JP3674329B2 - 排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造 - Google Patents
排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの内燃機関において、排気ガスの一部を吸気系に戻すようにする排気ガス還流装置に関し、特に排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジンには、排気ガス中のNOxを効果的に抑制するため、排気ガスの一部を吸気通路側に戻す排気ガス還流(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置がよく用いられている。
図4は従来の一般的なEGR装置を備えたエンジン全体の構成を示す図である。エンジン本体1には、各シリンダ内へ空気を供給する吸気通路(吸気マニホールド)2、各シリンダから排気ガスを排出する排気通路(排気マニホールド)3、排気通路3内の排気ガスを吸気通路2に還流させるためのEGR通路4、吸気通路2内に還流させる排気ガス量を調整するEGRバルブ5、吸気通路の上流端に設けられたサージタンク6が接続されている。
【0003】
図5は図4におけるA−A矢視断面を示すものである。図5に示すように、サージタンク6上流の吸気管7の内部でスロットルバルブ8を通過した矢印Cで示す新気(外気から導入した空気)は、EGR導入部9を通過した後、サージタンク6に送られ、吸気マニホールド2を通じて各気筒に送られる。また、EGR導入部9周囲には環状通路10が設けられ、EGR通路4から導入される排気ガスが開口部11から環状通路10を通じてEGR導入部9に導かれるように構成されている。
【0004】
そして、図6(a)の側面図及び図6(b)の断面図〔図3(a)のB−B断面図〕に示すように、EGR導入部9は、周上にほぼ等間隔に複数の孔部12が形成されたアウタリング13と、一端がアウタリング13上流側の内壁に全周に渡り接合され他端がアウタリング13内壁から離隔しているインナリング14とから構成されている。
【0005】
排気マニホールド3から排出される排気ガスの一部がEGR通路4を通じて環状通路10に入ると、EGR導入部9のアウタリング13に形成された孔部12を通じてアウタリング13とインナリング14との間に形成された空間に流入して、図5に示す矢印Dのように吸気管7に導かれ、新気に混入される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7のスロットルバルブ8の正面図に示すように、スロットルバルブ8と吸気管7との隙間が大きい上下部分22からは新気が多く流入してEGR導入部9へ流れていくが、スロットルバルブ8と吸気管7との隙間が少ないスロットルバルブ8の軸15を中心とした中央部分17より下流では流れが生じにくく、特にスロットルバルブ8の開度が低い状態では、EGR導入部9から流入した排気ガスが前記中央部分17の後方で図5に示す矢印Eのように逆流することがあり、大量のEGRが導入されるエンジンではEGRによる排気ガスが逆流してスロットルバルブ8に達し、運転時間が延びるに従ってEGRを導入している時間が増えるためスロットルバルブ8を汚損することがあった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、EGRにより流入する排気ガスの逆流を防止してスロットルバルブの汚損を防止することができるようにした、排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、排気通路内の排気ガスを吸気通路内に還流させる排気ガス還流通路と、上記吸気通路に設けられたスロットルバルブの下流側に配設されると共に上記排気ガス還流通路に接続されたEGR導入部とを備え、上記スロットルバルブは、開閉のための軸を有し、上記EGR導入部は、上記吸気通路の内周に亘って形成され上記排気ガス還流通路からの排気ガスを該吸気通路の下流側に導く排気ガス流入路と、上記スロットルバルブにより生じる上記吸気通路内の吸気流の強い主流部分に上記排気ガス還流通路からの排気ガスが導かれるように、上記排気ガス流入路の上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側をを閉塞する隔壁とを有することを特徴としている。これによって、排気ガスを吸気主流に導くことができ、吸気との混合が促進されるとともに排気ガスが逆流され難くなる。
請求項2の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項1記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス流入路は、上記吸気通路を形成する吸気管に沿って設けられるアウタリングと、一端が該アウタリングの上流側に接合され他端が該アウタリングの内壁から離隔されたインナリングとから構成され、上記隔壁は上記アウタリングと上記インナリングとの間に装架されたことを特徴としている。
請求項3の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項2記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記アウタリングの外周には、上記排気ガス流入路内に上記排気ガス還流通路からの排気ガスを導く複数の孔部が形成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項4の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項1〜3の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス還流通路は、上記吸気通路の外周に亘って設けられた環状通路を有し、上記排気ガスは該環状通路を介して上記排気ガス流入路に導かれることを特徴としている。
さらに、請求項5の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項1〜4の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス流入路から上記吸気通路内に流入した上記排気ガスが上記吸気流の強い主流部分以外に流れることを規制する逆流規制部材を備え、該逆流規制部材は、上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側に位置することを特徴としている。これにより、排気ガスが吸気通路内の吸気主流以外に流れるのが規制され、排気ガスが吸気主流に効果的に導かれる。
