JP3568111B2 - アウタロータ型電動機の固定子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用電気機器(例えば、全自動洗濯機、食器洗い乾燥機等)等に搭載されているアウタロータ型電動機の固定子に係るものであり、詳しくは環状継鉄枠と極歯片との嵌合後、簡単に固定できる、又リサイクル対策として、容易に環状継鉄枠と、極歯片と、コイルと、に分離できるアウタロータ型電動機の固定子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アウタロータ型電動機の固定子は、図1のように任意数の極歯部(スロット)11を有する固定子個片(例えば、厚さ0.35mmの熱間圧延珪素鋼板から切断する。)10を順に積層(打ち出し突起部14は、積層時の各固定子個片10の位置決めとして円形の半抜き形状となっていて、該半抜きの凸部が積層時に次の固定子個片10の半抜きの円形と嵌合することによって上下の固定子個片10の位置を規制するものであり、該打ち出し突起部14を押圧して嵌合固着しながら積層する。例えば、実開昭61−77648号公報等の開示技術参照。)して固定子片を成し、上下(又は左右)2分割(又は数分割或いは極歯別分割)されたボビンを各々の極歯に外嵌し、該各々のボビンに銅線を巻いてコイルとし、完成されていた。
さて、リサイクル対策として、容易に、任意数の分割積層鉄心片と、コイルと、に分離可能な構造の(インナーロータ型)電動機の固定子には、例えば、特開平8−275414号公報等に開示されているように、一片の積層鉄心片の凹部と、捲装ボビンを装着した他片の積層鉄心片の凸部と、を圧入嵌合して固着するものがある。
又、任意数の極歯片と、環状継鉄枠と、コイルと、に分離可能な構造の(インナーロータ型)電動機の固定子には、例えば、特開平5−3648号公報等に開示されている技術を応用し、環状継鉄枠の凹部と、コイルを装着した極歯片の凸部と、を圧入嵌合して固着するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの技術をアウタロータ型電動機の固定子に応用するうえにおいて、圧入嵌合して固着するものは、突き合わせ面のバラツキにより空隙を生じて磁路形成に悪影響があり出力低下が発生するという問題点がある。又、場合により補強用部品等を必要とするという問題点がある。
【0004】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、極歯片の環状継鉄嵌合側の端部の櫛歯形状と、環状継鉄枠の歯抜形状と、を嵌合した後に、安価で簡単な治工具等(機械加工するために部品の位置決め、支持、工具の案内等に用いる治具と、パンチ、ドライバー等の一般的な工具や、機械加工するために特注で製作した専用工具等を合わせて治工具等という。)を用いて、該極歯片と、該環状継鉄枠と、を固定することにより、良好な強度とひずみの少ない密着結合が得られ、接合部空隙の縮小改善から磁気抵抗が低減して良好な電気磁気特性を有するとともに、リサイクル対策として、環状継鉄枠と、極歯片と、の嵌合部を、安価で簡単な治工具等で切断することにより、容易に環状継鉄枠と、極歯片と、コイルと、に分離できるアウタロータ型電動機の固定子を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のアウタロータ型電動機の固定子は、固定子は極歯部の無い環状継鉄枠に、コイルを外嵌した任意の極歯片が嵌合されて成し、凹欠部を有する極歯片は2種類以上の異形状に切断された鉄心個片を交互又は順に積層して一端部を極歯に他端部を櫛歯形状にしたもので、少なくても1種類の鉄心個片は略T字状個片であって一端部を極歯に他端部に凹欠部を有する形状にしたもので、略外径寄り側の面に凹形穴部を有する環状継鉄枠は2種類以上の異形状に切断された環状鉄心片を交互又は順に積層して外周壁を歯抜形状にしたもので、少なくても1種類の環状鉄心片は任意の凹形穴部を有したものにおいて、該環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、パンチ等の治工具等で加圧折曲することにより、該極歯片の凹欠部を固定させたことを特徴とする。
