JP3680384B2 - 定量排出容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクイズボトルの水薬や口内洗浄液等の薬品,化粧品更には洗剤,洗濯用の柔軟剤等の液体を計量して定量排出するのに用いられる定量排出容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の定量排出容器は、一般に図7に示されるように、所謂オーバーフロー型定量排出容器として市販されている。この容器の具体構造は、容器本体01の口部02に上部に注ぎ口03を備えた、栓を兼ねる、筒状の計量カップ04が装着されるとともに、この計量カップ04の底部05にはこの底部05から上方に延びる上部注出パイプ06が設けられ、この上部注出パイプ06の下部には容器本体01の底に延びる下部注出パイプ07の上端が嵌入されている。そして、前記計量カップ04は透明な樹脂で構成されていて、その周面には計量目盛08が設けられている。また、前記上部注出パイプ06の上端の開口06Aは最大計量目盛08Aと同一レベルに位置設定されて設けられている。
【0003】
従って、このようなオーバーフロー型定量排出容器から所定量の液体を注出するには、まず、容器本体01の胴部09を手で押圧して、内容液0Aを下部注出パイプ07から上部注出パイプ06を介して計量カップ04内にオーバーフローさせる。但し、この時、特に重要なのは、この計量カップ04内に注出される液体の液面が所要の計量目盛08に正しく一致しているか否かを、目視によって、注意深く確認する必要がある。次いで、液面と計量目盛08とが一致した時点で、容器本体01の押圧力を解除すれば、注出パイプ06内の液体は容器本体01内に吸い込まれる。この結果、計量カップ04内には、所定量の液体が注出される。このようにして計量された液体0Bは、容器本体01を傾けることにより、計量カップ04の注ぎ口03から注ぎ出される。
【0004】
また、定量排出手段としては、上記の目視による手段以外に、図示しないが、計量カップを容器本体に対して上下位置変更自在とすることによって、計量カップの底面と上部注出パイプの上端開口との相対的な上下位置を変更することで、この上端開口から計量カップの底面までの距離を可変にし、もって定量の液体を注出させるものが提案されている(一例として、実公平2−24768号公報参照)。
【0005】
更に、別の手段としては、図示しないが、容器本体の注出口への取付部上に配設された計量カップと、この計量カップの底部を貫通して容器本体底部に達する注出管とで計量機構が構成され、計量カップは、有底筒状でその外周にネジ部が形成され、また、注出管は下端が開放されるとともに、上端が閉塞され、且つこの上端が計量カップのネジ部に外嵌螺合された取付筒体の上端にアームを介して固定されて、この取付筒体の回転による上下動に伴って上下動自在となるように形成され、更に前記注出管の上端近傍の周面には排出孔が設けられ、この排出孔が計量カップ内に配設され、前記取付筒体の回転による上下動に伴ってこの排出孔から計量カップの底部迄の距離を大小変化させることによって、計量カップ内に所望の液体を注出させる手段が提案されている(例えば、実公昭63−35973号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の定量排出容器の内、前記第1番目に提示した手段は、基本的には計量カップの計量容積が一定量に定められているため、この定められた一定量の計量しかできないものであるが、計量目盛を設けることで何とか使用の便に供しようとするが、現実には思惑通りの使い勝手は得られにくい。
つまり、このものは、欲しい量の計量目盛とオーバーフローする液体の液面とが正しく一致しているか否かを、目視によって、注意深く確認する必要があるから、計量が大変面倒であり、また、まかり間違えて、欲しい量を越えて内容液をオーバーフローさせてしまうと、その余分な液体を再び容器本体には戻せないから、余分な液体は廃棄するしかなく、無駄が生じる。
【0007】
