JP3638255B2 - 通信シミュレーション装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電子制御ユニットを組合わせて構成する制御システムなどの開発時や製造時の調整などに使用して、電子制御ユニット間でのデータ通信をシミュレーションする通信シミュレーション装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば自動車には、複数の電子制御ユニットが搭載され、エンジン制御、走行制御、安全制御、運転者支援などを行っている。各電子制御ユニットは、ECUと略称され、マイクロコンピュータを搭載して、制御機能を分担したり、制御機能を重複させてバックアップを可能とし、安全性を高めるようにしている。たとえばエンジン制御としては、EFIと略称される燃料噴射制御、ESAと略称される点火時期制御、ISCと略称されるアイドル回転数制御などが行われる。制御対象が同一のECU間では、制御の連携も必要であり、通信ラインが相互間を接続し、データ通信が行われる。制御対象が異なるECU間でも、たとえばエンジン制御と走行制御とで、エンジン回転速度などのデータをデータ通信で伝送している。
【0003】
自動車に搭載する複数のECUを開発する際には、まず個々のECUをそれぞれ開発し、さらに全体のシステムとして、組合わせた状態での調整等を行う。しかしながら、開発や調整を確実かつ効率的に行うためには、個々にECUを開発する段階でも、他のECUとの協調が可能なように調整しておく方が開発を効率的に進めることができる。また、開発が終了してECUを生産する際にも、個々のECU単独で、データ通信の機能を効率的に検査したり、調整したりすることが望ましい。
【0004】
図10は、複数のECUによって構成される制御システムを簡略化して、その基本となる2つのECUによる制御システムを示す。このシステムでは、ECU−Aで演算しているデータを、ECU−Bに送信している。各ECUは、マイクロコンピュータを含む電子制御ユニットなので、ロジック回路として、たとえば特開平6−139095号公報に開示されているようなロジックアナライザを使用して動作の調整や確認を行うことができる。この先行技術では、ロジック信号を入出力するタイミングを自在に設定可能とし、マイコンシステムの周辺ICの誤動作等の原因解析を迅速かつ精確に行うことを目的としている。
【0005】
なお、ECUに搭載される半導体集積回路の試験についての先行技術は、たとえば特開平5−133998号公報や実開平6−30784号公報などに開示されている。これらの先行技術では、測定や試験を行うための信号送出のタイミングを設定可能にしている。また、汎用の測定装置であるデジタルオシロスコープでは、たとえば実開平6−82573号公報に開示されているように、波形メモリに記憶されているデータを、外部から指示されるタイミングに従って2次的にサンプリングして表示することが可能である。
【0006】
車両用のECUの開発は、制御対象となるエンジンなどの開発と平行して進められる。したがって、ECUは実際の制御対象が存在しないうちに開発を進める必要があり、たとえば特開平5−288115号公報で開示されているような疑似信号発生装置が用いられる。この先行技術の疑似信号発生装置は、燃料噴射、点火およびアイドル回転数などを集中して制御するエンジンコントロールユニットに与える疑似信号のパラメータを、自在に設定し変更しうるようにしてある。
【0007】
図10に示すようなECU−Bを開発する際に、設計や評価の現場において、実際のECU−Aがない場合が多い。このとき、ECU−Bの設計者は、ECU−Aと同等の出力を出すような通信シミュレータ等の疑似ECUが必要になる。ここで、ECU−Aが図11に点線で示すようなデータを演算していると仮定し、これをt時間毎に送信している場合を想定する。ECU−Aでは、通常、車速度のような連続的なデータを演算し、取扱っている。その演算データをECU−Bに送信するときには、t時間毎に通信ライン上に送出することになる。図11の点線のような三角形状に変化するスロープ状の連続データをECU−Aで演算していると仮定すると、ECU−Bに送られるデータは実線で示すように階段状に変化するデータとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ロジックアナライザや半導体集積回路の試験などで使用される信号は、連続的なアナログ信号やデジタル信号である。エンジンコントロールユニットなどに与える疑似信号も、連続的な信号である。しかしながら、ECU間のデータ通信で使用される通信データは離散的なデータである。離散的なデータでは、データ自体とともに、通信ラインに送出するタイミングも重要となる。
