0.5m/s(レンジ▲3▼)に切り換えておく。
【0017】
流量計測部11は、電磁流量計2からの計測流速vを所定時間毎に取り込んで積分し、その積分結果から被測定流体の流量を測定する。この場合、流量計測部11は、測定レンジが0〜0.5m/sに切り換えられているので、測定レンジの上限値である0.5m/sを超える部分については0.5m/sとして、計測流速vを積分する。この結果、測定レンジの上限値すなわちリミット値である0.5m/sを超える部分を除去して計測流速vが積分されるものとなり、混合された空気によって高めに計測された流速値分を除去した積分結果が得られ、この積分結果から被測定流体に含まれる固体および液体のみの流量が正確に測定されるものとなる。
【0018】
被測定流体が一般用液である場合、作業者は、レンジ切換スイッチ14を操作して、流量計測部11における測定レンジを0〜0.6m/s(レンジ▲2▼)に切り換える。被測定流体が簡易水洗である場合、作業者は、レンジ切換スイッチ14を操作して、流量計測部11における測定レンジを0〜0.7m/s(レンジ▲2▼)に切り換える。これにより、上述と同様にして、測定レンジの上限値すなわち一般用液では0.6m/s、簡易水洗では0.7m/sを超える部分を除去して計測流速vが積分されるものとなり、残留する気体によって高めに計測された流速値分を除去した積分結果が得られ、この積分結果から被測定流体に含まれる固体および液体のみの流量が正確に測定されるものとなる。
【0019】
図1では、レンジ切換スイッチ14を設け、流量計測部11における計測流速vの測定レンジを簡易水洗の場合には測定レンジ▲1▼に、一般用液の場合には測定レンジ▲2▼に、糖尿の場合には測定レンジ▲3▼に手動によって切り換えるようにしたが、被測定流体の流動抵抗値を検出する流動抵抗計を設け、この流動抵抗計が検出する流動抵抗値から被測定流体の種類を判別し、その種類に応じて流量計測部11における計測流速vの測定レンジを自動的に切り換えるようにしてもよい。また、流動抵抗計が検出する流動抵抗値に応じて、測定レンジの上限値(リミット値)を調整するようにしてもよい。
【0020】
また、図3に示すように、流動抵抗計15と混合器16を設け、流動抵抗計15が検出する流動抵抗値に応じて、被測定流体への空気の混合(バルブ17を介する空気の混合量)および流量計測部11における計測流速vの測定レンジの上限値(リミット値)を調整するようにしてもよい。このような構成とすることにより、一々ホースの吸入口を便槽から上げて空気を混入させなくてもよくなり、連続制御を行うことができる。
【0021】
図4にレンジ切換スイッチ14を設けたタイプの流量測定装置の側断面図を示す。同図において、4は装置本体、5は遠心分離部(図1の遠心分離部13に対応)、6は排出部であり、これらは耐圧密閉構造とされている。
【0022】
装置本体4は、その内部に隔壁4−1が設けられており、上流側室4−2と下流側室4−3とに分けられている。隔壁4−1には、上流側室4−2と下流側室4−3とを連通する連通孔4−4が設けられており、この連通孔4−4を介する下流側室4−3への流体の通過通路に、隔壁4−1を利用して潜水式の電磁流量計7(図1の電磁流量計2に対応)が取り付けられている。電磁流量計7の流路径と連通孔4−4の径とは同径φ1とされている。
【0023】
遠心分離部5は、円筒状の内輪5−1と、この内輪5−1の外側に位置する円筒状の外輪5−2と、この内輪5−1と外輪5−2との間のリング状空間5−3の下面に位置する床面5−4とを備え、床面5−4には装置本体4の上流側室4−2と連通する落とし口5−5が形成されている。また、外輪5−2には、リンク状空間5−3への流体の流入口5−6が設けられており、この流入口5−6は床面5−4に向けてθ゜(この例では、θ=7〜10゜)傾けられている。また、内輪5−1の上端面5−1aはナイフエッジ形状とされ、角度45゜で鋭く仕上げられている。
【0024】
