JP3612366B2 - 鉄塔上据付型吊り上げ装置 - Google Patents

鉄塔上据付型吊り上げ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、送電線用鉄塔の建設工事において、クライミングクレーンの作業半径外での資材の吊り上げ作業に用いられる鉄塔上据付型の吊り上げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば図5に示す送電線用鉄塔31の建設工事においては、建設中の鉄塔31の中心にせり上げ式の支柱36を組み、上端部にジブ37を備えたクライミングクレーン35が用いられている。このクライミングクレーン35で、鉄塔31の資材を吊り上げ、順次鉄塔を上方に組み上げていく。そして、組み上げに従って、クライミングクレーン35の支柱36をせり上げ、下部に順次支柱ユニットを継ぎ足していく。ところが、例えば、左右の送電線間の間隔を大きくとる場合には、鉄塔のアーム32が大きく側方へ張り出した形式の鉄塔が設置される。このため、クライミングクレーン35のジブ37が鉄塔アーム32の先端部まで達しないことがある。この場合には、アーム32の先端部を構成する資材をクライミングクレーン35で直接組み付け位置付近まで吊り上げることができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、クライミングクレーンの作業半径外まで延出する鉄塔アームの先端部を組み付ける際に、資材を直接組み付け位置付近まで吊り上げることができる比較的簡易で安全な吊り上げ装置を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を解決するため、組み立て途上においてアーム32の上方へ上端部が突出する鉄塔主柱材33のような水平の2点に取付け金具2を固着し、各取付け金具2にブーム支柱7の基端を枢着し、ブーム支柱7の先端側を互いに結合して、アーム32の先端に達する起伏可能なブーム8を構成し、このブーム8の先端部に、滑車12,13を取付け、この滑車12,13及びクライミングクレーン35の支柱36に取付けられた滑車16に、資材吊り上げ用のロードワイヤ14を掛け回し、このロードワイヤ14を支柱36に沿って地上へ引き降ろしてウインチに係止し、またブーム8の起伏用ワイヤ17の一端側をブーム8の先端部に係止し、中間をクライミングクレーン35の支柱36に取付けられた別の滑車18に掛け、支柱36に沿って地上へ引き降ろして、他端側を別のウインチに係止して鉄塔上据付型の吊り上げ装置を構成した。
【0005】
【作用】
本発明の吊り上げ装置は、鉄塔のアーム32の先端部の組み付け作業を行う際に、資材を吊り上げるために使用する。クライミングクレーン35のジブ37は、鉄塔アーム32の先端部まで達しない。本発明の吊り上げ装置のブーム8は、鉄塔アーム32の先端部まで達し、アーム32の資材を吊り上げることができる。ブーム8が、V字型に組まれた2本のブーム支柱7,7で構成され、ブーム支柱7の基端が、アーム32の上方へ上端部が突出する鉄塔主柱材33の上端部のような水平の2点に設けられた取付け金具2に枢支されているので、横風を受けても揺動することなく安全である。構造が簡単で、組み立て、取外しも容易である。
【0006】
【実施例】
図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は吊り上げ装置の概略的正面図、図2は吊り上げ装置のブームの概略的平面図、図3は取付け金具の概略的正面図、図4は取付け金具の概略的平面図である。
【0007】
図1において、31は建設途上の送電線鉄塔である。鉄塔31は、水平に側方へ張り出すアーム32を有する。鉄塔31を構成する主柱材33(図1において左右に2本ずつ、合計4本)が下方から斜め上方に伸び、その上端部がアーム32の基部に結合されている。左右の主柱材33の上端部は、夫々アーム32の上部の2本の水平鋼材から上方へ突出している。この突出部34には、後に図示しない支柱が上方へ接続され、鉄塔1はさらに上方へ組み上げられる。鉄塔31の中央部には、クライミングクレーン35の支柱36が立設されている。
【0008】
吊り上げ装置1は、取付け金具2により、アーム32上に設置されている。取付け金具2は、アーム32の上方へ突出した主柱材33の突出部34に取付けられている。図3、図4に示すように、取付け金具2は、一対の挟持部材3,4を有する。挟持部材3,4間は、突出部34を挟んでボルト、ナット5にて締め付けることができる。一方の挟持部材3上には、ブーム支柱7の基端を連結するための自在軸受部6が設けられている。ブーム8は、先端側においてほぼV字型に結合された2本のブーム支柱7によって構成されている。ブーム支柱7は、夫々基端側に軸受部9を有する。軸受部9は、取付け金具2の自在軸受部6に対応し、両者を貫通する軸により互いに自在に結合される。図2に示すように、ブーム8の中間部には、両ブーム支柱7間を結合する連結杆10が設けられている。連結杆10は、中間にターンバックル11を有し、その調整によって両ブーム支柱7間を引き付けている。
【0009】
図2に示すように、ブーム8の先端部には、滑車12,13が取付けられている。この滑車12,13には、資材を吊り上げるためのロードワイヤ14の中間が掛け回されている。即ち、図1に示すように、ロードワイヤ14は、一端がクライミングクレーン35の支柱36に係止され、滑車12を介して垂下し、フックの滑車15を介して折り返し、滑車13を介してクライミングクレーン35の支柱36に取付けられた滑車16に掛けられた後、支柱36に沿って地上へ引き降ろされ、図示しないウインチに係止されている。また、ブーム8の先端部には、起伏用ワイヤ17の一端が係止されている。起伏用ワイヤ17は、クライミングクレーン35の支柱36に取付けられた別の滑車18を介し、この支柱36に沿って地上へ引き降ろされ、図示しない別のウインチに係止されている。
【0010】
しかして、送電線用鉄塔31の建設工事においては、資材の吊り上げのために、主としてクライミングクレーン35が用いられる。そして、クライミングクレーン35のジブ37が届かないアーム32の先端部を構成する資材を吊り上げるときに、吊り上げ装置1が使用される。即ち、鉄塔31が所定の部分まで組み上がったら、支柱36に滑車16,18を取り付けると共に、アーム32の基部に位置する主柱材の突出部34に取付け金具2を固定し、これにブーム8を支持する。ブーム8は、鉄塔アーム32の先端部まで達し、アーム32の資材を吊り上げることができる。資材の吊り上げは、ロードワイヤ14を図示しない地上のウインチで巻き上げることにより行い、ブーム8の起伏動作は、ワイヤ17を図示しない地上の別のウインチで操作することにより行う。ブーム8は、V字型に組まれた2本のブーム支柱7,7で構成され、その基端が、2本の主柱材33の上端部に設けられた取付け金具2,2に枢支されているので、横風を受けても揺動することなく安全である。ブーム8が起伏動作すると、自在軸受部6により、取付け金具2に対するブーム支柱7の角度が支障なく変化する。
なお、何れのワイヤ14,17についても他の経路で掛け回すことができる。取付け金具2の取付け部位は、主柱材33の上端部に限定されない。
【0011】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、アーム32の上方へ上端部が突出する鉄塔主柱材33の上端部のような水平の2点に取付け金具2を固着し、各取付け金具2にブーム支柱7の基端を枢着し、ブーム支柱7の先端側を互いに結合して、アーム32の先端に達する起伏可能なブーム8を構成し、このブーム8の先端部に、滑車12,13を取付け、この滑車12,13及びクライミングクレーン35の支柱36に取付けられた滑車16に、資材吊り上げ用のロードワイヤ14を掛け回し、このロードワイヤ14を支柱36に沿って地上へ引き降ろしてウインチに係止し、またブーム8の起伏用ワイヤ17の一端側をブーム8の先端部に係止し、中間をクライミングクレーン35の支柱36に取付けられた別の滑車18に掛け、支柱36に沿って地上へ引き降ろして、他端側を別のウインチに係止して鉄塔上据付型の吊り上げ装置を構成したため、工事全体にたいしてわずかな数であるアーム32の資材の吊り上げのためにクライミングクレーンを大型、大重量化させる必要がない。ブーム8が2本のブーム支柱7で構成されているから、横風を受けても揺動することなく安全である。構造が簡単で、組み立て、取外しも容易であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】吊り上げ装置の概略的正面図である。
【図2】吊り上げ装置のブームの概略的平面図である。
【図3】取付け金具の概略的正面図である。
【図4】取付け金具の概略的平面図である。
【図5】従来の鉄塔建設工事の概略図である。
【符号の説明】
1 吊り上げ装置
2 取付け金具
7 ブーム支柱
8 ブーム
12 滑車
13 滑車
14 ロードワイヤ
18 滑車
17 起伏用ワイヤ
31 鉄塔
32 アーム
33 鉄塔主柱材
35 クライミングクレーン
36 支柱

