JP3670030B2 - Mdc蛋白質およびそれをコードするdna - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はMDC蛋白質、それをコードする遺伝子DNAおよび該DNAを用いる遺伝子解析法に関し、医療、診断等の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】
癌の発症には細胞の蛋白質の変異が重要な役割を演ずるという考え方は古くから知られている。近年の遺伝子工学の発達は特定蛋白質をコードする遺伝子DNAの増幅や癌細胞における遺伝子変異の解析を可能にし、癌研究の分野においても飛躍的な発展をもたらした。
これまでに細胞の癌化、癌細胞の異常増殖に関与すると考えられている蛋白質をコードする遺伝子(癌遺伝子)の解析、同定が進み、その数は数十に及んでいる。一方これと反対に作用するもの(癌抑制遺伝子)がここ数年脚光を浴びており、これまでに癌抑制遺伝子として、網膜芽細胞腫のRb遺伝子(Friend,S.H.et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 84, 9095, 1987)、大腸癌のp53遺伝子(Lane,D.P. et al., Nature, 278, 261, 1979) およびAPC遺伝子( Kenneth,W.K., et al, Science 253, 661, 1991)、Wilms腫瘍のWT1遺伝子(Call,K.M. et al., Cell, 60, 509, 1990) などが発見されており、 p53遺伝子の場合には、変異遺伝子を家系を通じて伝えている例がある(”Li-Fraumeni 症候群”(Makin, D. et al, Science 250, 1233, 1990; Srivastava,S. et al, Nature 348, 747, 1990 ) )ことが知られている。また、癌の発生、進展悪性化、転移などには一つの遺伝子の異常だけでなく複数の遺伝子の異常が関与していることが次第に明らかになりつつあり、さらに多くの未同定の癌遺伝子、癌抑制遺伝子が存在するものと考えられている。それらの発見、解明は研究、臨床の専門家はもとより全世界の人々から期待されているところである。
【0003】
乳癌は遺伝性(家族性)乳癌と非遺伝性(散発性)乳癌に分けられ、遺伝性乳癌は発症年齢の区分から早発型と晩発型に分けられる。このうち少なくとも遺伝性で早発型の乳癌においては、家系解析によって第17番染色体のごく一部が欠けている頻度が極めて高いことが明らかとなっている( Hall,J.M. et al., Science, 250, 1684-1689, 1990) 。また、これと同じ部位は遺伝性卵巣癌でも高頻度に欠失していることが示されている( Narod,S.A. et al., Lancet, 338,82-83,1991)。
従って、この欠失部位に癌抑制遺伝子が存在し、その欠損や変異によってひき起こされる蛋白質の欠損や異常が乳癌や卵巣癌の原因の一つであると考えられている。
また一般の(散発性)乳癌の発生においても、この部位の遺伝子の後天的な変異や欠損による蛋白質の異常や欠損が起こり、その細胞が癌となるケースとして関与しているものと考えられている(Sato et al.,Cancer Res.,51, 5794-5799,1991) 。このためこの部位に存在する原因遺伝子を単離し、蛋白質を同定することは、今や世界中の医師や研究者のみならず一般の人々、特に乳癌患者の多い欧米では女性にとって切実な問題として期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、乳癌および卵巣癌に関わる新規な蛋白質と、それをコードする遺伝子、さらにそれらを用いた癌の検査方法、診断方法等を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ヒト第17番染色体のDNA断片を導入したコスミド・クローンを多数作成した。さらにその多数のコスミド・クローンについて、そのDNA断片をプローブとした蛍光 in situ ハイブリダイゼーション法(FISH法;Inazawa et al., Genomics, 10, 1075-1078, 1991 )によって染色体上での存在位置を決定した。これら染色体上の位置を決定したコスミド・クローン(コスミド・マーカー)によって第17番染色体についての非常に詳細な物理的染色体地図を作成した。プローブとした各コスミドのクローン名と、決定された染色体上の位置についての一覧を表1〜3および図1に示した。図1ではクローン名はクローン番号でのみ示してある。
【0006】
【表1】
【0007】
【表2】
【0008】
【表3】
【0009】
これらのマーカーの中から、個体によって制限酵素断片の長さが異なる性質(RFLP:Restriction Fragment Length Polymorphism:制限酵素断片長多型)を持つもの、すなわちRFLPマーカーを選び出した。表4〜6に、選ばれたマーカークローンと、使用する制限酵素名、およびそれによって検出される複数種の断片の具体的断片長を記載した。
【0010】
【表4】
【0011】
【表5】
【0012】
【表6】
【0013】
RFLPマーカーは、これを用いることによって両親から受け継いだ2本の相同染色体を多型性の差により識別できる( informative,ただし、両方が同じ多型パターンを示す場合には識別できない: not informative )という特徴を有している。この2本の相同染色体の多型性パターンの差(ヘテロ接合性)が、正常組織で存在し、癌組織で消失している現象(LOH:loss of heterozygosity) が検出されることは、片方の染色体でそのRFLPマーカー部位が欠失していることを意味する。また一般的に、一対の染色体のうち一方の欠失と他方の変異などによる両方の染色体上の癌抑制遺伝子の不活化が癌化につながるものと考えられており、多くの癌に共通して欠失している領域に癌抑制遺伝子が存在しているものと考えられている。
本発明者らは、このようにして得た詳細な染色体地図とRFLPマーカーを使用して、約300例の乳癌と約100例の卵巣癌について第17番染色体のLOHを調べた結果、ヘテロ接合性が識別可能なケースにおいて、17q21付近のcCI17−701とcCI17−730の二つのコスミド・マーカーの間の領域(2.4cM)が高頻度に欠失していることが明らかとなった。
卵巣癌における第17番染色体染色体長腕の部分的欠失を図2に示した。黒丸はヘテロ接合性の消失(LOH)、白丸は保持を表している。2カ所の共通欠失領域は傍線で示した。
乳癌における第17番染色体染色体長腕の部分的欠失を図3に示した。黒丸はヘテロ接合性の消失(LOH)、白丸は保持を表している。2カ所の共通欠失領域は傍線で示した。
【0014】
この領域は遺伝性乳癌の家系解析から原因遺伝子の存在が示唆されている領域と一部が重なりあっていた。両者の重なりあう領域の中のコスミド・クローンをプローブとして、650例の乳癌症例における変異を、サザンブロット解析によって調べたところ、2例において、上記で選別されたコスミド・クローンcCI17−904に含まれるDNAの一部の領域が数倍に増幅していることが明らかとなった。この異常について詳細に調べたところ、約6〜9Kbの断片が4〜6コピー程度の異常な繰り返しとしてつながっていることが分かった。さらに、このコスミド・クローンの制限酵素断片のうち種を越えて保存されている配列を有する断片をプローブとして、cDNA(メッセンジャーRNAから逆翻訳された相補配列DNA)ライブラリーをスクリーニングした結果、新規な蛋白質をコードする遺伝子を単離した。この遺伝子の配列構造を決定し、乳癌についての遺伝子異常の有無を調べたところ、明らかな遺伝子変異が同定された。これらのことから、本蛋白質の欠損や異常およびこれをコードする遺伝子DNAの欠失や変異が乳癌・卵巣癌の発生に深く関与していることが明らかとなった。
上記の、マーカー群から該遺伝子の単離までの過程、さらに乳癌組織で遺伝子の異常が起きていた箇所を図4に示した。クローン名はクローン番号でのみ示してある。
【0015】
