JP3690687B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤及び該処理剤を用いた処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤及び該処理剤を用いた処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤(以下、単に固体処理剤ということもある)に関し、更に詳しくは固体処理剤をハロゲン化銀写真感光材料用の自動現像機(以下、単に自現機ということもある)処理槽に直接投入する場合に、安定かつ精度よく供給可能であり、溶解性が良好になる固体処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、感光材料ないし写真材料と称することもある)は、露光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理される。又黒白ハロゲン化銀写真感光材料は露光後現像、定着処理される。黒白現像液、カラー現像液、脱銀処理には漂白液、漂白定着液、定着処理には定着液、洗浄には水道水またはイオン交換水、無水洗洗浄には安定化液、又色素安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
【0003】
これら各処理工程を行うための処理機能を有する液体のことを処理液という。各処理液は通常30〜40℃に温度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸漬され処理される。
【0004】
この様な処理は通常自動現像機(以下、自現機とも称する)等で上記の処理液を収納した処理槽内を順次搬送させることによって行われる。
【0005】
ここで自現機と言う場合、現像部、定着部、脱銀部、洗浄又は安定化部及び乾燥部を有し、各処理部を順次自動的に写真感光材料を搬送させる手段を有する現像機のことを一般的にさす。
【0006】
さて、この様な自現機で処理する場合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理剤を補充する方式が一般に広く採られている。
【0007】
この処理剤補充方式としては処理剤を溶解した補充液を予め用意しておく方法が広く用いられている。
【0008】
具体的には、補充用タンクから、予め作製した補充液を適時処理槽内に供給しつつ処理作業を行うようにしている。
【0009】
この場合、補充用タンクに貯溜される補充液自体は一般には別の場所で調整され作成されたものであるがミニラボ等では現像機内に近接して設置された補充タンクにて一定量一度に調整されるのが普通であるが、その作製に当っては、手作業による溶解またはミキサーによる溶解混合が行なわれてきた。
【0010】
すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤(以下、写真処理剤と称することもある)は粉末状あるいは液体状で市販されており、使用にあたっては、粉末の場合は一定量の水に手作業で溶解することにより調液され、又、液体状の場合も濃縮されているから一定量の水を加え簡単に撹拌し希釈して用いられる。
【0011】
補充タンクは自現機の横に設置される場合があり、相当のスペースを確保する必要がある。又、最近急増しているミニラボにおいても自現機本体に補充タンクを内蔵するようにしているが、少なくとも5L〜10Lそれぞれの液について必要でありこれだけの補充タンクのスペースを確保する必要がある。
【0012】
補充用処理剤は、写真処理に際して良好で安定した性能を得るためにいくつかのパートに分かれている。カラー用発色現像液は3〜4パートに分かれており、又カラー用漂白定着液の補充液は酸化剤である有機酸第2鉄塩のパートと還元剤であるチオ硫酸塩のパートに分かれており、補充液作成時に前記有機酸第2鉄塩の濃厚パートとチオ硫酸塩含有濃厚パートを混ぜ合わせ、一定量の水を加えることで使用に供している。
【0013】
上記濃厚化されたパートは例えばポリ容器等の容器に入れられ、これらをまとめて外袋(例えば段ボール箱)に入れて1単位として市販されている。
【0014】
上記パート剤がキット化された補充処理剤は、溶解、希釈、混合後、一定量に仕上げて使用されるが、該補充処理剤には次のような欠点があることを本発明者らは見いだした。
【0015】
第1に従来のキットのほとんどは、作業性向上のため濃縮された濃厚水溶液となっておりほとんどがpH2.0以下もしくは12.0以上の極めて危険な水溶液であり、皮膚への付着など人体に危険なものが多く又、強力な酸化剤か還元剤である事が多く、船、航空機での輸送には極めて危険な腐食性を有している。又、水溶液であるため溶解度に限度があり固体の場合より重量、容積が多くなる。前記のように濃縮物は危険物であるが故に容器は、一定の高さから落としても破壊せず液がこぼれない事が必要となるため容器はより頑強であることのためポリ容器の廃棄が問題になっている。
【0016】
第2に各パート剤は容器に各々入れられ、補充処理剤によってはパート剤が数本に及び、1単位ともなると容器の数がかなり多くなり、貯蔵や輸送の際に多くのスペースを必要とする。例えばカラーペーパー用処理液であるCPK−2−20QAの発色現像補充剤は10lを1単位として保恒剤含有キットをパートAに、発色現像主薬含有キットをパートBに、アルカリ剤はパートCに分けられ、各A,B及びCは500mlのポリ容器に入っている。同様に漂白定着液は8lを1単位として3ボトルにパート剤が分かれており、安定液は10lを1単位として2ボトルにパート剤が分かれている。これらの補充剤は各々各種の大きさの外箱に入れられた貯蔵、輸送されることになるが外箱が小さい安定液で約17cm×14cm×16.5cmで比較的大きい漂白定着剤で約18.5cm×30.5cm×22.5cmとなり、貯蔵、輸送上あるいはお店の中で同種の補充剤でしか積み上げができず、結局多くのスペースを必要とする。
【0017】
第3の欠点としては空になった容器の廃棄の問題である。近年ヨーロッパ、アメリカを中心にして環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では特にポリ容器の廃棄が問題になっている。写真用のポリ容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬品性に優れているものの、ポリ容器は生分解性がほとんどなく、蓄積され、焼却した場合は炭酸ガスの大量の発生を伴い、地球の温暖化や酸性雨等の一因になっており、又ユーザーの問題としては作業スペースの狭いところにポリ容器が大量と山積みされ、しかも強度がある為につぶすこともできず、更にスペースも狭くしている等の問題が指摘される。
【0018】
第4にケミカルが非常に不安定であることである。
【0019】
通常補充液の寿命(ライフタイム)は浮き蓋有りでも2週間が一般的な使用期限である。しかるに最近では各処理液の補充量は低補充化され1日平均30本のカラーフィルムを受注処理するミニラボでは10Lの補充液が1ヶ月以上も使用される事が多くなっている。
【0020】
この様な場合処理槽の処理液より補充タンクの中の補充液のほうがはるかに空気に触れる割合が多くなり劣化していることになり補充しても全く意味がないことが頻繁に起こっている。従って補充タンクを5Lに小さくする工夫や補充キットの収容単位を5Lと小さくする工夫がされている。この場合にはさらに包材が必要となってくる欠点を有している。
【0021】
また別にはカラーペーパー用発色現像補充液を例にすると、カラーペーパー用発色現像補充液を作成する際、ある一定量の水を補充タンクに入れた後、保恒剤含有濃縮キットAを入れて撹拌し、次に発色現像主薬含有濃縮キットBを入れて撹拌し、ついでアルカリ剤含有濃縮キットCを入れて撹拌し、最後に水を加えてある一定量に仕上げる。その際、いくつかの問題が発生し易くなる。例えば、撹拌が不十分であったり、はじめの水を入れ忘れたりした場合に、発色現像主薬の結晶が析出しやすくなり、それがベローズポンプにたまって補充されずに、写真性能が不安定になったり、ベローズポンプが破損したりする。又濃縮キットは製造後直ちに使用される由ではなく製造後1年経過して使用されることもあり、場合によっては発色現像主薬や保恒剤が酸化され性能が不安定になったりする。
【0022】
濃縮キットや粉剤から作成された発色現像補充液は更に又補充タンク内においていくつかの問題がある。例えば長期にわたって補充液が使用されないと補充タンク壁面に結晶が付着したり、又補充液が酸化され易くなったり、タールの発生等が生じたりする。又保存条件によっては補充液中の結晶しやすい成分、例えば発色現像主薬等が低温で析出する等の問題があり、その為にメーカーによっては補充液の保存条件を指定してユーザーが管理する様指導しているのが実状である。
【0023】
この様に一般的に用いられている濃縮キットを使用して補充液を作成する方法、あるいは粉剤を用いて補充液を作成する方法はカラーペーパー用発色現像液を例にとりあげても前記したような問題点があり、漂白定着液、漂白液、定着液に付いても似たような問題がある。例えば、漂白定着液は、保存安定性は著しく悪い特徴がある。何故なら漂白定着処理は、高いpHを持つ発色現像液の直後の処理となり、通常は、このアルカリ性の発色現像液が処理するペーパーにより持ち込まれるため中和する目的で酸性度が高くpHは著しく低いのが通例である。低pHでは、チオ硫酸塩と酸化剤からなる漂白定着液では保存性が著しく悪く補充液を作成して低補充は不可能といわれている。この他に定着液、安定液とも同様である。
【0024】
また別の問題として低補充化や迅速化が進められる中で補充液は濃厚化されるばかりであり通常は溶解度の限界まで濃縮されているのが最近の補充液である。
【0025】
この事は、補充液の保存性は悪くなるばかりであり結晶析出など実用上の多くの問題をかかえている。
【0026】
一方、上記の様な濃縮キット又は粉剤を用いて補充液を作成する方法とは別に、濃縮キットを直接補充する方法が知られている。
【0027】
この方法は溶解作業の不効率性を改善する為に濃縮キットをベローズポンプ等の供給手段を用いて直接処理槽に補充し、併せてある一定量の補水を独立して行うものである。確かにこの方法は前記の濃縮キットや粉剤から補充液を調整する方法に比べ、調液作業が不要になる。あるいは補充液を作成しないので保存性の問題はなくなる。
【0028】
しかしながら上記の方法も多くの問題をかかえていることを本発明者らは見いだした。すなわち濃縮キットを供給する為に濃縮キット用のタンクそして供給手段としてのポンプが新たに必要となり、自現機が大型化する問題である。例えばカラーペーパー用処理液であるCPK−2−20を例に考えてみると、発色現像補充液の濃縮キットは3パートあり、漂白定着補充液の濃縮キットは3パート、そして安定補充液の濃縮キットは2パートあり、これを供給する場合、濃縮キット用のタンクが8個、そしてポンプが8台必要である。従来の補充方式の場合、各補充液毎のタンク、ポンプがあれば良いから各々3個あれば事足りる。この様に濃縮キットを供給する場合だけをみても従来の方法に比べタンク、ポンプがたくさん必要となり、更に調整水用のポンプも必要となる。また、ベローズポンプの精度はそれ程高くなく複数の液を同時に精度良く吐出する事は難しく成分のくるいを生じてしまう欠点がある。
【0029】
更に濃縮キットは濃縮液の為に補充ノズルの出口付近で結晶が析出しやすくメンテナンスが大変である。又ベローズポンプにそれ程供給精度がなく、濃厚液補充の場合更に補充精度が大幅にずれやすく、結果的に写真性能の変動が大きくなるという問題がある。その他の問題として廃ポリ容器は濃縮キットを供給する方法にしたからといって従来の補充方式と廃ポリ容器量はかわらない。
【0030】
上記以外の方法で、ポリ容器をなくし、補充液のケミカル安定性を向上させる為の提案がいくつか為されている。
【0031】
例えば特開昭58-11032号公報には現像成分をマイクロカプセルで包む技術が開示され、又特開昭51-61837号公報には崩壊剤を含有した写真用錠剤が開示されている。更には特開平2-109042号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号公報にはある平均粒径をもった顆粒化された写真用処理剤を用いる方法が開示されている。
【0032】
特開昭51-61837号公報記載の崩壊剤を含有した写真用錠剤は単に容易に水にとける錠剤を提起したものであり、本発明であるところの処理槽に直接固体処理剤を溶解するという思想は何ら想起できるものではない。
【0033】
又特開平2-109042号は、ある平均粒径をもった顆粒化された写真用処理剤について記載されている。
【0034】
しかしながら、前述した公報には自現機において、補充液の溶解作業をなくし作業性を充分に簡便化し安定した写真性能を得たり、補充タンクをなくしコンパクトな自現機を提案するものではない。
【0035】
一方、前もっての溶解作業を不要にする方法としては特開昭3-11344号公報に各単位容器よりパート剤の混合比率に応じた量のペースト状のパート剤を押出し、この押出されたパート剤を所定の濃度に希釈することにより精度よく調整、供給する技術が開示されているが、確かにこの方法によれば溶解作業は少なくなるか又はほとんど溶解作業はなくなるが、ペースト状のパート剤は溶媒を含むために安定性に欠けたり長期間にわたり一定量押し出すことが難しく又使用頻度が少ないとノズルがつまり易く、写真性能を一定に保つことが困難である。又ペーストを入れる容器が必要であり、この場合柔軟で破損しにくい材質が求められ一般に再利用しにくい複合材料が使用され、環境上好しくない。特にペースト状ケミカルは有機溶媒によりペースト化されている事が多く保存性はかんばしくない事が知られている。
【0036】
又、実開平1-85732号には、安定液に、錠剤型防菌剤を投入する手段を有する自動現像機が開示されているが、防菌剤自体は、多量に入っても特に問題とならないから、投入の制御が不要であり、これも処理剤補充制御手段については想起させるものでないし、又、液自体の防腐が目的であるのでこれを必須とはしていない。
【0037】
WO 91-07698号公報及びWO 91-07699号公報にはCD−3またはCD−4を固体添加し、他の成分はアクチベーターとして液剤添加する方法が開示されているが、本特許は再生に関するものであり、特にノーオーバーフローに限りなく近い低補充に関する発明であり現像液からイオン交換樹脂によりブロマイドイオンやクロライドイオンを吸着除去したのち不足成分であるアルカリ剤アクチベーターや固形または少量の濃厚発色現像主薬を添加しボリュームを増加させずに成分を添加するための方法である。
【0038】
また、特開平4-213454号には粉状の処理剤を自現機の補助タンクに直接投入する記載がある。しかし、これには粉状処理剤の溶解時間について記載がなく、処理する感光材料に対する処理剤の添加方法についても具体的な説明がされていない。従来型の液状の補充液方式の場合、処理槽中の処理液を一定に保つために、処理される感光材料から溶出し蓄積する成分を希釈したり、処理される感光材料により消費される成分を補う役割を主として行っていた。これに対し、処理槽中の処理液に固体処理剤を直接投入する方式の場合は、消費成分を補うためのものであり、蓄積する成分を希釈する役割は補充水によって行うようにするものである。
【0039】
しかしながら、固体処理剤は処理槽中で溶解しなければならない。溶解時間は、一般に速ければ速いほど良いと考えるのが常であるが処理液に固体処理剤を直接投入する時の溶解時間が速すぎる場合、処理槽中の消費成分を一時的に過度に添加する状態を与えることになるため、感光材料を処理することによる消費と供給のバランスがくずれることになり、結果的に処理性にバラツキが生じ安定性が悪くなる問題がある。この対策として固体処理剤の投入量を減らし、投入頻度を増やす方法が考えられるが、この場合、補充頻度が増えるため、固体処理剤供給装置への負荷も増し装置の寿命を短かくする問題や、錠剤型や投入単位に個別包装されている予め分割秤量された固体処理剤においては、包装単位が多くなるといった別なる問題が生じることを本発明者らは見いだした。
【0040】
また、溶解時間が長くなりすぎる場合は、処理槽中での固体処理剤の溶解時間より固体処理剤の供給が過度になり、処理槽中に固体処理剤の不溶解物が蓄積し、処理槽中に沈澱物が発生する問題が生じることを本発明者らは見いだした。
【0041】
本発明者らは、固体処理剤を処理槽に直接溶解する方法において多大な実験を重ねることにより、はじめて、この様な問題点を見出した。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、第1に輸送上の危険や取扱い上の危険をともなう液体ケミカルをなくしユーザーへの煩雑な操作をなくした固体処理剤の実用化を達成することである。
【0043】
第2にユーザー自身の手作業による濃縮キットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完成するための固体処理剤を提供することである。
【0044】
第3に処理液に直接投入する固体処理剤において、処理安定性を損うことがなく、かつ処理槽中で沈澱発生なく溶解する固体処理剤を提供することである。
【0045】