【0009】
一般にシミュレーション用の通信データを構築する方法としては、通信タイミングとその時のデータとを、表形式のフォーマットの2次元データとして設定する方法が知られている。ただし、このような方法では、全てのデータを入力するのは工数がかかる。一方、連続的なアナログ信号やデジタル信号は、時系列の連続データとして関数などで定義することができるので、専用のデータ作成ツールも知られている。
【0010】
図11に示すようなタイミングで離散的に送信するデータは、表形式のデータを取扱う登録商標名EXCELなどの汎用ツールで、送信タイミングt毎に入力することができる。図11の波形は比較的簡単な例であるので、表形式のデータの作成にも不便は感じないかもしれない。しかし、より複雑なデータの場合、t時間毎のデータを作成するのは一般に容易ではない。実際の自動車の制御などを想定すると、データがより複雑な波形となることは容易に想定される。また、対象となる時間が長く、送信タイミング周期が短くなればなるほど、設定するデータ数が増えて困難さが増す。
【0011】
自動車用のECUなどの開発を想定すると、対象となるデータは図11に示すような簡単なデータではない場合が多い。また、その連続データは、たとえばデータロガー等で実際に取得してあるなど、何らかの方法で既に存在しているものから採取可能であり、または他のツールで作成可能であることが期待される。さらに、その連続データを元に、簡単に送信タイミングなどを定義可能とすることが望まれる。
【0012】
本発明の目的は、元データの取得が容易で、送信タイミングの定義が簡単な通信シミュレーション装置および方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、離散的な通信データを擬似的に生成して、通信ライン上に送信する通信シミュレーション装置であって、
予め生成されている連続的なデータを、元データとして設定可能な元データ設定手段と、
通信データを送信するタイミング周期を入力するタイミング入力手段と、
タイミング入力手段に入力されるタイミング周期に従って、元データ設定手段に設定される元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン上に送信するデータ送信手段とを含むことを特徴とする通信シミュレーション装置である。
【0014】
本発明に従えば、元データ設定手段には、予め生成されている連続的なデータを元データとして設定可能である。通信データを送信するタイミング周期は、タイミング入力手段に入力する。データ送信手段は、タイミング入力手段に入力されるタイミング周期に従って、元データ設定手段に設定される元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン上に送信するので、元データの定義を簡単に行うことができ、離散的なデータを発生させるために、送信タイミング毎に通信データを表形式で入力するような場合に必要とする工数を削減することができる。タイミング入力手段に入力するタイミング周期を変えれば、元データを変えずに異なるタイミング周期で通信データを生成して送信することができる。
【0015】
また本発明で、前記タイミング入力手段へは、前記タイミング周期の起点をずらす入力が可能であることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、タイミング入力手段に入力するタイミング周期の起点をずらせば、データ通信を行う周期は同一でも、異なるタイミングで通信データを送信することができる。通信データは離散的であるので、ピーク値などを含む波形を元に生成する通信データでは、送信するタイミングによっては送信されるデータ値が大きく異なることが考えられる。タイミング周期の起点をずらしていくことによって、ピーク値が送信される場合とされない場合との比較などを容易に行うことができる。
【0017】
また本発明で、前記タイミング入力手段には、前記タイミング周期とともに、任意に通信データの送信時点を入力可能であり、
前記データ送信手段は、前記タイミング周期に従って前記元データをサンプリングし、通信データを生成して送信しながら、タイミング入力手段に入力される送信時点に到達するか否かを判断し、該送信時点への到達時に、元データのサンプリング、通信データの生成および送信を行うことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、通信データをタイミング入力手段に入力するタイミング周期とともに、任意の送信時点で送信可能であるので、定期的なタイミングでの送信の他に、データの急変時など、緊急を要するイベントの発生に対応する試験や調整を行うことができる。