本発明は、例えば本蛋白質の欠損や異常の有無あるいはそれをコードする遺伝子の欠失や変異の有無を調べることによって、少なくとも、乳癌・卵巣癌の一部についてのリスク診断、早期発見、経過観察、治療方針の決定、予後の推定などの困難な問題に対する解決方法と材料を提供し、この分野の技術を飛躍的に進歩させ得るという点できわめて重要である。
すなわち本発明は、(1)配列番号1、2、3または4に示されたアミノ酸配列を有する蛋白質の、全部または一部を含むものからなる蛋白質、(2)配列番号5、6、7、8または9に示された塩基配列を有するDNAの全部または一部を含むものからなるDNA、(3)配列番号5、6、7、8または9に示された塩基配列を有するDNAの、全部または一部を組み込んだプラスミド、該プラスミドで形質転換された宿主細胞および該宿主細胞培養物より発現産物を回収することを含む蛋白質の製造方法、(4)配列番号1、2、3または4で表される蛋白質の全部または一部を含むものを抗原とする抗体、(5)配列番号5、6、7、8または9で表されるDNA配列の一部を含むプライマー、プローブまたはマーカー、またはこれらを使用することを特徴とする遺伝子解析方法、からなる。これら蛋白質とDNAに関しては、それと実質的に同等であるものも本発明に含まれる。
【0016】
以下に本発明を詳細に説明する。
(1)cDNAクローンの単離
ヒト第17番染色体のコスミド・クローンは、例えばヒト第17染色体だけを含むヒト−マウスの雑種細胞から染色体DNAを抽出し、時野らの報告した方法(Tokino et al., Am.J.Hum.Genet., 48, 258-268, 1991) により、その染色体DNA断片をpWEX15などのベクターに組み込むことにより作成することができる。この中から、全ヒトDNAをプローブとしてコロニーハイブリダイゼーションを行って、ヒト染色体由来の挿入配列(インサート)を持つクローンを選び出すことができる。
こうして得られるヒト第17染色体由来DNAを含む多数のコスミド・クローンについて、FISH法により、染色体上の位置を決定してマーカーとし、詳細な物理的染色体地図を作成することができる。また、制限酵素を用いて切断した断片長のパターンからRFLPマーカーを選別することができる(Nakamura et al., Am.J.Hum.Genet.43, 854-859,1988) 。この地図とRFLPマーカーを利用して癌患者癌組織のDNAについてLOH(ヘテロ接合性の消失)を調べ、癌組織における染色体上の共通欠失領域を第17番染色体のq21付近のきわめて小さい領域に限局化することができる。
この限局化された領域内に存在するコスミド・クローンをプローブとして癌組織DNAのサザンブロット解析を行うことにより、癌組織における遺伝子異常に関わっている配列を有するクローンを選択することができる。さらにコスミド・クローンの制限酵素断片をプローブとして、種々の哺乳動物の染色体DNAに対するサザンブロット法を行うことにより、種を越えて保存されている基本的な細胞機能に関わるDNA配列を含む断片を選択することができる。重要な蛋白質をコードしているDNA配列領域は種を越えて保存されていることが多く、実際、現在までに単離された遺伝性疾患の遺伝子はその多くが種を越えて保存されている(Call,K.M. et al. Cell, 60, 509-520, 1990)。
このようにして得られたDNA断片をプローブとして用いることにより、ヒト第17番染色体のq21付近の限局化された領域に存在する遺伝子のcDNAをクローニングすることができる。cDNAの塩基配列は常法に従って決定することができる(Maniatis,J. et al. Molecular Cloning 2nd.ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, N.Y.1989)。
このようにして得られた遺伝子DNAのクローンは、その配列についてのSSCP法( Orita,M. et al, Genomics, 5, 874-879, 1984 )( Orita,M. et al. Cell, 60, 509-520, 1990 ) 、RNase Protection法( Winter, E., Perucho,M. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 7575-7579, 1985 )( Myers,R.M., et al. Science, 230, 1242-1246, 1985 ) などを用いた癌患者での異常の有無、異常の出現頻度の検索により、目的の原因遺伝子のクローンであることを確かめることができる。
【0017】
(2)遺伝子の全構造の確認
上記の方法により得られたcDNAは、配列番号6および7の新規なDNA配列であることが確認され、対応する配列番号2および3のアミノ酸配列が判明した。さらに5′RACE法、RT−PCR法などによって、配列番号8に示されるDNA配列と対応する配列番号4に示されるアミノ酸配列が明らかにされた。さらに染色体DNAについては、もとのコスミドクローンcCI17−904の塩基配列を解析し、cDNAの塩基配列と比較することによって、イントロン−エクソン結合部が確認され、イントロン/エクソンを含む配列番号9の構造が明らかにされた。
本発明者らは、これらすべてに共通のアミノ酸配列であるところの配列番号1で示される配列の全部または一部を含む蛋白質をMDC蛋白質と命名し、以下MDC蛋白質と記載する。同様に配列番号5には、MDC蛋白質をコードするDNAに共通のDNA配列が示されている。
本発明のDNAは、その一部をプライマーまたはプローブとして用いることにより、遺伝子解析、診断に利用することができる。「一部」とは、プライマーまたはプローブとして使用するオリゴヌクレオチドが本発明のDNA配列と相補的な少なくとも約6個の塩基配列からなり、好ましくは少なくとも約8個の塩基配列、さらに好ましくは約10〜12個の、さらに好ましくは約15〜25個の塩基配列からなる対応するポリヌクレオチドを意味する。
このDNAがコードするMDC蛋白質は全部または一部をエピトープとして用いて、抗体の作成およびその抗体を用いる研究用、診断用試薬として利用することができる。「エピトープ」とは、ポリペプチドの抗原決定基を意味し、一般に少なくとも5個のアミノ酸で構成される。(例えば、6個のアミノ酸で構成されるポリペプチドが抗体と結合することは公知である。公表特許公報60-500684 号)MDC蛋白質の一部とは、本発明のMDC蛋白質の連続するアミノ酸配列を有する少なくとも約3〜5個のアミノ酸、好ましくは少なくとも約8〜10個のアミノ酸、さらに好ましくは少なくとも約11〜20個のアミノ酸からなるポリペプチドを意味する。また約20個以上のアミノ酸からなるポリペプチドであっても使用できることは言うまでもない。
「実質的に同等である」とは、MDC蛋白質およびその一部からなるものにおいて、それらのアミノ酸配列が1つまたは複数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入を伴うものであって、MDC蛋白質を用いる研究、診断に同等の効果を奏するものを意味し、これら均等物も本発明に含まれる。また本発明のDNAの場合も、「実質的に同等である」とは上記蛋白質の場合と同様の意味(ただし、1つまたは複数個の塩基配列の置換、欠失、挿入を伴うもの)を示すものである。
【0018】
(3)組換え発現ベクターとその形質転換体
上記記載の方法により得られたヒトMDC蛋白質をコードする遺伝子DNAあるいはその断片を適切なベクターに組み込み、該ベクターを適切な宿主細胞に移入することにより形質転換体を得ることができる。これを常法により培養し培養物よりヒトMDC蛋白質を大量に生産することができる。さらに具体的には、ヒトMDC蛋白質をコードするDNAまたはその断片を、その発現に適したベクターのプロモーター下流に制限酵素とDNAリガーゼを用いる公知の方法により再結合して組換え発現ベクターを作成することができる。使用できるベクターとしては、例えば大腸菌由来のプラスミドpRB322,pUC18,枯草菌由来のプラスミドpUB110,酵母菌由来のプラスミドpRB15,ファージベクタ−λgt10,λgt11あるいは動物ウイルス由来のベクタ−SV40などが挙げられるが宿主内で複製、増幅可能なベクターであれば特に限定されない。プロモーターおよびターミネーターに関してもヒトMDC蛋白質をコードするDNA塩基配列の発現に用いられる宿主に対応したものであれば特に限定されず、宿主に応じて適切な組み合わせも可能である。用いるDNAはヒトMDC蛋白質をコードするDNAであれば何れでも良く、配列番号1、2、3または4記載の塩基配列に限定されるものではなく、意図的であるか否かにかかわらず塩基配列の一部が置換、欠損、挿入、あるいはこれらが組み合わされた塩基配列を有するDNAであってもよい。また化学合成によって合成されたものでも良い。
