JP3672122B2 - 電動船外機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、小型船舶に搭載される電動船外機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型船舶には、例えば船体に支持筒を支持し、この支持筒の下部に船外機の電動駆動ユニットを備え、一方支持筒の上部ケースに電動駆動ユニットを制御する制御ユニットを設けたものがある。
【0003】
また、小型船舶では、電動駆動ユニットと制御ユニットとを接続するワイヤは、例えば数10A(アンペア)流すため導体断面積の大きな太いものが必要となり、また制御ユニットの内部には、電動駆動ユニットを制御する電装部品を実装した基板が配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、小型船舶の場合には、制御ユニットの内部に水が侵入する虞があり、例え水が侵入することがあっても基板に水が着かないように配慮する必要がある。
【0005】
また、電動駆動ユニットの出力向上を行なうと、電動駆動ユニットを制御する電装部品は、発熱性大の電装部品が増加し、全て電動駆動ユニットの内部に収納することができなくなり、電動駆動ユニットの出力向上に一定の限界がある。
【0006】
このため、制御ユニットの内部の基板にも発熱性大の電装部品が実装されるが、発熱性大の電装部品を効率よく冷却することが要求される。例えば、発熱性大の電装部品をアルミニウムのケ−スに直接付けて冷却することが考えられるが、電子部品自体をケ−スに組付けるため、基板の取付け、配線、組付けが難しくなる。
【0007】
また、発熱性大の電装部品の発熱を放熱するためにヒートシンクが配置されるが、ヒートシンクは、一つの部品として基板の上に立体的にレイアウトされて置かれているために場所を取っていた。
【0008】
さらに、一枚の大きな基板上に、制御部とパワー部が区画して別れて配置されるが、例えば電流センサ等は制御部に配置するが、電流の被検出回路はパワー部に配置されるため、太いパターンを制御部まで引き出し、制御部の基板スペースを浪費していた。
【0009】
また、例えば電流センサで大電流回路の電流を検出するため、その回路を電流センサに通すが、大電流のため接続用の端子が大きく、ワイヤを通してから端子を圧着していた。このため、組立工程上での端子圧着行程は非能率的であり、端子圧着行程が、電流センサにワイヤを通した後のため、手作業となり品質的に安定しない等の問題がある。
【0010】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、組立工程上での端子圧着行程をなくし、かつ組立工程上でワイヤ接続できるようにする電動船外機の制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1記載の発明は、船体に支持筒を支持し、この支持筒の下部に電動駆動ユニットを備え、一方支持筒の上部に前記電動駆動ユニットを制御する制御ユニットを設けた電動船外機の制御装置において、
前記制御ユニットの内部に、大電流が流れる大電流基板を配置し、この大電流基板に電流を検出する電流センサを実装し、
前記大電流基板に、
前記電流センサを通るワイヤを半田付する部分と、
前記電動駆動ユニットからのワイヤを接続可能とするターミナルとを設けたことを特徴としている。
大きな電流を検出する電流センサには、通常太いワイヤを通す必要があり、また組付性を良くするためワイヤにはターミナルを圧着することが行なわれるが、ターミナルを圧着したワイヤを電流センサに通そうとするとターミナルが大きくて入らないことが多いが、大電流基板上に電流センサを通ったワイヤを半田付けする部分と、モータからくるワイヤをねじ止めするためのターミナルを設けているため、組立工程上での端子圧着行程をなくし、かつ組立工程上でワイヤ接続でき組立性が向上する。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記制御ユニットが、下ケースと上ケースを有し、
前記下ケースと上ケースの内部に、前記大電流基板を前記下ケースの底面から離間させ、かつ前記下ケースと前記上ケースの合面より上側に位置して配置させたことを特徴としている。
大電流基板が下ケースの底面から離間し、かつ下ケースと上ケースの合面よりも高い位置しており、ケ−ス内にもし水が入った場合でも直接大電流基板の電装部品に水が着かないことにより、電装部品のショ−ト、腐食を防止することができる。また、大電流基板が下ケースの底面から離間しており、大電流基板の着脱が容易である。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記大電流基板の下面にヒートシンクを密着させ、このヒートシンクに発熱性大の電装部品を実装したことを特徴としている。
