JP3624302B2 - 新規パラジウム−ピリジニルピラゾール錯体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なパラジウム−ピリジニルピラゾ−ル錯体、及び該錯体を含む有機合成用触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パラジウム触媒は、炭素−炭素結合形成反応、酸化反応、還元反応など様々な有機合成反応において有用であり、従来、主としてパラジウム−リンやパラジウム−ひ素型の触媒として用いられている。しかしながら、これらの触媒は活性が高いものの、酸化されやすいために活性を失いやすいという問題があり、また、配位子であるリンやひ素には悪臭や毒性があることから、環境汚染などの問題を引き起こす場合があった。従って、リンやヒ素に替わる配位子を有するパラジム触媒の開発が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明の課題は、リンやヒ素に替えて悪臭や毒性のない配位子を有し、安定性と触媒活性に優れたパラジム錯体を提供することにある。また、本発明の別の課題は、上記の特徴を有するパラジム錯体を触媒として用いる有機合成反応を提供することにある。本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、下記の一般式(I) で表される化合物がパラジウムの安定化配位子として優れた性能を有しており、この化合物を配位子として含むパラジム錯体が各種の有機合成反応において高い触媒活性を発揮できることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0004】
すなわち本発明は、下記の一般式(I) :
【化2】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は低級アルキル基を示し、R3は置換又は無置換の2−ピリジニル基を示す)で表されるパラジウム金属用の配位子;及び該配位子を含むパラジウム錯体が提供される。また、該錯体を含む有機合成用触媒、好ましくは炭素−炭素結合用触媒、さらに好ましくはシクロプロパン形成用触媒が提供される。本発明の触媒は、例えば、ケテンシリルアセタールを用いるシクロプロパン化反応において触媒活性を有する。別の観点からは、本発明により、上記触媒を用いたシクロプロパン化反応が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
上記一般式(I) において、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は低級アルキル基を示すが、R1及びR2のいずれかが低級アルキル基であることが好ましく、R1が低級アルキル基であることがより好ましい。R1が低級アルキル基であり、R2が水素原子であることが特に好ましい。低級アルキル基としては、炭素原子数1〜12個、好ましくは1〜6個程度の直鎖、分枝鎖、若しくは環状のアルキル基、又はこれらの組み合わせであるアルキル基を用いることができる。環状アルキル基の環上には1個又は2個以上の直鎖又は分枝鎖の低級アルキル基が置換していてもよい。より具体的には、低級アルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert− ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基などを用いることができる。
【0006】
R3は置換又は無置換の2−ピリジニル基を示す。2−ピリジニル基が置換基を有する場合、環上の置換基の個数、種類、及び置換位置は特に限定されないが、本発明のパラジウム錯体を有機合成用の触媒として用いる場合には、目的の反応における触媒活性を高めるように、当該反応において不活性な置換基のなかから適宜選択することが望ましい。置換基として、例えば、低級アルキル基、低級アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)などを用いることができる。R3としては無置換の2−ピリジニル基が好ましい。
【0007】
上記の式(I) で表される化合物には互変異性体が存在しており、上記化合物は下記のようにパラジウム金属に配位して本発明のパラジウム錯体を形成していると考えられる(下記の式において、R3が水素原子の化合物を示した)。もっとも、本発明の配位子をこれらの互変異性体のいずれかに限定して解釈してはならない。
【化3】
【0008】
上記の式(I) で表される化合物の一部は公知であり、例えば、フェルレスらの方法により製造することができる(Ferles, M., et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 46, 1167, 1981 )。また、新規化合物の製造方法の具体例を本明細書の実施例に示した。従って、上記の刊行物及び本明細書の実施例を参照しつつ、原料化合物、反応試薬、反応条件などを適宜選択することにより、またこれらの方法に適宜の修飾ないしは改変を加えることにより、上記式(I) に包含される化合物をいずれも製造することが可能である。
【0009】
上記式(I) に包含される代表的化合物として、化合物Ia(R1がメチル基であり、R2が水素原子であり、R3が無置換2−ピリジニル基である化合物)及び化合物Ib(R1がtert− ブチル基であり、R2が水素原子であり、R3が無置換2−ピリジニル基である化合物)を挙げることができる。これらの化合物は室温下では無臭の固体であり、空気中でも安定である。
【0010】
