JP3666664B2 - 可逆的多色感熱記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆的多色感熱記録媒体及び可逆的多色熱発色性組成物に関するものである。
なお、本明細書の特許請求の範囲において用いる用語「記録媒体」は、表示媒体をも包含するものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤とも言う)と電子受容性化合物(以下、顕色剤とも言う)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られ、電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売機、科学計測機のプリンター、CRT医療計測用プリンター等に広く応用されている。しかし、従来の製品はいずれもその発色が不可逆的なもので、発色と消色を交互に繰り返し行わせることができない。
一方、特許公報によれば、発色剤と顕色剤との間の発色反応を利用した感熱記録媒体において、発色と消色を可逆的に行わせるものも幾つか提案されている。例えば、特開昭60−193691号公報によれば顕色剤として没食子酸とフロログルシノールとの組合せを用いたものが示されている。このものを熱発色させて得られる発色体は水又は水蒸気で消色するものである。しかし、この感熱記録媒体の場合、その耐水化に困難が伴う上に記録保存性に難点があり、更に発色体を消色させるための消色装置が大型になるという問題がある。
【0003】
特開昭61−237684号公報には、顕色剤にフェノールフタレン、チモールフタレン、ビスフェノール等の化合物を用いた書換形光記録媒体が示されている。このものは、これを加熱後に徐冷することにより発色体を形成し、一方、発色体を発色温度よりも一たん高い温度に加熱後に急冷すると消色させることができる。しかし、この記録媒体の場合は発色及び消色の工程が複雑である上に発色体を消色させて得られる消色体に未だ幾分の着色が見られ、コントラストの良い発色画像を得ることができない。特開昭62−140881号公報、特開昭62−138568号公報及び特開昭62−138556号公報には、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体が示されている。このものは低温で完全着色状態、高温で完全消色状態を示し、それらの中間温度で着色又は消色状態を保持させることができるもので、この媒体にサーマルヘッドで印字することにより、着色地肌(発色体)の上に白色文字(消色体)を記録することができる。従って、この記録媒体の場合は記録される画像がネガ画像のためにその用途が限定される上、記録画像保存のために画像を特定温度範囲内に保持する必要がある。
【0004】
特開平2−188294号公報及び特開平2−188293号公報には、それぞれ、顕色剤として顕色作用と減色作用を可逆的に行う没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩、及びビス(ヒドロキシフェニル)酢酸又は酪酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いたものが示されている。このものは、特定温度域で熱発色させ、それより高温での加熱により消色させることができるが、その顕色作用と減色作用とは競争的に起るため、これらの作用を熱的に制御することがむつかしく、良好な画像コントラストが得られにくい。
以上のように、発色剤と顕色剤との反応を利用した従来の可逆的感熱記録媒体は種々の問題点を含み、未だ不満足のものであった。
【0005】
一方、従来から多色記録に対する要望は大きく、近年はラベル、回数券、タック紙、ビデオプリンター等に使用される2色の感熱記録材料が実用化の域に達している。この製造法の骨子は、支持体上に異なった発色熱エネルギーで異なった色調に発色する高温及び低温発色層を積層させる点であり、2種類の方法が提案されている。その一つは、高温発色層の発色時に発色する低温発色層の画像を消色せず、高温発色層の発色時に得られる画像の色調を、高温層だけが発色する場合の色調と低温層が発色する場合の色調の中間色として得るものである。他は、高温発色層を発色させる場合に、適当な消色剤を使用して同時に発色する低温層の発色画像を消去するものである。しかし、前者では高温発色層の発色色調が低温発色層の発色色調を充分に隠せるものでなければコントラストの良い2色画像が得られず、低温発色層の発色色調が黒色では2色画像の形成が不能である。後者では、発色色調の組合わせは自由であるが、発色性と消色性の両立がむつかしいため充分満足できる消色剤が見当らない。また、3色以上の多色化やフルカラー化は現在のところ困難であるし、可逆的多色感熱画像形成法も見当らない。
【0006】
以上のように、多色記録への要望は大きなものがあり、実用性の高い多色記録媒体は市場ニーズが大きいと期待されているが、未だ研究は緒についたばかりと言うのが現状である。感熱表示媒体の分野は更に多色化の点でおくれており、現在の方式ではカラー化困難とするのが一般的な考え方である。例えば、金属錯塩系サーモクロミック材料を使用するサーマルディスプレーの場合は、熱可逆性で書き込み自由な簡易型ディスプレーとして注目されているが、コントラスト等に問題があって充分満足し得る段階にあるとは言えない。また、温度による有機化合物の透明度変化を利用したサーマルディスプレーも提案されているが、この場合は白黒画像しか得られないから、視覚に訴えるディスプレーや電子黒板として適切な方式とは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、発色剤と顕色剤との間の反応を利用した可逆的感熱記録媒体において、発色と消色を加熱のみで容易に行わせることができ、しかもその発色状態と消色状態を常温において安定に保持することが可能で、かつ消色温度が発色温度より低い可逆的多色感熱記録媒体及び可逆的多色熱発色性組成物を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示す可逆的多色感熱記録媒体が提供される。
【0009】
(1)加熱溶融状態からの急冷により発色状態を形成し、溶融発色温度より低温に加熱することにより消色状態を形成可能であり、少なくとも1種の電子供与性呈色性化合物と、炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物、及びフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種の電子受容性化合物とを含有し、互いに異なる発色色調及び消色開始温度を示す複数種の可逆的熱発色性組成物のそれぞれが独立したマイクロカプセルに含まれており、該可逆的熱発色性組成物を含むマイクロカプセルをそれぞれ分離・独立した状態で支持体上に有することを特徴とする可逆的多色感熱記録媒体。
(2)可逆的熱発色性組成物以外に、不可逆的熱発色性組成物を支持体上に存在させたことを特徴とする前記(1)の可逆的多色感熱記録媒体。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体及び表示媒体(以下に記す記録媒体には表示媒体を含める)では、顕色剤と発色剤が含まれているマイクロカプセルを複数種含有する記録層を備えており、複数種のマイクロカプセルは、それぞれの発色色調及び消色開始温度が異なっている。それゆえ、記録層が発色する温度以上で画像を熱印加すれば全部のマイクロカプセルが発色した混合色画像が得られ、この混合色画像に対して特定の消色温度で同一画像を熱印加すれば、その消色温度に該当するマイクロカプセルの色が消えた混合色又は単一色の画像が得られる。このような操作を繰り返すことによって、該記録層を構成する任意の単一色又は混合色の画像を得ることができる。なお、本発明では可逆的多色感熱記録層を構成するマイクロカプセルの一部の発色を非可逆的にしても良いが、この場合は非可逆的マイクロカプセルは一度発色すると消色不能なので、背景色として記録媒体に存在するだけである。
【0011】
本発明で用いる可逆的熱発色性組成物は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物からなるもので、その発色を加熱によって瞬時に起させることができ、その発色状態は常温でも安定的に存在する。一方、発色状態にある組成物は、発色温度より低い消色温度に加熱することにより消色させることができ、その消色状態は常温においても安定的に存在するものである。
本発明による可逆的熱発色性組成物(以下、単に組成物とも言う)の発色と消色、すなわち画像形成と画像消去の原理を図1に示したグラフで説明する。
グラフの縦軸は発色濃度を表し横軸は温度を表しており、実線1は加熱による画像形成過程を、破線3は加熱による画像消去過程を示したものである。Aは完全消去状態における濃度であり、BはT以上の温度に加熱した時の飽和発色状態における濃度であり、Cは飽和発色状態のT以下の温度における濃度であり、DはT〜T間の温度で加熱・消色した時の濃度を示している。
【0012】
組成物は、T以下の温度では無色の状態(A)にある。画像を形成させるためには、サーマルヘッド等によりT以上の温度に加熱すれば良く、発色(B)して画像を形成する。この画像は実線2に従ってT以下の温度に戻してもそのままの状態(C)を保ち、記録のメモリー性は失われない。
次に画像の消去を行うには、発色した組成物を発色温度よりも低いT〜T間の温度に加熱すれば良く、無色の状態(D)になる。この状態はT以下の温度に戻しても、そのままの無色の状態(A)を保持している。すなわち画像の形成過程は実線ABCの経路により、Cに至り画像が保持される。画像の消去過程は破線CDAの経路により、Aに至り消去状態が保持される。この画像の形成と消去の挙動特性は可逆性を持ち、何回も繰り返し行うことができる。