請求項6の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項2〜4の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス流入路から上記吸気通路内に流入した上記排気ガスが上記吸気流の強い主流部分以外に流れることを規制する逆流規制部材を備え、該逆流規制部材は、上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側に位置し、上記隔壁が設けられた部分の上記インナリングを下流側に延長した延長部であることを特徴としている。
【0010】
また、請求項7の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項1〜6の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス流入路と上記吸気通路との間に設けられ、上記排気ガス流入路から上記吸気通路へ流入する直前の吸気の流れに乱れを発生させる乱れ発生部材をさらに備えたことを特徴としている。これにより、吸気に乱れを生じさせ、排気ガスが吸気に導入されやすくなり排気ガスを吸気に均一に混入することができる。
請求項8の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、請求項2〜6の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造において、上記排気ガス流入路と上記吸気通路との間に設けられ、吸気の流れに乱れを発生させる乱れ発生部材をさらに備え、該乱れ発生部材は、上記隔壁が設けられていない部分の上記インナリングから上記吸気管の中心に向かって突出する突起板であることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造を示し、図2は本発明の第2実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造を示し、図3は本発明の第3実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造を示す。なお、図1〜図3において、従来技術(図6参照)と同一の部材には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0012】
まず、図1を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
本構造にかかるEGR導入部(排気ガス導入部)9は、図4に示すように、排気通路3内の排気ガスを吸気通路2に還流させるためのEGR通路4の下流端にそなえられ、このEGR導入部9周囲には、図5に示すように、環状通路10が設けられ、EGR通路4から導入される排気ガスが開口部11から環状通路10を通じてEGR導入部9に導かれるように構成されている。
【0013】
本EGR導入部9は、図1に示すように、周上にほぼ等間隔に複数の孔部12が形成されたアウタリング13と、一端がアウタリング13上流側の内壁に全周に渡り接合され他端がアウタリング13内壁から離隔しているインナリング14と、インナリング14の他端において互いに離隔したインナリング14とアウタリング13との間に装架される隔壁18とから構成される。
【0014】
隔壁18は、図1(B)に示すように、アウタリング13とインナリング14との隙間のうち左右の離隔部分を塞ぐように形成されている。この隔壁18の設置位置は、EGR導入部9が吸気管7に接続された状態でEGR導入部9の直上流に位置するスロットルバルブ8の軸15を中心とした中央部分17(図7参照)と対応する位置、即ち、中央部分17からの新気の流れが流入する位置である。また、アウタリング13とインナリング14の上下方向の離隔部分は解放され、排気ガス流入路19を形成している。
【0015】
本発明の第1実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造は、このように構成されるため、EGR導入部9では、排気ガス流入路19により、新気の流れの強いスロットルバルブ8の上下部分22(図7参照)の下流側からのみ排気ガスが流出して、排気ガスが吸気の主流部分に導入されるようになり、流れの弱い中央部分17の下流側からの排気ガスの流出は隔壁18により規制されるので、流れの弱い中央部分17の下流側で吸気のスロットル側への逆流が発生しても逆流への排気ガスの混入を大幅に減少させることができ、バルブの汚損を防ぐことができる。
【0016】
次に、図2を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態としての排気ガス導入部(EGR導入部)構造では、図2に示すように、第1実施形態の排気ガス導入部構造に加えて、隔壁18の形成された部分のインナリング14を下流側に延長した逆流規制部材としての延長部20が設けられている。
【0017】
したがって、本発明の第2実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造によれば、第1実施形態の効果に加えて、吸気管7の壁面周囲に沿って逆流してきた排気ガスやインテークマニホールド2から逆流してきたブローバイガスが延長部20によりスロットルバルブ8まで逆流することが規制され、より効果的にスロットルバルブ8の汚損を防ぐことが可能となる。
【0018】
次に、図3を参照して本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態としての排気ガス導入部(EGR導入部)構造では、図3に示すように、第2実施形態の排気ガス導入部構造に加えて、隔壁18の設けられていないアウタリング13とインナリング14とが離隔した部分に、インナリング14から吸気管7の中心に向かい突出して吸気流に乱れを発生させる乱れ発生部材としての突起板21が設けられている。
【0019】
したがって、本発明の第3実施形態としての排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造によれば、流れの強いスロットルバルブ8の上下部分22の下流側に設けられた突起板21により、吸気の流れが乱されてEGR導入部から導入される排気ガスが新気の流れに導入されやすくなる。これにより、還流排気ガスの逆流を防ぐとともに、EGRによる排気ガスを新気に均一に混合することが可能となって、効果的にスロットルバルブ8の汚損を防ぐことが可能となり、さらには、EGRによる排気ガス混入濃度の気筒管のばらつきを抑えて燃焼を安定にするとともにドライバビリティを確保することが可能となる。またEGR本来の効果である排気ガス中のNOx低減効果も十分達成される。
