JP3635672B2 - レンズの成形装置及びレンズの成形方法 - Google Patents

レンズの成形装置及びレンズの成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばコンパクトディスク装置,光ディスク装置,カメラ装置(受光手段として、感光フィルム,撮像管,CCDイメージセンサが設けられているもの)等に設けられているレンズを形成するレンズの成形装置及びレンズの成形方法に関し、特に、ハロゲンランプを用いて部材を加熱し、空気圧を用いて部材を圧縮成形する構成とすることにより、装置の小型化,簡略化及びローコスト化等を図ったレンズの成形装置及びレンズの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日において、コンパクトディスクプレーヤ装置,光学式ビデオディスクプレーヤ装置,光磁気ディスク装置等においては、光ピックアップからのレーザビームを光ディスクに照射し、その反射光に基づいて記録データの再生(或いは記録)を行うようになっている。
【0003】
上記光ピックアップとしては、機器の軽量小型化及びローコスト化を図る目的から非球面化されたレンズが設けられている。
【0004】
また、携帯用のビデオカメラ装置には、同じく機器の軽量小型化及びローコスト化を図る目的から、レンズ群の一部或いは全部を非球面化して、構成レンズ枚数の削減及びレンズユニットの小型軽量化を図っている。
【0005】
上記非球面レンズは、研削,研磨仕上げによる加工法を用いるために量産化が困難である。
このため、ガラス素材を加熱し、軟化させた後に成形型によりプレス成形する加工法を用いて量産化を実現していた。
【0006】
従来の上記プレス成形を行うプレス装置としては、油圧源とシリンダを組み合わせた油圧プレス装置や、モータとボールネジを用いた電動プレス装置が知られている。この各プレス装置は、上記ガラス素材をヒータを用いて加熱或いは高周波発生部からの高周波により加熱して上記ガラス素材を加熱して軟化させ、上記油圧源とシリンダ或いはモータとボールネジを用いて成形型によりプレス成形するようになっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記油圧プレス装置は、油圧発生部が大型であるうえ、プレス成形に係る成形型等の位置制御を行うための制御ユニットを必要とし、構造が複雑化してコスト高となる問題があった。
【0008】
また、上記電動プレス装置は、モータとボールネジを大型化する必要があるうえ、やはりプレス成形に係る成形型等の位置制御を行うための制御ユニットを必要とし、構造が複雑化してコスト高となる問題があった。
【0009】
また、上記各プレス装置は、上記ガラス素材を高周波により加熱するようにしていた。上記高周波発生部は、構成複雑で大型であるうえ、高電圧を必要とする問題がある。また、この高周波発生部を用いて上記ガラス素材の加熱を行う場合、上記成形型の一部或いは全部を金属体で構成する必要があり、該成形型を構成する部材が制限され、急速な加熱のための熱伝導の良好な部材を用いることができない問題があった。
【0010】
また、上記ヒータを用いて上記ガラス素材の加熱を行う場合、上記高周波発生部を用いるよりもコスト的には有利であるが、加熱速度が遅く、レンズの量産が困難であるという問題がある。
【0011】
本発明は上述の問題点に鑑みて成されたものであり、レンズを作る素材を急速に加熱して量産化に貢献することができ、成形型を構成する部材として熱伝導の良好な部材を用いることができ、小型且つ構成簡単でローコスト化に貢献することができるようなレンズの成形装置及びレンズの成形方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レンズ素材を所定の型に成形する成形手段と、上記レンズ素材を加熱して軟化させる加熱手段と、空気圧により上記成形手段を加圧して、上記加熱手段により軟化されたレンズ素材を成形する加圧手段とを有するレンズ成形装置であって、上記加圧手段は、空気圧により上記成形手段を加圧する第1の加圧部と、該第1の加圧部を支持する支持手段と、空気圧により上記第1の加圧部及び上記支持手段を移動させる第2の加圧部とで構成されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るレンズの成形装置は、上記支持手段を固定する固定手段を備え、上記レンズ素材の成形時に、上記第2の加圧部により移動された上記第1の加圧部を加圧位置に固定する。