内輪5−1および外輪5−2上方には蓋5−7が設けられている。この蓋5−7の中央部には、内輪5−1の上端面5−1aを中心とする周辺の状態を覗くことができるように、ガラスまたは透明のアクリル材で製作された窓5−8が設けられている。また、この窓5−8の下端面5−8aと内輪5−1の上端面5−1aとは所定の間隔を隔てて対向し、これによってスリット5−9が形成されている。
【0025】
内輪5−1の内側空洞部5−1bは装置本体4の下流側室4−3と連通している。また、内輪5−1の内側空洞部5−1bには、電磁流量計7の頭部端子箱7−1が位置し、この頭部端子箱7−1から信号を外部に取り出すリード線8が内輪5−1を貫通し、図5に示すように、内輪5−1と外輪5−2との間のリング状空間5−3を通り、さらに外輪5−2を貫通して外部に引き出されている。頭部端子箱7−1およびこの頭部端子箱7−1からのリード線8の出口部分は内輪5−1によって保護されている。
【0026】
また、内輪5−1の外側および内側には、スリット5−9の近傍に、導圧管9−1および9−2の先端が配置されている。導圧管9−1および9−2もリード線8と同様に外部に引き出されている。なお、図5は、図4におけるA方向から見た平面図(蓋5−7を取った状態での平面図)である。
【0027】
排出部6は、装置本体4の下流側室4−3の上部と連通する第1の流出口6−1と、装置本体4の下流側室4−3の下部と連通する第2の流出口6−2と、第1の流出口6−1からの流体の流出通路と第2の流出口6−2からの流体の流出通路との合流位置に設けられた切換弁6−3とを備えており、ハンドル6−4を操作することによって切換弁6−3の弁位置を切り換えることができるようになっている。切換弁6−3の弁位置が図示実線で示す位置にある場合、第2の流出口6−2からの流体の排出を止めた状態で、第1の流出口6−1からの流体の排出が行われる。切換弁6−3の弁位置が図示一点鎖線で示す位置にある場合、第1の流出口6−1からの流体の排出を止めた状態で、第2の流出口6−2からの流体の排出が行われる。
【0028】
この流量測定装置において、ホース10を介し流入口5−6より流れ込んでくる三相流体3は、外輪5−2の内側面に沿って真空ポンプ12が作る一定の流体圧によって旋回し、この旋回によって生じる遠心力によって、混入されている気体Gが分離された後、遠心力が弱まったところで、固体S・液体Lが落とし口5−5から装置本体4の上流側室4−2へ排出される。一方、分離された気体Gは、上昇して、スリット5−9を通り、内輪5−1の内側空洞部5−1bを通って、装置本体4の下流側室4−3に排出される。
【0029】
遠心分離部5では次のようにして気体Gの分離効率が高められている。すなわち、流入口5−6は床面5−4に向けてθ=7〜10゜傾けられており、固体S・液体Lは気体Gよりも重いことから、固体S・液体Lが落とし穴5−5よりも前方の床面5−4を打つ。このときの衝撃が気体Gの分離効率を高める。また、流入口5−6が床面5−4に向けてθ=7〜10゜傾けられているので、固体S・液体Lの流れが床面5−4に押し付けられ、流れの分散が避けられ、これによる強い旋回で生じる遠心力が気体Gの分離効率を高める。
【0030】
また、この流量測定装置では、流入口5−6を床面5−4に向けてθ=7〜10゜傾けていることにより、固体S・液体Lの流れのスリット5−9への流入が防止される。すなわち、固体S・液体Lの流れがリード線8に衝突することが防がれ、流れが乱れ、乱れた固体S・液体Lの流れがスリット5−9に流入することが防止される。なお、流入口5−6の傾斜角度θは、流量に応じて決めるものであり、7〜10゜に固定されるものでないことは言うまでもない。
【0031】
遠心分離部5の落とし口5−5から排出される固体S・液体Lは装置本体4の上流側室4−2に溜められる。この上流側室4−2に溜められた残留気体Gを含む固体S・液体L(被測定流体)は、電磁流量計7を通って、下流側室4−3へ流れる。この際、電磁流量計7によって被測定流体の流速vが計測され、この被測定流体の計測流速vを所定時間毎に流量計測部11が取り込んで積分し、その積分結果から被測定流体の流量を測定する。
【0032】