そして、前記アウタロータ型電動機の固定子において、加圧折曲された環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、パンチ等の治工具等で切断することにより、環状継鉄枠と、極歯片と、コイルと、に分離できることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
例えば、厚さ0.35mmの熱間圧延珪素鋼板から、一個又は数個の打ち出し突起部24と、任意数の凸設部21を有する環状継鉄部23と、一個又は数個のケーシング固定用ガイド孔22と、を有する環状鉄心個片A20(図1参照)を所定数量切断する。又、該珪素鋼板から、該環状鉄心個片A20と同一位置に設けられた一個又は数個の打ち出し突起部35と、該環状鉄心個片A20と同一位置に設けられた一個又は数個のケーシング固定用ガイド孔33と、爪部31を有する凹形穴部(爪部を有する略丸穴、略楕円穴、略菱形穴、略角形穴等でも良い。)32を任意数有する環状継鉄部34と、を有する環状鉄心個片B30(図2参照)を所定数量切断する。
そして、所定数量の該環状鉄心個片A20と、所定数量の該環状鉄心個片B30と、を1枚づつ交互に積層して、一片の環状継鉄枠62(図6参照)を製作する。積層の際は、一個又は数個の打ち出し突起部を押圧して嵌合固着しながら積層する。該打ち出し突起部は、積層時の各環状鉄心個片の位置決めとして円形(略楕円形、略菱形形、略角形等でも良い。)の半抜き形状となっていて、該半抜きの凸部が積層時に次の環状鉄心個片の半抜きの円形と嵌合することによって上下の環状鉄心個片の位置を規制する。積層された環状継鉄枠62の外周壁には所定数量の歯抜形状部が形成されている。
上記の一実施例では、該環状鉄心個片A20と、該環状鉄心個片B30とを1枚づつ交互に積層しているが、2枚づつ、3枚づつであっても有効である。又、該環状鉄心個片A20、該環状鉄心個片B30以外の環状鉄心個片を設けて積層しても良い。
高トルクが発生する場合は、該環状継鉄枠62の任意部分にピンや螺子等を挿入して結合強度を高めても良いし、該環状継鉄枠62を固定板にて挾着してからピンや螺子等を挿入して固定しても良い。
【0007】
例えば、厚さ0.35mmの熱間圧延珪素鋼板から、一個又は数個の打ち出し突起部43と、極歯部41と、略I字状継鉄部42と、を有する鉄心個片A40(図4参照)を所定数量切断する。又、該珪素鋼板から、一個又は数個の打ち出し突起部53と、極歯部(略I字状継鉄部42の一端部)51と、他端部に凹欠部(スリット、溝の他に、略半月形、略角形、略I字形、略T字形、略V字形、略U字形、略W字形等に欠成したものでも良い。)54を有する略I字状継鉄部42と、を有する鉄心個片B50(図5参照)を所定数量切断する。
そして、所定数量の該鉄心個片A40と、所定数量の該鉄心個片B50と、を1枚づつ交互に積層して、一片の極歯片61(図6参照)を製作する。積層の際は、一個又は数個の打ち出し突起部を押圧して嵌合固着しながら積層する。該打ち出し突起部は、積層時の各鉄心個片の位置決めとして円形(略楕円形、略菱形形、略角形等でも良い。)の半抜き形状となっていて、該半抜きの凸部が積層時に次の鉄心個片の半抜きの円形と嵌合することによって上下の鉄心個片の位置を規制する。
上記の一実施例では、該鉄心個片A40と、該鉄心個片B50とを1枚づつ交互に積層しているが、2枚づつ、3枚づつであっても有効である。又、該鉄心個片A40、該鉄心個片B50以外の鉄心個片を設けて積層しても良い。積層された極歯片61の他端部には櫛歯形状部が形成される。
【0008】
図6は本発明の一実施例のアウタロータ型電動機の固定子70において、コイルの無い固定子片60の平面図である。図7は一実施例の極歯片61にコイルを外嵌した固定子70の平面図である。図8は図7の正面図である。図9は図7におけるA−A断面図である。
完成された櫛歯形状端部を有する極歯片61に、ボビン(角型筒状)71に銅線72を巻いたコイルを外嵌する。
完成された該環状継鉄枠62の所定数量の歯抜形状部に、各々該コイルを外嵌した極歯片61の櫛歯形状端部を嵌合させて、アウタロータ型電動機の固定子70を形成する。
櫛歯形状の嵌合部に於いては、環状継鉄枠の凹形穴部の爪部63(所定数量全部の環状鉄心個片B30の凹形穴部の爪部31を指すものとする。)を積層方向から、安価で簡単なパンチ等の治工具等で、例えば、「へ」の字状に加圧(プレス、外圧、衝打、叩打)折曲(屈曲、斜傾、撓曲)して、極歯片61の凹欠部67(不図示ではあるが、所定数量全部の鉄心個片B50の凹欠部54を指すものとする。)を固定することにより、該固定子70が完成する。
