JP3628741B2 - オートフォーカス顕微鏡 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、オートフォーカス(以下、AFと称する)機能を有する顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、AF機能を有する顕微鏡としてコンフォーカルAFを用いたものがある。図6は、このようなコンフォーカルAFが適用される顕微鏡の原理図を示すもので、標本1からの反射光を対物レンズ2、ミラー3、集光レンズ4を透過させ、ハーフミラー5で光量を均等に2方向に分割している。そして、対物レンズ2と該対物レンズ2の合焦点までの距離をL1、集光レンズ4と該集光レンズ4の合焦点までの距離をL2とすると、標本1に焦点があったときの集光レンズ4の合焦点AよりLだけ前方の光軸上にピンホールAを設け、合焦点BよりLだけ後方の光軸上にピンホールBを設けている。
【0003】
そして、これらのピンホールA、ピンホールBについて、それぞれの位置をA、B、受光量をa、bとして、図6を光学的な距離に基づいて概念図に置き換えると、図7に示すように表すことができる。
【0004】
しかして、同図において、対物レンズ2を移動して、合焦点Yをずらしていくと、a、b、a+bは、図8(a)に示すように変化し、また、AF信号を表す(a−b)/(a+b)については、同図(b)に示すように変化するようになる。
【0005】
この場合、理想的には(a−b)/(a+b)=0のとき、合焦点YはA、Bの中点に位置し、この時の合焦点Xは標本1上に位置することから、標本1に合焦したと考えることができる。
【0006】
しかし、単純に(a−b)/(a+b)=0のとき、標本1に合焦したと判断すると、例えば、合焦点YがAより前方またはBより後方にあるような場合、a、b自身が小さな値を取るため、標本1での反射率が高いとノイズやa、bを検出するディテクタの検出能力等の影響で、a、bのノイズが拡大され(a−b)/(a+b)=0のS/Nが悪化し、例えば、図9(a)(b)に示すように合焦位置以外の擬合焦位置Zでも(a−b)/(a+b)=0が成立することがあり、合焦点YがA、Bの中点にないにもかかわらず(a−b)/(a+b)=0と誤認して、標本に合焦したと誤判断してしまう。
【0007】
そこで、このような擬合焦を防ぐため、図8(a)に示すようにスレッシュホールドSを設け、a+bがスレッシュホールドSを超える範囲をAF範囲に設定して、このAF範囲で(a−b)/(a+b)=0になったとき、標本1に合焦したと判断するようにしている。ここで、合焦の判定に(a−b)/(a+b)を用い、(a−b)をそのまま用いないのは、(a−b)は合焦位置からのずれが同じでも、標本1から返ってくる光量の大小によって値が変わるためで、これに対して、(a−b)/(a+b)は、光量の比を表すので、標本の反射率、合焦点Yの合焦位置からのずれが同じならば、標本1から返ってくる光量の大小によらず値が一定になるからである。
【0008】
一方、このようなAF機能を有する顕微鏡として西ドイツ特許出願公告第2102922号に開示されるような瞳分割型AFを用いたものもある。
図10は、このような瞳分割型AFが適用される顕微鏡の原理図を示すもので、レーザダイオード6からのレーザ光をビームスプリッタ7で反射させ、対物レンズ8を介して標本9に照射し、この標本9からの反射光を、反射側光路を通って対物レンズ8、ビームスプリッタ7を透過させ、受光素子10で受光するようにしたもので、標本9を照射するレーザ光の光路の一部を遮ると、合焦点がずれたとき標本9からの反射光が受光素子10の片側に偏って照射することを利用するようにしている。この場合、受光素子10は、図11に示すように受光面を2分割して受光面AとBを有していて、標本9に合焦したとき受光面A、Bの境界面Cに反射光が集まり、標本9の前方に合焦点があるとき受光面Aに反射光が集光まり、標本9の後方に合焦点があるとき受光面Bに反射光が集まるようになっている。
【0009】
しかして、ここでも受光面Aでの受光信号をa、受光面Bでの受光信号をbとして、上述したコンフォーカルAFと同様の制御をすると、a、b、a+bは、図12に示すように変化し、また、AF信号を表す(a−b)/(a+b)についても、同図中に示すように変化するようになる。
【0010】
