JP3596324B2 - 内燃機関の自動停止・始動装置 - Google Patents

内燃機関の自動停止・始動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に搭載される内燃機関を所定条件成立時に自動的に停止及び始動する内燃機関の自動停止・始動技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、自動車等に搭載される内燃機関の燃料消費量、排気排出量、あるいは騒音の低減を目的として、信号待ち等の車両停止時に内燃機関の運転を自動的に停止し、車両発進時に内燃機関を自動的に再始動させる自動停止・始動装置の開発が進められている。
【0003】
このような自動停止・始動装置では、バッテリ等の蓄電装置に蓄積された電力で作動するスタータモータによって内燃機関の始動が行われるため、車両が停止及び発進する度に内燃機関の自動停止及び自動始動が繰り返されると、蓄電装置やスタータモータ等の補機類にかかる負担が増大し、それら補機類の劣化あるいは故障が誘発され、自動停止後の再始動時に内燃機関を確実に始動することが難しくなってくる。
【0004】
このような問題に対し、従来では、特開平6−257483号公報に記載されたような「エンジンの自動始動停止装置」が提案されている。この自動始動停止装置は、自動停止条件成立時であって、直前の自動始動時から今回の自動停止条件成立時までの車両の走行距離、あるいは所定速度以上での走行時間の累積値が所定の基準を上回っている場合に限り、自動停止制御を許容し、前記した走行距離あるいは走行累積時間が所定の基準以下である場合は、自動停止制御を禁止することにより、内燃機関の自動停止・始動の頻度を減少させて蓄電装置の充電不足による性能低下や、スタータモータの劣化等を防止しようというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような自動始動停止装置では、蓄電装置やスタータモータの使用頻度や使用時間に関わらず一定の基準に基づいて自動停止制御を禁止するため、蓄電装置やスタータモータ等の使用頻度や使用時間が少なく性能低下が殆どないときに無駄に自動停止制御を禁止して燃料消費率の悪化を招いたり、逆に蓄電装置やスタータモータ等の使用頻度や使用時間が多く性能低下が著しいときに自動停止制御の禁止が不十分となって始動不能に陥る虞がある。
【0006】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、所定条件下で内燃機関の自動停止制御・自動始動制御を行う装置において、蓄電装置やスタータモータ等のような自動始動に係る補機類の使用頻度に応じて自動停止制御を禁止する技術を提供することにより、燃料消費率の悪化を防止するとともに、内燃機関が再始動不能に陥るのを防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明に係る内燃機関の自動停止・始動装置は、自動停止条件成立時に内燃機関を自動的に停止させ、自動始動条件成立時に内燃機関を自動的に再始動させる自動停止・始動手段と、
前記自動停止条件成立時に、所定の自動停止禁止条件が成立していると前記自動停止・始動手段による自動停止制御を禁止する自動停止禁止手段と、
前記内燃機関の始動に関わる要素の使用履歴に応じて、前記自動停止禁止条件を変更する禁止条件変更手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
このように構成された内燃機関の自動停止・始動装置では、内燃機関の自動停止条件が成立したときに、自動停止禁止手段が自動停止禁止条件が成立しているか否かを判別する。
【0009】
前記自動停止禁止条件が不成立である場合は、自動停止禁止手段は、自動停止・始動手段に対して内燃機関の自動停止制御の実行を許可する。自動停止制御の実行許可を受けた自動停止・始動手段は、内燃機関の運転を自動的に停止させる。
【0010】
前記自動停止禁止条件が成立している場合は、自動停止禁止手段は、自動停止・始動手段に対して内燃機関の自動停止制御の実行を禁止する。自動停止制御の実行禁止を受けた自動停止・始動手段は、内燃機関の運転を停止させない。
【0011】
また、自動禁止条件変更手段は、内燃機関の始動に関わる要素の使用履歴に応じて自動停止禁止条件を変更する。例えば、自動停止禁止条件変更手段は、内燃機関の始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が少ない場合は、自動停止制御の禁止領域が縮小(自動停止制御の実行領域が拡大)されるよう自動停止禁止条件を変更し、始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が多い場合は自動停止制御の禁止領域が拡大(自動停止制御の実行領域が縮小)されるよう自動停止禁止条件を変更する。
