JP3623625B2 - 電子部品冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPU等の電子部品を冷却する電子部品冷却装置に関するものであり、特に電子部品が取付けられるヒートシンクをファン装置からの風で積極的に冷却するタイプの電子部品冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の放熱フィンを備えたヒートシンクとファン装置とが組み合わされて構成される電子部品冷却装置は、特開平6−268125号、特開平8−83873号、米国特許第5,519,574号、米国特許第5,484,013号、米国特許第5,452,181号、米国特許第5,421,402号、米国特許第5,251,101号、米国特許第5,309,983号等に見られるように公知である。
【0003】
従来の電子部品冷却装置のうち、特開平6−268125号、米国特許第5,309,983号等は、ヒートシンクに向かってファン装置で吸引した空気を吹き付けている。またこれらの電子部品冷却装置では、モータの回転軸を中心にして回転するファンのブレードから吐き出される空気を、回転軸の軸線方向というよりはむしろ回転軸の径方向に積極的に吐き出して冷却効率を高めている。
【0004】
従来の電子部品冷却装置の大部分は、ファン装置から吐き出され放熱フィンから熱を奪って暖まった空気がヒートシンクの全周から四方に吐き出される構造を有している。また米国特許第5,309,983号、米国特許第5,519,574号の図3Aに見られる電子部品冷却装置のように、複数の放熱フィンが間隔をあけて平行に配置されているヒートシンクを用いるものでは、放熱フィンが延びる2方向に空気が吐き出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の電子部品冷却装置が使用されるマイクロコピュータ等の電子機器は、ますます小形化されており、電子部品冷却装置の周囲のスペースも少なくなっている。そのためヒートシンクの全周から四方に暖まった空気を吐き出すタイプの電子部品冷却装置を用いると、電子部品冷却装置の周囲にある他の電子部品の温度を許容限度以上に上昇させてしまう問題が生じる場合がある。
【0006】
このような問題に対処するためには、ヒートシンクで暖められた空気の吐き出し方向を限定または規制するしかない。しかしながら吐き出し方向を限定すると、冷却効率が低下するという新たな問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、暖まった空気の吐き出し方向を二方向に限定しても冷却効率が低下しないかまたは大幅に低下しない電子部品冷却装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、吐出口から吐き出された暖まった空気が、直ちにファン装置によって吸引されることのない電子部品冷却装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、ヒートシンクの長さを必要以上に長くすることなく、吐出口から吐き出された暖まった空気が、直ちにファン装置によって吸引されることのない電子部品冷却装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、上記各目的に加えて部品点数が少く且つ組み立てが容易な電子部品冷却装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする電子部品冷却装置は、ベースの裏面に冷却されるべき電子部品が取付けられベースの表面側に複数の放熱フィンを有するヒートシンクと、ファン装置とを有する。ファン装置は、複数のブレードを有するインペラと、回転軸に固定されたロータに取付けられたインペラを回転させるモータと、インペラ及びモータを受け入れる吸引用開口部を備えたケースと、モータを吸引用開口部の中央部に位置決めするようにモータのハウジングとケースとを連結する複数本のウエブとを備え、ケースがヒートシンクに対して固定される構造を有している。ファン装置の複数のブレードは、回転軸の軸線方向の一方の方向から吸引用開口部を通してベース側に吸引した空気を積極的に回転軸の径方向に吐き出すように構成されている。この構成により、軸流送風機と同じ構成でありながら、径方向に空気を吐き出して冷却効率を高めている。
