JP3665190B2 - 鳥害防止器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鳥害防止器具に係り、より詳細には、例えば、高圧送電線鉄塔のグランド線等の架線、あるいは架線架設用支持アームに飛来鳥が止まるのを防止する鳥害防止器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
高圧送電線鉄塔の架空地線であるグランド線は、避雷用として鉄塔の最頂部に架線されているため、ムクドリ等の鳥類の恰好の止まり場所となり、特に、揺れの少ない鉄塔付近のグランド線に止まることが多く、また、このようなグランド線等の架線を支持する架線架設用支持アームにも多く止まる。
ところで、このようにグランド線等に止まった鳥は、糞をしたり、営巣のために鉄線やビニール屑を運んでくるため、
(1)下方に架設(張設)されている高圧送電線に糞が付着して、該送電線を腐食させたり、鉄塔を汚したりする、
(2)糞により、送電線下の民家に干してある洗濯物や駐車している車を汚したりする、民家の雨樋を詰まらせたりする、
(3)営巣に際して、前記鉄線が送電線に触れて、停電事故の原因を起こしたりする、
等の課題がある。
【0003】
そこで、近年では、このような課題の生じる個所に、鳥害防止用細線を架設する手法が多く採用されている。本出願人も、このような器具に関して、先に、実公平7−33548号、実公平3−47396号公報に示すような鳥害防止器具を提案している。そして、この鳥害防止器具によれば、各種の飛来鳥がグランド線や架線架設用支持アームに止まるのを防止できるという利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来の種々の鳥害防止器具の場合、新たな課題があることが判った。すなわち、
(1)鳥害防止用細線を張設する際に、該鳥害防止用細線をキズ付け易い。
(2)グランド線や架線架設用支持アームの上方に張設した鳥害防止用細線は、過酷な環境下に曝されているため、風によって、途中で切断するおそれがある。
(3)鳥害防止用細線が切断すると、該鳥害防止用細線が垂れ下がった状態となるため、該鳥害防止用細線が送電線に接触して、絶縁破壊によって、送電事故が発生する。
(4)交換作業に手数を要する。
(5)任意の距離に張設することが難しい。
等の課題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に対処して創作したものであって、その目的とする処は、鳥害防止用細線が途中で切断しても、該鳥害防止用細線が垂れ下がった状態となるのを防止でき、しかも、該鳥害防止用細線を任意の距離に張設できる鳥害防止器具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そして、上記課題を解決するための手段としての本発明の鳥害防止器具は、飛来鳥が止まる可能性のある個所の上方に鳥害防止用細線を架設して、該個所に前記飛来鳥が止まるのを防止する鳥害防止器具において、該鳥害防止用細線を巻尺状に巻回した巻尺状本体部を有し、該鳥害防止用細線は該巻尺状本体部から繰り出し自在で、かつ巻き戻し方向に付勢され、
前記鳥害防止用細線の繰り出し側の先端が、他の巻尺状本体部に巻回し、
しかも、前記飛来鳥が止まる可能性のある個所が、高圧送電線鉄塔の架線、あるいは架線架設用支持アームであることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の鳥害防止器具において、前記巻尺状本体が、前記飛来鳥が止まる可能性のある個所に装着するための取付支持具を有することもできる。
【0008】
鳥害防止用細線は、通常、フッ素ビニリデン樹脂からなる細線を用いるが、他の各種の細線であればよい。送電線関係の個所で用いる場合は、絶縁性を有する材質のものを用いることが好ましい。
【0009】
また、前記巻尺状本体は、一般的な巻尺と同様であって、繰り出し、巻き戻し(巻き取り)が自在であって、本発明においては、通常の巻尺と異なるのは、通常の巻尺が、幅を有するメジャーからなるのに対して、細線からなる点に相違がある。そして、巻尺状本体においては、従来の巻尺と同様に、途中で、細線を固定・停止できる形態とすることが好ましい。