発熱性大の電装部品よりでて上昇する熱をヒ−トシンクで吸収し、大電流基板を介してケースに放熱し、発熱性大の電装部品を効率よく冷却することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記制御ユニットは、金属で形成したケースを有し、
前記ケースにリブを一体に形成し、このリブに前記ヒートシンクを取り付けたことを特徴としている。
制御ユニットのケースを金属で形成し、一体に形成したリブにヒ−トシンクを直接接触する構造になっており、発熱性大の電装部品を取り付けたヒ−トシンクからの熱を金属のケ−スに放熱することができる。また、ヒ−トシンクの取付が簡単に行え、しかも放熱経路が確保される。さらに、ヒ−トシンク上の発熱性大の電装部品のレイアウトに自由度があり、発熱性大の電装部品の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリの組立性及び基板アセンブリの取付性を向上できる。
【0015】
請求項5記載の発明は、前記制御ユニットの内部に、前記大電流が流れる大電流基板と、CPUが実装してある制御基板を別々にして配置したことを特徴としている。
大電流が流れる大電流基板と、CPUが実装してある制御基板を別々にして、電装部品を合理的に配置することができ、しかも大電流が流れる回路も短く無駄なく、制御基板への引き回しもなくすことができる。
【0016】
請求項6記載の発明は、前記制御ユニットは、ケースを有し、
前記ケースの内部に前記ヒートシンクを配置し、
前記ケースの外部に別の発熱性大の電装部品を実装したヒートシンクを配置し、
前記内部のヒートシンクと外部のヒートシンクとを接続したことを特徴としている。
ケースの内部にある発熱性大の電装部品の取り付いたヒートシンクとケースの外部にヒートシンクを接続することにより、放熱経路が確保される。また、ヒートシンク上の発熱性大の電装部品のレイアウトに自由度がでると共に、ケース内の電装部品のレイアウトの自由度も向上し、発熱性大の電装部品の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリの組立性が容易になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の電動船外機の制御装置を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は電動船外機を搭載した船舶を示す図、図2は制御ユニットを示す平面図、図3は制御ユニットを示す図、図4は基板アセンブリを示す図、図5は大電流基板を示す図である。
【0019】
小型船舶1の船体2には、その後部に取付ブラケット3がクランプ4により締付固定され、この取付ブラケット3に支持筒5が支持されている。支持筒5の下部には、電動船外機の電動駆動ユニット6が備えられ、一方、支持筒5の上部には電動駆動ユニット6を制御する制御ユニット7が設けられている。電動駆動ユニット6と制御ユニット7はワイヤ20で接続され、操作ハンドル8の操作で電動駆動ユニット6が運転される。ワイヤ20は、支持筒5内に挿通して配置されている。
【0020】
電動駆動ユニット6は、リアブラケット30を有し、このリアブラケット30の前側に電動機31が取り付けられている。電動機31の前側にカバー32が取り付けられ、さらにリアブラケット30の後側にプロペラ33が位置している。
【0021】
制御ユニット7は、下ケース10と上ケース11を有し、その内部には基板アセンブリAが内蔵されている。下ケース10と上ケース11の内部には、大電流が流れる大電流基板40と、CPU51が実装してある制御基板50を別々にして配置している。大電流基板40と制御基板50の間にはスペーサ60を介在してビス61,62により締付固定され、大電流基板40の上に制御基板50が位置している。このように、大電流が流れる大電流基板40と、CPU51が実装してある制御基板50を別々にして、リレー13を合理的に配置することができ、しかも大電流が流れる回路も短く無駄なく、制御基板50への引き回しもなくすことができる。
【0022】
