JP3574366B2 - 放電加工機を制御する方法及び装置 - Google Patents

放電加工機を制御する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、型彫り用の放電加工機(die−sink erosion machine:電極摩耗が生ずる同種の
機械を含む)における相当数の加工工程を制御する方法と、これに適した装置とに関する。
【0002】
【関連技術及び発明が解決しようとする課題】
そのような放電加工機は、別の目的と共に、極めて高い加工精度の成形型を製造するのに使用される。これによって、相当数の加工工程が1以上のワークピースに実行されるところ、加工工程自体は異なる加工段階のいくつかのワークステップと、加工サイクルとを行う。粗加工又は仕上げ加工のような加工段階に依存して、例えば、粗加工用又は仕上げ加工用電極のような異なる電極のカテゴリーがしばしば加工工程を実行するのに使用される。加えて、実行される加工仕事における幾何学的形状が変動する場合、電極はまた多くの場合に交換されなければならない。これは、現在の放電加工機において実行されるべき加工工程の数量的、多様的及び品質的要求に依存して、実行されるべきワークステップ及び各ワークステップにおいて必要とされる電極の順序が、放電加工機の数値制御の制御プログラムに記憶されている正確な仕様を必要とすることを意味する。
【0003】
そのような複雑な加工仕事のために放電加工機を立ち上がらせるとき、機械オペレータは、制御装置に制御インプットを設定しなければならない。その制御インプットは、加工工程のどのワークステップがどのワークピースにどの電極によってどのシーケンスで実行されねばならないかを決定する。最初に述べたタイプの標準の技術水準となった制御プロセスは、この目的のためにいわゆるシーケンス制御プログラムである、閉じたプログラムの形態の制御インプットを必要とする。そのような制御プログラムは、加工や加工頻度、全体加工中の経時的に各点で使用される電極に関するすべての制御データを特定する。いくつかのワークピースの複雑加工において実行されなければならない多種多様なワークステップと、この目的のために必要な異なる電極とが与えられたとき、機械オペレータはトラックを簡単に見失ってしまう。その結果、不適当であるが、少なくとも加工の不経済な実行となる立上げエラーが起こりうる。
【0004】
いわゆる目的指向された加工工具のプログラムのための技術状態が、例えば、インドゥストリー・アンツァイガー(工業雑誌)82/1991の30−40ページにおける、工学博士エヴァーシャイム教授、工学士レンハルトの『対象位置確認プログラム』から、工具のいわゆる対象位置確認プログラム作成の方法が知られている。シーケンス制御プログラムとは対照に、制御プログラムを変更するために繰り返し再使用されるプログラム要素が使用されている。これによって、ソースプログラムの目的指向された構造だけが示唆される。しかし、ある加工シーケンスを作るための手段は機械オペレータに利用できない。
【0005】
本発明は、新しい加工シーケンスの創造に関心を持つユーザフレンドリに関して放電加工機を改善することを企図する。
【0006】
本発明は、請求項1及び1の主題によって前記課題を実現する。本発明の好ましい有利な態様はそれぞれの従属請求項に記載されている。
【0007】
前記請求項によれば、本発明は、いくつかの同一又は異なる電極によって放電加工機における多種多様な加工工程を制御する方法及び制御装置を提供する。これによって、加工工程の加工シーケンスと、各加工工程に使用される電極とが次の予め決めた規準a)及びb)、すなわち(a)加工すべきワークピースについて予め決める優先順位、グループの加工仕事について予め決める優先順位、個々の加工仕事について予め決める優先順位、加工仕事のワークサイクル及びワークステップについて予め決める優先順位、並びに(b)個々の加工仕事、ワークサイクル又はワークステップに使用される電極の予め決める寿命すなわち摩耗限界を考慮して決定される。放電加工機における全体の加工は、決定された加工シーケンスを考慮して実行される。加工シーケンスを作るため、放電加工機を制御するための本発明に従う装置は、例えば、CNCコントローラを有する。CNCコントローラは、それぞれの加工工程に必要とされる電極を表示しているデータを永続して記憶する少なくとも1つのデータメモリーと、先に述べた加工シーケンスを決定する規準を制御装置に入力するユーザインターフェイスと、前記規準及び電極データに基づいて多種多様な加工工程を実行するための適当な加工シーケンスを自動的に生成するシーケンスジェネレータとを有する。
【0008】
それゆえに、本発明は機械オペレータに放電加工機における複雑な加工シーケンスでさえ比較的簡単な方法及び短い時間で設定するための証明された手段を提供する。シーケンスを作ることと、それゆえにまた制御プログラムを作ることと、引き続く加工とはまた、各加工タイプのための可能なワークサイクル、例えば粗加工サイクル及び平滑加工サイクルの最大数として例えば工具の寿命を予め決めることによって工具の摩耗を考慮する。工具の予め決めた摩耗限界にひとたび達すると、本発明に従う工具管理すなわち管理システムがその工具をさらなる加工から好ましくは取り除くか、後により詳細に記述するように、異なる工具カテゴリーに工具を降格する。この方法において、本発明に従う都合のよい加工シーケンスの選定は、利用できる電極材料が最適に使用される事実、すなわち各電極は中断して又は中断することなく、個々の寿命が尽きるまでいくつかの加工工程のために使用される事実に基づいている。予め決める適当な加工優先順位の別の結果はまた、別の対象が完了する前にある対象が加工されることである。例えば、顧客が直ちにワークピースを必要とするため、そのワークピースがより高い優先順位で加工される必要があること、又は特殊で複雑な加工仕事が先に移され、その結果失敗した場合に、非常な努力で既に加工されたワークピースが失われることがないことを可能にするであろう。優先順位の特定な予めの決定はまた、いくつかの加工仕事を可能な限り少ない時間で実行することや、浸食が多くは可能ではないある加工仕事間の移動距離を最小にすることを可能にする。
【0009】
本発明に従う方法と対応する装置とは、使用される工具のかなりの摩耗兆候が起こったり、あるいは同様の加工優先順位が使用されうる別のタイプの加工工具に自然に転換されうる。
【0010】