第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切なくした処理安定性が向上した固体処理剤の提供にある。
【0046】
第5に液体用ポリボトルの使用をなくしたプラスチックの包材の使用を低減した低公害システムを達成することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記構成(1)〜(10)のいづれかにより達成される。
【0053】
(1)ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の処理液に固体処理剤を直接投入するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、該固体処理剤の1重量単位の完全溶解時間S(min)と該固体処理剤の1重量単位当りに処理されるハロゲン化銀写真感光材料量R(m2)が
4≦S/R≦40(min/m2)
の範囲であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0054】
(2)前記固体処理剤が造粒工程により成形された顆粒状もしくは打錠成形された錠剤である該固体処理剤を用いることを特徴とする上記(1)項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0055】
(3)前記固体処理剤が予め秤量されている該固体処理剤を用いることを特徴とする上記(1)又は(2)項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0056】
(4)前記固体処理剤が嵩密度が1.0〜2.5g/cm2の錠剤である固体処理剤を用いることを特徴とする上記(1)、(2)又は(3)項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0057】
(5)前記固体処理剤が蛍光増感剤を含有することを特徴とする上記(1)、(2)、(3)又は(4)項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0058】
即ち、本発明者等は上記目的は、ハロゲン化銀写真感光材料用処理液に固体処理剤を直接投入するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、該固体処理剤の1重量単位の完全溶解時間S(min)と該固体処理剤の1重量単位当りに処理されるハロゲン化銀写真感光材料量R(m2)が
4≦S/R≦40(min/m2)
の範囲であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法によって達成されることを見いだしたものである。
【0059】
固体処理剤は処理槽中の処理液に直接投入されるが処理槽中の処理液は常に処理温度に温調されており、ほぼ一定の温度に維持されている。即ち溶解スピードは年間を通じほぼ一定である。
【0060】
この事は冷水で溶解するときに見られる不溶解現象が現れないという大きな利点をあわせて発揮する事が発見された。本発明者らが命名した不溶解現象とは、固体処理剤を冷水に一度に投入し、ゆっくりかほとんど撹拌をしないとき起こる固化現象であり、一見ガラス化状態となることを指し、一旦ガラス化すると強力に撹拌しても長時間溶解しないことが判明した。これに対し自動現像機の処理温度での温水溶解ではこのような不溶解現象は大幅に減少することができた。
【0061】
しかしながら、本発明者らは、さらに固体処理剤の溶解に対し鋭意検討した結果、固体処理剤を処理槽中に直接投入する場合、投入1回に対する固体処理剤の総重量と投入1回に対する固体処理剤で処理される感光材料量が処理安定性及び溶解安定性に対し重要な関係があることを見出した。
【0062】
液状タイプの補充液とは異なり固体処理剤を処理槽に直接投入する場合、第1段階として固体処理剤が溶解する過程が必要であり、さらに第2段階として処理槽中で均一にする過程が必要である。
【0063】
溶解時間が過度に速い場合、溶解した部分は局所的に極めて濃厚化され処理槽中で均一になる前段階で沈澱が発生する。
【0064】
また、たとえ均一になった場合においても、処理槽中の感光材料を処理することによる消費成分と処理剤による供給成分のバランスがくずれるため、処理安定性が悪くなることが見出された。
【0065】
逆に溶解時間が過度に遅い場合、処理槽中での固体処理剤の溶解時間より固体処理剤の供給が過度になり、処理槽中に固体処理剤の不溶解物が蓄積し、前述した不溶解現象が温調された処理槽中においても発生してしまい、最終的には処理槽中に不溶解物が蓄積し感光材料の搬送に影響したり、感光材料に不溶解物が付着する問題が生じることがわかった。
【0066】
言いかえれば、処理槽に直接投入される固体処理剤の1重量単位の完全溶解時間S(min)は速すぎても問題があり、遅すぎても問題があり、ある適切なSの値があり、該固体処理剤の1重量当りに処理される感光材料量R(m2)とSは、さらに重要な法則があることを見出した。
【0067】
すなわち 2≦S/R≦70(min/m2)
特に好ましくは 4≦S/R≦40(min/m2)
を満足する固体処理剤をもって、はじめて上記の問題が解決することができ、固体処理剤における特有のメリットを実用化できることを発見したことはまことに驚くべきことであった。
【0068】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
【0069】
本発明でいう固体処理剤とは、前記した如き粉末処理剤や錠剤、丸薬、顆粒の如き固体処理剤などであり、必要に応じ防湿加工を施したものである。ペーストやスラリー状は半液状で保存安定性に劣り、又輸送状の危険をともない規制を受けるような形状のものを除くものであり、これらは本発明の固体処理剤には含まれない。
【0070】
本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のことをいう。本発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定の形状に圧縮成型したもののことを言う。
【0071】
上記固体処理剤の中でも錠剤である方が、補充精度が高くしかも取扱い性が簡単であることから好ましく用いられる。
【0072】
写真処理剤を固体化するには、濃厚液または微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の手段が採用できる(特開平4-29136号、同4-85535号、同4-85536号、同4-85533号、同4-85534号、同4-172341号参照)。
【0073】
好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法である。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成された固体処理剤より溶解性や保存性が改良され結果として写真性能も安定になるという利点がある。
【0074】
錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆる偏析が起こりにくい場合に固体処理剤の溶解時間が安定するという点で、100〜800μmのものを用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μmである。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±100〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られた造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、ブリケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮されて得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能であるが、溶解時間が安定していることから、又は生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0075】
さらに好ましくは造粒時、各成分毎例えばアルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造粒することによって更に上記効果が顕著になる。
【0076】
錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1213808号等の明細書に記載される一般的な方法で製造でき、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。更にまた粉末処理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許725892号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0077】
上記の固体処理剤の嵩密度は、その溶解性の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3より大きいと得られる固形物の強度の点で、2.5g/cm3より小さいと得られる固形物の溶解性の点でより好ましい。固体処理剤が顆粒又は粉末である場合嵩密度は0.40〜0.95g/cm3のものが好ましい。
【0078】
本発明でいう固体処理剤の1重量単位とは、処理情報量に応じて各処理槽に補充する1回投入する当りの固体処理剤の総重量のことをいう。
【0079】
例えば、パート剤として任意の処理槽に複数の種類の固体処理剤を投入する場合は、各々のパート剤の合計重量が1重量単位ということになる。
【0080】
本発明でいう固体処理剤の1重量単位の完全溶解時間Sとは自現機処理槽中の処理液に直接投入される1重量単位の固体処理剤が処理槽中で投入時から完全に溶解するまでの時間を言い、完全溶解とは固体処理剤の固体物が目視において判別が不可能になるまでの状態をさし、処理槽中で溶解物が均一になるまでの状態ではないことを強調しておく。
【0081】
また、処理槽中は任意の温度で温調されてもよいし、液の循環等の簡単な撹拌機能を有していてもよい。
【0082】
本発明でいう固体処理剤の1重量当りに処理される感光材料量Rとは1重量当りの固体処理剤を処理槽に投入する間隔中に処理する感光材料の総面積のことを言う。
【0083】
本発明でいう予め分割秤量された、とは、本願自現機に処理剤を収納する以前または、処理剤の収納された包装材料を固定手段にセットする以前にすでに所定量に分割秤量されていることであり、例えば所定の大きさの錠剤や丸薬に形成されているような態様、顆粒や粉末が所定量ずつ小分けされ包装されているような態様をさす。粉末や顆粒を収納手段に入れ、供給に際して一回の投入量を計りとる態様は含んでいない。従来の補充液供給補充システムではベローズポンプにより補充が行われるがこのポンプの精度は一定ではなく精密な補充制御には本来向いていない。一方、本発明の場合の固体処理剤は例えば処理剤生産工場で一定量に秤量分割されて、生産されており補充制御は固体処理剤を投入するかしないかのON/OFF制御であるため補充によるバラツキや溶解時間のバラツキはない。従って処理剤供給の精度は飛躍的に高くこれによっても安定な処理性能が得られる。
【0084】
本発明で用いられる1重量単位当りの固体処理剤の完全溶解時間Sは、固体処理剤が粉末状である場合、混合された素材の中で溶解度として律速である素材により左右され、該素材の選択により調整する必要がある。
【0085】
固体処理剤が顆粒状である場合、混合された素材の他に、造粒過程により使用する素材や、造粒物の平均粒径により調整する必要がある。
【0086】
一般に表面積が大きくすることで溶解時間を速くすることができるため、平均粒径の小さいものは溶解時間を速くすることができる。
【0087】
固体処理剤が錠剤状である場合、混合された素材と造粒方法の他に打錠圧の調整や錠剤の表面積により調整する必要がある。一般に打錠圧と溶解時間はリニアな関係にあり、打錠圧を高くすることで溶解時間を長くすることができる。
【0088】
本発明に用いられる固体処理剤は発色現像剤、黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定剤等写真用処理剤に用いられるが、本発明の効果とりわけ写真性能を安定化させる効果が大きいのは発色現像剤である。
【0089】
又液体危険物の規制を除外できるのは黒白現像剤、発色現像剤、漂白剤、漂白定着剤、安定剤である。
【0090】
本発明の実施態様からすれば全処理剤が固体処理剤化されていることが最も好ましいが、少なくとも発色現像剤を固体化することが好ましい。すなわち発色現像剤成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数含まれ、又有害成分も含まれていることから本発明の効果が最も顕著に表われる。更に好ましくは発色現像剤以外に漂白定着剤、又は、漂白剤、及び定着剤が固体処理剤化されていることである。これらは従来から液体分包キットで輸送上の危険が問題視されているものである。
【0091】
本発明に用いられる固体処理剤はある処理剤の1部の成分のみ固体化することも本発明の範囲に入るが、好ましくは該処理剤の全成分が固体化されていることである。各成分は別々の固体処理剤として成型され、同一個装されていることが望ましい。又別々の成分が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装されていることも望ましい。
【0092】
処理量情報に応じて各処理槽に補充する処理剤全てを固体処理剤として投入することが好ましい。補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つまり、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が図れる。特に補充水タンクは外部に1個外置きで置くことが自現機をコンパクトにするためには好ましい方法である。
【0093】
発色現像剤を固形化する場合、アルカリ剤、発色剤及び還元剤全てを固体処理剤化し、かつ錠剤の場合には少なくとも4剤以内最も好ましくは1剤にすることが、本発明に用いられる固体処理剤の好ましい実施態様である。又2剤以上に分けて固体処理剤化した場合は、これら複数の錠剤や顆粒が同一包装されていることが好ましい。
【0094】
錠剤や丸薬の防湿包装としては下記のような素材を用いて実施できる。
【0095】
合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63-63037号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記載のポリマー)の何であってもよい。又はパルプでも良い。
【0096】
これらは通常、そのフィルムを積層接着するが、塗布層としてもよい。
【0097】
さらには、例えば上記の合成樹脂フィルムの間にアルミ箔またはアルミ蒸着合成樹脂を使用するなど、各種ガスバリアー膜を用いると、より好ましい。
【0098】
また、これらの積層膜の合計の酸素透過率は50ml/m224hr/atm以下(20℃65%RHで)、より好ましくは30ml/m224hr/atm以下であることが好ましい。
【0099】
これらの積層膜の膜厚の合計は、1〜2000μm、より好ましくは10〜1000μm、さらに好ましくは50〜1000μmであることが好ましい。
【0100】
以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)樹脂膜であってもよい。
【0101】
本発明の条件に適う1層の高分子樹脂膜としては、例えば、
(1) 厚さ0.1mm以上のポリエチレンテレフタレート(PET)、
(2) 厚さ0.3mm以上のアクリロニトリルブタジエン共重合体、
(3) 厚さ0.1mm以上の塩酸ゴム等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレートは耐アルカリ性、耐酸性の点でも優れているため、本発明に好適に用い得る。
【0102】
次に、本発明の条件に適う積層の高分子樹脂膜としては、例えば、
(4) PET/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体(エバール)/ポリエチレン(PE)、
(5) 延伸ポリプロピレン(OPP)/エバール/PE、
(6) 未延伸ポリプロピレン(CPP)/エバール/PE、
(7) ナイロン(N)/アルミ箔(Al)/PE、
(8) PET/Al/PE、
(9) セロファン/PE/Al/PE、
(10)Al/紙/PE、
(11)PET/PE/Al/PE、
(12)N/PE/Al/PE、
(13)紙/PE/Al/PE、
(14)PET/Al/PET/ポリプロピレン(PP)、
(15)PET/Al/PET/高密度ポリエチレン(HDPE)、
(16)PET/Al/PE/低密度ポリエチレン(LDPE)、
(17)エバール/PP、
(18)PET/Al/PP、
(19)紙/Al/PE、
(20)PE/PVDCコートナイロン/PE/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物(EVA)、
(21)PE/PVDCコートN/PE、