ところが、この場合も単純に(a−b)/(a+b)=0のとき、標本に合焦したと判断すると、上述したように標本9での反射率が高い場合、合焦位置以外の擬合焦位置でも(a−b)/(a+b)=0が成立し、合焦点が受光面A、Bの境界面Cにないにもかかわらず(a−b)/(a+b)=0と誤認して、標本9に合焦したと判断することがある。
【0011】
従って、このような瞳分割型AFについても、擬合焦を防ぐため、スレッシュホールドを設け、スレッシュホールドSを超える範囲をAF範囲に設定して、このAF範囲で(a−b)/(a+b)=0になったとき、標本9に合焦したと判断するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の顕微鏡に適用されるAFでは、標本での反射率が高い場合には、AF範囲が広くなり過ぎ、ノイズやディテクタの検出能力などの影響で合焦位置でない擬合焦を合焦位置と誤認することがあり、このため擬合焦を防ぐ目的でスレッシュホールドを設けることが考えられているが、今度は標本での反射率が低くなると、図13に示すようにa+bがスレッシュホールドSを超えないことがあり、このためAF範囲が見つからず、AF動作が行われないことがあるという問題点があった。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、反射率の異なる標本に対しても安定して合焦点を検出できるオートフォーカス顕微鏡を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、スレッシュホールドによりオートフォーカス範囲を設定し、該設定されたオートフォーカス範囲で合焦位置になるように標本又は対物レンズを移動制御し自動的に合焦させるオートフォーカス顕微鏡において、前記対物レンズを通して前記標本上を照射する光源と、前記光源により照射された前記標本からの反射光を前記対物レンズを通して受光して前記標本の反射率を検出する反射率検出手段と、予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係を記憶する記憶手段と、前記反射率検出手段により前記標本に前記対物レンズが前記標本に合焦したときの反射率を検出するとともに、この検出された反射率に基づいて前記記憶手段より最適なスレッシュホールドを選定し、ここで選定されたスレッシュホールドと前記合焦したときのスレッシュホールドとを比較して等しくなったときに正しい合焦点と判断する合焦判断手段とにより構成している。
【0015】また、本発明は、スレッシュホールドによりオートフォーカス範囲を設定し、該設定されたオートフォーカス範囲で標本に対する合焦動作を実行するオートフォーカス顕微鏡において、前記標本の反射率を検出する反射率検出手段と、予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係を記憶する記憶手段と、任意に設定されたスレッシュホールドにより設定したオートフォーカス範囲で合焦動作を実行し、合焦と判断されたときの前記標本の反射率に対応する前記記憶手段に記憶されたスレッシュホールドとを比較し両者が等しいときに正しい合焦位置と判断し合焦動作を終了し、両者が異なるときには前記前記反射率検出手段により検出された反射率により前記記憶手段より対応する最適なスレッシュホールドに再設定し合焦動作を実行させるオートフォーカス制御手段により構成している。
【0016】
【作用】
この結果、本発明によれば、標本の反射率を反射率検出手段により検出し、この検出された反射率により、予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係を記憶した記憶手段より対応するスレッシュホールドを決定するようにしている。これにより、反射率が低いときは、スレッシュホールドを下げ、反射率が高いときはスレッシュホールドを上げるなど、標本によって反射率が大きく変動するような場合でも最良のスレッシュホールドを決定でき、最適なオートフォーカス範囲を設定できる。
【0017】
また、本発明によれば、標本からの反射光が結像される撮像手段の画像信号のピーク値から反射率を検出するようにしているので、標本に合焦したときの反射率に対応したスレッシュホールドを決定できるようになる。
【0018】
また、本発明によれば、レーザ光から直接得られる光量と、前記レーザ光の標本からの反射光から得られる光量から反射率を算出するようにしているので、直接的に標本からの反射率を求めることができ、さらに最適なスレッシュホールドを決定できる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に従い説明する。
