JP3631877B2 - 掘削機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中を掘削する掘削機に関し、特に、トンネルを掘削形成するトンネルボーリングマシンやシールド掘削機などに用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来のトンネルボーリングマシンの断面概略側面、図6にこのトンネルボーリングマシンの正面視を示す。
【0003】
トンネルボーリングマシン(以下、TBMと称する。)において、図5及び図6に示すように、掘削機本体は円筒形状をなす前胴101と後胴102とから構成されており、この前胴101はリング形状をなし、前部に軸受103によってカッタヘッド104が回転自在に装着されている。このカッタヘッド104は前面部に交差するように複数のカッタスポーク105が固定されており、各カッタスポーク105には岩盤をせん断破壊するディスクカッタ106が多数枢着されると共に、掘削面を掻き取るスクレーパ107が取付けられ、また、スクレーパ107に隣接して破砕した岩片や土砂などのずりを取り込む開口108が形成されている。そして、このカッタヘッド104の後部には内歯を有するリングギヤ109が一体に固定される一方、前胴101には電動式あるいは油圧式のカッタ旋回モータ110が固定されており、このカッタ旋回モータ110の駆動ギヤ111がリングギヤ109に噛み合っている。
【0004】
また、前胴101には掘削して発生したずりが内部に浸入しないようにバルクヘッド112が固定されることで、チャンバ室113が形成されている。そして、このチャンバ室113内にはディスクカッタ106が破砕したずりを外部に搬出するスクリューコンベヤ114が配設されている。
【0005】
従って、カッタ旋回モータ110を駆動して駆動ギヤ111を回転駆動すると、この駆動ギヤ111が噛み合うリングギヤ109が回転し、リングギヤ109と一体のカッタヘッド104を旋回し、各ディスクカッタ106が地盤をせん断破壊して掘削することができる。そして、スクレーパ107が掘削面を掻き取り、発生したずりを開口108から前胴101の内部に取り込むことができる。そして、カッタヘッド104の開口108からチャンバ室113に取り込まれたずりはスクリューコンベヤ114によって外部に排出することができる。
【0006】
また、前胴101の後部外周辺には円周方向に複数のシールドジャッキ115が並設されており、このシールドジャッキ115が掘進方向後方に伸長し、トンネル内周面に組付けられた既設のセグメントSに押し付けることで、その反力により前胴101を前進することができる。一方、前胴101にはセグメントエレクタ116が設けられており、このセグメントエレクタ116はシールドジャッキ115によって前進した前胴101と既設のセグメントSとの間の空所に新しいセグメントSを装着してトンネルを構築することができる。更に、前胴101の後方に位置する後胴102はリング形状をなし、前胴101とこの後胴102との間には複数の方向制御ジャッキ117が架設されている。この方向制御ジャッキ117を伸縮することで、カッタヘッド104を有する前胴101が後胴102に対して屈曲し、その掘進方向を変更することができる。
【0007】
このように構成されたTBMによってトンネルを掘削するには、まず、カッタ旋回モータ110を駆動してカッタヘッド104を回転駆動させながら、各シールドジャッキ115を伸長して前胴101と共にカッタヘッド104を前方へ移動させる。すると、旋回するカッタヘッド104のディスクカッタ106が前方の地盤に圧接してこれをせん断破壊し、この地盤を掘削する。そして、このディスクカッタ106の地盤掘削によって生じたずりはチャンバ室113内に取り込まれ、スクリューコンベヤ114によって外部に排出される。
【0008】
その後、各シールドジャッキ115のいずれか一つを収縮して、既設のセグメントSとの間の空所を形成し、セグメントエレクタ116がこの空所に新しいセグメントSを装着してトンネルを構築する。この作動の繰り返しによって連続してトンネルを掘削していく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、トンネル掘削作業時は、カッタヘッド104を回転駆動させながら前方へ移動させることで、多数のディスクカッタ106が地盤をせん断破壊してトンネルを掘削する一方、発生したずりを開口108からチャンバ室113に取り込み、スクリューコンベヤ114によって外部に排出していた。この場合、ずりは掘削地盤によってその大きさが異なる。即ち、礫地盤ではこの礫を破砕してチャンバ室113に取り込む必要があり、粘土、シルト、砂質地盤では地盤を掘削後にそのままチャンバ室113に取り込むことができる。