また、第2番目に示した、従来の手段では、計量カップ全体を上部注出パイプに対して上下動させる必要があるから、操作に手間がかかるうえに、特に、計量カップを上まで上げたときには、注出パイプでしかこの計量カップの重量を支える手段がないため、計量カップの支えが不安定になり、更には、この上部注出パイプは容器本体の蓋を貫いて上方に突設されていて、この蓋よりも上方に突出した上部注出パイプのねじに計量カップの底部に設けられたねじが螺合されているために、液密なねじ嵌合とは言え、計量カップの支持構造が不安定であるから、このねじ部からの液体が漏れやすく、また、一度漏れた液体は容器外に溢れ、容器や周辺を汚損する結果となる。
【0008】
そして、第3番目に示した、従来の手段では、注出管は計量カップの底部を貫通して容器本体の底まで延びるものであるが、この注出管と計量カップの底との気密性保持に当たっては、注出管と計量カップの底とを合成樹脂の可撓性を有する材料で形成する必要があるから、他の部分、例えば取付筒体、注出管を取付筒体に結合させるアーム、計量カップの周側壁、ヒンジキャップ、計量カップを容器本体の注出口に螺合させる取付部等、そして特にこの注出管と一体成形される取付筒体、アームそして取付部との材料の整合性が大変困難で、合成樹脂による製造の大きなメリットの一つである、一体成形が適わない問題点がある。更に、注出管の上端を閉塞したり、そのやゝ下方の周側壁に排出孔を形成したり、また、注出管の上端をアームを介して取付筒体に取付ける等、製造しにくい構造となっている。
【0009】
そこで本発明は、以上のような従来の定量排出容器の問題点を種々検討した結果、この種定量排出容器では、その計量容量が一定の量に決められているものは、まず需要者の便には十分に供しえず、従って、計量容量が可変であることが必須の要件であることを知見し、鋭意検討を重ねて、本発明を開発するに至ったものである。
従って、本発明の第1の目的は、計量容量を可変に出来ながらも、所望量の計量が目視を必要とせずに簡便に行え、また、計量カップから液体が漏れるおそれのない定量排出容器を提供する点にある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、前記の目的をうまく達成しながらも、更に加えて、計量のための構造が簡素であり、製造も容易である上に、計量容量の変更操作がしごく簡便に行え、付加価値の高い定量排出容器を提供する点にある。
【0011】
更に、本発明の第3の目的は、計量容量の変更操作を一段と簡便に行え、付加価値の高い定量排出容器を提供する点にある。
【0012】
そして、本発明の第4の目的は、計量カップの構造を更に簡素にして、経済的に提供できるようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明に係る定量排出容器は、次のような手段を講じている。
すなわち、第1の発明は、請求項1に記載されているように、容器本体の注出口にねじ部を介して気密に嵌着される取付け部とその上蓋を底として栓を兼用した有底の計量カップと、この計量カップの前記底を貫通して、上端が計量カップ内の上方に向かって延設され、上端部に注出孔が開口された上部注出パイプと、下端が容器本体内と連通されて前記上部注出パイプに連結された下部注出パイプとから構成されていて、前記計量カップは、前記栓の取付け部に上方に向って立ち上げられた円筒側枠と、この円筒側枠に対して相対回転のみ自在に内嵌合され、上端には回転操作部が設けられた回転内筒とを備え、かつ、前記上部注出パイプはこの回転内筒の中央に設けられたネジ部に螺合されるネジ部を周面に備えると共に、下部が前記計量カップの底の中央に下方に向けて突設された摺動案内筒内に上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造を介して設けられ、更に前記下部注出パイプはこの摺動案内筒の下端に連結されていて、前記回転内筒を回転させることにより、前記上部注出パイプを上昇或いは下降させ、前記計量カップ内の容量が大小変更されるように構成されたものである。
【0014】