【0020】
なお、上記第1実施形態に示した排気ガス流入路19、第2実施形態に示した延長部20、第3実施形態に示した突起板21をそれぞれ単独あるいは任意に組み合わせてEGR導入部9に適用しても上述と同様スロットルバルブ8の汚損を防止することができるという利点を有するものである。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の本発明の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造によれば、吸気通路側に流入する排気ガスを吸気通路内の吸気流の強い主流部分に導く排気ガス流入路と隔壁とを備えているため、排気ガスは吸気の主流に導入され、吸気との混合が促進されるとともに排気ガスが逆流され難くなる。この結果、上流側にスロットルバルブ等を設置してある場合には、このバルブの汚損を防止することが可能となる。
【0022】
さらに、請求項5及び6の本発明では、排気ガスが吸気の主流部分以外に流れることを規制する逆流規制部材を備えているので、排気ガスが吸気通路内の吸気主流以外に流れるのが規制されて排気ガスを吸気主流に効果的に導くことが可能となる。
また、請求項7及び8の本発明では、吸気の流れに乱れを発生させる乱れ発生部材をさらに備えたことを特徴としているので、排気ガスが吸気の流れに導入されやすくなって逆流を防ぐとともに、EGRによる排気ガスを吸気に均一に混合することが可能となる。それによって効果的にスロットルバルブの汚損を防ぐことが可能となるとともに、EGRによる排気ガス混入濃度の気筒管のばらつきを抑えて燃焼を安定にするとともにドライバビリティを確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての排気ガス導入部構造を示す図であり、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。
【図2】本発明の第2実施形態としての排気ガス導入部構造を示す図であり、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。
【図3】本発明の第3実施形態としての排気ガス導入部構造を示す図であり、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。
【図4】従来の一般的な排気ガス還流装置を備えたエンジンの模式図である。
【図5】従来の排気ガス還流装置の要部断面図(図4のA−A矢視断面図)である。
【図6】従来の排気ガス導入部構造を示す図であり、(A)はその側面図、(B)はその断面図〔図6(A)のB−B矢視断面図〕である。
【図7】一般に排気ガス還流装置の上流側にそなえられるスロットルバルブの正面図である。
【符号の説明】
2 吸気通路
3 排気通路
4 排気ガス還流通路(EGR通路)
7 吸気管
8 スロットルバルブ
9 EGR導入部
11 開口部
12 孔部
13 アウタリング
14 インナリング
18 隔壁
19 排気ガス流入路
20 延長部(逆流規制部材)
21 突起板(乱れ発生部材)
Claims (8)
- 排気通路内の排気ガスを吸気通路内に還流させる排気ガス還流通路と、
上記吸気通路に設けられたスロットルバルブの下流側に配設されると共に上記排気ガス還流通路に接続されたEGR導入部とを備え、
上記スロットルバルブは、開閉のための軸を有し、
上記EGR導入部は、上記吸気通路の内周に亘って形成され上記排気ガス還流通路からの排気ガスを該吸気通路の下流側に導く排気ガス流入路と、上記スロットルバルブにより生じる上記吸気通路内の吸気流の強い主流部分に上記排気ガス還流通路からの排気ガスが導かれるように、上記排気ガス流入路の上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側を閉塞する隔壁とを有することを特徴とする、排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。 - 上記排気ガス流入路は、上記吸気通路を形成する吸気管に沿って設けられるアウタリングと、一端が該アウタリングの上流側に接合され他端が該アウタリングの内壁から離隔されたインナリングとから構成され、上記隔壁は上記アウタリングと上記インナリングとの間に装架されたことを特徴とする、請求項1記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記アウタリングの外周には、上記排気ガス流入路内に上記排気ガス還流通路からの排気ガスを導く複数の孔部が形成されていることを特徴とする、請求項2記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記排気ガス還流通路は、上記吸気通路の外周に亘って設けられた環状通路を有し、上記排気ガスは該環状通路を介して上記排気ガス流入路に導かれることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記排気ガス流入路から上記吸気通路内に流入した上記排気ガスが上記吸気流の強い主流部分以外に流れることを規制する逆流規制部材を備え、該逆流規制部材は、上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側に位置することを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記排気ガス流入路から上記吸気通路内に流入した上記排気ガスが上記吸気流の強い主流部分以外に流れることを規制する逆流規制部材を備え、該逆流規制部材は、上記軸を含む上記スロットルバルブの中心部分の下流側に位置し、上記隔壁が設けられた部分の上記インナリングを下流側に延長した延長部であることを特徴とする、請求項2〜4の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記排気ガス流入路と上記吸気通路との間に設けられ、上記排気ガス流入路から上記吸気通路へ流入する直前の吸気の流れに乱れを発生させる乱れ発生部材をさらに備えたことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
- 上記排気ガス流入路と上記吸気通路との間に設けられ、吸気の流れに乱れを発生させる乱れ発生部材をさらに備え、該乱れ発生部材は、上記隔壁が設けられていない部分の上記インナリングから上記吸気管の中心に向かって突出する突起板であることを特徴とする、請求項2〜6の何れか1項に記載の排気ガス還流装置用排気ガス導入部構造。
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