【0013】
本発明で用いる組成物の発色は、顕色剤と発色剤が加熱によって共融反応して形成された発色体組成物を、室温まで冷却することにより得られるものである。この発色体組成物は、溶融温度より低温側に消色温度領域を持つため、溶融発色状態から発色を保持したまま冷却して常温にするには、一般的には急冷であることが好ましい。徐冷になると消色温度領域を通るときに消色が起き、濃度が低下することが多い。
発色体組成物は、発色剤と顕色剤の分子が相互作用し、発色剤のラクトン環が開環して発色しているものと考えられる。溶融状態から急冷された状態の発色体組成物は、発色体分子のほか発色体の形成には直接関与していない顕色剤分子と発色剤分子を含んでいる。常温時の発色体組成物は、これらの分子間に凝集力が働き固化した状態にある。
【0014】
発色体組成物は、前記のように凝集した固体となっている。この状態の凝集構造は規則性を示すが、この規則性の程度は非常に高い場合もあるし、あまり高くない場合もあるが、これは顕色剤と発色剤の組合せや量比、或いは冷却条件等に依存する。このような凝集構造の形成は、基本的には発色体を形成している顕色剤分子のアルキル鎖構造部分と、発色体を形成していない過剰分の顕色剤分子のアルキル鎖構造部分との間に働く凝集力が主に作用しているものと推定される。このような凝集構造を形成していることが、発色体組成物の消色現象と関係するものである。
このような発色体組成物は、特定の温度領域に加熱して消色させることができる。この消色過程では発色体組成物の凝集構造が変化し、最終的には発色体から顕色剤分子が分離・結晶化して顕色剤単独の結晶を作り、安定した消色状態となることがX線で確認されている。
【0015】
本発明で用いる組成物では、発色体の形成とその消色の過程に顕色剤のアルキル基が大きな役割を果している。そのため、顕色剤の持つアルキル鎖部分の長さで発色及び消色温度の制御が可能となり、鎖長が長くなるほど発色及び消色温度が高温側へシフトする。これは、アルキル鎖部分の長さによって顕色剤分子の凝集性や運動性が変化するためである。
顕色剤のアルキル鎖長と発色開始温度と消色開始温度との関係を具体的に示すと、表1及び図2のとおりである。
【表1】
Figure 0003666664
【0016】
表1及び図2は、代表的顕色剤である各種鎖長のホスホン酸と、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオランから得られる可逆的熱発色性組成物について、その発色・消色開始温度とホスホン酸のアルキル鎖長との関係を示すものである。図2の曲線に付記したP14〜P20の数字はそれぞれのアルキル鎖長を示す。
図2は発色体の温度を上げていったとき、その発色体を通過する光量の変化を測定した結果を示すもので、初期の光量を1.0としている。従って、カーブの立ち上がるところが消色開始温度であり、カーブが降下して初期と同じになるところが発色開始温度である。図2から、アルキル鎖が長くなるほど消色開始温度が高温側へシフトし、かつ発色開始温度も高温側へシフトすることが明確に観察される。
【0017】
本発明で用いる可逆的熱発色性組成物は、基本的にアルキル鎖構造を持つ前記顕色剤と発色剤とを組合せた組成物であり、個々の顕色剤に対して好ましい発色剤が存在する。該可逆的熱発色性組成物を構成する顕色剤と発色剤の組合せは、両者を溶融温度以上に加熱して得られる発色状態の組成物を、溶融温度より低い温度へ加熱したときに起きる消色のし易さ、すなわち消色性と、発色状態の色調等の特性により適当に選択される。このうち消色性については、その組合せによって得られる発色状態組成物の示差熱分析(DTA)、又は示差走査熱量分析(DSC)における昇温過程に現れる発熱ピークの有無で判断できる。この発熱ピークは組成物を特徴づける消色現象と対応するものであり、消色性の良好な組合せを選択する基準となる。なお、組成物中には第3物質が存在しても講わず、例えば高分子化合物が存在してもその可逆的な消発色挙動を保つことができる。
【0018】
次に、本発明による多色画像形成機構について詳細に説明するが、本発明の可逆的多色感熱記録媒体では、複数種のマイクロカプセルが、それぞれ異なった色調及び消色開始温度を持つことを特徴にしている。
前記のように、本発明ではマイクロカプセルの全てを発色させた後に、その一部のマイクロカプセルを消色することで、任意の混合色及び単一色より成る画像を得ることができる。これが可能となったのは、本発明に使用される可逆的熱発色性組成物が発色温度より低温側にその消色開始温度を持つことと、該組成物の発色開始温度と消色開始温度のコントロールが材料―――特に顕色剤―――の選択で可能になったためであり、本発明の可逆的多色感熱記録媒体は、従来技術の類推からは考えられない画期的な可逆的多色感熱記録媒体である。
【0019】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体は、発色色調及び消色開始温度が異なる複数種の組成物を用意し、それら組成物を各独立して含有するマイクロカプセルを複数種作製し、これらのマイクロカプセル混合物を一つの記録層に含有させることによって作製することもできる。また、本発明の記録媒体は、不可逆的熱発色性組成物(消色温度が発色温度よりも高いか、或いは消色温度を持たず消色困難な熱発色性組成物を言う)を含有していても良い。
【0020】
次に、本発明による多色画像形成機構を、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の参考例として示される複数の記録層を有する可逆的多色感熱記録媒体の基本的構成図を示す。図3は支持体Sの上に発色色調及び消色開始温度の異なった可逆的感熱記録層A,B,Cが積層されたものであり、Mは樹脂中間層を示し、Pは保護層を示している。
図3の各可逆的感熱記録層A,B,Cについて、その発色開始温度と消色開始温度の関係を図4(a)、(b)、(c)に示す。図4において、横軸は温度、縦軸は発色濃度を示す。図中、実線のカーブは消色状態から温度を上げていったときの濃度変化を示しており、例えば記録層Aでは濃度が温度TAで立ち上り、この温度以上で発色状態になる。このTAを記録層Aの発色開始温度とする。同様に記録層B,Cの発色開始温度はTB,TCである。また、図中鎖線のカーブは発色状態の記録層温度を室温から上げていったときの濃度変化を示しており、例えば記録層Aでは濃度がTAで急に低下し消色する。このTAを記録層Aの消色開始温度とする。記録層B,Cについても同様にTB,TCが消色開始温度である。
記録層A,B,Cの発色開始温度と消色開始温度はそれぞれ異なっており、発色開始温度と消色開始温度の間の矢印で示した領域、すなわち消色温度領域は各記録層の間でずれている。
【0021】
次に、図4に示す発色開始温度と消色開始温度を持つ3層の可逆的感熱記録層からなる記録媒体を例に、その記録方法を説明する。図4(a)、(b)、(c)から、各層の消色開始温度はAが最も低温側、Cが最も高温側にあり、Bがこれらの中間にあることが分る。今、この記録媒体を記録層Cの発色開始温度TCより高い温度Tに一時的に加熱し冷却すると、記録層Cだけでなく記録層A,Bも発色するため、記録媒体の色は、A,B,Cの3層の混合色になる。
次に、この混合色(A,B,C)に発色した記録媒体を、記録層Bの消色温度領域にある温度T(TA<T<TC)に一時的に加熱し冷却すると、温度Tで記録層Bは消色するが、Tは記録層Aの発色開始温度TA以上で記録層Cの消色開始温度TC以下にあるから記録層A及びCは消色しない。それゆえ、混合色(A,B,C)の記録媒体を温度Tに一時的に加熱すると混合色(A,C)が得られる。
【0022】
混合色(A,C)に発色した記録媒体を、記録層Aの消色温度領域にある温度T(TA<T<TB)に一時的に加熱し冷却すると記録層Aのみが消色し、記録層Cは発色のままであるから記録媒体の色は記録層Cのみの色になる。
同様にして、記録層の全部が消色状態にある記録媒体を記録層Bの発色開始温度以上で記録層Cの消色温度領域にある温度Tに加熱すれば混合色(A,B)が得られ、この発色状態にある記録媒体をTに一時的に加熱すれば記録層Bの発色した色が得られる。また、Tに一時的に加熱して得た混合色(A,B,C)の記録媒体を温度Tに加熱すれば、記録層Aのみが消色して混合色(B,C)が得られる。更に、記録層の全部が消色状態にある記録媒体を温度Tに一時的に加熱すれば、記録層Aのみが発色した色が得られる。
【0023】
図4に示した3種の記録層A,B,Cを有する記録媒体において、その加熱温度と得られる色の関係を表2にまとめる。
【表2】
Figure 0003666664
【0024】
ここで、加熱温度とはその温度に一時的に加熱することを意味しており、例えばT→Tということは、一時的にTに加熱・冷却後、再びTに一時的に加熱・冷却することを意味する。
ここでは可逆的感熱記録層が3層の場合について説明したが、2層の場合、或いは4層以上の場合も同様に多色の記録を行うことができる。2層の場合は混合色と単一色を合せて3色の画像が可能であり、3層では7色、4層では15色の画像が得られる。以上の説明から分るように、発色している各記録層を、消色開始温度が高温側にある記録層から順次消色していくことで全記録層を消色すれば、初期状態にすることができる。また、この操作によって記録媒体は多色画像の形成を繰り返し行うことが可能になる。
【0025】
次に、図5(a)(b)(c)に示す消色開始温度、発色開始温度をもつ3層より成る記録媒体の多色記録について説明する。
