JP3634178B2 - 電気集塵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高電圧が印加された集塵エレメントにより、気流中より微粉塵やミスト等のダスト粒子を除去(捕集)することができる電気集塵装置に関するものであって、具体的には、高圧電極を保持する碍子等の絶縁手段にダスト類が付着することを防止する機能を備えた電気集塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気集塵装置の高電圧電極を支える碍子にダストを含んだ気流が流れ込むと、碍子に粉塵や水分等が付着し、その結果、絶縁性が低下して沿面放電したり、高圧電流を短絡させたりする不具合が発生するため、従来より、上記碍子に対するダスト類の付着を防止するための各種の対策が講じられている。
【0003】
例えば、特開平5−200325号公報には、塵埃が碍子等に流れ込まないようにカバーを設けることが開示されており、また、特開平6−335638号並びに特開平9−119658号公報には、碍子等を乾燥させて粉塵が付着しにくい構造にすることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記1番目の公報に記載されているカバーを設ける解決策は、各電極を支える碍子に対して出来るだけ塵埃が流れ込まないようにすることはできても、各電極空間の確保、沿面放電からの防御等の理由から、碍子の部分を完全に気流が流通しない状態にすることができないため、碍子の汚れを確実に防止することはできなかった。
【0005】
また、上記2番目と3番目の公報のように碍子を乾燥状態に維持するには、ヒータとか温風装置を用いて乾燥させる必要があるため、ランニングコストのアップや設備費のアップにつながる問題があった。
【0006】
従って本発明の技術的課題は、安上がりで簡単な構造の装置を用いて、碍子に対する微粉塵やミスト等の付着を確実に防止することができる粉塵付着防止機能を備えた電気集塵装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手段は以下の如くである。
【0008】
(1)気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を高電圧荷電部で荷電し、次いで、これ等荷電された粒子を集塵部で捕集するように構成した2段式電気集塵装置であって、 上記高電圧荷電部と集塵部のいずれか一方又は両方を、給電部材に支持された複数の荷電極と、接地部材に支持された複数の接地電極とを間隔をあけて交互に並設した構成と成し、これ等給電部材と接地部材の間を碍子等の絶縁手段によって互いに保持させ、且つ、この絶縁手段を主気流から外れた位置に設ける一方、主気流から外れて該絶縁手段に向けて流れ込む気流の流路空間を構成して、上記給電部材への電圧の印加により、流路空間に対して該気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を上記接地部材に捕集させる電界を生成するように構成すると共に、上記流路空間に電界を生成するための電源と、上記荷電極に荷電する電源とを同一の電源にて構成すること。(請求項1)
【0009】
(2) 接地電極を支持する接地部材の全体を、両側に席板を備えるフレーム状に造り、荷電極を支持した給電部材の外端部を上記席板の外側に導出して、その外端部を給電板に連設した高電圧極板に取付け、且つ、この給電板を上記席板に碍子を介して取付けて絶縁状態に保持すると共に、給電板の一部又は給電板に連設した高電圧極板を上記の席板に近接させて設けることにより、主気流から上記席板の外側に外れて上記碍子に向かう気流の流路空間を構成して、上記給電板への電圧の印加により、流路空間に対して該気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を上記席板に捕集させる電界を生成するように構成すること。(請求項2)
【0010】
(3)高圧電源の一方の極に接続した集塵室の内部に、高圧電源の他方の極に接続された電極線を張設することにより、集塵室の内部空間における気流中に含まれている微粉塵やミスト等に対する荷電と集塵を行うように構成した1段式電気集塵装置であって、上記電極線の両端を碍子等の絶縁手段を介して集塵室の内壁面で夫々支持し、これ等各絶縁手段には、各絶縁手段をカバーすることによって上記の集塵室内を流れる気流中に含まれている微粉塵やミスト等の該絶縁手段への付着を防止する導電体製の保護傘体を取付けると共に、これら各保護傘体を上記の電極線に接続し、且つ、各保護傘体の先端縁を集塵室の内壁面に近接させて設けることにより、集塵室の内部空間から上記絶縁手段に向かう気流の流路空間を構成して、上記集塵室と電極線への電圧の印加により、流路空間に該気流中に含まれている微粉塵やミスト等を上記集塵室に捕集させる電界を生成するように構成すること。(請求項3)