【0019】
また本発明は、前記元データ設定手段に設定される元データの波形を画像として表示し、該波形と同一画面に、データ送信手段によるサンプリングのタイミングを表示する波形表示手段をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、波形表示手段に元データ設定手段に設定される元データの波形を画像として表示する。波形表示手段には、タイミング入力手段に入力されるタイミング周期に基づいてデータ送信手段が元データをサンプリングするタイミングを波形と同一画面に表示するので、元データのどの部分から通信データが生成されて送信されるかを、視覚的に確認することができる。
【0021】
また本発明で、前記サンプリングのタイミング表示は、前記通信データが表す信号波形として行うことを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、波形表示手段の画面上で、元データに対するサンプリングのタイミング表示を、サンプリングされて生成される通信データが表す信号波形で行うので、通信データを受信する側のデータ受信のイメージを容易に確認することができる。
【0023】
また本発明は、前記波形表示手段に表示される元データの波形に対し、各サンプリングのタイミング毎に、異なるデータ値に修正可能なデータ修正手段をさらに含み、
前記データ送信手段は、データ修正手段によってデータ値が修正されているタイミングでは、修正されたデータを送信することを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、データ修正手段によってデータを修正すれば、元データから外れるデータを送信することができる。
【0025】
さらに本発明は、前述のいずれかに記載の通信シミュレーション装置から擬似的な通信データを発生させて、電子機器が備えるデータ通信機能の試験または調整のうちの少なくとも一方を行うことを特徴とする通信シミュレーション方法である。
【0026】
本発明に従えば、元データを設定して、タイミング周期を入力することによって、電子機器が備えるデータ通信の機能の試験や調整を容易かつ効率的に行うことができる。
【0027】
さらに本発明は、コンピュータを、前述のいずれかに記載の通信シミュレーション装置として機能させるためのプログラムである。
【0028】
本発明に従えば、コンピュータにプログラムを読取らせることによって、元データが設定可能で、入力されるタイミング周期毎に元データからサンプリングして通信データを送信する通信シミュレーション装置として動作させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態としての通信シミュレーション装置1の概略的な構成を示す。本実施形態の通信シミュレーション装置1は、基本的には汎用的なコンピュータであり、CPU2がROM3やRAM4に格納されているプログラムに従って動作する。ROM3には、基本的なプログラムが格納され、やオペレーションシステムが格納される場合もある。オペレーションシステムは、ハードディスクや着脱可能な記録媒体を利用する記憶装置5からRAM4に読込むようにすることもできる。通信シミュレーション装置1としてのプログラムは、オペレーションシステム上で動作するアプリケーションプログラムとして、記憶装置5からRAM4上に読出される。なお、専用の通信シミュレーション装置1として、ROM3に予め作成した動作プログラムを格納しておくこともできる。
【0030】
本実施形態の通信シミュレーション装置1は、キーボードやマウスなどの入力装置6、陰極線管(CRT)や液晶表示装置(LCD)などの表示装置7、および通信ポート8なども備えている。通信ポート8には、通信ライン9を介して、試験、検査あるいは調整などを行う対象となるECU10が接続可能である。通信シミュレーション装置1には、さらに時間的な動作の基準となるタイマ11が含まれ、RAM4または記憶装置5には、元データ記憶手段12およびタイミング記憶手段13が設けられる。
【0031】
本実施形態の通信シミュレーション装置1は、離散的な通信データを擬似的に生成して、通信ライン9上に送信する。入力装置6および元データ記憶手段12は、予め生成されている連続的なデータを、元データとして設定可能な元データ設定手段として機能する。入力装置6およびタイミング記憶手段13は、通信データを送信するタイミング周期を入力するタイミング入力手段として機能する。CPU2は、タイミング入力手段に入力されるタイミング周期に従って、元データ設定手段に設定される元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン9上に送信するデータ送信手段として機能する。