【0019】
このようにして得られた組換え発現ベクターはコンピテント細胞法(J. Mol. Biol., 53, 154, 1970)、プロトプラスト法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929, 1978)、リン酸カルシウム法(Science, 221, 551, 1983)、インビトロパッケージング法(Proc. Natl, Acad. Sci. USA, 72, 581, 1975)、ウイルスベクター法(Cell, 37, 1053, 1984)などにより宿主に導入し、形質転換体が作製される。宿主としては大腸菌、枯草菌、酵母および動物細胞などが用いられ、得られた形質転換体はその宿主に応じた適切な培地中で培養される。培養は通常20℃〜45℃、pH5〜8の範囲で行われ、必要に応じて通気、撹拌が行われる。培養物からのMDC蛋白質の分離・精製は公知の分離・精製法を適宜組み合わせて実施すれば良い。これらの公知の方法としては塩析、溶媒沈殿法、透析ゲルろ過法、電気泳動法、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィーなどが挙げられる。
【0020】
(4)抗体の作成
抗体は、MDC蛋白質の全部あるいは一部分を抗原として、通常の方法で作成することができる。例えば、ポリクローナル抗体はマウス、モルモット、ウサギ等の動物の皮下、筋肉内、腹腔内、静脈に複数回接種し十分に免疫した後、斯かる動物から採血、血清分離して作製する。なお、市販のアジュバントも使用できる。
モノクローナル抗体は、例えば、MDC蛋白質で免疫したマウスの脾細胞と市販のマウスミエローマ細胞との細胞融合により得られるハイブリドーマを作成後、該ハイブリドーマ培養上清、または該ハイブリドーマ投与マウス腹水から調製することができる。
抗原とするMDC蛋白質は必ずしも全アミノ酸構造を有する必要はなく、部分構造を有するペプチド、その変異体、誘導体、あるいは他のペプチドとの融合ペプチドであってもよく、調製法は生物学的手法、化学合成手法いずれでもよい。
これら抗体はヒト生体試料中のMDC蛋白質の同定や定量を可能とし癌診断試薬などに使用できる。
MDC蛋白質の免疫学的測定法は、公知の方法に準ずればよく、たとえば蛍光抗体法、受身凝集反応法、酵素抗体法などいずれの方法においても実施できる。
【0021】
(5)ヒト癌組織の遺伝子解析
遺伝子解析される生体試料はヒト正常組織、各種ヒト癌組織をはじめヒト血液、体液、分泌液などを用いることができる。DNAの抽出・調製は、たとえば(Sato T., et al. Cancer Res., 50, 7184, 1990 )の方法で行う。
本発明により提供されるヒトMDC蛋白質をコードする遺伝子DNAの制限酵素断片をプローブとして、または該遺伝子DNAの中から適切な位置の塩基配列を適宜選択し、その合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いることにより該遺伝子の変異の有無を解析することができる。
また、試料中の該遺伝子における挿入、欠失などの異常もこれらの解析により検知することができる。
選択する塩基配列の部位は該遺伝子のエクソン部分、イントロン部分あるいは両部分の結合部分など、いずれも選択し得る。また用いる塩基配列を人為的に改変したものを用いることができるのは言うまでもなく、これにより対応する遺伝子変異を検出することができる。
解析の方法としては、例えば選ばれた2種の配列のプライマーによりPCR法で部分配列を増幅させ、増幅産物の塩基配列を直接解析するか、あるいはこの増幅産物を前記と同様にプラスミドに組み込み、宿主細胞を形質転換させて培養し、得られるクローンの塩基配列を解析することができる。あるいはまた、Ligase Chain Reaction 法(Wu et al., Genomics, 4, 560-569, 1989) 、さらに、変異配列特異的PCR法(Ruano and Kidd, Nucleic Acid Research, 17, 8392, 1989) 、(C.R.Newton et al., Nucleic Acid Research, 17, 2503-2517, 1989) を利用することにより試料中の該遺伝子の特定の変異の有無を直接検出することができる。
また同様に、選ばれたDNA配列あるいはこれに由来するRNA配列を含むプローブを用いて、SSCP法、RNase-Protection法により点突然変異の検出を行うことができる。またこれらのプローブを用いることにより、サザンハイブリダイゼーション法での試料中の該遺伝子の変異の検出、ノーザンハイブリダイゼーション法での試料中の該遺伝子の発現量の異常を検出することができる。
【0022】
なお、このMDC蛋白質をコードする遺伝子DNAを含むプラスミドを保有するEscherichia coli DH5/pBR1 、Escherichia coli XL1-Blue MRF'Kan/pCR-5P2 、および該遺伝子の染色体DNAを含むコスミドを保有するEscherichia coli 490A/cCI 17-904は通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所にそれぞれ寄託番号FERM BP-4286、FERM BP-4555、FERM BP-4287、として平成5年4月28日、平成6年2月8日、平成5年4月28日寄託された。
【0023】
【発明の効果】
本発明の、ヒトMDC蛋白質および該蛋白質をコードする遺伝子DNAの、全部またはその一部を含むものは、癌の研究試薬、検査・診断試薬および治療薬として期待される。
【0024】
【実施例】
以下の実施例により本発明を詳細に且つ具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)ヒト第17番染色体特異的コスミド・クローンの単離と染色体地図の作成
時野らの方法(Tokino et al., Am.J.Hum.Genet., 48, 258-268, 1991) によりヒトの正常細胞とマウスの株化細胞とを融合させた雑種細胞の中から、ヒト染色体のうち第17番染色体のみを保有するヒト・マウス雑種細胞株(GM10331)を選択した。この雑種細胞株の染色体DNAを制限酵素Sau3AIで適度に切断し、断片の末端をdATPとdGTPを用いた部分的フィルインによって処理した。このうち35〜42kbのサイズの断片を分画し、予め制限酵素XhoIで切断し同様に末端をdCTPとdTTPを用いた部分的フィルインによって処理したコスミドベクターpWEX15に挿入した。こうして得られたコスミド・クローンの中から、32Pラベルしたヒト染色体DNAをプローブとしたコロニーハイブリダイゼーション法で、ヒトのDNA断片を含むクローンを選び出すことによって342個のヒト第17番染色体特異的コスミド・クローンを単離した。
これらそれぞれのヒト第17番染色体特異的コスミド・クローンについて、そのDNA断片がハイブリダイズする染色体上の位置をFISH法(Inazawa et al., Genomics, 10, 1075-1078, 1991) によって決定し、第17番染色体の物理的染色体地図を作成した(表1〜3)(図1)。
染色体上の位置を決定したコスミド・クローン(コスミド・マーカー)について、RFLPを検出しうるか否かを、6人の非血縁者のDNAを用い、既知の方法(Nakamura et al., Am.J.Hum.Genet., 43, 854-859, 1988) によって検索した。制限酵素は、Msp I,Taq I,BglII,Pst I,PvuII,Rsa I,EcoR Iのいずれかを用いた。この結果43個のクローンがRFLPを検出した(表4〜6)、すなわちRFLPマーカーとして使用可能であった。
【0026】
(実施例2)卵巣癌および乳癌におけるヒト第17番染色体長腕の共通欠失領域の検索