【0010】
本発明の鳥該防止器具は、グランド線の上方に張設する場合で説明すると、該グランド線に直接、または取付支持具を介して巻尺状本体部を取り付けると共に、該巻尺状本体部から鳥害防止用細線の繰り出し側を所定個所まで繰り出して、その先端を該グランド線に取り付けた他の巻尺状本体部に巻回することで、鳥害防止用細線を張設することができる。
そして、張設後、風等の影響によって、鳥害防止用細線が途中で切断した場合には、該鳥害防止用細線は巻尺状本体部に付勢された状態にあるので、そのまま直ちに巻尺状本体部に巻き取られる(巻き戻される)。
【0011】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明の鳥該防止器具によれば、鳥害防止用細線を巻尺状に巻回した巻尺状本体部を有し、該鳥害防止用細線は巻尺状本体部から繰り出し自在で、かつ巻き戻し方向に付勢されているので、その張設・交換作業を簡単に行え、また鳥害防止用細線が途中で切断しても、該鳥害防止用細線が巻尺状本体部に巻き取られ、送電事故等を防止できるという効果を有する。
【0012】
また、前記発明において、鳥害防止用細線の繰り出し側の先端が、他の巻尺状本体部に巻回してなる構成によれば、鳥害防止用細線が途中で切断しても、該鳥害防止用細線が切断個所から、それぞれの巻尺状本体部に巻き取られることから、送電事故等をより効果的に防止できるという効果を有する。更に巻尺状本体が、飛来鳥が止まる可能性のある個所に装着するための取付支持具を有する構成によれば、その張設作業を容易に行えるという効果を有する。更にまた、飛来鳥が止まる可能性のある個所が、高圧送電線鉄塔の架線、あるいは架線架設用支持アームである構成によれば、種々の個所における鳥害防止器具として利用できるという効果を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明を具体化した好ましい実施の形態例について説明する。ここに、図1〜図2は、本発明の実施形態を示し、図1は鳥害防止器具の斜視図、図2は鳥害防止器具を張設した状態の説明図である。
【0014】
本実施形態例の鳥害防止器具は、高圧送電線鉄塔に張設されているグランド線の上方に張設した場合の実施形態であって、概略すると、図1〜図2に示すように、鳥害防止用細線1を繰り出し・巻き戻し自在に巻回した巻尺状本体部2から構成されている。鳥害防止用細線1は、フッ素ビニリデン樹脂からなる細線が使用されていて、そして、その直径が0.5mm〜2mm程度のものが用いられている。鳥害防止用細線1の繰り出し側先端1aには、グランド線3に取り付けた架設取付部材4に係合する係止具5が設けてある。架設取付部材4は、細長板状あるいは棒状部材からなり、下端は、グランド線3を挟み、ボルト・ナットで締め付け固定できる固定具6を有し、上端には、係止具5と係合するクリップ状部材7が取り付けてある。これにより、巻尺状本体部2から繰り出した鳥害防止用細線1の繰り出し側先端1aをグランド線3の上方位置(グランド線に沿って平行に)に固定することができる。鳥害防止用細線1の長さは、通常、3m〜5m程度としている。これは、高圧送電線鉄塔におけるグランド線3に従来から張設している長さに対応させたものである。この長さが長い場合、風等によって揺れ易くなり、グランド線3との平行張設性が維持できないことがあるためである。なお、高圧送電線鉄塔、電柱、電線関連以外の場合は、10m程度のものとすることが好ましい。
【0015】
巻尺状本体部2は、通常の測定器具としての巻尺と同様の構成からなる。測定器具としての巻尺と相違するのは、繰り出される部分が帯状のメジャーであるのに対して、本実施形態のものは、前述した鳥害防止用細線1であるという点である。この巻尺状本体部2は、その中心軸10に付勢用のスプリング11により鳥害防止用細線1を常時、巻き戻せる状態にした構成からなる。この構成も一般的に周知の巻尺と同様の構成を用いている。すなわち、鳥害防止用細線1が巻き戻せる状態にあればよい。そして、この巻尺状本体部2は、その先端に鳥害防止用細線1を繰り出す孔9が設けてあり、また巻尺状本体部2をグランド線3に固定するための取付支持具8を有し、この取付支持具8は、ボルト・ナットで締め付け固定できる固定具12を有している。なお、この巻尺状本体部2と取付支持具8は、予め、接合した構造でも、後で固定する構造であってもよい。