この3層は発色開始温度がほぼ等しく、消色開始温度のみが異なる。始めに3層すべてを発色させる温度Tに一時的に加熱し、混合色(A,B,C)を得る。この状態の記録媒体をTに一時的に加熱するとA層のみが消色して混合色(B,C)となる。また、混合色(A,B,C)或いは混合色(B,C)を一時的にTに加熱すると、A,B層又はB層が消色してC層のみの発色となる。従って、この場合には3色の記録が可能である。
以上の説明からも分かるように、発色開始温度が同一であっても消色開始温度に差があれば多色画像を形成することができる。
【0026】
本発明の可逆的感熱記録媒体において、発色剤と組合せて用いられる顕色剤は、基本的に分子内に発色剤を発色させることができる顕色能を示す構造と、分子間の凝集力をコントロールするアルキル鎖構造部分を併せ持つ化合物であり、炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂肪族カルボン酸化合物やフェノール化合物、又は炭素数10〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、或いは炭素数5〜8のアルキル基を持つカフェー酸のアルキルエステル等である。脂肪族基には、直鎖状又は分枝状のアルキル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、アルコキシ基、エステル基等の置換基を持っていてもよい。以下に、その顕色剤について具体的に例示する。
【0027】
(a)有機リン酸化合物
下記一般式(1)で表されるものが好ましく用いられる。
【化1】
−PO(OH) (1)
(ただし、Rは炭素数12以上の脂肪族基を表す)
一般式(1)で表される有機リン酸化合物の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、ヘキサコシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸等。
【0028】
有機リン酸化合物としては、下記一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホン酸も好ましく使用される。
【化2】
Figure 0003666664
(ただし、Rは炭素数11〜29の脂肪族基である)
一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシドデシルホスホン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン酸、α−ヒドロキシテトラコシルホスホン酸等があげられる。
【0029】
(b)脂肪族カルボン酸化合物
下記一般式(3)で表されるα−ヒドロキシ脂肪酸が好ましく用いられる。
【化3】
−CH(OH)−COOH (3)
(ただし、Rは炭素数12以上の脂肪族基を表す)
一般式(3)で表されるα−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
α−ヒドロキシドデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカン酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒドロキシオクタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン酸、α−ヒドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキシヘキサコサン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸等。
【0030】
脂肪族カルボン酸化合物としては、ハロゲン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位又はβ位の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられる。このような化合物の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモエイコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フロルドデカン酸、2−フロルテトラデカン酸、2−フロルヘキサデカン酸、2−フロルオクタデカン酸、2−フロルエイコサン酸、2−フロルドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデカン酸、パーフロルオクタデカン酸等。
【0031】
脂肪族カルボン酸化合物としては、炭素鎖中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基がある脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位又はγ位の炭素がオキソ基となっているものも好ましく用いられる。このような化合物の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
2−オキソドデカン酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソヘキサデカン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキソエイコサン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキソドデカン酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソヘキサデカン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキソエイコサン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキソヘキサデカン酸、4−オキソオクタデカン酸、4−オキソドコサン酸等。
【0032】
脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(4)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。
【化4】
Figure 0003666664
(ただし、Rは炭素数12以上の脂肪族基を表し、Xは酸素原子又はイオウ原子を表し、nは1又は2を表すが、Xnが−SO−基であっても良い)
一般式(4)で表される二塩基酸の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
ドデシルリンゴ酸、テトラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデシルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ酸、デトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テトラデシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、オクタデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、ドコシルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ドデシルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、ヘキサデシルジチオリンゴ酸、オクタデシルジチオリンゴ酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ酸、テトラコシルジチオリンゴ酸、ドデシルスルホンブタン二酸、テトラデシルスルホンブタン二酸、ヘキサデシルスルホンブタン二酸、オクタデシルスルホンブタン二酸、エイコシルスルホンブタン二酸、ドコシルスルホンブタン二酸等。
【0033】
脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(6)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。
【化5】
Figure 0003666664
(ただし、R,R,Rは水素又は脂肪族基を表し、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基である)
一般式(5)で表される二塩基酸の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
ドデシルブタン二酸、トリデシルブタン二酸、テトラデシルブタン二酸、ペンタデシルブタン二酸、オクタデシルブタン二酸、エイコシルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、2,3−ジヘキサデシルブタン二酸、2,3−ジオクタデシルブタン二酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二酸、2−メチル−3−テトラデシルブタン二酸、2−メチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−エチル−3−ドデシルブタン二酸、2−プロピル−3−ドデシルブタン二酸、2−オクチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−テトラデシル−3−オクタデシルブタン二酸等。
【0034】
脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(6)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。
【化6】
Figure 0003666664
(ただし、R,Rは水素又は脂肪族基を表し、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基である)
一般式(6)で表される二塩基酸の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
ドデシルマロン酸、テトラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、テトラコシルマロン酸、ジドデシルマロン酸、ジテトラデシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メチルエイコシルマロン酸、メチルドコシルマロン酸、メチルテトラコシルマロン酸、エチルオクタデシルマロン酸、エチルエイコシルマロン酸、エチルドコシルマロン酸、エチルテトラコシルマロン酸等。
【0035】
脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(7)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。
【化7】
Figure 0003666664
(ただし、R10は炭素数12以上の脂肪族基を表し、nは0又は1を表し、mは1,2又は3を表し、nが0の場合、mは2又は3であり、nが1の場合はmは1又は2を表す)
一般式(7)で表される二塩基酸の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
2−ドデシル−ペンタン二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二酸、2−オクタデシル−ペンタン二酸、2−エイコシル−ペンタン二酸、2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ドデシル−ヘキサン二酸、2−ペンタデシル−ヘキサン二酸、2−オクタデシル−ヘキサン二酸、2−エイコシル−ヘキサン二酸、2−ドコシル−ヘキサン二酸等。
【0036】
脂肪族カルボン酸化合物としては、長鎖脂肪酸によりアシル化されたクエン酸等の三塩基酸も好ましく用いられる。その具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
【化8】
Figure 0003666664
【0037】
(c)フェノール化合物
下記一般式(8)で表される化合物が好ましく用いられる。
【化9】
Figure 0003666664
(ただし、Yは−S−,−O−,−CONH−又は−COO−を表し、R11は炭素数12以上の脂肪族基を表し、nは1,2又は3の整数である)
一般式(8)で表されるフェノール化合物の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
p−(ドデシルチオ)フェノール、p−(テトラデシルチオ)フェノール、p−(ヘキサデシルチオ)フェノール、p−(オクタデシルチオ)フェノール、p−(エイコシルチオ)フェノール、p−(ドコシルチオ)フェノール、p−(テトラコシルチオ)フェノール、p−(ドデシルオキシ)フェノール、p−(テトラデシルオキシ)フェノール、p−(ヘキサデシルオキシ)フェノール、p−(オクタデシルオキシ)フェノール、p−(エイコシルオキシ)フェノール、p−(ドコシルオキシ)フェノール、p−(テトラコシルオキシ)フェノール、p−ドデシルカルバモイルフェノール、p−テトラデシルカルバモイルフェノール、p−ヘキサデシルカルバモイルフェノール、p−オクタデシルカルバモイルフェノール、p−エイコシルカルバモイルフェノール、p−ドコシルカルバモイルフェノール、p−テトラコシルカルバモイルフェノール、没食子酸ヘキサデシルエステル、没食子酸オクタデシルエステル、没食子酸エイコシルエステル、没食子酸ドコシルエステル、没食子酸テトラコシルエステル等。
【0038】
フェノール化合物としては、下記一般式(9)で表されるカフェー酸アルキルエステルを使用することもできる。
【化10】
Figure 0003666664
(但し、R12は炭素数5〜8のアルキル基である)
一般式(9)で表されるカフェー酸アルキルエステルを具体的に示すと、カフェー酸−N−ペンチル、カフェー酸−n−ヘキシル、カフェー酸−n−ヘプチル、カフェー酸−n−オクチル等が挙げられる。
【0039】
(d)メルカプト酢酸の金属塩
一般式(10)で表されるアルキル又はアルケニルメルカプト酢酸の金属塩も好ましく使用される。
【化11】
(R13−S−CH−COO) M (10)
(ただし、R13は炭素数10〜18の脂肪族基を表し、Mはスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表す)
一般式(10)で表されるメルカプト酢酸金属塩の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
デシルメルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメルカプト酢酸スズ塩、テトラデシルメルカプト酢酸スズ塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸スズ塩、オクタデシルメルカプト酢酸スズ塩、デシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ドデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、テトラデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、オクタデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ドデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オクタデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢酸銅塩、ドデシルメルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメルカプト酢酸銅塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、オクタデシルメルカプト酢酸銅塩等。
【0040】
本発明で用いる発色性組成物は、基本的には前記顕色剤と発色剤を組合せて形成されるものである。本発明で用いる発色剤は電子供与性を示すものであり、それ自体無色或いは淡色の染料前駆体であり、特に限定されず、従来公知のもの、例えばトリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物、インドリノフタリド系化合物等が用いられる。その発色剤の具体例を以下に示す。
本発明に用いる好ましい発色剤として下記一般式(11)のフルオラン化合物がある。
【化12】
Figure 0003666664
(式中、R14は水素原子、アルキル基、アリル基、環状アルキル基又はアルコキシアルキル基を、R15はアルキル基、環状アルキル基、アリル基、アルコキシアルキル基又は置換されていても良いフェニル基を表す。Xは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アルコキシアルキル基又はハロゲン原子を、Yは低級アルキル基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。)
【0041】
一般式(11)の化合物を具体的に示すと、以下の化合物が例示される。
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−オクチル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−オクチル−N−iso−プロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ブチル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−sec−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ブチル−N−iso−プロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ブチル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン。
【0042】
