JP3676889B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に関するものであり、特に、給紙部から排紙部に至る記録紙搬送系の記録紙搬送手段として樹脂製の搬送ローラを用いる画像形成装置における記録紙搬送速度制御技術、及び定着部の加熱によるカール矯正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置においては、給紙部から給紙された記録紙は、レジストタイミングをとって感光体の転写部に送られて画像を転写され、さらに下流側に搬送されて、一般的には加熱により定着され、さらに排紙部から排紙されるようになっている。
この給紙部から排紙部に至る記録紙搬送系(記録紙搬送経路)には、搬送ベルトの他、最小通紙長さより短い間隔で搬送ローラが設けてある。
【0003】
ここで、従来の金属軸にゴムローラを嵌め込んだタイプの搬送ローラに代わって、最近では樹脂の軸にやはり樹脂のローラを一体成型した樹脂製の搬送ローラ(樹脂ローラ)がしばしば用いられることがある。これは、主にコストダウン、EMI対策、熱対策、外観等が目的であり、特に記録紙を最終的に排出する排紙部のローラに用いられることが多い。
ところが電子写真方式の場合、最終的に記録紙を排出する前工程は一般に加熱による定着であり、この加熱定着器の周辺は非常に高温になっているところである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂ローラは熱変形し易く、熱変形によりローラ外径が変化してしまう。従って、定着器のヒータがオンして所定時間が経過した後は、定着部周辺の樹脂ローラは、他の部分、特に定着器から離れた個所、例えば給紙部近傍の搬送ローラと異なり熱膨張により外径が膨らんでいる。
【0005】
そのため、正常温度で正常の記録紙搬送速度が得られるように設定してあっても、定着部周辺の記録紙搬送速度の方がその前工程側の記録紙搬送速度より速くなってしまい、前工程の搬送ローラとの間で記録紙を引っ張り合って、ジターやトルクアップを引き起こす不具合がある。また最悪の場合、記録紙切れが発生することもある。
【0006】
逆に、定着部周辺の温度が高くなり、その近傍の樹脂ローラが膨張したときに、正常な記録紙搬送速度が得られるように設定した場合は、樹脂ローラが冷えているときに記録紙搬送速度が遅過ぎてしまい、記録紙がしわになるといった不具合が発生する。
【0007】
また、定着後の記録紙のカール矯正をローラ対で行う場合において、定着部及びその周辺が冷えている場合と暖まっている場合とでは記録紙のカール状態が異なり、同じカール矯正を行っても矯正が足りなかったり、矯正し過ぎて逆カールになってしまったりといった不具合を生じている。
【0008】
そこで本発明は、樹脂ローラを用いても狙いの記録紙搬送速度を得られるようにすること、及びそれぞれの状態に応じてカール矯正を行い、記録紙搬送品質を上げることができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、給紙部と、加熱定着装置と、その下流側近傍に配置された樹脂製の排紙ローラおよび該排紙ローラに圧接される排紙コロを有する排紙部とを備え、給紙部からの記録紙を加熱定着装置を経て排紙部から排出するようにした画像形成装置において、排紙部における排紙ローラと排紙コロ間の押圧力を、加熱定着装置周辺の温度の低から高への変化に応じて、高から低へ調整するローラ圧調整部材を設けたことを特徴とする。
【0010】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、ローラ圧調整部材は、電源投入により加熱定着装置が加温状態にあるときの排紙部における排紙ローラと排紙コロ間の押圧力が、加熱定着装置が加温状態にないときの排紙ローラと排紙コロ間の押圧力に比べて低くなるように調整することを特徴とする。
【0011】
また請求項3載の発明は、請求項2記載の発明において、ローラ圧調整部材が形状記憶合金からなり、電源投入により加熱定着装置が加温状態になると、該加温の影響で形状記憶合金が昇温して変形することにより、排紙ローラと排紙コロ間の押圧力が、加熱定着装置が加温状態にないときの押圧力より低くなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は画像形成装置としてのレーザプリンタの全体構成図である。
レーザプリンタの本体ケース1内には、その略中央部に感光体2が設けられ、感光体2の周囲には、帯電器3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6等が配置されている。