【0011】
上記(1)で述べた請求項1に係る手段によれば、碍子等の絶縁手段が主気流から外れた位置に設けられており、而かも、微粉塵やミスト等を含んだ気流が主気流(流路)から外れて上記絶縁手段に至る流路空間には電界が生成されているため、絶縁手段に向けて流れる気流中の微粉塵やミスト等は途中でアース側に捕集されて絶縁手段まで到達しないから、碍子等をきれいな状態に保って、その絶縁機能をいつまでも良好な状態に維持することを可能にする。
【0012】
更に上記(1)で述べた請求項1に係る手段によれば、流路空間に電界を生成するための電源と、荷電極に荷電する電源とが同一であって、改めて電界生成用に別の電源を設ける必要がないから、比較的安いコストで微粉塵やミスト等の付着を確実に防止することを可能にする。
【0013】
上記(2)で述べた請求項2に係る手段によれば、フレーム状に造った接地部材の中を流れる主気流から外れて席板の外側に流出した微粉塵やミスト等を含んだ気流は、碍子に至る前にその流路空間、即ち、高電圧極板と席板との狭い間隔に生成された電界により微粉塵やミスト等が席板側(アース極)に捕集され、次いで、自然落下して捕集されるため、碍子への微粉塵やミスト等の付着を確実に防止することを可能にする。
【0014】
上記(3)で述べた請求項3に係る手段によれば、集塵室の内部で荷電と集塵を同時に行う1段式電気集塵装置に於いても、保護傘体と、この保護傘体と集塵室の間に生成される電界によって、碍子等の絶縁手段への微粉塵やミスト等の付着を防止することを可能にする。
【0015】
以上の如くであるから、上記(1)〜(3)の手段によって上述した技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る電気集塵装置の実施の形態を図面と共に説明すると、図1は2段式電気集塵装置の全体を示した側面図であって、図中、Aは電気集塵装置の機体、BとCはその内部AHに引出し自在に収めた高電圧荷電部と集塵部、ASは符号Xで示した含塵気流の入口で、ATは符号X′で示した清浄空気の出口を示す。
【0017】
図2は上記の高電圧荷電部Bを拡大して示した側面図、図3はその正面図、図4と図5は要部を拡大して示した平面図と斜視図であって、これ等の図面に於いて、1Aと1Bは気流の流れる方向に間隔をあけて互いに組付けた前後の接地されたフレーム枠、1C,1Cはその両外側の間隔を塞ぐように設けた左右の席板、6…は上下に設けた取付板6A,6B(図3〜図5)を夫々上記前側のフレーム枠1Aの上下部分に取付けることにより、フレーム枠1A,1Bのハウジング内部に間隔をあけて並設された複数枚の接地電極板(集塵板)を示す。
【0018】
また、5…は上下長手方向に多数設けたカシメ部5H…に、多数本の針5P…をカシメて取付けることによって構成した荷電極板で、この荷電極板5…は上下両端5A,5B(図2)を上下の支持部材4Tと4Sに支持された状態で、上記各接地電極板6…の各間隔内に1本ずつ介在されている。尚、図5に於いて5S…は各荷電極板5…を吊下げるスプリング、4Ta…は上部の支持部材4Tに設けたスプリング5S…用の懸掛穴を示す。
【0019】
更に図中、2は上記左右の席板1C,1Cの外側に突出した上記上下の荷電極用支持部材4T,4Sの外端部に取付けた給電板、2Kは給電取付板2Xに取付けた給電用のスプリングであって、この給電板2は計4個の碍子3…を用いて上記左右の席板1C,1Cの外側に設けた支持板1B′(図4、図5)側に絶縁状態に固定保持されている。
【0020】
図4と図5に於いて、2A,2Bは上記給電板2の上下に連設した高電圧極板で、上記荷電極用支持部材4T,4Sの外端部がこれ等上下の高電圧極板2A,2Bに取付けられており、また、これ等の高電圧極板2A,2Bは、上記席板1Cとの間に電界を生成できるように、該席板1Cの外側面に近接した状態で設けられていて、フレーム枠1A,1B内を符号X→X′の方向に流れる主気流から外れて、図3乃至図5に於いて夫々符号5Rで示した流通空間、即ち、上記席板1Cと各高電圧極板2A,2Bとの隙間に向けて流れ込んで来る気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を、各碍子3…に到達する前にアース極、即ち、接地された席板1C側に捕集する仕組に成っている。
【0021】
