JP3600908B2 - 長ねぎの根切り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場から収穫した長ねぎの葉鞘部と茎部の境界位置を透過光量の差異により識別し、茎部及び根部を精度良く切断除去するようにした長ねぎの根切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
圃場から収穫した長ねぎから茎部及び根部を切断除去する根切り作業は、葉鞘部まで切ってしまうと、ねぎの中心部分が切断面より突出し、商品価値を下げてしまう。また、切断したときに根部が残ってしまうと、皮むき作業を行う際に、皮のむけが悪くなり、作業能率が低下する。以上のことから、根切り作業の多くが、熟練した作業者の手作業に頼っているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
長ねぎの根切り作業を作業者の手作業に頼っていたのでは、長ねぎの機械化収穫一貫作業のネックになる。また、作業能率も低下することになる。そこで、本発明は、葉鞘部に光を照射すると、根部及び茎部(通称コブといっている部分)に比較して葉鞘部は光を良く透過する。このような特性を利用して、光により葉鞘部と茎部の境界を識別し、この境界部分で茎部及び根部を切断することで、高精度な切断除去作業を可能とし、ねぎ収穫機にも適用可能の長ねぎの根切り装置を提供することを目的とする
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明による長ねぎの根切り装置は、以下のような構成を特徴としている。
【0005】
A.収穫した長ねぎの葉鞘部から茎部及び根部を切断除去するようにした長ねぎの根切り装置において、
上記葉鞘部に光を照射し、その透過光量を測定することによって、葉鞘部と茎部及び根部の境界位置を透過光量の差異により識別し、茎部及び根部の切断除去するための適正な切断位置を決めるようにしたことを特徴としている。
【0006】
B.上記葉鞘部に照射する光量を、葉鞘部の太さや表面の状況に合わせて制御することを特徴としている。
【0007】
【作用】
このような構成を有することにより本発明の長ねぎの根切り装置においては、以下の作用を行う。
【0008】
▲1▼.長ねぎの適正な根切り位置は、根部が切断除去でき、しかも葉鞘部まで切らずに茎部(コブ)が一部残る部分であり、葉鞘部に光を照射した時の透過光量を測定すると、葉鞘部の透過光量に比較して、茎部及び根部からの透過光量は少なく、この差異を生じる部位が、適正な根切り位置と合致することにより、透過光量の差異を識別して位置を決めることで、適正な位置で茎部及び根部を切断除去できる。また、この装置は、ねぎ収穫機に組み込んで、ねぎの掘取りから茎部及び根部の切断除去までの機械化一貫作業を可能にする。
【0009】
▲2▼.葉鞘部に照射する光量を、葉鞘部の太さや表面の状況に合わせて制御することで、透過光で葉鞘部と茎部の境界を識別する際、太いねぎや表面に土が付着して光の透過量が少ない場合は、透過する光が多い場合と比較して、切断位置に差異を生じることになるのが、太いものや表面が汚れていて透過する光が少ない場合には、事前に決めた所定の光量が透過するように照射する光量を制御することにより、葉鞘部と茎部の境界を同一レベルの透過光量で判定し、太さや表面の状況による誤差を補正する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。
図3ないし図5において、符号1は長ねぎの根切り装置で、下端部に移動用の複数のキャスタ2aを備えた機台2に、左右対をなすスプロケット3,3及び張りスプロケット3aにより駆動される無端チェン4,4を張設している。この無端チェン4,4には、長さ方向に所定間隔で長ねぎ5の葉鞘部5aを挿入して保持(固定)する多数の葉鞘部ホルダ6を設けている。無端チェン4,4の後ろ側には、左右対をなす回転輪7,7により回転駆動され、長ねぎ5の葉身部5dを載置し、葉鞘部ホルダ6と同期して搬送する葉身部搬送帯8を設けている。
【0011】
長ねぎの根切り装置1の長さ方向中央部の前側には、葉鞘部ホルダ6に挿入・保持されて搬送されてくる長ねぎ5の葉鞘部5aを、図1及び図2に示すように後方に向け押して移動させ、葉鞘部5aから茎部5b及び根部5cを適正な位置で切断除去するための位置決め部9が設けられている。この位置決め部9は、光源部10と、透過光センサ11と、位置決めシリンダ12とからなり、図示しないマイコンにより制御される。
【0012】
上記葉鞘部ホルダ6の底部には、光源部10と対応する位置に葉鞘部ホルダ6にセットされた長ねぎ5の葉鞘部5aのみに照射可能な光透過穴6aが開けられており、光源部10からの光が葉鞘部5aに照射される。また、このとき葉鞘部5aからの透過光量を透過光センサ11で計測し、事前に決めた所定の透過光量になるように、光源部10からの照射光量を調整する。そして、位置決めシリンダ12のプランジャ12aを伸長させ、葉鞘部5aと茎部5b及び根部5cとの透過光量の差異を透過光センサ11が検知する位置まで後方に移動させる。プランジャ12aは、葉鞘部5aと茎部5b及び根部5cとの透過光量の差異を透過光センサ11が検知する時以外は収縮している。
【0013】
一方、上記葉鞘部ホルダ6の移動方向の位置決め部9の前側位置には、葉鞘部ホルダ6に形成された切断刃通過溝6bが移動していく時に、この切断刃通過溝6b内に嵌挿され、葉鞘部ホルダ6に保持されて位置決め部9により位置決めされた葉鞘部5aから、茎部5b及び根部5cを適正位置で切断除去する円盤状の切断刃13が矢印方向に回転するように設けられている。
