JP3673940B2 - 照光式押しボタンスイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、照光式押しボタンスイッチに関し、特に、透明カバーとキートップとの間の嵌合固定の保持力をキートップとキーボトムとの間の嵌合固定の保持力と比較して大きく設定した照光式押しボタンスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例を図5および図6を参照して説明する。
図5に示される各部材を組み立てて図6の照光式押しボタンスイッチを構成することができる。発光ダイオードアレイ4、ケース5、プッシャ6、椀状ラバーコンタクト7、ベース8によりスイッチ部10が形成される。スイッチ部10の上側にキートップ2、フィルム20、透明カバー1をこの順に組み立てる。
【0003】
透明材料より成る透明カバー1は、その相対向する2側壁の下端周縁部の内側中間部に相対向して上側および下側共にテーパ面とする係止突起12が形成されている。キートップ2は、その相対向する2側壁の下端周縁部の中間部に相対向して、角型の係合孔25が貫通形成されている。キーボトム3は、その上端周縁部の外側中間部に相対向して、上側をテーパ面とすると共に下側を水平係合面とする係合突起35が形成されている。4は発光ダイオードアレイ、5はケース、6はプッシャ、7は椀状ラバーコンタクト、8はベースである。ベース8の底部内側面には固定接点82が形成されている。
【0004】
スイッチ部10の上側にキートップ2、フィルム20、透明カバー1をこの順に組み立てるに際して、スイッチ部10の最上部に位置するキーボトム3に対してキートップ2を嵌合する。この場合、キートップ2の相対向する2側壁の下端周縁部の中間部に形成される角型の係合孔25を、キーボトム3の上端周縁部の外側中間部に形成される係合突起35に対応させて、キートップ2を下向きに圧し込むことにより、キートップ2はその角型の係合孔25がキーボトム3の係合突起35の上側のテーパ面に案内されて圧し下げられ、最終的に係合突起35が角型の係合孔25に弾性的に嵌合して係合突起35の下側の水平係合面が角型の係合孔25に係合する。この係合状態で、キートップ2を単に上向きに引き出そうとしても引き出すことはできない。
【0005】
次いで、キートップ2の上面にフィルム20を載置する。そして、透明カバー1をキートップ2に対して圧し込んで嵌合する。この場合、透明カバー1の相対向する2側壁の下端周縁部の内側中間部に相対向して上側と下側共にテーパ面とする係止突起12が形成されているので、透明カバー1は係止突起12の下側テーパ面に案内されて圧し下げられ、最終的に係止突起12はその上側テーパ面をキートップ2の下端縁に弾性的に係合し、透明カバー1はキートップ2に係止するに到る。
【0006】
組み立ての完了した照光式押しボタンスイッチは、これを電気回路に組み込んで使用される。ここで、キートップ2を、透明カバー1を介して下向きに押圧操作することにより、キートップ2はこれに嵌合固定されるキーボトム3のキーボトム操作爪部32を介して、ラバーコンタクト7のゴム弾性に抗してプッシャ6を押し下げ、ラバーコンタクト7を押圧反転せしめることができる。これによりラバーコンタクト7の内面中心に取り付けられる可動接点71がベース8の底部内側面に取り付けられる固定接点82に接触し、スイッチは切り替えられる。この押圧操作により発光ダイオードアレイ4も図示されない電気経路を介して点灯し、フィルム20を照光する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の照光式押しボタンスイッチにおいて、必要に応じてフィルム20を交換するには、透明カバー1をその下端に上向きに力を加えてキートップ2から引き外す必要がある。この場合、透明カバー1の下端に上向きに力を加えると、透明カバー1の係止突起12を介してキートップ2に上向きに力が加わるが、キーボトム3の係合突起35の下側の水平係合面がキートップ2の係合孔25に弾性的に嵌合しているので、キートップ2を上向きに引き外そうとしても決して引き外すことはできない。これに対して、透明カバー1とキートップ2とは、係止突起12の上側テーパ面がキートップ2の下端部に係止しているに過ぎないので、この係止の力は先のキーボトム3の係合突起35とキートップ2の係合孔25の間の嵌合の力と比較して格段に小さい。ここで、透明カバー1の下端に上向きの力を加えれば、透明カバー1の係止突起12とキートップ2の下端部との間の係止が簡単に外れて透明カバー1のみが単独でキートップ2から取り外される。キートップ2のみが単独で取り外されることにより、透明カバー1とキートップ2により挟持されているフィルム20は自由の状態になり、交換作業中に多数近接して基板に配列設置されている照光式押しボタンスイッチの間の隙間に落下する場合がある。これを拾い出すのは容易ではなく、この交換作業を手間のかかる作業にしている。
