JP3575498B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は摩擦ブレーキを補助する渦電流式減速装置、特に小型車両にも搭載可能な渦電流式減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空圧式摩擦ブレーキを駆動するための空気槽を備える大型車両では、渦電流式減速装置の制動と非制動との切換えにも空圧アクチユエータを使用しているが、小型車両では適当な流体圧源がないことから渦電流式減速装置の搭載が制約されている。小型車両の渦電流式減速装置の流体圧源に機関の減速時の吸気負圧を用いることはアクチユエータが非常に大型になり、また電動アクチユエータを用いることはコスト負担が大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述の問題に鑑み、自動変速機の油圧源を利用して制動と非制動の切換えを変速操作と連動して行うようにした、渦電流式減速装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成はトルクコンバータを備えた自動変速機の出力軸に制動ドラムを結合し、車体側に設けた磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置と制動ドラムから引退する非制動位置とに切り換える油圧アクチユエータに連結し、油圧アクチユエータの両端室と自動変速機の油圧源との間に方向切換弁を挿入接続し、該方向切換弁はばねの力に抗して自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへ供給される油圧により制動位置へ切り換わるようにしたものである。
【0005】
【作用】
トルクコンバータを備えた自動変速機では、低速レンジでエンジンブレーキを効かせるために、自動変速機に備えられた油圧ポンプの圧油がオーバラン制御弁、オーバラン減圧弁(オーバラン・レデユーシング・バルブ)を経てオーバランクラツチへ供給され、オーバランクラツチが接続状態になり、一方向クラツチの差動を阻止し、自動変速機の出力軸と入力軸とが一体的に回転するようになつている。
【0006】
本発明では、自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへの制御油圧を利用して、アクチユエータの油圧回路の方向切換弁をばねの力に抗して非制動位置から制動位置へ切り換え、アクチユエータにより渦電流式減速装置を制動位置へ駆動する。
【0007】
【実施例】
図1は本発明に係る自動変速機と連動して作動する渦電流式減速装置の概略構成図である。渦電流式減速装置Aは自動変速機の出力軸18のボス部18aから径外方へ突出する多数のスポーク17に結合された、冷却フイン16を有する制動ドラム15を備えている。非磁性体からなる不動の案内筒14の制動ドラム15の内部へ突出する内端部に、多数の強磁性板14aが周方向等間隔に埋設される。一方、案内筒14の外端部は内周面に磁性体からなる筒体14bを結合される。磁性体からなる磁石支持筒13の外周面に、各強磁性板14aに対向する磁石13aが極性が周方向に交互に異なるように結合される。図示の実施例では、磁石13aは永久磁石であるが、電磁石でもよい。
【0008】
磁石支持筒13は複数のアクチユエータBにより図示の非制動位置と制動ドラム15の内部へ突出する制動位置とに駆動される。アクチユエータBはシリンダ21にピストン22を嵌挿して端室23と端室24とを区画され、ピストン22に結合したロツド25が端室24を経て外部へ突出され、かつ磁石支持筒13に連結される。
【0009】
図2に示すように、アクチユエータBはアクセルペダルを解放し(絞り弁の開度を所定値以下にし)、4速自動変速機をD4 レンジからLレンジ、IIレンジまたはD3 レンジへ切り換えた時に働き、渦電流式減速装置Aを制動位置へ駆動する。アクチユエータBは油圧応動型の方向切換弁63の動作に応じて、磁石支持筒13を図示の非制動位置と制動位置とに切換え駆動する。方向切換弁63が図示の位置にある時、自動変速機に内蔵される油圧ポンプ61からの油圧(ライン圧)が方向切換弁63を経てアクチユエータBの端室24へ供給され、端室23の油が方向切換弁63を経て油槽62へ戻され、磁石支持筒13はアクチユエータBにより制動ドラム15の内部から引き出されている。
【0010】
油圧ポンプ61からオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経てオーバランクラツチ48へ作用する油圧は、パイロツト圧として方向切換弁63のスプールへ作用する。方向切換弁63はパイロツト圧を受けると、ばね64の力に抗して切り換わり、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経て端室23へ供給され、端室24の油が方向切換弁63を経て油槽62へ戻される。したがつて、アクチユエータBのピストン22が右方へ押され、磁石支持筒13が制動ドラム15の内部へ突出される。回転する制動ドラム15が、磁石13aから強磁性板14aを経て制動ドラム15へ作用する磁界を横切る時、渦電流に基づく制動トルクを受ける。
【0011】