【0014】
上記光源部10から葉鞘部5aに照射される光量は、葉鞘部5aの太さや表面の状況に合わせて制御される。即ち、太いねぎや表面に土が付着して光の透過量が少ない場合は、透過する光が多い場合と比較して、切断位置に差異を生じることになるが、太いものや表面が汚れていて透過する光が少ない場合には、事前に決めた所定の光量が透過するように照射する光量を増加あるいは減少させることにより、葉鞘部5aと茎部5bの境界を同一レベルの透過光量で判定し、太さや表面の状況による誤差を補正するのである。なお、上記透過光センサ11は、受光タイプのセンサに限らず、透過光を捉えるカメラタイプにしてもよいものである。
【0015】
次に、上記のように構成された実施例のねぎの根切り装置1の動作について説明する。圃場から収穫された長ねぎ5は、1本(1株)ずつに分離されて、葉鞘部ホルダ6及び葉身部搬送帯8の搬送始端部において、葉鞘部5aを図2及び図4に示すように、葉鞘部ホルダ6の先端から根部5cが突出する程度にして嵌挿して保持させ、葉身部5dは葉身部搬送帯8上に載置され、葉鞘部5aと葉身部5dは、葉鞘部ホルダ6及び葉身部搬送帯8により同期して矢印方向に搬送される。
【0016】
葉鞘部ホルダ6に保持された葉鞘部5aが位置決め部9位置に達すると、光源部10からの光が光透過穴6aを通って葉鞘部5aに照射される。葉鞘部5aからの透過光量を透過光センサ11で測定し、事前に決めた所定の透過光量になるように、光源部10の照射光量を増加あるいは減少させて調整する。次に、位置決めシリンダ12のプランジャ12aを伸長させ、葉鞘部5aと茎部5b及び根部5cとの透過光量の差異を透過光センサ11が検知するまで後方に向け移動させる。この透過光量の差異の検知位置は、事前に切断刃通過溝6bの位置になるように設定されているため、透過光の差異が検知された位置が切断する適正位置となる。この時点で、プランジャ12aは収縮して元の位置に戻る。
【0017】
葉鞘部5aと葉身部5dが葉鞘部ホルダ6及び葉身部搬送帯8によりさらに移動して切断刃13の位置に達すると、切断刃13が切断刃通過溝6b内に入り込んだ状態でねぎ5の茎部5bを切断し、葉鞘部5aから茎部5b及び根部5cを除去する。茎部5b及び根部5cが切除されたねぎ5は、葉鞘部ホルダ6及び葉身部搬送帯8の搬送終端部で葉鞘部5aを葉鞘部ホルダ6から取り外して皮むき作業を行って容器等に収容される。この皮むき作業は、茎部5bが適正位置で切断されていることによりスムーズに行われる。
【0018】
この発明のねぎの根切り装置1は、機台2の下端部に移動用のキャスタ2aを備えているので、装置全体の移動が容易であり、根切り作業を行う現場に容易に移動できる。また、根切り装置単独ばかりでなく、ねぎ収穫機に組み込んで、掘取りから根切り作業までの一貫作業を連続して実施することも可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の長ねぎの根切り装置によれば、以下の効果を奏することができる。
【0020】
▲1▼.葉鞘部に光を照射し、その透過光量を測定することによって、葉鞘部と茎部及び根部の境界位置を透過光量の差異により識別し、茎部及び根部の切断除去するための適正な切断位置を決めるようにしたので、光により葉鞘部と茎部及び根部の境界位置が精度良く識別することができ、この境界位置で茎部及び根部を切断することにより、根部を高精度に切断除去することができる。また、この装置は、ねぎ収穫機に組み込んで、ねぎの掘取りから根切りまで機械化一貫作業を可能にすることができる。そして、機械化による高精度な根切り作業が可能になることで、熟練した作業者が不要になり、省力化できる。
【0021】
▲2▼.葉鞘部に照射する光量を、葉鞘部の太さや表面の状況に合わせて制御するので、透過光で葉鞘部と茎部の境界を識別する際、太いねぎや表面に土が付着して光の透過量が少ない場合は、透過する光が多い場合と比較して、切断位置に差異を生じることになるのが、太いものや表面が汚れていて透過する光が少ない場合には、事前に決めた所定の光量が透過するように照射する光量を制御することにより、葉鞘部と茎部の境界を同一レベルの透過光量で判定し、太さや表面の状況による誤作動を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による長ねぎの根切り装置の位置決め部の側面図である。
【図2】同動作状態を示す説明図である。
【図3】本発明による長ねぎの根切り装置の部分側面図である。
【図4】同全体平面図である。
【図5】同全体正面図である。
【符号の説明】
1 長ねぎの根切り装置
2 機台 2a キャスタ
3 スプロケット 3a 張りスプロケット
4 無端チェン
5 長ねぎ 5a 葉鞘部 5b 茎部 5c 根部 5d 葉身部
6 葉鞘部ホルダ 6a 光透過穴 6b 切断刃通過溝
7 回転輪
8 葉身部搬送帯
9 位置決め部
10 光源部
11 透過光センサ
12 位置決めシリンダ 12a プランジャ
13 切断刃

Claims (2)

  1. 収穫した長ねぎの葉鞘部から茎部及び根部を切断除去するようにした長ねぎの根切り装置において、
    上記葉鞘部に光を照射し、その透過光量を測定することによって、葉鞘部と茎部及び根部の境界位置を透過光量の差異により識別し、茎部及び根部の切断除去するための適正な切断位置を決めるようにしたことを特徴とする長ねぎの根切り装置。
  2. 上記葉鞘部に照射する光量を、葉鞘部の太さや表面の状況に合わせて制御することを特徴とする請求項1記載の長ねぎの根切り装置。
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