【0015】
また、本発明に係るレンズの成形装置は、上記加熱手段として、ハロゲンランプを有する。
【0016】
次に、本発明は、レンズ素材を所定の型に成形する成形手段に該レンズ素材を収容し、加熱手段により上記成形手段に収容されたレンズ素材を加熱して軟化させ、加熱手段で空気圧により上記成形手段を加圧して、上記加熱手段により軟化されたレンズ素材を所定の型に成形するレンズの成形方法であって、上記加圧手段を構成する第2の加圧部により、該第2の加圧部とともに加圧手段を構成する第1の加圧部及び該第1の加圧部を支持する支持手段とを空気圧を用いて移動し、上記第1の加圧部により、空気圧を用いて上記成形手段を加圧して上記レンズ素材を所定の型に成形することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るレンズの成形方法では、上記レンズ素材の成形時に上記支持手段を固定手段で固定することにより、上記第2の加圧部により移動された第1の加圧部を加圧位置に固定して上記レンズ素材を所定の型に成形する。
【0019】
また、本発明に係るレンズの成形方法は、上記加熱手段としてハロゲンランプを用いて上記レンズ素材を軟化させる。
【0020】
【作用】
本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法は、例えばガラス等のレンズ素材を所定の型に成形する成形手段に該レンズ素材を収容する。次に、加熱手段により上記成形手段に収容されたレンズ素材を加熱して軟化させる。
【0021】
具体的には、上記加熱手段としては、ハロゲンランプが用いられている。このハロゲンランプは、例えばタングステンフィラメントを用いたハロゲンランプであり、簡単な制御回路を用いて所定の温度までの急加熱を行うことができる。このため、上記レンズ素材を急速に加熱することができる。従って、生産速度を高速化して大量生産を可能とすることができる。また、加熱手段として高周波加熱を行う場合のように、高電圧の高周波発生部や、該高周波発生部を制御するための構成複雑な制御部を必要とすることなく、構成の簡略化を通じて当該レンズの成形装置のローコスト化を図ることができる。また、上記加熱手段としてハロゲンランプを用いることにより、上記レンズ素材の急加熱を可能とすることができるため、上記成形手段を構成する材料として熱伝導の良好な材料を用いることができ、該成形手段を構成する材料が制限される不都合を解消することができる。
【0022】
次に、上記加熱手段により上記レンズ素材が加熱され軟化されると、空気圧を用いた加圧手段により上記成形手段を加圧する。
【0023】
具体的には、上記加圧手段は、上記成形手段を加圧する第1の加圧部及び上記第1の加圧部を加圧位置まで移動する第2の加圧部の2段構成となっている。
【0024】
上記加熱手段により上記レンズ素材が加熱され軟化されると、まず、上記第2の加圧部が、空気圧により上記第1の加圧部を加圧位置まで移動する。
次に、上記第1の加圧部が空気圧により上記成形手段を加圧する。
これにより、上記軟化されたレンズ素材を上記成形手段により所定の型に成形する。
【0025】
上記空気圧は、簡単な回路構成の制御回路で制御することができるうえ、微妙な調整を可能とすることができる。このため、上記制御回路を簡単なものとすることができることから、当該レンズの成形装置の小型簡略化及びローコスト化を図ることができる。
【0026】
ここで、上記成形手段を加圧する第1の加圧部の加圧力に対して、上記第1の加圧部を加圧位置まで移動させる第2の加圧部の加圧力が低い場合、上記第1の加圧部で発生した加圧力により、上記第2の加圧部が押し上げられ、上記成形手段を適当に加圧することができず、レンズ成形に支障をきたす問題がある。
【0027】
このため、本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法は、上記レンズ素材の成形時に、上記第2の加圧部により移動された第1の加圧部を加圧部固定手段により加圧位置に固定する。