図1に自動変速機の上半部の概略構成を示すように、自動変速機はステータを挟んで対向するタービン翼車32bとポンプ翼車32aからなるトルクコンバータ32を備えている。機関のクランク軸31がトルクコンバータ32のポンプ翼車32aに結合される一方、タービン翼車32bが自動変速機の入力軸33に結合される。入力軸33はクラツチ37により輪体36と、クラツチ38によりキヤリヤ41とそれぞれ回転結合可能に構成される。輪体36は変速段に応じて回転可能の状態と回転不能の状態とに切り換えられ、OD付き4速段自動変速機の場合はIIレンジ、Dレンジの変速段D2 ,D4 でバンドブレーキ35により回転を阻止される。キヤリヤ41の右端部に支持した遊星歯車44は、輪体36の右端部に結合した太陽歯車36aとキヤリヤ43の左端部に結合したリング歯車とに噛み合される。キヤリヤ43は出力軸18と一体的に構成され、かつ遊星歯車46を支持する。遊星歯車46は入力軸33の右端部に結合した太陽歯車47と輪体50の左端部に結合したリング歯車とに噛み合される。
【0012】
キヤリヤ41と一体のキヤリヤ41aは、クラツチ45により輪体58と、オーバランクラツチ48により輪体50とそれぞれ回転結合可能に構成され、輪体58と輪体50とは一方向クラツチ49により結合される。キヤリヤ41aはLRクラツチ52を接続すると、変速機のケース壁部54へ固定される。キヤリヤ41aの右端部は変速機のケース壁部(ボス部)59と一方向クラツチ53により結合される。各クラツチ37,38,45,48,52は油圧式多板クラツチであり、油圧を多数のクラツチ板に作用させるとクラツチが接続状態になり、油圧を解放すると遮断状態になる。
【0013】
次に、本発明による渦電流式減速装置の作動について説明する。D4 レンジでの走行から減速するために、アクセルペダルを解放し、シフトレバーにより低速段例えばLレンジへ切り換えると、引き続きクラツチ37は遮断状態、クラツチ45は接続状態にあつて、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が切り換り、油圧ポンプ61から圧油がオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経てオーバランクラツチ48へ供給され、オーバランクラツチ48を接続する。キヤリヤ41aに回転結合する輪体58と輪体50との滑りを許す一方向クラツチ49の働きが阻止され(これによりエンジンブレーキが効く)、輪体50の左端部のリング歯車は回転しない。したがつて、入力軸33の回転は太陽歯車47と輪体50のリング歯車とに噛み合う遊星歯車46の自転と公転を伴つて、キヤリヤ43と一体の出力軸18へ伝達される。
【0014】
上述の減速動作と同時に、油圧ポンプ61から圧油がオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経て方向切換弁63のスプールへ作用し、スプールをばね64の力に抗して切り換える。したがつて、前述したように、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経てアクチユエータBの左端室23へ入り、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15の内部へ突出され、出力軸18が制動力を受ける。ここで、アクセルペダルを踏み込むと、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が旧位置へ切り換り、オーバランクラツチ48へ作用する油圧が解放され、オーバランクラツチ48を遮断する。同時に、方向切換弁63はばね64の力により図示の位置へ切り換えられ、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経てアクチユエータBの右端室24へ入り、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15から引き出され、出力軸18は制動力を受けない。
【0015】
自動変速機をLレンジからDレンジへ戻すと、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が旧位置へ切り換り、オーバランクラツチ48へ作用する油圧が解放され、オーバランクラツチ48を遮断する。Dレンジでは一方向クラツチ49が作動状態になり、輪体50が出力軸18と同方向へ回転し、遊星歯車46の公転が速くなり、出力軸18が増速される。同時に、方向切換弁63が図示の位置へ切り換えられ、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15から引き出され、出力軸18は制動力を受けない。
【0016】
なお、本発明は方向切換弁63へオーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66の間の油圧を導くようにしても、同様の作用効果が得られる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は上述のように、トルクコンバータを備えた自動変速機の出力軸に制動ドラムを結合し、車体側に設けた磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置と制動ドラムから引退する非制動位置とに切り換える油圧アクチユエータに連結し、油圧アクチユエータの両端室と自動変速機の油圧源との間に方向切換弁を挿入接続し、該方向切換弁はばねの力に抗して自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへ供給される油圧により制動位置へ切り換わるようにしたものであるから、車両を減速するために、変速レンジを低速レンジへ切り換えると、オーバランクラツチが接続状態になり、自動変速機の入力軸と出力軸が一体的に結合され、エンジンブレーキが作用するのと同時に、オーバランクラツチへ供給される油圧により方向切換弁が切り換わり、渦電流式減速装置が働く。したがつて、車両の制動効果が増強され、長い下り坂をより安全に走行でき、摩擦ブレーキの負担を軽減できる。
