JP3661003B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液冷媒を圧縮機モータに供給して、該モータを冷却するようにした冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、実開昭50−142511号公報に開示され、且つ図3に示すように、圧縮機P、凝縮器C、膨張機構V及び蒸発器Eを備え、凝縮器Cの出口側の高圧液域と圧縮機モータMとの間に、途中部に絞り弁Kをもつ冷媒供給通路Bを接続し、差圧により圧縮機モータMに液冷媒を供給し、該モータMを冷却してその過熱を防止し、運転範囲を拡大できるようにしている。圧縮機モータMに供給した後の冷却用冷媒は、モータケーシングFに開口するドレン通路Dを経て、圧縮機Pの吸入閉込み後の中間圧力域に排出させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のものでは、圧縮機モータMに供給した冷却用冷媒を圧縮機Pの吸入閉込み後の中間圧力域に排出しているため、始動時等の高低差圧が小さいとき、高圧と圧縮機Pの中間圧力域との間の差圧は一層小さく、或は、むしろ閉じ込み閉鎖室となる中間圧力域が吐出通路以降の高圧域よりも逆に高圧となる逆転現象が起こるため、高圧液域から圧縮機モータMを経て圧縮機Pの中間圧力域に至るドレンの流れが確保されない問題が起こる。このため、始動時等の低差圧時に、圧縮機モータMの冷却が確保できず、信頼性が低下する問題がある。
【0004】
ここで、ドレン通路Dの出口を、蒸発器E等の膨張機構Vの下流側の低圧域に接続し、冷却用冷媒の供給側となる高圧液域との間で、差圧を最大限に確保し得るようにすることも考えられるが、この場合には、所定の高低差圧がつく通常運転時には、圧縮機モータMを冷却した液分だけ圧縮機Pの吸入風量が阻害され、冷凍能力が低下する問題が生じる。
【0005】
本発明の主目的は、始動時等の低差圧時にあっても、圧縮機モータの冷却を確保でき、しかも、通常運転時は、冷凍能力の低下を抑制できながら圧縮機モータの冷却を確保できる冷凍装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記主目的を達成するため、請求項1記載の発明は、圧縮機1、熱源側熱交換器2、膨張機構3及び利用側熱交換器4を備え、高圧液域と圧縮機モータ10との間に、モータ冷却用冷媒を供給する冷媒供給通路7を接続した冷凍装置において、圧縮機モータ10に供給した冷却用冷媒を低圧域に排出する第一ドレン通路71と圧縮機1の吸入閉込み後の中間圧力域に排出する第二ドレン通路72とを設けて、圧縮機1の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が所定値を下回るとき第一ドレン通路71を経て低圧液域にドレンを排出し、前記高低差圧が前記所定値以上のとき第二ドレン通路72を経て圧縮機1の中間圧力域にドレンを排出する通路制御機構90を設けた。
【0007】
請求項2記載の発明は、簡易な構成で上記主目的を達成するため、請求項1記載の発明において、圧縮機モータ10から延設する主ドレン通路70に、第一ドレン通路71及び第二ドレン通路72を分岐させて設けており、第一ドレン通路71の途中部に開閉弁91を、第二ドレン通路72の途中部に逆止弁92をそれぞれ介装して通路制御機構90を構成した。
【0008】
【作用】
請求項1記載の発明では、始動時等の圧縮機1の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が所定値を下回るとき、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第一ドレン通路71を経て、低圧域に排出される。この低差圧時にあっては、冷却用冷媒の供給側となる高圧液域に対し、その排出側が低圧域であり、その間の差圧を最大限に確保することができるため、圧縮機モータ10に円滑に冷却用冷媒を流すことができ、低差圧時にあっても圧縮機モータ10の冷却を確保することができる。圧縮機1の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が前記所定値以上となる通常運転時は、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第二ドレン通路72を経て、圧縮機1の吸入閉込み後の中間圧力域に排出される。このため、圧縮機1の吸入風量を阻害するのを防止でき、冷凍能力の低下を抑制できながら、液冷媒により圧縮機モータ10の冷却を確保することができる。
【0009】
