JP3661006B2 - 左右両用曲がり桝 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅地内の排水管路の屈曲点に埋設される左右両用曲がり桝に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、宅地内の排水管路の屈曲点には、曲がり桝と呼ばれる排水桝が埋設されている。この曲がり桝は、桝底部に湾曲溝を形成すると共に、該湾曲溝の両端に排水管接続口を桝側壁から突出させて形成したものであり、90°曲がり桝と45°曲がり桝が主流を占めている。
【0003】
90°曲がり桝は、桝底部の湾曲溝が略1/4円弧状に湾曲し、その両端の排水管接続口に上流側及び下流側の排水管を差込むと、双方の排水管を直角に接続できるものである。また、45°曲がり桝は、桝底部の湾曲溝が略1/8円弧状に湾曲し、その両端の排水管接続口に上流側及び下流側の排水管を差込むと、双方の排水管を135°の角度で接続できるものである。
【0004】
90°曲がり桝には、排水管路の流れ勾配と合致するように、湾曲溝の一端の排水管接続口から他端の排水管接続口に向かって流れ勾配を付けたものと、逆に湾曲溝の他端の排水管接続口から一端の排水管接続口に向かって流れ勾配をつけたものとの2種類がある。同様に45°曲がり桝にも、湾曲溝の一端の排水管接続口から他端の排水管接続口に向かって流れ勾配を付けたものと、湾曲溝の他端の排水管接続口から一端の排水管接続口に向かって流れ勾配をつけたものとの2種類がある。
【0005】
このように、従来の90°曲がり桝や45°曲がり桝には、逆向きの流れ勾配を付けたものが2種類ずつあるので、在庫の種類の多さが問題となっていた。
【0006】
そこで、在庫の種類を半減させるため、図9〜図11に示すように、桝底部に流れ勾配のない略1/4円弧状の湾曲溝101を形成し、該湾曲溝101の両端に排水管接続口102a,102bを桝側壁から突出させて形成した所謂「左右兼用タイプ」の90°曲がり桝100や、同様に、流れ勾配のない略1/8円弧状の湾曲溝を桝底に形成して、その両端に排水管接続口を形成した所謂「左右兼用タイプ」の45°曲がり桝(不図示)が製造されるようになった。
【0007】
この90°曲がり桝100は、湾曲溝一端(図中左端)の排水管接続口102aに上流側排水管を接続し、湾曲溝他端(図中右端)の排水管接続口102bに下流側排水管を接続する場合には、図11に示すように90°曲がり桝100を右側に少し傾け、一端の排水管接続口102aから他端の排水管接続口102bに向かって流れ勾配が付くように設置される。逆に、他端の排水管接続口102bに上流側排水管を接続し、一端の排水管接続口102aに下流側排水管を接続する場合には、90°曲がり桝100を左側に少し傾け、他端の排水管接続口102bから一端の排水管接続口102aに向かって流れ勾配が付くように設置される。
【0008】
流れ勾配は排水管の管径によって若干異なり、管径が略100mmの排水管を排水管接続口102a,102bに接続する場合の流れ勾配は通常2/100に設定され、管径が略125mmの排水管を接続する場合の流れ勾配は通常1.7/100に設定され、管径が略150mmの排水管を接続する場合の流れ勾配は通常1.5/100に設定され、管径が略200mmの排水管を接続する場合の流れ勾配は通常1.2/100に設定される。
【0009】
上記の流れ勾配を付ける作業は、業者の経験と勘を頼りに適当に行われる場合が多いが、例えば図11に示すような勾配設定用治具110を用いて流れ勾配を付ける場合もある。即ち、この勾配設定用治具110は、治具上面が治具底面に対して排水管路の流れ勾配に等しい勾配T(例えば管径が100mmの排水管路の場合は2/100)を有するもので、図10に示すように、この治具110を90°曲がり桝100の左右対称線Lと直交させて該曲がり桝100の上端開口縁103に載置し、その上に水準器10を設置して、該治具110の上面が水平となるように曲がり桝100を傾けることにより、流れ勾配を付けるものである。
【0010】
しかしながら、従来の左右兼用タイプの曲がり桝は、業者の経験と勘を頼りに流れ勾配を付ける場合は勿論、上記の勾配設定用治具110を用いて流れ勾配を付ける場合でも、次に述べるような問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
例えば管径が100mmの排水管路において、90°曲がり桝に2/100の流れ勾配を付けるために、勾配設定用治具110として治具上面が治具底面に対して2/100の勾配を有する治具を使用し、前記のように90°曲がり桝100を傾けると、図12に示すように、湾曲溝一端の排水管接続口102aの中心Pと湾曲溝他端の排水管接続口102bの中心Qを結ぶ線LPQは、2/100の勾配Tをもつことになる。
【0012】
しかし、一端の排水管接続口102aの中心Pを通る中心軸線LP の勾配t、及び、他端の排水管接続口102bの中心Qを通る中心軸線LQ の勾配tは、いずれも略1.4/100となる。これは、中心軸線LP と中心軸線LQ との直交点をOとすると、P−O−Qの長さがP−Qの長さの略1.4倍となるからである。
【0013】
このように排水管接続口102a,102bの中心軸線LP ,LQ の勾配tが、これらの接続口に差込接続される上流側及び下流側の排水管の流れ勾配(2/100)より小さくなると、排水管の差込接続の作業が困難になり、また、差込接続しても排水管の流れ勾配に誤差が生じるという問題があった。
【0014】
かかる問題は、45°曲がり桝においても同様に生じるものである。また、管径が125mmの排水管路において左右兼用タイプの曲がり桝に1.7/100の流れ勾配を付けるために1.7/100の勾配設定用治具を使用する場合、或は、管径が150mmの排水管路において左右兼用タイプの曲がり桝に1.5/100の流れ勾配を付けるために1.5/100の勾配設定用治具を使用する場合、或は、管径が200mmの排水管路において左右兼用タイプの曲がり桝に1.2/100の流れ勾配を付けるために1.2/100の勾配設定用治具を使用する場合などにも、同様に生じるものである。