卵巣癌94症例と乳癌246症例の手術材料より腫瘍組織を得た。対応する正常組織あるいは末梢血サンプルを各々の患者より得た。これらの組織、サンプルよりDNAを既知の方法(Sato et al., Cancer Res., 50, 7184-7189, 1990) で抽出した。DNAは適当な制限酵素で切断し、1.0%アガロースゲル電気泳動を行い、ナイロンメンブレンに0.1N−NaOH/0.1M−NaClでサザントランスファーした(Sato et al., Cancer Res., 50, 7184-7189, 1990) 。
これらのメンブレンに対して、実施例1の方法で得られたヒト第17番染色体長腕(17q)上に位置付けられたRFLPマーカーをプローブとしてサザンハイブリダイゼーション(Sato et al., Cancer Res., 50, 7184-7189, 1990) を行うことによりLOH(ヘテロ接合性の消失)を検索した。結果を表7に示す。
【0027】
【表7】
【0028】
卵巣癌においては94例中84例で少なくとも1つのマーカーによりヘテロ接合性を識別可能(informative) であり、そのうち33例(39.3%)で少なくとも1つのマーカーによりLOHが検出された。乳癌では246例中214例が少なくとも1つのマーカーについてヘテロ接合性が識別可能であり、そのうち88例(41.4%)で少なくとも1つのマーカーがLOHを検出した。
【0029】
上記の結果からヒト第17番染色体長腕(17q)に部分的欠失があると判定できる例、すなわち2つ以上のマーカーでヘテロ接合性を識別可能(informative) であり、なおかつ欠失部分(LOH検出)と保持部分(LOH不検出)とを示す例を集めて解析した。
その結果、卵巣癌では8例で2つの共通欠失領域が見出された(図2)。1つはCI17−316(17q12−21.1)とCI17−507(17q21.3)の2つのマーカー間の領域であり、もう一つはCI17−516(17q25.1)マーカーより末端側の領域である。
同様に、乳癌では35例で2つの共通欠失領域が見いだされた(図3)。1つは卵巣癌においても見いだされたCI17−701(17q21.3)とCI17−730(17q21.3)の2つのマーカー間の領域でありさらに狭い領域に限局化されている、もう1つはCI17−516(17q25.1)マーカーより末端側の領域であり、これも卵巣癌で欠失の認められた領域である。
上記の欠失領域の解析(deletion mapping) で得られた2つの共通欠失領域のうち、CI17−701とCI17−730の二つのマーカーの間の領域は、遺伝性乳癌および卵巣癌の家系解析(linkage mapping) の結果から発症と強く連関を示す領域17q21(Hall et al., Am.J.Hum.Genet., 50, 1235-1242, 1992)に近いものであった。この領域の長さ(二つのマーカーの間の遺伝学的距離)はリンケージ解析法(Lathrop at al., Am.J.Hum.Genet., 37, 482-498, 1985 ;Donis-Keller et al., Cell, 51, 319-337, 1987)により2.4cMと推定された。
【0030】
(実施例3)最小限局領域に含まれるコスミド・クローンの単離
家系解析の結果から限局化された領域は17q21上のTHRA1とMfd188の2つのマーカー間の領域であることが示されている(Hall et al., Am.J.Hum.Genet., 50, 1235-1242, 1992) (Bowcock A.M. et al., Am.J.Hum.Genet., 52,718-22, 1933)ので、これらのマーカーとCI17−701とCI17−730マーカーの相対的順序を決定することにより2つの別々の戦略によって得られたマッピング情報を統合することを試みた。各マーカーの相対的順序の決定は、本発明者らが新たに開発した2色FISH法( 2-color Fish method )によって行った。この方法は、細胞の同調操作によって高度に伸展した染色体標本を作製して用いることにより精密度を増し、さらに異なる色の蛍光体で標識したプローブによっておこなうFISH法であり、これにより極めて近接したマーカーの相対的順序の決定が可能である。
【0031】
その結果、Mfd188マーカーはCI17−701とCI17−730のマーカーの中間に位置し、THRA1マーカーはCI17−701よりもセントロメア側に位置することが見出された(図4a)。すなわち、家系解析によって限局化された遺伝性乳癌と連関する領域と、欠失領域の解析で限局化された散発性乳癌における共通欠失領域とは互いに重なり合っており、重なり合っている最小領域はCI17−701とMfd188の2つのマーカーにはさまれる領域であることを見出した(図4a)。パルスフィールドゲル電気泳動によりこの領域の物理的地図を作製したところ、重複領域の長さは約500kbと非常に限局化された。
さらに、実施例1の方法で得られたコスミド・クローンのうち17q21.3に位置づけられた37個のクローンと既知のマーカーTHRA1、Mfd188およびPPYについて2色FISH法による精密なマッピングを行った。その結果、CI17−701とCI17−730の2つのマーカーに囲まれる領域に15個のコスミド・クローンが位置づけられ、そのうち、上記重複領域上にはCI17−527とCI17−904の2つのコスミド・クローンが位置していることが判明した(図4a、b)。
【0032】
(実施例4)乳癌における遺伝子異常の検出
重複領域約500kbのうち約150kbはすでに4つのコスミド・クローンCI17−701、CI17−527、CI17−904およびMfd188でカバ−されているので、まず650例の散発性乳癌組織のDNAの制限酵素(SacI、PvuIIまたはPstI)断片に対してこれらのコスミド・クローンのDNAあるいはその断片をプローブとしたサザンブロット解析によって、癌細胞に生じている欠失、重複、増幅、転座などの大きな構造的遺伝子異常、いわゆる遺伝子再構成を検出することを試みた。
その結果、CI17−904のDNAまたはその9.5kbHindIII 断片(図4c)をプローブとしたとき、2例の乳癌組織において遺伝子再構成が検出された(図5a,b)。これらの遺伝子再構成は癌組織においてのみ起きており、正常組織では認められない、サイズの異なる余分のバンドが認められ、さらにいくつかのバンドの濃度が増大していた。すなわち、このプローブに対応する一定のDNA領域に遺伝子増幅が生じていた。2例のうち、1例においては、9.5kbHindIII 断片(図4c)と隣接するE−H5.2もしくはHind6.1断片をプローブとして乳癌組織のDNASacI断片に対してサザンブロット解析を行った時には遺伝子増幅は検出されなかった(図6、Case 1)。すなわち、この Case の遺伝子増幅は9.5kbHindIII 断片に対応する領域内に起きており、4〜5倍に増幅していることが示された。
これを、より詳細に検討するため9.5kbHindIII 断片内の6個のSacI断片、A、B、C、D、E、F(図4c)の各々をプローブとして乳癌組織のDNASacI 断片に対してサザンブロット解析を行った。その結果、プローブA、Bで2.5kb、プローブB、C、Dで3.0kb、プローブE、Fで2.5kb、プローブFで0.9kbの異常サイズの増幅バンドが認められた(図7)。
【0033】
他の1例においては、乳癌組織のDNASacI断片に対してE−H5.2をプローブとした時に遺伝子増幅が検出された(図6、Case 2)が、Hind6.1断片をプローブとした時には検出されなかった(図6、Case 2)。この時、E−H5.2をプローブとした時にはサイズ異常を示すバンドは認められず、増幅のみが認められた。すなわち、この Case の遺伝子増幅は9.5kbHindIII 断片に対応する領域内から E-H5.2 に対応する領域のさらに外側(テロミア側)にわたる範囲に起きていることが示された。
【0034】
(実施例5)cDNAの単離と構造決定
2例の乳癌組織において遺伝子再構成の認められた領域内あるいはその近傍から、発現されている遺伝子を単離するために、コスミド・クローンCI17−904のDNA断片について、種を越えて保存されている基本的な細胞機能に関わるDNA配列を含むものの選択を行った。すなわち、コスミド・クローンCI17−904のDNA断片の各々をプローブとして、ウシ、ブタ、マウス、ラット、ニワトリのDNA断片のサザンブロットに対してハイブリダイゼーションを行った。その結果、コスミド・クローンCI17−904の3.5kbHindIII −KspI断片(図4c)がウシ、ブタ、マウス、ラットのDNAとハイブリダイズし、種を越えてよく保存されていた。