【0010】
このとき、発生したずりはカッタヘッド104の各開口108からチャンバ室113に取り込むが、この開口108を礫に対してはある程度大きくてよいが、粘土、シルト、土砂などに対しては小さくする必要がある。これは掘削地盤が粘土、シルト、砂質地盤であるとき、この開口108が大きいと地山が崩壊してしまう虞があるためである。そのため、従来は、この開口108を大きくしてずり排出効率を良くしたいが、地山の崩壊による安定性を保つために小さく設定せざるを得ず、これがトンネル掘削効率向上の妨げとなっていた。
【0011】
本発明はこのような問題を解決するものであって、掘削土砂を効率よく掘削機本体内に取り込んで排出することで掘削作業効率の向上を図った掘削機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明の掘削機は、筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に装着され相対的に逆方向に回転する少なくとも一組の掘削回転ドラムと、該一組の掘削回転ドラムを駆動回転するドラム回転手段と、前記一組の掘削回転ドラムを相対移動することで該一組の掘削回転ドラム間に形成されたずり取り込み開口部の大きさを可変とするドラム移動手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の掘削機は、前記掘削回転ドラムは、前記ドラム移動手段によって前記掘削機本体から掘削方向に対して側方に移動可能であることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1に本発明の第1実施形態に係る掘削機としてのトンネル掘削機の概略側面、図2に本実施形態のトンネル掘削機の正面視、図3に本実施形態のトンネル掘削機の作動状態を表す概略側面を示す。
【0016】
本実施形態のトンネル掘削機において、図1及び図2に示すように、掘削機本体11は四角筒形状をなし、前部にはバルクヘッド12が固定されている。そして、このバルクヘッド12の上部には前方に延出された左右一対の第1支持フレーム13の基端部が固定されており、この第1支持フレーム13の先端部には第1掘削回転ドラム14が回転自在に装着され、内蔵された駆動モータ15によって図1に表した矢印方向に回転可能となっている。また、バルクヘッド12の下部には前方に延出された左右一対の第2支持フレーム16の基端部がシール部材17を介して前後移動自在に支持されており、このバルクヘッド12に装着された移動ジャッキ18によって前後移動可能となっている。そして、この第2支持フレーム16の先端部には第2掘削回転ドラム19が回転自在に装着され、内蔵された駆動モータ20によって図1に表した矢印方向に、即ち、第1掘削回転ドラム14とは逆方向に回転可能となっている。
【0017】
この2つの第1掘削回転ドラム14と第2掘削回転ドラム19は上下に並んで位置し、両者の間には隙間Sが形成されており、この隙間Sが掘削したずりを掘削機本体11の前部に取り込む開口部をなしている。そして、この掘削機本体11には排土装置21が装着されており、この排土装置21の前端部はバルクヘッド12を貫通して掘削機本体11の前方に開口し、後端部はずりを外部に搬出する図示しない搬出装置に連結されている。
【0018】
従って、各駆動モータ15,20を駆動して第1掘削回転ドラム14及び第2掘削回転ドラム19を互いに逆方向に回転駆動すると、各掘削回転ドラム14,19が前方の地盤を掘削することができる。そして、発生した掘削土砂を各掘削回転ドラム14,19の間の隙間Sから掘削機本体11の前部に取り込み、排土装置21によって外部に排出することができる。
【0019】
また、掘削機本体11の後部内周面には円周方向に複数のシールドジャッキ22が並設されており、このシールドジャッキ22が掘進方向後方に伸長し、トンネル内周面に組付けられた既設のセグメントSに押し付けることで、その反力により掘削機本体11を前進することができる。なお、掘削機本体11の後部には図示しないセグメントエレクタが設けられており、このセグメントエレクタはシールドジャッキ22によって前進した掘削機本体11と既設のセグメントSとの間の空所に新しいセグメントSを装着してトンネルを構築することができる。
【0020】
このように構成された本実施形態のトンネル掘削機によってトンネルを掘削するには、まず、各駆動モータ15,20を駆動し、第1掘削回転ドラム14及び第2掘削回転ドラム19を図1の矢印方向に回転駆動する。これと同時に各シールドジャッキ22を所定ストローク伸長し、既設のセグメントSへの押付反力によって掘削機本体11を前進させる。すると、互いに逆方向に回転駆動する第1掘削回転ドラム14及び第2掘削回転ドラム19が前方の地盤に圧接され、この地盤を掘削する。そして、この掘削回転ドラム14,19の地盤掘削によって生じたずりは両者の隙間Sから掘削機本体11の前部に取り込み、排土装置21によって外部に排出される。