【0012】
この場合、内燃機関の始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が少なく、始動に関わる要素の性能低下が小さければ、自動停止制御の実行領域が拡大されるため、始動に関わる要素が内燃機関を始動可能な状態にある時に自動停止制御が禁止されるようなことがない。
【0013】
一方、内燃機関の始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が多く、始動に関わる要素の性能低下が大きければ、自動停止制御の実行領域が縮小されるため、始動に関わる要素が内燃機関を始動不可能な状態にある時に自動停止制御の実行が許可されるようなことがない。
【0014】
尚、ここでいう内燃機関の始動に関わる要素とは、例えば、内燃機関をクランキングさせるスタータモータ、スタータモータに駆動電力を供給する蓄電装置、あるいは蓄電装置に蓄積するための電力を発電するオルタネータ等を示すものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関の自動停止・始動装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る自動停止・始動装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、複数の気筒を有する多気筒の水冷式ガソリンエンジンである。この内燃機関1には、クラッチ機構(又はトルクコンバータ)100を介してトランスミッション(T/M)200が連結され、このトランスミッション(T/M)200は、図示しないプロペラシャフトやディファレンシャルギヤ等を介して駆動輪たる車輪と接続されている。
【0017】
このように構成された動力伝達系では、クラッチ機構100が係合状態にあるときに、内燃機関1の図示しない出力軸(クランクシャフト)の回転力がクラッチ機構100を介してトランスミッション(T/M)200へ伝達され、トランスミッション(T/M)200にて減速又は増速され、次いでトランスミッション(T/M)200からプロペラシャフトやディファレンシャルギヤ等を介して駆動輪へ伝達される。
【0018】
次に、内燃機関1には、吸気枝管2が接続され、吸気枝管2の各枝管が各気筒の図示しない燃焼室と吸気ポートを介して連通している。吸気枝管2は、サージタンク3に接続され、サージタンク3は、吸気管4を介してエアクリーナボックス5と連通している。
【0019】
このように構成された吸気系では、エアクリーナボックス5に取り込まれた新気が吸気管4を経てサージタンク3に供給され、次いでサージタンク3から吸気枝管2の各枝管に分配され、各枝管から吸気ポートを経て各気筒の燃焼室へ供給される。
【0020】
前記吸気管4の途中には、吸気管4内を流れる新気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ6が取り付けられ、サージタンク3には、サージタンク3内の圧力に対応した電気信号を出力するバキュームセンサ12が取り付けられている。
【0021】
エアフローメータ6下流の吸気管4には、吸気管4内を流れる新気の流量を調節するスロットル弁7が設けられている。このスロットル弁7には、ステッパモータ等からなり、印加電流の大きさに応じてスロットル弁7を開閉駆動するアクチュエータ8と、スロットル弁7の開度に応じた電気信号を出力するスロットルポジションセンサ9とが取り付けられている。
【0022】
続いて、前記スロットル弁7には、車室内に設置されたアクセルペダル10に連動して回動するアクセルレバー(図示せず)が取り付けられ、アクセルレバーには、アクセルレバーの回動量に応じた電気信号(アクセルペダル10の踏み込み量に応じた電気信号)を出力するアクセルポジションセンサ11が取り付けられている。
【0023】
吸気枝管2の各枝管には、その噴孔が吸気ポートに臨むように燃料噴射弁13a、13b、13c、13d(以下、燃料噴射弁13と総称する)が取り付けられている。これらの燃料噴射弁13には、燃料分配管14が接続され、前記燃料分配管14は、図示しない燃料ポンプと接続されている。
【0024】
各燃料噴射弁13には、該燃料噴射弁13を開弁駆動する駆動回路15a、15b、15c、15d(以下、駆動回路15と総称する)が接続されている。
このように構成された燃料噴射系では、燃料ポンプから吐出される燃料が燃料分配管14へ供給され、次いで燃料分配管14から各燃料噴射弁13に分配される。そして、駆動回路15から燃料噴射弁13へ駆動電流が印加されると、燃料噴射弁13が開弁して燃料分配管14から供給された燃料を吸気ポート内に噴射する。
【0025】