この3.5kbHindIII −KspI断片をプローブとして乳腺、乳癌細胞株、胎児脳、大脳、小脳の5つの異なる臓器由来のヒトcDNAライブラリーをスクリーニングした。このうち、小脳cDNAライブラリーから最長のcDNAがクローニングされた。このcDNAはコスミド・クローンCI17−904の3.5kbHindIII −KspI断片および隣接する複数の制限酵素断片とハイブリダイズし、その範囲は染色体上で20kbを超える領域に広がっていた。
このcDNAの塩基配列を解析した結果、2923bpよりなり、27bpの5′非翻訳領域、1575bpのコーディング領域、1306bpの3′非翻訳領域および15bpのpoly(A)テールを含む新規なDNA塩基配列であることを確認した(配列番号6)。このcDNA配列に含まれるオープンリーディングフレームは、524アミノ酸よりなる新規な蛋白質(MDC蛋白質:配列番号2)をコードしていた。オープンリーディングフレームの最初のATGのすぐ上流にはイン・フレームの停止コドンが存在した。ポリアデニル化シグナルAATAAAはポリアデニル化部位から約20bp上流に認められた。
【0035】
(実施例6)染色体DNAの構造決定
実施例5で得られたcDNAに対応する染色体DNAの構造を明らかにするために、コスミド・クローンCI17−904について、このcDNAの塩基配列を含む部分とその周辺の塩基配列を決定し、両者の配列を比較することにより、エクソン−イントロン結合部を決定した。その結果、実施例5で得られたcDNAに対応する25個のエクソンを含む新規な遺伝子DNAの配列構造が明らかとなった(配列番号9)。25個のエクソンは比較的小さなサイズで、染色体上約20kbの領域にまたがって存在していることが示された。
【0036】
(実施例7)乳癌における該遺伝子エクソン構造の異常の検出
実施例6で明らかとなったエクソン/イントロンを含む該遺伝子DNAの構造から、実施例4で2例の乳癌組織に共通して異常を検出したプローブ(コスミド・クローンCI17−904の9.5kbHindIII 断片)の配列領域中に、第2、第3、第4エクソンが存在していることが明らかとなった。さらに、第2エクソンはプローブEの配列領域中に存在し、第3、第4エクソンはプローブFの配列領域中に存在する(図4c)。従って、実施例4の9.5kbのHindIII 断片領域を含む遺伝子再構成は該遺伝子の3つのエクソンを含む領域において正常なエクソン構造を破壊していると考えられる。このことを確認するために、第2、第3、第4エクソンに対応するDNA配列のプローブによって、上記2例の乳癌組織の染色体DNAに対するサザンブロット解析を行った結果、先に示したプローブEあるいはプローブFを用いて行った結果(図7)と同様の異常サイズの増幅バンドが認められた。
【0037】
(実施例8)遺伝子発現の組織特異性
実施例5で得られたcDNAをプローブとして、種々のヒト組織(脳、心臓、腎臓、肝臓、肺、膵臓、胎盤、骨格筋、大腸、末梢血リンパ球、卵巣、小腸、脾臓、睾丸、胸腺)由来のmRNAについてのノーザンブロット解析を行った結果、脳に最も強い発現が、心臓、卵巣、睾丸に弱い発現が認められた。
さらに、より微弱な発現を検出するためにRT- PCR(reverse-transcriptase PCR) による増幅での検出をおこなった。すなわち、種々のヒト組織由来のmRNAから逆転写酵素反応により、ランダムヘキサマーをプライマーとして1本鎖cDNAを合成した。これを鋳型として実施例6で明らかとなったエクソン21および23の配列にそれぞれ由来するプライマーBCO9およびBCO12を用いてPCRをおこなった。その結果、期待される大きさのPCR産物は主に中枢神経系(大脳、小脳および胎児脳)と内分泌系または生殖系臓器(睾丸、卵巣、乳腺、副腎、胸腺および膵臓)に認められた。
用いたプライマーの配列は下記のとおりである。
BCO9 5'-GCACCTGCCCCGGCAGT-3'
( コーディング鎖、配列番号6の塩基番号 1764-1780に相当)
BCO12 5'-CCAGGACAGCCCCAGCGATG-3'
( アンチセンス鎖、配列番号6の塩基番号 1976-1957に相当) 。
【0038】
(実施例9)RT−PCRによるmRNAの直接塩基配列決定
ヒト胎児脳およびヒト睾丸mRNAをもとに、エクソン19上の配列に由来するプライマ−GMA701とエクソン21上の配列に由来するプライマ−GMB704を用いてRT−PCRを行い、増幅されたDNAの塩基配列をプライマーGMA702またはプライマーGMB703を用いて直接決定した。その結果、実施例5で得られた配列番号6の小脳由来の cDNA配列から10塩基(塩基番号1512-1521 の欠失した配列が発見され、配列番号7のDNA配列に対応するmRNAが発現していることが明らかとなった。胎児脳、睾丸のいずれのmRNAでも同一の結果が得られた。配列番号7のcDNA配列に含まれるオープンリーディングフレームは、670アミノ酸よりなるMDC蛋白質(配列番号3)をコードしていた。
これは配列番号9の染色体DNA上のエクソン20の開始が塩基番号6073番ではなく塩基番号6083番から始まる別のRNAスプライシングによっているものと考えられた。このようなスプライシングのバリエーションは例えばOdaらの報告によっても知られている(Biochem. Biophys. Res. Commun. 193, 897-904 (1993)) 。これにより配列番号6のcDNAと配列番号7のcDNAのコードするアミノ酸配列(配列番号2と配列番号3)は、この部分以降で異なっている。すなわち配列番号6のcDNAではエクソン20内の部分で停止コドンを生じるが、配列番号7のcDNAではリーディングフレームがシフトしてさらに下流までオープンリーディングフレームが続いている。
PCR および塩基配列決定に用いたプライマーの配列は下記のとおりである。
GMA701 5'-GGCTGCTGATCGCTTCTGCTAC-3'
( コーディング鎖、配列番号6の塩基番号 1413-1434に相当)
GMA702 5'-GAGAAGCTGAATGTGGAGGG-3'
( コーディング鎖、配列番号6の塩基番号 1435-1456に相当)
GMB703 5'-GTCAGAGCCGTCCGCCAGC-3'
( アンチセンス鎖、配列番号6の塩基番号 1675-1657に相当)
GMB704 5'-GCCATCCTCCACATAGCTCAGG-3'
( アンチセンス鎖、配列番号6の塩基番号 1696-1675に相当) 。
【0039】
(実施例10)RACE法による5’末端配列の増幅
配列番号7のcDNAの全長cDNAを得るため、5’−cDNA末端のPCR増幅(5’−RACE;Frohman, et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, 8998-9002, 1988 ;Belyavski, et al, Nucleic Acid Res. 17, 2919-2932, 1988 )を行った。ヒト脳由来 poly A(+) RNA 2μg (Clontech社)をもとに特異的オリゴマーSGN012をプライマーとし市販の合成キットを使用して一本鎖cDNAを合成した。一本鎖cDNA末端にアンカーオリゴマーを結合する Edwards らの方法(Nucleic Acid Res. 19, 5227-5232, 1991 )を応用した市販キットを用いて5’RACEを行った。キットのアンカーオリゴマーと特異的オリゴマーSGN012をプライマーとしてPCRを行った結果、約580bpの増幅産物を電気泳動法で検出した。
この増幅産物を電気泳動ゲルより抽出、精製し、プラスミドベクター pCR-Script (Stratagene 社)のSrf I 切断部位に挿入しクローニングした。各クローンよりプラスミドDNAを精製し、塩基配列を決定した。そのうちの一つである pCR-5P2 はアンカーオリゴマーの配列に続いてATGから始まる501bpのcDNAインサートを有し、その315番目以降の塩基配列は配列番号7の塩基番号45(エクソン2の開始位置)以降の配列と、後述する1塩基を除いて、まったく一致した。さらに、 pCR-5P2 の最初のATGから始まるリーディングフレームは、配列番号7のcDNAのコードするポリペプチドとフレームが一致した。また、これによって得られたポリペプチド配列のN末端領域には疎水性に富むアミノ酸が連続するシグナルペプチドがコードされていた。