【0008】
この発明は、透明カバーとキートップとの間の嵌合固定の保持力をキートップとキーボトムとの間の嵌合固定の保持力と比較して大きく設定し、フィルムを挟持した状態で透明カバーとキートップとを一体の状態でスイッチ部側から取り外す構成を採用して上述の問題を解消した照光式押しボタンスイッチを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1:透光材料より成るキートップ2と、キートップ2に嵌合固定される透明カバー1と、透明カバー1とキートップ2との間に挟持されるフィルム20と、キートップ2に嵌合固定されるキーボトム3と、キートップ2を照光する発光灯体4を有する照光式押しボタンスイッチにおいて、透明カバー1とキートップ2との間の嵌合固定の保持力をキートップ2とキーボトム3との間の嵌合固定の保持力と比較して大きく設定した。
【0010】
透明カバー1の相対向する2側壁にはT字型に切り欠かれた顎部111を有するT字型切り欠き部11を形成し、キートップ2の相対向する側壁の外側に透明カバー1のT字型切り欠き部11と係合するキートップ凸部21、および左右に整列する1対のキートップ爪部22を形成すると共にこの相対向する側壁の内側にキートップ凸部21に対応して傾斜突出部23を形成し、左右のキートップ爪部22の底辺がT字型切り欠き部11のT字の水平部の両端部と水平状態で面接触して係合して、その係合面が透明カバー1とキートップ2との間の嵌合固定の保持力とされ、キートップ凸部21はT字型切り欠き部11のT字の垂直部において、記キートップ凸部21の上面と、キートップ部21の相対向するそれぞれの端面と、T字型切り欠き部11の水平部の下方を向いた面とで囲まれる部位に抜き取り冶具9を差し込む空間が形成されるように配置され、キーボトム3の上端周縁部側面にキートップ2の傾斜突出部23が係合するキーボトム穴部31を形成して、その係合部がキートップ2とキーボトム3との間の嵌合固定の保持力とされる。
【0011】
更に、請求項2:請求項1に記載される照光式押しボタンスイッチにおいて、キートップ2の相対向する側壁の下端外側にストッパ24を形成し、透明カバー1の相対向する側壁の下端内側にキートップ2のストッパ24に対応係合する係合部13を形成した照光式押しボタンスイッチを構成した。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図1および図2の実施例を参照して説明する。図1は実施例の分解斜視図、図2(a)は実施例の正面図、図2(b)は図2(a)における線a−aに沿った断面を示す図、図3は実施例の一部詳細断面図である。1は透明材料より成る透明カバーであり、その相対向する2側壁にはT字型に切り欠かれたT字型切り欠き部11が形成されている。111はT字型切り欠き部11を構成する顎部である。そして、透明カバー1の相対向する側壁の下端内側には後で説明されるキートップ2のストッパ24に対応係合する係合部13が形成されている。
【0013】
2は透光材料より成るキートップであり、その相対向する側壁の外側には透明カバー1のT字型切り欠き部11と係合するキートップ凸部21およびキートップ凸部21の左右両側に整列して1対のキートップ爪部22が形成されている。この相対向する側壁の内側には傾斜突出部23がキートップ凸部21に対応して形成されている。ここで、キートップ爪部22の上側は傾斜面とされているが、下側は水平係合面とされている。傾斜突出部23の上側面および下側面は共に傾斜して形成されている。そして、キートップ2の相対向する側壁の下端外側にはストッパ24が形成されている。
【0014】
3はキーボトムであり、その上端周縁部側面には、キートップ2の傾斜突出部23が係合するキーボトム穴部31が形成されると共に、下端周縁部端面にはキーボトム操作爪部32が垂下形成されている。
4は発光灯体を構成する発光ダイオードアレイであり、その周縁部側面にはアレイ凹部41が形成されている。
5はケースであり、その内側にはアレイ凹部41に嵌合するケース凸部51が形成されている。ケース5の1側壁にはケーススリット52が形成されている。
【0015】
6はプッシャであり、ケーススリット52に嵌合案内されて摺動するプッシャ爪部61とキーボトム操作爪部32が挿通されるプッシャ穴部62が形成されている。