一方、内燃機関1には、排気枝管16が接続され、その排気枝管16の各枝管が各気筒の燃焼室と図示しない排気ポートを介して連通している。前記排気枝管16は、排気管17に接続され、前記排気管17は、下流にて図示しないマフラーと接続されている。
【0026】
前記排気管17の途中には、内燃機関1から排出された排気に含まれるCO、NO、HC等の有害ガス成分を浄化する排気浄化触媒18が設けられている。この排気浄化触媒18としては、三元触媒、酸化触媒、選択還元型NO触媒、あるいは吸蔵還元型NO触媒等を例示することができる。
【0027】
このように構成された排気系では、内燃機関1から排出された排気は、排気枝管16を通って排気管17へ導かれ、排気管17途中の排気浄化触媒18にて排気中に含まれる有害ガス成分を浄化された後に、図示しないマフラーを介して大気中に放出される。
【0028】
前記排気浄化触媒18より上流の排気管17には、排気管17内を流れる排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ19が取り付けられている。
【0029】
次に、内燃機関1には、図示しないクランクシャフトが所定角度(例えば、10度)回転する都度、パルス信号を出力するクランクポジションセンサ20と、機関冷却水の温度に対応した電気信号を出力する水温センサ21とが取り付けられている。
【0030】
また、内燃機関1又はクラッチ機構100には、クランクシャフトの先端に取り付けられた図示しないフライホイール(又はドライブホイール)の円周上に設けられたリングギヤと噛み合うピニオンギヤを具備したスタータモータ300が取り付けられている。このスタータモータ300は、内燃機関1の始動時に、バッテリ500を駆動源として作動し、その際のスタータモータ300の回転力がピニオンギヤ及びフライホイールを介してクランクシャフトへ伝達され、内燃機関1のクランキングが行われるようになっている。
【0031】
さらに、内燃機関1には、クランクシャフトの基端に取り付けられた図示しないクランクプーリとベルトを介して連結された発電機構400が取り付けられている。この発電機構400は、例えば、オルタネータ、レギュレータ、コントローラ等から構成されている。
【0032】
次に、内燃機関1には、機関制御用の電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)22が併設されている。このECU22には、前記した、エアフローメータ6、スロットルポジションセンサ9、アクセルポジションセンサ11、バキュームセンサ12、空燃比センサ19、クランクポジションセンサ20、水温センサ21、発電機構400に加え、車室内に設置されたシフトレバーの位置を検出するシフトポジションセンサ23、ブレーキペダルの操作/非操作を検出するブレーキスイッチ24、車両の走行速度を検出する車速センサ25、バッテリ500の放電電流量及び充電電流量の積算値からバッテリ500の充電状態(State Of Charge)を算出するSOCコントローラ28等の各種センサが電気配線を介して接続され、各種センサの出力信号がECU22に入力されるようになっている。さらに、ECU22には、スタータスイッチ(ST.SW)26のオン/オフ信号と、イグニッションスイッチ(IG.SW)27のオン/オフ信号とが入力されるようになっている。
【0033】
一方、ECU22には、アクチュエータ8、駆動回路15、スタータモータ300、発電機構400等が電気配線を介して接続され、ECU22は、前記した各種センサの出力信号をパラメータとして、アクチュエータ8、駆動回路15、スタータモータ300、あるいは発電機構400等へ制御信号を送信することが可能となっている。
【0034】
ここで、ECU22は、図2に示すように、双方向性バス37によって相互に接続された、CPU29とROM30とRAM31とバックアップRAM32とを備えている。前記双方向性バス37には、A/Dコンバータ36を介して第1入力インタフェース回路33が接続されるとともに、第2入力インタフェース回路34と出力インタフェース回路35とが接続されている。
【0035】
第1入力インタフェース回路33は、エアフローメータ6、スロットルポジションセンサ9、アクセルポジションセンサ11、バキュームセンサ12、水温センサ21、空燃比センサ19、SOCコントローラ28、及び発電機構400と電気配線を介して接続され、各センサの出力信号や発電機構400の発電電圧等を入力し、それらの信号をA/Dコンバータ36に入力させる。
【0036】
A/Dコンバータ36は、第1入力インタフェース回路33から入力した各種の信号をアナログ信号形式からデジタル信号形式に変換した後に双方向性バス37を介してCPU29やRAM31へ送信する。
【0037】