上記式(I) で表される化合物とパラジウム化合物(例えば塩化アリルパラジウムなど)を不活性溶媒中で混合することにより、本発明のパラジウム錯体を製造することができる。本発明のパラジウム錯体は、通常、上記式(I) で表される化合物のほかに1個の配位子を有しているが、この配位子の種類は特に限定されない。また、本発明のパラジウム錯体が塩を形成する場合には、アニオンの種類は特に限定されず、いかなる形態の塩も本発明の錯体に包含される。例えば、上記化合物1a又は化合物Ibと塩化アリルパラジウムとをAgBF4 の存在下に反応させることによりテトラフルオロボレートの形態のパラジウム錯体(錯体2a又は2b)が得られる。
【0011】
本発明の錯体は各種の有機合成用触媒として利用することができる。本発明の錯体は、中性錯体の形態で種々の有機溶媒に対して高い溶解性を示すので、各種の有機反応において幅広い反応条件を適用することが可能である。本発明の錯体を触媒として用いる場合の有機反応は特に限定されないが、例えば、炭素−炭素結合形成反応、酸化反応、又は還元反応などに用いることが可能である。本発明の錯体を用いて行われる特徴的な炭素−炭素結合形成反応として、シクロプロパン環の形成反応を挙げることができる。
【0012】
本明細書の実施例に具体的に示したように、本発明のパラジウム錯体2a又は2bは、エステル誘導体であるケテンシリルアセタ−ルと酢酸アリルとの反応において触媒活性を示し、シクロプロパン化合物を主生成物として与える。本発明の方法に利用可能なケテンシリルアセタールの構造は特に限定されず、当業者は適宜の化合物を選択することができる。代表的なケテンシリルアセタールは本明細書の実施例に具体的に示されている。また、酢酸シンナミルとの反応では立体選択的に反応が進行し、トランスの配置を持つシクロプロパンが得られる。本発明のパラジウム錯体を触媒として用いる場合の使用量は特に限定されず、有機反応の種類や反応条件に応じて適宜選択可能であるが、例えば、0.01〜100 mol%程度の濃度で使用することができ、錯体2bでは1 mol%の触媒量でも高い収率で生成物を与える。なお、溶媒の種類、反応条件、試薬の種類などは当業者に適宜選択可能であることはいうまでもない。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
例1:配位子(化合物1b)の製造
【化4】
【0014】
100 mL三口フラスコに水素化ナトリウム(60 wt%, 480mg, 12 mmol)を入れ、反応系をアルゴン置換した。テトラヒドロフラン(THF) 5 mLを加えて0℃に冷却し、ピナコロン (2,2−dimethylbutan−3−one)(1.1 g, 11 mmol)をTHF 5mLに溶解してゆっくりと加えると水素ガスが発生した。反応混合物を0 ℃で撹拌した後、水素ガスの発生が完全に終わるまで室温で20分撹拌した。ピリジンカルボン酸エステル(1.65 g, 10 mmol )をTHF 5 mLに溶解し、反応液を60℃に加熱しながらゆっくりと滴下した。
【0015】
滴下終了後、反応液を60℃から70℃で15分撹拌すると、反応液は薄茶色溶液になった。反応液を室温に冷却した後、10% HCl 水溶液で水層のpHを8 〜9 に調整してエーテルで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4 )、ろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をエーテル−ヘキサン(1/9 )溶媒を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、4,4−dimethyl−1−hydroxy−1−(2−pyridinyl)pent−1−en−3−one (1.85 g, 収率90 %)を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ 8.67 (ddd, 1H, J=0.99, 1.65, 4.62 Hz), 8.08 (dt, 1H, J=0.99, 7.60 Hz), 7.83 (dt, 1H, J=1.65, 7.6 Hz), 7.40 (ddd, 1H, J=0.99, 4.62, 7.6 Hz), 6.99 (s, 1H), 1.28 (s, 9H).
【0016】
4,4−dimethyl−1−hydroxy−1−(2−pyridinyl)pent−1−en−3−one (1.85 g, 9.02 mmol )をエタノール 10 mLに溶解して50 mL 二口フラスコに入れ、80℃に加熱しながら、ヒドラジン1水和物(0.66 mL, 13.5 mmol)のエタノール 10 mL溶液を10分かけて滴下すると、溶液が黄色から無色になった。反応混合物を80℃で50分撹拌した後、室温まで冷却し、エタノールを減圧下で除去した。残渣にジクロルメタン 20 mLを加えてよく混合した後、水(5 ml)で3回洗浄し、有機層を乾燥(MgSO4 )後にろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を放置して結晶化させ、エーテル−ヘキサン(1/ 1)溶媒10 mL で洗浄後に乾燥して白色固体1b(1.18 g, 収率65% )を得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.61 (d, 1H, J=4.6 Hz), 7.81 (brd, 1H), 7.72 (dt, 1H, J=1.3, 7.3 Hz), 7.20 (dd, 1H, J=4.6, 7.2 Hz), 6.67 (s, 1H), 1.39 (s, 9H).