7は椀状ラバーコンタクトであり、内面中心には可動接点71が取り付け固定されている。
8はベースであり、その側壁にはベース爪部80が突出形成されている。ベース8の底部81内側面には固定接点82が形成されると共に、固定接点82からリード片83が導出されている。
【0016】
ここで、照光式押しボタンスイッチの組み立て工程を説明する
(工程1)
ケース5にベース8を下から組み込む。この場合、ベース8のベース爪部80とケース5の向きとを図示される通りの向きにして組み込む。
(工程2)
ベース8にラバーコンタクト7を上から挿入する。ラバーコンタクト7は底部81の内側面から浮き上がりなく、所定位置に正しく挿入する。
【0017】
(工程3)
ケース5にプッシャ6を組み込む。この場合、プッシャ6のプッシャ爪部61をケース5の側壁に形成されるケーススリット52に圧し込む。ここで、プッシャ6はラバーコンタクト7のゴム弾性により押し上げられ、プッシャ爪部61はケーススリット52の上端部に係止している。
(工程4)
ケース5に発光ダイオードアレイ4を組み込む。ケース凸部51と発光ダイオードアレイ4のアレイ凹部41を合わせて組み込む。
【0018】
(工程5)
プッシャ6にキーボトム3を組み込む。この場合、キーボトム操作爪部32をプッシャ爪部61の両側においてプッシャ穴部62に挿通した状態でプッシャ6にキーボトム3を圧し込む。ここで、キーボトム3はキーボトム操作爪部32がプッシャ穴部62に下側から弾性的に係合し、上に外れない状態に取り付けられる。
【0019】
(工程6)
キートップ2に透明カバー1を組み込む。この場合、相対向する2側壁に形成される合計4個のキートップ爪部22に透明カバー1の側壁に形成されるT字型切り欠き部11を構成する顎部111のそれぞれを位置決めして下向きに圧し込んで組み込む。ここで、透明カバー1の顎部111は、キートップ2のキートップ爪部22の上側の傾斜面に案内されながら圧し込まれ、下側の水平係合面の下側に弾性的に変位する。この場合、キートップ2の相対向する側壁の下端外側にストッパ24を形成し、透明カバー1の相対向する側壁の下端内側にキートップ2のストッパ24に対応係合する係合部13を形成しており、キートップ2に透明カバー1を組み込むに際して、ストッパ24は透明カバー1の押し込みを停止するストッパとして動作する。
【0020】
(工程7)
キーボトム3にキートップ2を組み込む。この場合、キートップ凸部21を図示の向きに整列して圧し込み、キートップ2の側壁の内側に形成される傾斜突出部23をキーボトム3のキーボトム穴部31に係合させて組み込む。
組み立ての完了した照光式押しボタンスイッチは、これを電気回路に組み込んで使用される。ここで、キートップ2を、透明カバー1を介して下向きに押圧操作することにより、キートップ2はこれに嵌合固定されるキーボトム3のキーボトム操作爪部32を介して、ラバーコンタクト7のゴム弾性に抗してプッシャ6を押し下げ、ラバーコンタクト7を押圧反転せしめることができる。これによりラバーコンタクト7の内面中心に取り付けられる可動接点71がベース8の底部内側面に取り付けられる固定接点82に接触し、スイッチは切り替えられる。この押圧操作により発光ダイオードアレイ4も図示されない電気経路を介して点灯し、フィルム20を照光する。
【0021】
ここで、図4を参照してフィルムを交換するに使用される抜き取り治具を説明する。この抜き取り治具9は弾性金属板を原材料として、これを板金加工して形成したものであり、弾性を有する1対の把持部91を連結部92を介して結合している。把持部91の先端部は内向きに屈曲して係合片911とされている。
以上の照光式押しボタンスイッチにおいて、抜き取り治具9を使用して透明カバー1およびキートップ2を容易に取り外し、フィルム交換することができる。図3をも参照して説明するに、先ず、透明カバー1のT字型切り欠き部11に抜き取り治具9の係合片911を差し込み、上方に引き上げる。この場合、キーボトム3のキーボトム穴部31と傾斜突出部23の間の保持力は、顎部111とキートップ2のキートップ爪部22の間の保持力と比較して、極端に小さいので、必ず、キーボトム穴部31と傾斜突出部23の間の係合が外れ、透明カバー1およびキートップ2が一体の状態で取り外すことができる。即ち、T字型切り欠き部11の顎部111は、キートップ2のキートップ爪部22の下側の水平係合面により上向きの変位は完全に阻止されており、キートップ2を単に上向きに引き出そうとしても引き出すことはできない。これに対して、キートップ2の傾斜突出部23とキーボトム3のキーボトム穴部31との間の保持力は、傾斜突出部23の上側の傾斜面とキーボトム穴部31との間に形成されているので、キートップ2に上向きに力を加えれば、キートップ2は傾斜突出部23の上側の傾斜面がキーボトム穴部31に案内されて簡単に上向きに駆動される。