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−テトラデシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ドデシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−デシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジシクロヘキシルエチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルエチル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルエチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジシクロヘキシルメチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルメチル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルメチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルメチル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシルメチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン。
【0043】
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジアリルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−オクチル−N−アリルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ヘキシル−N−アリルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−アリルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−アリルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジエトキシエチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシエチル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシエチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシエチル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシエチル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシメチル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシメチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エトキシメチル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ヘキサデシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
【0044】
2−アニリノ−3−メトキシ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メトキシ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メトキシ−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メトキシ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシ−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシエチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシエチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシエチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシメチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシメチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−エトキシメチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メトキシメチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、 2−ベンジルアミノ−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン

2−ベンジルアミノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−(m−トリクロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−(N−メチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、
【0045】
2−アニリノ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(ジエトキシエチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−エトキシエチル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−エトキシエチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−エトキシエチル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(o−クロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−ブロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(o−フロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−パルミチルアミノ)フルオラン、
2−(p−クロルアニリノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−ヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−エトキシエチル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−エトキシエチル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
【0046】
2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(o−メトキシベンゾイルアミノ)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(N−n−ヘキシル−N−iso−アミルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N−メチル−P−トルイジノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−P−トルイジノ)フルオラン、
2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(o−メトキシカルボニルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
【0047】
2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、
2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−エチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4,−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4,−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジプロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アセチルアミノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アセチルアミノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アセチルアミノ−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アセチルアミノ−3−メチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
【0048】
2−アミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アミノ−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピルル−p−クロルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アミノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メトキシ−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メトキシ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−アミノ−3−メトキシ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
