JP3597496B2 - 樹脂化粧アルミ形材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、手摺部材やサッシ部材、建具部材、外装・内装部材等として使用される樹脂化粧アルミ形材に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミ形材は、アルマイト加工により表面処理がなされるが、この際に特殊アルマイト加工により木目模様を表したとしても、金属の冷たさが感じられるため、樹脂の被覆により模様や色彩を表した樹脂化粧アルミ形材が提供される。この樹脂被覆材には、従来、一般的に2層断面にした複合樹脂シートや複合樹脂形材が用いられ、いずれもアルミ形材に接着剤により固定して被覆されていた。
【0003】
複合樹脂シートは、下層には比較的軟質の樹脂が用いられ、上層としてのフイルム表面に印刷等の手法により木目等の模様が表される。複合樹脂形材は、アルミ形材の表面と両側面とに当たるチャンネル形であって、下層の基材を硬質塩化ビニールに、上層の被覆材を軟質塩化ビニールにより複合して押出成形して作られ、被覆材の素材に予め木粉等を混入しておくことにより、押出し時に木目模様が表わされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の樹脂化粧アルミ形材によれば、アルミ形材に樹脂形材を被覆するために接着剤が用いられるため、それを全面に塗布する必要から手数がかかることはもちろん、いずれ樹脂が朽ちる等して模様替えするために取り替えるとしても、それを容易に剥がすことはできなく、その際にハツル等の困難な作業が強いられ、また、手摺等の造作の解体後に、リサイクルしやすく分別するにも作業上不都合であった。また、樹脂シートの場合であると、容易に剥がすことはほとんど不可能であった。
【0005】
また、複合樹脂シートや複合押出形材の被覆により緩衝性が得られるが、四角い支柱や板材のように両側に角を有する樹脂化粧アルミ形材の場合であると、樹脂部材が接着によりアルミ形材と強固に一体化され、その硬さが表面に及びやすいことから、角に例えば頭を誤ってぶつけたときに、受ける衝撃が強いために、痛さを感じる度合いや危険度を減少させるには十分ではなかった。
【0006】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、アルミ形材の被覆に複合樹脂形材を使用し、その被覆のための組合せや模様替えや廃棄処分のための組外しが容易であり、また、両側に角がある場合にも、その部分の緩衝性が特に良くなるために安全である樹脂化粧アルミ形材を提供することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、矩形の中空体に押出成形されたアルミ形材と、両端に係合爪が突設された硬質のチャンネル形基材に軟質の被覆材を一体に複合して押出成形された樹脂形材とからなり、アルミ形材に、凹所を設けることによりその口縁に樹脂形材の係合爪が落ち込みにおいて掛かる掛止部を形成し、係合爪にはその掛止部と引っ掛かりにおいて接合する部分に凹所から高く傾斜する逃げ角の斜面を形成し、アルミ形材に樹脂形材を接着剤無しで剥離可能に被着してあって、さらに、アルミ形材には、樹脂形材が被着される上面の両側角部近傍に、段差により低下する面としての段差部をそれぞれの角端に至るまで形成してあって、アルミ形材の段差部と樹脂形材の裏面との間に、段差部の低下段差に伴う空間を設けた樹脂化粧アルミ形材を構成した。
【0008】
【作 用】
上記の構成によれば、その樹脂化粧アルミ形材を組み立てるときには、アルミ形材にチャンネル形の口を押圧し、樹脂形材を弾性変形させて嵌着する。こうすると、両端の係合爪がアルミ形材の凹所に有する掛止部に引っ掛かるが、係合爪が硬質の基材と一体であり、しかも、被覆材が基材の劣化を防止するため、接着がなされていなくても安定した被着状態を長期にわたって保持する。また、係合爪の引っ掛かりが逃げ角の斜面で掛止部に当たっている状態であるので、模様替え等のために、樹脂形材を剥がすときには接着が障害になるというような事態がないことに加え、係合爪が無理なく外れることから、容易に樹脂形材を外し得る。さらに被着時について言えば樹脂形材が弾性の力で斜面に働くことにより、引く作用が生じてアルミ形材に対して密着しやすい。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明において、本体としてのアルミ形材5の断面形状については、矩形(図1、図3)や楕円(図4)に限定されるものではなく、その他の多角形や円形等においても実施できる。いずれにしても、基材29が硬質であって被覆材31がその劣化を防止するため、基材29と一体材質の係合爪25,25がアルミ形材5に安定して結合状態を保持する。
【0010】
基材29の硬質樹脂については、従来使用されている硬質塩化ビニールよりも耐衝撃性に優れたABS樹脂が特に係合爪25の安定結合の見地から望ましい。しかし、ABS樹脂は耐候性に劣るので、被覆材31には耐候性に良好なAAS樹脂(アクリルゴムにアクリロニトリルとスチレンをグラフト重合したもの)を用いると、複合樹脂形材7の被着強度が経時的にさらに安定して保持される。
【0011】