【0018】
本発明は自動変速機を備えた車両であれば、自動変速機の出力軸に渦電流式減速装置を接続するだけで、自動変速機の減速操作と同時に渦電流式減速装置が自動的に働き、油圧源を別に必要としないからコスト負担が軽い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る渦電流式減速装置の正面断面図である。
【図2】同渦電流式減速装置の作用を説明する線図である。
【符号の説明】
B:アクチユエータ 13:磁石支持筒 13a:磁石 :15:制動ドラム 23,24:端室 32:トルクコンバータ 48:オーバランクラツチ 61:油圧源 63:方向切換弁 64:ばね
【産業上の利用分野】
本発明は摩擦ブレーキを補助する渦電流式減速装置、特に小型車両にも搭載可能な渦電流式減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空圧式摩擦ブレーキを駆動するための空気槽を備える大型車両では、渦電流式減速装置の制動と非制動との切換えにも空圧アクチユエータを使用しているが、小型車両では適当な流体圧源がないことから渦電流式減速装置の搭載が制約されている。小型車両の渦電流式減速装置の流体圧源に機関の減速時の吸気負圧を用いることはアクチユエータが非常に大型になり、また電動アクチユエータを用いることはコスト負担が大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述の問題に鑑み、自動変速機の油圧源を利用して制動と非制動の切換えを変速操作と連動して行うようにした、渦電流式減速装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成はトルクコンバータを備えた自動変速機の出力軸に制動ドラムを結合し、車体側に設けた磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置と制動ドラムから引退する非制動位置とに切り換える油圧アクチユエータに連結し、油圧アクチユエータの両端室と自動変速機の油圧源との間に方向切換弁を挿入接続し、該方向切換弁はばねの力に抗して自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへ供給される油圧により制動位置へ切り換わるようにしたものである。
【0005】
【作用】
トルクコンバータを備えた自動変速機では、低速レンジでエンジンブレーキを効かせるために、自動変速機に備えられた油圧ポンプの圧油がオーバラン制御弁、オーバラン減圧弁(オーバラン・レデユーシング・バルブ)を経てオーバランクラツチへ供給され、オーバランクラツチが接続状態になり、一方向クラツチの差動を阻止し、自動変速機の出力軸と入力軸とが一体的に回転するようになつている。
【0006】
本発明では、自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへの制御油圧を利用して、アクチユエータの油圧回路の方向切換弁をばねの力に抗して非制動位置から制動位置へ切り換え、アクチユエータにより渦電流式減速装置を制動位置へ駆動する。
【0007】
【実施例】
図1は本発明に係る自動変速機と連動して作動する渦電流式減速装置の概略構成図である。渦電流式減速装置Aは自動変速機の出力軸18のボス部18aから径外方へ突出する多数のスポーク17に結合された、冷却フイン16を有する制動ドラム15を備えている。非磁性体からなる不動の案内筒14の制動ドラム15の内部へ突出する内端部に、多数の強磁性板14aが周方向等間隔に埋設される。一方、案内筒14の外端部は内周面に磁性体からなる筒体14bを結合される。磁性体からなる磁石支持筒13の外周面に、各強磁性板14aに対向する磁石13aが極性が周方向に交互に異なるように結合される。図示の実施例では、磁石13aは永久磁石であるが、電磁石でもよい。
【0008】
磁石支持筒13は複数のアクチユエータBにより図示の非制動位置と制動ドラム15の内部へ突出する制動位置とに駆動される。アクチユエータBはシリンダ21にピストン22を嵌挿して端室23と端室24とを区画され、ピストン22に結合したロツド25が端室24を経て外部へ突出され、かつ磁石支持筒13に連結される。
【0009】
図2に示すように、アクチユエータBはアクセルペダルを解放し(絞り弁の開度を所定値以下にし)、4速自動変速機をD4 レンジからLレンジ、IIレンジまたはD3 レンジへ切り換えた時に働き、渦電流式減速装置Aを制動位置へ駆動する。アクチユエータBは油圧応動型の方向切換弁63の動作に応じて、磁石支持筒13を図示の非制動位置と制動位置とに切換え駆動する。方向切換弁63が図示の位置にある時、自動変速機に内蔵される油圧ポンプ61からの油圧(ライン圧)が方向切換弁63を経てアクチユエータBの端室24へ供給され、端室23の油が方向切換弁63を経て油槽62へ戻され、磁石支持筒13はアクチユエータBにより制動ドラム15の内部から引き出されている。
【0010】
