JP3676536B2 - コンクリート型枠用の支持桟の保持具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築物の布基礎コンクリートなどを形成するためのコンクリート型枠用の支持桟の保持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、高さの高いコンクリート壁等の構造物を形成する場合には、複数のコンクリート型枠を連結ピンにより長手方向に連結するとともに、高さ方向に積み上げた状態で、所定間隔をおいて対向配置していた。この場合、金属パイプや木材等よりなる支持桟をコンクリート型枠の外側縁に沿って立設状態に配設して、積み上げ状態にあるコンクリート型枠が腰折れするのを防止していた。
【0003】
従来、この種の支持桟をコンクリート型枠の外側に立設保持する際には、支持桟に複数の取付金具を取り付けるとともに、コンクリート型枠に複数の取付孔を形成していた。そして、各取付金具の挿通孔からコンクリート型枠の取付孔にボルトを挿通して、ナットで締め付けることにより、支持桟をコンクリート型枠の外側縁に立設保持するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、この従来構成においては、コンクリート型枠に対する支持桟の保持構造が複雑であるとともに、支持桟の着脱操作が面倒で時間がかかるという問題があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、構造が簡単であるとともに、支持桟をコンクリート型枠の外側縁に容易かつ短時間に着脱することができるコンクリート型枠用の支持桟の保持具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、複数のコンクリート型枠を連結ピンにより長手方向に連結するとともに、高さ方向に積み上げた状態で、所定間隔をおいて対向配置し、それらのコンクリート型枠の外側縁に沿って、コンクリート型枠の腰折れを防止するための支持桟を立設状態に保持するコンクリート型枠用の支持桟の保持具において、保持具本体を金属棒により形成するとともに、前記保持具本体の基端部には、コンクリート型枠上の連結ピンに係脱可能な係止部材を固定し、同係止部材を金属板により側面形ほぼクランク状に形成し、その係止部材の基端固定部を保持具本体の基端部に溶接固定する一方、前記保持具本体の先端部には、支持桟をコンクリート型枠の外側縁との間で把持する把持アームを締め付け可能に取り付けたものである。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具において、前記係止部材の基端固定部における幅方向の中央に嵌合溝を形成し、この嵌合溝に保持具本体の基端部を嵌合した状態で、係止部材の基端固定部を保持具本体の基端部に溶接固定したものである。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具において、前記係止部材の幅を保持具本体の基端部の外径よりも大きくなるように設定したものである。
【0010】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具において、前記係止部材の中間延長部に対する基端固定部の折曲げ角度を、90度よりも小さくなるように設定するとともに、係止部材の先端係止部の突出長さを、コンクリート型枠の外面と連結ピンとの間隔よりも大きくなるように設定したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、コンクリート型枠11は所定厚さの横長四角板状に形成され、その外面の一側縁には複数の連結ピン12が所定間隔をおいて配設されている。そして、高さの高いコンクリート壁等の構造物を形成する場合には、このコンクリート型枠11が連結ピン12により長手方向に複数個連結されるとともに、高さ方向に複数段に積み上げられた状態で、所定間隔をおいて対向配置される。
【0012】
複数の保持具13は前記コンクリート型枠11の長手方向の連結部分において、高さ方向に配列された任意の連結ピン12に対して着脱可能に係止支持される。この保持具13の係止箇所は、最上部に位置する連結ピン12と、最下部に位置する連結ピン12と、中間部に位置する適数個の連結ピン12とに設定するのが望ましい。また、保持具13の係止個数は、コンクリート型枠11の積み上げ段数に「1」を加算した値となるように設定するのが望ましい。
【0013】
金属パイプや木材等よりなる支持桟14は前記保持具13により、コンクリート型枠11の外側縁に沿って立設状態に保持される。そして、この支持桟14により、積み上げ状態にあるコンクリート型枠11が、高さ方向の接合部において外側へ腰折れしないように結合保持される。
【0014】
図2〜図4に示すように、前記保持具13は、保持具本体17と、その保持具本体17の基端部に固定された係止部材18と、保持具本体17の先端部に取り付けられた把持アーム19とを備えている。そして、係止部材18がコンクリート型枠11上の連結ピン12に係脱可能に係止されるとともに、把持アーム19とコンクリート型枠11の外側縁との間で、支持桟14が把持されるようになっている。
【0015】
前記保持具本体17は金属棒からなり、その基端部には大径部17a及びフランジ部17bが形成されるとともに、先端部にはネジ部17cが形成されている。一方、係止部材18は金属板により側面形ほぼクランク状に形成され、中間延長部18aと、基端固定部18bと、先端係止部18cとを備えている。
【0016】