【0012】
本発明では、ヒートシンクに電子部品が装着される電子部品装着部の両側に一対の延長部を設ける。そしてファン装置のケースとヒートシンクとを、両者が組み合わされた状態において、回転する複数のブレードから回転軸の径方向に吐き出される空気によってヒートシンクの複数の放熱フィンの多くが直接冷却され、且つ一対の延長部が相反する方向に延びて終端する位置に相反する方向に開口する2つの吐出口を形成するようにそれぞれ構成する。
【0013】
本発明の電子部品冷却装置は、空気の吐出口が2方向に限定されている。しかしながら、ヒートシンクに一対の延長部を設けることにより、ファン装置から吐き出される空気とヒートシンクとの接触面積を増大させることができる。なお、いくら一対の延長部の長さを長くしても、ケースで一対の延長部を覆わない場合には、吐出口が吸引用開口部に近い位置に形成される。このような状態では、吐出口から吐き出された空気が直ぐに吸引用開口部に吸引されてしまい、冷却効率が低下する。そこで本発明では、2つの吐出口を一対の延長部の端部に位置させることにより、一対の延長部を最大限利用するとともに、吐出口と吸引用開口部との間の距離を長くして、ヒートシンクで暖まった空気が、吐出口から吐き出されて直ぐに吸引用開口部に吸引される問題の発生を抑制する。特に、2つの吐出口と吸引用開口部との間の距離を、2つの吐出口から吐き出された空気が直ちに吸引用開口部から吸引されない距離になるように一対の延長部の長さを定めれば、この問題の発生を確実に防止できる。
【0014】
ヒートシンクの一対の延長部の長さを長くすればするほど、装置の全体重量は増加するこになり、また装置の価格も高くなる。そこでケースに、2つの吐出口から吐出された空気を前記相反する方向にさらにガイドする一対のガイド用延長部を設ける。そして、この一対のガイド用延長部の長さを、一対のガイド用延長部から出た空気が直ちに吸引用開口部から吸引されないように定める。このようにすると、ヒートシンクに設ける一対の延長部の長さを必要以上に長くしなくても、ヒートシンクで暖められて吐出口から出た空気が、吸引用開口部から直ちに吸引されるのを防ぐことができる。
【0015】
なおケースは、ヒートシンクの表面と間隔をあけて対向する対向壁部と該対向壁部の幅方向両縁部からヒートシンク側に延びる一対のケース側壁部と、ヒートシンクから離れる方向に対向壁部から延びて内部に吸引用開口部を有する環状壁部とを備えた構造にすることができる。またヒートシンクは、ベースの幅方向(一対の延長部が並ぶ方向と直交する方向)の両側にケース側に向かって延びる一対のベース側壁部を一体に有する構造とすることができる。この場合、一対のケース側壁部と一対のベース側壁部とは、回転する複数のブレードから吐き出された空気が2つの吐出口のみから吐出されるように組み合わされる。そして一対のベース側壁部は、回転する複数のブレードから吐き出された空気とそれぞれ接触するようにする。このようにすると一対のベース側壁部も放熱フィンとして機能するため、冷却効率が高くなる。
【0016】
なおこのようなケースを用いる場合には、ヒートシンクの一対の延長部を必要以上に長くすることなく、ケースの対向壁部及び一対のケース側壁部をヒートシンクのベースの一対の延長部の端部を越えて延ばすことにより、一対のガイド用延長部を簡単に構成できる。
【0017】