13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 149.3, 136.7, 122.5, 119.9, 99.7, 31.6, 30.4.mp 106℃.
Anal. Found: C. 71.48; H. 7.56; N. 20.64%. Calcd for C12H15N3 : C. 71.61; H. 7.51; N. 20.88%.
【0017】
例2:パラジウム錯体(錯体2a)の製造
【化5】
【0018】
100 mL褐色三口フラスコにAgBF4 (258 mg, 1.325 mmol)とη3−allylpalladium chloride dimer (242 mg, 0.663 mmol, アルドリッチ社製)を入れ、反応系をアルゴン置換した後、0 ℃に冷やしてジクロルメタン40 mL を加えた。反応混合物を10分撹拌した後、細かく砕いた化合物1a(210.9 mg, 1.325 mmol; Collect. Czech. Chem. Commun., 46, 1167, 1981 )を固体のままを加えた。反応混合物を0 ℃で5分撹拌した後、室温に戻してさらに45分撹拌した。反応容器にメタノール 40 mLを加えて1時間撹拌した後、不溶固体をセライトろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して残渣を乾燥して錯体2aを得た(516 mg, 収率99% )。
【0019】
1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 14.25 (1H, br), 8.81 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.24 (1H, dd, J = 7.8, 7.8 Hz), 8.19 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.62 (1H, dd, J = 7.8, 5.4 Hz), 7.06 (1H, s), 5.93 (1H, tt, J = 11.7, 6.4 Hz), 4.47 (2H, d, J = 6.4 Hz), 3.43 (2H, d, J = 11.7 Hz), 2.40 (3H, s).
1H NMR (600 MHz, CD2Cl2−CD3OD (1:1))δ 8.70 (1H, ddd, J = 5.4, 1.5, 1.0 Hz), 8.13 (1H, ddd, J = 7.8, 7.8, 1.5 Hz), 7.98 (1H, ddd, J = 7.8, 1.5, 1.0 Hz), 7.54 (1H, ddd, J = 7.8, 5.4, 1.5 Hz), 6.79 (1H, s), 5.86 (1H, tt, J = 12.7, 7.3 Hz), 4.52 and 4.37 (2H, br), 3.52 and 3.30 (2H, br), 2.46 (3H, s).
13C NMR (150 MHZ, CD2Cl2−CD3OD (1:1)) δ 154.4, 153.4, 151.8, 145.3, 141.4, 126.5, 122.7, 118.5, 63.7, 58.7, 11.0.
mp >285 ℃ (dec.).
Anal. Found: C. 36.73; H. 3.56; N. 10.64%. Calcd for C12H14N3BF4Pd : C. 36.63; H. 3.59; N. 10.68%.
【0020】
例3:パラジウム錯体(錯体2b)の製造
上記例2と同様にして、AgBF4 (221 mg, 1.14 mmol )、η3−allylpalladium chloride dimer (208 mg, 0.57 mmol )、化合物1b(229 mg, 1.14 mmol )より錯体2bを白色固体として得た(480 mg, 収率97% )。
1H NMR (500MHz, DMSO−d6)δ 13.95 (br, 1H), 8.83 (d, 1H, J=5.1 Hz), 8.28−8.22 (m, 2H), 7.62 (ddd, 1H, J=2.2, 5.1, 6.6 Hz), 7.19 (s, 1H), 5.93 (dt, 1H, J=6.5, 12.4 Hz), 4.54 (d, 1H, J=6.5 Hz), 3.46 (d, 1H, J=12.4 Hz), 1.38 (s, 9H).
13C NMR (125 MHZ, DMSO−d6)δ 157.8, 154.0, 151.4, 150.1, 141.0, 126.0, 122.1, 117.9, 101.1, 62.1(2 carbons), 31.3, 29.6.
mp >140 ℃(dec.).
Anal. Found: C. 41.17; H. 4.59; N. 9.54%. Calcd for C15H20N3BF4Pd : C. 41.37;H. 4.63; N. 9.65%.