そして、第2発明の定量排出容器は、請求項2に記載されるように、容器本体の注出口にねじ部を介して気密に嵌着される取付け部とその上蓋を底として栓を兼用した有底の計量カップと、この計量カップの前記底を貫通して、上端が計量カップ内の上方に向かって延設され、上端部に注出孔が開口された上部注出パイプと、下端が容器本体内と連通されて前記上部注出パイプに連結された下部注出パイプとから構成されていて、前記計量カップは、前記栓の取付け部に上方に向って立ち上げられた円筒側枠と、この円筒側枠に対して相対回転のみ自在に内嵌合され、上端には回転操作部が設けられた回転内筒とを備え、かつ、前記上部注出パイプはこの回転内筒の中央に設けられたネジ部に螺合されるネジ部を周面に備えると共に、下部が前記計量カップの底の中央に下方に向けて突設された摺動案内筒内に上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造を介して設けられ、更に前記下部注出パイプはこの摺動案内筒の下端に連結されていて、前記回転内筒を回転させることにより、前記上部注出パイプを上昇或いは下降させ、前記計量カップ内の容量が大小変更されるように構成されたものである。
【0015】
また、前記第1,第2発明ともに、前記回転内筒の上端には外方に露呈する回転操作部が備わっているとともに、前記円筒側枠とこの回転内筒とには、一方に支持目盛が、他方には円筒側枠に対して回転内筒を回転させて得られる容積を表示する計量目盛が設けられていて、回転操作部を回転させて、支持目盛を所望の計量目盛に合致させることで、その合致した計量目盛に表示された容量の液体の計量ができるように構成されているものである。
【0016】
更に、前記上部注出パイプの上下方向の相対摺動のみを許す嵌合構造は、前記摺動案内筒と、この摺動案内筒の内周面とこの摺動案内筒に嵌合された上部注出パイプの下端部の外周面との相対摺動面間の一方に設けられた突条と、他方に設けられたこの突条が嵌合される上下方向の凹溝とから構成されているか、上部注出パイプの下部の外周形状が横断面異径に形成されるとともに、前記摺動案内筒の内周面形状がこの上部注出パイプの横断面異径形状に合致する異径に形成されているかのいずれかの手段が採用される。
【0017】
【作用】
以上のように構成された本発明に係る定量排出容器にあって、本第1発明に係る定量排出容器は、図1或いは図3に示されるように、前記回転内筒を円筒側枠に対して所望の量正・逆回転させれば、この回転量に応じて前記上部注出パイプが上下方向に所望の量昇降して、この上部注出パイプの注出孔とこの計量カップの底部までの距離が大小変更され、その時のこの注出孔の位置で計量カップ内に溜まる液体の量が機械的に大小設定される。つまり、計量カップが円筒側枠と底とによって有底の筒空間を備え、この筒空間の中に上下動する上部注出パイプが設けられていて、この上部注出パイプが回転内筒の回転作動に起因して上下動され、計量カップ内の計量容量が機械的に大小変更されるもので、従来の計量カップの計量容量が一定で計量には目視を必要とするもの、計量カップ全体が栓外方に露出された注出パイプ部分に対して上下動するもの、更には注出パイプが計量カップの底を貫いて相対的に上下動するもの等と違って、注出液体の計量は機械的に行え、また、計量液体が計量カップ外へ漏れ出すような計量カップと注出パイプとが相対摺動する構造を備えず、上部注出パイプがこの回転内筒の中央に設けられたネジ部に螺合されるネジ部を周面に備えると共に、下部が上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造を介して設けられる構成を採用したことによって、上部注出パイプと下部注出パイプとを別体構造とする構成を採用できた。
【0018】
また、本第2発明に係る定量排出容器は、前記第1発明によって奏せられる作用に加えて、更に、次のような作用を奏する。
つまり、回転内筒の上端部に設けられる回転操作部を手指で回転操作することで上部注出パイプが、この上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒にガイドされながら上下動されて計量カップ内の液体収容容積が自在に変更され、計量容量の変更操作をスムーズに行うのに貢献する。
【0019】
更に、上部注出パイプを上下動させるための構造が、前記円筒側枠に相対回転のみ自在に内嵌合された回転内筒とこの上部注出パイプの外周面とのネジ螺合手段を採用した点、併せてこの上部注出パイプの上下昇降の案内をこの上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒が兼用した点は、液体計量のための構造の簡素化を図れるとともに、計量容量の変更操作性能を一層向上できる上で大きく貢献する。