【0009】
リサイクル対策としては、加圧折曲された環状継鉄枠の凹形穴部の爪部63を、安価で簡単なパンチ等の治工具等で切断(圧壊、欠切、鋸断)することにより、容易に環状継鉄枠62と、極歯片61と、コイル(ボビン71と銅線72)と、に分離できる。
【0010】
以上、本発明の好適な実施の形態について種々の組合せ等を述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものでなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの組合せ、改変等を施し得るのはもちろんである。
【0011】
【発明の効果】
本発明のアウタロータ型電動機の固定子は、極歯片の環状継鉄嵌合側の端部の櫛歯形状と、環状継鉄枠の歯抜形状と、を嵌合した後に、該環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、安価で簡単な治工具等で加圧折曲することにより、良好な強度とひずみの少ない密着結合が得られ、接合部空隙の縮小改善から磁気抵抗が低減して良好な電気磁気特性が改善されるという効果を奏する。
又、リサイクル対策として、該環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、安価で簡単な治工具等で切断することにより、容易に環状継鉄枠と、極歯片と、コイルと、に分離できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアウタロータ型電動機の固定子の固定子個片の平面図である。
【図2】一実施例の環状鉄心個片Aの平面図である。
【図3】一実施例の環状鉄心個片Bの平面図である。
【図4】一実施例の鉄心個片Aの平面図である。
【図5】一実施例の鉄心個片Bの平面図である。
【図6】一実施例のコイルの無い固定子片の平面図である。
【図7】一実施例の極歯片にコイルを外嵌した固定子の平面図である。
【図8】図7の正面図である。
【図9】図7におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
10…従来の固定子個片、11…極歯部、12…ケーシング固定用ガイド孔、13…環状継鉄部、14…打ち出し突起部、20…環状鉄心個片A、21…凸設部、22…ケーシング固定用ガイド孔、23…環状継鉄部、24…打ち出し突起部、30…環状鉄心個片B、31…凹形穴部の爪部、32…凹形穴部、33…ケーシング固定用ガイド孔、34…環状継鉄部、35…打ち出し突起部、40…鉄心個片A、41…極歯部、42…略I字状継鉄部、43…打ち出し突起部、50…鉄心個片B、51…極歯部、52…略I字状継鉄部、53…打ち出し突起部、54…凹欠部、60…固定子片、61…極歯片、62…環状継鉄枠、63…環状継鉄枠の凹形穴部の爪部、64…環状継鉄枠の打ち出し突起部、65…環状継鉄枠のケーシング固定用ガイド孔、66…極歯片の打ち出し突起部、67…極歯片の凹欠部、70…固定子、71…ボビン、72…銅線

Claims (2)

  1. 固定子は極歯部の無い環状継鉄枠に、コイルを外嵌した任意の極歯片が嵌合されて成し、凹欠部を有する極歯片は2種類以上の異形状に切断された鉄心個片を交互又は順に積層して一端部を極歯に他端部を櫛歯形状にしたもので、少なくても1種類の鉄心個片は略T字状個片であって一端部を極歯に他端部に凹欠部を有する形状にしたもので、略外径寄り側の面に凹形穴部を有する環状継鉄枠は2種類以上の異形状に切断された環状鉄心片を交互又は順に積層して外周壁を歯抜形状にしたもので、少なくても1種類の環状鉄心片は任意の凹形穴部を有したものにおいて、該環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、パンチ等の治工具等で加圧折曲することにより、該極歯片の凹欠部を固定させたことを特徴とするアウタロータ型電動機の固定子。
  2. 請求項1記載の電動機の固定子において、加圧折曲された環状継鉄枠の凹形穴部の爪部を、パンチ等の治工具等で切断することにより、環状継鉄枠と、極歯片と、コイルと、に分離できることを特徴とするアウタロータ型電動機の固定子。
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