JP3633029B2 - 蓋体の開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、開閉動作を容易化しうる蓋体の開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バッテリ式のフォークリフトなどでは、図6に示すように、車体aに、バッテリbを収納するバッテリ収納箱cを形成するとともに、その上面を起倒自在なカバーeを用いて開閉することにより、頻繁に行われるバッテリbの点検、充電又は交換などを容易としている。
【0003】
このようなバッテリ収納箱cのカバーeは、通常、金属材料からなりかつ比較的大寸をなすことに加え、その上面には運転者が着座する座席(図示せず)が固定されることなどにより、重量が大でありその開閉には大きな操作力が必要となる。
【0004】
従来、この種のカバーの開閉装置においては、常時伸長する向きに付勢されるロッドfを有するガススプリングgなどの付勢手段を、前記カバーeとバッテリ収納箱cとの間に介在させることにより、カバーeを常時開く方向に付勢して、カバーeを開く際の操作力を軽減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記バッテリ収納箱cのカバーeを開き、バッテリbの点検などを行う際には、前記カバーeが開いた状態から再び閉じないように、開いた状態で固定する固定具を設けることが必要であり、従来、図6、7、8に示すように、フォークリフトのヘッドガードhを支持する脚片iに、ストッパピンjを軸方向にスライド自在に設けるとともに、カバーeの上面には、このカバーeの開状態にて前記ストッパピンjに係合しうる略U字状をなす係合金具kを溶接付けしている。
【0006】
したがって、かかる開閉装置では、バッテリbの点検に際してカバーeを開いた状態で固定するためには、カバーeを押し上げるとともに、前記係合金具kを前記ストッパピンjに確実に引っかけるという特別な動作が必要であり、操作性に劣る他、ヘッドガードhの脚片iにストッパピンjをスライドさせる孔等を形成するなど、ヘッドガード自体の強度を低下させるという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑み案出されたもので、前記ガススプリングに、ロッドが一定長さを越えて突出することにより、このロッドの縮みを阻止するストッパを設けることを基本として、何ら特別な動作を必要とすることなくカバーを開状態で固定することができ、しかもフォークリフトに採用したときにはヘッドガードの脚片などにストッパピンなどを設けることなくヘッドガードの強度低下を防止しうる蓋体の開閉装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、収納箱の上部に設けた開口を、起倒自在に一端縁を枢支される蓋体を用いて開閉する蓋体の開閉装置であって、
ケース筒と、このケース筒に伸縮可能に取り付けられかつケース筒の一端面から突出する伸長の向きに付勢されるロッドとを有するガススプリングの、前記ケース筒又はロッドの一方を前記蓋体に連結し、かつ他方を前記収納箱側に連結し、 しかも前記ガススプリングに、前記ロッドが一定長さを越えてケース筒から突出することにより、このロッドの縮みを阻止するストッパを設けたことを特徴とする蓋体の開閉装置である。
【0009】
又前記ストッパは、前記ガススプリングのロッド先端部分で一端部が枢支されるとともに、他端部を、前記ケース筒を遊挿する孔部を有するパイプ状部とした係止部材と、
この係止部材を枢支点廻りで傾けるバネ手段とからなり、
かつ係止部材は、前記枢支点からパイプ状部の外端までの長さを前記枢支点からのロッドの最大突出長さよりも小としたことにより実現でき、このとき、前記係止部材は、前記枢支点からパイプ状部の前記外端までの長さを調節自在としている
【0010】
なお前記収納箱は、バッテリ式カウンターバランス型フォークリフトのバッテリ収納箱であり、かつ前記蓋体は上面に座席が配されたバッテリ収納箱のカバーとして好ましく実施しうる。
【0011】
【作用】
請求項1の発明では、蓋体は、ガススプリングにより付勢される結果、蓋体を開く動作に要する操作力を軽減して操作性を高めうるとともに、ストッパにより、ガススプリングのロッドが一定長さを越えてケース筒から突出することによって、このロッドの縮みを阻止して蓋体をロックでき、特別な動作を無くして蓋体の固定を容易化しうる。