制御ユニット7のケースは、下ケース10と上ケース11で構成され、この下ケース10と上ケース11は金属で形成し、例えばアルミニウムダイカストで形成される。下ケース10にはリブ10aが一体に形成し、このリブ10aにヒ−トシンク80を介して大電流基板40がビス99により取り付けられている。大電流基板40の下面にヒ−トシンク80を密着させてリレー13を実装し、大電流基板40の下面にヒートシンク80を基板の面に密着するように置いた後に、リレー13、発熱性大のダイオード87等を実装して固定及び半田付けを行うので、小型化でき、かつ放熱性が良い。
【0023】
ヒ−トシンク80は、放熱性のよいアルミニウム板で形成され、制御ユニット7のケースを構成する下ケース10と上ケース11を金属で形成し、下ケース10に一体に形成したリブ10aにヒ−トシンク80を直接接触する構造になっており、発熱性大のダイオード87を取り付けたヒ−トシンク80からの熱を金属のケ−スの下ケース10に放熱することができる。また、ヒ−トシンク80の取付が簡単に行え、しかも放熱経路が確保される。また、ヒ−トシンク80上の発熱性大のダイオード87のレイアウトに自由度があり、発熱性大のダイオード87の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリAの組立性及び基板アセンブリAの取付性を向上できる。
【0024】
また、大電流基板40に電流を検出する電流センサ85を実装し、大電流基板40に半田付する部分41とターミナル42とを設け、電流センサ85を通ったワイヤ86を半田付する部分41に半田付すると共に、電動駆動ユニット6からのワイヤ20をターミナル42に接続している。大電流基板40上に電流センサ85を通ったワイヤ86を半田付けする部分41と、電動駆動ユニット6のモータからくるワイヤ20をねじ止めするためのターミナル42を設けているため、組立工程上での端子圧着行程をなくし、かつ組立工程上でワイヤ接続でき組立性が向上する。
【0025】
大電流基板40及び制御基板50からなる基板は、下ケース10と上ケース11の合面L2より上側に位置して配置され、この大電流基板40の部品面を下側にして発熱性大の電装部品70を取り付けたヒ−トシンク80を密着させ、図5に示すように例えばダイオード87等のビス88で締付固定し、電装部品13を実装している。
【0026】
このように、組付状態で発熱性大のダイオード87よりヒ−トシンク80が上にあることにより、発熱性大のダイオード87よりでて上昇する熱をヒ−トシンク80で吸収し、発熱性大のダイオード87を効率よく冷却することができる。また、組付状態で大電流基板40に半田付けされるリレー13よりも上側にヒ−トシンク80を配置し、かつ下ケース10と上ケース11の合面l2よりも高い位置に、下ケース10から離間させて大電流基板40及び制御基板50、ヒ−トシンク80を配置したため、ケ−ス内にもし水が入った場合でも大電流基板40及び制御基板50、ヒ−トシンク80まで影響を受けにくく、直接基板の電装部品に水が着かないことにより、リレー13のショ−ト、腐食を防止することができる。
【0027】
また、図6は基板アセンブリの他の実施例を示す図である。図6(a)は制御ユニット6の側面図、図6(b)は基板アセンブリの底面図、図6(c)は図6(a)のVI−VI線に沿う断面図である。制御ユニット6のケース内部に発熱性大の電装部品の取り付いたヒートシンク90を配置している。ケースの外部に発熱性大の電装部品を後付けしたヒートシンク91を配置し、内部のヒートシンク90と外部のヒートシンク91とをビス92により締付固定して接続している。外部のヒートシンク91は、下ケース10に形成された取付孔10bに挿通して設けられ、取付後はコーキング剤93を注入して密閉される。
【0028】
このように、ケースの内部にある発熱性大の電装部品の取り付いたヒートシンク90とケースの外部にある後付けのヒートシンク91を接続することにより、放熱経路が確保される。また、ヒートシンク90,91上の発熱性大の電装部品のレイアウトに自由度がでると共に、ケース内の電装部品のレイアウトの自由度も向上し、発熱性大の電装部品の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリAの組立性が容易になる。
【0029】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明は、大電流基板上に電流センサを通ったワイヤを半田付けする部分と、モータからくるワイヤをねじ止めするためのターミナルを設けているため、組立工程上での端子圧着行程をなくし、かつ組立工程上でワイヤ接続でき組立性が向上する。
【0030】
請求項2記載の発明は、大電流基板が下ケースの底面から離間し、かつ下ケースと上ケースの合面よりも高い位置に配置したから、ケ−ス内にもし水が入った場合でも直接基板の電装部品に水が付着しないことにより、電装部品のショ−ト、腐食を防止することができる。また、基板が下ケースの底面から離間しており、基板の着脱が容易である。