「加工工程」なる用語は、前記型彫り用の放電加工機において実行されるあらゆる部分の仕事を含む一般的な用語として使用されている。これは、予め決めたダイシンクすなわち型彫り(die−sink)の幾何学的形状による、「加工仕事」と呼称される特殊な型彫りすなわちダイシンクの実行を含む。各加工仕事は、いくつかの加工段階で、例えば、粗加工、予平滑加工、平滑加工、仕上げ加工の連続した順序で実行される。各加工段階において、加工仕事は再び、いわゆるワークサイクルに結合されうるいくつかのワークステップからなる。「加工シーケンス」なる用語は、それゆえに一般的には連続的に実行される加工工程の順序を意味する。この順序は、加工工程のタイプに依存して、連続的に実行される加工仕事、いくつかの加工仕事のワークサイクルある加工仕事のワークサイクルにおけるワークステップの順序、又はこれらシーケンスの組み合わせでありうる。
【0011】
本発明方法の特に好ましい実施例は、いくつかの同一加工仕事を実行するための選定基準としていわゆる摩耗分配計画を使用している。個々の加工仕事は、順々にそれぞれ完全に完了するのではなく、連続的に実行される加工工程がそれに代えて、多種多様な加工仕事のワークサイクル又はワークステップのある数にわたって電極摩耗の均一の分配が得られるいくつかの加工仕事にわたる方法で分配される。シンカー電極が加工中電極摩耗をすることが知られている。この電極摩耗は、浸食過程の電気物理的性質に帰しうる。その結果、シンカー電極はいくつかの数のワークステップを実行した後摩耗する。したがって、すべての加工仕事に可能である最も均質な加工品質を維持するため、多種多様な加工仕事のすべての同一の、すなわち等しくランク付けされたワークステップを連続的に実行すること、例えば、多種多様な加工仕事のすべての第1のワークステップで開始し、次いですべての第2ワークステップを実行し、このようにして多種多様な加工仕事のすべての最後のワークステップが実行されるまで、連続的に実行することが有利である。
【0012】
これに関連して、摩耗分配領域の多種多様な同一加工仕事はある順序、例えば、1−2−3−4の順序で実行され、そして最初の(1)又は最後の(4)の加工仕事の後、逆の順序、すなわち4−3−2−1の順序で繰り返され、加工仕事のすべてのワークステップが実行されるまで連続的に実行されることが好ましい。摩耗分配計画のこの実施例は、1つの加工仕事が他に対して特典をもって加工されることを回避する。その結果、摩耗分配計画は、すべての同一加工仕事が等しく良好に(又は等しく貧弱に)実行されるのを可能にする。提案した実施例では、電極は、最初の加工仕事から最後の加工仕事まで、最後の加工仕事から最初の加工仕事まで等で、加工仕事のすべてのワークステップが完了するまで、いくつかの加工仕事の等しくランク付けされたワークステップの列を通って見たところでは「振り子」形態で移動する(いわゆる振り子方法)。その結果、すべての加工仕事は非常に迅速に完了する。
【0013】
電極の最大電極摩耗がこの電極によって完了されうるワークサイクル又はワークステップの最大数によって決められることもまた好ましい。これによって、前記最大数は同時に、摩耗分配計画が使用されるワークサイクル又はワークステップのグループを決定する。この方法では、ある加工段階のいくつかのワークサイクルは、例えば、結合していわゆる摩耗分配グループとなる。摩耗分配グループは、各場合において単一の電極によってのみ加工される。摩耗分配グループが完了した後、それぞれの加工段階のための電極の寿命が尽きる。これは、特に明確な方法ですべての電極が完全に使用されることを保証する。
【0014】
そのような摩耗分配グループにおける加工シーケンスは再び、機械オペレータの要望に従って、例えば、ワークサイクルのグループにおけるワークステップの選定された領域だけが摩耗分配計画に含まれるように設定することができる。1つの摩耗分配グループとなったいくつかの加工仕事のいくつかのワークサイクルにおける最後の2つのワークステップだけが、前述したように、使用された電極の摩耗の均一分配を好ましくは振り子方法で使用すべく仮定される。
【0015】
放電加工機の電極の寿命についての情報、すなわち、ある加工段階であってその加工段階のために電極が使用される加工段階のワークサイクル又はワークステップの最大数と、現在の摩耗状態とは種々の方法で得られる。いくつかの加工仕事であって各加工仕事がいくつかのワークサイクルを持ついくつかの加工仕事が連続的に実行される放電加工機の場合、最大の電極摩耗は電極管理システムにおいて予め決められることが好ましい。前記電極管理システムは、1つの電極によって実行されうるワークサイクル又はワークステップの最大数を使用するもので、加工中に実行されたワークサイクル又はワークステップの数を計数し、記憶する。
電極の寿命についての情報は、放電加工機の前記コントローラにおける自動電極管理システムを立ち上がらせるのを可能にする。ある電極が予め決めた摩耗限界に達したとき、その電極は管理システムによってさらなる加工から自動的に除かれるか、又は別の加工段階に、すなわち、前記電極がいまだに使用されうる別の電極カテゴリーに割り当てられる。全体の電極管理は、放電加工機のコンピュータ機能の一部を果たしうる前記CNCコントローラを介して行われる。
【0016】
電極が現在の加工状態として制御装置の管理システムに表現されることが好ましく、これによって現在の加工状態が電極摩耗に合わせて加工中に変えられる。発明に従う電極管理はそれゆえに、例えば、前記電極交換機において利用できる使用された電極の摩耗状態を監視し、それら電極に、例えば「使用可」、「使用不可」又は「粗加工電極に降格」のような貯蔵状態性能を割り当てる。
【0017】
加工シーケンスを実行するため、前記コントローラはまた、加工シーケンスの各ワークステップにおいて使用される電極についての詳細な情報を必要とする。特に好ましい実施例によれば、制御装置において電極を表示するためのデータは、この目的のために次のグループに分けられ、それに従って管理される。すなわち、
イ)ある加工工程を実行するための情報を含む標準電極(V1,V2)を表示するための理論的電極データと、ロ)この理論的電極データを実際に使用される電極(R1,R2)に又は加工特性に補正し、又は適合するための特定電極データとに分けられる。これによって、電極表示が理論的電極データと特定電極データとを結合すなわち組み合わせることによって得られる。
【0018】