【0015】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、双方の排水管接続口の中心軸線がいずれも排水管の所定の流れ勾配に等しい勾配となるように、一端の排水管接続口から他端の排水管接続口に向かって、或は、他端の排水管接続口から一端の排水管接続口に向かって、適正な流れ勾配を簡単に付けることができ、そのため排水管の差込接続が容易となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じることがない、左右両用曲がり桝を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明の左右両用曲がり桝は次の4タイプに大別される。
【0017】
▲1▼管径が100mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に2/100の勾配を付与する必要があるもの。
【0018】
▲2▼管径が125mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.7/100の勾配を付与する必要があるもの。
【0019】
▲3▼管径が150mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.5/100の勾配を付与する必要があるもの。
【0020】
▲4▼管径が200mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.2/100の勾配を付与する必要があるもの。
【0021】
上記▲1▼のタイプに属するものが請求項1〜3に係る左右両用曲がり桝である。
【0022】
即ち、請求項1の左右両用曲がり桝は、桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略100mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる2/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略2/100の勾配をもつようにしたことを特徴とするものである。
【0023】
そして、請求項2の左右両用曲がり桝は、請求項1の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.8/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0024】
また、請求項3の左右両用曲がり桝は、請求項1の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略145°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.2/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0025】
請求項1の左右両用曲がり桝は、湾曲溝の一端(左端)の排水管接続口を上流側排水管の接続口として、他端(右端)の排水管接続口を下流側排水管の接続口として使用する場合には、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配が右上がりの勾配となるように該筒体を桝本体の上端開口部に嵌合接続する。そして、この勾配設定用筒体の右上がりの上部開口端に例えば水準器等を載置し、該上部開口端が水平となるように桝本体を右側に少し傾けると、一端(左端)の排水管接続口から他端(右端)の排水管接続口に向かって適正な流れ勾配が付き、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも上流側及び下流側の排水管(管径100mm)の流れ勾配に等しい略2/100の勾配をもつようになるため、排水管の差込接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差が生じる心配も解消される。
【0026】
一方、湾曲溝の一端(左端)の排水管接続口を下流側排水管の接続口として、他端(右端)の排水管接続口を上流側排水管の接続口として使用する場合は、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配が左上がりの勾配となるように、該筒体を180°回して桝本体の上端開口部に嵌合接続し、上記と同様に水準器等を用いて、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を左側へ少し傾けて設置すればよい。このようにすると、他端(右端)の排水管接続口から一端(左端)の排水管接続口に向かって適正な流れ勾配が付き、上記と同様に両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも上流側及び下流側の排水管(管径100mm)の流れ勾配に等しい略2/100の勾配をもつようになるため、上記と同様の効果が得られる。
【0027】
勾配設定用筒体の上部開口端の勾配は、該上部開口端が水平となるように桝本体を傾けたとき、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略2/100の勾配をもつように、一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められるものであり、夾角をθとすると、勾配Tは次の近似式(1)で算出される。
【0028】
T=[2/sin(θ/2)]/100 ………(1)
この近似式(1)から判るように、勾配設定用筒体の上端開口部の勾配は夾角θが小さくなるほど大きくなり、夾角θが180°に近づくほど勾配は小さくなって2/100に近づくが、2/100以下となることはない。2/100以下では、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を傾けても、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線が、管径100mmの排水管に必要な流れ勾配2/100よりも小さな勾配をもつことになるので、本発明の目的を達成することはできない。
【0029】
請求項2の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であるものは、上記の近似式(1)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略2.8/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径100mmの排水管の流れ勾配に等しい略2/100の勾配をもつようになる。