【0049】
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,3−ジメチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、
2−メチル−6−ジメチルアミノフルオラン、
2−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−メチル−6−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオラン、
2−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−メチル−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−メチル−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロルメチルアニリノ)フルオラン、
3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
4−メトキシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−シアノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−シアノ−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−シアノ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
2−シアノ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−シアノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
2−シアノ−6−(N−シクロヘキシル−N−n−デシルアミノ)フルオラン。
【0050】
2−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロル−6−ジプロピルアミノフルオラン、
2−クロル−6−ジブチルアミノフルオラン、
3−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−クロル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−クロル−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロルアニリノ)−3−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(2,3−ジクロルアニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−エトキシエチルアミノ−3−クロル−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−ベンジルアミノ−4−クロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジベンジルアミノ−4−クロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−ベンジル−p−トリフロルメチルアニリノ)−4−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン等。
【0051】
一般式(10)以外にも本発明に用いる発色剤として好ましいフルオラン化合物は多数あり、具体的には以下の化合物が例示される。
2−アニリノ−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロル−6−ピロリジノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオラン、
2−メシジノ−3−メチル−4′,5′−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、
2−(α−ナフチルアミノ)−3,4−ベンゾ−4′−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、
2−ピペリジノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−n−プロピル−p−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、
2−(ジ−N−p−クロルフェニル−メチルアミノ)−6−ピロリジノフルオラン、
2−(N−n−プロピル−m−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(ジ−n−アミルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(ジ−n−ヘキシルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジアリルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラン等。
【0052】
フルオラン化合物以外でも本発明に用いる発色剤として好ましい化合物は多数あり、具体的には以下の化合物が挙げられる。
ベンゾロイコメチレンブルー、
2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)〕−6−(0−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、
2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)〕−9−(0−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、
3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4−クロル−5−メトキシフェニル)フタリド、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、
6′−クロル−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
6′−ブロモ−2′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン等。
【0053】
本発明で用いる組成物に含まれる発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の物性によって適切な比率を選択する必要があるが、その範囲はモル比で発色剤1に対し顕色剤が1から20の範囲、好ましくは2から10の範囲である。顕色剤及び発色剤は単独でも2種以上混合して使用しても良いが、発色剤と顕色剤の割合によって消色特性が変化し、比較的顕色剤が多い場合は消色開始温度が低くなり、比較的少ない場合は消色が温度に対してシャープになる。従って、この割合は用途や目的に応じて適当に選択すればよい。
本発明で用いる熱発色性組成物は、基本的に前記の顕色剤と発色剤によって成り立つものであるが、種々の特性、例えば消色性や保存性等の改善を目的に、顕色剤の結晶化をコントロールする効果のある添加剤等を含有させることができる。
【0054】
前記可逆的感熱記録層を複数層設けることによって該記録媒体を多色化させる場合は、支持体上に熱発色性組成物を1種類だけ含有する可逆的感熱記録層を複数層積層させるだけでも良いが、積層させる記録層の間に樹脂中間層を設けるのがより望ましい。ここで用いられる樹脂中間層は、加熱時に記録層相互が混ざらないようにするためのものであり、耐熱性樹脂で形成するのが好ましい。また、支持体は紙、合成紙、プラスチックフィルム或いはこれらの複合体、ガラス板等であり、記録層を保持できるものであればよい。
前記の可逆的感熱記録層は、前記の熱発色性組成物が存在すればどのような態様のものでも良く、例えば顕色剤と発色剤を混合・溶融して膜とし、これを冷却して可逆的感熱記録層としても良い。しかし、通常はバインダー樹脂内に顕色剤及び発色剤を充分良く分散して可逆的感熱記録層とするのが良く、この方法で長寿命の可逆的多色感熱記録媒体が得られる。
【0055】
バインダー樹脂としては、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、ゼラチン、カゼイン、澱粉、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、塩素化塩化ビニル樹脂、これらの樹脂の混合物等が用いられる。
【0056】
顕色剤及び発色剤は、マイクロカプセル中に内包して用いられる。顕色剤、発色剤のマイクロカプセル化は、コアセルベーション法、界面重合法、インサイチュ重合法など公知の方法によって行えばよい。
本発明の可逆的多色感熱記録媒体においては、必要に応じて塗布特性或いは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記録紙に用いられている種々の添加剤、例えば分散剤、界面活性剤、高分子カチオン系導電剤、填料、発色画像安定剤、酸化防止剤、光安定化剤、滑剤等を記録層に加えることも出来る。
【0059】
本発明の記録媒体は、発色色調及び消色開始温度の異なる組成物のそれぞれをマイクロカプセル化し、これを混合したものを支持体上に塗工することによって作製することができる。