前記理論的電極データは、特定のタイプの加工における特定の(個々の)加工仕事を実行するために計画された電極についてのすべての基本的な情報を既に含んでいる。これは、特定の所望の加工仕事を実行するのに必要とされる標準の、又は特定された電極の表示である。これによって、前記理論的表示はまた、電極のすべての加工特定情報、例えば基本的な電極幾何学、基本的な電極形状、電極材料、例えば電極が粗加工用か平滑加工用かの電極カテゴリーを含む。前記特定電極データは、加工特定データと共に、補正データだけを含む。この補正データは、例えば、特定寸法より小さい実際の寸法のような、実際に使用される電極の正確な寸法に関するものであり、この正確な寸法は前述の工具の特定寸法より小さい(仮定された)寸法とは異なる。前記加工特定データは、例えば、電極の正確なチャック位置、自動電極交換機のための電極マガジンにおける現在の位置又は実際に使用された電極の現在の摩耗状態のようなものであり、前記監視された管理システムに記憶されている。その構想は、従って、電極表示を普遍化すること、すなわち、放電加工機において実際に直面している状況と、使用されている現実の電極とから独立した標準工具の表示において電極表示を分離することである。その結果、電極表示は実際の加工前に作業場の外部で既に実行されうる。コンピュータ機能の一部を果たしうるデータ生成器は、本発明に従うシーケンス選定規準と共に、前記理論的電極データと、データベースで利用できるテクノロジー及び工程パラメータとに基づいて、テクノロジーと所望の加工仕事の個々のワークステップの工程パラメータとを持つ加工シーケンスを自動的に決定することが好ましい。
【0019】
加工シーケンスを選定し、かつ、決定するための別の規準は優先順位の予めの決定である。所望の加工シーケンスをこの目的のために対応する状況に適合するための異なる好ましい可能性がある。
【0020】
1つの実施例では、加工シーケンスは、ワークピースに、加工仕事のグループに、そして1グループ内の個々の加工仕事に割り当てられた複数の優先順位による優先順位の問題として決定される(「ワークピース」計画)。そのグループにおいて最も高い優先順位を持つ加工仕事は、最初のワークステップから最後のワークステップまでその最も高い優先順位によってワークピースに最初に実行される。これによって、摩耗分配は使用された電極に用いられない。なぜなら、唯一の加工仕事が次から次へ常に実行されるから、すなわち、加工工程はいくつかの加工仕事に分けられないからである。「ワークピース」計画によって電極摩耗が能動的に計数され、これによって、例えば、摩耗限界に達した後、それぞれの電極が電極管理に「使用不可」の貯蔵状態に割り当てられることが好ましい。
【0021】
別の実施例では、最初に粗加工、それから予平滑加工等のようないくつかの加工段階であって各加工段階において各場合における単一の加工仕事の複数のワークステップが結合され、ワークサイクルとなっているいくつかの加工段階において実行される複数の加工仕事の加工シーケンスが、すべての加工仕事のすべてのワークステップが加工段階の予め決められた階層において実行される事実による優先順位の問題として決定される。例えば、いくつかのダイシンクの場合、最初に粗加工サイクルのすべてのワークステップが実行され、その後に予平滑加工サイクルのすべてのワークステップが実行される等である。所望の加工品質に依存して、この計画はまた次のように区別される。すなわち、(a)「段階」計画であって最初に、各加工段階におけるすべのワークステップが加工仕事の最初から最後まで連続的に実行され、その後、次の加工仕事のすべてのワークステップが最初から最後まで実行され、このように同じ加工段階の最後の加工仕事が実行されるまで繰り返す「段階」計画と、(b)「段階ゼロ」計画であって最初に、同じ加工段階のいくつかの加工仕事のすべての最初のワークステップが実行され、その後、完了した最後の加工仕事に基づいて、加工仕事の残っているワークステップが「段階」計画に記載したように完了する「段階ゼロ」計画とである。これら「段階」計画及び「段階ゼロ」計画は、特定の加工段階における加工シーケンスをいくつかの加工仕事に分配するために、前述の摩耗分配計画をここに付加的に使用することが特に有利である。例えば、粗加工用電極のようなあるタイプの電極の特定の摩耗限界が与えられると、例えば、4つの同一加工仕事にわたって分配された4つの粗加工サイクルからなる摩耗分配グループが形成される。この摩耗分配グループ内で摩耗分配機能をサイクル毎に最初の2つのワークステップだけに限ったり、残りのワークステップのために「段階ゼロ」計画の進行を使用したりすることもまた可能である。
【0022】
別の可能な有利な実施例は、加工シーケンスがワークピースの優先順位とワークピースのために特定された計画とに従う優先順位の問題として(「ピース」計画)、又は個々のワークステップに割り当てられた複数の優先順位に従う優先順位の問題として(「ワークステップ」計画)割り当てられる実施例を含む。後者は、例えば、加工シーケンスを加工工程の最も低いレベルに設定することを可能とし、その結果、機械オペレータはまた前記制御装置のためのワークステップの個々のシーケンスを予め決めることができる。
【0023】
前述の計画、例えば「ワークピース」計画と「段階」又は「段階ゼロ」計画との結合が使用されることが特に好ましい。
【0024】
第1の結合実施例では、加工シーケンスは「ワークピース」計画によって決定された優先順位の問題としており、これによってワークピース、グループ又は加工仕事は、「段階」又は「段階ゼロ」計画(いわゆる「ワークピース−段階」又は「ワークピース−段階ゼロ」計画)を使用する同じ優先順位によって完了される。この結合された計画は、使用された電極の「カスケードタイプ」降格と結合するのに特に適している。これによって、例えば、高段階の1つのワークサイクル、例えば最も高い優先順位を持つ加工仕事の平滑加工サイクルにおいて使用される電極が、寿命が尽きた後、より低い段階、例えば粗加工サイクルの1以上のワークサイクルのために、より低い優先順位の加工仕事のためになお使用されうる。加えて、摩耗分配計画が実行されるべきワークサイクルのために望まれる場合、前者は自然に同じ優先順位を持つ加工仕事のために設定されうる。
【0025】
第2の結合実施例(「段階−ワークピース」又は、「段階ゼロ−ワークピース」計画)では、加工シーケンスは、ワークステップのシーケンスと、可能な摩耗分配グループの分配順序とが「ワークピース」計画に従って加工仕事の優先順位を考慮する程度まで、「段階」又は「段階ゼロ」計画に従って影響される。
【0026】
以下には、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を記載してある。これは、本発明の付加的な利点と特徴とを示すであろう。