そしてケースとヒートシンクとの結合を容易にするためには、一対のケース側壁部にそれぞれ1以上の係合用突起を設け、ヒートシンクのベースには一対のベース側壁部の内側に1以上の係合用突起が係合解除可能に係合される2以上の係合用貫通孔を形成するのが好ましい。なお係合用突起をヒートシンク側に設け、ケース側に係合用孔部を設けることも可能である。しかしながらヒートシンクはアルミニューム等の金属製であるため、ケース側に係合用突起を設けるほうが実用的であり、ケースとヒートシンクの組み立てが容易になる。
【0018】
ヒートシンクの複数の放熱フィンは、電子部品装着部に対応する位置に配置される第1の放熱フィングループと一対の延長部に対応する位置にそれぞれ配置される第2及び第3の放熱フィングループとを含んでいる。そして第1の放熱フィングループに含まれる複数の放熱フィンは、回転軸の径方向に吐き出される空気の流れをできるだけ阻害しないように配置される。空気の流れを阻害しないようにするためには、理想的には、ブレードから吐き出される空気の流れに沿うように放熱フィンを配置することである。第1の放熱フィングループの放熱フィンを放射状に配置しても、回転軸の径方向に吐き出される空気によって放熱フィンは直接冷却される。しかし放射状に配置した放熱フィンは、空気の流れを阻害する傾向を示す。そこで本発明の具体的な実施例では、各放熱フィンを放射状というよりはむしろ、渦巻きの渦の一部を構成するように各放熱フィンを配置している。なお電子部品装着部に対応する位置には、第1の放熱フィングループの他に、回転軸の軸線方向に吐き出される空気によって直接冷却される複数の放熱フィンからなる第4の放熱フィングループを含んでいてもよいのは勿論である。第2及び第3の放熱フィングループに含まれる複数の放熱フィンは、2つの吐出口に向かって空気を導くように配置される。例えば、これらの放熱フィンは、それぞれ吐出口に向かって直線的に延びるように配置される。このような第1〜第3の放熱フィングループを用いれば、吐出口が2つであっても、放熱効果を更に高めることが可能になる。なお第2及び第3の放熱フィングループに含まれる複数の放熱フィンを、第1の放熱フィングループに含まれる複数の放熱フィンの一部の複数の放熱フィンと接続し、隣接する二つの放熱フィンの間に連続した流路を形成してもよい。このようにすると、空気の流れに対する抵抗が小さくなって、放熱効果を更に高めることができる。この放熱効果を更に高めるためには、少くとも第2及び第3の放熱フィングループの複数の放熱フィンの高さを、ケースの対向壁部と接触するかまたは対向壁部に近接する高さ寸法にするのが好ましい。
【0019】
ケースには、吸引用開口部の他に取り付け目的のための1以上の貫通孔等が形成されていてもい。但し、吸引用開口部に近い位置に設ける貫通孔は、吐出口として機能するのは好ましくない。なぜならば貫通孔から吐出された空気が直ちに吸引用開口部から吸引されて、冷却効率が低下するからである。そこで、例えば、ケースの対向壁部に、環状壁部に隣接して1以上の吸引用貫通孔を形成する。1以上の吸引用貫通孔の形状は、対向壁部とベースとの間を流れる空気流によって吸引用貫通孔内に負圧が発生するように定める。このような吸引用貫通孔であれば、問題はない。このような吸引用貫通孔を設ける場合で、ヒートシンクに設ける一対の延長部の長さが短い場合には、ケースに設ける一対のガイド用延長部の長さを長くすればよい。具体的には、一対のガイド用延長部から出た空気が直ちに吸引貫通孔から吸引されないように、一対のガイド用延長部の長さを定めればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1(A)〜(C)は本発明の電子部品冷却装置の実施の形態の一例の平面図、正面図及び底面図であり、図2(A)及び(B)は右側面図及び左側面図である。また図3は図1(B)のIII −III 線断面図であり、図4は図1(A)のIV−IV線端面図である。これらの図において、1は電子部品冷却装置であり、3はアルミニューム製のヒートシンクであり、5はファン装置である。電子部品冷却装置1は、ヒートシンク3にファン装置5が取付けられて構成されている。
【0021】