【0016】
本実施形態の鳥害防止器具は、グランド線3に、架設取付部材4と、所定間隔をおいて取付支持具8を介して巻尺状本体部2を取り付け、この巻尺状本体部2の鳥害防止用細線1の先端1aに設けてある係止具5を引っ張って、巻尺状本体部2から鳥害防止用細線1を繰り出し、この鳥害防止用細線1の係止具5を架設取付部材4のクリップ状部材7に固定することにより、この鳥害防止用細線1をグランド線3に対して平行に張設することができる。
【0017】
そして、張設した後、風等の影響によって、鳥害防止用細線1が途中で切断した場合には、鳥害防止用細線1は巻尺状本体部2にスプリング11により付勢された状態にあるので、そのまま直ちに巻尺状本体部2に巻き取られる。この鳥害防止器具を取り外す場合は、鳥害防止用細線1の係止具5を架設取付部材4のクリップ状部材7から外すことによって、この鳥害防止用細線1は、自動的に、巻尺状本体部2に巻き取られるので、簡単に、取り替え、交換することができる。
【0018】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、種々、変形した構成とすることができる。例えば、図3〜図4に示すような構成とすることができる。この構成からなる鳥害防止器具は、2個の巻尺状本体部2、2が一対になっていて、一本の鳥害防止用細線1の一端が、一方の巻尺状本体部2に自動的に巻き戻しできるように巻き付けられていて、他端が、他方の巻尺状本体部2に自動的に巻き戻しできるように巻き付けられている構成からなる。換言すれば、前述した実施形態において、鳥害防止用細線1の先端側1aが、対となる他の巻尺状本体部2に巻回された構成からなる。そして、両巻尺状本体部2、2において、鳥害防止用細線1は、それぞれの巻尺状本体部2、2に巻き取られるようにスプリング等によって付勢されている。
そして、この鳥害防止器具をグランド線3に取り付けた場合、図4に示す形態となる。この構成にあっては、鳥害防止用細線1が途中で切断した場合、それぞれの鳥害防止用細線1が巻尺状本体部2、2に付勢力によって巻き取られるので、鳥害防止用細線1が垂れ下がるというおそれを解消できる。
【0019】
また、前述した各実施形態においては、鳥害防止器具をグランド線3に取り付けた構成で説明したが、高圧送電線鉄塔等における電線支持アームに取り付けることもできる。また、グランド線の他に、高圧送電線鉄塔等における送電線、電柱における配電線、電柱の電線支持アーム、鉄塔にも取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す鳥害防止器具の斜視図である。
【図2】図1の鳥害防止器具を張設した状態の説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す鳥害防止器具の斜視図である。
【図4】図3の鳥害防止器具を張設した状態の説明図である。
【符号の説明】
1・・・鳥害防止用細線、1a・・・鳥害防止用細線1の繰り出し側先端、2・・・巻尺状本体部、3・・・グランド線、4・・・架設取付部材、5・・・係止具、6・・・固定具、7・・・クリップ状部材、8・・・取付支持具、9・・・繰り出し孔、10・・・中心軸、11・・・スプリング、12・・・固定具

Claims (2)

  1. 飛来鳥が止まる可能性のある個所の上方に鳥害防止用細線を架設して、該個所に前記飛来鳥が止まるのを防止する鳥害防止器具において、該鳥害防止用細線を巻尺状に巻回した巻尺状本体部を有し、該鳥害防止用細線は該巻尺状本体部から繰り出し自在で、かつ巻き戻し方向に付勢され、
    前記鳥害防止用細線の繰り出し側の先端が、他の巻尺状本体部に巻回し、
    しかも、前記飛来鳥が止まる可能性のある個所が、高圧送電線鉄塔の架線、あるいは架線架設用支持アームであることを特徴とする鳥害防止器具。
  2. 前記巻尺状本体が、前記飛来鳥が止まる可能性のある個所に装着するための取付支持具を有する請求項1に記載の鳥害防止器具。
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