【0012】
本発明において、ストッパは、ガススプリングのケース筒を遊挿する係止部材を用いることにより、ガススプリングとほぼ一体化でき、装置の小型化を可能とする他、前記係止部材の前記枢支点からパイプ状部の前記外端までの長さを調節することにより、蓋体の固定位置を容易に変化させうる。
【0013】
なお、バッテリ式カウンターバランス型フォークリフトのバッテリ収納箱を開閉するカバーは、上面に座席が配された比較的大寸かつ重量物をなすことにより、かかるカバーに本発明を採用するのが好ましく、このとき、ヘッドガードの脚部材にストッパピンなどの部材を設ける必要がなく、ヘッドガードの強度低下をも防ぐのにも役立つ。
【0014】
【実施例】
以下本発明の一実施例を、収納箱がバッテリ式カウンターバランス型フォークリフト(以下、単に「フォークリフト」という)のバッテリ収納箱であり、かつ蓋体が、このバッテリ収納箱のカバーとして採用された場合を例にとり、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1、図2に示すように、フォークリフトFは、車体Wの後部側に、バッテリBAを収納しかつ上面が開口したバッテリ収納箱2を形成するとともに、このバッテリ収納箱2の開口2Aは、本例では後端縁をピンP3にて車体Wの上面と枢支されることによりほぼ垂直位置まで起倒自在としたカバー3により開閉される。なお、フォークリフトFは、車体Wの前方に昇降する荷役用のフォーク4などを配したマスト装置Mを設けた周知の構成を具えている。
【0016】
前記カバー3は、本例では金属材料からなり、かつ前記バッテリ収納箱2の前記開口2Aを上面から全領域に亘って覆う大寸をなし、しかも上面に運転者が着座する座席Sを配することにより、例えば10kg以上の大重量をなす。
【0017】
又前記バッテリ収納箱2とカバー3との間には、図2、図3に示すようなガススプリング5を介在させることにより、前記カバー3の開動作に要する操作力の軽減を図っている。
【0018】
前記ガススプリング5は、ガスなどを内蔵した略円筒状をなすケース筒6と、このケース筒6に伸縮可能に取り付けられかつケース筒6の一端面から突出する伸長の向きに付勢されるロッド7とを有する公知の構造である。さらに後記のごとく、前記ガススプリング5には、前記ロッド7が一定長さを越えて前記ケース筒6から突出することにより、このロッド7の縮みを阻止するストッパ9を設け、このストッパ9は、図2、図3に示すように、本例では係止部材10とバネ手段11とからなり、しかも係止部材10は、前記枢支点からパイプ状部の前記外端までの長さを調節自在としているが、図2,3においては、係止部材の長さが一定なものを用いて前記ガススプリング5について予め説明している。なお、長さ調節自在のものを図4に示している。
【0019】
又本例では前記ロッド7の取付部7aは、前記カバー3の内面にピンP1にて連結し、かつケース筒6の取付部6aを前記バッテリ収納箱2側にピンP2にて連結したものを例示しているが、この逆、つまりロッド7をバッテリ収納箱側に、ケース筒6をカバー3にそれぞれ連結しても良い。
【0020】
さらに前記ケース筒6と前記バッテリ収納箱2とを連結するピンP2は、カバー3と車体上面とを連結するピンP3に対して前方かつ下方に位置を違えて配している。従って、カバー3を開いた状態から閉じる際には、前記ガススプリング5のロッド7はケース筒6に押し縮められることにより、カバー3は、常時バッテリ収納箱2の開口2Aを開く向きに付勢され、その結果、カバー3の開動作に伴う操作力を軽減しうる。
【0021】
なお本明細書でいう「ガススプリング」とは、少なくとも緩衝材ないしは付勢手段の一部としてガスを用いていれば足り、当該ガスに加えて、液体や、機械的バネなどの1種又は2種以上を組み入れて構成される全てのものを包含するものとして定義する。
【0022】
次に前記ガススプリング5には、前記ロッド7が一定長さを越えて前記ケース筒6から突出することにより、このロッド7の縮みを阻止するストッパ9を設けたことを特徴としている。
【0023】
前記ストッパ9は、図2、図3に示すように、本例では係止部材10とバネ手段11とからなり、前記ガススプリング5と一体化でき省スペース化に寄与しうる構造のものを例示している。
【0024】