【0027】
【好ましい実施形態】
発明された制御と、放電加工機の電極管理構想とは、好ましい加工シーケンス及びそれらに関連した計画の実施例を参照して説明される。しかし、これらが発明を制限するものと理解されてはならない。最初に記載される選定と選定規準の重み付けとに依存するとき、テクノロジーの関連した表現を持つ、ほとんど制限のない数の異なる加工シーケンスが作られうる。
【0028】
図1と、図2の(a)(b)と、図3とに関連して、いくつかの加工仕事、すなわち、同一又は異なる幾何学的形状を有するダイシンクを持つワークピースのためのある加工シーケンスの発明された作り方の第1の実施例が説明される。例えば、異なるカップリングのためのゴムダンパ要素の一連の製造に適する成形型が放電加工機で製造されることが仮定される。図1はそのような成形型の半型の最終形状を有するワークピース10を示している。これは、放電加工機がワークピース内に互いから45°離れた8つのダイシンクA−Hと、環状のダイシンクIとを作るのに使用されることを意味する。2つの半型がここで製造されなければならない。すなわち、ダイシンクA−Iと同一の配列の別のワークピース10′(図示せず)も製造されなければならない。ワークピース10はここでは、放電加工機の工具テーブル上に位置するパレット12に取り付けられている。
【0029】
ワークピース10のために計画された加工工程はそれゆに、全部で9つの加工仕事を含み、各加工仕事は少なくとも2つの加工段階、すなわち、粗加工段階と引き続く予平滑段階とを必要とする。各段階はまた、各加工仕事のためのいくつかのワークステップを含み、これらワークステップは結合されてワークサイクルとなる。完了されるべきワークサイクルのワークステップの加工シーケンスの選定、すなわち、前記段階の順序と、段階毎のワークサイクルとは加工計画の選定に依存する。この加工計画はまた、他の事柄の間で、異なるカテゴリーの必要とされ、かつ、利用できるシンカ電極の数と、その寿命とに依存する。この場合、機械オペレータは第1に、できる限り早く、すなわち、停止期間を避けるように、
かつ、利用できる電極をできる限り最良に使用するように、すなわち、電極のそれぞれを摩耗限界まで使用するように、ワークピース10に施す全体の加工仕事に関心を持つ。利用できる電極数は、例えば、放電加工機の電極交換機の貯蔵容量によって限られている。前記電極交換機はワークピースの全体の加工仕事中に使用された電極を何度も交換する。図2の(a)及び(b)は、全体で12の電極ホルダ16を位置P1−P12に持つそのような電極交換機の断面を示している。図1のワークピース10の加工に必要とされるいくつかの電極は非常に広いため、電極交換機に1つのホルダスペース以上のスペースが必要である。これは、図示した電極交換機は、図1に示した2つの半型を製造するのに必要とされる全体で10の電極R1−R10のためのスペースだけを有することを意味する。図1の1つの半型の全体加工に5つのシンカ電極、すなわち、実際のダンパ要素のダイシンクA−Hを製造するための3つの電極と、連結リングのダイシンクIのための2つの電極とが使用される場合、電極材料の最適利用は確保される。
【0030】
放電加工機の前記コントローラは、各電極の現在の摩耗状態と必要ならば、加工中の変化とを記録する電極管理システムを有する。この目的のために、電極の寿命が、特定の加工仕事の各段階で実行されうる最大のワークサイクル数の形態で管理システムに予め決められる。電極管理システムはまた、完了したワークサイクル数を連続的に計数し、管理システムのメモリーに記憶する計数装置を備える。特定の電極が許容できる最大のワークサイクル数に達したとき、その電極は、さらなる使用から除かれ、それが「使用不可」の貯蔵状態に割り当てられて管理システムから除かれるか、又は可能ならば、電極は別の加工段階において使用するために別の電極カテゴリーに降格される。後者の場合、機械オペレータは、電極管理システム内の任意の「降格による電極移動」を作動する。前記制御装置を設定しておくことによって、予平滑加工電極はひとたびその摩耗限界に達すると、自動的に粗加工電極に降格され、そのようなさらなる加工中に使用される。
【0031】
次の規準は、前述の型部品を製造するために加工シーケンスの付加的な決定のための使用される。第1に、加工仕事A−Hの粗加工サイクルのすべての第1のワークステップが実行されるべきとき、最初に述べた「段階ゼロ」計画が選定される。その後、粗加工サイクルができる限り早く行われる。その結果、前記制御装置は「段階」計画に設定される。この場合の最後の加工段階を表す予平滑加工サイクル中、異なる加工仕事A−Hにわた電極摩耗均一分配することが均質の加工品質を維持するために望まれる。機械オペレータはしたがって、既に述べた摩耗分配計画を選定し、前記制御装置を「全体の加工段階にわたる摩耗分配」オプションに設定する。摩耗分配の領域では、避けがたい電極摩耗は、同じ段階におけるいくつかの加工仕事の等しくランク付けされたワークステップに均一に分配される。機械オペレータはまた、前記電極管理システムにおいて加工段階毎の許容できる最大ワークサイクル数を設定することによって寿命すなわち摩耗限界を前もって決める。前記最大ワークサイクル数は同時に、前記摩耗分配計画が用いられる段階のワークサイクルのグループ(いわゆる摩耗分配グループ)の大きさを決定する。各摩耗分配グループは関連したカテゴリーの単一の電極によって加工される。そのグループが完了した後、電極はこの段階のために達した少なくともその摩耗限界を有する。予平滑電極を使用して、例えば少なくとも4つの予平滑加工サイクルが摩耗分配によって実行されうる。この後、電極は予平滑加工電極としてその摩耗限界に達する。同じ電極はまた、理論的には、粗加工電極として4又はそれ以上の粗加工サイクルを実行するために使用されうる。その後、電極は一般的にはもはや使用できない。
【0032】
図1の円形のダイシンクIを実行するための加工シーケンスのための仕様は、同様の方法で達成される。ダイシンクIは単一の粗加工電極と、単一の予平滑加工電極とで実行されるべきである。
【0033】