【0020】
また、本第1,第2発明はともに、図2に示されるように、円筒側枠と回転内筒との一方に支持目盛が、他方には円筒側枠に対して回転内筒を回転させて得られる容積を表示する計量目盛が設けられていて、外方に露呈された回転操作部を回転させて、支持目盛を所望の計量目盛に合致させることで、その合致した計量目盛に表示された容量の液体の計量ができるもので、支持目盛を、例えば30mlや50ml等の計量目盛に合致させるだけで、機械的に定量的な計量が行え、計量容量の変更操作を一層簡便に行うのに大きく貢献できる。
【0021】
更に、本発明において、前記上部注出パイプの上下方向の相対摺動のみを許す嵌合構造として、図1に示されるように、上部注出パイプ下部の外周面と摺動案内筒の内周面との対向周面の一方に上下方向に沿って突設された突条と、他方にこの突条が嵌合されるように穿設された凹溝との嵌合構造、或いは、図5に示されるように、上部注出パイプ下部の外形形状を横断面異径に形成するとともに、前記摺動案内筒の内周面形状をこの上部注出パイプ下部の横断面異径形状に合わせて異径に形成した嵌合構造のいずれかを採用することで、本来的に必須の構成であるこの上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒を上部注出パイプの昇降ガイドとして利用できる。
【0022】
本発明は、前記計量カップを、容器本体の注出口へ気密に取付けられる栓体を一体に備える構成を採用することで、つまり、一つの部材の上面が計量カップの底に、また、下面が栓の蓋に構成されることで、更に一層の構成部品の削減に貢献できる。
【0023】
更に、開閉自在なキャップは、前記計量カップを衛生的に使用するのに貢献する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る定量排出容器の要部の拡大断面図で、容器本体1、つまりはスクイズボトルは、例えば合成樹脂等の可撓性物質で形成される。このスクイズボトル1の注出口2には栓3を兼用した計量カップ4が取付け部5に形成されたネジ部6とこの注出口2のネジ部7との螺合により気密に嵌着されている。従って、前記栓3は、前記取付け部5と前記計量カップ4の底部8とで構成され、この底部8が上蓋を兼ねる構成となっている。
【0025】
前記計量カップ4は、基本的には、スクイズボトル1の注出口2へ取付けられる栓3の取付け部5上に上方に向かって立ち上げられた、透明な円筒側枠9と、上端に回転操作部10を一体に備えてこの円筒側枠9の内側に相対回転自在に内嵌合された有底の透明な回転内筒11と、更にこの回転内筒11の底部12の中央に設けられネジ筒13に嵌合されて、前記回転操作部10の回転操作に伴うこの回転内筒11の回転によって上昇或いは下降自在に構成された、上端に注出孔14が開口された上部注出パイプ15と、更に、前記底部8の中央に下方に向かって一体に突設されていて、前記上部注出パイプ15を上下動自在に案内する摺動案内筒16と、この摺動案内筒16の下端に結合され、下端がスクイズボトル1の底にまで達する長さに寸法設定された、可撓性の素材から成る下部注出パイプ17とから構成されている。
【0026】
前記円筒側枠9の内径と回転内筒11の外径とは、相対回転を許容する範囲で略同一径に構成されている。また、この回転内筒11の中央に突設されたネジ筒13の内周面には軸線方向の全長にわたってネジ部18が刻設されているとともに、前記上部注出パイプ15の外周面には、下部の所定の範囲を除いてそれよりも上方にネジ部19が設けられている。
【0027】
また、前記計量カップ4の底部8の中央に設けられた前記摺動案内筒16内に前記上部注出パイプ15の下端部が嵌入されているとともに、この上部注出パイプ15の下端部周面には、図4に示されるように、周方向には相互に180°位相を異ならせて半径方向に突出する突条20が一体に設けられているとともに、前記摺動案内筒16の内周面には、この突条20に嵌合する上下方向の凹溝21が同様に周方向180°位相を異ならせて設けられている。従って、前記回転内筒11を回転させることによって、この回転内筒11とのネジ螺合を介してこの上部注出パイプ15は回転されようとするが、この上部注出パイプ15の突条20が前記凹溝21に嵌合されているので、この上部注出パイプ15は回転されることなく、上下方向にのみ昇降移動されることとなる。
