JP3565304B2 - 有機性汚水の処理方法と装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性汚水の処理方法に係り、特に、有機性汚水を好気性生物処理して得られる余剰汚泥を可溶化する処理方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有機性汚水の好気性生物処理(活性汚泥法、生物学的硝化脱窒素法など)の最大の問題点は水質を浄化する工程に存在するのではなく、むしろ汚泥処理工程にある。
すなわち、好気性生物処理方法は、余剰活性汚泥の発生量が非常に多い点に最大の問題点がある。余剰活性汚泥は、現在脱水後埋立てあるいは焼却処分されているが、多大の経費と設備を必要としていた。
従来の活性汚泥法の余剰汚泥の発生量は、数多くの実験あるいは実績により、除去BOD当り、0.6〜0.8(kgSS/kgBOD)程度となることが良く知られている。
【0003】
その上、余剰汚泥は、質的にも難脱水性であるため、益々汚泥処理が困難になっている。
このような、余剰汚泥を減少するために、従来余剰汚泥の可溶化処理方法として、アルカリ剤を添加して処理する方法(特開平2−227190号公報参照)、一方にアルカリ剤、片方に酸を添加して処理する方法(特開平2−293095号公報)等が知られていたが、これらの処理方法でも余剰汚泥はある程度減少するものの、より以上の減容化方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑み、簡単な処理手段により余剰汚泥のほとんど発生しない、有機性汚水の好気性生物処理方法と装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、有機性汚水を好気性生物処理した後、得られる汚泥の一部を可溶化処理して前記好気性生物処理工程に戻して処理する方法において、前記可溶化処理が酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理工程とアルカリ剤を用いるアルカリ処理工程から成り、前記酸性酸化剤とアルカリ剤が、塩水を隔膜電解して得られた酸性酸化水とアルカリ水であることとしたものである。
また、前記酸性酸化処理工程とアルカリ処理工程が、並列又は直列に設けられ、それぞれ複数の工程からなり、該複数の工程から成る酸性酸化処理工程及びアルカリ処理工程では、該工程の前段の工程に酸性酸化剤又はアルカリ剤を全量導入するとともに、被処理汚泥を各段の工程に分配して導入するのがよい。
【0006】
また、前記可溶化処理した汚泥は、好気性生物処理工程に戻す前に前曝気工程を設けて曝気処理して残留塩素を揮発除去するのが良く、さらに、該汚泥の一部は、再度可溶化処理する工程に戻して処理することにより、より分解性は向上する。
また、本発明では、有機性汚水を好気性生物処理する生物処理槽と、生物処理した処理液を固液分離する固液分離装置と、固液分離した汚泥の一部を可溶化処理する可液化処理手段と、可溶化処理した処理液を前記好気性生物処理槽に戻す流路とを有する有機性汚水の処理装置において、前記可溶化処理手段が、酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理槽及びアルカリ剤を用いるアルカリ処理槽と、該酸性酸化処理槽及びアルカリ処理槽に酸性酸化剤とアルカリ剤を供給する塩水の隔膜電解装置とから成ることを特徴とする有機性汚水の処理装置としたものである。
なお、可溶化処理で酸性酸化処理工程及びアルカリ処理工程で処理した汚泥は、これらを混合することにより中性に戻すが、万一pHが中性域を外れた場合は、酸性酸化水又はアルカリ水を用いて中性に戻すのが良い。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1に本発明の処理方法の汚泥減容化プロセスのフローの一例を示す。