これら予めの設定を使用すると、前記制御装置は、図1のワークピース10内の8つのダンパ要素用ダイシンクA−Hと、円形ダイシンクIとを製造するためのワークサイクルの全体のシーケンスを自動的に生成し、さらにどの電極を各場合に使用するかを決定する。図3はこの加工シーケンスを模式的に示している。ダイシンクA−IはそれぞれARB A−ARB Iで指定されている。粗加工サイクル(加工段階1)と予平滑加工サイクル(加工段階2)は、それぞれ3つ又は4つのワークステップASからなる。これらワークステップASは、ダイシンクA−Hのそれぞれのために設けられている。粗加工電極及び予平滑加工電極のための最大4つのワークサイクルAZの前述した予め決めた摩耗限界に基づくとき、粗加工サイクル及び予平滑加工サイクルは各場合に結合されて4つのワークサイクルAZのグループGR1−GR4となり、各グループは単一の電極で加工される。
【0034】
図3のシーケンスによると、前記制御装置は、最初に図2の電極変換機における位置P1から電極R1を取り入れる。これは、第1のグループGR1においてダイシンクA,B,C,Dの粗加工サイクルを最初に完了するのに使用される。すなわち、予め決めた「段階ゼロ」計画に従って、最初に4つのダイシンクA,B,C,Dのすべての第1のワークステップASを実行し、それから残りのワークステップASが実行される。これによって、ダイシンクD,C,B,Aの順序で各ワークサイクルAZの第2のワークステップASと、第3のワークステップASが、次のダイシンクがさらに加工される前に連続的に完了する。第1のワークサイクルグループGR1の完了後、電極R1は再び電極交換機に戻され、位置P2から電極R2に自動的に交換される。同時に、前記制御装置の電極管理システムが電極R1の状態を「使用不可」として記憶する。電極管理システムはさらに、実行されうるワークサイクルの最大数についての予めの設定によって残っている電極の摩耗状態と、既に実行されたワークサイクルの連続計数とについて情報をうる。
【0035】
新しい電極R2がそれからグループGR3においてダイシンクA,B,C,Dの予平滑加工サイクルを実行するのに使用される。すなわち、いわゆる振り子方法を使用することによって設定された摩耗分配計画に従って予平滑加工サイクルを実行する。前記振り子方法では、最初にダイシンクA,B,C,Dのすべての第1のワークステップASが完了し、次いで逆の順序D,C,B,Aですべての第2のワークステップASが完了し、これらをグループGR3における最後のワークステップASが完了するまで繰り返す。最初に予平滑加工電極として使用された電極R2はいまや、この電極が許容できる4つの予平滑加工サイクルを既に実行したため、前記電極管理システムによって粗加工電極のカテゴリーに降格される。電極R2はダイシンクE,F,G,Hを加工する粗加工電極として再び使用される。すなわち、粗加工サイクルに適用できる「段階ゼロ」計画に従って使用されるが、この「段階ゼロ」計画は、グループGR1と同じ加工シーケンスに従うことを意味する。ワークサイクルグループGR2を完了した後、電極R2は再び粗加工電極のための摩耗限界に達する。それゆえに、全体に「使用不可」として前記電極管理システムによって降格される。ダイシンクE,F,G,Hの予平滑加工サイクルは、電極交換機からの新しい電極R3で最終的に実行される。その後、電極R3もまた降格されるが、理論的には電極R3はなお別の工具を加工する粗加工電極として適するであろう。
【0036】
すべてのダンパ要素のダイシンクA−Hが浸食された後、前記制御装置は前記電極交換機の位置P1から別の電極R5を取り入れ、図3のシーケンスに従う意図した粗加工サイクルを実行し、続いて別の電極R6によってダイシンクIの予平滑加工サイクルを実行する。
【0037】
そのような加工シーケンスを実行するため、前記CNC加工コントローラはまた、放電電流やパルス形状、パルス周波数、フラッシングデータ等のような工程及びテクノロジーパラメータと共に、使用された電極のタイプやダイシンクの幾何学的形状のデータ、品質目標、加工速度に関する制御インプットを必要とする。前記加工シーケンスのための前述の予決定と共に、これらデータもまたそれぞれのテクノロジー及び工程データを使用する個々のワークステップのシーケンスを決定するのに使用される。本発明はまた、種々の電極カテゴリーをより効果的に表示する工具を機械オペレータに提供する。この目的のために、特定の加工仕事、例えば図1のダイシンクA−Iの1つを実行する異なる電極カテゴリーが結合されて電極ファミリーとなり、放電加工機の制御装置の目的指向された構造における目的物として考慮される。従って、同じ電極ファミリーは、少なくとも同じ基本的な幾何学的形状と、同じ最終寸法を達成できる特定寸法より小さい予め決めた寸法とを有するすべての電極を含む。前記電極ファミリーの目的物はいくつかの(同一な)加工仕事、すなわち対応するダイシンクの幾何学的形状が達成されるべきすべての加工仕事のために使用することができる。
【0038】
本発明によれば、3つのデータ領域が電極を描写するためにコントローラに設けられる。
a)電極ファミリーのデータ(いわゆるファミリーデータ)
ファミリーデータは特定の電極ファミリーのすべての電極に適用できる情報を含有するもので、基本的には下記についての情報を含む。すなわち、基本的な電極幾何学的形状、すなわち例えば、プリズム状、薄片状、尖端状又は標準状のような基本的な形状と共に電極材料と、基本的な幾何学寸法とについての情報を含む。前記電極材料の選定は、放電加工の対となる材料(電極とワークピース)を決定する。その結果、前記制御装置は調和するテクノロジーパラメータを自動的に決定する。しかし、電極ファミリーのメンバーが異なる材料で作られる場合、ファミリーレベルで決定されていた材料データとは異なる電極が引き続くデータレベルで特定されなければならない。
b)理論的電極データ(いわゆる仮想の電極データ)
理論的データは、特定の加工タイプ又は段階において特定の加工仕事を実行するために計画された仮想の電極についての情報を含む。これは、特定の加工仕事を実行するための標準の又は特定の電極の表示であり、この表示は既にすべての必須な加工特定情報を含んでいる。理論的電極データは、例えば、次についての情報を含む。すなわち、特定の加工タイプ、例えば粗加工電極、予平滑加工電極、平滑加工電極、又は仕上げ加工電極のための電極カテゴリーと、加工タイプ毎の計画された仮想の電極数と、特定寸法より小さい理論的寸法又は特定寸法より小さい標準寸法(特定寸法より小さいとは、最終型の直径から電極の直径を差し引いたもの)であって実際に使用される(現実の)電極の特定寸法より小さい寸法とはわずかに異なるかもしれない(前記制御装置は、電極数と、期待される特定寸法より小さい寸法とから必要な品質目標と共に、電極毎のパルス周波数及びパルス数を自動的に決定する。)特定寸法又は標準寸法と、加工段階毎の許容できる最大ワークサイクル数として表された電極の寿命とを含む。
c)特定電極データ(いわゆる現実の電極データ)