【0028】
前記摺動案内筒16の上下寸法は、希望する容量の最小量(図例では30ml)から最大量を収容するに足る容積が得られるに足る、回転内筒11の底部12と上部注出パイプ15の注出孔14との相対距離範囲に設定されている。従って、図1に示されるように、この上部注出パイプ15を最上方にまで上昇させると、最多量の50mlを注出できるに足る容積が形成され、また上下方向の中間部に位置させると、中間量の40mlを注出できるに足る容積が形成され、そして最下方まで下降させると、最小量の30mlを注出できるに足る容積が形成されることになる。
【0029】
また、前記上部注出パイプ15の下部の所定の範囲を除いてそれよりも上方にネジ部19が設けられている構成に言うところの、この所定の範囲とは、図1に示されるように、前記突条20の上下寸法に等しい長さを意味する。また、この突条20の外径寸法は前記ネジ部19の外径寸法と同等に形成されているので、上部注出パイプ15が最上方まで上昇して最多量の50mlを注出できるに足る容積が形成される所定位置に至った時、この突条20が前記回転内筒11の底部12に当接されて上部注出パイプ15のそれ以上の上昇が阻止される構造となっている。従って、前記回転内筒11の底部12とこの突条20とが前記上部注出パイプ15の最上昇位置のストッパーとして機能する。
【0030】
前記回転操作部10は、前記回転内筒11の上端よりもやゝ下方部位の周囲に一体に連設されていて、前記円筒側枠9の上端から外側を巻き込む形で、鍔片22とその外周縁から下方に一体に垂下される操作リング(ダイヤル部)23が一体に備わって、断面形状逆L字状に形成され、この操作リング(ダイヤル部)23の下端には、この円筒側枠9の周面に形成された離脱防止のための嵌合周溝24内に嵌合される内向きの係止突条25が一体に設けられ、また、図2に示されるように、前記操作リング(ダイヤル部)23の表面には、支持目盛としての指示マーク26が設けられている。
【0031】
また、図2に示されるように、前記円筒側枠9の上端近くの表面には、等間隔をおいて複数の計量目盛27が表示されている。この計量目盛27は、前記回転操作部10を回転させることによって、上部注出パイプ14の注出孔13から回転内筒11の底部12までの距離の変化によってもたらされる計量カップ4内の定量的な容量変化量に対応した目盛である。図2に示される例では、30ml、40ml、50mlの、三段階で容量を可変できることが明らかである。
【0032】
従って、例えば、30mlの液体を注出したい場合には、図1に示される状態から、前記操作リング(ダイヤル部)23に表示されている指示マーク26を、この計量目盛27の30mlに合致する位置にくるように、前記回転操作部10を回転させる。この操作によって、前記回転内筒11が回転され、上部注出パイプ15が下降して、図3に示されるように、計量カップ4内に30mlの液体を満たすに足りる空間が形成されるのである。
【0033】
また、前記計量カップ4には、図3に示されるように、キャップ28がヒンジ29を介して一体的に設けられている。このキャップ28には、その中央に保護筒部30が一体に突設されているとともに、前記鍔片22の中間には上方に向かって立ち上がる、前記キャップ28の係止用の嵌合周壁31が一体に立設されている。従って、キャップ28が前記嵌合周壁31に係合されて計量カップ4を閉塞している状態では、このキャップ28が不用意に開放される恐れがないことは言うまでもない。前記キャップ28は必要に応じて設けられるものであるが、これを備えることによって、計量カップ4内へ塵埃等が入り込むのをうまく防止し、併せて前記の通りの保護筒部30などを備えることで一層商品価値を高めることができる。
【0034】