嵌合溝20は前記係止部材18の基端固定部18b上において、その幅方向の中央に延長形成されている。そして、この嵌合溝20に保持具本体17の大径部17aを嵌合させるとともに、中間延長部18aに保持具本体17のフランジ部17bを接合させた状態で、係止部材18が保持具本体17に溶接固定されている。
【0017】
また、図2に示すように、前記係止部材18の幅W1は、保持具本体17の大径部17aの外径D1及び連結ピン12の外径D2よりも大きくなるように設定されている。さらに、図3に示すように、係止部材18の中間延長部18aに対する基端固定部18bの折曲げ角度A1は、90度よりも小さくなるように設定されている。しかも、係止部材18の先端係止部18cの突出長さL1は、コンクリート型枠11の外面と連結ピン12との間隔L2よりも大きくなるように設定されている。
【0018】
前記把持アーム19は金属板により平面形ほぼC字状に形成され、その一部には挿通孔21が形成されている。そして、この挿通孔21を保持具本体17のネジ部17cに挿通した状態で、ネジ部17cにナット22を螺合することによって、把持アーム19が保持具本体17の先端部に締め付け可能に取り付けられている。
【0019】
次に、前記のように構成されたコンクリート型枠用の支持桟の保持具の作用を説明する。
さて、高さの高いコンクリート壁等の構造物を形成する場合には、図1に示すように、コンクリート型枠11を連結ピン12により長手方向に複数個連結するとともに、高さ方向に複数段積み上げた状態で、所定間隔をおいて対向配置する。そして、コンクリート型枠11の長手方向の連結部分において、高さ方向に配列された適数箇所の連結ピン12に対して保持具13を係止支持する。
【0020】
この場合には、図2〜図4に示すように、係止部材18の先端係止部18cをコンクリート型枠11の外面と連結ピン12との間に挿入して、連結ピン12を係止部材18の中間延長部18aと基端固定部18bとの折曲角部に係合させる。これにより、係止具13がコンクリート型枠11上に堅固に係止保持されて、その保持具本体17がコンクリート型枠11の外側方へほぼ水平に延長配置される。
【0021】
その後、各保持具13の把持アーム19内に支持桟14を挿通して、ナット22を締め付けると、支持アーム19がコンクリート型枠11側に接近移動される。これにより、支持桟14が各保持具13の把持アーム19とコンクリート型枠11の外側縁との間で把持されて、そのコンクリート型枠11の外側縁に沿って立設状態に固定保持される。
【0022】
この状態で、コンクリート型枠11間にコンクリートを打設すると、高さの高いコンクリート壁等の構造物が形成される。このコンクリートの打設時には、コンクリート型枠11に対して外側方向への圧力が作用する。ところが、コンクリート型枠11の外側縁に沿って支持桟14が立設されているため、積み上げ状態にあるコンクリート型枠11が、高さ方向の接合部において外側へ腰折れするおそれはない。
【0023】
そして、コンクリート型枠11の離型時には、各保持具13のナット22を緩めて、把持アーム19による支持桟14の把持を解放した後、支持桟14を把持アーム19から抜き取る。この状態で、各保持具13の係止部材18を連結ピン12との係止位置から上方に離脱させれば、それらの保持具13をコンクリート型枠11上から取り外すことができる。
【0024】
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ この実施形態のコンクリート型枠用の支持桟の保持具においては、保持具本体17の基端部に、コンクリート型枠11上の連結ピン12と係脱可能な係止部材18が固定されている。また、保持具本体17の先端部には、支持桟14をコンクリート型枠11の外側縁との間で把持する把持アーム19が締め付け可能に取り付けられている。
【0025】
このため、保持具13の構造が簡単であるとともに、コンクリート型枠11上の連結ピン12に保持具13を係脱させることにより、支持桟14をコンクリート型枠11の外側縁に容易かつ短時間に着脱することができる。
・ この実施形態のコンクリート型枠用の支持桟の保持具では、保持具本体17が金属棒により形成されるとともに、係止部材18が金属板により側面形ほぼクランク状に形成され、その係止部材18の基端固定部18bが保持具本体17の基端部に溶接固定されている。
【0026】
このため、保持具13の構造が簡単であるとともに、所定の強度を確保することができて、支持桟14を立設状態に確実に保持することができる。
・ この実施形態のコンクリート型枠用の支持桟の保持具では、係止部材18の基端固定部18bにおける幅方向の中央に嵌合溝20が形成され、この嵌合溝20に保持具本体17の基端大径部17aを嵌合した状態で、係止部材18の基端固定部18bが保持具本体17の基端部に溶接固定されてる。
【0027】
このため、保持具本体17と係止部材18とを所定位置に正確に位置決めして、捩じれ等が生じることなく確実に固定することができる。
・ この実施形態のコンクリート型枠用の支持桟の保持具では、係止部材18の幅W1が保持具本体17の基端大径部17aの外径D1、及び連結ピン12の外径D2よりも大きくなるように設定されている。このため、保持具13をコンクリート型枠11上の連結ピン12に対し、揺動等を生じることなく堅固に係止させることができる。
・ この実施形態のコンクリート型枠用の支持桟の保持具においては、係止部材18の中間延長部18aに対する基端固定部18bの折曲げ角度が、90度よりも小さくなるように設定されている。また、係止部材18の先端係止部18cの突出長さL1が、コンクリート型枠11の外面と連結ピン12との間隔L2よりも大きくなるように設定されている。