これらは、仮想の電極の理論的データとは対照に、実際に使用される現実の電極を特定の加工仕事の(単一又は複数の)実行に適合するための本質的な補正データである。これら補正データは、一方では電極特性、例えば使用された電極の特定寸法より小さい現実の寸法又は現在の電極摩耗状態についての情報に関し、
他方では加工特性に関する。加工特性は、電極交換のモード及び自動電極交換機すなわちロボットにおける電極の位置についての情報、放電加工機における電極の設置についての情報、例えば電極が電極ヘッドに又は工具テーブルに設置されるかについての情報、そして電極の正確なゼロ点を電極ヘッドのゼロ点に関して決定するための電極位置の補正値等のようなものである。
【0039】
特定のワークサイクルのために使用されるべき電極についての全体情報は、現実の電極の特定電極データと、仮想の電極の理論的電極データと、上位のファミリーデータとの合計から得られる。電極表示を分配し、かつ、分類するこの方法は、種々の加工シーケンスの生成を促進する。なぜなら、その方法が変化された加工シーケンス及びこのために必要な電極、例えば新しい電極への電極表示の柔軟な、かつ、迅速な適合を可能にするからである。例えば、前記電極交換機内の新しい位置に位置する新しい現実の電極が使用される場合、この電極の現実のデータを前記制御装置に入力し、かつ、そのデータを所望の加工タイプの既に存在している仮想のデータと結合するだけで十分である。
【0040】
図4(a)及び(b)は、図3の加工シーケンスのために、すなわち加工の開始時に使用されている電極のデータ構造を示している。図4(a)の4つの電極ファミリーのうち電極ファミリーFam1とFam2だけがここで関係がある。電極ファミリーFam1では、ワークサイクルグループGR1に使用される粗加工電極が割当てR1,V1によって決定される。ワークサイクルグループGR3,GR4のための2つの予平滑加工電極が現実の電極R2,V2と仮想の電極R3,V2とのデータ結合に基づいている。加工仕事Iを実行するための粗加工電極及び平滑加工電極はさらに、データ結合R5,V4又はデータ結合R6,V5によって決定される。放電加工機のコントローラ全体の目的指向された構造の骨組み内で、電極ファミリーFam1,Fam2は別の上位の「ファミリーグループ」目的に割り当てられている。その結果、そのファミリーグループのために確立された手段がまた、すべての電極ファミリーFam1−Fam4に一般に適用される。
【0041】
図4(b)はさらに、図3の加工シーケンス中の電極R2の前述の降格を示している。現実の電極R2は電極ファミリーFam1におけるデータ結合R2,V2によって予平滑加工電極▼▼として最初に決められている。その寿命が尽きた後(仮想の電極V2のデータで決定されたように)、R2は粗加工電極▼に降格される。粗加工電極としての全体の表示は、既に存在している仮想の電極V1のデータをR2に割り当てることによって得られ、電極V1のデータは本発明に従って粗加工工程を実行するためのすべての情報を既に含んでいる。
【0042】
図5ないし図9は、本発明に従う規準に従って生成された加工シーケンスのさらに別の例である。
【0043】
図5の5つの電極R1−R5を持つ加工シーケンスは、図3における1つと似ている。ここでまた、4つの加工仕事ARB1−ARB4を実行するための「段階ゼロ」計画が前記制御装置に予め決められる。これによって、加工仕事ARB1−ARB4の連続仕事サイクルの第1のワークステップが各段階1,2,3において常に最初に実行される。しかしながら、次の設定が電極寿命及び電極の摩耗分配のための規準として選定される。段階1(粗加工)のために、4つの平滑加工サイクルの最大の摩耗限度が予め決められており、これによって均一摩耗分配がそれぞれのワークサイクルの最後の2つのワークステップのために望まれるだけである。段階2(予平滑加工)では、最大3つのサイクルが予平滑加工電極のために予め決められており、これによって均一摩耗分配が摩耗分配グループ内のすべてのワークサイクルのために実行される。そして段階3(平滑加工)では、最大2つの平滑加工サイクルが電極毎に予め決められ、これによって摩耗分配はそれぞれのワークサイクルの最後の3つのワークステップ中凍結される。これらシーケンスの予決定に基づいて、前記制御装置は図5に示した加工シーケンスを生成し、これによって前記電極管理システムが黒い四角によって象徴化された点において電極交換を自動的に実行する。
【0044】
図6に示した加工シーケンスは、図5における1つとある点では類似点がある。その加工シーケンスでは電極寿命及び摩耗分配のための同じ設定が選定されており、加工仕事の最初のワークステップはまた、「段階ゼロ」計画に従って常に連続的に実行される。しかしながら、加工仕事ARB1−ARB4はここでは、ARB4からARB1へ増分的に減少する優先順位によって実行される。その結果、機械オペレータはここでは「段階ゼロ−ワークピース」の優先計画に設定する。図5の完全な「段階ゼロ」とは対照に、ワークステップは加工仕事の優先順位の順序で、すなわちARB4からARB1へ摩耗分配グループにおいて実行される。摩耗分配グループはまた、加工仕事の優先順位の順序で各段階において割り当てられている。
【0045】
図7に示した電極R1−R7を持つ加工シーケンスはまた、図5及び図6における加工シーケンスと同じ寿命及び摩耗分配設定に基づいている。しかしながら、その相違は加工仕事の優先順位の予めの決定である。すなわち、加工仕事ARB4(優先順位:1)の他の加工仕事ARB1−ARB3(優先順位:2)より前の優先実行である。同じ優先順位を持つ後者の加工仕事ARB1−ARB3は、図5の加工シーケンスで特定したように完了される。加工シーケンスの設定はそれゆえに、「ワークピース−段階ゼロ」計画に基づく。これに従って、優先的な加工仕事ARB4の段階1−3のすべてのワークサイクルが実行され、その後残りの加工仕事ARB1−ARB3が設定された摩耗分配(図5と比較)を持つ「段階ゼロ」計画に従って完了する。
【0046】
最後に、図8及び図9は異なる加工仕事ARB1−ARB4を実行するための加工シーケンスを示す。摩耗分配はここでは、これらシーケンスのために設定されない。図8の加工シーケンスは「段階」計画の設定に基づき、図9の加工シーケンスは「段階ゼロ」計画に基づく。
【0047】