【0021】
例4:シクロプロパン化反応
【化6】
【0022】
25 mL 枝付なすフラスコに本発明のパラジウム錯体2a(20 mg, 0.05 mmol)と酢酸ナトリウム(16.4 mg, 0.2 mmol )を加え、反応系をアルゴン置換した後、DMSO 2 mL を加えた。反応混合物を5 分間撹拌した後、酢酸アリル(100 mg, 1 mmol)をDMSO 1 mL に溶解して加えた。続いて、ケテンアセタール(429 mg, 2 mmol)をDMSO 1 mL に溶かして加え、室温で撹拌を継続したところ、反応液は無色からうすい黄色に変化した。反応経過をガスクロマトグラフィーで追跡し、化合物5 及び6 の生成が止まった時点で反応を終了した(室温で90分撹拌後Pd黒の沈殿が生じ、反応が終了した)。
【0023】
反応溶液に、エーテル5 mLと水5 mLを加え、続いて10% HCl 水溶液を3 mL加えて室温で30分撹拌し、残っているケテンアセタールを加水分解した。有機層をエーテルで抽出し、飽和NaHCO3水溶液と飽和食塩水で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4 )、ろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた油状物質のうち比較的低沸点のものは蒸留によって除去し、残査をエーテル−ヘキサン(1:9)溶媒を用い、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、化合物5 、化合物6 、および少量のシクロヘキサンカルボン酸メチルの誘導体の混合物が290 mg得られた。生成物の混合比をガスクロマトグラフィーおよびNMR を用いて算出したところ、化合物5:化合物6の生成比は87:7であった。純粋な化合物5 はさらに次の工程を経て単離した。
【0024】
上記混合物を25 mL なすフラスコに入れ、t−ブタノール (3 mL) 、水 (0.5 mL) を加えた後、四酸化オスミウム−t−ブタノール溶液 (2.5 wt%, 0.1 mL)を加えて室温で2 時間撹拌し、不飽和二重結合を持つ化合物(化合物6)のみを酸化した。反応混合物に10% 亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて30分撹拌し、有機物をエーテル抽出した。有機層を1N−HCl水溶液、飽和NaHCO3水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥(MgSO4 )後にろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた油状物質をエーテル−ヘキサン(1:9)溶媒を用い、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、化合物5 (150 mg)が得られた(単離収率:83% )。この化合物の物理化学的性状は文献記載のものと一致した(Hegedus, L. S. et al., J. Org. Chem., 45, 5193, 1980)。
【0025】
同様にしてパラジウム錯体2bを用いて化合物5及び化合物6を得た。化合物5と化合物6の生成比は62:26 であった。
【化7】
【0026】
例5:シクロプロパン化反応
上記の例4と同様にして、それぞれ触媒2aを用いて化合物8及び化合物11を製造した。
【化8】
【0027】
化合物8
1H NMR (500MHz, CDCl3)δ 4.08 (q, 2H), 1.21 (t, 3H), 1.01 (s, 3H), 1.00 (m, 1H), 0.35−0.22 (m, 4H).
13C NMR (125.8 MHz, CDCl3), δ 177.9, 60.2, 41.1, 22.9, 19.5, 14.5, 0.70.
MS, m/z (relative intensity) 156 (M + , 3.3), 141 (17.5), 128 (6.6), 113 (9.9), 110 (10.4), 100 (24.8), 83 (100), 67 (11.6), 55 (99.3).
【0028】
化合物11
1H NMR (500MHz, CDCl3)δ 7.29 (t, 2H), 7.18 (t, 1H), 7.13 (d, 2H), 4.17 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.93 (ddd, 1H, J=5.0, 5.7, 9.2 Hz), 1.39 (ddd, 1H, J−5.0, 5.7, 8.7 Hz), 1.26 (t, 3H, J=7.1 Hz), 1.20 (s, 3H), 1.01 (ddd, 1H, J=5.5, 5.7, 8.7 Hz), 0.90 (ddd, 1H, J=5.5, 5.7, 9.2 Hz).
13C NMR (125.8 MHz, CDCl3)δ 177.3, 143.0, 128.2, 126.1, 125.4, 60.4, 41.5, 31.1, 23.2 (2C), 19.1, 14.2, 11.3.
Anal. Found: C. 77.27; H. 8.85%. Calcd for C15H20O2 : C. 77.55; H. 8.69%.
【0029】
【発明の効果】
本発明のパラジウム錯体は安定であり、配位子としてリンやヒ素を含む錯体に比べて悪臭などの問題が回避されているので取り扱いに便利である。また、シクロプロパン化反応など多様な有機反応用触媒として利用することができる。
Claims (6)
- R1が低級アルキル基であり、R2が水素原子であり、R3が無置換2-ピリジニル基である請求項 1 に記載の一般式 (I) で表される配位子を含むパラジウム錯体を含む有機合成用触媒。
- シクロプロパン化反応に用いる請求項1又は2に記載の触媒。
- ケテンシリルアセタールを用いるシクロプロパン化反応において触媒活性を有する請求項3に記載の触媒。
- 請求項 1 に記載の一般式 (I) で表される配位子及びアリル配位子を含むパラジウム錯体。
- R 1 が低級アルキル基であり、 R 2 が水素原子であり、 R 3 が無置換 2- ピリジニル基である請求項 1 に記載の一般式 (I) で表される配位子及びアリル配位子を含むパラジウム錯体。
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