また、前記保護筒部30は、前記上部注出パイプ15の上端部から注出孔14の下端縁に至る範囲にわたって嵌合されて、その注出孔14を閉塞するに足る上下寸法に形成されている。従って、前記上部注出パイプ15が最上昇位置に至った時に、キャップ28が閉塞されると、上部注出パイプ15の上端部から前記注出孔14が閉塞されるに足る範囲の外周全域がこの保護筒部30で囲撓されるので、この注出孔14の液密が保持され、たとえスクイズボトル1が転倒したり、或いは不用意にスクイズボトル1の本体部分が押圧されてスクイズボトル1内の液体がこの注出孔14から計量カップ4内に溢れ出ようとしても、これを上手く阻止できる。
【0035】
次に以上実施の形態で説明された構成を備える本発明の定量排出容器の使用の仕方を説明する。
予め、操作リング23を回転させて、その指示マーク26を円筒側枠9に表示された計量目盛27の何れかに合致させることによって、上部注出パイプ15を上下動させる。
【0036】
次にスクイズボトル1を鉛直方向に沿うように保持しながら、手指等でこのスクイズボトル1の胴部等を適宜の時間(数秒間)押圧することによって、スクイズボトル1内の液体Aを、先ず下部注出パイプ17、摺動案内筒16、そして上部注出パイプ15を介して、その上端部の注出孔14から計量カップ4内に注入させる。
【0037】
そして、注入される液体の液面が、理想的には概ね前記注出孔13を越える位置に至ったところで、スクイズボトル1への押圧を止める。すると、スクイズボトル1はそれ自体の弾撥力により、押圧されて凹んだ部分が元の形状に復帰しようとする。その際スクイズボトル1の内部圧力は負となるので、その吸引力によって計量カップ4内の注出液体は注出孔14を介してスクイズボトル1内へ吸い込まれる。そして、この吸引は前記注出液体の液面が注出孔14の下端縁と同一高さになるまで行われ、計量カップ4内には所望通りの定量の液体Bが残る。その後は注出孔14から引き続き大気が吸引されてスクイズボトル1は液体注出前の形状に復帰することとなる。この状態からスクイズボトル1を傾けることによって、前記所望の一定量の液体が計量カップ4から排出される。
【0038】
次に、図5に示される構造は、前記上部注出パイプ15の上下昇降を司る別の手段を、また、図6はこの上部注出パイプ15の回り止めを図る別の手段を夫々示したもので、具体的には以下の構造を備える。
まず、前記上部注出パイプ15の上下昇降を司る別の手段としては、図5に示されるように、前記回転内筒11の上方に中央に回転操作用の摘み32が設けられたものである。この摘み32はこの回転内筒11の上端に周方向複数個のアーム33を介して中央に一体的に形成されたものである。前記摘み32が前記回転内筒11の中央に一体的に設けられるためには、例えば摘み32と各アーム33とが一体に成形され、各アーム33の周縁がこの回転内筒11の上端縁に接着剤や熱溶着等によって適宜に固着連設される手段が採用される。また、それ以外にも前記摘み32とは別体で前記各アーム33が一体に成形され、その中心部にこの摘み33が、例えば接合、嵌合或いはビス止め等の手段により適宜に固着連設され、各アーム32の周縁が、前記と同様に、この回転内筒11の上端縁に接着剤や熱溶着等によって適宜に固着連設される手段が採用される。 尚、図中34は、円筒側枠9の上端部の内周面に形成された嵌合凹溝で、前記回転内筒11の上端に形成された外向き鍔35が嵌合されて円筒側枠9からこの回転内筒11が離脱するのを防止する。また、前記支持マーク26は前記外向き鍔35の上面に表示されるとともに、計量目盛27は、円筒側枠9の上縁に表示されている。
【0039】
また、前記上部注出パイプ15の回り止めを図る別の手段としては、図6に示されるように、上部注出パイプ15と摺動案内筒16のとの間に形成された突条20とこれが嵌合される凹溝21とによって形成される手段に代えて、前記上部注出パイプ15の下端部の外周形状が横断面形状楕円形に形成されるとともに、この楕円形状に合致させて、前記摺動案内筒16の内周面形状が楕円形に形成された構造を採用できる。
【0040】