ヒートシンク3は、ベース7とベース7の幅方向の両側にファン装置5のケース側に向かって延びる一対のベース側壁部9A及び9Bとを一体に有している。ベース7は、裏面に電子部品が取付けられる電子部品装着部7Aと、この電子部品装着部7Aの両側に一体に設けられた一対の延長部7B及び7Cとから構成される。電子部品装着部7Aは、一対の延長部7B及び7Cよりも裏面側に幾分突出している。なお電子部品は、直接電子部品装置部7Aに装着されてもよいが、コネクタを介して装着されてもよい。電子部品の装着は、熱伝導性のよい接着剤を用いてもよいし、ねじ止め等を用いてもよい。
【0022】
ベース7の表面には、複数の放熱フィン11a1 〜11c12が一体に設けられている。図3に良く示されるように、これらの放熱フィンは、電子部品装着部7Aの表面に配置された60枚の放熱フィン11a1 〜11a60と、第1の延長部7Bの表面に配置された12枚の放熱フィン11b1 〜11b12と、第2の延長部7Bの表面に配置された12枚の放熱フィン11c1 〜11c12とからなる。なお図3には、図示を簡略化するために、符号11a5 〜11a14,11a35〜11a44、11b3 〜11b10,及び11c3 〜11c10は図示していない。60枚の放熱フィン11a1 〜11a60は、環状に配置され、放熱フィン11a4 〜11a15及び11a34〜11a45は、内側の部分も外側の部分もそれぞれ後述するファン装置5のインペラ(または複数枚のブレード)の下側に配置可能な高さ寸法を有している。これらの放熱フィン11a4 〜11a15及び11a34〜11a45は、ファン装置5からモータの軸線方向に吐き出される空気によって直接的に冷却される。その他の放熱フィン11a46〜11a3 及び11a16〜11a33は、内側の部分がファン装置5のインペラ(または複数枚のブレード)の下側に配置可能な高さ寸法を有し、外側の部分がインペラ(または複数枚のブレード)の外周を囲む高さ寸法を有している。特に、放熱フィン11a46〜11a3 及び11a16〜11a33は、ファン装置5の後述するモータの回転軸の径方向に吐き出される空気の流れをできるだけ阻害しないように配置されている。その結果、これらの放熱フィン11a46〜11a3 及び11a16〜11a33の外側の部分は、回転軸の径方向に吐き出される空気によって直接冷却される。各放熱フィン11a1 〜11a60は放射状というよりはむしろ、渦巻きの渦の一部をそれぞれ構成するように傾いて配置されている。この例では、放熱フィン11a46〜11a3 及び11a16〜11a33が第1の放熱フィングループを構成し、放熱フィン11a4 〜11a15及び11a34〜11a45が第4の放熱フィングループを構成する。
【0023】
ヒートシンク3の第1の延長部7Bの表面に配置される放熱フィン11b1 〜11b12は、延長部7Bの端部に向かってそれぞれ直線状に延びており、放熱フィン11b1 〜11b12はヒートシンク3の幅方向(一対の延長部7B及び7Cが並ぶ方向またはヒートシンク3の長手方向と直交する方向)にほぼ等しい間隔をあけて相互に平行になるように配置されている。そして放熱フィン11b1 〜11b12の内側端部は、前述の放熱フィン11a49〜11a60とそれぞれ接続されている。その結果、放熱フィン11a49〜11a60の隣接する二枚の放熱フィンと放熱フィン11b1 〜11b12の隣接する二枚の放熱フィンとの間には、独立した流路が構成されている。同様にしてヒートシンク3の第2の延長部7Cの表面に配置される放熱フィン11c1 〜11c12は、延長部7Cの端部に向かってそれぞれ直線状に延びており、放熱フィン11c1 〜11c12はヒートシンク3の幅方向にほぼ等しい間隔をあけて相互に平行になるように配置されている。そして放熱フィン11c1 〜11c12の内側端部は、前述の放熱フィン11a30〜11a19とそれぞれ接続されている。その結果、放熱フィン11a30〜11a19の隣接する二枚の放熱フィンと放熱フィン11c1 〜11c12の隣接する二枚の放熱フィンとの間には、独立した流路が構成されている。この例では、放熱フィン11b1 〜11b12が第2の放熱フィングループを構成し、放熱フィン11c1 〜11c12が第3の放熱フィングループを構成している。