次に、図6は上述した集塵部Cの平面図、図7はその正面側から見た斜視図、図8は図6のZ視部分を拡大して示した断面図であって、これ等の図面に於いて、10は接地されたフレーム枠、10′,10′はフレーム枠10の左右両側に取付けた席板、14…はこれ等フレーム枠10と左右の席板10′,10′によって構成される集塵ハウジングの内部に間隔をあけて多数並設した接地電極板 (集塵板)、図8で符号16で示したのはこれ等各接地された集塵板14…を間隔的に取付けるスペーサ軸、16B…は間隔保持用のカラー、16Aは上記の席板10′にスペーサ軸16を取付ける締付ネジで、このスペーサ軸16は実際には上記ハウジング内に4本架設されていて、各接地電極板14…の接地と間隔保持を果たす仕組に成っている。
【0022】
更に図中、15…は上記各接地電極板14…の間に介在された荷電極板、図8で符号17で示したのはこれ等各荷電極板15…を間隔的に取付けるスペーサ軸、17B…は間隔保持用のカラー、17A…は上記席板10′に穿設した穴10Hから外側に突出した上記スペーサ軸17の各先端部を、席板10′の外側に設けた各給電板11の上下に連設した高電圧極板11Bに取付ける締付ネジ、13は給電用のスプリング、14Aは各接地電極板14…に設けたスペーサ軸17用の挿通穴であって、このスペーサ軸17は実際には上記ハウジング内に計4本架設されており、また、上記の給電板11は左右の席板10′,10′の外側に合計4枚設けられていて、各荷電極板15…への給電と間隔保持を果す仕組に成っている。
【0023】
また、12…は、上記各給電板11…に設けた取付板11Aと、各席板10′に設けた取付枠10Aとの間に取付けた碍子、12A,12Aはその取付ネジであって、これ等の碍子12…は各給電板11…を接地された席板10′に対して絶縁状態に保持すると共に、各給電板11…の高電圧極板11Bを図8に示す如く上記席板10′との間に電界を生成できるように、該席板10′の外側面に近接した状態に支持して、符号X−X′の方向に流れる主気流から外れて上記スペーサ軸17を挿通した穴10Hから符号11Rで示した流通空間に流れ込んで来る気流中に含まれている微粉塵やミスト等を、各碍子12…に到達する前にアース極、即ち、接地された席板10′側に捕集するように構成している。
【0024】
図1乃至図8に示した2段式電気集塵装置は以上述べた如き構成であるから、符号X−X′の方向に流れる含塵空気の主気流は、先ず、高電圧荷電部Bを通ることによって気流中に含まれている微粉塵やミスト等が荷電され、次いで、集塵部Cの接地集塵板14…にこれ等荷電された微粉塵やミスト等が吸着、捕集されて清浄化されるのであるが、本発明では特に、上記X−X′の方向に流れる主気流から外れて高電圧荷電部B及び集塵部Cの各流通空間5R,11Rの方向に流れ出す気流中にに含まれている微粉塵やミスト等が、各碍子3…、並びに、12…に到達する前にアース極、即ち、接地された各席板1Cと10′側に捕集されるため、各碍子3…,12…に対する微粉塵等の付着を防止することができる。
【0025】
次に、本発明に係る1段式電気集塵装置の実施の形態を図9と図10の記載に基づいて説明する。
【0026】
図9は装置全体を説明した構成図、図10は本発明の要部を拡大して示した構成図であって、図中、20は含塵空気の供給口と清浄空気の吐出口を設けた集塵室、21はDC高圧電源で、そのプラス側は集塵室20に接続されている。
【0027】
22と23は上記集塵室20の上下に取付けた碍子、22Aと23Aはこれ等碍子22,23の取付台、24は上下の碍子22,23の間に張設したワイヤー電極で、上述したDC高圧電源のマイナス側がこのワイヤー電極24に接続されていて、供給口20Aから送り込まれて来る気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子をマイナスに帯電させて、これをプラスに帯電されている周囲の集塵室20側に付着させて集塵する仕組に成っている。
【0028】
25と26は上記上下の碍子22,23に夫々取付けた保護傘体で、導電体を用いて造ったこれ等上下の保護傘体25,26は、微粉塵やミスト等の粒子が直接碍子22,23に付着するのを防止すると共に、その各先端部を電界が生成するように集塵室20の内壁面に近づけて設けることにより、符号25R及び26Rで示した保護傘体25,26の先端部と集塵室20の内壁面との間隔、即ち、流路空間を通って流れ込んで来る気流に含まれている微粉塵やミスト等が、各碍子22,23に到達する前にプラスに帯電された集塵室20の内壁面に吸着、捕集させて、碍子22,23の汚染を防止するように構成されている。