(22)EVA/PE/アルミ蒸着ナイロン/PE/EVA
(23)アルミ蒸着ナイロン/N/PE/EVA
(24)OPP/PVDCコートN/PE、
(25)PE/PVDCコートN/PE、
(26)OPP/エバール/LDPE、
(27)OPP/エバール/CPP、
(28)PET/エバール/LDPE、
(29)ON(延伸ナイロン)/エバール/LDPE、
(30)CN(未延伸ナイロン)/エバール/LDPE等があり、中でも上記(20)〜(30)が好ましく用いられる。
【0103】
さらに具体的な包装材料の構成としては処理剤に接する側を内面とすれば、内面から順に、
PE/主体となる板紙/PE/Al/エポキシ−リン酸系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/PE
PE/K−ナイロン/PEまはた接着剤/Al/PE/板紙/PE、
PE/ビニロン/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙/PE
PE/塩化ビニリデン/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙/PE
PE/ポリエステル/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙/PE
ポリプロピレン/K−ナイロン/ポリプロピレン/Al/ポリプロピレン/板紙/ポリプロピレンなどがある。
【0104】
錠剤や顆粒を防湿包装する方法としては、
4方シール
3方シール
スティック(ピロー包装、ガゼット包装)
PTP
カートリッジ
がある。
【0105】
4方シール、3方シール、スティック(ピロー、ガゼット)包装は形態の違いであり前記材料が用いられる、ただしピールオープン方式に利用するときはシーラント剤をラミネートしピールオープン適性を持たせる。
【0106】
このピールオープンの方式には、通常、凝集破壊方式、界面剥離方式、層間剥離方式がある。
【0107】
凝集破壊方式はホットメルトと言われる接着剤(ヒートシールラッカー等)をシール剤として用いる方式であり、開封時にシーラント層の内部凝集破壊により剥離するものである。
【0108】
界面活性剥離方式はフィルム間の界面で剥離する方式であり、シール用フィルム(シーラント)と被着体が完全に融着しておらず適度の強度で剥がせるものである。シーラントとしては粘着性の樹脂を混合したフィルムであり、被着体の材質によりポリエチレン、ポリプロピレン又はその共重合体、ポリエステル系等を選択することができる。
【0109】
さらにシーラントをラミネートフィルムのような多層共押出しフィルムを使い、ラミネートフィルムの層間で剥離するのが層間剥離方式である。
【0110】
本発明のフィルムを用いたピールオープン方式では層間剥離方式又は界面剥離方式が好ましい。
【0111】
また、このようなシーラントは薄いため、通常他のフィルムたとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ塩化ビニル、ナイロン、エバール、アルミニウムなどをラミネートして使用するが、防湿性、環境対応及び内容物とのマッチングを考慮するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エバール等が好ましい。また印刷性を考慮すると最外面は無延伸ポリプロピレンポリエステル、紙などが好ましい。
【0112】
シーラントフィルムとしては、たとえばトーセロ製、CMPSフィルム、大日本インキ製ディフランPP-100、PS-300又は凸版印刷製のLTSフィルム、サンエー化学製サンシールFR、サンシールMS等があり、すでにポリエステルとラミネートされているタイプとしてはディクランC−1600T、C−1602Tなどがある。
【0113】
PTPはブリスター包装の一種で成形されたPVC、CPPなどのシートに固体処理剤を入れアルミシール材でヒートシールした包装形態である。
【0114】
形成材として環境上PVCは使用しない方向にあり最近はA−PETや高防湿PP(例えばTAS-1130,TAS-2230,TAS-3230:大成化工(株))が好ましく用いられる。
【0115】
処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包装または結着ないしは被覆する場合、水溶性フィルムないし結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロース系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリビニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース系、プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、ポリ酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カルボキシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキル)オキサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材からなるフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、これらの中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラン系のものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ましく用いられる。
【0116】
好ましいポリビニルアルコールは極めて良好なフィルム形成材料であり、ほとんどの条件下で良好な強度及び柔軟性を有する。フィルムとして注型する市販のポリビニルアルコール組成物は分子量及び加水分解の程度が様々であるが、分子量が約10000ないし約100000であることが好ましい。加水分解の程度とは、ポリビニルアルコールの酢酸エステル基が水酸基に置換される割合である。フィルムに適用するには、加水分解の範囲は通常約70%から100%までである。このように、ポリビニルアルコールという言葉は通常ポリ酢酸ビニル化合物を含む。
【0117】
これら、水溶性フィルムの製造法は、例えば、特開平2-124945号、特開昭61-97348号、同60-158245号、特開平2-86638号、特開昭57-117867号、特開平2-75650号、特開昭59-226018号、同63-218741号及び同54-13565号明細書等に記載されるが如き一般的な方法で製造される。
【0118】
更にこれら水溶性フィルムはソルブロン(アイセロ化学社製)、ハイセロン(日合フィルム社製)、或いはプルラン(林原社製)の名称で市販されているものを用いることができる。また、クリス・クラフト・インダストリーズ(Chris Craft Industries)Inc.のMONO−SOL部門から入手できる7-000シリーズのポリビニルアルコールフィルムは、約34度Fないし約200度Fの水温において溶解し、無害で、高度の化学的抵抗性を示すものであり、特に好ましく用いられる。
【0119】
上記水溶性フィルムの膜厚は固体処理剤の保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及び自動現像機内での結晶析出の点で10〜120μのものが好ましく用いられ、特に15〜80μのものが好ましく、とりわけ特に20〜60μのものが好ましく用いられる。
【0120】
また、水溶性フィルムは熱可塑性であることが好ましい。これは、ヒートシール加工や超音波溶着加工が容易となるだけでなく、被覆効果もより良好に奏するためである。
【0121】
更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.5×106〜50×106kg/m2が好ましく、特に1×106〜25×106kg/m2が好ましく、とりわけ特に1.5×106〜10×106kg/m2が好ましい。これら引張り強度はJIS Z-1521に記載される方法で計測される。
【0122】
また水溶性フィルムないし結着剤で包装又は結着ないし被覆した写真処理剤は、貯蔵、輸送、及び取扱中において、高湿度、雨、及び霧のような大気中の湿気、及び水はね又は濡れた手による水との突発的な接触の損害から防ぐため防湿包装材で包装されていることが好ましく、該防湿包装材としては、膜厚が10〜150μのフィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効果を持ち得るクラフト紙、ロウ紙、耐湿性セロファン、グラシン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリロニトリル系及びアルミニウムの如き金属箔、金属化ポリマーフィルムから選ばれる少なくとも一つであることが好ましく、また、これらを用いた複合材料であってもよい。
【0123】
又、本発明の実施においては、防湿包装材が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性プラスチックのものを用いることも好しい。
【0124】
前記生分解性プラスチックは、▲1▼天然高分子からなるもの、▲2▼微生物産出ポリマー、▲3▼生分解性のよい合成ポリマー、▲4▼プラスチックへの生分解性天然高分子の配合等が挙げられ、光分解性プラスチックは、▲5▼紫外線で励起され、切断に結びつく基が主鎖に存在するもの等が挙げられる。更に上記に掲げた高分子以外にも光分解性と生分解性との二つの機能を同時に有したものも良好に使用できる。
【0125】
これらの具体的代表例をそれぞれ挙げると、以下のようになる。
【0126】
生分解性プラスチックとしては、
▲1▼天然高分子
多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポリアミノ酸、或いはその修飾体等
▲2▼微生物産出ポリマー
PHB−PHV(3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシバレレートとの共重合物)を成分とする「Biopol」、微生物産出セルロース等
▲3▼生分解性のよい合成ポリマー
ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、或いはそれらの共重合物ないし混合物
▲4▼プラスチックへの生分解性天然高分子の配合
生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与したものである。
【0127】
また、▲5▼の光分解性の例としては、光崩壊性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0128】
この様な分解性プラスチックについては、「化学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載されるものが使用できる。また、Biopol(バイオポール)(ICI社製)、Eco(エコ)(Union Carbide社製)、Ecolite(エコライト)(Eco Plastic社製)、Ecostar(エコスター)(St.Lawrence Starch社製)、ナックルP(日本ユニカー社製)等の市販されている分解性プラスチックを使用することができる。
【0129】
上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係数が10g・mm/m2 24hr以下のものであり、より好ましくは5g・mm/m2 24hr以下のものである。
【0130】
本発明において固体処理剤を処理槽に供給する供給手段としては、例えば、固体処理剤が錠剤である場合、実開昭63-137783号公報、同63-97522号公報、実開平1-85732号公報等公知の方法があるが要は錠剤を処理槽に供給せしめる機能が最低限付与されていればいかなる方法でも良い。又固体処理剤が顆粒又は粉末である場合には実開昭62-81964号、同63-84151号、特開平1-292375号、記載の重力落下方式や実開昭63-105159号、同63-195345号等記載のスクリュー又はネジによる方式が公知の方法としてあるがこれらに限定されるものではない。
【0131】
しかしながら好ましい方法は、固体処理剤を処理槽に供給する供給手段としては、例えば予め秤量し分割包装された所定量の固体処理剤を感光材料の処理量に応じて包装体を開封、取出す方法が考えられる。具体的には、固体処理剤が所定量ずつ好ましくは一回分の補充量ずつ、少なくとも二つの包装材料から構成される包装体に挟持収納されており、包装体を2方向に分離もしくは包装体の一部を開封することにより取出し可能状態にする。取出し可能状態の固体処理剤は自然落下により容易に濾過手段を有する処理槽に供給することができる。所定量の固体処理剤は外気及び隣の固体処理剤との通気性が遮断されるよう各々が分割密封された包装体に収納されているため開封しなければ防湿が保証されている。
【0132】
実施態様として、固体処理剤を挟むように少なくとも二つの包装材料から成る包装体が固体処理剤の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは接着されている構成が考えられる。固体処理剤を挟んだ各々の包装材料を異った方向に引っ張ることにより密着もしくは接着された接面が分離し、固体処理剤が取出し可能状態となる。
【0133】
別の実施様態として、固体処理剤を挟むように少なくとも二つの包装材料から成る包装体の少なくとも一方が外力により開封可能となる構成が考えられる。ここでいう開封とは包装材料の一部を残した切り込みもしくは破断である。開封方法としては、開封しない側の包装体から固体処理剤を介して開封可能な包装体の方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固体処理剤を押し出す、又は開封可能な側の包装体に鋭利な部材で切り込みを入れることにより固体処理剤を取出し可能状態にすることが考えられる。
【0134】
供給開始信号は処理量の情報を検出することにより得る。更に得た供給開始信号に基づき分離又は開封するための駆動手段が動作する。又供給停止信号は所定量の供給が完了した情報を検出することにより得る。更に得た供給停止信号に基づき分離又は開封するための駆動手段が停止するよう制御する。
【0135】
上記固体処理剤の供給手段は感光材料の処理量情報に応じて一定量の固体処理剤を投入する制御手段を有しており、本発明においては重要な要件である。すなわち、本発明の自動現像機においては各処理槽の成分濃度を一定に保ち、写真性能を安定化させる為に必要である。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報とは、処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理量あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光材料の処理量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の処理量に比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量を間接的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に搬入される前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれのタイミングで検出されても良い。またプリンターによって焼き付けられた感光材料量でもよい。さらに、処理槽に収容された処理液の濃度あるいは濃度変化であってもよい。又処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0136】
本発明の固体処理剤を投入する場所は処理槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理する処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通している場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好ましい。固体処理剤は温調されている処理液中に投入されることが好ましい。
【0137】
本発明における発色現像剤に用いられる発色現像主薬としては、水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系化合物が本発明の目的の効果を良好に奏し、かつかぶりの発生が少ないため好ましく用いられる。
【0138】
水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の水溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に比べ、感光材料の汚染がなくかつ皮膚についても皮膚がカブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本発明の発色現像液に組み合わせることにより、本発明の目的をより効率的に達成することができる。