【0024】
特に、図3において放熱フィンのうちハッチングを付した複数の放熱フィン及び複数の放熱フィンの部分は、ファン装置5の後述するケース21の対向壁部21Aの内面と実質的に接触する高さ寸法を有している。
【0025】
ファン装置5は、図1に示されるように、7枚のブレード13…を有するインペラ15と、図4に示す回転軸17aに固定されたインペラ15を回転させるモータ17と、インペラ15及びモータ17を受け入れる吸引用開口部19を備えたケース21と、モータ17を吸引用開口部19の中央部に位置決めするようにモータ17のハウジング17bとケース21とを連結する3本のウエブ23a〜23cとを備えている。なおモータ17の内部の構造は特開平8−83873号公報に詳しく説明されているので省略する。図4に示すようにインペラ15は、モータ17のロータ17cのカップ状部材17dの外周に嵌合される環状部材16とこの環状部材16の外周部に周方向に間隔をあけて配置された7枚のブレード13…とから構成される。ブレード13…は、回転軸17aの軸線方向の一方の方向から吸引用開口部19を通してベース7側に吸引した空気を積極的に回転軸17aの径方向に吐き出すように構成されている。径方向に吐き出された空気は、放熱フィン11a46〜11a3 及び11a16〜11a33の外側の部分を積極的に冷却し(放熱フィンから熱を吸収し)、放熱フィン11a49〜11a60及び放熱フィン11a30〜11a19の中の隣接する二枚の放熱フィンの間を流れる空気は、放熱フィン11b1 〜11b12及び放熱フィン11c1 〜11c12の隣接する二枚の放熱フィンの間を通って外へと吐き出される。その他の放熱フィンに触れた空気は、放熱フィン11b1 及び11c1 と側壁部9Bとの間に形成される2つの通路及び放熱フィン11b12及び11c12と側壁部9Aとの間に形成される2つの通路を通って外部に吐出される。その結果、ヒートシンク3のベース側壁部9A及び9Bも放熱フィンとなって積極的に放熱する。
【0026】
ケース21は、ヒートシンク3の表面と間隔をあけて対向する対向壁部21Aと対向壁部21Aの幅方向(対向壁部21Aの長手方向と直交する方向)の両縁部からヒートシンク3側に延びる一対のケース側壁部21B及び21Cと、ヒートシンク3から離れる方向に対向壁部21Aから延びて内部に吸引用開口部19を有する環状壁部21Dとを備えている。ケース側壁部21B及び21Cとベース側壁部9A及び9Bとは、回転する複数のブレード13から吐き出された空気が左右の2つの吐出口25,27[図1(C)]のみから吐出されるように組み合わされる。2つの吐出口25,27は、ヒートシンク3の一対の延長部7B及び7Cが相反する方向に延びて終端する位置で相反する方向にそれぞれ開口している。
【0027】
ケース21は、2つの吐出口25,27から吐出された空気を相反する方向にさらにガイドする一対のガイド用延長部21E及び21Fを備えている。これらのガイド用延長部21E及び21Fの長さは、ガイド用延長部21E及び21Fから出た空気が直ちに吸引用開口部19から吸引されないように定められている。このようにすると、ヒートシンク3に設ける一対の延長部7B及び7Cの長さを必要以上に長くしなくても、ヒートシンク3で暖められて吐出口25及び27から出た空気が、吸引用開口部19から直ちに吸引されるのを防ぐことができる。この例ではケース21の対向壁部21A及び一対のケース側壁部21B及び21Cをヒートシンク3のベース7の一対の延長部7B及び7Cの端部を越えて延ばすことにより、一対のガイド用延長部21E及び21Fを構成している。なおガイド用延長部21E及び21Fを構成するケース側壁部21B及び21Cは、ヒートシンク3のベース7の表面に近いレベルまで延びる高さ寸法を有している。
【0028】