【0031】
請求項3記載の発明は、大電流基板の下面にヒートシンクを密着させ、このヒートシンクに発熱性大の電装部品を実装したから、発熱性大の電装部品よりでて上昇する熱をヒ−トシンクで吸収し、基板を介してケースに放熱し、発熱性大の電装部品を効率よく冷却することができる。
【0032】
請求項4記載の発明は、制御ユニットのケースを金属で形成し、一体に形成したリブにヒ−トシンクを直接接触する構造にしたから、発熱性大の電装部品を取り付けたヒ−トシンクからの熱を金属のケ−スに放熱することができる。また、ヒ−トシンクの取付が簡単に行え、しかも放熱経路が確保される。さらに、ヒ−トシンク上の発熱性大の電装部品のレイアウトに自由度があり、発熱性大の電装部品の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリの組立性及び基板アセンブリの取付性を向上できる。
【0033】
請求項5記載の発明は、制御ユニットの内部に、大電流が流れる大電流基板と、CPUが実装してある制御基板を別々にして配置したから、大電流が流れる大電流基板と、CPUが実装してある制御基板を別々にして、電装部品を合理的に配置することができ、しかも大電流が流れる回路も短く無駄なく、制御基板への引き回しもなくすことができる。
【0034】
請求項6記載の発明は、ケースの内部にある発熱性大の電装部品の取り付いたヒートシンクとケースの外部にヒートシンクを接続することにより、放熱経路が確保される。また、ヒートシンク上の発熱性大の電装部品のレイアウトに自由度がでると共に、ケース内の電装部品のレイアウトの自由度も向上し、発熱性大の電装部品の冷却能力を確保しつつ、基板アセンブリの組立性が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動船外機を搭載した船舶を示す図である。
【図2】制御ユニットを示す平面図である。
【図3】制御ユニットを示す図である。
【図4】基板アセンブリを示す図である。
【図5】大電流基板を示す図である。
【図6】基板アセンブリの他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
2 船体
5 支持筒
6 電動駆動ユニット
7 制御ユニット
10下ケース
11 上ケース
13 リレー
70 電解コンデンサ
40 大電流基板
50 制御基板
80 ヒ−トシンク
Claims (6)
- 船体に支持筒を支持し、この支持筒の下部に電動駆動ユニットを備え、一方支持筒の上部に前記電動駆動ユニットを制御する制御ユニットを設けた電動船外機の制御装置において、
前記制御ユニットの内部に、大電流が流れる大電流基板を配置し、この大電流基板に電流を検出する電流センサを実装し、
前記大電流基板に、
前記電流センサを通るワイヤを半田付する部分と、
前記電動駆動ユニットからのワイヤを接続可能とするターミナルとを設けたことを特徴とする電動船外機の制御装置。 - 前記制御ユニットは、下ケースと上ケースを有し、
前記下ケースと上ケースの内部に、前記大電流基板を前記下ケースの底面から離間させ、かつ前記下ケースと前記上ケースの合面より上側に位置して配置させたことを特徴とする請求項1に記載の電動船外機の制御装置。 - 前記大電流基板の下面にヒートシンクを密着させ、このヒートシンクに発熱性大の電装部品を実装したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動船外機の制御装置。
- 前記制御ユニットは、金属で形成したケースを有し、
前記ケースにリブを一体に形成し、このリブに前記ヒートシンクを取り付けたことを特
徴とする請求項3に記載の電動船外機の制御装置。 - 前記制御ユニットの内部に、前記大電流が流れる大電流基板と、CPUが実装してある制御基板を別々にして配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電動船外機の制御装置。
- 前記制御ユニットは、ケースを有し、
前記ケースの内部に前記ヒートシンクを配置し、
前記ケースの外部に別の発熱性大の電装部品を実装したヒートシンクを配置し、
前記内部のヒートシンクと外部のヒートシンクとを接続したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電動船外機の制御装置。
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