この場合、被測定流体が糖尿で、レンジ切換スイッチ14を介して流量計測部11における測定レンジが0〜0.5m/sに切り換えられていれば、測定レンジの上限値である0.5m/sを超える部分については0.5m/sとして、計測流速vが積分される。この結果、測定レンジの上限値すなわちリミット値である0.5m/sを超える部分を除去して計測流速vが積分されるものとなり、この積分結果から被測定流体に含まれる固体および液体のみの流量が正確に測定されるものとなる。なお、図4において、18はリセットスイッチ、19は電源オン/オフスイッチであり、レンジ切換スイッチ14に並設して設けられている。
【0033】
遠心分離部5における流入口5−6の径φ2は電磁流量計7の流路径φ1よりも小さくされている。このため、流入口5−6から速い速度で流入され、気泡を混入して落とし口5−5から固体S・液体Lが流下しても、電磁流量計7の流路内での流速は遅くなるので気泡が抜け、遠心分離部5に戻る。
【0034】
下流側室4−3において、電磁流量計7によって流量が測定された固体S・液体Lは、遠心分離部5からの気体Gと合流される。ここで、排出部6における切換弁6−3の弁位置が図示実線で示す位置にあるものとすれば、合流された固体S・液体Lと気体Gとが第1の流出口6−1から排出されるものとなる。
【0035】
第1の流出口6−1の径φ3は電磁流量計7の流路径φ1よりも小さくされている。また、電磁流量計7の流路の上端7aは、第1の流出口6−1の下端6−1aよりも低い位置にある。これにより、電磁流量計7からの固体S・液体Lの流れは、下端6−1aを乗り越えて第1の流出口6−1へ流入する。このため、電磁流量計7の流路内に気体が淀むことがなく、流量測定誤差を起こす虞れがない。
【0036】
一方、遠心分離部5で分離された気体Gの流量は、スリット5−9を通過する際に生じる差圧により測定される。すなわち、導圧管9−1を介して内輪5−1の外側のスリット5−9近傍の圧力を測定し、導圧管9−2を介して内輪5−1の内側のスリット5−9近傍の圧力を測定することにより、この測定した圧力の差に基づいて気体Gの流量が測定される。
【0037】
透明の窓5−8の下端面5−8aの表面は非常に滑らかで固体S・液体Lが付着しにくい。内輪5−1の上端面5−1aはナイフエッジ形状とされ、固体S・液体Lが付着しても抵抗が極めて少なく、ゴミが溜まることがない。これ等により、固体S・液体Lの付着が起きにくく、スリット5−9が詰まることがなく、気体Gのみが流れる時、正確な、再現性の良い差圧が発生する。それ故、この差圧を気体Gの流量換算に精度よく使うことができる。
【0038】
なお、この流量計測装置では、導圧管を用いて差圧を測定するようにしたが、圧力センサを設けて差圧を測定するようにしてもよい。差圧が測定でき、気体Gの流量を求めることできれば、導圧管,圧力センサに限らずどのような方法であってもよい。
【0039】
三相流体3の流量が過大である場合、気体Gの分離ができず、スリット5−9に固体S・液体Lが流入してしまう虞れがある。スリット5−9の状態は透明の窓5−8より観察することができる。このような場合は、三相流体3の流入量を減らし、分離が正常に行われるように制御することで、スリット5−9への固体S・液体Lの流入を回避することが可能である。
【0040】
ハンドル6−4を操作することによって、排出部6における切換弁6−3の弁位置を図示一点鎖線で示す位置とすれば、第1の流出口6−1からの気体Gと固体S・液体Lの排出が止まり、装置本体4の下流側室4−3に滞留している固体S・液体Lがその最下層位置から排出される。これにより、沈殿物を押し流し、下流側室4−3内を清掃することができる。この構造の場合、潜水式の電磁流量計7を使用していることから、液溜まりが必ず存在するので、内部に蓄積物が溜まり、電磁流量計7の出口まで影響するようなことも起こりうる。また、下流側室4−3の下部にゴミが溜まることがある。第2の流出口6−2を設けることによって、それを強制的に排出することが可能となり、分解清掃等の必要がなくなる。
【0041】
なお、この流量計測装置では、第1の流出口6−1からの流体の流出通路と第2の流出口6−2からの流体の流出通路との合流位置に切換弁6−3を設けるようにしたが、第1の流出口6−1および第2の流出口6−2の管路内にそれぞれ開閉弁を設け、各々の弁の開閉によって、第1の流出口6−1からの流体の排出と第2の流出口6−2からの流体の排出の選択的な切り換えを行うようにしてもよい。