【0030】
また、請求項3の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であるものは、上記の近似式(1)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略2.2/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径100mmの排水管の流れ勾配に等しい略2/100の勾配をもつようになる。
【0031】
次に、前記▲2▼のタイプに属するものが請求項4〜6に係る左右両用曲がり桝である。
【0032】
即ち、請求項4の左右両用曲がり桝は、桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略125mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.7/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.7/100の勾配をもつようにしたことを特徴とするものである。
【0033】
そして、請求項5の左右両用曲がり桝は、請求項4の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.4/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0034】
また、請求項6の左右両用曲がり桝は、請求項4の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.8/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0035】
請求項4の左右両用曲がり桝は、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を少し傾けると、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも、管径125mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい略1.7/100の勾配をもつようになるため、管径125mmの排水管の差込接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じる心配が解消される。
【0036】
勾配設定用筒体の上部開口端の勾配は、該上部開口端が水平となるように桝本体を傾けたとき、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.7/100の勾配をもつように、一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められるものであり、夾角をθとすると、勾配Tは次の近似式(2)で算出される。
【0037】
T=[1.7/sin(θ/2)]/100 ………(2)
この近似式(2)から判るように、勾配設定用筒体の上端開口部の勾配は夾角θが小さくなるほど大きくなり、夾角θが180°に近づくほど勾配は小さくなって1.7/100に近づくが、1.7/100以下となることはない。1.7/100以下では、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を傾けても、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線が、管径125mmの排水管に必要な1.7/100の流れ勾配よりも小さな勾配をもつことになるので、本発明の目的を達成することはできない。
【0038】
請求項5の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であるものは、上記の近似式(2)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略2.4/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径125mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.7/100の勾配をもつようになる。
【0039】
そして、請求項6の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であるものは、上記の近似式(2)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略1.8/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径125mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.7/100の勾配をもつようになる。
【0040】
次に、前記▲3▼のタイプに属するものが請求項7〜9に係る左右両用曲がり桝である。
【0041】
即ち、請求項7の左右両用曲がり桝は、桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略150mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.5/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.5/100の勾配をもつようにしたことを特徴とするものである。
【0042】
そして、請求項8の左右両用曲がり桝は、請求項7の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.1/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0043】
また、請求項9の左右両用曲がり桝は、請求項7の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.6/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0044】