【0139】
前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系化合物のアミノ基またはベンゼン核上に少なくとも1つ有するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては
−(CH2)n−CH2OH、
−(CH2)m−NHSO2−(CH2)nCH3、
−(CH2)m−O−(CH2)n−CH3、
−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnはそれぞれ0以上の整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基等が好ましいものとして挙げられる。
【0140】
本発明に好ましく用いられる発色現像主薬の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号明細書第26〜31頁に記載されている(C−1)〜(C−16)が挙げられる。
【0141】
上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられる。
【0142】
また、前記発色現像主薬は単独であるいは二種以上併用して、また所望により白黒現像主薬例えばフェニドン、4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル-3-ピラゾリドンやメトール等と併用して用いてもよい。
【0143】
又、本発明においては、本発明に係わる発色現像剤中に下記一般式[A]及び[B]で示される化合物を含有することが、本発明の目的の効果をより良好に奏する。
【0144】
すなわち、固体処理剤化されると他の化合物に比べ錠剤等の固体処理剤の保存性が良くなるばかりでなく強度も保てるという点で効果があり、しかも写真性能的に安定で未露光部に生じるカブリも少ないという利点もある。
【0145】
【化1】
Figure 0003690687
【0146】
一般式[A]において、R1及びR2は同時に水素原子ではないそれぞれアルキル基、アリール基、
【0147】
【化2】
Figure 0003690687
【0148】
または水素原子を表すが、R1及びR2で表されるアルキル基は、同一でも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこれらアルキル基はカルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、又は水酸基を有してもよい。
【0149】
R′はアルコキシ基、アルキル基又はアリール基を表す。R1、R2及びR′のアルキル基及びアリール基は置換基を有するものも含み、また、R1及びR2は結合して環を構成してもよく、例えばピペリジン、ピリジン、トリアジンやモルホリンの如き複素環を構成してもよい。
【0150】
【化3】
Figure 0003690687
【0151】
式中、R11、R12、R13は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、R14はヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、アミノ基を表す。ヘテロ環基としては、5〜6員環であり、C、H、O、N、S及びハロゲン原子から構成され飽和でも不飽和でもよい。R15は−CO−、−SO2−または
【0152】
【化4】
Figure 0003690687
【0153】
から選ばれる2価の基を表し、nは0又は1である。特にn=0の時R14はアルキル基、アリール基、ヘテロ環基から選ばれる基を表し、R13とR14は共同してヘテロ環基を形成してもよい。
【0154】
前記一般式[A]で示されるヒドロキシルアミン系化合物の具体例は、米国特許3,287,125号、同33,293,034号及び同3,287,124号等に記載されているが、特に好ましい具体的例示化合物としては、特願平2-203169号明細書第36〜38頁記載の(A−1)〜(A−39)及び特開平3-33845号明細書第3〜6頁記載の(1)〜(53)及び特開平3-63646号明細書第5〜7頁記載の(1)〜(52)が挙げられる。
【0155】
次に前記一般式[B]で示される化合物の具体例は、特願平2-203169号明細書第40〜43頁記載の(B−1)〜(B−33)及び特開平3-33846号明細書第4〜6頁記載の(1)〜(56)が挙げられる。
【0156】
これら一般式[A]又は一般式[B]で示される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の形で用いられる。
【0157】
本発明に用いられる発色現像剤及び黒白現像剤中には、保恒剤として亜硫酸塩を微量用いることができる。該亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等が挙げられる。
【0158】
本発明に用いられる発色現像剤及び黒白現像剤には、緩衝剤を用いることが必要で、緩衝剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ酸カリウム、o-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o-ヒドロキシ安息香酸カリウム、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5-スルホサリチル酸ナトリウム)、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カリウム(5-スルホサリチル酸カリウム)等を挙げることができる。
【0159】
現像促進剤としては、特公昭37-16088号、同37-5987号、同38-7826号、同44-12380号、同45-9019号及び米国特許3,813,247号等に表されるチオエーテル系化合物、特開昭52-49829号及び同50-15554号に表されるp-フェニレンジアミン系化合物、特開昭50-137726号、特公昭44-30074号、特開昭56-156826号及び同52-43429号等に表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,610,122号及び同4,119,462号記載のp-アミノフェノール類、米国特許2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、同3,253,919号、特公昭41-11431号、米国特許2,482,546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載のアミン系化合物、特公昭37-16088号、同42-25201号、米国特許3,128,183号、特公昭41-11431号、同42-23883号及び米国特許3,532,501号等に表されるポリアルキレンオキサイド、その他1-フェニル-3-ピラゾリドン類、ヒドロジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イミダゾール類、等を必要に応じて添加することができる。
【0160】
発色現像剤はベンジルアルコールを実質的に含有しないものが好ましい。実質的にとはカラー現像液1lに換算して2.0ml以下、更に好ましくは全く含有しないことである。実質的に含有しない方が連続処理時の写真特性の変動、特にステインの増加が小さく、より好ましい結果が得られる。
【0161】
カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素イオンが処理槽のカラー現像液中に必要である。本発明においては現像速度、ステイン、最小濃度の変動の点で好ましくは塩素イオンとして1.0×10-2〜1.5×10-1モル/l、より好ましくは4×10-2〜1×10-1モル/l含有する。従って固体処理剤は処理槽のカラー現像液が上記の濃度範囲になる様調整することが好ましい。
【0162】
本発明において、処理槽中のカラー現像液は現像速度、最大濃度、感度及び最小濃度の点で臭素イオンを好ましくは3.0×10-3〜1.0×10-3モル/l含有する。より好ましくは5.0×10-3〜5×10-4モル/lである。特に好ましくは1×10-4〜3×10-4モル/lである。これも塩素イオンと同様、固体処理剤中の臭素濃度を上記の範囲になる様調整することが好ましい。
【0163】
発色現像剤に直接添加される場合、塩素イオン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩化カリウムである。
【0164】
また、発色現像剤及び現像剤中に添加される蛍光増白剤の対塩の形態で供給されてもよい。臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0165】
本発明に用いられる発色現像剤及び現像剤には、必要に応じて、塩素イオン、臭素イオンに加えて任意のカブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、6-ニトロベンズイミダゾール、5-ニトロイソインダゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、5-ニトロベンゾトリアゾール、5-クロロ−ベンゾトリアゾール、2-チアゾリル−ベンズイミダゾール、2-チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例として挙げることができる。
【0166】
本発明に用いられる発色現像剤及び現像剤にはトリアジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることが本発明の目的の効果の点から好ましい。かかる蛍光増白剤としては下記一般式[E]で示される化合物が好ましい。
【0167】
【化5】
Figure 0003690687
【0168】
上式において、X2,X3,Y1及びY2は各々水酸基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、アルキル基、アリール基、
【0169】
【化6】
Figure 0003690687
【0170】
または−OR25を表す。ここでR21及びR22は各々水素原子、アルキル基(置換体を含む)、又はアリール基(置換体を含む)を、R23及びR24はアルキレン基(置換体を含む)を、R25は水素原子、アルキル基(置換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表し、Mはカチオンを表す。
【0171】
なお一般式[E]の各基あるいはそれらの置換基の詳細については、特願平2-240400号の63頁下から第8行〜第64頁下から第3行の記載と同義である。
【0172】
以下に一般式[E]で示される化合物の具体例を挙げる。
【0173】
【化7】
Figure 0003690687
【0174】
【化8】
Figure 0003690687
【0175】
【化9】
Figure 0003690687
【0176】
【化10】
Figure 0003690687
【0177】
【化11】
Figure 0003690687
【0178】
【化12】
Figure 0003690687
【0179】
上記の化合物は公知の方法で合成することができる。上記例示化合物の中で特に好ましく用いられるのはE−4、E−24、E−34、E−35、E−36、E−37、E−41である。これらの化合物の添加量は発色現像液1l当り0.2g〜10gの範囲になる様に固体処理剤を調整することが好ましく、更に好ましくは0.4g〜5gの範囲である。
【0180】
さらに、本発明に用いられる発色現像剤及び黒白現像剤組成物には、必要に応じて、メチルセロソルブ、メタノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、β−シクロデキストリン、その他特公昭47-33378号、同44-9509号各公報記載の化合物を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤として使用することができる。
【0181】
さらに、現像主薬とともに補助現像剤を使用することもできる。これらの補助現像剤としては、例えばメトール、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフェノール塩酸塩、N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジアミン塩酸塩等が知られている。
【0182】
さらにまた、その他ステイン防止剤、スラッジ防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いることができる。
【0183】
また発色現像剤及び黒白現像剤組成物には、特願平2-240400号公報第63頁下から第8行〜第64頁下から第3行に記載の下記一般式[K]で示されるキレート剤及びその例示化合物K−1〜K−22が添加されることが本発明の目的を効果的に達成する観点から好ましい。
【0184】
【化13】
Figure 0003690687
【0185】
これらキレート剤の中でも、とりわけ、K−2,K−9,K−12,K−13,K−17,K−19,が好ましく用いられ、とりわけ特に、K−2及びK−9が本発明の効果を良好に奏する。
【0186】
これらキレート剤の添加量は発色現像液及び黒白現像液1l当たり0.1〜20gの範囲になる様に固体処理剤に添加することが好ましく、より好ましくは0.2〜8gの範囲である。
【0187】
さらにまた上記発色現像剤及び黒白現像剤にはアニオン、カチオン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させることができる。
【0188】
また、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0189】
本発明に係る漂白剤又は漂白定着剤に好ましく用いられる漂白主剤は下記一般式[C]で表わされる有機酸の第2鉄錯塩である。
【0190】
【化14】
Figure 0003690687
【0191】
[式中、A1〜A4はそれぞれ同一でも異ってもよく、−CH2OH、−COOM又は−PO3M1M2を表す。M、M1、M2はそれぞれ水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムを表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換のアルキレン基を表す。]
以下に一般式[C]で示される化合物について詳述する。
【0192】
なお式中、A1〜A4は特願平1-260628号12頁上から15行〜15頁上から3行記載のA1〜A4と同義であるので詳細な説明を省略する。
【0193】
一般式[C]で表わされる有機酸の第2鉄錯塩は漂白能力が高い為に固形化する際の使用量が少なくても済み、軽量化、小型化の固形化が計れるばかりでなく固形化処理剤の保存性が良くなるという効果があり、本発明に好ましく用いられる。
【0194】
以下に、前記一般式[C]で示される化合物の好ましい具体例を示す。
【0195】
【化15】
Figure 0003690687
【0196】
【化16】
Figure 0003690687
【0197】
これら(C−1)〜(C−12)の化合物の第2鉄錯塩としては、これらの第2鉄錯塩のナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を任意に用いることができる。本発明の目的の効果及び溶解度の点からは、これらの第2鉄錯塩のアンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0198】
前記化合物例の中で、本発明において特に好ましく用いられるものは、(C−1)、(C−3)、(C−4)、(C−5)、(C−9)であり、とりわけ特に好ましいものは(C−1)である。
【0199】
本発明において漂白剤又は漂白定着剤には、漂白主剤として上記一般式[C]で示される化合物の鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を用いることができる。
【0200】
〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸
〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四酢酸
〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン酸
〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸
〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸
〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレンホスホン酸
〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸
〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸
〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸
〔A′−10〕エチレンジアミンジプロピオン酸
〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸
〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸
〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸
〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸
〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸
〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸
〔A′−17〕β-アラニンジ酢酸
前記有機酸第2鉄錯塩の添加量は漂白液又は漂白定着液1l当り0.01モル〜2.0モルの範囲で含有することが好ましく、より好ましくは0.05〜1.5モル/lの範囲である。従って、固体処理剤は処理槽中の漂白液又は漂白定着液の有機酸第2鉄錯塩の濃度が上記範囲になる様に調整することが好ましい。
【0201】
漂白剤、漂白定着剤及び定着剤には、特開昭64-295258号明細書に記載のイミダゾール及びその誘導体又は同明細書記載の一般式[I]〜[IX]で示される化合物及びこれらの例示化合物の少なくとも一種を含有することにより迅速性に対して効果を奏しうる。
【0202】
上記の促進剤の他、特開昭62-123459号明細書の第51頁から第115頁に記載の例示化合物及び特開昭63-17445号明細書の第22頁から第25頁に記載の例示化合物、特開昭53-95630号、同53-28426号公報記載の化合物等も同様に用いることができる。
【0203】
漂白剤又は漂白定着剤には、上記以外に臭化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面活性剤を含有せしめることもできる。
【0204】
本発明における定着剤又は漂白定着剤に用いられる定着主剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩が好ましく用いられる。チオシアン酸塩の含有量は少なくとも定着液又は漂白定着液1l当り0.1モル/l以上が好ましく、カラーネガフィルムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/l以上であり、特に好ましくは1.0モル/l以上である。またチオ硫酸塩の含有量は少なくとも0.2モル/l以上が好ましく、カラーネガフィルムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/l以上である。また本発明においては、チオシアン酸塩とチオ硫酸塩を併用することにより更に効果的に本発明の目的を達成できる。
【0205】
本発明に用いられる定着剤又は漂白定着剤には、これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を単独或いは2種以上含むことができる。さらにアルカリハライドまたはアンモニウムハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが望ましい。またアルキルアミン類、ポリエチレンオキサイド類等の通常定着剤又は漂白定着剤に添加することが知られている化合物を適宜添加することができる。
【0206】
定着剤または漂白定着剤には、特開昭64-295258号明細書第56頁に記載の下記一般式[FA]で示される化合物及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本発明の効果をより良好に奏するばかりか、少量の感光材料を長期間にわたって処理する際に定着能を有する処理液中に発生するスラッジも極めて少ないという別なる効果が得られる。
【0207】
【化17】
Figure 0003690687
【0208】
同明細書記載の一般式[FA]で示される化合物は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許3,260,718号明細書に記載されている如き一般的な方法で合成できる。これら、前記一般式[FA]で示される化合物はそれぞれ単独で用いてもよく、また2種以上組合せて用いてもよい。
【0209】
また、これら一般式[FA]で示される化合物の添加量は定着液又は漂白定着液1l当り0.1g〜200gの範囲で好結果が得られる。
【0210】
本発明において安定液には第2鉄イオンに対するキレート安定度定数が8以上であるキレート剤を含有することが好ましい。ここにキレート安定度定数とは、L.G.Sillen・A.E.Martell著、”Stability Constants of Metal-ion Complexes”,The Chemical Society,London(1964)。S.Chaberek・A.E.Martell著、”Organic Sequestering Agents”,Wiley(1959)等により一般に知られた定数を意味する。
【0211】
第2鉄イオンに対するキレート安定度定数が8以上であるキレート剤としては特願平2-234776号、同1-324507号等に記載のものが挙げられる。
【0212】
上記キレート剤の使用量は安定液1l当り0.01〜50gが好ましく、より好ましくは0.05〜20gの範囲で良好な結果が得られる。
【0213】
また安定液に添加する好ましい化合物としては、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種の無機化合物のアンモニウム塩によって供給される。アンモニウム化合物の添加量は安定液1l当り0.001モル〜1.0モルの範囲が好ましく、より好ましくは0.002〜2.0モルの範囲である。
【0214】
さらに安定剤には亜硫酸塩を含有させることが好ましい。
【0215】
さらにまた安定液には前記キレート剤と併用して金属塩を含有することが好ましい。かかる金属塩としては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,Bi,Pb,Sn,Zn,Ti,Zr,Mg,Al又はSrの金属塩があり、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の無機塩又は水溶性キレート剤として供給できる。使用量としては安定液1l当り1×10-4〜1×10-1モルの範囲が好ましく、より好ましくは4×10-4〜2×10-2モルの範囲である。
【0216】
本発明を適用できる自動現像機(以下、単に自現機ともいう)の一例を図面に基づいて説明する。図1は、自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成したプリンタープロセッサーの概略図である。
【0217】
図1において写真焼付機Bの左下部には、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙をロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジンから引き出された印画紙は、送りローラR及びカッター部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状印画紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段B1によって搬送され、露光部Eにおいて原画Oの画像を露光される。露光されたシート状印画紙はさらに複数対の送りローラRにより搬送され、自現機A内に導入される。自現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽である夫々発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E内(実質的に3槽構成の)をローラ搬送手段(参照記号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理がなされたシート状印画紙は、乾燥部35において乾燥されて機外に排出される。
【0218】
なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例においては、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれるものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであってもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だけでもよいことは言うまでもない。また、本発明に係る自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料は、露光済の印画紙に限られるものでははなく、露光済のネガフィルム等でもよいことは言うもでもない。また、本発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、安定槽を有する実質的に3槽構成の自現機について行うが、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機であっても本発明は適用できるものである。
【0219】
図2は、図1の自現機AのI−I断面における処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。なお、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいては、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下、処理槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すここととする。なお、図には、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。また、本例においては、固体処理剤として錠剤13を用いた場合について説明する。
【0220】
処理槽1は、感光材料を処理する処理部2と、該処理部を形成する仕切壁の外側に一体的に設けた錠剤13を供給する固体処理剤投入部11とを有する。これら処理部2と固体処理剤投入部11とは連通窓が形成された仕切壁12により仕切られており、処理液は流通できるようになっている。そして投入部11には処理剤を受容する区分14を設けたので、固体のまま処理部2に移動することがない。
【0221】
筒状のフィルター3は、固体処理剤投入部11の下方に交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例えば紙くず等を除去する機能を果たす。このフィルター3の中は、固体処理剤投入部11の下方壁を貫通して設けられた循環パイプ4を介して循環ポンプ5(循環手段)の吸引側に連通している。
【0222】
循環系は、液の循環通路を形成する循環パイプ4、循環ポンプ5、および、処理槽1等で構成されていることになる。前記循環ポンプ5の吐出側に連通した循環パイプ4の他端は処理部2の下方壁を貫通し、該処理部2に連通している。このような構成により、循環ポンプ5が作動すると処理液は固体処理剤投入部11から吸い込まれ、処理部2に吐出されて処理液は処理部2内の処理液と混じり合い、再び固体処理剤投入部11へと入る循環を繰り返すことになる。この循環流の流量は、1分間当たりタンク容量に対して0.1(回転=循環量/タンク容量)以上の流量であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜2.0回転である。また、処理液の循環方向は、図2に示した方向に限られる必要はなく、逆方向であってもよい。
【0223】
排(廃)液管6は、処理部2内の処理液をオーバーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定に保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持ち込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留し、増加することを防ぐのに役立つ。
【0224】
棒状のヒータ7は、固体処理剤投入部11の上方壁を貫通して固体処理剤投入部11内の処理液中に浸漬するよう配設されている。このヒータ7は、処理槽1内の処理液を加温するものであり、換言すると処理槽1内の処理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持する温度調整手段である。
【0225】
処理量情報検出手段8は、自現機の入口に設けられ、処理される感光材料の処理量を検出するために用いられる。この処理量情報検出手段8は、左右方向に複数の検出部材を配してなり、感光材料の幅を検出するとともに、検出されている時間をカウントするための要素として機能する。感光材料の搬送速度は機械的に予め設定されているので、幅情報と時間情報とから感光材料の処理面積が算出できる。なお、この処理量情報検出手段は、赤外線センサー、マイクロスイッチ、超音波センサー等の感光材料の幅および搬送時間を検出できるものであればよい。また、間接的に感光材料の処理面積が検出できるもの、例えば図1のようなプリンタープロセッサーの場合、焼付を行った感光材料の量、あるいは、予め決まっている面積を有する感光材料の処理数を検出するものでもよい。さらに、検出するタイミングは、本例では処理される前であるが、処理した後、あるいは処理液中に浸漬されている間でも良い(このような場合は、処理量情報検知手段8を設ける位置を処理後に検出できる位置や処理中に検出できる位置に適宜変更することによりできる)。さらに、検出される情報として、上述の説明では、感光材料の処理面積について述べたが、これに限られるものではなく、処理される、処理された、あるいは、処理中の感光材料の処理量に比例した値であればよく、処理槽に収容された処理液の濃度あるいは濃度変化等であってもよい。また、処理量情報検出手段8は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に設ける必要はなく、1台の自現機に対して1つ設けることが好ましい。
【0226】
収納手段であるカートリッジ15に収納された固体処理剤を処理槽に投入する処理剤供給手段17は、濾過部(区分)14の上方に配設され、固体処理剤である錠剤13を封入してあるカートリッジ15と錠剤13を一個又は複数個押し出す構成の押出部材10とを有している。この処理剤供給手段17は、後述する処理剤供給制御手段9によって制御され、処理剤供給制御手段9から発せられる供給信号と連動して、待機中であった錠剤13を押出部材10で押し出し、錠剤13を固体処理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給する。なお、本願発明では、固体処理剤13を固体処理剤投入(受容)部11内の濾過部(区分)14に供給したが、供給される場所は処理槽1内であればどこに供給されてもよく、即ち、本願発明では処理液を用いて固体処理剤を溶解できればよく、感光材料の処理量情報に応じた成分が確実に投入され、処理槽1内の処理液の処理特性を一定に保つことが必要なのであるが、より好ましくは、処理液の循環経路内に固体処理剤が供給されることがよい。また、この処理剤供給手段17は、自現機の処理槽内や外気の湿気、処理液の飛散したものが、処理槽に供給される前の固体処理剤と接触しないようにされていることが好ましい。
【0227】
濾過部(区分)14は、固体処理剤投入部11内の処理液に浸漬され、処理剤供給手段17によって供給された錠剤13による不溶成分、例えば錠剤13中に混入していた溶解しない成分、錠剤13が崩壊してできる錠剤13の塊などのみならず固体処理剤由来のものが感光材料に付着すると出来上がった画像に傷をつけてしまったり、付着した箇所の処理不足等の原因となるものを、除去するものである。この濾過部(区分)14は樹脂で加工されている。なお、濾過部(区分)14は固体処理剤投入部11内に設けることは必須ではなく、処理剤供給手段17によって供給される錠剤13が図1に示す感光材料の搬送経路、あるいは、処理部2内の処理液に投入されるようにすればよいものである。
【0228】
処理剤供給制御手段9は、処理剤供給手段17を制御するものであり、処理量情報検出手段8によって検出された感光材料の処理量情報(本実施例では処理面積)が所定の一定値に達すると処理剤供給手段17に処理剤供給信号を発するものである。なお、処理剤供給制御手段9は、処理量情報に応じて必要な処理剤量を固形処理剤投入部11に供給するよう処理剤供給手段17を制御すればよい。
【0229】