本発明に従う制御装置はCNC制御に基づいている。図10は、ワークピース10への種々の加工仕事を実行する加工シーケンスを生成し、かつ、実行するための放電加工機のCNCコントローラの制御装置20の概略である。制御装置20は補器22を有する。補器22は、ワークピースとワークピースの加工に必要であるシンカ電極との間の相対動きを制御する。この目的のため、例えば工具テーブルと連結されるドライブが設けられる。このドライブはx,y,z主軸方向へ移動可能であり、補器22の制御信号を受ける。制御装置20は制御プログラムを必要とする。この制御プログラムは、1又は複数のワークピースの位置データに加えて、所望のダイシンクの幾何学的形状及び輪郭データや、加工精度、粗さなどのようなテクノロジーデータ、放電電流、パルス電流、パルス周波数、フラッシングデータのような工程パラメータデータを予め決めた加工シーケンスの各ワークステップのために含む。本発明に従う放電加工機の制御装置20は、関連する制御データと共にワークステップの加工シーケンスを自動的に生成する。この目的のために、制御装置20はグラフィカルインタフェイス(図示せず)を有する。このグラフィカルインタフェイスを経て加工優先順位や電極寿命、摩耗分配計画のような加工シーケンスを作るための予め決定された設定が選定され、対応するウインドウに設定される。仮想の電極データ(理論的電極データ)がメモリー24に記憶され、現実の電極データ(特定電極データ)がメモリー25に記憶される。種々の加工仕事の幾何学的形状及び輪郭データがさらにメモリー28に記憶され、加工仕事を実行するために設定される種々のテクノロジーおよび工程パラメータデータがデータベース30,31に記憶されている。コンピュータ機能の一部を果たすシーケンス及びデータ生成器26は、予め決めたシーケンス仕様や、メモリー24からの仮想の電極データ、メモリー28からの幾何学データ、データベース30,31からのテクノロジー及び工程データに基づいて、それぞれのテクノロジー及び工程パラメータデータによって実行されるべきワークステップの特定シーケンスを自動的に決定する。この割当てステップは図5の明るい矢印で模式的に示されている。
【0048】
放電加工機のCNCコントローラはまた、電極寿命を監視し、寿命が尽きた電極を既に述べた方法で除くか又は降格するための電極管理ユニット33を有する。
【0049】
今の時点で、この方法で定めたワークステップが実行され(図5の暗い矢印参照)、補器22はメモリー25に記憶された現実データにアクセスし、電極移動を制御するためにそのデータを読みとる。現実電極のデータは、既に決めたワークステップに補正値として統合されている。補正値は、例えば、電極ヘッドのゼロ点に関して現実の電極のゼロ点位置を決定する。電極の特定寸法より小さい実際の寸法が遊星運動を制御するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】放電加工機によって製造されうるいくつかのダイシンクを持つ成形型の概略を示す平面図である。
【図2】電極ホルダに配列されたいくつかのシンカ電極を持つ放電加工機における電極交換機の概略を示す側面図で、(a)、(b)は異なる側面を示している。
【図3】いくつかの加工仕事を異なる電極によって実行するための加工シーケンスを示す模式図である。
【図4】図3に従う加工シーケンスに使用する現実の、又は仮想の電極に関連した種々の電極ファミリーの目的構造を示す模式図で、(a)、(b)は異なるものを示している。
【図5】本発明に従う加工シーケンスの別の実施例を示す模式図である。
【図6】本発明に従う加工シーケンスのさらに別の実施例を示す模式図である。
【図7】本発明に従う加工シーケンスのさらに別の実施例を示す模式図である。
【図8】本発明に従う加工シーケンスのさらに別の実施例を示す模式図である。
【図9】本発明に従う加工シーケンスのさらに別の実施例を示す模式図である。
【図10】1又は複数のワークピースに加工仕事を実行するための加工シーケンスを生成し、かつ、実行する制御装置の模式図である。
【符号の説明】
10 ワークピース
16 電極ホルダ
20 制御装置
33 電極管理ユニット

Claims (19)

  1. いくつかの同一又は異なる電極によって型彫り用の放電加工機における多種多様な加工工程を制御する方法であって、複数の加工工程の加工シーケンスと、各加工工程に使用される電極とを、予め決めた以下の基準a」及びb)を考慮して自動的に決定すること、及び決定された前記加工工程の加工シーケンスを実行することを含み、いくつかの同一加工仕事の場合、前記加工工程は、いくつかの加工仕事のワークサイクルの特定数又はワークステップの特定数にわたって電極摩耗の均一な分配が得られるように前記いくつかの加工仕事に分配される、制御方法。
    a)加工すべき少なくとも1つのワークピースについて予め決めた優先順位、加工仕事のグループについて予め決めた優先順位、個々の加工仕事について予め決めた優先順位、ワークサイクルについて予め決めた優先順位、及び1つの加工仕事のワークステップについて予め決めた優先順位、並びに
    b)個々の加工仕事、前記ワークサイクル又は前記ワークステップのために使用される予め決めた電極の寿命。
  2. 前記いくつかの加工仕事は、ある順序で連続的に実行され、最初又は最後の加工仕事の後、前記加工仕事のすべてのワークステップが完了するまで直前の順序に対して逆の順序で繰り返される、請求項1に記載の制御方法。
  3. 最大の電極摩耗がこの電極によって完了される前記ワークサイクルの最大数又は前記ワークステップの最大数によって予め決められ、前記最大数は前記電極摩耗の均一な分配が適用されるワークサイクルのグループ又はワークステップのグループを決定する、請求項1に記載の制御方法。
  4. 加工中、実行されたワークサイクル又はワークステップの数が計数され、かつ、記憶され、1の電極が予め決めた最大の電極摩耗に達した後、さらなる加工から除かれるか、又は別の電極カテゴリーに降格される、請求項1に記載の制御方法。
  5. 現在の電極の状態が制御装置の管理システムに保存され、これにより前記状態が前記電極摩耗に対応するように変更される、請求項4に記載の制御方法。
  6. 前記電極を表すためのデータは、制御装置に保存され、また、ある加工工程を実行するための情報を含む標準電極を表す理論的電極データと、この理論的電極データを実際に使用される電極又は加工特性に適合させる特定電極データとに分けられ、
    前記電極の表示が前記理論的電極データと前記特定電極データとを組み合わせることによって得られる、請求項1に記載の制御方法。
  7. 電極は、前記理論的電極データを、前記加工仕事の各ワークサイクル又は各ワークステップに対する前記加工仕事の1つの中で前記選択された特定電極データと組み合わせることにより決定される、請求項6に記載の制御方法。