図1においては、有機性汚水12を、好気性生物処理槽1で処理し、沈殿槽2で固液分離して処理水13と汚泥14、15を得る排水処理工程で処理し、発生した汚泥の一部を返送汚泥14として生物処理槽1に循環すると共に、他部15を可溶化工程3に導入して、汚泥を可溶化及び分解処理を行った後、排水処理工程の生物処理槽1に返送18して、溶解性有機物及び汚泥分の生物分解を行っている。
可溶化工程3に導入された汚泥15は、並列で複数(2槽づつ)設けられたアルカリ処理工程5、5′と酸化処理工程4、4′にそれぞれ導入され、海水又は塩素イオンを含む各種の塩水を隔膜電解して得られたアルカリ水21及び酸性酸化水20と接触させることにより可溶化及び酸化分解処理を行っている。
【0008】
前記可溶化工程3では、アルカリ処理工程と酸化処理工程が並列で複数設置されているが、図2に部分工程図として示すように、アルカリ処理工程5、5′と酸化処理工程4を直列に設置することができる。この場合、酸性酸化水からの塩素臭はアルカリ汚泥に吸収されて脱臭され、また、汚泥はアルカリ処理と酸化処理の両方の処理を受けるので分解性が向上する。
塩水の隔膜電解は、隔膜11によって陽極9を有する陽極室7と陰極8を有する陰極室10によって仕切られた隔膜電解装置6を用いて行い、該装置6の陽極室7と陰極室8に塩水19を導入する。陽極室7では、陽極でH+ が生成し、酸性になると共に、塩水中のCl− より塩素系酸化剤(HClO、Cl2 、Cl・等)が発生し、酸性酸化水20を得、陰極室8では、陰極でOH− が生成しアルカリ性になり、アルカリ水21を得て、酸性酸化水20を酸化槽4に、アルカリ水21をアルカリ槽5にそれぞれ導入して可溶化処理に用いる。
また、アルカリ処理工程と酸化処理工程はそれぞれ処理槽を2段に設け、それぞれに導入された汚泥16、17の一部は、第2アルカリ槽5′と第2酸化槽4′にそれぞれ分流して導入する。
【0009】
次に、これらの槽の作用を説明する。
まず、第1アルカリ槽は、隔膜電解により生成したアルカリを汚泥に反応させ、強アルカリ条件下で汚泥菌体の破壊及び細胞内液の溶出による汚泥の可溶化処理を行い、第2アルカリ槽は、第1アルカリ槽からの余剰アルカリを利用して、汚泥の可溶化を進行させる。
次に、第1酸化槽は、隔膜電解により生成した酸、酸化剤を汚泥に反応させ強酸条件下で汚泥菌体の酸化分解処理を行う、第2酸化槽は、第1酸化槽からの余剰の酸、酸化剤を利用して、汚泥の酸化分解を進行させる。
なお、図1では、アルカリ処理及び酸性酸化処理を並列でそれぞれ2系列で行っているが、各々の処理は、単一槽(第1アルカリ槽と第1酸化槽のみ)でも良いし、それぞれを2槽以上の系列で行ってもよいし、直列で単一又は2槽以上で行ってもよい。
【0010】
図3に、本発明の処理方法の別の概略フロー工程図を示す。図3では好気性生物処理槽1の前に調整槽23を設け、可溶化工程3の後に前曝気槽22を設けている。
図3においては、有機性汚水12は生物処理槽1に入る前に調整槽23に導入されて曝気処理される。また、可溶化工程3からの可溶化汚泥18は、前曝気槽22で曝気処理され、可溶化処理に用いた電解水中の残留塩素を揮発除去した後に、生物処理槽1に導入している。なお、前曝気槽22の替りに、可溶化汚泥18を調整槽23に導入して、曝気処理して残留塩素を除去することができる。
図4に、可溶化汚泥18の一部を、可溶化工程3に循環する概略フロー工程図を示す。このように、可溶化汚泥の一部を循環処理することにより、更に汚泥の分解性を向上することができる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
図1の処理フローに示した実験装置(Run1)と、同フローから可溶化工程を除いた実験装置(Run2)の2系列を設けて、処理水質と汚泥発生量を比較した。Run1において、可溶化工程に導入する汚泥量は余剰汚泥量の4倍量を導入し、アルカリ処理工程には、その2/3量、酸化処理工程にはその1/3量をそれぞれ導入した。また、第2アルカリ槽には、アルカリ処理工程に導入される汚泥量の1/2量、第2酸化槽には、酸化処理工程に導入される汚泥量の1/3量をそれぞれ導入した。各処理槽の滞留時間はいずれも4時間とした。本実施例では塩水として海水の1/2の塩分濃度の食塩水を用いた。また、食塩水の使用量は、余剰汚泥量と同量を電解処理槽に通水した。隔膜電解処理の条件と得られた電解水(アルカリ水、酸性酸化水)の性状を表1、2にそれぞれ示す。なお、実験はA食品会社の排水を原水(pH6.4、BOD500mg/リットル、COD Mn240mg/リットル、SS80mg/リットル)として、Run1とRun2の運転条件は可溶化工程を設ける以外は同条件で運転した。