(第1実施例)
図1は第1実施例の概略構成を示している。この場合、第1実施例では、コンフォーカルAFを用いる場合を示している。
【0020】
図において、21は顕微鏡の鏡筒で、この鏡筒21には、CPU22および画像処理部23を接続し、この画像処理部23にモニター24を接続している。
この場合、CPU22は、鏡筒21の後述するディテクタ46、48からの光量信号a、bと同鏡筒21の後述する撮像素子39からの画像信号cが与えられるようになっていて、ディテクタ46、48からの光量信号a、bより上述した(a−b)/(a+b)=0の合焦点を求めるべき駆動信号dをモータ25に与え、鏡筒21の後述する対物レンズ34(または標本35)を移動するようにし、また、撮像素子39からの画像信号cのピーク値に対して予め記録されている画像信号のピーク値とスレッシュホールドの関係から、この時の画像信号cのピーク値に最適なスレッシュホールドを決定するようにしている。
【0021】
この場合の画像信号cのピーク値とスレッシュホールドの関係は、予め実験などにより標本に合焦したときの画像信号のピーク値と最適なスレッシュホールドの対応を求めたもので、これらの関係を記憶手段に記憶している。
【0022】
また、画像処理部23は、鏡筒21の後述する撮像素子39からの画像信号cに対して種々の画像処理を施すもので、この画像処理した信号をモニタ24に送出して、画像表示するようにしている。
【0023】
図2は、上述の鏡筒21の概略構成を示している。
図において、31は光源で、この光源31を出た光を集光レンズ32で集光し、ハーフミラー33で反射させた光を対物レンズ34を通して標本35に照明するようにしている。そして、標本35からの反射光を対物レンズ34を通し、その後、ハーフミラー33を透過させ、ハーフミラー36で反射させ、さらにハーフミラー37で反射させた光を結像レンズ38を通して、撮像素子39上に結像させる。
【0024】
一方、レーザ発振器40から射出したレーザ光をビームエクスパンダ41で平行光に変換し、この平行光をハーフミラー42、36、33を透過させ、対物レンズ34を通して、標本35上にレーザスポットとして集光するようにしている。そして、標本35からの反射光を対物レンズ34を通し、その後、ハーフミラー33、36を透過させ、ハーフミラー42で反射させた光を集光レンズ43を通して、ハーフミラー44で反射光と透過光に分離させる。
【0025】
そして、ハーフミラー44での反射光を、合焦点Aより前方に設置されたピンホール45を通して、ディテクタ46に与え、光量信号aとして検出し、また、ハーフミラー44での透過光を、合焦点Bより後方に設置されたピンホール47を通して、ディテクタ48に与え、光量信号bとして検出するようにしている。なお、ここでのピンホール45と合焦点A間の距離と、合焦点Bとピンホール47間の距離は等しいものとする。
【0026】
次に、以上のように構成した実施例の動作を説明する。
この場合、予め実験などにより標本35に合焦したときの画像信号cのピーク値と最適なスレッシュホールドの関係を求めておき、これらの関係をCPU22中に記憶しているものとする。なお、最初の検鏡に用いるスレッシュホールドは、任意の値のものが設定される。
【0027】
この状態から、光源31を出た光が集光レンズ32で集光され、ハーフミラー33で反射され対物レンズ34を通して標本35に照明されると、標本35からの反射光は、対物レンズ34を通り、ハーフミラー33を透過し、ハーフミラー36で反射され、さらにハーフミラー37で反射され結像レンズ38を通して、撮像素子39上で結像される。これにより、撮像素子39からは標本35の反射率に応じた画像信号cが出力され、この画像信号cは、CPU22に送られると同時に、画像処理部23により画像処理され、モニタ24に送られ画像表示される。
【0028】
一方、レーザ発振器40から射出したレーザ光がビームエクスパンダ41で平行光に変換され、ハーフミラー42、36、33を透過し、対物レンズ34を通して、標本35上にレーザスポットとして集光され、標本35からの反射光は、対物レンズ34を通り、ハーフミラー33、36を透過し、ハーフミラー42で反射され、集光レンズ43を通して、ハーフミラー44で反射光と透過光に分離され、合焦点Aより前方に設置されたピンホール45を通して、ディテクタ46で受光されるとともに、合焦点Bより後方に設置されたピンホール47を通して、ディテクタ48で受光される。これにより、ディテクタ46より光量信号a、ディテクタ48より光量信号bがそれぞれ出力され、これら光量信号a、bは、CPU22に送られる。