更に、前記回転円筒11は、図1乃至図6では、底部12が一体に備わった、所謂有底の筒体で構成されているが、この底部12が例えば周方向に所定間隔置きで配された複数個のアーム状に構成された構造のものも採用できる。この構成が採用される場合は、スクイズボトル1から計量カップ4内に注出される液体は計量カップ4の底8まで入ることになる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本第1発明は、計量カップが円筒側枠と底とによって有底の筒空間を備えていて、この筒空間の中で、回転内筒の回転作動によって、上部注出パイプを上下動させて、この上部注出パイプの注出孔から回転内筒の底部迄の距離を大小変更させることによって、計量カップ内の計量容量を機械的に大小変更することができるようにしたから、従来の計量カップの計量容量が一定で、しかも計量には注意深い目視を必要とするもの、また、計量カップ全体が栓外方に露出された注出パイプ部分に対して上下動するもの、更には注出パイプが計量カップの底を貫いて相対的に上下動するもの等と違って、目視を必要とすることなく、必要量の液体の計量は機械的に行えるから、計量が非常に簡便でスピーディーに行え、また、計量液体を無駄にする恐れもなくなった。
【0042】
しかも、回転内筒を正逆回転させることで液体を機械的に計量できるから、取り扱い並びに計量操作が非常に簡単で、使い勝手が良く、併せて、計量カップを有底にして筒空間を形成し、この筒空間内で上部注出パイプを上下動させるから、注出パイプと計量カップの底とを相対的に摺動させる必要がなくなり、計量カップと注出パイプとが相対摺動する従来の構造と違って、液体の漏れる恐れがなくなり、従って容器や周辺を不用意に汚損する恐れがなく、この点でも取り扱いの良い、また、商品価値の高い定量排出容器を提供できる。
【0043】
また、本第2発明に係る定量排出容器は、前記第1発明によってもたらされる以上のような効果に加えて、回転内筒の上端部に設けられる回転操作部を手指で回転操作することで上部注出パイプが、この上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒にガイドされながら上下動されて計量カップ内の液体収容容積が自在に変更され、計量容量の変更操作をスムーズに行うことができるから、計量操作が格段に簡単で、しかも計量容量の変更操作も簡便に行え、使い勝手が良く、しかも上部注出パイプを上下動させるための構造が、前記円筒側枠に相対回転のみ自在に内嵌合された回転内筒と上部注出パイプの外周面とのネジ螺合手段を採用し、併せてこの上部注出パイプの上下昇降の案内を、この上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒が兼用する手段を採用して、液体計量のための構造の簡素化と、計量容量の変更操作性能を一層高めることができたので、製造が容易であり、かつ、計量のための構造も可能な限り簡素にでき、従ってまた、経済的に提供できる利点がある。
【0044】
また、本第1,第2発明はともに、支持目盛を所望の計量目盛に合致させることで、その合致した計量目盛に表示された容量の液体の定量的な計量が自動的に達成できるから、計量容量の変更操作を一段と簡便に行うことができ、付加価値の高い定量排出容器を提供できる。
【0045】
更に、本第1,第2発明は、前記上下方向の相対摺動のみを許す嵌合構造として、必然的に備わっている上部注出パイプの外周面とこの上部注出パイプと下部注出パイプとの連結を図るための摺動案内筒の内周面との対向周面を断面異径形状にすることにより、簡便に昇降底部の回転を阻止しながらその上下動をうまくガイドできるもので、計量カップの構造を一段と簡素にでき、併せて一層経済的に製作、且つ、提供できる。
【0046】
また、本第1,第2発明はともに、前記計量カップを、容器本体の注出口へ気密に取付けられる栓体を一体に備える構成を採用することで、つまり、一つの部材の上面が計量カップの底に、また、下面が栓の蓋に構成されることで、更に一層の構成部品の削減に貢献でき、より経済的に、また、より簡単な構造として提供できる。
【0047】
更に、キャップを設けることで、計量カップを衛生的に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る定量排出容器の一実施の形態を示し、要部の縦断面である。
【図2】 本発明に係る定量排出容器の一実施の形態を示し、要部の外観面である。
【図3】 本発明に係る定量排出容器の一実施の形態を示し、作用の説明図である。
【図4】 本発明に係る定量排出容器の一実施の形態を示し、図1中のA−A断面図である。