すなわち、常法によって、発色色調及び消色温度の異なる組成物をそれぞれ独立して含有する複数種のマイクロカプセル混合物を作製し、これを常法に従って支持体上に塗工すれば良い。マイクロカプセル壁形成用樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられる。
マイクロカプセルを支持体上に塗工するのに使用するバインダー樹脂としては、通常の記録層形成用耐熱性樹脂を使用すれば良く、前記の各種バインダー樹脂が用いられる。また、マイクロカプセルを含有する記録層の熱的及び機械的強度を向上させるために、該層のバインダー樹脂に硬化性樹脂を使用し、設層後に硬化させる方法は該層の設層方法として推奨される。
【0060】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体は、その表面に保護層を形成させることができる。保護層は、熱印加時の熱と圧力で表面が変形したり変色したりすることを防止する役割のほか、耐薬品性、耐水性、耐摩擦性、ヘッドマッチング性等を向上させる役割も行うものである。保護層を形成する材料は、耐熱性で且つ強度の大きい樹脂フィルムを使用するのが望ましく、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、芳香族ポリエステルフィルム、ポリパラバン酸フィルム等が使用される。このような保護層の形成で、前記のように耐熱性が向上すると共に、有機溶剤、可塑剤、油、汗、水等の接触に対する抵抗力も増加し、悪い環境でも画像の形成及び消去を問題なく繰り返すことのできる記録媒体を得ることができる。また、保護層中に光安定化剤を含有させることで画像及び地肌の耐光性が著しく改良された記録媒体が得られ、高分子カチオン系導電剤の添加で帯電防止を可能とし、さらに保護層に有機又は無機フィラー及び滑剤を含有させることにより、サーマルヘッド等との接触で生じるスティッキング等の問題もなく、信頼性及びヘッドマッチング性にすぐれた感熱記録媒体を得ることができる。
【0061】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体では、必要に応じて支持体と記録層の間にアンダーコート層を設置しても良い。
アンダーコート層は、断熱性向上、支持体と記録層間の接着性向上、記録層作成時の溶剤に対する支持体の耐性向上、熱印加時の支持体による熱溶融性インクの吸収防止等の目的で設置するものであり、支持体の種類を勘案して設置の有無を定めれば良い。アンダーコート層の重要な役割の一つは断熱性向上であるが、これは印加熱エネルギーを無駄なく熱記録形成や熱消去に役立たせるためのものであり、断熱層の設置で発色及び消色をシャープに行うことができる。断熱を目的とするアンダーコート層の形成は、支持体上に有機又は無機材質より成る微小中空体粒子を塗工すれば良く、具体的にはガラス又はセラミックス、或いはプラスチック等で形成された粒径10〜50μm程度の微小中空体を、バインダー樹脂と共に溶剤に良く分散させて支持体上に均一に塗布・乾燥させれば良い。
【0062】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体は、前記のように発色色調及び消色開始温度の異なる各種のマイクロカプセル化組成物を支持体上に塗工して記録層を形成させることによって製造するができる。更に、複数層の記録層を積層させたうちの少なくとも一層をマイクロカプセル含有層とし、その他の層は通常の熱発色性組成物含有層とすることも可能である。
本発明では、支持体に透明フィルムを使用することで透明記録媒体を得ることができ、これは表示媒体に好ましく使用される。この場合は、保護層に使用するフィルムも透明度の高い方が好ましいことは言うまでもない。
【0063】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体を初期状態にするためには、該記録媒体の記録層に含まれている可逆的熱発色性組成物の全部が発色する温度に一時的に加熱して、可逆的熱発色性組成物の全部を発色状態にしてから、発色した該組成物のうち消色開始温度が高温側にある組成物から低温側にある組成物の順に、消色温度領域に加熱して記録層に存在する可逆的熱発色性組成物の全部を消色状態にすれば良い。
記録画像の形成は、使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等特に限定されない。同様に、記録画像の消去も加熱ローラー、面状発熱体、恒温槽、温風、サーマルヘッド等消去の温度条件が与えられるものであれば特に限定されない。
【0064】
本発明で多色画像を得るためには前記の可逆的多色感熱記録媒体を使用し、2種以上の組成物を加熱・発色させた後、所定の色の組成物をその消色温度に加熱・消去されば良い。ところで、表2に記載したように参考例として示される3層構成の多色記録層で多色画像を得るためには、複数の熱印加が必要である。そこで、熱印加可能な発熱体が一個の記録装置では画像形成に長時間を要するから、複数個の発熱体を備えた装置を用いることが好ましい。
本発明の多色画像形成に用いられる記録装置は、複数種の組成物のうちの任意の組成物をその発色温度以上になるように画像状に熱印加できる発熱体と、任意の組成物をその消色温度になるように画像状に熱印加できる発熱体と、各組成物をその消色温度に全体に熱印加できる発熱体を備えたものである。この場合、各発熱体は複数の発熱体からなる発熱体群であることができる。
【0065】
図6は、参考例として示される3層の可逆的記録層を持つ記録媒体のための記録装置の基本的構成を示しており、L、L、Lは3つの各層を全面的にその消色温度に加熱する消色用発熱体であり、H 、H、Hは各層を画像状に加熱するための発熱体である。記録媒体の各記録層の消色温度領域が図4と同じである場合、全体消色用の発熱体L、L、Lは、それぞれ記録層を温度T、T、Tに順次加熱できるように設定されており、記録媒体が既に多色画像を形成していても、この部分を通過させれば全部の記録層が消色される。その後、記録媒体は画像状に熱印加できる発熱体H、H、Hからなる画像形成部を通過する。このうちHの発熱体は発色用であり、必要に応じて画像状に温度T、T又はTに加熱できるように発熱する。続くH、Hはそれぞれ温度T及びTに記録層を加熱できるように必要に応じ画像状に発熱し、Hで発色した記録層のうちの所要の色を消色する。具体的には、例えば図4のC層の色のみ必要な画像部分であれば、HはTに加熱できるように、H及びHはそれぞれT、Tに加熱できるように設定しておく。H通過でA、B、Cの全層が発色するが、Hを通過するとB層が消色しHを通過すればA層が消色するので、その画像部分はC層のみの色となる。また、記録媒体が複数種のマイクロカプセルで構成されている場合は、上記の各記録層を各マイクロカプセルと同一に考えれば良く、図6の装置で多色画像を効率良く形成させることができる。
【0066】
発熱体としては、画像状に熱を加える記録部分は一般的な熱記録用サーマルヘッドを、全体消色部分の発熱体はヒートローラー又はサーマルヘッドを用いることができる。なお、可逆的記録層又はマイクロカプセルの全消色を記録部分の発熱体で行うこともでき、この場合は全体消色部分の発熱体を省略できる。
本発明の可逆的多色感熱記録媒体において、一部の記録層又はマイクロカプセルが不可逆性の場合も、全層又は全部のマイクロカプセルが可逆性の場合と同一装置を使用して効率的な画像の形成及び消去が可能であるが、この場合は当然のことながら全層又は全部のマイクロカプセルを初期状態にすることはできず、その不可逆性組成物の発色が残る。なお、不可逆性組成物が存在する場合の画像形成及び消去の状況は可逆性組成物のみを対象として考えれば良い。
【0067】
本発明において、効率の良い表示を行うのに好ましい表示装置の基本構成を図7に示す。(a)はシート状の表示媒体に、全体消色用の発熱体L’、L’、L’と画像形成用の発熱体H’、H’、H’が接しており、移動する表示媒体に熱を印加し、画像の形成と消去を行う。この場合、固定された表示媒体に対し発熱体が移動してもよい。(b)はエンドレスベルト状の表示媒体に対し、同様に画像形成用と消去用の発熱体が設置されている。
ここで、参考例として示される表示媒体の各画像形成層の消色温度領域が図4と同じである場合、全体消色用の発熱体L’、L’、L’は、それぞれ記録層を温度T、T、Tに順次加熱されるように設置されており、表示媒体が既に多色画像を形成していても、この部分を通過すれば記録層が消色されて初期状態にすることができる。
【0068】
その後、表示媒体は画像状に熱を印加できる発熱体H’、H’、H’からなる記録部分を通過する。このうちH’の発熱体は発色用であり、必要に応じて画像状に温度T、T又はTに一時的に加熱できるように発熱する。続くH’、H’はそれぞれ温度T及びTに記録層を加熱できるように必要に応じて画像状に発熱し、H’で発色した記録層のうち所要の色を消去させる。具体的には、例えば図4のC層の色のみ必要な画像部分であれば、H’はTに加熱できるように、H’及びH’はそれぞれT、Tに加熱できるように設定される。H’通過でA、B、Cの全層が発色するが、H’通過でB層が消色し、H’通過でA層が消色するので、その画像部分はC層のみの色となる。なお、具体的な画像印加用及び全体消色用発熱体は記録媒体の場合と同一で良い。一部の記録層が不可逆層より成る場合についても、記録媒体の場合と同様に可逆層による画像形成及び消去を行えば良い。また、複数種のマイクロカプセルで標示媒体が形成されている場合も、図7の装置で効率良く多色画像を形成させることができる。