  8. 前記加工シーケンスは、前記ワークピース、前記加工仕事のグループ、及び前記1グループ内の個々の加工仕事に割り当てられた、予め決められた複数の優先順位による優先順位の問題として決定される(「ワークピース」計画)、請求項1に記載の制御方法。
  9. いくつかの加工段階において前記加工仕事の加工シーケンスが実行され、各加工段階において1つの加工仕事の複数のワークステップが複数のワークサイクルに組み合わされ、また、すべての加工仕事のすべてのワークステップが前記加工段階の予め決めた順序で実行される事実による優先順位の問題として、前記加工シークエンスが決定され、
    a)各加工段階においてすべてのワークステップが1つの加工仕事の最初から最後まで実行され、その後、すべてのワークステップが次の加工仕事の最初から最後まで実行され、これを最後の加工仕事まで繰り返す(「段階」計画)か、又は
    b)各加工段階において最初にすべての加工仕事のすべての第1のワークステップが実行され、その後加工仕事の残りのワークステップが前記a)において定義された「段階」計画の下で完了される(「段階ゼロ」計画)、請求項1に記載の制御方法。
  10. 前記加工シーケンスは、ワークピースの予め決められた優先順位と、このワークピースのために予め決められた計画とによる優先順位
    の問題として決定される、請求項1に記載の制御方法。
  11. 前記加工シーケンスは、個々のワークステップに割り当てられた、予め定められた複数の優先順位による優先順位の問題として決定される、請求項1に記載の制御方法。
  12. 前記加工シーケンスは、前記ワークピース、前記加工仕事のグループ、及び前記1グループ内の個々の加工仕事に割り当てられた、予め決められた複数の優先順位による優先順位の問題として決定される「ワークピース」計画によって特定された優先順位の問題として決定され、これによって、前記ワークピース、グループ又は加工仕事が各加工段階においてすべてのワークステップが1つの加工仕事の最初から最後まで実行され、その後、すべてのワークステップが次の加工仕事の最初から最後まで実行され、これを最後の加工仕事まで繰り返す「段階」計画又は各加工段階において最初にすべての加工仕事のすべての第1のワークステップが実行され、その後加工仕事の残りのワークステップが前記「段階」計画の下で完了される「段階ゼロ」計画に従う同じ優先順位で完了される、請求項8又は9に記載の制御方法。
  13. 各加工段階においてすべてのワークステップが1つの加工仕事の最初から最後まで実行され、その後、すべてのワークステップが次の加工仕事の最初から最後まで実行され、これを最後の加工仕事まで繰り返す「段階」計画又は各加工段階において最初にすべての加工仕事のすべての第1のワークステップが実行され、その後加工仕事の残りのワークステップが前記「段階」計画の下で完了される「段階ゼロ」計画に従う前記加工シーケンスは、前記ワークステップの前記シーケンスと、摩耗分配グループの割当ての順序とが前記ワークピース、前記加工仕事のグループ、及び前記1グループ内の個々の加工仕事に割り当てられた、予め決められた複数の優先順位による優先順位の問題として決定される「ワークピース」計画に従う加工仕事の優先順位を考慮する程度に関して決定される、請求項8又は9に記載の制御方法。
  14. いくつかの同一又は異なる電極によって多種多様な加工工程が実行される型彫り用の放電加工機を制御する装置であって、
    それぞれの加工工程のために必要である前記電極を表示するデータ(前記電極のデータ)を永続して記憶する少なくとも1つのデータメモリーと、
    いくつかの同一加工仕事の場合、前記加工工程が、いくつかの加工仕事のワークサイクルの特定数又はワークステップの特定数にわたって電極摩耗の均一な分配が得られるように前記いくつかの加工仕事に分配されるように、加工すべき少なくとも1つのワークピースについての優先順位、加工仕事のグループについての優先順位、個々の加工仕事についての優先順位、ワークサイクルについての優先順位、及び1つの加工仕事のワークステップについての優先順位を予め決め、また個々の加工仕事、前記ワークサイクル又は前記ワークステップに使用される前記電極の寿命を前記加工工程の加工シーケンスに関連して予め決めるためのユーザインタフェースと、
    前記多種多様な加工工程を実行するための適切な加工シーケンスを予め決めた前記優先順位と電極データとに基づいて自動的に決定するシーケンスジェネレータとを備える、制御装置。
  15. さらに、同じ電極によって加工仕事中に実行される前記ワークサイクル又はワークステップの数を記憶し、かつ、許容できる前記ワークサイクル又はワークステップの最大数に達した後、前記電極をさらなる加工から除くか、又は別の電極カテゴリーに降格する管理システムを備える、請求項14に記載の制御装置。
  16. 前記電極は現在の加工状態とともに前記管理システムのメ
    モリーに記録され、前記状態が前記電極の摩耗に対応して変更される、請求項15に記載の制御装置。
  17. さらに、標準電極を記録する理論的電極データを永続して記憶するデータメモリーと、
    この理論的電極データを実際に使用される電極又は加工特性に合わせるための特定電極データを永続して記憶するデータメモリーとを備え、
    前記ユーザインタフェースは前記特定電極データを選択し、また前記理論的電極データと選択された前記特定の電極データとを結び付けるための手段を備える、請求項14に記載の制御装置。
  18. さらに、異なる加工仕事におけるワークピースの幾何学的形状及び輪郭のデータのためのデータメモリーと、前記加工仕事を実行するための、放電電流、パルス電流、パルス周波数、フラッシングデータのようなテクノロジー及び工程パラメータのためのデータメモリーとを備え、
    前記シーケンスジェネレータは、予め設定された加工シーケンスに基づいた関連した前記テクノロジー及び工程パラメータと、前記理論的電極データと、前記幾何学的形状及び輪郭データと、前記テクノロジー及び工程パラメータのデータとにより、前記加工シーケンスを自動的に生成する、請求項17に記載の制御装置。
  19. さらに、前記データメモリーから前記特定電極データを読みとり、その特定電極データを前記電極の移動を補正するために使用する補正器を備える、請求項17に記載の制御装置。
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