【0029】
これにより、CPU22より、図3に示すフローチャートが実行される。
この場合、ステップ301で、ディテクタ46、48からの光量信号a、bより上述した(a−b)/(a+b)=0の点を求めるべき駆動信号dを出力し、この駆動信号dをモータ25に与える。これにより、鏡筒21の対物レンズ34が駆動され、最初に任意の値で設定されたスレッシュホールドの下でAF動作を実行する。また、このAF動作実行とともに、ステップ302で、撮像素子39の画像信号cのピーク値を求める。
【0030】
ステップ303で(a−b)/(a+b)=0の点が見付かりYESと判断されると、ステップ304で駆動信号dを停止する。次に、ステップ307で得られた画像信号cのピーク値に対して最適なスレッシュホールドを、予め記録されている画像信号ピーク値とスレッシュホールドの関係から選定し、現在使用しているスレッシュホールドの値と比較する。両者が等しい場合は、正しい合焦点が検出されたと判断して処理を終了する。一方、両者が異なる場合は、スレッシュホールドが最適でないため疑合焦点を検出した恐れがあると判断してステップ306に進んでスレッシュホールドを設定し直して再度AF動作を行う。
【0031】
ステップ303で(a−b)/(a+b)=0の点が見付からずNOと判断された場合は、スレッシュホールドが不適切でAF範囲が見付からないと判断してステップ305に進み、モータ25に対する駆動信号dを停止して、ステップ306に進む。
【0032】
ステップ306では、画像信号cのピーク値に対して予め記録されている画像信号のピーク値とスレッシュホールドの関係から、最適なスレッシュホールドを設定し直す。そして、ステップ301に戻り、この設定し直されたスレッシュホールドの下で、上述したようにAF動作を実行するようになる。
【0033】
従って、このような第1実施例によれば、標本35からの反射光が結像される撮像素子39からの画像信号のピーク値を標本35の反射率として検出し、この検出されたピーク値から、予め記憶された画像信号のピーク値に対するスレッシュホールドの関係に基づいて最適なスレッシュホールドを決定するようにしている。これにより、仮に、反射率が低く、(a+b)がスレッシュホールドを越えない状態でオートフォーカスを行うと、対物レンズ34の合焦点は標本35を通過して移動することで画像信号のピーク値は標本35に合焦したときの値になることから反射率に適したスレッシュホールドが設定でき、一方、反射率が高く合焦点の手前で擬合焦を見つけ、AF動作を終了したような場合も対物レンズ34の合焦点は標本35の手前で止まることで、画像信号のピーク値は標本35に合焦したときの値よりも低くなるが、撮像素子39はディテクタ46、48と違いピンホールを用いていないので光量はカットされず、このときの画像信号のピーク値と標本35に合焦したときの画像信号のピーク値と大差がないことから、この場合も反射率に適したスレッシュホールドが設定でき、この結果として反射率の異なる標本に対しても最適なオートフォーカス範囲を設定でき、安定して合焦点を検出できることになる。
(第2実施例)
図4は第2実施例の概略構成を示もので、図1と同一部分には同符号を付している。この場合、CPU22は、鏡筒21の後述するディテクタ46、48の光量信号a、bと、同鏡筒21の後述する反射率測定のためのディテクタ52、54の光量信号e、fが与えられるようになっていて、ディテクタ46、48からの光量信号a、bより上述した(a−b)/(a+b)=0の合焦点を求めるべき駆動信号dをモータ25に与え、鏡筒21の後述する対物レンズ34を駆動するようにし、また、ディテクタ52、54からの光量信号e、fより標本の反射率の平均値を求め、この平均値に対して予め記録されている反射率とスレッシュホールドの関係から、最適なスレッシュホールドを設定するようにしている。
【0034】
この場合の反射率の平均値とスレッシュホールドの関係は、予め実験などにより標本の反射率の平均値に応じた最適なスレッシュホールドを求めたもので、これらの関係を記憶している。
【0035】