【0012】
【表1】
【表2】
【0013】
表3に、導入汚泥と処理済汚泥の性状を示す。
【表3】
【0014】
実験結果を表4に示す。表4から、可溶化工程を組み込んだRun1はRun2に比べて汚泥発生量が著しく少なく、処理水質もほとんど差はなかった。
【表4】
【0015】
実施例2
図2の処理フロー、即ち、アルカリ槽及び酸化槽を直列に設置して可溶化処理を行う実験装置を設けて処理実験を行った。
可溶化工程に導入する汚泥量は余剰汚泥量の3倍量を導入し、第1アルカリ槽には、その2/3量(対余剰汚泥量の2倍)、第2アルカリ槽にはその1/3量をそれぞれ導入した。また、実施例1と同じく、各処理槽の滞留時間はいずれも4時間とし、使用する塩水も海水の1/2の塩分濃度の食塩水を用い、実施例1と同様に処理した。
表5に直列方式により処理した導入汚泥と処理済汚泥の性状を示す。
【表5】
【0016】
連続実験結果を表6に示す。
【表6】
直列方式によると、アルカリ処理と酸化処理を直列に行うことで汚泥の分解性アップし、酸化槽pHは中性となる。また、アルカリ汚泥に酸性酸化水を添加することにより塩素臭をなくすとともに、臭気対策用の付帯設備を低減できる等の利点がある。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、酸性酸化剤及びアルカリ剤を用いた処理により、余剰汚泥をほとんど分解でき、汚泥はほとんど発生せず、また、酸性酸化剤、アルカリ剤として塩水の隔膜処理から得られる酸性酸化水、アルカリ水を用いることにより、安価に容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法に用いる汚泥減容化プロセスのフロー工程図。
【図2】可溶化工程の他の部分フロー工程図。
【図3】本発明の処理方法の別の概略フロー工程図。
【図4】本発明の処理方法の他の概略フロー工程図。
【符号の説明】
1:好気性生物処理槽、2:沈殿槽、3:可溶化工程、4:第1酸化槽、4′:第2酸化槽、5:第1アルカリ槽、5′:第2アルカリ槽、6:隔膜電解装置、7:陽極室、8:陰極室、9:陽極、10:陰極、11:隔膜、12:有機性汚水、13:処理水、14:返送汚泥、15:余剰汚泥、16、17:余剰汚泥の一部、18:可溶化汚泥、19:塩水、20:酸性酸化水、21:アルカリ水、22:前曝気槽、23:調整槽
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性汚水の処理方法に係り、特に、有機性汚水を好気性生物処理して得られる余剰汚泥を可溶化する処理方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有機性汚水の好気性生物処理(活性汚泥法、生物学的硝化脱窒素法など)の最大の問題点は水質を浄化する工程に存在するのではなく、むしろ汚泥処理工程にある。
すなわち、好気性生物処理方法は、余剰活性汚泥の発生量が非常に多い点に最大の問題点がある。余剰活性汚泥は、現在脱水後埋立てあるいは焼却処分されているが、多大の経費と設備を必要としていた。
従来の活性汚泥法の余剰汚泥の発生量は、数多くの実験あるいは実績により、除去BOD当り、0.6〜0.8(kgSS/kgBOD)程度となることが良く知られている。
【0003】
その上、余剰汚泥は、質的にも難脱水性であるため、益々汚泥処理が困難になっている。