請求項7の左右両用曲がり桝は、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を少し傾けると、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも、管径150mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい略1.5/100の勾配をもつようになるため、管径150mmの排水管の差込接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じる心配が解消される。
【0045】
勾配設定用筒体の上部開口端の勾配は、該上部開口端が水平となるように桝本体を傾けたとき、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.5/100の勾配をもつように、一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められるものであり、夾角をθとすると、勾配Tは次の近似式(3)で算出される。
【0046】
T=[1.5/sin(θ/2)]/100 ………(3)
この近似式(3)から判るように、勾配設定用筒体の上端開口部の勾配は夾角θが小さくなるほど大きくなり、夾角θが180°に近づくほど勾配は小さくなって1.5/100に近づくが、1.5/100以下となることはない。1.5/100以下では、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を傾けても、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線が、管径150mmの排水管に必要な1.5/100の流れ勾配よりも小さな勾配をもつことになるので、本発明の目的を達成することはできない。
【0047】
請求項8の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であるものは、上記の近似式(3)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略2.1/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径150mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.5/100の勾配をもつようになる。
【0048】
そして、請求項9の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であるものは、上記の近似式(3)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略1.6/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径150mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.5/100の勾配をもつようになる。
【0049】
次に、前記▲4▼のタイプに属するものが請求項10〜12に係る左右両用曲がり桝である。
【0050】
即ち、請求項10の左右両用曲がり桝は、桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略200mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.2/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.2/100の勾配をもつようにしたことを特徴とするものである。
【0051】
そして、請求項11の左右両用曲がり桝は、請求項10の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.7/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0052】
また、請求項12の左右両用曲がり桝は、請求項10の左右両用曲がり桝において、前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.3/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とするものである。
【0053】
請求項10の左右両用曲がり桝は、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を少し傾けると、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも、管径200mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい略1.2/100の勾配をもつようになるため、管径200mmの排水管の差込接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じる心配が解消される。
【0054】
勾配設定用筒体の上部開口端の勾配は、該上部開口端が水平となるように桝本体を傾けたとき、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.2/100の勾配をもつように、一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められるものであり、夾角をθとすると、勾配Tは次の近似式(4)で算出される。
【0055】
T=[1.2/sin(θ/2)]/100 ………(4)
この近似式(4)から判るように、勾配設定用筒体の上端開口部の勾配は夾角θが小さくなるほど大きくなり、夾角θが180°に近づくほど勾配は小さくなって1.2/100に近づくが、1.2/100以下となることはない。1.2/100以下では、勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を傾けても、湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線が、管径200mmの排水管に必要な1.2/100の流れ勾配よりも小さな勾配をもつことになるので、本発明の目的を達成することはできない。
