JP3573532B2 - 高香気酒類の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、香気成分を多く含有して香味良好な酒類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酒類の製造において、内容物の均一化や発酵初期のガス抜きのために、人力(カイ入れ)や空気撹拌機等による混合が行われている。醸造物の発酵ガス中に含まれる香気成分の大部分を発酵醪中に回収できる発酵槽が、実開昭57−65100号により提案されている。また、回収した香気成分を他の酒類または食品に付与することが、実開平2−76566号により提案されている。更に実開平4−136100号には、容器に撹拌装置を設置し、外部よりガスを吹き込むことが可能な酒造米液化醪の発酵装置が提案されている。
【0003】
一方、最近の研究で、発酵中の溶存酸素は酵母の増殖のために必要であるが、過剰に存在すると、香気成分生成を阻害することが明らかになっている(発酵工学70 361〜369頁,1992やバイオサイエンスとインダストリー 47 No10,1989)。また、発酵によって生じる溶存炭酸ガスは酵母の増殖を阻害することが明らかになっている(醸造協会誌 88(4) 319〜325頁 1993, 発酵工学 68 261 1990)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、酒類製造に通常使用されている形状の発酵容器では、溶存ガス濃度をコントロールするのは難しい。前述の実開昭57−65100号、実開平2−76566号の方法は、生成した香気成分の揮散による減少を防止することに主眼が置かれ、酵母による香気成分生成量の積極的な増加は行われていない。実開平4−136100号の発酵装置は、完全密閉になっていないし、吹き込みガスの種類についても特定していない。その上、製品の香気成分について言及していない等の問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、発酵中の溶存ガス濃度をコントロールすることが可能な発酵装置を使用し、香気の高い酒類の製造方法を確立した。すなわち、ガス放出管と撹拌機を取付けた密閉発酵装置を用いて、該装置の原料投入口より液化・糖化・アミノ化処理した後に圧搾して得られる糖化液を投入し、空気を遮断して発生する炭酸ガスを撹拌下に液中から抜きながら固液分離発酵をすることを特徴とする高香気酒類の製造方法である。
【0006】
上記発酵装置を用いて、糖化液に無毒性かつ不溶性の浮遊物質あるいは粉砕物を加えて、同様に空気を遮断して撹拌下に発酵させると、更に高香気の酒類を製造することができる。浮遊物質あるいは粉砕物としては活性炭、骨炭、蒸米、米粉、米麹粉、セルロース粉末、ケイソウ土、シリカゲルなどが挙げられる。なかでも、活性炭、木炭、骨炭などの粉末炭が好ましい。この製造方法は、清酒製造に限らず総ての酒類製造に応用できる。しかしながら、この製造方法の効果は、固液混合発酵よりも固液分離発酵に応用するほうが、後の実施例2(図6)と実施例4(図9)の対比で明らかなように、はるかに大きくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の方法に使用する好適な発酵装置の例を図1に示す。図1から明らかなように、発酵容器1の上部にフタ2があり、これに撹拌機3とガス放出管4とが取付けられている。フタ2を閉めれば、ガス放出管4の通路以外は密閉状態となり、外部空気と遮断される。そして発酵は撹拌下で行なわれ、発酵中に発生する炭酸ガスは撹拌により速やかに上部空間へ移動し、ガス放出管4から外部へ放出される。なお、フタ2は図中一点鎖線で示すように、原料投入口5として別個に設け、撹拌機3やガス放出管4を発酵容器1に対して固定式に設置してもよい。
【0008】
【実施例】
以下実施例及び比較例によって本発明の方法を詳細に説明する。91%精白米及び70%精麦の大麦を原料として、液化・糖化酵素の他にプロテアーゼ酵素(H3−天野グルコチーム#20,000,プロテアーゼMS,XP−415)を添加し、液化・糖化・アミノ化処理した後、圧搾して糖化液を得た。この糖化液(50l)に酵母を添加し、常法に従って15℃で、以下の発酵試験を実施した。なお、固液混合発酵は、圧搾処理を省略し、糖化醪(50l) を使用した。撹拌はフジ式撹拌機を使用し、撹拌速度は250rpmで連続運転した。
【0009】
実施例1
図1に示した発酵装置に糖化液を入れ、協会701号活性酵母を添加して密閉型発酵装置で発酵させた。比較例として、フタを取り除いた開放型発酵装置に、同量の糖化液と酵母を添加して発酵させた。この場合はいずれも撹拌発酵である。
【0010】
発酵初期の溶存酵素濃度の変化を経時的に測定し、図2に示した。発酵開始時(0時間)では密閉型で5.46ppmに対して開放型で5.80ppm、8.5時間後には密閉型で検出されなくなったのに対して開放型で3.50ppmの値を示した。このように、開放型発酵装置で撹拌して発酵すると、過剰の酸素が発酵醪中に混入することが明らかになった。
【0011】
香気成分生成量の変化を経時的に測定し、図3に酢酸イソアミル量を、図4にイソアミルアルコール量を示した。吟醸香の主要香気成分とされる酢酸イソアミルは、3日目で違いが認められ、密閉型の方が高く推移した。7日目で比較すると、開放型で8.1ppmに対して密閉型で13.3ppmとなり、約1.6倍生成した。イソアミルアルコールは4日目位までは有意差がなく、それ以降になると密閉型は開放型に比べて低く推移した。したがって、 官能評価の指標となる酢酸イソアミル(E)とイソアミルアルコール(A)との比(E/A×100)の値は、7日後において開放型で6.5に対して密閉型で11.3の値を示し、約1.7倍となった。