第2入力インタフェース回路34は、クランクポジションセンサ20、シフトポジションセンサ23、ブレーキスイッチ24、車速センサ25、スタータスイッチ26、及びイグニッションスイッチ27と電気配線を介して接続され、各センサの出力信号を入力し、それらの出力信号を双方向性バス37を介してCPU29やRAM31へ送信する。
【0038】
出力インタフェース回路35は、アクチュエータ8、駆動回路15、スタータモータ300、及び発電機構400のコントローラと電気配線を介して接続され、CPU29から出力される各種の制御信号を前記したアクチュエータ8、駆動回路15、スタータモータ300、あるいは発電機構400のコントローラへ送信する。
【0039】
ROM30は、各燃料噴射弁13から噴射すべき燃料噴射量を決定するための燃料噴射量制御ルーチン、各燃料噴射弁13から燃料を噴射する時期を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン、各気筒の点火時期を決定するための点火時期制御ルーチン、スロットル弁7の開度を決定するためのスロットル開度制御ルーチン等の各種アプリケーションプログラムと、各種の制御マップを格納する。
【0040】
ROM30に記憶される制御マップとしては、例えば、内燃機関1の運転状態と燃料噴射量との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、内燃機関1の運転状態と点火時期との関係を示す点火時期制御マップ、アクセルペダル10の踏み込み量(アクセル開度)とスロットル弁7の目標開度(目標スロットル開度)との関係を示すスロットル開度制御マップ等である。
【0041】
さらに、ROM30には、予め定められた、車両の想定耐用年数:T、車両の想定耐用走行距離:L、スタータモータ300の想定耐用使用回数:C等が記憶されている。
【0042】
RAM31は、各センサからの出力信号やCPU29の演算結果等を格納する。上記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ20の出力信号に基づいて算出される機関回転数である。各センサからの出力信号やCPU29の演算結果等は、クランクポジションセンサ20がパルス信号を出力する度に最新のデータに更新される。
【0043】
バックアップRAM32は、機関停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであり、例えば、新車時から現時点に至るまでの車両の通算実走行距離:l及び新車時から現時点に至るまでの通算経過時間:tを記憶する。さらに、バックアップRAM32には、新車時からの自動停止制御実行回数:cを計数するエコランカウンタのカウント値を記憶するためのエコランカウンタ記憶領域が設定されている。
【0044】
CPU29は、ROM30に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し、各種センサの出力信号をパラメータとして燃料噴射制御、点火制御、スロットル制御等を実行するとともに、本発明の要旨となる自動停止・始動制御を実行する。
【0045】
以下、本実施の形態における自動停止・始動制御について述べる。
自動停止・始動制御において、CPU29は、図3に示すような自動停止制御ルーチンを実行する。
【0046】
自動停止制御ルーチンでは、CPU29は、先ずS301において、イグニッションスイッチ27のオン/オフ信号を入力し、イグニッションスイッチ27がオン状態にあるか否かを判別する。
【0047】
前記S301においてイグニッションスイッチ27がオン状態にあると判定された場合は、CPU29は、S302へ進み、バックアップRAM32から、通算実走行距離:l、通算経過時間:t、及びエコランカウンタのカウント値:cを読み出す。
【0048】
S303では、CPU29は、前記S302で入力された通算実走行距離:lが、自動停止制御禁止条件を変更すべき距離(基準変更距離)を越えているか否かを判別する。
【0049】
前記S303において前記通算実走行距離:lが基準変更距離を越えていると判定された場合は、CPU29は、S304へ進み、ROM30から車両の想定耐用年数:Yを読み出し、前記通算実走行距離:l、前記通算経過時間:t、及び前記想定耐用年数:Yとに基づいて想定耐用年数経過後に達するであろう通算走行距離(推定通算走行距離):Lを推定する。
【0050】
続いて、S305において、CPU29は、前記S304で推定された推定通算走行距離:Lと、通算実走行距離:lと、エコランカウンタのカウント値:cとに基づいて、想定耐用年数経過後のエコランカウンタのカウント値(推定カウント値):Cを推定する。
【0051】
S306では、CPU29は、ROM30からスタータモータ300の想定耐用使用回数:Cを読み出し、前記S305で算出された推定カウント値:Cが前記想定耐用使用回数:Cを上回っているか否かを判別する。