【0056】
請求項11の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であるものは、上記の近似式(4)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略1.7/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径200mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.2/100の勾配をもつようになる。
【0057】
そして、請求項12の左右両用曲がり桝のように湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であるものは、上記の近似式(4)から、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配を略1.3/100に設定すればよく、このような勾配を有する上部開口端が水平となるように桝本体を傾けると適正な流れ勾配が付いて、両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも管径200mmの排水管の流れ勾配に等しい略1.2/100の勾配をもつようになる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【0059】
図1は本発明の一実施形態に係る左右両用曲がり桝の分解正面図、図2は同曲がり桝の平面図、図3及び図4は同曲がり桝の設置方法の説明図、図5は同曲がり桝の原理説明図である。
【0060】
この実施形態は、管径が100mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の90°曲がり桝であって、排水管接続口の中心軸線に2/100の勾配を付与する必要があるものを示している。
【0061】
この左右両用の90°曲がり桝は、図1に示すように、桝本体1と勾配設定用筒体2とで構成されている。
【0062】
図1,図2に示すように、この桝本体1の桝底部には、流れ勾配のない湾曲溝1aが略1/4円弧状に形成されており、該湾曲溝1aの両端には、管径100mmの排水管を接続するソケット形の一対の排水管接続口1b,1cが桝側壁から突出して形成されている。湾曲溝一端(左端)の排水管接続口1bの中心軸線LP と、湾曲溝他端(右端)の排水管接続口1cの中心軸線LQ との夾角θは、図2に示すように略90°に設定されており、上流側及び下流側の管径100mmの排水管(不図示)を排水管接続口1b,1cに差込むと略直角に接続できるようになっている。
【0063】
この桝本体1の上端は水平に開口され、この上端開口部1dに前記の勾配設定用筒体2が嵌合接続されるようになっている。また、桝本体1の桝底下面には環状の支持脚部1eが形成され、桝本体1の設置安定性が高められている。
【0064】
一方、勾配設定用筒体2は、図1に示すように、筒体下部が桝本体1の上端開口部1dへ嵌合される小径筒部2aに形成されている。そして、この勾配設定用筒体2の上部開口端2bは、下部開口端2cに対して略2.8/100の勾配をもって傾斜している。
【0065】
この勾配設定用筒体2の外面と桝本体1の上端開口部1dの外面には、目印2d,1fがそれぞれ形成されており、双方の目印2d,1fが上下に重なるように勾配設定用筒体2を桝本体1の上端開口部1dに嵌合接続すると、上部開口端2bの勾配が右上がり又は左上がりの勾配となり、勾配設定用筒体2の上下寸法の最も大きい側面部分と上下寸法の最も小さい側面部分が、桝本体1の左右対称線L(換言すれば排水管接続口1bの中心軸線LP と排水管接続口1cの中心軸線LQ との夾角θを二等分する線L)を挟んで左右対称位置となるように構成されている。
【0066】
そして、勾配設定用筒体2の嵌合接続作業や目印2d,1fの位置合わせを容易にするため、勾配設定用筒体2の外面に、相対向する一対の把手2e,2eが形成されている。
【0067】
この場合、図6に示すように、勾配設定用筒体2の小径筒部2aの外面に相対向する一対の位置決め用の凸条2f,2fを形成すると共に、桝本体1の上端開口部1dの内面に相対向する一対の凹溝1g,1gを形成し、該凸条2f,2fを該凹溝1g,1gに嵌め込むことによって、勾配設定用筒体2の上部開口端2bの勾配が右上がり又は左上がりの勾配となるように位置決めできるようにしておくと、目印2d,1fの位置合わせが不要となり、位置合わせの後で勾配設定用筒体2が回転することも防止できるので好ましい。
【0068】
尚、勾配設定用筒体2の位置決め手段は上記の凸条2fと凹溝1gに限定されるものではなく、例えば、勾配設定用筒体2の小径筒部2aの外周面と桝本体1の上端開口部の内周面を互いに噛み合う凹凸面に形成するなど、種々の手段を採用することができる。
【0069】
以上のような構成の左右兼用曲がり桝は、次の要領で排水管路の直角の屈曲点に設置される。
【0070】
まず、桝本体1の湾曲溝一端(左端)の排水管接続口1bを上流側排水管の接続口として、湾曲溝他端(右端)の排水管接続口1cを下流側排水管の接続口として使用する場合には、図3に示すように勾配設定用筒体2の上部開口端2bの勾配が右上がりの勾配となるように目印2d,1fを合わせて該筒体2を桝本体1の上端開口部1dに嵌合接続し、該筒体2の上部開口端2bに水準器10を載置して、上部開口端2bが水平となるように桝本体1を右側に少し傾けた状態で設置する。
【0071】
このように桝本体1を傾けると、湾曲溝一端(左端)の排水管接続口1bから他端(右端)の排水管接続口1cに向かって適正な流れ勾配が付き、両端の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ がいずれも、上流側及び下流側の管径100mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい略2/100の勾配tをもつようになる。
【0072】