このような、余剰汚泥を減少するために、従来余剰汚泥の可溶化処理方法として、アルカリ剤を添加して処理する方法(特開平2−227190号公報参照)、一方にアルカリ剤、片方に酸を添加して処理する方法(特開平2−293095号公報)等が知られていたが、これらの処理方法でも余剰汚泥はある程度減少するものの、より以上の減容化方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑み、簡単な処理手段により余剰汚泥のほとんど発生しない、有機性汚水の好気性生物処理方法と装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、有機性汚水を好気性生物処理した後、得られる汚泥の一部を可溶化処理して前記好気性生物処理工程に戻して処理する方法において、前記可溶化処理が酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理工程とアルカリ剤を用いるアルカリ処理工程から成り、前記酸性酸化剤とアルカリ剤が、塩水を隔膜電解して得られた酸性酸化水とアルカリ水であることとしたものである。
また、前記酸性酸化処理工程とアルカリ処理工程が、並列又は直列に設けられ、それぞれ複数の工程からなり、該複数の工程から成る酸性酸化処理工程及びアルカリ処理工程では、該工程の前段の工程に酸性酸化剤又はアルカリ剤を全量導入するとともに、被処理汚泥を各段の工程に分配して導入するのがよい。
【0006】
また、前記可溶化処理した汚泥は、好気性生物処理工程に戻す前に前曝気工程を設けて曝気処理して残留塩素を揮発除去するのが良く、さらに、該汚泥の一部は、再度可溶化処理する工程に戻して処理することにより、より分解性は向上する。
また、本発明では、有機性汚水を好気性生物処理する生物処理槽と、生物処理した処理液を固液分離する固液分離装置と、固液分離した汚泥の一部を可溶化処理する可液化処理手段と、可溶化処理した処理液を前記好気性生物処理槽に戻す流路とを有する有機性汚水の処理装置において、前記可溶化処理手段が、酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理槽及びアルカリ剤を用いるアルカリ処理槽と、該酸性酸化処理槽及びアルカリ処理槽に酸性酸化剤とアルカリ剤を供給する塩水の隔膜電解装置とから成ることを特徴とする有機性汚水の処理装置としたものである。
なお、可溶化処理で酸性酸化処理工程及びアルカリ処理工程で処理した汚泥は、これらを混合することにより中性に戻すが、万一pHが中性域を外れた場合は、酸性酸化水又はアルカリ水を用いて中性に戻すのが良い。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1に本発明の処理方法の汚泥減容化プロセスのフローの一例を示す。
図1においては、有機性汚水12を、好気性生物処理槽1で処理し、沈殿槽2で固液分離して処理水13と汚泥14、15を得る排水処理工程で処理し、発生した汚泥の一部を返送汚泥14として生物処理槽1に循環すると共に、他部15を可溶化工程3に導入して、汚泥を可溶化及び分解処理を行った後、排水処理工程の生物処理槽1に返送18して、溶解性有機物及び汚泥分の生物分解を行っている。
可溶化工程3に導入された汚泥15は、並列で複数(2槽づつ)設けられたアルカリ処理工程5、5′と酸化処理工程4、4′にそれぞれ導入され、海水又は塩素イオンを含む各種の塩水を隔膜電解して得られたアルカリ水21及び酸性酸化水20と接触させることにより可溶化及び酸化分解処理を行っている。
【0008】
前記可溶化工程3では、アルカリ処理工程と酸化処理工程が並列で複数設置されているが、図2に部分工程図として示すように、アルカリ処理工程5、5′と酸化処理工程4を直列に設置することができる。この場合、酸性酸化水からの塩素臭はアルカリ汚泥に吸収されて脱臭され、また、汚泥はアルカリ処理と酸化処理の両方の処理を受けるので分解性が向上する。
塩水の隔膜電解は、隔膜11によって陽極9を有する陽極室7と陰極8を有する陰極室10によって仕切られた隔膜電解装置6を用いて行い、該装置6の陽極室7と陰極室8に塩水19を導入する。陽極室7では、陽極でH+ が生成し、酸性になると共に、塩水中のCl− より塩素系酸化剤(HClO、Cl2 、Cl・等)が発生し、酸性酸化水20を得、陰極室8では、陰極でOH− が生成しアルカリ性になり、アルカリ水21を得て、酸性酸化水20を酸化槽4に、アルカリ水21をアルカリ槽5にそれぞれ導入して可溶化処理に用いる。