図5は、鏡筒21の概略構成を示すもので、図2と同一部分には同符号を付している。この場合、光源31からの光は、第1実施例と同様の経路で撮像素子39に到達する。一方、レーザ発振器40から射出したレーザ光をビームエクスパンダ41で平行光に変換し、この平行光をハーフミラー42を透過させ、ハーフミラー36で反射光と透過光に分離させて、反射光を集光レンズ51で集光して、ディテクタ52に与え、光量信号eとして検出するようにしている。また、ハーフミラー36での透過光をハーフミラー33を透過させ、対物レンズ34を通して、標本35上にレーザスポットとして集光し、この標本35からの反射光を対物レンズ34を通し、ハーフミラー33を透過させ、ハーフミラー36で反射光と透過光に分離させて、反射光をハーフミラー37を透過させ、集光レンズ53で集光して、ディテクタ54に与え、光量信号fとして検出するようにしている。ここでの集光レンズ51とディテクタ52間の距離と、集光レンズ53とディテクタ54間の距離は等しいものとする。
【0036】
なお、ハーフミラー36での透過光は、第1実施例と同様の経路でディテクタ46、48に達する。
次に、以上のように構成した実施例の動作を説明する。
【0037】
この場合も予め実験などにより標本の反射率と最適なスレッシュホールドの関係を求めておき、これらの関係をCPU22中に記憶しているものとする。また、最初の検鏡に用いるスレッシュホールドは、任意の値のものが設定される。
【0038】
そして、この状態から、光源31からの光は第1実施例と同様の経路で撮像素子9に結像され、撮像素子39より画像信号cが出力され、画像処理部23で画像処理され、モニタ24に送られ画像表示される。
【0039】
一方、レーザ発振器40から射出したレーザ光は、ビームエクスパンダ41で平行光に変換され、ハーフミラー42を透過し、ハーフミラー36で反射光と透過光に分離され、反射光は集光レンズ51で集光され、ディテクタ52より光量信号eとして検出される。
【0040】
また、ハーフミラー36の透過光は、ハーフミラー33を透過し、対物レンズ34を通して、標本35上にレーザスポットとして集光され、この標本35からの反射光は対物レンズ34を通し、ハーフミラー33を透過し、ハーフミラー36で反射光と透過光に分離され、反射光はハーフミラー37を透過し、集光レンズ53で集光され、ディテクタ54より光量信号fとして検出される。
【0041】
なお、ハーフミラー36での透過光は、第1実施例と同様の経路でディテクタ46、48に達し、光量信号a、bとして検出される。
そして、これらディテクタ46、48、52、54で検出された光量信号a、b、e、fは、CPU22に送られる。
【0042】
すると、CPU22では、ディテクタ46、48からの光量信号a、bより上述した(a−b)/(a+b)=0の点を求めるべき駆動信号dを出力し、この駆動信号dをモータ25に与える。これにより、鏡筒21の対物レンズ34が駆動され、最初に任意の値で設定されたスレッシュホールドの下でAF動作を実行する。また、このAF動作実行とともに、ディテクタ52、54で検出された光量信号e、fに基づいて標本35の反射率の平均値の計算を行う。(a−b)/(a+b)=0の点が見付かった場合の合焦・疑合焦の判断と疑合焦時のスレッシュホールド再設定処理、および(a−b)/(a+b)=0の点が見付からなかった場合のスレッシュホールド再設定処理などは第1実施例と同様にして行われ、最終的には、最適なスレッシュホールドでAF動作が実行されることになる。ただし、本実施例では、ディテクタ52、54で検出された光量信号e、fに基づいて算出された標本35の反射率によってスレッシュホールドが選定される点が第1実施例と異なっている。
【0043】
従って、このような第2実施例によれば、レーザ発振器40からのレーザ光を直接ディテクタ52により光量信号eとして検出し、標本35からの反射光をディテクタ54により光量信号として検出し、これら光量信号e、fから標本35での反射率を算出するようにしているので、直接的に標本35の反射率を求めることができるようになり、さらに適切なスレッシュホールドを決定でき、この結果として最適なオートフォーカス範囲を設定でき、安定して合焦点を検出できることになる。
【0049】なお、上述した実施例では、コンフォーカルAFを用いた場合について述べたが、瞳分割型AFを用いたときも同様にして適用できる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、標本の反射率により、予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係から最適なスレッシュホールドを決定できるようにしたので、標本によって反射率が異なる場合でも自動的にAFのスレッシュホールドに適切な値が決定され、最適なオートフォーカス範囲を設定でき、安定した合焦点検出を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概略構成を示す図。