【0040】
以上の、5’RACEによって得られた、5’末端配列がmRNA上で真に配列番号7の塩基番号45以降の配列とつながっていることを確認するためにRT−PCRを行った。ヒトの脳、胎児脳、卵巣、および睾丸由来の poly A(+) RNA(Clontech社)をもとにランダムヘキサマーをプライマーとして一本鎖cDNAを合成し、次いで pCR-5P2 の最初の20塩基の配列を有するオリゴマー(SGN013)をセンスプライマー、SGN011またはSGN012をアンチセンスプライマーとした。その結果、いずれの組織のRNAを用いた場合においても、期待される増幅産物(SGN013/SGN011で約500bp、SGN013/SGN012で約750bp)を電気泳動法で検出した。従って、 5’RACEによって得られたpCR-5P2 の5’末端配列がmRNA上で配列番号7の塩基番号45以降の配列とつながっていることが確認され、配列番号8のcDNAが構成された。配列番号8のcDNAのオープンリーディングフレームは、769アミノ酸よりなるMDC蛋白質(配列番号4)をコードしている。
用いた特異的オリゴマーの配列は以下の通りである。
SGN011 5’-GATGTAAGTCAAGTTCCCATCAGAGA-3’
( アンチセンス鎖、配列番号7の塩基番号 231-206に相当)
SGN012 5’-AACAGCTGGTGGTCGTTGATCACAA- 3’
( アンチセンス鎖、配列番号7の塩基番号 485-461に相当)
SGN013 5’-ATGAGGCTGCTGCGGCGCTG-3’
( コーディング鎖、配列番号8の塩基番号 1-20 に相当)
なお、エクソン2の開始位置以降で配列番号8が配列番号6または7と相違している1塩基は、エクソン2の開始位置から4番目の塩基(配列番号8の 318番目のC、配列番号6および7の48番目のA)に当たり、コ−ドするアミノ酸は配列番号4の 106番目His、配列番号2および3の7番目Glnである。これは多型を反映しているものと考えられる。
これら3つのMDC蛋白質(配列番号2、3および4)のバリエ−ションに共通なアミノ酸配列は、488 アミノ酸からなる配列(配列番号1)であり、この部分をコ−ドするDNA配列も共通の配列(配列番号5)である。
【0041】
(実施例11)既知蛋白質とのホモロジー
MDC蛋白質のアミノ酸配列は、蛇毒の出血性毒素であるHR1B(Takeya et al., J.Biol.Chem.,265,16068-16073,1990)、 Prorhodostomin (Au et al., Biochem.Biophys.Res.Commun.,181,585-593,1991) 、Protrigramin(Neeper et al.,Nucleic Acid Res.,18,4255,1990) とホモロジーを有していた。また、モルモット精子表層蛋白であるPH30(Blobel et al., Nature, 356, 248-252,1992)、ラットまたはサル副睾丸の蛋白であるEAPI (Perry et al., Biochem.J.,286,671-675,1992 )ともホモロジーを有していた。MDC蛋白質、配列番号2(524 アミノ酸)、配列番号4(769 アミノ酸)とのホモロジーの「一致%/対象領域アミノ酸数」は次のとおりであった。左が配列番号2について、右が配列番号4についての値である。
HR1B 32.5/335 32.2/379
Prorhodostomin 29.0/420 29.0/420
Protrigramin 27.7/430 28.1/438
PH30b 38.1/147 30.8/302
EAP1 rat 36.0/364 33.1/475
EAP1 monkey 30.4/503 29.9/599。
【0042】
(実施例12)形質転換体の作製
MDC蛋白質(配列番号2)をコードするDNA(配列番号6)を基質として、プライマーSGN006とSGN008を用いて、MDC蛋白質の一部をコードするDNA断片をPCRで増幅した。用いたプライマーの配列は以下の通りである。
SGN006 5’-CACAGATCTGGGGGCATATGCTCCCTG- 3’
( コーディング鎖、配列番号6 の塩基番号 766-783に相当)
SGN008 5’-AACAAGCTTCTACTGATGTCTCCCACC- 3’
( アンチセンス鎖、配列番号6 の塩基番号 1602-1585に相当、下線は終止コドンを示す)
ベクター構築用に、プライマーの5’端にはそれぞれ Bgl II 、Hind III の切断部位配列を付加してある。
PCR増幅産物をアガロースゲル電気泳動によって分取し、 Bgl II と Hind III で切断した。こうして得られたMDC蛋白質の一部をコードするDNA断片を、予め BamH I と Hind III で切断しておいた pMAL-c2 (New England Biolabs 社製) ベクターに結合してプラスミド pMAL-MDC(C1) を構築した。
同様に、予め BamH I と Hind III で切断しておいた pQE-13 (Diagen 社製) ベクターに結合してプラスミド pH6-MDC(C1) を構築した。
さらに、 pMAL-MDC(C1) のMDC蛋白質コーディング領域から BamH I 切断部位(配列番号6 の塩基番号 1483 )以降を除き、MDC蛋白質の2つのバリエーション(配列番号2および3)に共通する部分のコーディング領域となるようにした。すなわち pMAL-MDC(C1) を BamH I と Hind III で切断し、末端を平滑化したのち再結合して、プラスミド pMAL-MDC(dC1) を構築した。
【0043】
pMAL-c2 ベクターに組み込んだ断片は、N末端側にマルトース結合蛋白質(MBP)を有する融合蛋白質として発現されるので、その融合蛋白質はアミロースカラムによってアフィニティー精製した。また、 pQE-13 ベクターに組み込んだ断片は、N末端側に6個のヒスチジン残基よりなるペプチド(His 6)を有する融合蛋白質として発現されるので、その融合蛋白質は金属キレートカラムによってアフィニティー精製した。
各プラスミド pMAL-MDC(C1) pMAL-MDC(dC1) および pH6-MDC(C1) を用いて E.coli JM109 をトランスフォームし、アンピシリン耐性で選択してそれぞれの形質転換体を得た。
【0044】
(実施例13)組換えMDC蛋白質の発現と精製
実施例12で得られたそれぞれの形質転換体を培養し、培養物より組換えMDC融合蛋白質を抽出、精製した。
すなわち、各形質転換体を 100ml のLB培地 (1%ポリペプトン、 0.5% 酵母抽出物, 1%NaCl) で 37 ℃ 一夜振とう培養した。培養液を予め 37 ℃ に加温したLB培地で10倍に希釈したうえ、さらに30分〜90分培養して、対数増殖期の培養物を得た。培養物1リッタ−にIPTG( Isopropyl-beta-D-thiogalactopyranoside )を終濃度1mMとなるように添加して3〜4時間培養した。培養物から遠心分離により菌体を集めた。
プラスミド pMAL-MDC(C1) 、pMAL-MDC(dC1) による形質転換体の場合は、菌体に10mlのカラムバッファー(20mM Tris-HCl pH7.4, 200mM NaCl)を加え超音波によって破砕した。組換えMDC融合蛋白質は、破砕液の不溶性画分に存在したので、これを遠心分離して変性バッファー(8M 尿素、 20mM Tris-HCl pH8.5, 10mM ジチオスライト−ル)に溶解した。次いで、これをカラムバッファーに透析後、遠心分離して上清可溶画分を集めた。透析不溶性画分は、さらに変性、透析、遠心分離を繰返して上清可溶画分を回収した。集めた可溶性画分をアミロースカラム (New England Biolabs 社製) にかけ、カラムバッファーで洗浄後、10mMマルトースを含むカラムバッファーで溶出した。溶出画分は、280nmの吸光度およびSDSポリアクリルアミド電気泳動法(クマシーブルー染色)で解析して分画した。この結果、プラスミド pMAL-MDC(C1) および pMAL-MDC(dC1) による形質転換体のそれぞれで、期待される約68KdのMBP融合蛋白質が主要バンドとして検出される画分が得られた。収量はそれぞれ46.4mg、10.0mgであった(OD280 =1のとき、1mg/ml としたとき)。これらの融合蛋白質を以下、それぞれ MBP-MDC(C1)、 MBP-MDC(dC1) と称する。
