JP3655725B2 - ドアチェック装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、車両のドアの開度を規制するドアチェック装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
この種のドアチェック装置は一般に、車両本体側に、先端部にストッパプレートを有し、中間部に少なくとも一つの厚肉部を有する抵抗アームを枢着し、車両本体に枢着されるドア側に、この抵抗アームを挿通するドアチェッカーを固定してなっている。ドアチェッカーは、抵抗アームの表裏に摺接する複数のシューと、この複数のシューを抵抗アーム側に押圧付勢する弾性部材と、このシュー及び弾性部材を収納し、ドアに固定されるケーシングとを備えている。
【0003】
このドアチェック装置は、ドアチェッカーが抵抗アームのストッパプレートと当接する位置でドアの最大開度を規制し、ドアチェッカーのシューが抵抗アームの抵抗部と弾接する位置で、ドア開度を段階的に規制する。
【0004】
しかしながら従来のドアチェック装置は、ドアの開閉の際に抵抗アームが振れると、シューとの間で干渉音(異音)が発生することがあった。この干渉音の発生を防止するため、従来、シューと抵抗アームのクリアランスを小さくする試みがなされたが、干渉音の発生を効果的に防止または軽減することが困難であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、異音の発生をより確実に防止または軽減することができるドアチェック装置を得ることを目的とする。
【0006】
【発明の概要】
本発明者は、従来のドアチェック装置の問題点を次のように解析した。従来のドアチェック装置は、抵抗アームにシューを接触させ、この表裏のシューを弾性部材によって抵抗アームの表裏に向けて付勢しているだけであり、このため、特に抵抗アームに振れが生じると、左右端面とシューとの間で異音が発生しやすい。
【0007】
以上の解析に基づいてなされた本発明のドアチェック装置は、車両本体側に枢着される、一以上の肉厚の抵抗部を有する抵抗アーム;この抵抗アームの表裏と左右端面にそれぞれ接触する複数のシュー;この複数のシューを抵抗アームの表裏方向と、左右端面方向にそれぞれ押圧付勢する弾性部材;及びこのシュー及び弾性部材を収納し、車両本体へ枢着されるドア側に固定されるケーシング;を有し、シューは、抵抗アームの表裏の一方と左右端面の一方に同時に接触しかつ該抵抗アームの表裏の他方と左右端面の他方には接触しない略L字状をなしていて、この略L字状のシューが抵抗アームに対して180°位相を異ならせて一対備えられていることを特徴とする。このように弾性部材により、略L字状をなす一対のシューを抵抗アームの表裏だけでなく左右端面にも移動付勢することにより、抵抗アームの状態を問わずに、シューを確実に抵抗アームに一定の圧力で接触させることができ、よって異音の発生を防止または軽減することができる。特に、抵抗アームの左右端面のそれぞれ一方に当接し他方には当接しない関係で配置された略L字状の一対のシューを用いることで、抵抗アームに振れが加わったときの異音抑制効果がさらに向上している。
【0008】
弾性部材は、中実のゴム状弾性部材から構成し、略L字状をなす一対のシューを収納する開口を設けて、該一対のシューを抵抗アームの表裏方向と左右端面方向にそれぞれ押圧付勢することが好ましい。さらに、略L字状をなす一対のシューの外形は、全体として略円形状をなすように構成し、一方弾性部材の開口は、この全体として略円形をなす一対のシューに対応する円形に形成すれば、シューを容易に抵抗アームの表裏方向と左右端面方向にそれぞれ押圧付勢することができる。一対のシューと弾性部材の開口との間には、脱落を防止するため、互いに嵌合する凹部と凸部を形成することが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1、図2に示すように、抵抗アーム10は、その一端部(枢着端)に車両本体(図示せず)側に枢着される枢着孔11を有し、その他端部(先端部)には、弾性固定ピン12でストッパクッション13が固定されている。弾性固定ピン12は、抵抗アーム10の先端部に形成したピン挿通孔14に挿入固定されている。断面略矩形をなすこの抵抗アーム10は、薄肉部10Aと、少なくとも1つ(図示例では2つ)の厚肉部(抵抗部)10Bとを備えている。抵抗アーム10の厚肉部10Bは、一対の板体に凹凸を形成して構成する場合もある。
【0010】
抵抗アーム10を挿通させるドアチェッカー20は、車両本体に枢着されたドアに固定される。このドアチェッカー20は、ドアへの取付孔21を有するケーシング22、同取付孔23を有するカバー24、このケーシング22の収納凹部22a内に収納される弾性部材25、及びこの弾性部材25のシュー収納開口26内に収納された一対のシュー27とを有している。
【0011】