【0012】
このように、撹拌して発酵すると、密閉型の方が開放型発酵装置より製成酒の香気成分生成量が大きくなることが明らかになった。その原因として、開放型発酵装置では、過剰の酵素が醪中に存在し、香気成分生成を阻害していること。また、開放型では、発酵中に生成した香気成分が揮散により減少することも考えられた。
【0013】
実施例2
次に、図1に示した発酵装置(密閉型発酵装置)を用いて、撹拌発酵させた。比較例として、撹拌を行っていないもの(静置発酵醪)と撹拌を行い、粉末活性炭素(以下、粉末炭と略記)を添加したもの(粉末炭添加・撹拌発酵醪)の3通りについて発酵試験を実施した。粉末炭を添加することについては、すでに、特開平2−86761号で提案済である。
【0014】
発酵中の溶存炭酸ガス濃度の変化を経時的に測定し、図5に示した。静置醪で3日目に約0.3%を示したのに対して、撹拌醪で4日目に最高値約0.2%となり、撹拌することにより醪中の溶存炭酸ガス濃度は低く保たれること。また、粉末炭添加によりさらに低く保たれることが明らかになった。
【0015】
発酵7日目の酵母増殖量を比較して表1に示した。静置醪で0.91(×10cells /ml)に対して、撹拌醪で3.2(×10cells/ml)、さらに粉末炭添加により3.5(×10cells/ml)に増加することが明らかになった。
【0016】
【表1】
Figure 0003573532
【0017】
発酵中の香気成分生成量の変化を経時的に測定し、図6に酢酸イソアミル量、図7にイソアミルアルコール量をそれぞれ示した。酢酸イソアミル、イソアミルアルコール生成量は共に、撹拌することにより著しく増加した。吟醸香の主要香気成分とされる酢酸イソアミル生成量は、7日目で比較すると、静置で4.2ppmに対して、撹拌で13.3ppm、更に粉末活性炭を添加すると35.1ppmにも増加した。また、官能評価の指標となるE/A×100の値も、静置で6.7に対し、撹拌で11.6、さらに粉末活性炭添加により24.5に増加した。
【0018】
このように、密閉型発酵装置を用いて撹拌すると、先に図5に示したように、酵母の増殖を阻害するといわれている醪中の溶存炭酸ガス濃度を低く保つことが可能となり、この発酵醪中の溶存炭酸ガスの減少により、表1に示すように酵母増殖量が増加している。この酵母増殖量の増加により、図6,図7のように、香気成分生成量が増加したと考えられる。
【0019】
実施例3
大麦を原料とした糖化液を用いて、実施例2と同様、静置と撹拌発酵について発酵試験を実施し、酢酸イソアミル生成量を比較して、図8に示した。7日後には静置で7.25ppmに対して、撹拌で15.46ppmとなり、約2倍量生成した。このように、大麦を使用した酒類においても、白米を使用した清酒と同様の効果が認められた。
【0020】
実施例4
固液混合発酵において、実施例2と同様に静置と撹拌発酵について発酵試験を実施し、濾液について酢酸イソアミル生成量を比較して図9に示した。静置で1.31ppmに対して、撹拌で3.55ppmとなり、約2.7倍量生成した。このように、固液混合発酵においても、固液分離発酵と同様の効果が認められた。
【0021】
以上実施例2〜4の結果から明らかなように、従来、発酵過程において、静置発酵が行なわれていたが、本発明のように、ガス放出管と撹拌装置を取付けた密閉容器中で発酵中の溶存ガス濃度をコントロール可能な発酵容器を使用すると、香気の高い酒類が製造でき、粉末活性炭のような浮遊物質あるいは粉砕物の存在下では更に高香気な酒類となるのである。
【0022】
【発明の効果】
本発明の方法により、熟練した製造技術を必要とせず、溶存ガス濃度をコントロールすることにより、簡単に香気の高い酒類が製造できる。したがって、酒類の品質要求に広く適応できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に使用する発酵装置の断面略図である。
【図2】発酵日数と溶存酸素量との関係を示すグラフである。
【図3】発酵日数と酢酸イソアミル量との関係を示すグラフである。
【図4】発酵日数とイソアミルアルコール量との関係を示すグラフである。
【図5】発酵日数と溶存炭酸ガス量との関係を示すグラフである。
【図6】発酵日数と酢酸イソアミル量との関係を示すグラフである。
【図7】発酵日数とイソアミルアルコール量との関係を示すグラフである。
【図8】発酵日数と酢酸イソアミル量との関係を示すグラフである。
【図9】発酵日数と酢酸イソアミル量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 発酵容器
2 フタ
3 撹拌機
4 ガス放出管
5 原料投入口

Claims (2)

  1. ガス放出管と撹拌機を取り付けた密閉発酵装置を用いて、該装置の原料投入口より液化・糖化・アミノ化処理した後に圧搾して得られる糖化液を投入し、空気を遮断して発生する炭酸ガスを撹拌下に液中から抜きながら固液分離発酵をすることを特徴とする高香気酒類の製造方法。
  2. ガス放出管と撹拌機を取り付けた密閉発酵装置を用いて、該装置の原料投入口より糖化液及び粉末炭を投入し、空気を遮断して発生する炭酸ガスを撹拌下に液中から抜きながら固液分離発酵をすることを特徴とする高香気酒類の製造方法。
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