図1(B)及び(C)に示すように、ケース21の一対のケース側壁部21B,21Cには、それぞれ長手方向に間隔をあけて2つの係合用突起21a…が一体に設けられている。これらの係合用突起21a…は、ベース側壁部9A,9Bの内面に沿う脚部の先端に外側に向かって突出するフック部を備えた一般的なフック形状を有している。またヒートシンク3のベース7にはベース側壁部9A,9Bの内側に4つの係合用突起21a…が係合解除可能に係合される4つの係合用貫通孔7a…[図1(C)及び図3]を備えている。図1(C)に示すように、係合用貫通孔7a…のベース7の裏面側開口部の周囲には、外側に向かって開口する溝部7b…が形成されており、係合用突起21aのフック部がこの溝部7b内に収納されている。なおケース21のケース側壁部21B,21Cには、それぞれ係合用突起21a…の変形操作を容易にするための凹部21b…が形成されている。ケース21の係合用突起21a…をヒートシンクの係合用貫通孔7a…に嵌合させる場合には、対向する2つの凹部21b…を挟持して係合用突起21a…をヒートシンク3のベース側壁部9A及び9Bの内側に嵌入し、その後更にケース21をヒートシンク3側に移動させて係合用突起21a…をヒートシンクの係合用貫通孔7a…に嵌合させる。係合を解除する場合には、対向する2つの凹部21b…を挟持して係合用突起21a…と係合用貫通孔7a…との係合を解除すればよい。
【0029】
図1(A)に示すように、この例では、3つのウエブ23a〜23cのうち1つのウエブ23bにモータの内部に配置された回路と電気的に接続された3本の接続導体29…が収納されている。そして環状壁部21Dにはコネクタ部形成用膨出部31が一体に形成されている。3本の接続導体29…の外側端部は、コネクタ部形成用膨出部31の上端に形成された凹部内に位置している。
【0030】
上記実施の形態では、ケース21に一対のガイド用延長部21E及び21Fを用いているため、ヒートシンク3に設ける一対の延長部7B及び7Cの長さを必要以上に長くしなくても、ヒートシンク3で暖められて吐出口25及び27から出た空気が、吸引用開口部19から直ちに吸引されるのを防ぐことができる。
【0031】
図5は、本発明の電子部品冷却装置の他の実施の形態の一例の平面図である。この例では、ケース21´の対向壁部21´Aに環状壁部21´Dまたは吸引用開口部19´に隣接して4つの貫通孔33…が形成されている。この貫通孔33…は、実用上は取付け用の貫通孔であるが、吐出口としては機能せず、吸引用貫通孔として機能する。これらの貫通孔33…の位置及び形状は、対向壁部21´Aとヒートシンクのベースとの間を流れる空気流によって貫通孔33…内に負圧が発生するように定められている。したがってモータが回転してファンが回転すると、吸引用開口部19´及び貫通孔33…の双方から空気がケース21´の内部に吸引される。このような吸引用貫通孔を構成する貫通孔を設ける場合で、ヒートシンクに設ける一対の延長部の長さが短い場合には、ケース21´に設ける一対のガイド用延長部21´E及び21´Fの長さを長くすればよい。具体的には、一対のガイド用延長部21´E及び21´Fから出た空気が直ちに貫通孔33…から吸引されないように、一対のガイド用延長部の長さを定めればよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、空気の吐出口が2方向に限定されていても、ヒートシンクに一対の延長部を設けることにより、ファン装置から吐き出される空気とヒートシンクとの接触面積を増大させることができる利点がある。また本発明では、2つの吐出口を一対の延長部の端部に位置させることにより、一対の延長部を最大限利用するとともに、吐出口と吸引用開口部との間の距離を長くして、ヒートシンクで暖まった空気が、吐出口から吐き出されて直ぐに吸引用開口部に吸引される問題の発生を抑制できる利点がある。更にケースに、2つの吐出口から吐出された空気をガイドする一対のガイド用延長部を設けたので、ヒートシンクに設ける一対の延長部の長さを必要以上に長くしなくても、ヒートシンクで暖められて吐出口から出た空気が、吸引用開口部から直ちに吸引されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明の電子部品冷却装置の実施の形態の一例の平面図、正面図及び底面図である。
