JP3572943B2 - コイル式サーボ弁自動制御系回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン・蒸気タービン制御装置の冗長化された制御システムにより操作されるコイル式サーボ弁自動制御系回路におけるサーボ弁の制御性向上、緊急時における火力プラントへの影響を改善し、火力コンバインド発電プラントの信頼性向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、コイル,サーボアンプ,コントローラの各コンポーネントからなる制御系を3重化してなる3コイルサーボ弁制御システムとして“多重系統制御装置”;特開昭59−85501号公報,“サーボ弁の制御装置及びその制御方法”;特開平4−22883号公報,“タービン制御装置”;特開平5−189002号公報がある。また、信頼性,メンテナンス性,視認性の高いプロセス入出力装置として“プロセス制御システム”;特開平 9−198266 号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の方式では下記のような問題があった。
【0004】
サーボ弁への操作指令は図3に示すように偏差と操作量の比例関係でしか操作ができずに、火力プラントの様々な状態において、緊急時や即応時に火力プラントの要求に追従できずに、異常診断回路が動作し、結果的にサーボコイル切離し、回路が強制動作してしまうことがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、プロセス制御入出力装置内に操作部と検出部の偏差に応じて制御性を向上させる関数発生器,プロセス側の異常診断回路をプログラム化することによって、緊急時,即応時のサーボ弁の制御性を向上し、プロセス制御入出力装置の故障自体を異常診断回路の故障とすることにより解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0007】
図1は、本発明の実施の形態における一例として1軸型ガスタービンコンバインド発電プラントの一実施例を示している。1軸型ガスタービンコンバインド発電プラントは、図1のようにガスタービン50,蒸気タービン60及び発電機70は同一の軸に構成されている。ガスタービン50は燃料流量調節弁20による燃料流量と入口案内翼80による圧縮空気流量の関係により出力が特定される。
【0008】
図1に示す1軸型ガスタービンコンバインド発電プラントでは、このガスタービンの廃熱を利用し、廃熱回収ボイラ40により蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービン60へ送る構成となっている。その蒸気流量は蒸気流量加減弁30により調整される。これらは、制御装置10にて、自動制御が行われている。
【0009】
また、コイル式サーボ弁の故障,差動トランスの故障,サーボ弁ドライバーのハードウェア故障等の単一故障については、故障診断回路により検知が可能であるが、故障診断回路自体の故障については、検知することができず、仮に故障診断回路と前述の故障が複合して発生した場合には、火力プラントへ多大の影響を与えてしまう可能性があった。公共性の高い事業用火力プラントにおいては、どの様な故障モードにおいても、システム信頼性を高い水準に維持する必要があり、火力コンバインド発電プラントにおいて、主制御に係わっているサーボ弁への操作指令を突変させる要因であるコイル式サーボ弁自動制御系回路の故障診断回路の故障検知は、必須であった。
【0010】
上記のような構成としたときに、制御装置10として主に操作をしなければならないものは、燃料流量調節弁20,入口案内翼80及び蒸気加減弁30となる。これらのサーボ弁はフィードバック制御を行っており、発電プラントの出力を安定させるために、各サーボ弁への操作指令の正確さ、高速な応答性が要求され、また、冗長化されたフィードバック制御系の1系異常時においても、プラント運転継続するなど、フィードバック制御系の異常監視回路の高信頼性も維持する必要がある。
【0011】
サーボ弁の制御性を向上させるために、図2に示すようにサーボ弁ドライバーとサーボコイル切離し回路の間に緊急時・即応時に制御性を向上させる目的で、関数発生器220を設置する。この関数発生器の動特性は図3に示すように、火力プラント定常運転時には通常通りの操作量をサーボ弁へ出力し、緊急時(火力プラント保護的動作時)には、サーボ弁ドライバー130のゲイン機能を十分活用するように、高ゲインを与え、サーボ弁を高速に開閉動作を行うようにする。これにより、火力プラント異常時に速やかに要求されるサーボ弁開度へ移行ができ、コイル式サーボ弁自動制御系回路、すなわち、ガスタービン・蒸気タービン制御装置の制御性が向上できる。
【0012】
しかし、前記の関数発生器の設置には問題があった。従来のコイル式サーボ弁自動制御回路のフィードバック系は即応性が求められていたため、ハードウエアにて構成されていた。図2内に示す位置に関数発生器220を設置すると大きく応答時間遅れが発生し、制御性の劣化が懸念されるため実現できなかった。
【0013】
しかし、本発明では図4の230に示す範囲をプロセス制御入出力装置内に不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納し、関数発生器220を図4内の示す位置に設置し、高速にフィードバック系を演算することにより解決される。フィードバック系の回路を不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納に伴い、プロセス側の異常監視回路160,170,180も不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納を行う。
【0014】
この異常診断回路自体も高速に監視を行わなければならなかったため、従来はハードウェアにて構成されていたが、プロセス制御入出力装置が高速演算が可能なため異常監視回路の不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェア格納が実現できる。
【0015】
また、このプロセス制御入出力装置230はオンラインによるモニタが可能であり、時々刻々とフィードバック系の制御状態が監視できる。
【0016】
フィードバック系回路の不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納により、従来、サーボ弁ドライバーのゲイン、異常監視回路の設定値は可変抵抗によりモニターリレーの設定を行っていたものが、ディジタル値により設定が可能となる。また、異常監視回路の故障の定義自体がプロセス制御入出力装置の故障とすることができるため、従来の異常監視回路の故障検出が困難であったのに対して、本発明の異常監視回路、すなわち、プロセス制御入出力装置の故障時にはワンボードマイコンのハードウェア自体の異常監視により、アナログ出力,ディジタル出力のレジスタホールド/クリアが選択可能となる。よって、プロセス制御入出力装置異常時には出力が不定となることがないため、冗長化されたシステムに速やかに、移行が可能となる。これにより、火力プラントの出力を突辺させる要因がなくなる。