【0028】
これにより、上記第1の加圧部の加圧力に対して上記第2の加圧部の加圧力が低い場合、該第1の加圧部で発生した加圧力により該第2の加圧部が押し上げられるのを防止することができ、上記成形手段を良好に加圧してレンズ成形を行うことができる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法の好ましい実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】
本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法は、図1に示すようにレンズ素材としてガラス材を用いてガラスレンズを形成するガラスレンズ成形装置に適用することができる。
【0031】
上記図1において、本発明の第1の実施例に係るガラスレンズ成形装置は、上型1及び下型2により上記ガラス材をプレス成形するガラスレンズ成形装置であり、上記下型2は、下型断熱継ぎ手3bを介して成形室ベース20に固定されている。上記成形室ベース20は、筐体51に固定されている。
【0032】
上記上型1は、上型断熱継ぎ手3aを介してプレス軸4に固定されており、上記プレス軸4は、プレス軸支持ユニット5の下面に固定されている。上記プレス軸支持ユニット5の両端にはそれぞれ直動軸受け部6aが設けられており、この各直動軸受け部6aは、直動軸6bに沿って摺動するように該直動軸6bに設けられている。
【0033】
上記プレス軸支持ユニット5の上面は、自在継ぎ手7を介してプレスシリンダロッド8rに固定されており、上記プレスシリンダロッド8rは、空気圧により該プレスシリンダロッド8rを加圧減圧するプレスシリンダ8に設けられている。
【0034】
上記プレスシリンダ8は、プレスシリンダ支持ユニット9の下面に固定されている。上記プレスシリンダ支持ユニット9の両端には、それぞれ直動軸受け部10が設けられており、この各直動軸受け部10は、上記直動軸6bに沿って摺動するように該直動軸6bに設けられている。また、上記プレスシリンダ支持ユニット9の一端には、上記上型1が下型2に押圧されたとき(上記ガラス材の成形時)にロックシリンダ14により突き出される突き出しピン13と当接して、上記プレスシリンダ8を固定する固定片9aが設けられている。
【0035】
上記プレスシリンダ支持ユニット9の上面は、自在継ぎ手11を介してプレスユニット移動シリンダロッド12rに固定されている。上記プレスユニット移動シリンダロッド12rは、プレスユット移動シリンダ12に設けられており、該プレスユット移動シリンダ12は、上記筐体51に固定されている。
【0036】
すなわち、当該ガラスレンズ成形装置は、上記プレスユット移動シリンダ12により上記上型1を加圧位置まで移動させ、上記プレスシリンダ8により上記上型1を加圧する2段加圧構成となっている。
なお、上記プレスシリンダ8及びプレスユニット移動シリンダ12としては、低速動作を可能とするために、それぞれシリンダ部とロッド部の摺動抵抗の少ないものが設けられている。
【0037】
次に、上記プレスシリンダ支持ユニット9の他端に固定される直動軸受け部10は、成形室シリンダ23に固定されている。上記成形室シリンダ23は、成形室シリンダロッド23aを有しており、該成形室シリンダロッド23aは、上記直動軸受け部6aの前段に、直動軸6bに沿って摺動するように設けられた各直動軸受け部22のうちの一方の直動軸受け部22に固定されている。
【0038】
上記各直動軸受け部22は、図2に示すようにレンズ成形時に上記上型1,下型2を囲むように且つ上記成形室ベース20に接触するように設けられる成形室下板17に固定されている。上記成形室下板17上には、レンズ成形時に上記上型1,下型2を囲むように設けられる石英管18と、該石英管18を囲むように設けられる例えばタングステンフィラメントを用いた円形のハロゲンランプ24a〜24dと、該ハロゲンランプ24a〜24dを囲むように設けられる例えば金メッキを施した反射ミラー25とが設けられている。上記石英管18及び反射ミラー25には、該石英管18及び反射ミラー25の端部で支持されるように成形室上板16が設けられている。