【0029】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る電気集塵装置によれば、主気流の流通路から外れて外側の流通空間に流出する気流中に含まれている微粉塵やミスト等を、碍子に到達する前にこの流通空間に生成した電界によって接地された席板側、或は、集塵室側に吸着させて分離、捕集することができるため、碍子への微粉塵やミスト等の付着を防止して、絶縁性の低下や沿面放電、並びに、高圧電流の短絡と言った各種不具合の発生を防止することができるものであって、構成が頗る簡単で容易に実施できる点と相俟って、図示したような2段式並びに1段式の各電気集塵装置に用いて洵に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2段式電気集塵装置の全体を説明した側面図である。
【図2】高電圧荷電部の側面図である。
【図3】高電圧荷電部の正面図である。
【図4】高電圧荷電部の要部を拡大して示した平面図である。
【図5】高電圧荷電部を正面側から見た斜視図である。
【図6】集塵部の平面図である。
【図7】集塵部を正面側から見た斜視図である。
【図8】集塵部の要部を拡大して示した平断面図である。
【図9】本発明に係る1段式電気集塵装置の全体を説明した構成図である。
【図10】要部の保護傘体を説明した構成図である。
【符号の説明】
A 2段式電気集塵装置の機体
B 高電圧荷電部
C 集塵部
1A,1B フレーム枠
1C 席板
2 給電板
2A,2B 高電圧極板
3 碍子
4T,4S 支持部材
5 荷電極板
5R 流通空間
6 接地電極板
10 フレーム枠
10′ 席板
11 給電板
11B 高電圧極板
11R 流通空間
12 碍子
14 接地電極板
15 荷電極板
20 1段式電気集塵装置の集塵室
21 電源
22,23 碍子
24 ワイヤー電極
25,26 保護傘体
25R,26R 流通空間

Claims (3)

  1. 気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を高電圧荷電部で荷電し、次いで、これ等荷電された粒子を集塵部で捕集するように構成した2段式電気集塵装置であって、
    上記高電圧荷電部と集塵部のいずれか一方又は両方を、給電部材に支持された複数の荷電極と、接地部材に支持された複数の接地電極とを間隔をあけて交互に並設した構成と成し、これ等給電部材と接地部材の間を碍子等の絶縁手段によって互いに保持させ、且つ、この絶縁手段を主気流から外れた位置に設ける一方、主気流から外れて該絶縁手段に向けて流れ込む気流の流路空間を構成して、上記給電部材への電圧の印加により、流路空間に対して該気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を上記接地部材に捕集させる電界を生成するように構成すると共に、上記流路空間に電界を生成するための電源と、上記荷電極に荷電する電源とを同一の電源にて構成したことを特徴とする電気集塵装置。
  2. 接地電極を支持する接地部材の全体を、両側に席板を備えるフレーム状に造り、荷電極を支持した給電部材の外端部を上記席板の外側に導出して、その外端部を給電板に連設した高電圧極板に取付け、且つ、この給電板を上記席板に碍子を介して取付けて絶縁状態に保持すると共に、給電板の一部又は給電板に連設した高電圧極板を上記の席板に近接させて設けることにより、主気流から上記席板の外側に外れて上記碍子に向かう気流の流路空間を構成して、上記給電板への電圧の印加により、流路空間に対して該気流中に含まれている微粉塵やミスト等の粒子を上記席板に捕集させる電界を生成するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電気集塵装置。
  3. 高圧電源の一方の極に接続した集塵室の内部に、高圧電源の他方の極に接続された電極線を張設することにより、集塵室の内部空間における気流中に含まれている微粉塵やミスト等に対する荷電と集塵を行うように構成した1段式電気集塵装置であって、
    上記電極線の両端を碍子等の絶縁手段を介して集塵室の内壁面で夫々支持し、これ等各絶縁手段には、各絶縁手段をカバーすることによって上記の集塵室内を流れる気流中に含まれている微粉塵やミスト等の該絶縁手段への付着を防止する導電体製の保護傘体を取付けると共に、これら各保護傘体を上記の電極線に接続し、且つ、各保護傘体の先端縁を集塵室の内壁面に近接させて設けることにより、集塵室の内部空間から上記絶縁手段に向かう気流の流路空間を構成して、上記集塵室と電極線への電圧の印加により、流路空間に該気流中に含まれている微粉塵やミスト等を集塵室に捕集させる電界を生成するように構成したことを特徴とする電気集塵装置。
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