各シュー27は、図3に単体形状を示すように、抵抗アーム10の表裏の一方に接触する長辺接触部27aと、抵抗アーム10の左右端面の一方に接触する短辺接触部27bとを有する略L字状をなしており、その外形は略半円状に形成されている。長辺接触部27aと短辺接触部27bはそれぞれ、厚さ方向の中央部を中高としている。そして、一対のシュー27は、位相が180゜異なっていて(つまり、一方が他方に対して抵抗アーム10の中心に関し180゜回転した関係となっていて)、各シュー27の長辺接触部27aが抵抗アーム10の表と裏の一方に、同短辺接触部27bが抵抗アーム10の左端面と右端面の一方にそれぞれ接触し、このように組み合わされた一対のシュー27の外形は、全体として略円形をなしている。
【0012】
弾性部材25のシュー収納開口26は、このように全体として外形が略円形をなす一対のシュー27に対応させて、円形をなしている。そして、シュー収納開口26の内周面とシュー27の外周面には、両者の嵌合状態で互いに嵌合する凸部(環状突起)26aと、凹部(半環状凹部)27cとが形成されている。弾性部材25は、例えば、中実で弾性を有するゴム材料から構成するのが望ましく、シュー27は、合成樹脂材料、金属等の耐摩耗性に優れた材料から構成するのが望ましい。
【0013】
上記構成の本ドアチェック装置は、ドアを開閉すると、抵抗アーム10の薄肉部10Aと厚肉部10Bが一対のシュー27の間を移動し、厚肉部(抵抗部)10Bがシュー27を通過する際に、ドアが重くなって、開度が規制される。このとき、一対のシュー27は、常時抵抗アーム10の表裏方向だけでなく左右端面方向にも押圧されているため、抵抗アーム10の状態を問わずに、一定の圧力で抵抗アーム10の表裏及び左右端面に接触する。このため異音が発生しにくい。さらに、図示実施形態では、一対のシュー27の外形、及びこれを収納する弾性部材25のシュー収納開口26が円形をなしていて、抵抗アーム10の表裏方向、左右端面方向だけでなく、捩り方向にも弾性を発揮するため、抵抗アーム10の捩れに起因する異音の発生も防止または軽減できる。図5に、弾性部材25の円形開口26内での一対のシュー27の移動の様子を示した。弾性部材25が撓んで、一対のシュー27を抵抗アーム10の表裏方向だけでなく左右端面方向にも押圧付勢するのが分かる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明のドアチェック装置は、抵抗アームに対して180°回転した位相で一対の略L字状のシューを設け、該一対の略L字状のシューのそれぞれを抵抗アームの表裏の一方と左右端面の一方に同時に接触させ他方には接触させないようにするとともに、弾性部材により、この一対のL字状のシューを抵抗アームの表裏方向と左右端面方向にそれぞれ押圧付勢するようにしたから、抵抗アームの状態に拘わらず、効果的に異音の発生を防止または軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドアチェック装置の一実施形態の分解斜視図である。
【図2】同組立状態の斜視図である。
【図3】シュー単体の斜視図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】シューを弾性部材に保持した状態の正面図である。
【符号の説明】
10 抵抗アーム
10A 薄肉部
10B 厚肉部(抵抗部)
20 ドアチェッカー
22 ケーシング
22a 収納凹部
25 弾性部材
26 シュー収納開口
26a 凸部(環状突起)
27 シュー
27a 長辺接触部
27b 短辺接触部
27c 凹部(半環状凹部)
Claims (4)
- 車両本体側に枢着される、一以上の肉厚の抵抗部を有する抵抗アーム;
この抵抗アームの表裏と左右端面にそれぞれ接触する複数のシュー;
この複数のシューを抵抗アームの表裏方向と、左右端面方向にそれぞれ押圧付勢する弾性部材;及び
このシュー及び弾性部材を収納し、上記車両本体へ枢着されるドア側に固定されるケーシング;
を有し、
上記シューは、抵抗アームの表裏の一方と左右端面の一方に同時に接触しかつ該抵抗アームの表裏の他方と左右端面の他方には接触しない略L字状をなしていて、この略L字状のシューが抵抗アームに対して180°位相を異ならせて一対備えられていることを特徴とするドアチェック装置。 - 請求項1記載のドアチェック装置において、上記弾性部材は中実のゴム状弾性部材からなり、上記一対のシューを収納する開口を備えているドアチェック装置。
- 請求項2記載のドアチェック装置において、略L字状をなす上記一対のシューの外形は、全体として略円形をなし、上記弾性部材の開口は、この全体として略円形をなす一対のシューに対応する円形をなしているドアチェック装置。
- 請求項2または3記載のドアチェック装置において、上記一対のシューと弾性部材の開口との間には、互いに嵌合する凹部と凸部が形成されているドアチェック装置。
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