【0069】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこの実施例で限定されるものではない。なお、以下に示す部はいずれも重量基準である。
【0079】
参考例1
下記の顕色剤及び発色剤を含む組成物A及びBを、それぞれボールミルで粒径1μm程度になるまで十分に粉砕・分散して記録層形成用塗布液を作製した。
〔組成物A〕
発色剤:2−(N−メチル)アニリノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)
フルオラン 10部
顕色剤:ドコシルホスホン酸
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイト社製;VYHH)
45部
トルエン 200部
メチルエチルケトン 200部
〔組成物B〕
発色剤:2−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)
フルオラン 10部
顕色剤:ヘキサデシルホスホン酸 35部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイト社製;VYHH)
45部
トルエン 200部
メチルエチルケトン 200部
【0080】
厚さ100μmのポリエステルフィルム上に、塗布液Aを塗布・乾燥して膜厚約5μmの記録層Aを設けた。次に、記録層Aの上に、ポリビニルアルコールの10wt%水溶液を塗布・乾燥して厚さ約2μmの中間層を設けた。更に、中間層の上に、塗布液Bを塗布・乾燥して膜厚約5μmの記録層Bを設けた。
一方、厚さ4.5μmのポリエステルフィルムの片面に、接着剤層として飽和ポリエステル樹脂〔東洋紡(株)製:バイロン300〕のトルエン/メチルエチルケトン溶液を塗布・乾燥した。この層の厚さは約0.5μmであった。次に、記録層Bの上に、このフィルムを接着剤層と接するように重ね、圧力2kg(線圧)で温度125℃のヒートローラーを通して圧着した。
以上のようにして、中間層を挾んで記録層AとBを持ち、更に表面に保護層を持った記録媒体を得た。この記録媒体を125℃のホットプレート上に約10秒間のせて急冷した後、温度82℃のオーブン中に3分間入れて記録層Aを消色し、続いて温度63℃のオーブン中に3分間入れて記録層Bを消色した。この操作によって該記録媒体は両記録層が消色した初期状態となった。
【0081】
記録媒体の発色特性を調べるために次の操作(i)及び(ii)を順次行い、それぞれの段階での発色色調を調べた。それぞれの加熱及び冷却操作は、ホットプレート上に10秒間のせてから直ちに裏面を1℃の冷却板に接触させる方法で行った。
(i)加熱温度 125℃・急冷→色調:あずき色(赤と緑の混合色)…A、B
両方とも発色
(ii)加熱温度 65℃・急冷→色調:緑…Aは発色、Bは消色
同様に下記の操作(i)及び(ii)を順次行った。
(i)加熱温度 125℃・急冷→色調:あずき色(赤と緑の混合色)…A、B
両方とも発色
(ii)加熱温度 85℃・急冷→色調:赤…Aは発色、Bは発色
以上の結果から、この記録媒体は1又は2段階の加熱・冷却操作によって3色の画像形成が可能なことが分かった。これらは、いずれも次の操作(i)及び(ii)を順次行うことで初期状態に戻すことができた。
(i)加熱温度 85℃・急冷
(ii)加熱温度 65℃・急冷
【0084】
参考例2
下記組成物A及びBを使った以外は参考例1と同様にして記録媒体を得た。
〔組成物A〕
発色剤:2−アニリノ−6−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)
フルオラン 10部
顕色剤:ドコシルホスホン酸 45部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイト社製;VYHH)
45部
トルエン 200部
メチルエチルケトン 200部
〔組成物B〕
発色剤:1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)
フルオラン 10部
顕色剤:ヘキサデシルホスホン酸 35部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイト社製;VYHH)
45部
トルエン 200部
メチルエチルケトン 200部
【0085】
この記録媒体を参考例1と同様にして初期状態とした後、次の操作(i)及び
(ii)を順次行って発色特性を調べた。
(i)加熱温度 125℃・急冷→色調:あずき色(赤と緑の混合色)…A、B
両方とも発色
(ii)加熱温度 65℃・急冷→色調 :緑…Aは発色、Bは消色
同様に下記の操作(i)及び(ii)を順次行った。
(i)加熱温度 125℃・急冷→色調:あずき色(赤と緑の混合色)…A、B
両方とも発色
(ii)加熱温度 85℃・急冷→色調 :赤…Aは消色、Bは発色
以上の結果から、この記録媒体は3色の画像形成が可能なことが分った。これらの色は、参考例1と同様にして初期状態とすることができ、発色・消色は安定して繰り返すことができた。
次に、記録媒体を初期状態として、サーマルヘッドを使って下記(i)、(ii)の条件で画像状に熱を印加して発色色調を調べた。
(i)印加電圧13.3V、パルス幅1.8msec→色調:あずき色…A、B発色
(ii)印加電圧13.3V、パルス幅0.5msec→色調:赤…Bのみ発色
このように、熱の印加条件によって発色色調の異なる画像が形成できた。
【0102】
実施例1
以下の方法により、可逆的熱発色性組成物を芯材とするマイクロカプセルを作成した。
芯材としての2−アニリノ−6−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)フルオランとドコシルホスホン酸のモル比1:4混合物を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VYHH)1.5gを塩化メチレン20gに溶解した液に分散し、これを界面活性剤を含む水溶液中に入れて乳化(W/O型)した。高速撹拌しながら塩化メチレンを蒸発させてカプセル壁を作り、ろ過・水洗・減圧乾燥してマイクロカプセル粉末Aを得た。同様にして、芯材として、1,2.ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオランとヘキサデシルホスホン酸のモル比1:4混合物を含むマイクロカプセルBを得た。
次に下記の組成の記録層形成用塗布液を調製した。
【0103】
〔記録層形成用塗布液組成〕
マイクロカプセルA 5部
マイクロカプセルB 5部
アイオノマー水性ディスパージョン
(大日本インキ社製;ハイドランAP−40) 30部
メラミン系架橋剤
(大日本インキ社製;DECKAMINE PM−N 1.5部
触媒(大日本インキ社製;CATALYST ES−2) 0.7部
この液を厚さ100μmのポリエステルフィルム上に塗布し、100℃で10分間乾燥して厚さ約10μmの記録層を形成させた。
この記録媒体を参考例1と同様な方法で初期状態とした後、参考例2と同様にして発色特性を調べた。その結果、参考例2と同様な発色特性が得られた。
【0109】
【発明の効果】
本発明の可逆的多色感熱記録媒体及び表示媒体では、熱を印加するだけで容易に多色画像を形成することができ、この画像は常温で安定に保持することができるうえ、その多色画像は消去が可能なので繰り返し使用することができる。形成される多色画像の発色色調は組成物の選択によって自由に変えることができるから、三原色を発色剤とすることによってフルカラー画像も形成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いる組成物の発色濃度と温度の関係を示すグラフで、発色及び消色原理の説明図である。実線(A→B→C)は画像形成過程を、破線(C→D→A)は画像消去過程を示す。
【図2】 長いアルキル鎖を持つホスホン酸を顕色剤にした組成物について、その光の透過度と温度との関係を示す図である。
【図3】 本発明の参考例として示される可逆的多色感熱記録媒体の基本的構成の一例を示す図である。
【図4】 本発明の参考例として示される可逆的多色感熱記録層において、該記録層を構成する各層の濃度と温度の関係を表す図である。
【図5】 図4と同一の関係を表す別の例を示す図である。
【図6】 本発明の可逆的多色感熱記録媒体に記録するための、記録装置の基本的構成を示す図である。
【図7】 本発明の表示装置の基本的構成を示す図である。この図において(a)はシート状の表示媒体を使用した場合、(b)はエンドレスベルト状の表示媒体を使用した場合の装置における基本的構成を示している。

Claims (2)

  1. 加熱溶融状態からの急冷により発色状態を形成し、溶融発色温度より低温に加熱することにより消色状態を形成可能であり、少なくとも1種の電子供与性呈色性化合物と、炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物、及びフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種の電子受容性化合物とを含有し、互いに異なる発色色調及び消色開始温度を示す複数種の可逆的熱発色性組成物のそれぞれが独立したマイクロカプセルに含まれており、該可逆的熱発色性組成物を含むマイクロカプセルをそれぞれ分離・独立した状態で支持体上に有することを特徴とする可逆的多色感熱記録媒体。
  2. 可逆的熱発色性組成物以外に、不可逆的熱発色性組成物を支持体上に存在させたことを特徴とする請求項1に記載の可逆的多色感熱記録媒体。
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