【0052】
前記S306において前記推定カウント値:Cが前記想定耐用使用回数:C以下であると判定された場合は、CPU29は、車両の想定耐用年数が経過するまでスタータモータ300の耐久性を維持することが可能であると推定し、S308へ進む。
【0053】
S308では、CPU29は、内燃機関1の自動停止条件が成立しているか否かを判別する。自動停止条件としては、例えば、車速センサ25の出力信号値(車速)が“0”である、シフトポジションセンサ23の出力信号値が“ニュートラル位置”を示す信号である、クランクポジションセンサ20の出力信号値に基づいて算出された機関回転数が所定回転数以下である、アクセルポジションセンサ11の出力信号値が“アクセルペダル10の踏み込み量が零である”ことを示す信号である等を例示することができる。
【0054】
前記S308において自動停止条件が不成立であると判定された場合は、CPU29は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、前記S308において自動停止条件が成立していると判定された場合は、CPU29は、S309へ進み、自動停止制御の禁止条件が成立しているか否かを判別する。自動停止制御の禁止条件としては、例えば、最後の自動始動制御実行時から今回の自動停止条件成立時までの車両の走行距離が基準最小距離以上且つ基準最大距離以下である等を例示することができる。
【0055】
前記S309において自動停止制御の禁止条件が成立していると判定された場合は、CPU29は、S310へ進み、内燃機関1の自動停止制御の実行を禁止し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0056】
一方、前記S309において自動停止制御の禁止条件が不成立であると判定された場合は、CPU29は、S311へ進み、内燃機関1の自動停止制御を実行し、本ルーチンの実行を一旦終了する。前記自動停止制御では、CPU29は、例えば、駆動回路15から燃料噴射弁13への駆動電力の供給を停止する、いわゆるフューエルカット制御、およびまたはスロットル弁7を全閉状態とすべくアクチュエータ8を制御して、内燃機関1の運転を停止させる。
【0057】
また、前記S306において前記推定カウント値:Cが前記想定耐用使用回数:Cを上回っていると判定された場合は、CPU29は、車両の想定耐用年数が経過するまでスタータモータ300の耐久性を維持することが困難であると推定し、S307へ進む。
【0058】
S307では、CPU29は、自動停止禁止条件の変更処理を実行する。この場合、CPU29は、車両の想定耐用年数が経過するまでスタータモータ300の耐久性を維持すべく、言い換えれば車両の想定耐用年数が経過するまでのスタータモータ300の使用回数を減少させるべく自動停止禁止条件を変更し、変更後の自動停止禁止条件を新たな自動停止禁止条件としてバックアップRAM32に記憶させる。
【0059】
ここで、自動停止禁止条件として、前述したような基準最小距離が設定されている場合は、CPU29は、基準最小距離の値を大きくし、自動停止制御の実行領域を実質的に縮小する。
【0060】
基準最小距離の変更方法としては、例えば、図4に示すように、現時点に至るまでの自動停止制御の実行履歴(距離別の自動停止制御実行頻度)を収集しておき、その自動停止制御実行頻度の積分値と現時点までの通算走行距離と新車時から現時点までの経過時間とに基づいた想定耐用年数経過後の自動停止制御実行頻度(すなわち、想定耐用年数経過後のスタータモータ300の使用回数)が想定耐用使用回数:C以下となるように基準最小距離を変更する方法を例示することができる。
【0061】
尚、基準最小距離の値を大きくして自動停止制御の実行領域を縮小した後に、車両の所有者が代わる等してスタータモータ300の使用頻度が減少し、減少した使用頻度に基づいて算出された推定カウント値:Cが想定耐用使用回数:C未満となった場合は、CPU29は、基準最小距離の値を小さくし、自動停止制御の実行領域を拡大するようにしてもよい。
【0062】
前記S307の処理を実行し終えたCPU29は、S308へ進み、内燃機関1の自動停止条件が成立しているか否かを判別する。
前記S308において自動停止条件が成立していると判定されると、CPU29は、S309へ進み、前記S307で新たに設定された自動停止禁止条件が成立しているか否かを判別する。
【0063】
そして、CPU29は、前記S309において前記した新たな自動停止禁止条件が成立していると判定されるとS310において内燃機関1の自動停止制御の実行を禁止し、前記S309において前記した新たな自動停止禁止条件が不成立であると判定されるとS311において内燃機関1の自動停止制御を実行する。