【0045】
同様に、プラスミド pH6-MDC(C1) による形質転換体の場合は、菌体に10mlのソニケーションバッファー(10mM リン 酸ナトリウム pH8.0, 200mM NaCl)を加え超音波によって破砕した。組換えMDC融合蛋白質は、破砕液の不溶性画分に存在したので、これを遠心分離してバッファーA(6M塩酸グアニジン, 100mM NaH2PO4, 10mMTris-HCl, pH8.0 ) に溶解し、遠心分離して上清可溶画分を集め、Ni−NTAカラム (Diagen社製) にかけ、バッファーA、次いでバッファーB(8M尿素, 100mM NaH2PO4, 10mMTris-HCl, pH8.0 )で洗浄後、バッファーC(8M尿素, 100mM NaH2PO4, 10mMTris-HCl, pH6.3 )、バッファーD(8M尿素, 100mM NaH2PO4, 10mMTris-HCl, pH5.9 )、バッファーE(8M尿素, 100mM NaH2PO4, 10mMTris-HCl, pH4.5 )およびバッファーF(6M塩酸グアニジン, 200mM酢酸) で段階的に溶出した。溶出画分は、280nmの吸光度およびSDSポリアクリルアミド電気泳動法(クマシーブルー染色)で解析して分画した。この結果、バッファーFによる溶出液に、期待される約34Kdの His6融合蛋白質が単一バンドとして検出される画分が得られた。収量は51.9mgであった(OD280 =1のとき、1mg/ml としたとき)。この融合蛋白質を以下、His 6-MDC(C1)と称する。
【0046】
(実施例14)モノクローナル抗体およびウサギポリクローナル抗体の作製
実施例13で得られた3種の組換え融合蛋白質、His 6-MDC(C1)、 MBP-MDC(dC1) 、および MBP-MDC(C1) を、それぞれ、免疫抗原、抗体精製・スクリーニング用抗原、測定用標準抗原として用いた。
抗MDC蛋白特異的モノクローナル抗体は、His 6-MDC(C1) をマウスに免疫して作製した。すなわち、His 6-MDC(C1) の3M尿素/PBS溶液(500−1000μg/ml)を完全アジュバントと1:1の割合で混合しマウスの腹腔内に100μg/匹にて2週間隔で4〜6回免疫を行った。免疫終了後、P3U1細胞とB細胞とのハイブリドーマをPEG1500を用いて作製し、培養上清中の抗体価をモニターし、抗MDC蛋白特異的抗体を産生するハイブリドーマの選択を行った。
抗体価の測定は、実施例13で得た MBP-MDC(dC1) 融合蛋白質を固相化(5μg/ml)したポリスチレン製カップに培養上清100μlを加え第一反応を行い、洗浄後、抗マウスIgG−HRP(Horse-raddish peroxidase)を加え第二反応を行った。洗浄後、酵素基質溶液(過酸化水素水およびABTS(2,2’−アジノ−ビス−(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)混合液)を添加し、発色反応(第三反応)を行いモニターした。
ハイブリドーマを96ウエルマルチプレートにて培養し、HAT選択を行い、約2週間後に培養上清中の抗体価を測定し抗原と特異的に反応するクローンを選択した。更に、クローニング操作を行い、3クローン(G1−5A2−2C8,G2−2F2−3D11,G2−2D10−3F5)を抗体産生ハイブリドーマとして樹立した。樹立したクローンの産生抗体のクラスおよびサブクラスは、G1−5A2−2C8はIgG1 ,G2−2F2−3D11は、IgG2b、G2−2D10−3F5はIgMであった。各ハイブリドーマ細胞300万個を、予め約1週間前に0.5ml のプリスタンを腹腔内に投与しておいた BALB/c マウスの腹腔内に接種し、8〜10日後に腹水を採取した。各腹水よりプロテインGカラムによるアフィニティークロマトグラフィーで抗体を精製した。
【0047】
同様に、実施例13で得られた His6-MDC(C1) を免疫抗原として、ウサギに免疫し、抗MDC蛋白ポリクローナル抗体を作製した。
すなわち、マウスと同様、 His6-MDC(C1) の3M尿素/PBS溶液(500−1000μg/ml)を完全アジュバントと1:1の割合で混合し免疫を行った。免疫終了後、抗血清を得、実施例13で得た MBP-MDC(dC1) 融合蛋白質を固相化したポリスチレン製カップを用いて、抗体価を測定した。抗血清を500倍から64000倍まで希釈し、その100μlをウエルに添加し、抗体価をヤギ抗ウサギIgG−HRPを用いて検討したところ、64000倍まで検出が可能であった。また、免疫前の血清中には、 MBP-MDC(dC1) と反応する抗体が存在しなかったことから、MDC蛋白質に特異的に反応する抗体が産生されていることが確認することができた。さらに、この抗血清を、プロテインGカラムおよび MBP-MDC(dC1) 融合蛋白質を固相化したセファロースカラムによるアフィニティークロマトグラフィーで精製した。
【0048】
このようにして得られた精製モノクローナル抗体および精製ウサギポリクローナル抗体を用いたELISA法によるMDC蛋白質の定量法を確立した。
すなわち、ハイブリドーマ(G2−2F2−3D11)由来の精製モノクローナル抗体を96ウエルプレートに固相化し、BSA(Bovine serum albumin)でブロッキング後、精製 MBP-MDC(C1) 溶液を被検液として、0.156 〜5.00 ug/mlの範囲で 100 ul /ウエルずつ添加して室温1時間反応させた。ウエルを洗浄後、精製ウサギポリクローナル抗体溶液(5ug/ml)を 100 ul /ウエルずつ添加して室温1時間反応させた。ウエルを洗浄後、抗ウサギIgG−HRP(5ug/ml)を 100 ul /ウエルずつ添加して室温1時間反応させた。反応終了後2mMアジ化ナトリウムを 100 ul /ウエルずつ添加し、405nm と 490nm の吸光値を測定した。得られた差分吸光値は、被検液濃度とよく相関した値を示し、0〜2.5μg/mlの間でほぼ直線的な関係であることが確かめられた(図8)。このことは、これらのモノクローナル抗体およびウサギポリクローナル抗体によるELISA法がMDC蛋白質の定量法として充分に使用できることを示している。
【0049】
【配列表】
配列番号:1
配列の長さ:488
配列の型:アミノ酸
配列の種類:タンパク質
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
【0050】
配列番号:2
配列の長さ:524
配列の型:アミノ酸
配列の種類:タンパク質
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
【0051】
配列番号:3
配列の長さ:670
配列の型:アミノ酸
配列の種類:タンパク質
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
【0052】
配列番号:4
配列の長さ:769
配列の型:アミノ酸
配列の種類:タンパク質
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
【0053】
配列番号:5
配列の長さ:1464
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..1464
特徴を決定した方法:E
【0054】
配列番号:6
配列の長さ:2923
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
配列の特徴
特徴を表す記号:5’UTR
存在位置:1..27
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:3’UTR
存在位置:1600..2923
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:CDS