次に、図2に基づいて、本願発明の動作を説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口において処理量情報検出手段8により処理量情報が検出される。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検出手段8により検出された処理量情報に応じて、処理される感光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠剤13を固体処理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給する。供給された錠剤13は、固体処理剤投入部11内の処理液によって溶解するが、循環手段によって固体処理剤投入部11→循環ポンプ5→処理部2→連通窓→固体処理剤投入部11と循環している処理液により溶解が促進される。一方、検出された感光材料は、発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E内をローラ搬送手段により順次搬送される(図1の自現機A参照)。なお、夫々処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eそれぞれに、処理剤供給手段17を備え、それぞれ同時に供給してもよい。また、それぞれの供給手段により供給されるタイミングは各々別々であってもよく、さらに、処理剤供給制御手段9により処理剤供給手段が制御されるための所定の面積は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E同じであってもよいが、それぞれ異なっていてもよいことはいうまでもない。
【0230】
本例に限らず以下に説明する例において、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいては、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下で処理槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すこととし、図中の図番で、前述した図2と同じ機能をもつものは同じ番号とするので、ここではその説明を省略し、さらに、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。なお本例において濾過手段を好しい例として記載したが、本発明においては濾過手段がなくても本発明の効果を十分奏することができる。
【0231】
以上説明したように、本発明によると従来必要であった補充タンクが不要となりそのためのスペースを確保する必要がないため自現機がコンパクトになり、また、固体処理剤を処理槽に供給するので調液作業が不要となり、調液時の液飛散や人体・衣服・周辺機器への付着・汚染がなく、取扱いが簡単であり、さらに、処理液への補充精度が高まり補充される処理成分の劣化がなく安定した処理特性を持つ、という優れた効果を奏する。
【0232】
次に、本発明の他の例として、図3は、図1の自現機AのI−I断面における発色現像槽1Aの概略図で、補充水供給手段を追加した処理剤投入部と処理剤供給手段との断面図である。図4は、図1の自現機Aを上面から示した概略平面図である(但し、説明上補水手段についてその経路を記載してある)。図5は、本例に係る制御に関するブロック図である。図6は制御手段に予めプログラムされた蒸発補水設定手段23を加えたブロック図である。なお、図3および図4中には、補充水を貯留する補水タンク43を図示している。また、本例においては、固形処理剤13として錠剤を用いた場合について説明する。
【0233】
まず、図3および図4において、図2と異なる部分について説明する。
【0234】
補充水供給手段42は、補充水を貯える補水タンク43から処理剤投入部11に補充水(補水)を補給する手段であって、ポンプ、温調機等からなる温水補給装置32、電磁弁33、補水管36を有する。この補充水供給手段42は、写真材料によって持ち出された水分とタンク表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶出する累積抑制成分を薄めるためのものである。また、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に補水タンクや補水ポンプを設けてもよいが、補給される補充水はいずれの槽においても同じ補充水を用いて、1つの補水タンクにすると自現機がコンパクトになり、さらに好ましくは、補水タンクと補水ポンプを自現機に1つだけ設け、補水する経路(パイプ41等)に電磁弁を設けて各処理槽に必要なときに必要量が補給されるようにする、あるいは、補水用のパイプの径の太さを調整して補給量を加減する、ことにより、補水タンク43と補水ポンプを自現機に1つだけ設けることができ、さらにコンパクトになる。なお、夫々処理槽である安定槽1C,1Dに関しては、それぞれ安定槽1D,1Eからオーバーフローした安定液を供給することにより、補充水供給手段を省くことも可能となる。また、補水タンクの補充水は、温調されていることが好ましい。
【0235】
補給される水は、井戸水、水道水等の一般的な水ばかりでなく、イソチアゾリン系、塩素放出化合物等の防黴剤や若干の亜硫酸塩キレート剤等を含有するものアンモニアや無機塩等を含有するもの等、写真性能に影響がないものであれば公知の化合物、方法を用いることができる。
【0236】
この補充水制御手段は、設置場所の環境温度・湿度(相対湿度)により予じめプログラムされた蒸発補水設定手段23(図5,6)により補充水供給手段42を制御するおよび/または処理量情報検出手段8により検出された処理量情報等に応じて補充水供給手段42を制御する制御手段である。なお、この補充水供給制御手段は、処理量情報検出手段8により検出された処理量情報に応じることに限られず、処理剤供給手段17により処理剤が供給されたという情報に応じて制御してもよい。
【0237】
なお、図3と図2とで上記以外で異なる部分に関しては、(その機能等は図2の場合と同じであり)それについて説明する。
【0238】
ヒータ7は、処理部2の底部に配置されており、処理部2内の処理液を加温するものであり、換言すると処理部2および固体処理剤投入部11内の処理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持する温度制御機能を行うものである。
【0239】
循環手段として、循環パイプ4および循環ポンプ5が図2と同様に設けられているが、図2と異なることは、処理液が循環する方向が逆である、即ち、処理液は処理部2→循環ポンプ5→固体処理剤投入部11→連通窓→処理部2と循環する。
【0240】
処理剤供給手段17は、カートリッジ15内に封入された固体処理剤である錠剤13を押し爪18によって固体処理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給するものである。図2と異なる部分は、カム19を軸1回転停止機構により作動し、押し爪18を作動させ、待機中であった錠剤13は処理槽1に供給され、次の錠剤13は、錠剤押しバネ21によって上方から下方へとバネ付勢されているので、速やかに待機状態となる。この際、処理剤供給手段17は、横置きまたは下方からの押し上げ方式でもよく、要は処理槽1に固体処理剤を投入できる手段であればよい。
【0241】
次に、図1、図3、図4および図5に基づいて、本願発明の動作を説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口において処理量情報検出手段8により処理量情報が検出される。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検出手段8により検出された処理量情報に応じて、処理される感光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠剤13を固体処理剤投入部11内の濾過部14に供給する。供給された錠剤13は、固体処理剤投入部11内の処理液によって溶解するが、循環手段によって処理部2→循環ポンプ5→固体処理剤投入部11→連通窓→処理部2と循環している処理液により溶解が促進される。一方、補充水供給制御手段は、処理量情報検出手段8により検出された処理量情報に応じて、処理される感光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、補充水供給手段42(温水補給装置32および電磁弁33)に補水信号を発する。補水信号を受けた補充水供給手段42は、温水補給装置32および電磁弁33を制御して、補水タンク43に貯えられた補充水を各処理槽、あるいは、必要になった処理槽に所定量又は必要量の補水を行う。この場合の所定の面積は、処理剤供給制御手段9におけるそれと同じ量であるが、これに限られず、それぞれ異なる所定の面積であってもよい。一方、検出された感光材料は、夫々処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E内をローラ搬送手段により順次搬送される。
【0242】
次に本発明の固体処理剤の供給装置について説明する。図7(A)は粉状処理剤供給装置の断面図を示し、図7(B)はパッケージの斜視図である。供給装置50は粉状処理剤を収納するホッパーまたはパッケージ51と粉状処理剤を計量する計量孔53と定量投入するための回転式ドラム52よりなる。この回転式ドラム52は計量孔53と排出部56の位置をズラすことで防湿機能をもたせている。パッケージ51の封を切り供給装置の上部に装填した。粉末ケミカルは計量孔53に一定量計量され感光材料の処理量検出手段の指令でドラム52が回転し排出部56と連通状態となったとき停止し排出部56を通過し、定量の粉状ケミカルが自動現像機恒温部(フィルター槽)に供給される。供給終了後、ドラム52が回転し計量孔53と供給部57が連通したときドラム52は停止し粉状ケミカルの計量が開始される。
【0243】
図8は粉状処理剤の他の供給装置の斜視図である。
【0244】
供給装置60は粉状ケミカル収納部63が複数に分離されており従来の濃縮キットと同様にパート毎に分け収納するように工夫されている。又収納部における粉状ケミカルの保存性向上のために除湿装置65がある。
【0245】
感光材料の処理情報により回転体67は、テーブル66に受けた粉状処理剤を排出部68へ成分毎に定量移送し供給する。
【0246】
図9は他の粉状処理剤の供給装置の断面図である。
【0247】
供給装置70は粉状処理剤をホッパー71に入れ感光材料の処理量に応じピストン75が水平方向(右へ)に移動し計量孔72に定量の粉状剤が入りピストン75が水平反対方向(左へ)に移動し排出部74により定量粉状剤を恒温槽(フィルター槽)へ供給する。
【0248】
図10は粉状処理剤の更に他の供給装置を示す断面図である。
【0249】
供給装置80は粉状処理剤85入りパッケージ81を装着(装填)しローラ83により自動的に開封する機能を有しスクリュー82の回転数を制御することで粉状ケミカルを排出部84により供給する装置である。
【0250】
自動的にパッケージを開封する機能を有しているため開封及び装着時に微粉末が舞うことなく良好である。
【0251】
図11はPTP(Pressure Through Package)包装された固体処理剤の投入装置に関し、(A)は処理剤供給装置の断面図、(B)は包装破断手段の斜視図、(C)は包装破断手段の斜視図、(D)はPTP包装された固体処理剤の積載状態を示す断面図。
【0252】
処理剤収納容器にはPTP包装された固体処理剤が収納されており、個々に収納容器に収納しても良いし、あらかじめ固体処理剤が収納されたカートリッジタイプであっても良い。PTP包装は公知の材質を用いることができ、固体処理剤は錠剤の形で包装されていることが好ましい。
【0253】
PTP包装された固体処理剤は収納容器の下方から供給され、感光材料が一定量処理されると処理量検知手段の情報が処理剤供給制御手段に送られモータによりPTP包装された固形処理剤をくさび形の固定板に押し出しておしつぶすことによってPTP包装の下部(主にアルミ使用)をはがし、投入口より固体処理剤が処理槽に投入される。投入後の空になったPTP包装は更に押し出されることによって廃棄口より廃棄される。押しつぶす手段としてはくさびを用いる以外にローラーを用いる方法もあり、任意に迸択できる。
【0254】
図12は一括包装した錠剤(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置の1例を示したものである。
【0255】
一括包装した錠剤ケミカルの包材A又はBを開封しホッパー101に入れた。その際微粉末など発生しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好であった。残量検出手段109の信号で撹拌機106が回転し、錠剤105が錠剤整列部110に整列する。感光材料の処理量に応じて、処理剤供給制御手段103が働き、回転テーブル107が錠剤を搬送し排出部108より投入部へ供給する。回転テーブル107は一回転し、回転テーブル制御手段の指示で停止する(一回の指示で数回錠剤を供給も可能)。錠剤が回転テーブル107の穴に入る。
【0256】
包装材料費用が安価で取り扱い性が良く、精度よく投入でき、特に錠剤整列部110があることにより回転テーブルによる空供給がなく非常に効率が良いという利点がある。ポリ容器の減少で環境適性に好ましい。又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメンテナンスフリーである。
【0257】
図13は一括包装した錠剤(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置120の1例を示したものである。
【0258】
一括包装した錠剤ケミカルの包材(A)または(B)を開封しホッパー133に入れた。その際微粉末など発生しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好であった。残量検出手段125の信号で可動部材124が回転し、錠剤ケミカルが錠剤整列部129に整列する。一定量整列すると可動部材124は停止する。この際スィーパ123は錠剤が可動部124のポケット122に入り錠剤整列部129に整列するのに非常に効果がある。
【0259】
感光材料の処理量に応じて処理剤供給手段126が働き第1のシャッター131が回転し錠剤ケミカルが下に落ちる。次に第1のシャッター131が逆回転し錠剤1ケをシャッター131と132の間に挾む。シャッター132が回転し錠剤ケミカルは排出部128を通過し投入部へ供給する。次にシャッター132が逆回転しシャッター131がしまる。
【0260】
包装材料が安価で取り扱い性が良く、精度良く投入でき特に錠剤整列部129があることにより空供給がなく良い。ポリ容器の減少で環境適性に好ましい。又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメンテフリーである。
【0261】
図14は固体処理剤供給装置140の1例を示す斜視図であり、包装体に入った固体処理剤の包装体をはがすことによって固形処理剤を処理槽に投入するものである。
【0262】
固体処理剤を四方シールで包装した収納包材の先端部をローラ141を介して固定手段である巻き取り軸142にセットし、感光材料が処理されると処理量情報検出手段によって検知し、ある一定量に達した時に処理剤供給制御手段により信号が送られ処理剤供給手段でもある巻き取り軸142のモーターを動かすことで、固体処理剤の入った包装体をある一定の長さだけ移動させ、必要数の固体処理剤を投入する。包装体を移動させる方法は包装体に予め設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装体の処理剤検出等どんな方法でも良いが要は必要数の固体処理剤を精度よく検出し、ローラ141や巻き取り軸142によって移動させるものである。ローラ141は包装体を固定する、位置決めするなどの目的で設置しており、2つの巻き取り軸により剥離され、固体処理剤が投入される。
【0263】
この様な方式の場合、固体処理剤は顆粒、丸薬、錠剤、粉剤でも良いが好ましくは錠剤の方がシールに余り付着せず従って精度よく投入でき、汚れも発生しにくいという利点がある。巻き取り終了後は巻き取り軸から直接取ってもよく、又巻き戻して包装体がカートリッジごと廃棄することもできる。
【0264】
図15は本発明の好ましい実施態様の供給装置の1例を示し、(A)は平面図、(B)は斜視図、(C)は各種包装体の平面図である。
【0265】
処理剤151は四方シールされた包装体152に図15(C)の様な形で包装されている。
【0266】
図15(C)の包装形態は本発明の1例である。包装に用いられる素材は一般に使用されている高分子樹脂製の包装、アルミ、又は複合材料を用いて良いが、要は防湿性が良く、酸素透過性が低い素材であれば良い。
【0267】
四方シールされた処理剤151は筒153を介してはがされ、処理剤151は投入口154を介して投入部155に投入される。ここでは筒153及び巻き取り軸156が処理剤供給手段として作用する。包装体152は巻き取り軸156で巻き取られる構造になっており、巻き取りの制御は感光材料処理量検知手段より信号を受けた処理剤供給手段により制御される様になっている。巻き取る際はつまみを開放状態にし、包装体151の先端部を筒を介して処理剤収納包材の固定手段である巻き取り軸156にセットし、つまみ157をひねることでクランパ158により固定され、巻き取られる。
【0268】
図16は固形処理剤161をスティック包装した場合の供給装置160の1例を示したものであり、(A)は側断面図、(B)は正面断面図である。