【0017】
コイル式サーボ弁自動制御系回路のフィードバック系の不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納による効果は、次の点もあげられる。従来ハードウェアにて構成されていたフィードバック系には多数の調整項目(可変抵抗)があり、サーボ弁の特性に合わせた調整はかなり困難であった。不揮発性書換可能型メモリ素子にソフトウェアを格納を行うことにより設定値は、ディジタル値とすることはできるが、不揮発性書換可能型メモリ素子には書込み回数の制限,高速に制御しなければならないフィードバック系では、書込み時間にも問題があるため、図4のようにオンラインチューニングが可能である調整制御コントローラ100にサーボ弁操作量微調整項目250を設置し、プロセス制御入出力装置内230にて、サーボ弁操作量240と調整項目を掛け合わせる調整回路260により、高速フィードバック系のオンラインチューニングを可能にしている。
【0018】
この設定値のディジタル化により、火力プラントで定期検査毎に調整していた調整項目(経年変化により精度が劣化していた)がディジタル値になることで、信頼性向上,工数低減に寄与することになる。
【0019】
これまで述べた内容を待機冗長2重系システムでまとめると下記の如くなる。フィードバック系の調整時には、サーボ弁操作量微調整項目250によりサーボ弁ドライバーのゲイン調整を行い、オンラインチューニングによるマンマシン性の向上,保守性向上を図る。
【0020】
また、ネットワークにより接続されたA系システム270とB系システム280は互いに冗長不均衡を是正する処理を行っており、A系を主系にして火力プラントの運転を行い、A系のプロセス入出力装置230が異常になると、速やかにA系の出力はプロセス入出力装置230のレジスタホールド/クリア処理が行われて、B系システムに移行される。
【0021】
また、緊急時(操作量と実サーボ弁開度の偏差大の時等)には関数発生器220によりサーボ弁に高ゲインが与えられ、サーボ弁を高速に操作する。このようなシステムを構築することにより、火力プラントの信頼性向上を図ることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明により、ガスタービン・蒸気タービン制御装置の冗長化された制御システムにより操作されるコイル式サーボ弁自動制御系回路におけるサーボ弁の制御性向上,プロセス側の異常監視回路の信頼性の向上,調整項目のディジタル化により保守性の向上、また、異常監視回路自体の故障時における火力プラントへの影響を改善し、火力コンバインド発電プラントの信頼性向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である1軸型ガスタービンコンバインド発電プラントの構成図。
【図2】本発明の関数発生器を設置した例を示すブロック図。
【図3】本発明の関数発生器の特性図。
【図4】本発明の待機冗長2重化システム2コイルサーボ弁への実施例を示す構成図。
【符号の説明】
10…ガスタービン・蒸気タービン制御装置、20…コイル式サーボ弁(燃料流量調節弁)、30…コイル式サーボ弁(蒸気加減弁)、40…廃熱回収ボイラ、50…ガスタービン、60…蒸気タービン、70…発電機、80…入口案内翼、100…調整制御コントローラ、110…サーボ弁操作指令、120…サーボ弁実開度、130…サーボ弁ドライバー、140…サーボコイル、150…差動トランス、160…サーボコイル異常診断回路、170…サーボ弁ドライバー異常診断回路、180…差動トランス異常診断回路、190…サーボコイル切離し回路、200…選択回路(2重系切替スイッチ)、210…高値選択回路、220…関数発生器、230…プロセス制御入出力装置、240…サーボ弁操作量、250…サーボ弁操作量微調整項目、260…調整回路、270…A系システム、280…B系システム。
Claims (1)
- 火力コンバインド発電プラントのコイル式サーボ弁自動制御系回路において、高速応答性を必要とするフィードバック系制御のサーボ弁操作部とサーボ弁開度検出部の突き合わせ回路として、関数発生器をプロセス制御入出力操作内部のマイクロプロセッサにソフトウエアを格納し、該ソフトウエアを不揮発性書換可能型メモリ素子に格納し、冗長化された制御システムの出力選択回路とサーボ弁ドライバーをハードウエアにて構成した回路とし、
前記フィードバック系制御のサーボ弁操作部とサーボ弁開度検出部の突き合わせ回路の後段に、操作部と検出部の偏差に応じて動作する関数発生器を設置することを特徴とするコイル式サーボ弁自動制御系回路。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP16177198A JP3572943B2 (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | コイル式サーボ弁自動制御系回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16177198A JP3572943B2 (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | コイル式サーボ弁自動制御系回路 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11351430A JPH11351430A (ja) | 1999-12-24 |
| JP3572943B2 true JP3572943B2 (ja) | 2004-10-06 |
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ID=15741599
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP16177198A Expired - Lifetime JP3572943B2 (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | コイル式サーボ弁自動制御系回路 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3572943B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115267405B (zh) * | 2022-08-31 | 2025-12-02 | 华能湖南岳阳发电有限责任公司 | 一种便捷式电液伺服阀检测装置 |
-
1998
- 1998-06-10 JP JP16177198A patent/JP3572943B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPH11351430A (ja) | 1999-12-24 |
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