油圧ポンプ61からオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経てオーバランクラツチ48へ作用する油圧は、パイロツト圧として方向切換弁63のスプールへ作用する。方向切換弁63はパイロツト圧を受けると、ばね64の力に抗して切り換わり、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経て端室23へ供給され、端室24の油が方向切換弁63を経て油槽62へ戻される。したがつて、アクチユエータBのピストン22が右方へ押され、磁石支持筒13が制動ドラム15の内部へ突出される。回転する制動ドラム15が、磁石13aから強磁性板14aを経て制動ドラム15へ作用する磁界を横切る時、渦電流に基づく制動トルクを受ける。
【0011】
図1に自動変速機の上半部の概略構成を示すように、自動変速機はステータを挟んで対向するタービン翼車32bとポンプ翼車32aからなるトルクコンバータ32を備えている。機関のクランク軸31がトルクコンバータ32のポンプ翼車32aに結合される一方、タービン翼車32bが自動変速機の入力軸33に結合される。入力軸33はクラツチ37により輪体36と、クラツチ38によりキヤリヤ41とそれぞれ回転結合可能に構成される。輪体36は変速段に応じて回転可能の状態と回転不能の状態とに切り換えられ、OD付き4速段自動変速機の場合はIIレンジ、Dレンジの変速段D2 ,D4 でバンドブレーキ35により回転を阻止される。キヤリヤ41の右端部に支持した遊星歯車44は、輪体36の右端部に結合した太陽歯車36aとキヤリヤ43の左端部に結合したリング歯車とに噛み合される。キヤリヤ43は出力軸18と一体的に構成され、かつ遊星歯車46を支持する。遊星歯車46は入力軸33の右端部に結合した太陽歯車47と輪体50の左端部に結合したリング歯車とに噛み合される。
【0012】
キヤリヤ41と一体のキヤリヤ41aは、クラツチ45により輪体58と、オーバランクラツチ48により輪体50とそれぞれ回転結合可能に構成され、輪体58と輪体50とは一方向クラツチ49により結合される。キヤリヤ41aはLRクラツチ52を接続すると、変速機のケース壁部54へ固定される。キヤリヤ41aの右端部は変速機のケース壁部(ボス部)59と一方向クラツチ53により結合される。各クラツチ37,38,45,48,52は油圧式多板クラツチであり、油圧を多数のクラツチ板に作用させるとクラツチが接続状態になり、油圧を解放すると遮断状態になる。
【0013】
次に、本発明による渦電流式減速装置の作動について説明する。D4 レンジでの走行から減速するために、アクセルペダルを解放し、シフトレバーにより低速段例えばLレンジへ切り換えると、引き続きクラツチ37は遮断状態、クラツチ45は接続状態にあつて、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が切り換り、油圧ポンプ61から圧油がオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経てオーバランクラツチ48へ供給され、オーバランクラツチ48を接続する。キヤリヤ41aに回転結合する輪体58と輪体50との滑りを許す一方向クラツチ49の働きが阻止され(これによりエンジンブレーキが効く)、輪体50の左端部のリング歯車は回転しない。したがつて、入力軸33の回転は太陽歯車47と輪体50のリング歯車とに噛み合う遊星歯車46の自転と公転を伴つて、キヤリヤ43と一体の出力軸18へ伝達される。
【0014】
上述の減速動作と同時に、油圧ポンプ61から圧油がオーバラン制御弁65、オーバラン減圧弁66を経て方向切換弁63のスプールへ作用し、スプールをばね64の力に抗して切り換える。したがつて、前述したように、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経てアクチユエータBの左端室23へ入り、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15の内部へ突出され、出力軸18が制動力を受ける。ここで、アクセルペダルを踏み込むと、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が旧位置へ切り換り、オーバランクラツチ48へ作用する油圧が解放され、オーバランクラツチ48を遮断する。同時に、方向切換弁63はばね64の力により図示の位置へ切り換えられ、油圧ポンプ61の圧油が方向切換弁63を経てアクチユエータBの右端室24へ入り、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15から引き出され、出力軸18は制動力を受けない。
【0015】
自動変速機をLレンジからDレンジへ戻すと、オーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66が旧位置へ切り換り、オーバランクラツチ48へ作用する油圧が解放され、オーバランクラツチ48を遮断する。Dレンジでは一方向クラツチ49が作動状態になり、輪体50が出力軸18と同方向へ回転し、遊星歯車46の公転が速くなり、出力軸18が増速される。同時に、方向切換弁63が図示の位置へ切り換えられ、磁石支持筒13がアクチユエータBにより制動ドラム15から引き出され、出力軸18は制動力を受けない。
【0016】