【0269】
スティック包装した固体処理剤161を収納手段である収容容器162に入れる。
【0270】
収容容器162に入ったスティック包装固体処理剤161はブリッジ防止ローラ163及びターレットへの供給を兼ねたローラによりターレット164に送られる。ターレット164に送られたスティック包装固体処理剤161はクランパ165により両端を固定され、その後回転運動によりカッター部に送られ、スティック包装の中心部をカッター166により切りこみを入れ(又は切断)、更に回転により二ツ折り板167に送られて、スティック包装固体処理剤161を折り曲げ、回転カッター166によって切り込みを入れた部分からスティック包装内に充填された固体処理剤161をシュート168に投入する。投入後更に回転によりスクラップ落下バー169まで送られ、クランプ開閉用カム170によりクランパ165が解除され。スクラップ包装のスクラップ171が回収シュート172に廃棄される。
【0271】
図17は本発明の1実施態様を示す断面図及び斜視図である。
【0272】
処理部181と処理槽の一部を構成する恒温槽182内の投入部185は連通しており、処理槽下部から循環ポンプ183により強制的に液循環させ、フィルター部に吐出され、投入部185を通って処理部181に入るようになっている。
【0273】
感光材料が処理されると処理量検出手段192により処理量が検出され、ある一定の処理量に達すると処理量供給制御を介してモータM2を駆動させあらかじめ秤量された錠剤が恒温槽182内の投入部185に供給される様になっている。
【0274】
錠剤は収容容器187に直接投入され、投入後、整列量制御手段186の信号によりモータM1により整列手段188が駆動し、錠剤を整列させ、整列部189に供給される。整列部189に供給された錠剤は処理量供給制御手段190からの信号を受けてモータM2が駆動すると供給手段の回転運動により錠剤が投入部の上部まで運ばれ、投入部185に投入される。その際処理剤供給手段191は恒温槽182と実質的に遮断されていることが錠剤の防湿性の上から好ましい実施態様である。
【0275】
又収容容器187に投入する際の錠剤は図17(A),(B)に示す様な容器に入ったものを破いて投入容器187に入れる。図17(A),(B)に示す容器は紙、高分子性樹脂アルミ等公知の素材を使用することができるが好ましくは防湿性が良く、しかも酸素透過性が低い素材を用いることである。
【0276】
図18はブリスター個包装された固形処理剤の供給装置200の1例を示した断面図である。
【0277】
固体処理剤の入った個包装202を収納部203に装填する。
【0278】
感光材料の処理量に応じて円盤201が180°回転し、その後針205が個包装202を貫通し個包装202内の排出部204を通過し投入部へ供給する。空の個包装202は廃棄口より廃棄される。
【0279】
固体処理剤は粉体でも顆粒でも良いが粉体は容器に付着するため顆粒の方が好ましい。
【0280】
取り扱い性が良く、供給装置200の微粉末汚れがなくメンテナンスフリーである。
【0281】
図19は、本発明の1例を示す断面図である。
【0282】
感光材料の処理量に応じて錠剤ケミカル収納部211より直接処理槽内部にある投入部215に供給する。投入部215は未溶解の処理剤が直接感光材料に付着しないよう固体処理剤用フィルター216がある。このフィルター216の材質は特に限定されない。メッシュについても特に限定しないが液の流通及びフィルター効果より10〜100μmが好ましい。
【0283】
処理槽の一部を構成する恒温槽212に固体処理剤を供給した時と効果はほぼ同等である。唯一処理槽内に投入部215が別にあることでコンパクト性が劣る。
【0284】
次は4方シール、3方シールの包装の具体例を図20,図21に示す。ただし本発明はこれらに限定されない。図20(A)で示すシール包装では、1つの包装単位の中で、数種の錠剤が入っている。図20(B)には種類サイズの異なる錠剤が個装されている。図20(C)は顆粒又は粉末を包装したものである。図20(D)は同一の大きさのものが1つづつ入っている。図20(E)では、同一の大きさの、同一ケミカルが、小錠剤として複数個入っている。
【0285】
図21(A),(B),(C)は四方シールの例を示す平面図である。図21(D)は三方シールの例を示す。図22(A),(B)はスティック包装の具体例を示す、ただしこれらに限定されない。
【0286】
図23は錠剤、顆粒又は粉末をシール包装してヒートシールしたのち、つづら折りにして容器内に収容した状態を示す断面図である。
【0287】
図24はPTP包装の具体例を示す。ただしこれらに限定されるものではない。図24(A)は丸薬状の固体処理剤をPTP包装したものであり、図24(B)は処理剤の錠剤が複数個入って包装されている状態を示す。図24(C)は錠剤、顆粒又は粉末が入っているものを縦列配置した状態を示す。図24(D)はこれら包装体を横1列につながったものを示す。あるいは図24(E)に示すブリスター的なものでもよい。
【0288】
図25は一括包装の具体例を示す。ただしこれらに限定されない。図25(A)は筒形容器内に固体処理剤を収容したもの、図25(B)は柔軟な二方シール又は三方シールされた袋内に固体処理剤を収容したもの、図25(C)は固体処理剤を収容した袋を一方シールしたものを示す。
【0289】
図26,図27はカートリッジの具体例を示す斜視図等である。
【0290】
これらのカートリッジは固体処理剤の入った包装材料のまま本発明自現機の供給装置に装着できる。材質は前記記載の化合物はどれも使用できる。固体処理剤が減少したとき、供給の障害にならない様に潰れないものが良い。
【0291】
図26(A)は錠剤を円筒型カートリッジに収容したもの、図26(B)は顆粒または粉体をカートリッジに収容したものである。
【0292】
図26(C),(D)は開閉蓋を有する箱型カートリッジに固体処理剤を収容した形態を示す斜視図および断面図を示す。
【0293】
図27は錠剤または顆粒または粉体を仕切り壁を有する回転可能な容器内容に収容し、さらに外筒(本体)内に収容して、開口部から所定量を落下させるものである。図27(A)は回転軸を水平支持した形式、図30(B)は回転軸を垂直支持した形式のものである。
【0294】
なお、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
【0295】
更に図28(a)(b)、図29(a)(b)及び図30、31、図32の実施例について説明する。
【0296】
図28(a)(b)は「コの字」形半抜きパンチ方式を表わす。
【0297】
感光材料が処理されると処理量情報検知手段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ100が回転し、固体処理剤107の入った図29(a)に示す包装体801を図28(a)の様な位置まで移動させ停止する。包装体801を移動させる方法は包装体801に予め設けられたノッチを検出する方法、印刷柄又はアイマークの検出、包装体801の固体処理剤107の検出等どんな方法でも良いが要は必要数の固体処理剤107を精度良く検出すれば良い。次に図28(b)の様にパンチ雄型300が下方に動き包装体801を切断し固体処理剤107は図29(a)の投入口901を経て、自動現像機の処理槽に投入される。パンチ雄型300で切断された切り口は図29(b)に示すようにパンチ形状601の様にコの字となる。
【0298】
この様な方式の場合、固体処理剤107は粉剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型に、薬品が付着しにくい錠剤が良い。又錠剤は包装体に余り付着せず従って汚れも発生しにくく、ユーザーが取扱う際にも安全である。使用済み包装体801は廃棄箱102に入りまとめて廃棄することができる。この廃棄箱102は、使用済みの包装体収納箱701を再使用することが好ましい。
【0299】
図30,31は包装体110の切り落とし方法を表わす。
【0300】
感光材料が処理されると処理量情報検知手段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ201が回転し、固体処理剤107の入った包装体110を固体処理剤107が処理槽フィルター部702の上部の位置にくるまで移動させ停止する。このとき包装体110の先端はしごきローラ401に入っている。
【0301】
包装体を移動させる方法は包装体110に予め設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装体の処理検出等どんな方法でも良いか要は必要数の固体処理剤107を精度良く検出すれば良い。次にセラミック製カッター2011が包装体110を切断する。切断が終了するとしごきローラ401及び搬送ローラ501が回転し固体処理剤107はしごきローラ401によりしごかれ排出口を通過し自動現像機の処理槽フィルター部702に投入される。カットされた廃棄包装体802は搬送ローラ501より排出され廃棄箱602に入る。この廃棄箱602は使用済みの包装体収納箱301を再使用するのが好ましい。
【0302】
この様な方式の場合、固体処理剤107は粉剤、顆粒、錠剤どれでも良いが、好ましくはセラミック製カッター201に薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤は包装体110に余り付着せず従って汚れも発生しにくいという利点がある。
【0303】
使用済み包装体110は廃棄箱602に入りまとめて廃棄することができる。
【0304】
図32(a),(b)は連続包装体603の二分割カット方式を表わす。
【0305】
感光材料が処理されると処理量情報検出手段によって検知し、ある一定量に達したときに処理剤供給手段により信号が送られ搬送ローラ502が回転すると同時にセラミック製又はステンレス製の丸刃301が回転し、連続包装体603の下部を二分割カットし固体処理剤107を投入する。この二分割する際に連続包装体603はサクションガイド202にサクションにて両サイドに広げられ内部の固体処理剤107が落下し易くなっている。固体処理剤107がない空の包装体603は次の固体処理剤107の投入の時搬送ローラ401で移動し包装体収納箱101へ廃棄される。
【0306】
この二分割は上記方法の他連続包装体にノッチ等と付けておき、ローラーで巻き取りながら引き裂いても良い。
【0307】
この様な方式の場合、固体処理剤107は粉剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型に薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤は包装体のシールに余り付着せず従って、汚れも発生しにくいという利点がある。
【0308】
使用済みの連続包装体603は包装体収納箱101に入りまとめて廃棄することができる。
【0309】
【実施例】
(実施例1)
コニカQAペーパータイプA5(コニカ(株)社製)を像様露光した後、コニカビッグミニラボBM−101(コニカ(株)社製)の補充剤添加部分を改造して図32に示す固体処理剤供給装置に改造し、さらに表1の処理工程となるように改造を加え連続処理を行った。
【0310】
【表1】
Figure 0003690687
【0311】
安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバーフロー液は全量漂白定着槽に流入された。また、感光材料1m2当りのキャリーオーバーは、全ての槽で50ml/m2であった。
【0312】
また、蒸発補正は温調時は、発色現像、漂白定着、安定に各々9.0ml/時、7.2ml/時、14.1ml/時ずつ1時間毎に行い、温調をしていない時には、各々3.8ml/時、3.1ml/時、6.1ml/時ずつを積算し、温調開始時にまとめて行った。
【0313】
スタート時のタンク液は、コニカカラーQAペーパー発色現像スタート剤82P-1B,(コニカ(株)社製コニカカラーQAペーパー漂白定着スタート剤82P-2B(同上),コニカカラーQAペーパー安定スタート剤82P-3B(同上)を用いて作成した。
【0314】
以下の操作(A〜G)に従ってカラーペーパー用処理錠剤を作成した。
【0315】
1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤
操作(A)
現像主薬のCD−3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000(150g)を25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用直径15mmの錠剤A剤を作成した。
【0316】
操作(B)
ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4を添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100個のカラーペーパー用発色現像補充用直径15mmの錠剤B剤を作成した。
【0317】
操作(C)
チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリアミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打錠を行い、100個のカラーペーパー用発色現像補充用直径20mmの錠剤C剤を作成した。
【0318】
操作(D)
炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.0gにして圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現像補充用直径20mmの錠剤D剤を作成した。
【0319】
2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤
操作(E)
ジエチレントリアミン5酢酸第2鉄アンモニウム1水塩1250g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、パインフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、60℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー用漂白定着補充用直径30mmの錠剤A剤を作成した。
【0320】
操作(F)
チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は100mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を13.4gにして圧縮打錠を行い、180個のカラーペーパー用漂白定着補充用直径30mmの錠剤B剤を作成した。
【0321】
3)カラーペーパー用安定補充用錠剤
操作(G)
炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.1gにして圧縮打錠を行い、360個のカラーペーパー用安定補充用直径20mmの錠剤を作成した。また操作(A)〜(G)における打錠圧力は各々650kg/cm2とした。
【0322】
次に、上記錠剤を発色現像補充用錠剤については、A,B,C,D剤を各々1錠ずつ、計4錠を1分包とし、連続20分包分を四方シール方式で分包した。また漂白定着補充用錠剤については、A剤を1錠、B剤を2錠分ずつ計3錠を1分包とし、連続20分包分を上記発色現像補充用錠剤と同様に分包した。
【0323】
さらに、安定補充用錠剤については、各1錠ずつを1分包とし、前記と同様に分包した。
【0324】
四方シール包材としては、無延伸ポリプロピレンフィルム/延伸ポリプロピレンフィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム面でラミネートし、作成した。
【0325】
作成した無延伸ポリプロピレン/延伸ポリプロピレンフィルムをヒートシールし、上記錠剤を分包した。
【0326】
処理は1日当りカラーペーパーを5m2とし、オーバーフロー量がタンク液の2倍(2.0R)となるまで行い、2.0R時における各処理槽中の不溶解錠剤の蓄積数を測定した。さらに各々の錠剤の溶解性を観察した。
【0327】
錠剤の溶解性は処理槽中の錠剤供給部を改造し、透明アクリル板を処理槽部に設置することで目視により錠剤1分包投入直後から完全溶解するまでの時間を測定した。
【0328】
また、評価は下記に示す。
【0329】
○ :問題なし
△ :処理液中にわずかに沈澱物、オイルアウト物が発生
× :処理液中に沈澱物が多量に発生
××:処理液中に沈澱物が多量に発生し感光材料に付着
また、固体処理剤が1回投入された直後と次の固体処理剤を投入する直前にウェッジ露光をほどこした試料を現像しブルーの反射濃度の最大濃度の差(ΔDmax(B))を測定しランニング開始後から各々の固体処理剤が16回投入されるまでの平均値を算出した。
【0330】
上記の結果を表2に示す。
【0331】
【表2】
Figure 0003690687
【0332】
表2から明らかなように本発明のS/R値は固体処理剤の溶解状況に対し密接な関係があり、S/R値が大きいと処理槽中に固体処理剤が蓄積し、不溶解現象をおこす。
【0333】