【0022】
次に、キートップ2が上側に位置する状態、即ち、透明カバー1を逆にして抜き取り治具9の係合片911を透明カバー1のT字型切り欠き部11のスリット部分に差し込み、両側から挟み込んで力を加えると、キートップ爪部22が顎部111から外れ、更に抜き取り治具9の係合片911をキートップ2の凸部21に引っ掛けながら引き抜くと、容易に透明カバー1からキートップ2を取り外すことができる。この状態で、透明カバー1を逆にすると、フィルム20が落下する。
【0023】
また、フィルム20を組み込む場合、透明カバー1内側にフィルム20を落し込み、その上からキートップ2を組み込んでキートップ爪部22を嵌合させる。これを逆さにしてキートップ2をキーボトム3に組み込み、傾斜突出部23を嵌合させる。
【0024】
【発明の効果】
以上の通りであって、この発明によれば、フィルム20を挟持した状態で透明カバー1とキートップ2とを一体の状態でスイッチ部10側から取り外し、照光式押しボタンスイッチから離隔したところで抜き取り治具を使用してフィルムを交換をする。従って、交換作業中に多数近接して基板に配列設置されている照光式押しボタンスイッチの間の隙間にフィルム20を落下させることは本来有り得ないこととなり、それだけフィルム交換作業を簡略化する。
【0025】
そして、図1(b)の線B−Bに沿った断面を示す図3(c)を参照するに、キートップ2の相対向する側壁の下端外側にストッパ24を形成し、透明カバー1の相対向する側壁の下端内側にキートップ2のストッパ24に対応係合する係合部13を形成したことにより、従来例の如く透明カバー1のフィルム20を収容する領域の周縁部にストッパとして環状の段部を形成する必要は無くなった。従来、この段部の周縁を構成する線が透明カバー1の外部から透けて見えて外観上好ましくなかったが、この欠点を解消することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の分解斜視図。
【図2】実施例を説明する図。
【図3】実施例の一部詳細断面図。
【図4】抜き取り治具を説明する図。
【図5】従来例の分解斜視図。
【図6】従来例を説明する図。
【符号の説明】
1 透明カバー
11 T字型切り欠き部
111 顎部
2 キートップ
20 フィルム
21 キートップ凸部
22 キートップ爪部
23 傾斜突出部
3 キーボトム
31 キーボトム穴部
4 発光灯体
Claims (2)
- 透光材料より成るキートップと、キートップに嵌合固定される透明カバーと、透明カバーとキートップの間に挟持されるフィルムと、キートップに嵌合固定されるキーボトムと、キートップを照光する発光灯体を有し、
上記透明カバーと上記キートップとの間の嵌合固定の保持力を上記キートップと上記キーボトムとの間の嵌合固定の保持力と比較して大きく設定した照光式押しボタンスイッチにおいて、
上記透明カバーの一方の相対向する側壁にはT字型に切り欠かれた顎部を有するT字型切り欠き部を形成し、
上記キートップの一方の相対向する側壁の外側に上記透明カバーのT字型切り欠き部と係合するキートップ凸部、および左右に整列する1対のキートップ爪部を形成すると共にこの相対向する側壁の内側にキートップ凸部に対応して上側面が側壁の内側に向けて下降する傾斜面とされた傾斜突出部を形成し、
左右の上記キートップ爪部の底辺が上記T字型切り欠き部のT字の水平部の両端部と水平状態で面接触して係合して、その係合面が上記透明カバーとキートップとの間の嵌合固定の保持力とされ、
上記キートップ凸部は上記T字型切り欠き部のT字の垂直部において、上記キートップ凸部の上面と、上記キートップ爪部の相対向するそれぞれの端面と、上記T字型切り欠き部の水平部の下方を向いた面とで囲まれる部位に抜き取り冶具を差し込む空間が形成されるように配置され、
上記キーボトムの上端周縁部側面に上記キートップの傾斜突出部が係合するキーボトム穴部を形成して、その係合部が上記キートップと上記キーボトムとの間の嵌合固定の保持力とされ、
たことを特徴とする照光式押しボタンスイッチ。 - 請求項1に記載される照光式押しボタンスイッチにおいて、
上記キートップの他方の相対向する側壁の下端外側にストッパを形成し、
上記透明カバーの他方の相対向する側壁の下端内側にキートップのストッパに対応係合する係合部を形成したことを特徴とする照光式押しボタンスイッチ。
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