また、アルカリ処理工程と酸化処理工程はそれぞれ処理槽を2段に設け、それぞれに導入された汚泥16、17の一部は、第2アルカリ槽5′と第2酸化槽4′にそれぞれ分流して導入する。
【0009】
次に、これらの槽の作用を説明する。
まず、第1アルカリ槽は、隔膜電解により生成したアルカリを汚泥に反応させ、強アルカリ条件下で汚泥菌体の破壊及び細胞内液の溶出による汚泥の可溶化処理を行い、第2アルカリ槽は、第1アルカリ槽からの余剰アルカリを利用して、汚泥の可溶化を進行させる。
次に、第1酸化槽は、隔膜電解により生成した酸、酸化剤を汚泥に反応させ強酸条件下で汚泥菌体の酸化分解処理を行う、第2酸化槽は、第1酸化槽からの余剰の酸、酸化剤を利用して、汚泥の酸化分解を進行させる。
なお、図1では、アルカリ処理及び酸性酸化処理を並列でそれぞれ2系列で行っているが、各々の処理は、単一槽(第1アルカリ槽と第1酸化槽のみ)でも良いし、それぞれを2槽以上の系列で行ってもよいし、直列で単一又は2槽以上で行ってもよい。
【0010】
図3に、本発明の処理方法の別の概略フロー工程図を示す。図3では好気性生物処理槽1の前に調整槽23を設け、可溶化工程3の後に前曝気槽22を設けている。
図3においては、有機性汚水12は生物処理槽1に入る前に調整槽23に導入されて曝気処理される。また、可溶化工程3からの可溶化汚泥18は、前曝気槽22で曝気処理され、可溶化処理に用いた電解水中の残留塩素を揮発除去した後に、生物処理槽1に導入している。なお、前曝気槽22の替りに、可溶化汚泥18を調整槽23に導入して、曝気処理して残留塩素を除去することができる。
図4に、可溶化汚泥18の一部を、可溶化工程3に循環する概略フロー工程図を示す。このように、可溶化汚泥の一部を循環処理することにより、更に汚泥の分解性を向上することができる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
図1の処理フローに示した実験装置(Run1)と、同フローから可溶化工程を除いた実験装置(Run2)の2系列を設けて、処理水質と汚泥発生量を比較した。Run1において、可溶化工程に導入する汚泥量は余剰汚泥量の4倍量を導入し、アルカリ処理工程には、その2/3量、酸化処理工程にはその1/3量をそれぞれ導入した。また、第2アルカリ槽には、アルカリ処理工程に導入される汚泥量の1/2量、第2酸化槽には、酸化処理工程に導入される汚泥量の1/3量をそれぞれ導入した。各処理槽の滞留時間はいずれも4時間とした。本実施例では塩水として海水の1/2の塩分濃度の食塩水を用いた。また、食塩水の使用量は、余剰汚泥量と同量を電解処理槽に通水した。隔膜電解処理の条件と得られた電解水(アルカリ水、酸性酸化水)の性状を表1、2にそれぞれ示す。なお、実験はA食品会社の排水を原水(pH6.4、BOD500mg/リットル、COD Mn240mg/リットル、SS80mg/リットル)として、Run1とRun2の運転条件は可溶化工程を設ける以外は同条件で運転した。
【0012】
【表1】
【表2】
【0013】
表3に、導入汚泥と処理済汚泥の性状を示す。
【表3】
【0014】
実験結果を表4に示す。表4から、可溶化工程を組み込んだRun1はRun2に比べて汚泥発生量が著しく少なく、処理水質もほとんど差はなかった。
【表4】
【0015】
実施例2
図2の処理フロー、即ち、アルカリ槽及び酸化槽を直列に設置して可溶化処理を行う実験装置を設けて処理実験を行った。
可溶化工程に導入する汚泥量は余剰汚泥量の3倍量を導入し、第1アルカリ槽には、その2/3量(対余剰汚泥量の2倍)、第2アルカリ槽にはその1/3量をそれぞれ導入した。また、実施例1と同じく、各処理槽の滞留時間はいずれも4時間とし、使用する塩水も海水の1/2の塩分濃度の食塩水を用い、実施例1と同様に処理した。
表5に直列方式により処理した導入汚泥と処理済汚泥の性状を示す。
【表5】
【0016】
連続実験結果を表6に示す。
【表6】