【0039】
上記成形室下板17は、レンズ成形時に成形室ベース20と当接するようになっている。このため、上記成形室下板17,成形室ベース20,石英管18及び成形室上板16により成形室15が形成されるようになっている。この際、上記各ハロゲンランプ24a,24bは上記上型1を囲むように、また、上記各ハロゲンランプ24c,24dは上記下型2を囲むように設けられている。
【0040】
なお、上記成形室上板16は、オイルシール19を介してプレス軸4と接触するようになっている。このため、レンズ成形時には、上記成形室15が上記オイルシール19により外気と遮断されるようになっている。
【0041】
次に、本実施例に係るガラスレンズ成形装置の動作説明をする。
まず、図1において上記上型1及び下型2にガラスゴブ101が収納されると、上記成形室シリンダ23に空気が供給され、上記成形室シリンダロッド23aが押し下げられる。これにより、上記成形室シリンダロッド23aに固定されている直動軸受け部22が、直動軸6bに沿って押し下げられ、これとともに、上記成形室下板17,各ハロゲンランプ24a〜24d,石英管18,反射ミラー25及び成形室下板16からなる加熱ユニットが押し下げられる。
【0042】
上記加熱ユニットは、図2に示すように上記成形室下板17が成形室ベース20のOリング21に当接するまで押し下げられる。
【0043】
上記成形室下板17が上記Oリング21に当接するまで上記加熱ユニットが押し下げられると、上記各ハロゲンランプ24a,24bは、上記上型1を囲む位置に、また、上記各ハロゲンランプ24c,24dは、上記下型2を囲む位置にに固定され、成形室15が形成される。上述のように、上記成形室上板16は、オイルシール19を介してプレス軸4と接触するようになっている。このため、上記成形室15は、上記オイルシール19により外気と遮断される。
【0044】
この状態となると、上記成形室15内に不活性ガスが注入され、該成形室15内が中性雰囲気とされるとともに、上記各ハロゲンランプ24a〜24dに電力が供給される。これにより、上記ハロゲンランプ24a〜24dからの光りが上記石英管18を介して、及び、上記反射ミラー25により反射され上記石英管18を介して上記各型1,2及びガラスゴブ101に照射され、該各型1,2及びガラスゴブ101が所定温度まで加熱される。なお、上記成形室15内を中性雰囲気とすることにより、上記上型1及び下型2の高温化により酸化するのを防止することができる。
【0045】
ここで、上記上型1及び下型2により形成される加熱室の内部温度は、図5に示す測温体26により測温されている。この測温体26は、測温した上記加熱室の内部温度を示す測温データを温度制御回路27に供給する。上記温度制御回路27は、上記測温データにより上記加熱室の現在の内部温度を検出し、所定の温度を維持するように制御データを形成し、これを電力制御部28内の電力制御回路28aに供給する。
【0046】
一方、上記各ハロゲンランプ24a〜24dに流れる電流は、電流制御回路28cにより検出される。上記電流制御回路28cは、現在の電流値を検出すると、この検出データを上記電力制御回路28aに供給する。
【0047】
上記電力制御回路28aは、上記検出データ及び制御データに基づいて、温度変化に応じて変化する電流値を一定とするように、上記各ハロゲンランプ24a,24b及び各ハロゲンランプ24c,24dに流す電流をそれぞれ別々に制御する。これにより、上記各ハロゲンランプ24a〜24dを安定駆動することができ、該各ハロゲンランプ24a〜24dの長寿命化を図ることができる。また、上記各ハロゲンランプ24a,24b及び各ハロゲンランプ24c,24dを別々に駆動制御できるため、上記上型1及び下型2の加熱温度を別々に制御することができる。
【0048】
上記各型1,2及びガラスゴブ101を加熱する手段としてハロゲンランプを用いることにより、このような簡単な構成の制御回路を用いて、該各型1,2及びガラスゴブ101を所定の温度まで急加熱することができる。このため、生産速度を高速化してガラスレンズの大量生産を可能とすることができる。また、ガラスレンズの大量生産を可能とすることができることから、該ガラスレンズ自体のローコスト化に貢献することができる。