【図2】(A)及び(B)は図1の実施の形態の右側面図及び左側面図である。
【図3】図1(B)のIII −III 線断面である。
【図4】図1(A)のIV−IV線端面図である。
【図5】本発明の電子部品冷却装置の他の実施の形態の一例の平面図である。
【符号の説明】
1 電子部品冷却装置
3 ヒートシンク
5 ファン装置
7 ベース
7A 電子部品装着部
7B,7C 延長部
9A,9B ベース側壁部
11a1 〜11c12 放熱フィン
13 ブレード
15 インペラ
17 モータ
19 吸引用開口部
21 ケース
21A 対向壁部
21B,21C ケース側壁部
21E,21F ガイド用延長部
25,27 吐出口
33 貫通孔
Claims (7)
- ベースの裏面に冷却されるべき電子部品が取付けられ前記ベースの表面側に複数の放熱フィンを有するヒートシンクと、
複数のブレードを有するインペラと、回転軸に固定されたロータに取付けられた前記インペラを回転させるモータと、前記インペラ及び前記モータを受け入れる吸引用開口部を備えたケースと、前記モータを前記吸引用開口部の中央部に位置決めするように前記モータのハウジングと前記ケースとを連結する複数本のウエブとを備えて前記ケースが前記ヒートシンクに対して固定されるファン装置とを具備し、
前記ファン装置の前記複数のブレードは、前記回転軸の軸線方向の一方の方向から前記吸引用開口部を通して前記ベース側に吸引した空気を積極的に前記回転軸の径方向に吐き出すように構成され、
前記ヒートシンクには前記電子部品が装着される電子部品装着部の両側に一対の延長部が設けられ、
前記ファン装置の前記ケース及び前記ヒートシンクは、両者が組み合わされた状態において、回転する前記複数のブレードから前記回転軸の径方向に吐き出される空気によって前記ヒートシンクの前記複数の放熱フィンの多くが直接冷却され、且つ前記一対の延長部が相反する方向に延びて終端する位置に前記相反する方向に開口する2つの吐出口を形成するようにそれぞれ構成されており、
前記ケースには、前記2つの吐出口から吐出された空気を前記相反する方向にさらにガイドする一対のガイド用延長部が設けられており、
前記ケースは、前記ヒートシンクの前記表面と間隔をあけて対向する対向壁部と、該対向壁部の幅方向両縁部から前記ヒートシンク側に延びる一対のケース側壁部と、前記ヒートシンクから離れる方向に前記対向壁部から延びて内部に前記吸引用開口部を有する環状壁部とを有し、
前記ヒートシンクは前記ベースの幅方向の両側に前記ケース側に向かって延びる一対のベース側壁部を一体に有し、
前記一対のケース側壁部と前記一対のベース側壁部とは、回転する前記複数のブレードから吐き出された前記空気が前記2つの吐出口のみから吐出されるよう に組み合わされ、
前記一対のベース側壁部は、回転する前記複数のブレードから吐き出された前記空気とそれぞれ接触するように構成され、
前記一対のガイド用延長部は前記対向壁部及び前記一対のケース側壁部が、前記ベースの前記一対の延長部の前記端部を越えて延ばされて構成されていることを特徴とする電子部品冷却装置。 - 前記一対のガイド用延長部の長さは、前記一対のガイド用延長部から出た空気が直ちに前記吸引用開口部から吸引されないように定められている請求項1に記載の電子部品冷却装置。
- 前記ヒートシンクの前記複数の放熱フィンは、前記電子部品装着部に対応する位置に配置される第1の放熱フィングループと前記一対の延長部に対応する位置にそれぞれ配置される第2及び第3の放熱フィングループとを含んでおり、
前記第1の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンは、前記回転軸の径方向に吐き出される前記空気の流れをできるだけ阻害しないように配置され、