存在位置:28..1599
特徴を決定した方法:E
【0055】
配列番号:7
配列の長さ:2913
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト胎児脳cDNAライブラリー
配列の特徴
特徴を表す記号:5’UTR
存在位置:1..27
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:3’UTR
存在位置:2038..2913
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:CDS
存在位置:28..2037
特徴を決定した方法:E
【0056】
配列番号:8
配列の長さ:3183
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒト脳cDNAライブラリー
配列の特徴
特徴を表す記号:3’UTR
存在位置:2308..3183
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..2307
特徴を決定した方法:E
【0057】
配列番号:9
配列の長さ:9278
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源
生物名:ホモサピエンス
直接の起源
ライブラリー名:ヒトDNAコスミドライブラリー
配列の特徴
特徴を表す記号:exon 1
存在位置:28..44
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 2
存在位置:308..374
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 3
存在位置:909..994
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 4
存在位置:1081..1156
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 5
存在位置:1591..1657
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 6
存在位置:1725..1792
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 7
存在位置:2182..2256
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 8
存在位置:2339..2410
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 9
存在位置:2588..2754
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 10
存在位置:3248..3332
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 11
存在位置:3445..3535
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 12
存在位置:3645..3696
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 13
存在位置:4014..4113
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 14
存在位置:4196..4267
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 15
存在位置:4386..4478
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 16
存在位置:4920..5000
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 17
存在位置:5347..5397
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 18
存在位置:5501..5564
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 19
存在位置:5767..5866
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 20
存在位置:6073..6202
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 21
存在位置:6300..6468
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 22
存在位置:6557..6671
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 23
存在位置:6756..6846
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 24
存在位置:7829..7846
特徴を決定した方法:E
特徴を表す記号:exon 25
存在位置:8165..9038
特徴を決定した方法:E
【図面の簡単な説明】
【図1】342個のコスミド・クローンの第17番染色体上の位置を示した図である。クローン名はクローン番号のみで示してある。
【図2】卵巣癌における第17番染色体長腕の部分的欠失を示した図である。黒丸はヘテロ接合性の消失(LOH)、白丸は保持を表している。2カ所の共通欠失領域は傍線で示した。
【図3】乳癌における第17番染色体長腕の部分的欠失を示した図である。黒丸はヘテロ接合性の消失(LOH)、白丸は保持を表している。2カ所の共通欠失領域は傍線で示した。
【図4】第17番染色体長腕21.3領域に位置づけられたマーカーから該遺伝子の単離に至る過程、および乳癌組織で遺伝子再構成の起きている箇所(斜線の矩形)を示した図である。クローン名はクローン番号のみで示してある。
【図5】乳癌における遺伝子再構成のサザンブロットによる検出を示した図であり、Nは正常組織のDNA、Tは癌組織DNAを示す。
【図6】乳癌における遺伝子再構成のサザンブロットによる検出を示した図であり、Nは正常組織のDNA、Tは癌組織DNAを示す。
【図7】乳癌における遺伝子再構成のサザンブロットによる検出を示した図であり、Nは正常組織のDNA、Tは癌組織DNAを示す。
【図8】モノクローナル抗体およびウサギポリクローナル抗体でのELISA法によるMDC蛋白質の濃度測定検量線の図である。
Claims (11)
- 配列番号2に示される蛋白質の全部を含むものからなるMDC蛋白質。
- 配列番号3に示される蛋白質の全部を含むものからなるMDC蛋白質。
- 配列番号6に示されるDNAの全部を含むものからなるDNA。
- 配列番号7に示されるDNAの全部を含むものからなるDNA。
- 配列番号9に示される、エクソン/イントロンを含むDNAの全部を含むものからなるDNA。
- 請求項3、4または5のいずれかに記載のDNAを含むプラスミド。
- 請求項6記載のプラスミドを保持する形質転換体。
- 請求項7記載の形質転換体を培養し、発現産物を回収することを含む請求項1または2のいずれかに記載の蛋白質の製造方法。
- 請求項1または2のいずれかに記載の蛋白質と結合する抗体。
- 請求項3、4または5のいずれかに記載のDNA配列を含むプライマーまたはプローブ。
- 請求項10記載のプライマ−またはプロ−ブを被検DNAとハイブリダイズさせることを含む遺伝子解析方法。
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| JP (1) | JP3670030B2 (ja) |
-
1994
- 1994-04-22 JP JP08447094A patent/JP3670030B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPH07330799A (ja) | 1995-12-19 |
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