【0049】
また、加熱手段として高周波加熱を行う場合のように、高電圧の高周波発生部や、該高周波発生部を制御するための構成複雑な制御部を必要とすることなく、構成の簡略化を通じて当該レンズの成形装置のローコスト化を図ることができる。
【0050】
また、上記ハロゲンランプは、上記ガラスゴブ101の急加熱を可能とすることができるため、上記各型1,2を構成する材料として熱伝導の良好な材料を用いることができ、該各型1,2を構成する材料が制限される不都合を解消することができる。
【0051】
次に、上記ガラスゴブ101が十分加熱され軟化すると、上記成形室シリンダ23内の空気が排気される。これにより、上記成形室シリンダロッド23aが上方向に押し上げられ、これとともに、上記加熱ユニットが初期位置(加熱を行う前の元の位置)まで押し上げられる。
【0052】
次に、上記加熱ユニットが初期位置まで戻ると、プレスユニット移動シリンダ12内に空気が供給される。これにより、プレスユニット移動シリンダロッド12rが押し下げられ、この加圧力が自在継ぎ手11を介してプレスシリンダ支持ユニット9に伝達されるとともに、プレスシリンダ8,プレスシリンダロット8r,自在継ぎ手7を介してプレス軸支持ユニット5に伝達され、上記上型1が加圧位置まで移動する。
【0053】
次に、上記上型1が加圧位置まで移動すると、ロックシリンダ14内に空気が供給され、通常は該ロックシリンダ14内に収納されている突き出しピン13が突き出される。この突き出しピン13は、上記プレスシリンダ支持ユニット9の固定片9aと当接する。これにより、上記上型1が上記加圧位置で固定されることとなる。
【0054】
次に、上記上型1が加圧位置まで移動されると、プレスシリンダ8内に空気が供給されプレスシリンダロッド8rが押し下げられる。このプレスシリンダロッド8rによる加圧力は、自在継ぎ手7,プレス軸支持ユニット5,プレス軸4を介して上記上型1に伝達される。これにより、図4に示すように上記上型1及び下型2により上記ガラスゴブ101が所定の型に成形される。
【0055】
ここで、上記プレスシリンダ8で発生する加圧力に対して、プレスユニット移動シリンダ12の加圧力が弱いと、該プレスシリンダ8で発生した加圧力により上記プレスユニット移動シリンダロッド12rが押し上げられてしまい、上記上型1及び下型2を適当に加圧することができず、レンズ成形に支障をきたす虞れがある。
【0056】
しかし、当該ガラスレンズ成形装置においては、加圧時に突き出される上記突き出しピンにより、上記プレスシリンダ支持ユニット9を固定しているため、上記プレスユニット移動シリンダ12の加圧力に対して上記プレスシリンダ8の加圧力が強い場合でも、上記プレスユニット移動シリンダロッド12rが押し上げられるのを防止することができる。従って、上記上型1及び下型2を良好に加圧してレンズ成形を行うことができる。
【0057】
次に、上記下型2に上記上型1が押圧されレンズ成形がなされると、上記プレスシリンダ8内の空気が排気され上記プレスシリンダロッド8rが上記加圧位置まで戻され、上記ロックシリンダ14内の空気が排気され、上記突き出しピン13が該ロックシリンダ14内に収納されるとともに、上記プレスユニット移動シリンダ12内の空気が排気され上記プレスユニット移動シリンダロッド12rが初期位置(上記上型1を加圧位置に移動する前の元の位置)まで戻される。
【0058】
このような各シリンダ8,12の空気の供給及び排気は、図3に示すような空圧制御回路により制御される。
この空圧制御回路は、空気圧源52で発生した空気圧を電磁式切り換え回路53a,53bで各シリンダ8,12の空気圧供給ポートを切り換えるようになっている。上記各シリンダ8,12及び電磁式切り換え回路53a,53bとの間には、例えばオリフィスを用いたスピード制御ユニット8a〜8d,12a〜12dが設けられており、該各シリンダ8,12への空気の供給制御は、上記スピード制御ユニット8a,12a及び8c,12cで行い、該各シリンダ8,12からの空気の排気制御は、上記スピード制御ユニット8b,12b及び8d,12dで行うようになっている。
【0059】