即ち、前記係止部材10は、前記ガススプリング5のロッド7先端部分で一端部が小径の軸12にて傾動自在に枢支されるとともに、他端部を、前記ケース筒6を遊挿する孔部13を有するパイプ状部14として形成しており、本例ではほぼ全長さに亘ってパイプ状をなし、前記ロッドをも内挿しうるものを例示している。
【0025】
又係止部材10は、前記軸12の枢支点(軸中心)からパイプ状部14の外端までの軸方向長さLp(図2に示す)を、前記枢支点からのロッド7の最大突出長さLm(図2に示す)よりも小としている。さらに本例では前記カバー3のほぼ垂直状態に開いた位置では、前記ガススプリング5のロッド7は、ほぼ最大突出状態に設定しており、従って、かかる状態においては、前記パイプ状部14の外端は、前記ケース筒6からほぼ離間している。
【0026】
次に、バネ手段11は、本例では前記係止部材10の内面かつ前記軸12の近傍に、板バネ15の一端をネジ16にて固着することにより、この板バネ15の他端を前記ロッド7に強固に押圧して係止部材10を図3に示すような矢印の向きで枢支点廻りかつ一方向に傾けうるものを例示している。
【0027】
以上のように構成された開閉装置は、図2に示す如く、カバー3がほぼ垂直状態となって最大に開いた位置(一点鎖線で示す)では、ガススプリング5のロッド7が前記の最大突出長さLmになり、前記係止部材10のパイプ状部13の外端は、前記ケース筒6から離脱する。
【0028】
同時に、バネ手段11により前記パイプ状部13の外端部は、ロッド7に強固に当接する。しかる後、例えば自重により、カバー3が閉じる向きの傾動にてロッドの枢支点からの突出長さが、ほぼ係止部材10の軸方向長さLpに等しくなったところまで縮むと、それ以上のロッド7の縮みが係止部材10のパイプ状部14により阻止される。
【0029】
つまり、カバー3は、何ら特別な操作を要することなく、開動作をなすのみで、バッテリ収納箱2に対してほぼ垂直状態に起倒した位置でロックされ、バッテリのメンテナンスを行う際の操作性を大幅に向上することができる。
【0030】
又、カバー3を閉じる際には、前記係止部材10をバネ手段11に抵抗して孔部13を前記ケース筒6を挿入する向きに傾動させることにより、前記ロック7の縮み阻止を解除でき、ロッド7を縮ませることによりカバー3を閉じる位置へと戻しうる。このとき、前記カバー3を開く方向に微小量傾動させて、前記パイプ状部14の外端とケース筒6の端面とを離脱させて行うのが良く、かつこのときの係止部材10を傾動させる操作性を高めるべく、図3に示すように前記パイプ状部14には、外径を膨出させた操作部14Aを形成することが望ましい。
【0031】
なお、前記ロッド7の最大突出長さLmと前記係止部材10の軸方向長さLpとの差dL(=(Lm−Lp))にほぼ等しい量だけ、ロッドは最大突出長さの状態から縮むことができる。従って、この差dLがあまりにも小さいと、前記パイプ状部14がケース筒6の端面とこじれがちとなり、前述の動作を円滑に行なえなくする傾向にある。
【0032】
又、逆に前記差dLが、あまりに大きすぎても、カバー3の最大開閉状態からロックがかかるまでの閉じる方向への移動量を大として危険である。従って好ましくは前記差dLは5〜20mm程度とするのが望ましい。
【0033】
図4は、係止部材10の長さを調節自在としてなる本発明で用いるガススプリング5を示し、前記係止部材10が、外周面に雄ネジ部17を形成したパイプ状の第1の係止部材10Aと、この第1の係止部材10Aに螺着自在な雌ネジ部19を内周面に形成しかつロックナット20にて前記第1の係止部材10Aに固着しうるパイプ状の第2の係止部材10Bとから構成されている。
【0034】
その結果、前記係止部材10の前記軸12の中心である枢支点からパイプ状部13の前記外端までの長さを、前記第2の係止部材10Bの螺進退量dsにより自在に調節でき、カバー3と車体Wとの取付部分など各種の部品精度誤差により、カバー3の固定位置を容易に微調整しうる結果、取付を容易とするのはもとより、カバー3の固定位置を適宜変えうる。
【0035】
なお上記のようなネジ手段を用いて第1、第2の係止部材を進退させるものの他、両者を軸方向に直接スライドさせ、しかも任意の位置で固定しうる構造のものも適宜採用しうる。
【0036】