即ち、図5に示すように、一端(左端)の排水管接続口1bの中心Pを通る中心軸線LP と、他端(右端)の排水管接続口1cの中心Qを通る中心軸線LQ との直交点をOとし、P−Oの長さ及びO−Qの長さをそれぞれSとすると、P−Qの長さは2S・sin(θ/2)であるから、双方の中心軸線LP ,LQ にそれぞれ一定の勾配tを与えるためには、中心Pと中心Qを結ぶ線LPQに、近似的に上記勾配tの2S/2S・sin(θ/2)倍の勾配T、つまり、上記勾配tの1/sin(θ/2)倍の勾配Tを与える必要がある。
【0073】
従って、双方の中心軸線の上記勾配tが2/100の場合、中心Pと中心Qを結ぶ線LPQに与える勾配Tは、前記の近似式(1)の通り、T=[2/sin(θ/2)]/100となり、夾角θが90°の場合、中心Pと中心Qを結ぶ線LPQに、[2/sin45°]/100の勾配T、つまり略2.8/100の勾配Tを与えればよいことになるので、上記のように桝本体1を傾けることによって線LPQの勾配Tを略2.8/100に設定すると、双方の中心軸線LP ,LQ の勾配tがいずれも略2/100の勾配tをもつようになる。
【0074】
このように双方の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ がいずれも、上流側及び下流側の管径100mmの排水管の適正な勾配に等しい略2/100の勾配tをもつと、排水管の差込接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差が生じることもなくなる。
【0075】
上記のように勾配を適正に設定して排水管の接続作業が終わると、上方から高さ調節用の筒体(不図示)を勾配設定用筒体2に嵌着して土中に埋設し、配管工事を完了する。
【0076】
一方、一端(左端)の排水管接続口1bを下流側排水管の接続口とし、他端(右端)の排水管接続口1cを上流側排水管の接続口として使用する場合は、勾配設定用筒体2を180°回転させて、図4に示すように該筒体2の上部開口端2bの勾配が左上がりの勾配となるように目印2d,1fを合わせて該筒体2を桝本体1の上端開口部1dに嵌合接続し、該筒体2の上部開口端2bに水準器10を載置して、上部開口端2bが水平となるように桝本体1を左側に少し傾けた状態で設置する。
【0077】
このように桝本体1を傾けると、湾曲溝他端(右端)の排水管接続口1cから一端(左端)の排水管接続口1bに向かって適正な流れ勾配が付き、上記と同じ原理で両端の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ がいずれも上流側及び下流側の排水管の流れ勾配に等しい略2/100の勾配tをもつため、上記と同様に排水管の接続作業を容易に行うことが可能となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じることがなくなる。
【0078】
なお、勾配設定用筒体2に、上流側と下流側を識別できるマーク(不図示)を形成しておくと、該筒体2を間違って180°逆向きに嵌合して反対の流れ勾配を付けることがなくなる利点があるので望ましい。
【0079】
上記実施形態の90°曲がり桝は、管径が100mmの排水管を排水管接続口1b,1cに接続するもので、排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ に2/100の勾配を付与する必要があるため、勾配設定用筒体2の上部開口端2bの勾配Tを略2.8/100に設定しているが、管径が125mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の90°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.7/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(2)のようにT=[1.7/sin(θ/2)]/100となり、θが90°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを2.4/100に設定すれば良いことになる。
【0080】
また、管径が150mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の90°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.5/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(3)のようにT=[1.5/sin(θ/2)]/100となり、θが90°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを2.1/100に設定すれば良いことになる。
【0081】
更に、管径が200mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の90°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.2/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(4)のようにT=[1.2/sin(θ/2)]/100となり、θが90°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを1.7/100に設定すれば良いことになる。
【0082】
図7は本発明の他の実施形態に係る左右両用曲がり桝の分解正面図、図8は同曲がり桝の平面図である。
【0083】
この実施形態は、管径が100mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の45°曲がり桝であって、排水管接続口の中心軸線に2/100の勾配を付与する必要があるものを示している。
【0084】
この左右両用の45°曲がり桝は、桝本体1と勾配設定用筒体2からなるもので、桝本体1の桝底部には、流れ勾配のない湾曲溝1aが略1/8円弧状に形成されている。そして、この湾曲溝1aの両端には、管径が100mmの排水管を接続するソケット形の排水管接続口1b,1cが桝側壁から突出して形成されており、一端(左端)の排水管接続口1bの中心軸線LP と、他端(右端)の排水管接続口1cの中心軸線LQ との夾角θが135°となっている。また、勾配設定用筒体2は、その上部開口端2bが下部開口端2cに対して略2.2/100の勾配Tをもって傾斜している。
【0085】