【図2】第1実施例に用いられる鏡筒の概略構成を示す図。
【図3】第1実施例の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】本発明の第2実施例の概略構成を示す図。
【図5】第2実施例に用いられる鏡筒の概略構成を示す図。
【図6】コンフォーカルAFが適用される顕微鏡の原理図。
【図7】コンフォーカルAFの原理を説明するための概念図。
【図8】コンフォーカルAFの原理を説明するための図。
【図9】コンフォーカルAFの原理を説明するための図。
【図10】瞳分割型AFが適用される顕微鏡の原理図
【図11】瞳分割型AFの原理を説明するための図。
【図12】瞳分割型AFの原理を説明するための図。
【図13】コンフォーカルAFおよび瞳分割型AFの不都合を説明するための図。
【符号の説明】
21…鏡筒、22…CPU、23…画像処理部、24…モニター、25…モータ、31…光源、32…集光レンズ、33…ハーフミラー、34…対物レンズ、35…標本、36、37…ハーフミラー、38…結像レンズ、39…撮像素子、40…レーザ発振器、41…ビームエクスパンダ、42…ハーフミラー、43…集光レンズ、44…ハーフミラー、45…ピンホール、46…ディテクタ、47…ピンホール、48…ディテクタ、51…集光レンズ、52…ディテクタ、53…集光レンズ、54…ディテクタ。
Claims (6)
- スレッシュホールドによりオートフォーカス範囲を設定し、該設定されたオートフォーカス範囲で合焦位置になるように標本又は対物レンズを移動制御し自動的に合焦させるオートフォーカス顕微鏡において、
前記対物レンズを通して前記標本上を照射する光源と、
前記光源により照射された前記標本からの反射光を前記対物レンズを通して受光して前記標本の反射率を検出する反射率検出手段と、
予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係を記憶する記憶手段と、
前記反射率検出手段により前記標本に前記対物レンズが前記標本に合焦したときの反射率を検出するとともに、この検出された反射率に基づいて前記記憶手段より最適なスレッシュホールドを選定し、ここで選定されたスレッシュホールドと前記合焦したときのスレッシュホールドとを比較して等しくなったときに正しい合焦点と判断する合焦判断手段と、
を具備したことを特徴とするオートフォーカス顕微鏡。 - 前記合焦判断手段で正しい合焦と判断した際のスレッシュホールドを最適と決定するスレッシュホールド決定手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のオートフォーカス顕微鏡。
- スレッシュホールドによりオートフォーカス範囲を設定し、該設定されたオートフォーカス範囲で標本に対する合焦動作を実行するオートフォーカス顕微鏡において、
前記標本の反射率を検出する反射率検出手段と、
予め標本の反射率に対するスレッシュホールドの関係を記憶する記憶手段と、
任意に設定されたスレッシュホールドにより設定したオートフォーカス範囲で合焦動作を実行し、合焦と判断されたときの前記標本の反射率に対応する前記記憶手段に記憶されたスレッシュホールドとを比較し両者が等しいときに正しい合焦位置と判断し合焦動作を終了し、両者が異なるときには前記反射率検出手段により検出された反射率により前記記憶手段より対応する最適なスレッシュホールドに再設定し合焦動作を実行させるオートフォーカス制御手段と、
を具備したことを特徴とするオートフォーカス顕微鏡。 - 前記反射率検出手段は、前記標本を撮像する撮像手段の画像信号のピーク値から前記標本の反射率を検出することを特徴とする請求項1又は3記載のオートフォーカス顕微鏡。
- 前記反射率検出手段は、前記標本からの反射光と前記標本を照射する光源からの直接光を受光して前記標本の反射率の平均値を求めることを特徴とする請求項1又は3記載のオートフォーカス顕微鏡。
- 前記光源は、オートフォーカス用光源からなり、前記反射率検出手段は、前記オートフォーカス用光源からの直接光と対物レンズを通過した前記標本からの反射光を夫々異なる反射率検出用の受光素子で受光することを特徴とする請求項5記載のオートフォーカス顕微鏡。
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