また、この発明では、アルミ形材5の上面の両側角部に段差部19,19を設けたので、樹脂形材7の嵌め込みが幾らか容易になるばかりでなく、空間27によって緩衝性が良好となる。また、仮に経時的材質変化によりアルミ形材5に樹脂形材7が密着して結合していた場合でも、空間27を境に二段に剥離することになるので、樹脂形材7の取り外しに何ら支障が生じなく、このことによってもさらに簡単に取り外し得る。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の樹脂化粧アルミ形材によれば、アルミ形材の被覆に複合樹脂形材を使用するものであるが、その被覆に接着剤を用いないだけでなく、樹脂形材の係合爪にアルミ形材の掛止部に当たる逃げ角の斜面を形成したので、その被覆のための組合せや、模様替え、廃棄処分のための組外しが容易であり、また、アルミ形材に樹脂形材を密着結合し得る。また、段差底部面により樹脂形材の被着操作が容易となり、しかも、空間によりその部分の緩衝性が特に良くなるために安全であり、樹脂形材の取り外しもさらに容易となるという優れた効果がある。
【0013】
【実施例】
次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1はベランダ等の手摺の支柱部材1(図4参照)として実施した例を示したもので、その支柱部材1は、支柱本体としてのアルミ形材5の左右両側に樹脂形材7,7を嵌着し、前後両面の幅中央部を除いた全面がその樹脂形材7,7により被覆される。
【0015】
アルミ形材5は、両側面が比較的幅広いほぼ矩形断面の中空であって、前後両面の幅中央部に樹脂形材7,7により被覆されなくそれと面一となる露出部9,9が突出して形成され、その両側に凹所11,11が形成され、凹所11,11の外側開口縁にその口縁角を取る斜面の掛止部15,15が形成される。また、両側壁には、一対づつビスポケット17,17が外側に開口して形成され、外面がその開口部から角部にかけて中央部よりも低下してやや引っ込んだ面の段差底部面19,19として形成される。また、段差底部面19の端にはその角を取る斜面20が形成される。
【0016】
樹脂形材7,7は、幅面壁の両端に直角に側部壁を形成したコ字形のチャンネル部材として押出成形されたもので、側部壁の端にアルミ形材5の凹所11,11に落ち込んで掛止部15,15に掛かる係合爪25,25が突設され、掛止部15と当接する部分が逃げ角の斜面26に形成される。そこで、アルミ形材5に嵌着したときには、斜面20が係合爪25の案内となり、次いで、逃げ角の斜面26が案内となってアルミ形材5に樹脂形材7が密着する。しかも、逃げ角の斜面26が外すときの案内ともなる。また、嵌着によってアルミ形材5と樹脂形材7との間には、段差底部面19と斜面20とビスポケット17の開口により空間27が生ずる。
【0017】
組合せ状態ではこのように空間27があるので、樹脂形材7の上からの衝撃に対して角部では緩衝性が良好である。また、模様替えのために樹脂形材7を取り替えるときには、端から器具を空間27に差し込んで(矢印Pa)、アルミ形材5と樹脂形材7との間を開拡し、他の器具でその開拡を他端方向(Pb)へ及ぼすことによって取り外すことができる。なお、このような操作をするときは、手摺を一旦解体する必要がある。樹脂形材7の複合形材としての材質については、内側となる基材29がABS樹脂、外側の被覆材31にはAAS樹脂が使用され、被覆材31には予め木粉を混入して押出し成形により表面に木目模様が表出している(図2)。
【0018】
図3はベランダ等の床の踏板部材2として実施した例を示したもので、その樹脂化粧アルミ形材は、アルミ形材5がそれぞれ矩形断面の中空に形成された左右一対の中空体33,33が底板35によって連結され、その間に凹溝37が設けられる。なお、この凹溝37の箇所において根太等にビス止めされる。また、上面の左右両端の角に段差底部面19,19を設け、これによって樹脂形材7との間に空間27,27が形成される。また、下面の左右両端には、樹脂形材7の係合爪25,25が掛かる段差凹所11,11が形成され、その外側の角が取られて掛止部15が斜面に形成される。
【0019】
この実施例の場合、幅が広くその幅で曲がりやすいために、前記実施例の場合に比して樹脂形材7を取り外しやすい。したがって、必ずしも空間27に器具を楔のように挿入する必要がなく、凹溝37の箇所を強く押圧しながら(Pc)、両側端を持ち上がることにより(Pd)、容易に外すことができる。床に張った状態では、隣接する踏板との間に空間が設けられているので、そのままの状態で引掛け器具を係合爪25に掛けることにより持ち上げることができるので、必ずしも床の解体は要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の樹脂化粧アルミ形材を示す断面図である。
【図2】同樹脂化粧アルミ形材において樹脂形材を剥がす手順を示す斜視図である。
【図3】他の実施例を示す樹脂化粧アルミ形材の断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂化粧アルミ形材としての支柱部材
2 樹脂化粧アルミ形材としての踏板部材
5 アルミ形材
7 樹脂形材
11 凹所
15 掛止部
19 段差底部面
25 係合爪
26 逃げ角の斜面
27 空間
29 基材
31 被覆材

Claims (1)

  1. 矩形の中空体に押出成形されたアルミ形材と、両端に係合爪が突設された硬質のチャンネル形基材に軟質の被覆材を一体に複合して押出成形された樹脂形材とからなり、アルミ形材に、凹所を設けることによりその口縁に樹脂形材の係合爪が落ち込みにおいて掛かる掛止部を形成し、係合爪にはその掛止部と引っ掛かりにおいて接合する部分に凹所から高く傾斜する逃げ角の斜面を形成し、アルミ形材に樹脂形材を接着剤無しで剥離可能に被着してあって、さらに、アルミ形材には、樹脂形材が被着される上面の両側角部近傍に、段差により低下する面としての段差部をそれぞれの角端に至るまで形成してあって、アルミ形材の段差部と樹脂形材の裏面との間に、段差部の低下段差に伴う空間を設けたことを特徴とする樹脂化粧アルミ形材。
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