その他の構成は前述した実施形態の左右両用の90°曲がり桝と同様であるので、図7及び図8において同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0086】
このような構成の左右両用曲がり桝も、勾配設定用筒体2の上に水準器を載置して、該筒体2の上部開口端2aが水平となるように桝本体1を右側又は左側に少し傾けると、湾曲溝1aの一端の排水管接続口1bから他端の排水管接続口1cに向かって、又は、他端の排水管接続口1cから一端の排水管接続口1bに向かって適正な流れ勾配が付き、双方の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ がいずれも管径100mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい略2/100の勾配tをもつようになる。これは、双方の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ の夾角θが135°の場合、双方の排水管接続口1b,1cの中心P,Qを結ぶ線の長さが、中心軸線LP ,LQ の長さ(前述の中心P,Qから交点Oまでの長さ)の2・sin67.5°倍、つまり略1.8倍となるからである。
【0087】
従って、この左右両用曲がり桝も、双方の排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ の勾配と排水管の勾配とが一致するので、排水管の差込接続作業を容易に行うことができ、排水管の流れ勾配に誤差が生じることもなくなる。
【0088】
この実施形態の45°曲がり桝は、管径が100mmの排水管を排水管接続口1b,1cに接続するもので、排水管接続口1b,1cの中心軸線LP ,LQ に2/100の勾配を付与する必要があるため、勾配設定用筒体2の上部開口端2bの勾配Tを略2.2/100に設定しているが、管径が125mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の45°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.7/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(2)のようにT=[1.7/sin(θ/2)]/100となり、θが135°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを1.8/100に設定すれば良いことになる。
【0089】
また、管径が150mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の45°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.5/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(3)のようにT=[1.5/sin(θ/2)]/100となり、θが135°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを1.6/100に設定すれば良いことになる。
【0090】
更に、管径が200mmの排水管を排水管接続口に接続する左右両用の45°曲がり桝で、排水管接続口の中心軸線に1.2/100の勾配を付与する必要があるものでは、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tは、前記近似式(4)のようにT=[1.2/sin(θ/2)]/100となり、θが135°の場合、勾配設定用筒体の上部開口端の勾配Tを1.3/100に設定すれば良いことになる。
【0091】
以上、左右両用の90°曲がり桝と45°曲がり桝の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、任意の曲がり角を有する桝に適用できるものである。即ち、桝本体の湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と湾曲溝他端の排水管接続口の中心軸線との夾角θが何度であっても、排水管の管径に応じて、勾配設定用筒体の上部開口端に前記の近似式(1)〜(4)で求められる勾配Tを付けることによって、該筒体の上部開口端が水平となるように桝本体を傾けたとき、双方の排水管接続口の中心軸線の勾配を適正に設定できるものである。
【0092】
【発明の効果】
本発明の左右両用曲がり桝は、管径100mmの排水管を接続するものでは、双方の排水管接続口の中心軸線が管径100mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい2/100の勾配となるように、また、管径125mmの排水管を接続するものでは、双方の排水管接続口の中心軸線が管径125mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい1.7/100の勾配となるように、更に、管径150mmの排水管を接続するものでは、双方の排水管接続口の中心軸線が管径150mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい1.5/100の勾配となるように、更にまた、管径200mmの排水管を接続するものでは、双方の排水管接続口の中心軸線が管径200mmの排水管の適正な流れ勾配に等しい1.2/100の勾配となるように、一端の排水管接続口から他端の排水管接続口に向かって、或は、他端の排水管接続口から一端の排水管接続口に向かって、適正な流れ勾配を簡単に付けることができるため、排水管の差込接続作業が容易となり、排水管の流れ勾配に誤差を生じることもなくなるといった顕著な効果を奏し、また、左右両用であるため在庫の種類が半減するといった効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る左右両用曲がり桝の分解正面図である。
【図2】同曲がり桝の平面図である。
【図3】同曲がり桝の設置方法の説明図である。
【図4】同曲がり桝の設置方法の説明図である。