また、これらの感光体2等の下方には、記録紙7を収納した給紙カセット8、給紙カセット8内の記録紙7を1枚ずつ給紙する給紙ローラ9、給紙された記録紙7を所定のタイミングで転写装置5側へ送り出すレジストローラ10等が設けられている。
【0016】
さらに、感光体2等の上方には、転写装置5において記録紙7へ転写された画像を定着させる定着装置11、定着装置11において画像定着が行われた記録紙7を後述するスタッカー部へ排紙する排紙部12等が設けられている。
【0017】
次に、前記本体ケース1の一部である本体カバー1aの上面部には、画像形成が行われた前記記録紙7が排紙されるスタッカー部13が形成されている。また、前記本体ケース1内における前記スタッカー部13の下方には、金属製のケース14内に収納された電装部15が設けられており、この電装部15は、コントローラ基板16及びコントローラ基板16上に取り付けられた各種の調整スイッチや、制御ユニット(図示せず)等により形成されている。
【0018】
さらに、前記本体ケース1内における前記ケース14の下方には、電源17や電装基板18を収納したケース19、及び前記感光体2上へ画像の書き込みを行う光学装置20が設けられている。
【0019】
排紙部12は、駆動側の排紙ローラ101と、この排紙ローラ101に圧接される従動側の排紙コロ102を備えている。排紙ローラ101のローラ部は樹脂により成型されている。排紙コロ102は、板バネ状の保持部材103の先端に保持されており、この保持部材103により排紙ローラ101側に圧接される。
【0020】
図2は第1の実施の形態を示す排紙部のうちの排紙コロ保持部材側の斜視図である。
保持部材103には、穴部104が形成されている。
図3(a),(b)は第1の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
突起部111を有する定着構造体110は耐熱性の樹脂により構成されており、保持部材103は定着構造体110にネジ112等により取り付けられている。ここで図3(a)に示す状態は、定着部11及び排紙部12が冷えているとき(電源投入後間もないとき等)であり、排紙ローラ101も室温に近い状態である。このとき、定着構造体110も室温に近い状態であり、保持部材103は図に示すように、突起部111に乗り上げた状態となっている。
【0021】
このため、排紙コロ102は排紙ローラ101に強い圧力(P1)で押し当てられる結果、排紙ローラ101と排紙コロ102に搬送される記録紙は、排紙ローラ101の外径により決定される所定の搬送速度で送られる。
【0022】
ここで、定着装置11及び排紙部12が暖まった状態(電源投入から時間が経過し、定着ローラから発生する熱により周辺部が暖まった状態)となると、図3(b)に示すように、樹脂製の定着構造体110は100℃以上になり、熱膨張した結果、突起部111の位置が保持部材103の穴部104と合致し、保持部材103は突起部111に乗り上げなくなる。
【0023】
その結果、排紙コロ102の排紙ローラ101への押圧力は小さくなる(P2)。またこのとき、排紙ローラ101も暖まっており、樹脂製のローラ部は所定の外径より大きくなってしまっている。
【0024】
ここで、搬送される記録紙7は排紙コロ102の押圧力が弱いので、外径が所定値よりも大きくなった排紙ローラ101にならわずスリップを生じて前工程(ここでは定着ローラ)の搬送速度にならう。この結果、排紙ローラ101の外径が大きくなったために生じる不具合(ジター、トルクアップ等)を未然に防ぐことができる。
【0025】
図4(a),(b)は第2の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
この例は形状記憶合金によるローラ圧調整部材113を設けたものである。
ローラ圧調整部材113は、コの字状をしており、定着構造体110の内部にあって保持部材103の下方に配置されている。
【0026】
定着装置11の周辺の温度が低いときは、このローラ圧調整部材113は、図4の(a)に示すように外方に広がっており、保持部材103を上方に持ち上げている。従って、保持部材103の先端に取り付けられている排紙コロ102は、押圧力P1を以て強く排紙ローラ101に圧接される。このことで前述したように記録紙7は、排紙ローラ101の外径によって決定される所定の搬送速度で送られる。
【0027】
また、定着装置11周辺の温度が高くなると、ローラ圧調整部材113は、図4の(b)に示すように内側に狭まる。従って、保持部材103の先端側も若干下方に移動し、その分だけ弱いP2で示される押圧力で排紙コロ102は排紙ローラ101に当接する。