【0042】
また、この流量計測装置では、三相流体から気体を分離し、分離した後の固体および液体の流量を計測流速vの測定レンジを変えて測定するようにしたが、同様の方法で、気体と液体とが混合された気液二相流体から気体を分離し、分離した後の液体の流量を計測流速vの測定レンジを変えて測定するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、所定時間毎に計測される被測定流体の流速を積分する際、一定の流体圧,被測定流体の粘性および流動抵抗によるエネルギー損失から定められるリミット値を超える計測流速があれば、そのリミット値を超える部分が除去されるものとなり、計測流速のリミット値を適切に定めることにより、気固液三相流体に含まれる固体および液体(二相流体)のみの流量を高精度で測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量測定方法を適用してなる流量測定装置の要部を示すブロック図である。
【図2】被測定流体が糖尿である場合に電磁流量計から流量計測部へ与えられる計測流速vの変化を示す図である。
【図3】流動抵抗計および混合器を設けて連続制御するようにした流量測定装置の要部を示すブロック図である。
【図4】レンジ切換スイッチを設けたタイプの流量測定装置の側断面図である。
【図5】図4におけるA方向から見た平面図(蓋を取った状態での平面図)である。
【図6】従来の流量測定装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
3…三相流体、4…装置本体、4−1…隔壁、4−2…上流側室、4−3…下流側室、4−4…連通孔、5(13)…遠心分離部、5−1…内輪、5−1a…上端面、5−1b…内側空洞部、5−2…外輪、5−3…リング状の空間、5−4…床面、5−5…落とし口、5−6…流入口、5−7…蓋、5−8…窓、5−9…スリット、6…排出部、6−1…第1の流出口、6−2…第2の流出口、6−3…切換弁、6−4…ハンドル、7(2)…電磁流量計、8…リード線、9−1,9−2…導圧管、10…ホース、11…流量計測部、12…真空ポンプ、14…レンジ切換スイッチ、15…流動抵抗計、16…混合器、17…バルブ、18…リセットスイッチ、19…電源オン/オフスイッチ。

Claims (6)

  1. 一定の流体圧によって流れている被測定流体の流速を所定時間毎に計測し、この計測流速を積分した結果から被測定流体の流量を測定する流量測定方法において、
    前記一定の流体圧,前記被測定流体の粘性および流動抵抗によるエネルギー損失から計測流速のリミット値を定め、
    このリミット値を超える計測流速についてはそのリミット値を超える部分を除去して積分する
    ようにしたことを特徴とする流量測定方法。
  2. 請求項1において、前記被測定流体が停止することなく継続して流れる流速の最低値をバランス点とし、このバランス点よりも所定値低下した点を前記計測流速のリミット値としたことを特徴とする流量測定方法。
  3. 請求項1において、前記被測定流体の種類に応じて前記計測流速のリミット値を切り換えるようにしたことを特徴とする流量測定方法。
  4. 請求項1において、前記被測定流体の流動抵抗値を測定し、この流動抵抗値から被測定流体の種類を判別し、その種類に応じて前記計測流速のリミット値を切り換えるようにしたことを特徴とする流量測定方法。
  5. 請求項1において、前記被測定流体の流動抵抗値を測定し、この流動抵抗値に応じて前記計測流速のリミット値を調整するようにしたことを特徴とする流量測定方法。
  6. 請求項1において、前記被測定流体の流動抵抗値を測定し、この流動抵抗値に応じて前記被測定流体への空気の混合および前記計測流速のリミット値の調整を行うようにしたことを特徴とする流量測定方法。
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