【0021】
その後、各シールドジャッキ22のいずれか一つを収縮して、既設のセグメントSとの間の空所を形成し、セグメントエレクタがこの空所に新しいセグメントSを装着してトンネルを構築する。この作動の繰り返しによって連続してトンネルを掘削していく。
【0022】
ところで、本実施形態のトンネル掘削機にあっては、掘削地盤の地質に応じて掘削回転ドラム14,19の間の隙間Sの大きさを変えることができる。即ち、掘削地盤の地質が粘土、シルト、土砂などで軟弱である場合には地山の崩壊の危険性があり、図1に示すように、この隙間Sを小さくしている。一方、掘削地盤の地質が礫であって地山の崩壊の危険性がないときには、図3に示すように、この隙間Sを大きくしている。この場合、移動ジャッキ18を伸長して第2支持フレーム16と共に第2掘削回転ドラム19を後方に移動することで、第1掘削回転ドラム14と第2掘削回転ドラム19との間の隙間Sを大きくすることができる。従って、この状態で、各掘削回転ドラム14,19を図3の矢印方向に回転駆動すると同時に各シールドジャッキ22を所定ストローク伸長すると、掘削機本体11が前進し、各掘削回転ドラム14,19が前方の地盤に圧接してこれをせん断破壊することで、この地盤を掘削する。そして、この掘削回転ドラム14,19の地盤掘削によって生じた礫は大きく設定された隙間Sから掘削機本体11の前部に取り込み、排土装置21によって外部に排出される。
【0023】
図4に本発明の第2実施形態に係る掘削機としてのトンネル掘削機の概略側面を示す。なお、前述の第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0024】
本実施形態のトンネル掘削機において、図4に示すように、掘削機本体11に固定されたバルクヘッド12の上部には第1支持フレーム13の基端部が固定され、この第1支持フレーム13の先端部には第1掘削回転ドラム14が駆動モータ15によって駆動回転可能となっている。また、バルクヘッド12の下部には前方に延出された左右一対の第2支持フレーム31の基端部が支持軸32によって上下に回動自在に支持されており、このバルクヘッド12に装着された回動ジャッキ33によって上下回動可能となっている。そして、この第2支持フレーム31の先端部には第2掘削回転ドラム19が駆動モータ20によって駆動回転可能となっている。
【0025】
この2つの第1掘削回転ドラム14と第2掘削回転ドラム19は上下に並んで位置し、両者の間には隙間Sが形成されており、この隙間Sが掘削したずりを掘削機本体11の前部に取り込む開口部をなしている。また、第2掘削回転ドラム19は下部が掘削機本体11から外方に突出可能となっており、必要に応じてその外方への突出量を変更することで、コピーカッタをなしている。
【0026】
従って、各駆動モータ15,20を駆動し、第1掘削回転ドラム14及び第2掘削回転ドラム19を図4の矢印方向に回転駆動すると同時に各シールドジャッキ22を所定ストローク伸長すると、既設のセグメントSへの押付反力によって掘削機本体11が前進する。すると、互いに逆方向に回転駆動する第1掘削回転ドラム14及び第2掘削回転ドラム19が前方の地盤に圧接し、この地盤を掘削する。そして、この掘削回転ドラム14,19の地盤掘削によって生じたずりは両者の隙間Sから掘削機本体11の前部に取り込み、排土装置21によって外部に排出される。
【0027】
このとき、掘削地盤の地質が粘土、シルト、土砂などで軟弱である場合には、この隙間Sを小さくすることで地山の崩壊を防止し、掘削地盤の地質が礫であって地山の崩壊の危険性がないときには、隙間Sを大きくして掘削土砂の排出効率を良くしている。この場合、回動ジャッキ33を伸縮して第2支持フレーム31を回動して第2掘削回転ドラム19を上方あるいは下方に移動することで、第1掘削回転ドラム14と第2掘削回転ドラム19との間の隙間Sを変えることができる。
【0028】
また、本実施形態のトンネル掘削機にあっては、この第2掘削回転ドラム19を用いて余掘りを行うことができる。即ち、回動ジャッキ33を伸長して第2支持フレーム31を下方に回動して第2掘削回転ドラム19を下方に移動することで、第2掘削回転ドラム19を掘削機本体11からPだけ外方に突出し、掘削機本体11の外径よりも大きな径のトンネルを掘削することができる。
【0029】