直列方式によると、アルカリ処理と酸化処理を直列に行うことで汚泥の分解性アップし、酸化槽pHは中性となる。また、アルカリ汚泥に酸性酸化水を添加することにより塩素臭をなくすとともに、臭気対策用の付帯設備を低減できる等の利点がある。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、酸性酸化剤及びアルカリ剤を用いた処理により、余剰汚泥をほとんど分解でき、汚泥はほとんど発生せず、また、酸性酸化剤、アルカリ剤として塩水の隔膜処理から得られる酸性酸化水、アルカリ水を用いることにより、安価に容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法に用いる汚泥減容化プロセスのフロー工程図。
【図2】可溶化工程の他の部分フロー工程図。
【図3】本発明の処理方法の別の概略フロー工程図。
【図4】本発明の処理方法の他の概略フロー工程図。
【符号の説明】
1:好気性生物処理槽、2:沈殿槽、3:可溶化工程、4:第1酸化槽、4′:第2酸化槽、5:第1アルカリ槽、5′:第2アルカリ槽、6:隔膜電解装置、7:陽極室、8:陰極室、9:陽極、10:陰極、11:隔膜、12:有機性汚水、13:処理水、14:返送汚泥、15:余剰汚泥、16、17:余剰汚泥の一部、18:可溶化汚泥、19:塩水、20:酸性酸化水、21:アルカリ水、22:前曝気槽、23:調整槽
Claims (4)
- 有機性汚水を好気性生物処理した後、得られる汚泥の一部を可溶化処理して前記好気性生物処理工程に戻して処理する方法において、前記可溶化処理が酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理工程とアルカリ剤を用いるアルカリ処理工程から成り、前記酸性酸化剤とアルカリ剤が、塩水を隔膜電解して得られた酸性酸化水とアルカリ水であることを特徴とする有機性汚水の処理方法。
- 前記可溶化処理した汚泥は、好気性生物処理工程に戻す前に、前曝気工程を設けて曝気処理することを特徴とする請求項1に記載の有機性汚水の処理方法。
- 前記可溶化処理した汚泥の一部は、可溶化処理する工程に戻して再度処理することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機性汚水の処理方法。
- 有機性汚水を好気性生物処理する生物処理槽と、生物処理した処理液を固液分離する固液分離装置と、固液分離した汚泥の一部を可溶化処理する可液化処理手段と、可溶化処理した処理液を前記好気性生物処理槽に戻す流路とを有する有機性汚水の処理装置において、前記可溶化処理手段が、酸性酸化剤を用いる酸性酸化処理槽及びアルカリ剤を用いるアルカリ処理槽と、該酸性酸化処理槽及びアルカリ処理槽に酸性酸化剤とアルカリ剤を供給する塩水の隔膜電解装置とから成ることを特徴とする有機性汚水の処理装置。
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| JP8-196958 | 1996-07-09 | ||
| JP15618797A JP3565304B2 (ja) | 1996-07-09 | 1997-05-30 | 有機性汚水の処理方法と装置 |
Publications (2)
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| JPH1076299A JPH1076299A (ja) | 1998-03-24 |
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| JP5184249B2 (ja) * | 2008-08-01 | 2013-04-17 | 日鉄住金環境株式会社 | 有機性廃水の処理方法 |
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1997
- 1997-05-30 JP JP15618797A patent/JP3565304B2/ja not_active Expired - Fee Related
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