【0064】
このように、CPU29がROM30に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより、本発明に係る自動停止・始動手段、自動停止禁止手段、及び禁止条件変更手段が実現される。
【0065】
従って、本実施の形態によれば、スタータモータ300の使用頻度に応じて自動停止制御の禁止条件が適宜変更されるため、スタータモータ300の使用頻度が多い場合に自動停止制御の禁止が不十分となって始動不能に陥ることがない。
【0066】
尚、本実施の形態では、スタータモータ300の使用頻度に応じて自動停止禁止条件を変更する例について述べたが、スタータモータ300の使用時間やバッテリ500の使用時間等に応じて自動停止禁止条件を変更するようにしてもよい。
【0067】
また、本実施の形態では、スタータモータ300の使用頻度が多い場合にのみ、自動停止制御の実行領域を縮小すべく自動停止禁止条件を変更する例について述べたが、それに加えてスタータモータ300の使用頻度が少ない場合に自動停止制御の実行領域を拡大すべく自動停止禁止条件を変更するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関の自動停止・始動装置では、内燃機関の始動に関わる要素の使用履歴に応じて自動停止禁止条件が変更されるため、内燃機関の始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が少なく、始動に関わる要素の性能低下が小さければ、自動停止制御の実行領域が拡大され、始動に関わる要素が内燃機関を始動可能な状態にある時に自動停止制御が禁止されるようなことがなくなる。
【0069】
一方、内燃機関の始動に関わる要素の使用頻度や使用時間が多く、始動に関わる要素の性能低下が大きければ、自動停止制御の実行領域が縮小され、始動に関わる要素が内燃機関を始動不可能な状態にある時に自動停止制御の実行が許可されるようなことがない。
【0070】
従って、本発明に係る内燃機関の自動停止・始動装置によれば、蓄電装置やスタータモータ等の自動始動に係る補機類の使用頻度に応じて自動停止制御を禁止することが可能となり、不要に自動停止制御が禁止されることがなくなるとともに、内燃機関が始動不可能な状態にあるときに自動停止制御が実行されるようなことがなく、内燃機関の燃料消費率の悪化を防止するとともに、内燃機関が再始動不能に陥るのを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動停止・始動装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図2】ECUの内部構成を示す図
【図3】自動停止制御ルーチンを示すフローチャート図
【図4】自動停止禁止条件の変更方法を説明する図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
7・・・・スロットル弁
10・・・アクセルペダル
11・・・アクセルポジションセンサ
20・・・クランクポジションセンサ
21・・・水温センサ
22・・・ECU
29・・・CPU
30・・・ROM
300・・スタータモータ
400・・発電機構
500・・バッテリ

Claims (2)

  1. 自動停止条件成立時に内燃機関を自動的に停止させ、自動始動条件成立時に内燃機関を自動的に再始動させる自動停止・始動手段と、
    前記自動停止条件成立時に、所定の自動停止禁止条件が成立しているとすると前記自動停止・始動手段による自動停止制御を禁止する自動停止禁止手段と、
    前記内燃機関の始動に関わる要素の新車時から現時点に至るまでの通算使用履歴に応じて、前記自動停止禁止条件を変更する禁止条件変更手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の自動停止・始動装置。
  2. 自動停止条件成立時に内燃機関を自動的に停止させ、自動始動条件成立時に内燃機関を自動的に再始動させる自動停止・始動手段と、
    前記自動停止条件成立時に、所定の自動停止禁止条件が成立しているとすると前記自動停止・始動手段による自動停止制御を禁止する自動停止禁止手段と、
    前記内燃機関の始動に関わる要素の新車時から現時点に至るまでの通算使用履歴から、車両耐用年数に達するまでの間に始動に関わる要素の使用回数若しくは使用時間を推定し、該推定値に応じて、前記自動停止禁止条件を変更する禁止条件変更手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の自動停止・始動装置。
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