【0028】
このため、保持具13をコンクリート型枠11上の連結ピン12に対し、一層堅固に係止させることができる。
なお、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0029】
・ 把持アーム19を、例えば平面形ほぼL字状等の異なった形状に変更すること。
このように構成した場合、把持アーム19の構成を簡易にすることができる。
【0030】
・ 保持具本体17、係止部材18及び把持アーム19を、前記実施形態とは異なった材料で形成すること。
・ 支持桟14として、前記実施形態とは異なる四角筒状、円筒状などの形状やアルミニウムなどの軽量材料で形成すること。
【0031】
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記保持具本体の基端部を先端側より大径に形成した請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具。
【0032】
このように構成した場合、保持具本体と係止部材との接合強度を高めることができ、支持桟の保持具を強固なものにすることができる。
(2) 複数のコンクリート型枠を連結ピンにより長手方向に連結するとともに、高さ方向に積み上げた状態で、所定間隔をおいて対向配置し、それらのコンクリート型枠の外側縁に沿って、コンクリート型枠の腰折れを防止するための支持桟を立設状態に配置した後、請求項1に記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具を、少なくとも最上部に位置する連結ピンと、最下部に位置する連結ピンとに装着するコンクリート型枠に対する支持桟の保持方法。
【0033】
このように構成した場合、積み上げ状態にあるコンクリート型枠を、高さ方向の接合部において外側へ腰折れしないように結合保持することができる。
(3) さらに、前記支持桟の保持具を、中間部に位置する連結ピンに装着したコンクリート型枠に対する支持桟の保持方法。
【0034】
このように構成した場合、上記(2)の効果をより確実に発揮することができる。
【0035】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、保持具の構造が簡単であるとともに、この保持具を使用して支持桟をコンクリート型枠の外側縁に容易かつ短時間に着脱することができる。さらに、所定の強度を確保することができて、支持桟を立設状態に確実に保持することができる。
【0037】
請求項2に記載の発明によれば、保持具本体と係止部材とを所定位置に正確に位置決めして、捩じれ等が生じることなく確実に固定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、保持具をコンクリート型枠上の連結ピンに対し、揺動等を生じることなく堅固に係止させることができる。
【0038】
請求項4に記載の発明によれば、保持具をコンクリート型枠上の連結ピンに対し、一層堅固に係止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンクリート型枠用支持桟の保持具の使用状態の分解斜視図。
【図2】 その保持具の取付状態を示す拡大斜視図。
【図3】 同じく保持具の取付状態を示す拡大断面図。
【図4】 図3の4−4線における断面図。
【符号の説明】
11…コンクリート型枠、12…連結ピン、13…保持具、14…支持桟、17…保持具本体、17a…大径部、17c…ネジ部、18…係止部材、18a…中間延長部、18b…基端固定部、18c…先端係止部、19…把持アーム、22…ナット、W1…幅、D1…外径、A1…折曲げ角度、L1…突出長さ、L2…間隔。
Claims (4)
- 複数のコンクリート型枠を連結ピンにより長手方向に連結するとともに、高さ方向に積み上げた状態で、所定間隔をおいて対向配置し、それらのコンクリート型枠の外側縁に沿って、コンクリート型枠の腰折れを防止するための支持桟を立設状態に保持するコンクリート型枠用の支持桟の保持具において、
保持具本体を金属棒により形成するとともに、前記保持具本体の基端部には、コンクリート型枠上の連結ピンに係脱可能な係止部材を固定し、同係止部材を金属板により側面形ほぼクランク状に形成し、その係止部材の基端固定部を保持具本体の基端部に溶接固定する一方、前記保持具本体の先端部には、支持桟をコンクリート型枠の外側縁との間で把持する把持アームを締め付け可能に取り付けたコンクリート型枠用の支持桟の保持具。 - 前記係止部材の基端固定部における幅方向の中央に嵌合溝を形成し、この嵌合溝に保持具本体の基端部を嵌合した状態で、係止部材の基端固定部を保持具本体の基端部に溶接固定した請求項1に記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具。
- 前記係止部材の幅を保持具本体の基端部の外径よりも大きくなるように設定した請求項1または請求項2に記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具。
- 前記係止部材の中間延長部に対する基端固定部の折曲げ角度を、90度よりも小さくなるように設定するとともに、係止部材の先端係止部の突出長さを、コンクリート型枠の外面と連結ピンとの間隔よりも大きくなるように設定した請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンクリート型枠用の支持桟の保持具。
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