なお、本発明は方向切換弁63へオーバラン制御弁65とオーバラン減圧弁66の間の油圧を導くようにしても、同様の作用効果が得られる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は上述のように、トルクコンバータを備えた自動変速機の出力軸に制動ドラムを結合し、車体側に設けた磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置と制動ドラムから引退する非制動位置とに切り換える油圧アクチユエータに連結し、油圧アクチユエータの両端室と自動変速機の油圧源との間に方向切換弁を挿入接続し、該方向切換弁はばねの力に抗して自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへ供給される油圧により制動位置へ切り換わるようにしたものであるから、車両を減速するために、変速レンジを低速レンジへ切り換えると、オーバランクラツチが接続状態になり、自動変速機の入力軸と出力軸が一体的に結合され、エンジンブレーキが作用するのと同時に、オーバランクラツチへ供給される油圧により方向切換弁が切り換わり、渦電流式減速装置が働く。したがつて、車両の制動効果が増強され、長い下り坂をより安全に走行でき、摩擦ブレーキの負担を軽減できる。
【0018】
本発明は自動変速機を備えた車両であれば、自動変速機の出力軸に渦電流式減速装置を接続するだけで、自動変速機の減速操作と同時に渦電流式減速装置が自動的に働き、油圧源を別に必要としないからコスト負担が軽い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る渦電流式減速装置の正面断面図である。
【図2】同渦電流式減速装置の作用を説明する線図である。
【符号の説明】
B:アクチユエータ 13:磁石支持筒 13a:磁石 :15:制動ドラム 23,24:端室 32:トルクコンバータ 48:オーバランクラツチ 61:油圧源 63:方向切換弁 64:ばね
Claims (1)
- トルクコンバータを備えた自動変速機の出力軸に制動ドラムを結合し、車体側に設けた磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置と制動ドラムから引退する非制動位置とに切り換える油圧アクチユエータに連結し、油圧アクチユエータの両端室と自動変速機の油圧源との間に方向切換弁を挿入接続し、該方向切換弁はばねの力に抗して自動変速機の低速レンジでオーバランクラツチへ供給される油圧により制動位置へ切り換わるようにしたことを特徴とする渦電流式減速装置。
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|---|---|---|---|
| JP30558094A JP3575498B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 渦電流式減速装置 |
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|---|---|---|---|
| JP30558094A JP3575498B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 渦電流式減速装置 |
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| JPH08142855A JPH08142855A (ja) | 1996-06-04 |
| JP3575498B2 true JP3575498B2 (ja) | 2004-10-13 |
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ID=17946861
Family Applications (1)
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| JP30558094A Expired - Fee Related JP3575498B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 渦電流式減速装置 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3575498B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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|---|---|---|---|---|
| KR100737007B1 (ko) * | 2006-04-17 | 2007-07-09 | 현대자동차주식회사 | 무빙코일타입 선형 액츄에이터 시스템 |
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1994
- 1994-11-15 JP JP30558094A patent/JP3575498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
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| JPH08142855A (ja) | 1996-06-04 |
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