【0032】
図2は、連続的な元データの例を示す。このようなデータは、表形式で入力することは非常に困難であるけれども、実際に存在するデータであれば、データロガー等で取得することは容易である。図1の元データ記憶手段12には、予め生成されている連続的なデータを元データとして記憶可能する。連続的な元データは、データロガーなどで、実際の制御で発生しているデータを採取して利用することができる。グラフィック画面上で、描画して生成することもできる。通信データを送信するタイミング周期は、数値として入力すれば、タイミング記憶手段13に記憶される。データ送信手段としてのCPU2は、タイミング記憶手段13に記憶されているタイミング周期に従って、元データ記憶手段12に記憶されている元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン9上に送信する。これによって、離散的なデータを発生させるために、送信タイミング毎に通信データを表形式で入力するような場合に必要とする工数を削減することができる。入力装置6に入力を行って、タイミング記憶手段12に記憶するタイミング周期を変えれば、元データを変えずに異なるタイミング周期で通信データを生成して送信することができる。
【0033】
図3は、本実施形態の通信シミュレーション装置1で行われる通信シミュレーションの手順を示す。ステップs0から手順を開始し、ステップs1では元データを送信するタイミングを初期化する。タイミングの初期化では、サンプリングのタイミング周期tを規定値に設定し、タイミング起点を0に設定し、タイミング周期t外での送出ポイントを設定しないでおく。ステップs2では、図1の元データ記憶手段12に、元データとなる連続データを設定する。ステップs3では、入力装置6に、通信シミュレーション装置1の使用者からタイミングに関する入力が行われているか否かを判断する。タイミングが入力されれば、ステップs4でタイミングに関する初期値を入力に従って修正する。ステップs3でタイミング入力がないと判断されるとき、またはステップs4が終了した後は、ステップs5で、表示装置7に元データ波形およびタイミング表示を行う。
【0034】
図4は、図2の元データと、そのサンプリング周期t毎の時間軸カーソルとが同一画面上で表示されている状態を示す。すなわち、波形表示手段としての表示装置7に、元データ記憶手段12に記憶されている元データの波形を画像として表示するとともに、タイミング記憶手段に記憶されているタイミング周期tに基づいて元データをサンプリングするタイミングを表示するので、元データのどの部分から通信データが生成されて送信されるかを、視覚的に確認することができる。
【0035】
図5は、図3のステップs3で、タイミング起点をずらす入力を行った場合の表示画面を示す。タイミング記憶手段13に記憶するタイミング周期tの起点をずらせば、データ通信を行う周期は同一でも、異なるタイミングで通信データを送信することができる。元データは連続的であり、通信データは離散的であるので、ピーク値などを含む波形を元に生成する通信データでは、送信するタイミングによってはピークが送信される場合とされない場合が生じて、送信されるデータ値が大きく異なることがあり得る。タイミング周期の起点をずらしていくことによって、ピーク値が送信される場合とされない場合との比較などを容易に行うことができる。
【0036】
図6は、図3のステップs3で、タイミング周期以外の送出ポイントを追加する入力を行った場合の表示画面を示す。この場合、タイミング周期tに従って元データをサンプリングし、通信データを生成して送信しながら、タイミング記憶手段13に記憶されている送信時点である送出ポイントに到達するか否かを判断する。送出ポイントへの到達時には、タイミング周期t外でも、元データのサンプリング、通信データの生成および送信を行う。送出ポイントを過ぎた後は、元のタイミング周期tで通信データの送信を行う。送出ポイントを追加すれば、通信データをタイミング記憶手段に記憶しているタイミング周期tとともに、任意の送信時点で送信可能であるので、定期的なタイミングでの送信の他に、データの急変時など、緊急を要するイベントの発生に対応する試験や調整を行うことができる。
【0037】
図7は、図6と同様に送出ポイントを挿入する追加を行った後で、送出ポイントを新たな起点として、タイミング記憶手段13に記憶されているタイミング周期t毎にデータが送信されるように自動的に移行する機能を示す。図6に示すように、元の周期tを続けて送出ポイントだけを挿入する機能と、いずれかを選択することができる。
【0038】