Claims (4)

  1. 中央にクライミングクレーンの支柱を立設して行われる鉄塔の建設工事において、建設途上の鉄塔上に据え付けて、クライミングクレーンの作業半径外で使用される吊り上げ装置であって、
    組み立て途上の前記鉄塔上の水平の2点に固着される取付け金具と、
    各取付け金具に基端が枢着され、先端側が互いに結合された2本のブーム支柱から成るブームと、
    一端側に資材を吊支可能で、中間部がブームの先端部に取付けられた滑車及び前記クライミングクレーンの支柱に取付けられた滑車を介してこの支柱に沿って地上へ引き降ろされ、他端側がウインチに係止されたロードワイヤと、
    一端側がブームの先端部に係止され、中間部が前記クライミングクレーンの支柱に取付けられた別の滑車を介してこの支柱に沿って地上へ引き降ろされ、他端側が別のウインチに係止された起伏用ワイヤとを具備することを特徴とする鉄塔上据付型吊り上げ装置。
  2. 前記取付け金具が、組み立て途上で上方へ上端部が突出する鉄塔主柱材の突出した上端部に固着されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄塔上据付型吊り上げ装置。
  3. 前記取付け金具が、ボルトにて前記鉄塔主柱材の突出した上端部を挟持するための一対の挟持部材を有し、一方の挟持部材上に、前記ブーム支柱の基端を連結するための軸受部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄塔上据付型吊り上げ装置。
  4. 前記取付け金具が、前記ブーム支柱の基端を連結するための自在軸受部を有することを特徴とする請求項1ないし3に記載の鉄塔上据付型吊り上げ装置。
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