【図5】同曲がり桝の原理説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る左右両用曲がり桝の分解部分斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に係る左右両用曲がり桝の分解正面図である。
【図8】同曲がり桝の平面図である。
【図9】従来の左右兼用曲がり桝の正面図である。
【図10】従来の左右兼用曲がり桝の平面図である。
【図11】従来の左右兼用曲がり桝の設置方法の説明図である。
【図12】従来の左右兼用曲がり桝の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 桝本体
1a 湾曲溝
1b,1c 排水管接続口
1d 桝本体の上端開口部
2 勾配設定用筒体
2b 上部開口端
2c 下部開口端
LP 一端の排水管接続口の中心軸線
LQ 他端の排水管接続口の中心軸線
T 上部開口端の勾配
t 排水管接続口の中心軸線の勾配
θ 一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角

Claims (12)

  1. 桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略100mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、
    上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる2/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略2/100の勾配をもつようにしたことを特徴とする左右両用曲がり桝。
  2. 前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.8/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の左右両用曲がり桝。
  3. 前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.2/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の左右両用曲がり桝。
  4. 桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略125mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、
    上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.7/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.7/100の勾配をもつようにしたことを特徴とする左右両用曲がり桝。
  5. 前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.4/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の左右両用曲がり桝。
  6. 前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.8/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の左右両用曲がり桝。
  7. 桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略150mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、
    上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.5/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.5/100の勾配をもつようにしたことを特徴とする左右両用曲がり桝。
  8. 前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略2.1/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項7に記載の左右両用曲がり桝。
  9. 前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.6/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項7に記載の左右両用曲がり桝。
  10. 桝底部に流れ勾配のない湾曲溝を形成すると共に、この湾曲溝の両端に管径が略200mmの排水管を接続する排水管接続口を桝側壁から突出させて形成した桝本体と、この桝本体の上端開口部に嵌合接続される勾配設定用筒体とを備えた曲がり桝であって、
    上記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して、上記湾曲溝一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角に応じて定められる1.2/100より大きい所定の勾配をもって傾斜し、上記勾配設定用筒体の上部開口端が水平となるように上記桝本体を傾けると、上記湾曲溝両端の排水管接続口の中心軸線がいずれも略1.2/100の勾配をもつようにしたことを特徴とする左右両用曲がり桝。
  11. 前記桝本体の湾曲溝が略1/4円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略90°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.7/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項10に記載の左右両用曲がり桝。
  12. 前記桝本体の湾曲溝が略1/8円弧状に形成され、その一端の排水管接続口の中心軸線と他端の排水管接続口の中心軸線との夾角が略135°であり、前記勾配設定用筒体の上部開口端が下部開口端に対して略1.3/100の勾配をもって傾斜していることを特徴とする請求項10に記載の左右両用曲がり桝。
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