請求項2記載の発明では、始動時等の高低差圧が所定値を下回るとき、開閉弁91を開くことにより、圧縮機モータ10を冷却した後に主ドレン通路70に流れる冷媒は、逆止弁92を介装した第二ドレン通路72には流れずに、第一ドレン通路71に流れて、低圧域に排出される。高低差圧が所定値以上となる通常運転時は、開閉弁91を閉じることにより、圧縮機モータ10を冷却した後に主ドレン通路70に流れる冷媒は、逆止弁92を経て第二ドレン通路72に流れて、圧縮機1の中間圧力域に排出される。こうして、一つの開閉弁91と一つの逆止弁92とにより、簡易に通路制御機構90を構成することができる。
【0010】
【実施例】
図1は、冷暖可能としたヒートポンプ式の冷凍装置を示し、電動機から成る圧縮機モータ10を直結する圧縮機1の吐出口11から、吐出逆止弁80をもつ吐出管51、四路切換弁6の第一固定ポート61、同四路切換弁6の第一切換ポート63、ガス管52、冷房時は凝縮器となり暖房時は蒸発器となる空冷式の熱源側熱交換器2、液管53、冷暖切換に伴い整流作用をする第一整流用逆止弁71、受液器81、ドライヤフィルタ82、高圧液管54、電磁弁から成る主冷媒回路開閉弁83、電動式膨張弁から成る膨張機構3、低圧液管55、冷暖切換に伴い整流作用をする第二整流用逆止弁72、冷房時は蒸発器となり暖房時は凝縮器となる乾式の利用側熱交換器4、ガス管56、四路切換弁6の第二切換ポート64、同四路切換弁6の第二固定ポート62、低圧ガス管57、サクションアキュムレータ9、吸入管58、圧縮機1の吸入口12へと至る配管構成をもつものである。
【0011】
利用側熱交換器4と第二整流用逆止弁72との接続部と、受液器81との間には、第三整流用逆止弁73をもつ暖房用高圧液管59を、又、膨張機構3と第二整流用逆止弁72との接続部と、熱源側熱交換器2と第一整流用逆止弁71との接続部との間には、第四整流用逆止弁74をもつ暖房用低圧液管60をそれぞれ接続している。
【0012】
こうして、冷房時、冷媒は、符号で追うと1、11、80、51、61、6、63、52、2、53、71、81、82、54、83、3、55、72、4、56、64、6、62、57、9、58、12、1という経路で循環し、蒸発器となる利用側熱交換器4で冷水を生成するようにしている。
【0013】
又、暖房時、冷媒は、同じく符号で追うと1、11、80、51、61、6、64、56、4、73、59、81、82、54、83、3、55、60、74、53、2、52、63、6、62、57、9、58、12、1という経路で循環し、凝縮器となる利用側熱交換器4で温水を生成するようにしている。
【0014】
以上の構成で、高圧液管54と圧縮機モータ10との間に、冷媒供給通路7を接続し、その途中部に介装した電磁弁から成る冷却作動用開閉弁700を開くことにより、液冷媒を圧縮機モータ10に供給し、該モータ10を冷却するようにしている。
【0015】
そして、圧縮機モータ10に供給された冷却用冷媒のドレン処理通路の構成として、そのドレンを膨張機構3の下流側の低圧液管55に排出する第一ドレン通路71と、圧縮機1の中間ポート13を経て吸入閉込み後の中間圧力域に排出する第二ドレン通路72とを設ける。更に、高低差圧が所定値を下回るとき第一ドレン通路71を経て低圧液管55にドレンを排出し、高低差圧が所定値以上のとき第二ドレン通路72を経て圧縮機1の中間圧力域にドレンを排出する通路制御機構90を設ける。
【0016】
より具体的には、圧縮機モータ10のケーシング底部から延設する主ドレン通路70に、第一ドレン通路71及び第二ドレン通路72を分岐させて接続しており、第一ドレン通路71の途中部に電磁弁から成る開閉弁91を、第二ドレン通路72の途中部に逆止弁92をそれぞれ介装して通路制御機構90を構成するのである。
【0017】
又、通路制御機構90を構成する開閉弁91は、制御器900からの制御で開閉するものであり、吐出管51に介装する高圧圧力検出器901と、吸入管58に介装する低圧圧力検出器902とを各々制御器900に入力させ、これら各検出器901,902から取り込む高圧圧力P1及び低圧圧力P2の差P1−P2に基づいて開閉するものである。開閉状態を切換えるための所定値Pは、例えば1.5kg/cm2 程度である。
【0018】
こうして、図2に示すように、冷凍装置の始動から高低差圧P1−P2が所定値Pを下回るか否かを判定し(ステップa)、所定値を下回るとき、開閉弁91が開けられて、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第一ドレン通路71を経て、低圧域に排出される(ステップb)。この低差圧時にあっては、冷却用冷媒の供給側となる高圧液域に対し、その排出側が低圧域であり、その間の差圧を最大限に確保することができるため、圧縮機モータ10に円滑に冷却用冷媒を流すことができ、低差圧時にあっても圧縮機モータ10の冷却を確保することができる。
【0019】