図3のステップs5での表示が終了すると、ステップs6で、タイミングまたはデータの修正があるか否かを判断する。修正があると判断されるときは、ステップs7でタイミングまたはデータの修正を行う。タイミングの修正については、ステップs4と同様に行う。ステップs8では、修正されたタイミングまたはデータを表示する。
【0039】
図8は、データを修正して、図3のステップs8で元データから外れた点を定義している状態を示す。元データから外れたデータを送信したい場合は、ステップs5で表示されている画面に対して、入力装置6のマウスの操作などを行えば、図3のステップs6およびs7を経てステップs8の表示となり、送信タイミング毎に送信データを後から修正することができる。
【0040】
図3のステップs6でタイミングまたはデータの修正がないと判断されるとき、またはステップs8での表示が終了した後では、ステップs9でデータ送信を行うか否かの指示を待つ。データ送信を行う指示がないときには、ステップs6に戻り、以下、ステップs6からステップs9までを繰返す。ステップs9でデータ送信が指示されれば、ステップs10で、元データをサンプリングして通信データを生成し、タイミング周期t毎または送出ポイントでデータ送信を行う。ステップs10のデータ送信が終了すると、ステップs11で通信シミュレーションを終了するか否かの指示を待つ。終了の指示がなければステップs3に戻り、終了の指示があればステップs12で手順を終了する。
【0041】
図9は、表示装置7に画像として表示するサンプリングのタイミング表示を、離散的な通信データが表す階段状の信号波形する例を示す。波形表示手段である表示装置7の画面上で、元データに対するサンプリングのタイミング表示を、サンプリングされて生成される通信データが表す信号波形で行うので、通信データを受信する側のECU10で受信するデータのイメージを容易に確認することができる。
【0042】
本実施形態の通信シミュレーション装置1では、以上説明する各機能を備えているけれども、必ずしも全部の機能を備えていなくても、元データの設定とタイミング周期の入力とが可能で、設定された元データを入力されたタイミング周期でサンプリングし、通信データを作成して送信する機能を備えていればよい。他の機能は、任意の組合わせで備えることができる。このような通信シミュレーション装置1を用いれば、容易に擬似的な通信データを発生させて、ECU10や他の情報端末機器などの電子機器が備えるデータ通信機能の試験や検査、あるいは調整を行うことができる。さらに実施形態のように、コンピュータを、プログラムで通信シミュレーション装置1として機能させることによって、汎用的なコンピュータで適切な通信シミュレーションを行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、入力されるタイミング周期に従って元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン上に送信することができる。元データとしては、データロガーなどで取得する連続的なデータを利用することができ、離散的なデータを発生させるために、送信タイミング毎に通信データを表形式で入力する必要はなく、定義を簡単にして、データ入力に必要とする工数を削減することができる。入力するタイミング周期を変えれば、元データを変えずに異なるタイミング周期で通信データを生成して送信することも可能となる。
【0044】
また本発明によれば、タイミング周期の起点をずらして、周期は同一でも、異なるタイミングで通信データを送信することができる。ピーク値などを含む波形を元に生成する離散的な通信データでは、送信するタイミングによってデータ値が大きく異なる場合があり、タイミング周期の起点をずらしてピーク値などの影響を容易に調べることができる。
【0045】
また本発明によれば、通信データを任意の送信時点で送信可能であるので、定期的なタイミングでの送信の他に、データの急変時などで緊急を要するイベントの発生に対応する試験や調整を行うことができる。
【0046】
また本発明によれば、元データの波形と元データをサンプリングするタイミングとを同一画面に表示するので、元データのどの部分から通信データが生成されて送信されるかを、視覚的に確認することができる。
【0047】
また本発明によれば、元データの波形と、サンプリングされて生成される通信データが表す信号波形とを同一画面に表示するので、通信データを受信する側でのデータ受信のイメージを容易に確認することができる。
【0048】
また本発明によれば、元データと異なるデータでも、データを修正して容易に送信することができる。
【0049】
さらに本発明によれば、元データを設定して、タイミング周期を入力することによって、電子機器の開発や生産で、データ通信の機能の試験や調整を容易かつ効率的に行うことができる。
【0050】