具体的には、上記空気の供給制御を行うスピード制御ユニット8a,12a及び8c,12cと、上記空気の排気制御を行うスピード制御ユニット8b,12b及び8d,12dとは対向して用いられるようになっている。例えば、各シリンダロッド8r,12rを下降させる場合、上記空気圧源12からの空気の供給量をスピード制御ユニット8bにより供給制御し、これを上記スピード制御ユニット8aを介して上記各シリンダ8,12に供給する。また、これとともに上記各シリンダロッド8r,12rが下降することによる排気量を、上記スピード制御ユニット8cにより排気制御し、上記スピード制御ユニット8dを介して排気する。
【0060】
このように、空気圧の加圧減圧により上記各シリンダロッド8,12を制御するようにしているため、上記上型1及び下型2への微妙な加圧制御及び低速駆動を可能とすることができる(例えば,0.1mmsec〜50mmsecの範囲内でのスムーズな駆動を可能とすることができる。)。このため、上記ガラスゴブ101を徐々に加圧して(弾性的にプレスして)ガラスレンズを形成することができ、形成されるガラスレンズの歪み,割れ等を防止することができる。
【0061】
また、このような空気圧を用いたガラスレンズ成形装置は、上記図3に示したような簡単な構成の制御回路で制御することができるうえ、装置自体の構成の小型簡略化を可能とすることができる。このため、当該ガラスレンズ成形装置のローコスト化を図ることができる。
【0062】
なお、上述の実施例の説明では、レンズ素材としてガラス材を用いることとしたが、これはいわゆるプラスチックでもよい。
また、当該レンズの成形装置及びレンズの成形方法は、球面レンズ及び非球面レンズ等あらゆるレンズの形成に適用可能であることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法は、成形手段を空気圧により加圧するようにしているため、微妙な加圧制御を可能とすることができるうえ、簡単な回路構成の制御回路により加圧制御することができる。このため、上記制御回路を簡単なものとすることができることから、当該レンズの成形装置の小型簡略化及びローコスト化を図ることができる。
【0064】
また、本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法は、加熱手段としてハロゲンランプを用いてレンズ素材を加熱するようにしているため、レンズ素材を所定の温度まで急加熱することができる。このため、生産速度を高速化して大量生産を可能とすることができる。また、上記急加熱可能なことから、上記成形手段を構成する材料として熱伝導の良好な材料を用いることができ、該成形手段を構成する材料が制限される不都合を解消することができる。また、上記ハロゲンランプの温度制御は、簡単な制御回路により制御することができるため、該制御回路の構成の簡略化を通じて当該レンズの成形装置のローコスト化を図ることができる。
【0065】
また、本発明に係るレンズの成形装置及びレンズの成形方法では、レンズ素材の成形時に支持手段を固定手段で固定することにより、第2の加圧部により移動された第1の加圧部を加圧位置に固定するので、上記第1の加圧部の加圧力に対して上記第2の加圧手段の加圧力が低い場合、該第1の加圧手段で発生した加圧力により該第2の加圧手段が押し上げられるのを防止することができる。このため、上記成形手段を良好に加圧してレンズ成形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズの成形方法及び本発明のレンズの成形装置を適用した実施例に係るガラスレンズ成形装置の構成を示す構成図である。
【図2】上記実施例に係るガラスレンズ成形装置におけるガラスゴブの加熱状態を示す図である。
【図3】上記実施例に係るガラスレンズ成形装置の空気圧の制御を行う空気圧制御回路のブロック図である。
【図4】上記実施例に係るガラスレンズ成形装置における上型及び下型の加圧状態を示す図である。
【図5】上記実施例に係るガラスレンズ成形装置に設けられているハロゲンランプの温度制御を行う温度制御回路のブロック図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・上型
2・・・・・・・・・・・・・・・下型
3a・・・・・・・・・・・・・・上型断熱継ぎ手