なお、上述の各実施形態にあっては、一方の第2掘削回転ドラム19のみを前後移動可能、あるいは上下移動可能としたが、第1及び第2回転ドラム14,19の両方を前後移動可能、あるいは上下移動可能としてもよい。また、掘削機本体11の前部に掘削回転ドラムを3つ、あるいはそれ以上設けてもよい。更に、各回転ドラム14,19を水平軸を持って駆動回転可能としたが、各回転ドラム14,19を垂直軸を持って駆動回転可能としてもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように本発明の掘削機によれば、筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に装着され相対的に逆方向に回転する少なくとも一組の掘削回転ドラムと、該一組の掘削回転ドラムを駆動回転するドラム回転手段と、前記一組の掘削回転ドラムを相対移動することで該一組の掘削回転ドラム間に形成されたずり取り込み開口部の大きさを可変とするドラム移動手段とを具えたので、掘削地盤の地質に応じて掘削回転ドラム間のずり取り込み開口部の大きさを変えることで、掘削土砂を効率よく掘削機本体内に取り込んで排出することができ、掘削作業効率の向上を図ることができる。
【0031】
また、本発明の掘削機によれば、前記掘削回転ドラムは、前記ドラム移動手段によって前記掘削機本体から掘削方向に対して側方に移動可能であるので、必要に応じて掘削機本体の外径よりも大きな径のトンネルを掘削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る掘削機としてのトンネル掘削機の概略側面図である。
【図2】本実施形態のトンネル掘削機の正面図である。
【図3】本実施形態のトンネル掘削機の作動状態を表す概略側面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る掘削機としてのトンネル掘削機の概略側面図である。
【図5】従来のトンネルボーリングマシンの断面概略側面図である。
【図6】従来のトンネルボーリングマシンの正面図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体
12 バルクヘッド
13 第1支持フレーム
14 第1掘削回転ドラム
15 駆動モータ
16 第2支持フレーム
17 シール部材
18 移動ジャッキ(ドラム移動手段)
19 第2掘削回転ドラム
20 駆動モータ
22 シールドジャッキ(推進手段)
31 第2支持フレーム
33 回動ジャッキ(ドラム移動手段)
S 隙間(開口部)
Claims (2)
- 筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に装着され相対的に逆方向に回転する少なくとも一組の掘削回転ドラムと、該一組の掘削回転ドラムを駆動回転するドラム回転手段と、前記一組の掘削回転ドラムを相対移動することで該一組の掘削回転ドラム間に形成されたずり取り込み開口部の大きさを可変とするドラム移動手段とを具えたことを特徴とする掘削機。
- 請求項1記載の掘削機において、前記掘削回転ドラムは、前記ドラム移動手段によって前記掘削機本体から掘削方向に対して側方に移動可能であることを特徴とする掘削機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10315597A JP3631877B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10315597A JP3631877B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 掘削機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10292784A JPH10292784A (ja) | 1998-11-04 |
| JP3631877B2 true JP3631877B2 (ja) | 2005-03-23 |
Family
ID=14346622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10315597A Expired - Fee Related JP3631877B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 掘削機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3631877B2 (ja) |
-
1997
- 1997-04-21 JP JP10315597A patent/JP3631877B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10292784A (ja) | 1998-11-04 |
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