するとやはり前述したように、排紙ローラ101と排紙コロ102のニップに記録紙7を挟んで排紙する際にスリップが生じ、前工程の搬送速度にならうことになる。
なお、保持部材103自体を形状記憶合金で構成してもよい。
【0028】
図5(a),(b)は第3の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
この例は、排紙ローラ(樹脂製でなくてもよい)101に排紙コロ102を2個当接し、定着構造体110の熱膨張を利用してカール取りを行う構成としたものである。
【0029】
図5(a)は、定着装置11の周辺が暖まっていない状態を示すものであり、このときは記録紙7のカール量も小さいのが一般的である。そこで、このときは排紙コロ102の押圧力を小さくなるようにすることでカール取りの力を弱くなるようにし、逆カールを生じないようにする。
【0030】
図5(b)は、定着装置11の周辺が暖まった状態を示すものであり、このとき、定着構造体110の熱膨張により突起部111に保持部材103が乗り上げ、排紙コロ102は強い力で排紙ローラ101に押圧され、図中矢印にて示す記録紙搬送路114のようにカール取りの力が大きく作用し、カール取り機能が充分に作用する。
【0031】
図6(a),(b)は第4の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
この例は、排紙ローラ101に排紙コロ102を2個当接し、形状記憶合金によるローラ圧調整部材115を利用してカール取りを行う構成としたものである。
【0032】
定着装置11の周辺が暖まっていないときは、記録紙7のカール量が小さいので、排紙コロ102の排紙ローラ101への押圧力は小さくてよい。そのため、コ字状のローラ圧調整部材115は、図6の(a)に示すように内側に狭まっている。
【0033】
定着装置11の周辺が暖まると、記録紙7のカール量が大きくなる。しかし、このときは図6の(b)に示すように、ローラ圧調整部材115は外方に拡がって保持部材103を押し上げる。これによって、カール取り除去方向の強い押圧力が、2つの排紙コロ102,102と排紙ローラ101との間に生じ、効率よくカールが除去される。
【0034】
【発明の効果】
本発明では、定着装置が暖まり周辺の温度が高くなったときは、排紙部の排紙ローラと排紙コロ間の押圧力を小さくして、排紙ローラと排紙コロのニップに狭持される記録紙をスリップさせることにより、記録紙の搬送速度が前工程の搬送速度にならうようにしたので、排紙部に樹脂ローラを用いても、所望の記録紙搬送速度を得ることができ、ジターやトルクアップ、さらには記録紙のしわの発生といった種々の不具合が回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置としてのレーザプリンタの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す排紙部のうちの排紙コロ保持部材側の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の排紙部の動作説明図である。
【符号の説明】
11 定着装置
12 排紙部
101 排紙ローラ
102 排紙コロ
103 保持部材
110 定着構造体
113,115 ローラ圧調整部材

Claims (3)

  1. 給紙部と、加熱定着装置と、その下流側近傍に配置された樹脂製の排紙ローラおよび該排紙ローラに圧接される排紙コロを有する排紙部とを備え、給紙部からの記録紙を加熱定着装置を経て排紙部から排出するようにした画像形成装置において、
    排紙部における排紙ローラと排紙コロ間の押圧力を、加熱定着装置周辺の温度の低から高への変化に応じて、高から低へ調整するローラ圧調整部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. ローラ圧調整部材は、電源投入により加熱定着装置が加温状態にあるときの排紙部における排紙ローラと排紙コロ間の押圧力が、加熱定着装置が加温状態にないときの排紙ローラと排紙コロ間の押圧力に比べて低くなるように調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. ローラ圧調整部材は形状記憶合金からなり、電源投入により加熱定着装置が加温状態になると、該加温の影響で形状記憶合金が昇温して変形することにより、排紙ローラと排紙コロ間の押圧力が、加熱定着装置が加温状態にないときの押圧力より低くなることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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