さらに本発明によれば、汎用のコンピュータでも、プログラムを読取らせることによって、元データが設定可能で、入力されるタイミング周期毎に元データからサンプリングして通信データを送信する通信シミュレーション装置として動作させ、データ通信の機能を備える電子機器の試験や調整を容易かつ効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての通信シミュレーション装置1の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の元データ記憶手段12に記憶される元データの連続的な波形を示すグラフである。
【図3】図1の通信シミュレーション装置1を用いるシミュレーション手順を示すフローチャートである。
【図4】図1の表示装置7で表示される元データの波形とサンプリングタイミングとを示すグラフである。
【図5】図1の表示装置7で表示される元データの波形とサンプリングタイミングとを示すグラフである。
【図6】図1の表示装置7で表示される元データの波形とサンプリングタイミングとを示すグラフである。
【図7】図1の表示装置7で表示される元データの波形とサンプリングタイミングとを示すグラフである。
【図8】図1の表示装置7で表示される元データの波形および修正データとサンプリングタイミングとを示すグラフである。
【図9】図1の表示装置7で表示される元データの波形とサンプリングタイミングに対応する階段状波形とを示すグラフである。
【図10】データ通信を行う2つのECU間で形成されるシステムの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図11】簡単な連続波形の元データと、離散的な通信データを受信して形成される階段状のデータ波形とを示すグラフである。
【符号の説明】
1 通信シミュレーション装置
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 記憶装置
6 入力装置
7 表示装置
9 通信ライン
10 ECU
12 元データ記憶手段
13 タイミング記憶手段
Claims (8)
- 離散的な通信データを擬似的に生成して、通信ライン上に送信する通信シミュレーション装置であって、
予め生成されている連続的なデータを、元データとして設定可能な元データ設定手段と、
通信データを送信するタイミング周期を入力するタイミング入力手段と、
タイミング入力手段に入力されるタイミング周期に従って、元データ設定手段に設定される元データからサンプリングして通信データを生成し、通信ライン上に送信するデータ送信手段とを含むことを特徴とする通信シミュレーション装置。 - 前記タイミング入力手段へは、前記タイミング周期の起点をずらす入力が可能であることを特徴とする請求項1記載の通信シミュレーション装置。
- 前記タイミング入力手段には、前記タイミング周期とともに、任意に通信データの送信時点を入力可能であり、
前記データ送信手段は、前記タイミング周期に従って前記元データをサンプリングし、通信データを生成して送信しながら、タイミング入力手段に入力される送信時点に到達するか否かを判断し、該送信時点への到達時に、元データのサンプリング、通信データの生成および送信を行うことを特徴とする請求項1または2記載の通信シミュレーション装置。 - 前記元データ設定手段に設定される元データの波形を画像として表示し、該波形と同一画面に、データ送信手段によるサンプリングのタイミングを表示する波形表示手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信シミュレーション装置。
- 前記サンプリングのタイミング表示は、前記通信データが表す信号波形として行うことを特徴とする請求項4記載の通信シミュレーション装置。
- 前記波形表示手段に表示される元データの波形に対し、各サンプリングのタイミング毎に、異なるデータ値に修正可能なデータ修正手段をさらに含み、
前記データ送信手段は、データ修正手段によってデータ値が修正されているタイミングでは、修正されたデータを送信することを特徴とする請求項4または5記載の通信シミュレーション装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の通信シミュレーション装置から擬似的な通信データを発生させて、電子機器が備えるデータ通信機能の試験または調整のうちの少なくとも一方を行うことを特徴とする通信シミュレーション方法。
- コンピュータを、請求項1〜6のいずれかに記載の通信シミュレーション装置として機能させるためのプログラム。
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