又係止部材10は、本実施例では、全長をパイプ状からなるものを例示したが、これ以外にも、図5に示す如く外端のみを切り欠き21などを有するパイプ状部22とし、ロッド7に取付く取付部25を有する他端とリンク23で継ぐものでも良く、さらには、係止部材10の一端をロッド以外の固定位置に枢支すること、バネ手段にコイルバネ24を用いること、ロッド7の径を局部的に突出させた凸部を設けるとともに、係止部材10の一端をケース筒6に枢支し、かつ他端をロッド7に当接させて前記実施例と逆の構成とすることなど、いずれの態様でも同様の作用を得ることが可能となる。
【0037】
加うるに、本発明はフォークリフトのバッテリ収納箱とそのカバー以外にも、例えばエンジン式フォークリフトのエンジンフードカバーや、乗用車のトランク部分、ボンネット部分、電車のバッテリケース、家庭用の床下収納庫など、本発明は種々の態様に変形しうる。
【0038】
【発明の効果】
叙上の如く請求項1の発明では、蓋体の開動作によるロッドの突出量が一定長さを越えたときに蓋体の開いた状態で固定しうる結果、特別な動作を不要として蓋体開閉の操作性を大幅に向上しうる。
【0039】
又ストッパは、ガススプリングのケース筒を遊挿する係止部材を用いることにより、ガススプリングとほぼ一体化でき、装置の小型化を可能とする他、前記係止部材の前記枢支点からパイプ状部の前記外端までの長さを調節することにより、蓋体の固定位置を容易かつ適宜変化させうる。
【0040】
さらに、バッテリ式カウンターバランス型フォークリフトのバッテリ収納箱と、このカバーに採用したときには、ヘッドガードの脚部材にストッパピンなどの部材を設ける必要がなく、ヘッドガードの強度低下をも防ぐのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフォークリフトの側面図である。
【図2】バッテリ収納箱の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】ガススプリングとストッパの一実施例を示す斜視図である。
【図4】ストッパの他の実施例を示す断面図である。
【図5】係止部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】従来のバッテリ収納箱の開閉装置を説明する斜視図である。
【図7】従来のバッテリ収納箱の開閉装置を側面から見た部分拡大図である。
【図8】従来のバッテリ収納箱の開閉装置を後方から見た部分拡大図である。
【符号の説明】
2 バッテリ収納箱
3 カバー
4 フォーク
5 ガススプリング
6 ケース筒
7 ロッド
9 ストッパ
10 係止部材
11 バネ手段
12 軸
13 孔部
14 パイプ状部
15 板バネ
16 ネジ
F フォークリフト
BA バッテリ
S 座席

Claims (3)

  1. 収納箱の上部に設けた開口を、起倒自在に一端縁を枢支される蓋体を用いて開閉する蓋体の開閉装置であって、
    ケース筒と、このケース筒に伸縮可能に取り付けられかつケース筒の一端面から突出する伸長の向きに付勢されるロッドとを有するガススプリングの、前記ケース筒又はロッドの一方を前記蓋体に連結し、かつ他方を前記収納箱側に連結し、
    しかも前記ガススプリングに、前記ロッドが一定長さを越えてケース筒から突出することにより、このロッドの縮みを阻止するストッパを設けるとともに、
    前記ストッパは、
    前記ガススプリングのロッド先端部分で一端部が枢支されるとともに、他端部を、前記ケース筒を遊挿する孔部を有するパイプ状部とした係止部材と、
    この係止部材を枢支点廻りで傾けるバネ手段とからなり、
    かつ係止部材は、前記枢支点からパイプ状部の外端までの長さを前記枢支点からのロッドの最大突出長さよりも小とし、
    しかも 前記係止部材は、前記枢支点からパイプ状部の前記外端までの長さを調節自在としてなる蓋体の開閉装置。
  2. 前記係止部材が、外周面に雄ネジ部を形成したパイプ状の第1の係止部材と、この第1の係止部材に螺着自在な雌ネジ部を内周面に形成しかつロックナットにて前記第1の係止部材に固着しうるパイプ状の第2の係止部材とからことを特徴とする請求項1記載の蓋体の開閉装置。
  3. 前記収納箱は、バッテリ式カウンターバランス型フォークリフトのバッテリ収納箱であり、かつ前記蓋体は上面に座席が配されたバッテリ収納箱のカバーである請求項1又は2記載の蓋体の開閉装置。
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