3b・・・・・・・・・・・・・・下型断熱継ぎ手
4・・・・・・・・・・・・・・・プレス軸
5・・・・・・・・・・・・・・・プレス軸支持ユニット
6a,10・・・・・・・・・・・直動軸受け部
6b・・・・・・・・・・・・・・直動軸
7,11・・・・・・・・・・・・自在継ぎ手
8・・・・・・・・・・・・・・・プレスシリンダ
8r・・・・・・・・・・・・・・プレスシリンダロッド
9・・・・・・・・・・・・・・・プレスシリンダ支持ユニット
9a・・・・・・・・・・・・・・固定片
12・・・・・・・・・・・・・・プレスユニット移動シリンダ
12r・・・・・・・・・・・・・プレスユニット移動シリンダロッド
8a,12a,8c,12c・・・排気絞りタイプの速度制御ユニット
8b,12b,8d,12d・・・給気絞りタイプの速度制御ユニット
13・・・・・・・・・・・・・・突き出しピン
14・・・・・・・・・・・・・・ロックシリンダ
15・・・・・・・・・・・・・・成形室
16・・・・・・・・・・・・・・成形室上板
17・・・・・・・・・・・・・・成形室下板
18・・・・・・・・・・・・・・石英管
19・・・・・・・・・・・・・・オイルシール
20・・・・・・・・・・・・・・成形室ベース
21・・・・・・・・・・・・・・Oリング
22・・・・・・・・・・・・・・直動軸受け部
23・・・・・・・・・・・・・・成形室シリンダ
23a・・・・・・・・・・・・・成形室シリンダロッド
24a〜24d・・・・・・・・・ハロゲンランプ
25・・・・・・・・・・・・・・反射ミラー
26・・・・・・・・・・・・・・測温体
27・・・・・・・・・・・・・・温度制御回路
28・・・・・・・・・・・・・・電力制御部
28a・・・・・・・・・・・・・電力制御回路
28b・・・・・・・・・・・・・電流検出回路
28c・・・・・・・・・・・・・電流制御回路
51・・・・・・・・・・・・・・筐体
52・・・・・・・・・・・・・・空気圧源
53a,53b・・・・・・・・・電磁式切り換え回路
101・・・・・・・・・・・・・ガラスゴブ

Claims (6)

  1. レンズ素材を所定の型に成形する成形手段と、上記レンズ素材を加熱して軟化させる加熱手段と、空気圧により上記成形手段を加圧して、上記加熱手段により軟化されたレンズ素材を成形する加圧手段とを有するレンズ成形装置であって、
    上記加圧手段は、空気圧により上記成形手段を加圧する第1の加圧部と、該第1の加圧部を支持する支持手段と、空気圧により上記第1の加圧部及び上記支持手段を移動させる第2の加圧部とで構成されることを特徴とするレンズの成形装置。
  2. 上記支持手段を固定する固定手段を備え、上記レンズ素材の成形時に、上記第2の加圧部により移動された上記第1の加圧部を加圧位置に固定することを特徴とする請求項1記載のレンズの成形装置。
  3. 上記加熱手段はハロゲンランプであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレンズの成形装置。
  4. レンズ素材を所定の型に成形する成形手段に該レンズ素材を収容し、加熱手段により上記成形手段に収容されたレンズ素材を加熱して軟化させ、加熱手段で空気圧により上記成形手段を加圧して、上記加熱手段により軟化されたレンズ素材を所定の型に成形するレンズの成形方法であって、
    上記加圧手段を構成する第2の加圧部により、該第2の加圧部とともに加圧手段を構成する第1の加圧部及び該第1の加圧部を支持する支持手段とを空気圧を用いて移動し、
    上記第1の加圧部により、空気圧を用いて上記成形手段を加圧して上記レンズ素材を所定の型に成形するレンズの成形方法。
  5. 上記レンズ素材の成形時に上記支持手段を固定手段で固定することにより、上記第2の加圧部により移動された第1の加圧部を加圧位置に固定して上記レンズ素材を所定の型に成形する請求項4記載のレンズの成形方法。
  6. 上記加熱手段としてハロゲンランプを用いて上記レンズ素材を軟化させることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のレンズの成形方法。
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