【図5】 本発明に係る定量排出容器の別の実施の形態を示し、一部を破断した要部の説明外観図
である。
【図6】 本発明に係る定量排出容器の別の実施の形態を示し、図1中のA−A断面図に対応する
要部の断面図である。
【図7】 従来の構造を説明する要部の断面図である。
【符号の説明】
1…容器本体、4…計量カップ、8…計量カップの底部、9…円筒側枠、10…回転操作部、11…回転内筒、12…底部、13…ネジ筒、14…注出孔、15…上部注出パイプ、16…摺動案内筒、26…支持目盛、27…計量目盛、A…液体、B…計量された液体。

Claims (5)

  1. 容器本体の注出口にねじ部を介して気密に嵌着される取付け部とその上蓋を底として栓を兼用した有底の計量カップと、この計量カップの前記底を貫通して、上端が計量カップ内の上方に向かって延設され、上端部に注出孔が開口された上部注出パイプと、下端が容器本体内と連通されて前記上部注出パイプに連結された下部注出パイプとから構成されていて、前記計量カップは、前記栓の取付け部に上方に向って立ち上げられた円筒側枠と、この円筒側枠に対して相対回転のみ自在に内嵌合された回転内筒を備え、かつ、前記上部注出パイプはこの回転内筒の中央に設けられたネジ部に螺合されるネジ部を周面に備えると共に、下部が上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造を介して設けられていて、前記回転内筒を回転させることにより、前記上部注出パイプを上昇或いは下降させ、前記計量カップ内の容量が大小変更されるように構成されていることを特徴とする定量排出容器。
  2. 容器本体の注出口にねじ部を介して気密に嵌着される取付け部とその上蓋を底として栓を兼用した有底の計量カップと、この計量カップの前記底を貫通して、上端が計量カップ内の上方に向かって延設され、上端部に注出孔が開口された上部注出パイプと、下端が容器本体内と連通されて前記上部注出パイプに連結された下部注出パイプとから構成されていて、前記計量カップは、前記栓の取付け部に上方に向って立ち上げられた円筒側枠と、この円筒側枠に対して相対回転のみ自在に内嵌合され、上端には回転操作部が設けられた回転内筒とを備え、かつ、前記上部注出パイプはこの回転内筒の中央に設けられたネジ部に螺合されるネジ部を周面に備えると共に、下部が前記計量カップの底の中央に下方に向けて突設された摺動案内筒内に上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造を介して設けられ、更に前記下部注出パイプはこの摺動案内筒の下端に連結されていて、前記回転内筒を回転させることにより、前記上部注出パイプを上昇或いは下降させ、前記計量カップ内の容量が大小変更されるように構成されていることを特徴とする定量排出容器。
  3. 前記回転内筒の上端には外方に露呈する回転操作部が備わっているとともに、前記円筒側枠とこの回転内筒とには、一方に支持目盛が、他方には円筒側枠に対して回転内筒を回転させて得られる容積を表示する計量目盛が設けられていて、回転操作部を回転させて、支持目盛を所望の計量目盛に合致させることで、その合致した計量目盛に表示された容量の液体の計量ができるように構成されている請求項1記載の定量排出容器。
  4. 前記上部注出パイプの上下方向の相対摺動のみを許容する嵌合構造は、前記摺動案内筒と、この摺動案内筒の内周面とこの摺動案内筒に嵌合された上部注出パイプの下端部の外周面との相対摺動面間の一方に設けられた突条と、他方に設けられたこの突条が嵌合される上下方向の凹溝とから構成されているか、上部注出パイプの下部の外周形状が横断面異径に形成されるとともに、前記摺動案内筒の内周面形状がこの上部注出パイプの横断面異径形状に合致する異径に形成されているかのいずれかである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の定量排出容器。
  5. 前記計量カップは、その筒部上端にヒンジを介して開閉自在なキャップが設けられている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の定量排出容器。
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