一方、ステップaの判定で高低差圧が所定値以上のときには、開閉弁91が閉じられて(ステップc)、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第二ドレン通路72を経て、圧縮機1の吸入閉込み後の中間圧力域に排出され、通常運転が行われる(ステップd)。このため、圧縮機1の吸入風量を阻害するのを防止でき、冷凍能力の低下を抑制できながら、液冷媒により圧縮機モータ10の冷却を確保することができる。
【0020】
尚、以上のものでは、図1に示したように、第二ドレン通路72における逆止弁92の下流部と、冷媒供給通路7との間に、第二冷媒供給通路84を接続しており、その途中部に介装する電磁弁から成るインジェクション作動用開閉弁85を開くことにより、液冷媒を圧縮機1の中間ポート13に直接的に注入できるようにしている。
【0021】
又、以上のものでは、高低差圧を検出するのに、高圧圧力検出器901と低圧圧力検出器902とを各別に設けたが、吐出管51と吸入管54との間に、単独で高低差圧を検出する差圧検出器を介装してもよい。又、圧力検出の代わりに、吐出ガス温度と吸入ガス温度とを検出することにより高低差圧を検出するようにしてもよく、高低差圧の検出手段は多岐にわたる。
【0022】
更に、以上のものでは、冷房と暖房とを切換える所謂ヒートポンプ式のものを示したが、冷房専用機又は暖房専用機にも同様に適用できるし、又、熱源側熱交換器2には空冷式のものを、利用側熱交換器4には乾式のものを用いたが、空冷であるか液冷であるかは限定されるものではないし、更に、圧縮機1は、スクロール式のものでも、ロータリー式のものでも何れでもよく、圧縮機の型式は特に限定されるものでもない。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、始動時等の圧縮機1の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が所定値を下回るとき、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第一ドレン通路71を経て、低圧域に排出されるため、冷却用冷媒の供給側と排出側との間の差圧を最大限に確保することができ、圧縮機モータ10に円滑に冷却用冷媒を流すことができて、該モータ10の冷却を確保することができ、又、圧縮機1の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が前記所定値以上となる通常運転時は、圧縮機モータ10を冷却した後の冷媒は、第二ドレン通路72を経て圧縮機1の吸入閉込み後の中間圧力域に排出されるため、圧縮機1の吸入風量を阻害することなく、冷凍能力の低下を抑制できながら、液冷媒により圧縮機モータ10の冷却を確保することができる。
【0024】
請求項2記載の発明では、始動時等の低差圧時は、開閉弁91を開くことにより主ドレン通路70に流れる冷媒を第一ドレン通路71に流し、通常運転時は、開閉弁91を閉じることにより主ドレン通路70に流れる冷媒を逆止弁92を経て第二ドレン通路72に流すことができ、一つの開閉弁91と一つの逆止弁92とにより簡易に通路制御が行え、構成を簡易化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍装置の一実施例を示す配管図。
【図2】同冷凍装置の制御手順を示すフローチャート。
【図3】従来の冷凍装置を示す配管図。
【符号の説明】
1;圧縮機、10;圧縮機モータ、2;熱源側熱交換器、3;膨張機構、4;利用側熱交換器、7;冷媒供給通路、70;主ドレン通路、71;第一ドレン通路、72;第二ドレン通路、90;通路制御機構、91;開閉弁、92;逆止弁

Claims (2)

  1. 圧縮機(1)、熱源側熱交換器(2)、膨張機構(3)及び利用側熱交換器(4)を備え、高圧液域と圧縮機モータ(10)との間に、モータ冷却用冷媒を供給する冷媒供給通路(7)を接続した冷凍装置において、圧縮機モータ(10)に供給した冷却用冷媒を低圧域に排出する第一ドレン通路(71)と圧縮機(1)の吸入閉込み後の中間圧力域に排出する第二ドレン通路(72)とを設けて、圧縮機(1)の吸入側と吐出側の圧力差である高低差圧が所定値を下回るとき第一ドレン通路(71)を経て低圧液域にドレンを排出し、前記高低差圧が前記所定値以上のとき第二ドレン通路(72)を経て圧縮機(1)の中間圧力域にドレンを排出する通路制御機構(90)を設けたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 圧縮機モータ(10)から延設する主ドレン通路(70)に、第一ドレン通路(71)及び第二ドレン通路(72)を分岐させて設けており、第一ドレン通路(71)の途中部に開閉弁(91)を、第二ドレン通路(72)の途中部に逆止弁(92)をそれぞれ介装して通路制御機構(90)を構成している請求項1記載の冷凍装置。
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