前記第2及び第3の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンは、前記2つの吐出口に向かって前記空気を導くように配置されている請求項1に記載の電子部品冷却装置。 - 前記第2及び第3の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンは、前記第1の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンの一部の複数の放熱フィンと接続され、連続した複数の流路を形成している請求項3に記載の電子部品冷却装置。
- 前記対向壁部には、前記環状壁部に隣接して1以上の吸引用貫通孔が形成されており、前記1以上の吸引用貫通孔の形状は、前記対向壁部と前記ベースとの間を流れる空気流によって前記吸引用貫通孔内に負圧が発生するように定められている請求項1に記載の電子部品冷却装置。
- ベースの裏面に冷却されるべき電子部品が取付けられ前記ベースの表面側に複数の放熱フィンを有するヒートシンクと、
複数のブレードを有するインペラと、回転軸に固定されたロータに取付けられた前記インペラを回転させるモータと、前記インペラ及び前記モータを受け入れる吸引用開口部を備えたケースと、前記モータを前記吸引用開口部の中央部に位置決めするように前記モータのハウジングと前記ケースとを連結する複数本のウエブとを備えて前記ケースが前記ヒートシンクに対して固定されるファン装置とを具備し、
前記ファン装置の前記複数のブレードは、前記回転軸の軸線方向の一方の方向から前記吸引用開口部を通して前記ベース側に吸引した空気を積極的に前記回転軸の径方向に吐き出すように構成され、
前記ヒートシンクには前記電子部品が装着される電子部品装着部の両側に一対の延長部が設けられ、
前記ファン装置の前記ケース及び前記ヒートシンクは、両者が組み合わされた状態において、前記一対の延長部が相反する方向に延びて終端する位置に前記相反する方向に開口する2つ吐出口を形成するようにそれぞれ構成され、
前記ヒートシンクの前記複数の放熱フィンは、その多くが前記複数のブレードから前記回転軸の径方向に吐き出される空気によって直接冷却されるように配置され、
前記ケースには、前記2つの吐出口から吐出された空気を前記相反する方向にさらにガイドする一対のガイド用延長部が設けられ、
前記一対のガイド用延長部は、前記一対のガイド用延長部から出た空気が直ちに前記吸引用開口部から吸引されないように形成されており、
前記ケースは、前記ヒートシンクの前記表面と間隔をあけて対向する対向壁部と該対向壁部の幅方向両縁部から前記ヒートシンク側に延びる一対のケース側壁部と、前記ヒートシンクから離れる方向に前記対向壁部から延びて内部に前記吸引用開口部を有する環状壁部とを有しており、
前記一対のガイド用延長部は前記対向壁部及び前記一対のケース側壁部が、前記ベースの前記一対の延長部の前記端部を越えて延ばされて構成されていることを特徴とする電子部品冷却装置。 - 前記ヒートシンクの前記複数の放熱フィンは、前記電子部品装着部に対応する位置に配置される第1の放熱フィングループと前記一対の延長部に対応する位置にそれぞれ配置される第2及び第3の放熱フィングループとを含んでおり、
前記第1の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンは、前記回転軸の径方向に吐き出される前記空気の流れをできるだけ阻害しないように配置され、
前記第2及び第3の放熱フィングループに含まれる前記複数の放熱フィンは、前記2つの開口部に向かって前記空気を導くように配置され、
少くとも前記第2及び第3の放熱フィングループの前記複数の放熱フィンは前記ケースの前記対向壁部と接触するかまたは前記対向壁部に近接する高さ寸法を有している請求項6に記載の電子部品冷却装置。
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