またS/R値が小さいと処理液中で局所的に濃厚部分が発生し、ここから沈澱が発生し成長するという現象がわかった。さらに、発色現像についてはS/Rが小さくなると処理バラツキが大きくなる問題があることがわかった。
【0334】
これらの現象は4≦S/R≦40の範囲であれば問題なく良好な結果を示すことがわかる。
【0335】
(実施例2)
実施例1において発色現像剤用錠剤の操作(A)〜(D)における打錠圧力及び操作(D)における炭酸カリウム量を表3のように変化させ発色現像液について実施例(1)と同様の実験を行った。
【0336】
結果を表3に示す。
【0337】
【表3】
Figure 0003690687
【0338】
表3から明らかなように錠剤中の素材及び打錠圧力をコントロールすることでも本発明の効果を明確に奏することができる。
【0339】
(実施例3)
実施例1において操作(A)〜(G)の打錠工程を除き各々について、顆粒状処理剤を作製した。
【0340】
また、操作(A)〜(G)の打錠工程及び造粒工程を除き、各々について粉状処理剤を作製した。
【0341】
得られた錠剤、顆粒剤、粉剤処理剤、各々の発色現像剤について実施例1と同様の実験を行った。
【0342】
結果を表4に示す。
【0343】
【表4】
Figure 0003690687
【0344】
表4より明らかなように、本発明の効果である固体処理剤の溶解状況及び処理バラツキの改良は固体処理剤が顆粒であるとき好ましく、より好ましくは錠剤である時に本発明の効果をより顕著にすることがわかる。
【0345】
(実施例4)
コニカカラーネガティブフィルムスーパーDD−100フィルムを像様露光した後、カラーネガフィルムプロセッサーCL−KP−50QAを四方シール包材が使用できる方式に改造し、連続処理を行った。
【0346】
【表5】
Figure 0003690687
【0347】
定着は2から1への、安定は3から2,2から1への向流方式であり、漂白槽はエアーポンプでエアレーションを行った。
【0348】
また、蒸発補正は温調時は発色現像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−3槽に各々1時間に10ml,6.5ml,7ml,7ml,8.6ml,8.6ml,9.3mlの蒸発補水を行うプログラムにて蒸発補正を行った。また非稼働時は非稼働時間を積算し、発色現像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−3に蒸発補正水を各々1時間当たり7.5ml,5ml,6ml,6ml,5ml,5ml,5mlの量をまとめて稼働開始時に補水した。スタート時のタンク液はコニカカラーネガティブフィルム用処理剤(プロセスCNK−4−52)の補充液及びスターターを用いて作成した。
【0349】
以下の操作に従ってカラーネガフィルム用処理錠剤を作成した。
【0350】
1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤
操作(1)
現像主薬のCD−4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕150gを、市販バンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの水を添加することより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム0.3gと、ポリエチレングリコール6000を1.9gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.1gにして圧縮打錠を行い、126個のカラーネガ用発色現像補充用錠剤A剤を作成した。
【0351】
操作(2)
硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム0.3gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。さらに、操作(1)と同様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量を0.56gにして圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発色現像補充用錠剤B剤を作成した。
【0352】
操作(3)
1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム375g、炭酸水素ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニット22gを操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム2gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。さらに、操作(1)と同様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量を3.9gにして圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発色現像補充用錠剤C剤を作成した。
【0353】
2)カラーネガ用漂白補充用錠剤
操作(4)
1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩175g、1,3-プロパンジアミン4酢酸2g、パインフロー(松谷化学製)17gを操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を8mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0354】
操作(5)
コハク酸133g、臭化アンモニウム200gとパインフロー10.2gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は17mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0355】
操作(6)
硫酸カリウム66.7g、炭酸水素カリウム60gとマンニット8gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は13mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0356】
操作(7)
上記操作(4)−(6)で調整した造粒物を25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次にこの混合造粒物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム6gを添加し、3分間混合する。次に混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を6.5gにして圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂白補充用錠剤を作成した。
【0357】
3)カラーネガ用定着補充用錠剤
操作(8)
チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150g、炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩20gとパインフロー(松谷化学製)65gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は50mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0358】
操作(9)
上記操作(8)で調整した造粒物とN-ラウロイルサルコシンナトリウム13gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を9.3gにして圧縮打錠を行い、280個のカラーネガ用定着補充用錠剤を作成した。
【0359】
4)カラーネガ用安定補充用錠剤
操作(10)
m-ヒドロキシベンズアルデヒド150g、ラウリル硫酸ナトリウム20g、エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム60g、水酸化リチウム1水塩65gとパインフロー10gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は10mlとし、造粒後、造粒物を50℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0360】
操作(11)
上記操作(10)で調整した造粒物を25℃、40%RH以下に調湿された部屋で菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を0.48gにして圧縮打錠を行い、280個のカラーネガ用安定補充用錠剤を作成した。
【0361】
次に上記錠剤を発色現像補充用錠剤についてはA,B,C剤を各々2錠,1錠,1錠,漂白補充用錠剤については2錠,定着補充用錠剤については3錠,安定補充用錠剤については1錠ずつを1分包とし、各々連続20分包分を四方シール方式で分包した。包材については実施例1で用いたものと同じものを用いた。
【0362】
処理は1日当り、発色現像タンク槽からのオーバーフローがタンク液の5%となるまでとし、オーバーフロー量がタンク液の2倍となるまで(2.0R)行い、実施例1と同様に2.0R時における各処理槽中の不溶解錠剤の蓄積数及び溶解状況について実験した。
【0363】
また、固体処理剤が1回投入された直後と次の固体処理剤を投入する直前にウエッジ露光をほどこしたコニカカラースーパーDD−100フィルムを現像し、ブルー透過濃度の最大濃度の差(ΔDmax(B))を測定し、ランニング開始後から各々の固体処理剤が10回投入されるまでの平均値を算出した。
【0364】
上記の結果を表6,7に示す。
【0365】
【表6】
Figure 0003690687
【0366】
【表7】
Figure 0003690687
【0367】
表6,7より明らかなように4≦S/R≦40のときに本発明の効果が明確にあらわれる。
【0368】
(実施例5)
以下の操作に従って発色現像用錠剤を作成した。
【0369】
操作(H)
ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩40g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム200g、チノパールSFP(チバガイギー社製)30g、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム30g、パインフロー(松谷化学社製)30g、これら全てを市販の混合造粒機で水を少量づつ添加し造粒する、水の添加量は20mlとした。その後、乾燥機中で40℃12時間乾燥し、水分含有率を1%以下とした。最後にこれを16メッシュのふるいにかけた。
【0370】
操作(I)
発色現像主薬CD−3 150gとポリエチレングリコール#6000 100g、D−マンニット 20g、これを市販の混合造粒機で水を少量づつ添加し造粒する。
【0371】
水の添加量は20mlとした。その後、乾燥機中で40℃12時間乾燥し、水分含有率を1%以下とした。最後にこれを16メッシュのふるいにかけた。
【0372】
操作(J)
p-トルエンスルホン酸ナトリウム100g、亜硫酸ナトリウム4.0g、水酸化カリウム30g、ポリエチレングリコール(平均分子量6000)100g、炭酸カリウム330g、D−マンニット 60g、これらを市販の混合造粒機で水を少量づつ添加し造粒する。水の添加量は33mlとした。その後、乾燥機中で40℃12時間乾燥し、水分含有率を1%以下とした。最後にこれを16メッシュのふるいにかけた。
【0373】
操作(K)
上記操作(H)〜(J)で造粒した造粒物全てとN-ミリストイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム10gを混合機中で10分間混合する。
【0374】
次に混合物を菊水製作所社製タフプレスコレクト1527HUを改造した打錠機により錠剤を作成する。錠剤は充てん量は11.0gとして直径30mmの円筒型になるようにし、嵩密度が表8になるように圧縮圧力を変化させ発色現像液について実施例1と同様の実験を行った。錠剤は1回の投入作動に対し1錠投入するようにした。尚、嵩密度の調整においては圧縮圧力の他にパインフロー又は硫酸カリウムを混合物に適量加えた後に打錠することで変化させた。
【0375】
結果を表8に示す。
【0376】
【表8】
Figure 0003690687
【0377】
表8より明らかなように、本発明の効果の1つである溶解性は錠剤の嵩密度が1.0〜2.5g/cm3である時により顕著となることがわかる。
【0378】
(実施例6)
実施例5において、操作(H)中のチノパールSFPを表9のように変化させた以外は操作(H)と同様にして得られた造粒物と、操作(I),(J)と同様にして得られた造粒物とをそれぞれ混合させ充てん量11g、嵩密度1.4g/cm3、直径30mmの錠剤を作成し、発色現像について実施例1と同様に実験を行った。
【0379】
結果を表9に示す。
【0380】
【表9】
Figure 0003690687
【0381】
表9より明らかなように発色現像剤に前記一般式[E]で示されるトリアジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることにより、溶解性及び処理安定性の点で本発明の効果をより顕著に奏することがわかる。
【0382】
【発明の効果】
第1に輸送上の危険や取扱い上の危険をともなう液体ケミカルをなくしユーザーへの煩雑な操作をなくした、第2にユーザー自身の手作業による濃縮キットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完成する、第3に処理液に直接投入する固体処理剤において、処理安定性を損うことがなく、かつ処理槽中で沈澱発生なく溶解する、第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切なくした処理安定性が向上した固体処理剤の提供をすることができる。第5に液体用ポリボトルの使用をなくしたプラスチックの包材の使用を低減した低公害システムを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動現像機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成したプリンタープロセッサーの概略構成図。
【図2】図1の自現機AのI−I断面における処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。
【図3】自動現像機の補充水供給手段を追加した処理剤投入部と処理剤供給手段との断面図。
【図4】上記自動現像機の平面図。
【図5】自動現像機の制御手段を含むブロック図。
【図6】制御手段に予めプログラムされた蒸発補水設定手段を加えたブロック図。
【図7】粉状処理剤供給装置の断面図とパッケージの斜視図。
【図8】粉状処理剤供給装置の斜視図。
【図9】他の粉状処理剤供給装置の断面図。
【図10】粉状処理剤の更に他の供給装置を示す断面図。
【図11】PTP包装処理剤供給装置の断面図及び斜視図。
【図12】パーツフィーダ方式供給装置の1例示す断面図。
【図13】パーツフィーダ方式供給装置のさらに他の1例を示す断面図。
【図14】固体処理剤供給装置のさらに他の1例を示す斜視図。
【図15】供給装置の平面図と斜視図及び包装体の平面図。
【図16】供給装置の側断面図及び正面断面図。
【図17】供給装置の断面図及び包装体の斜視図。
【図18】ブリスター個包装された固形処理剤の供給装置の断面図。
【図19】本発明の(固形処理剤を直接処理槽に添加する)1例を示す断面図。
【図20】シール包装の平面図。
【図21】三方シール、四方シールのシール包装の具体例を示す平面図。
【図22】スティック包装の具体例を示す平面図。
【図23】シール包装体を容器内につづら折りにして収容した状態を示す断面図。
【図24】PTP包装の具体例を示す図。
【図25】一括包装の具体例を示す図。
【図26】カートリッジの具体例を示す図。
【図27】カートリッジの他の具体例を示す斜視図。
【図28】包装体をコの字に半抜きしてカットする装置。
【図29】図28の包装体のコの字に半抜きする装置の斜視図。
【図30】包装体を切り落す方式を示す装置。
【図31】図30の切り落す方式を示す装置の斜視図。
【図32】連続包装体の二分割カット方式を示す装置。
【符号の説明】
1 処理槽
1A〜1E 処理槽
R 送りローラ
2 処理部
3 フィルター
4 循環パイプ
5 循環ポンプ
6 排液管
7 ヒータ
8 処理量情報検出(知)手段
9 処理剤供給制御手段
10 押出部材
11 固体処理剤投入部
12 仕切壁
13 錠剤
14 濾過部(区分)
15 カートリッジ
17 処理剤供給手段
18 押し爪
19 カム
21 錠剤押しばね
23 予じめプログラムされた蒸発補水設定手段
32 温水補給装置
33 電磁弁
35 乾燥部
36 補水管
41 パイプ(補水用)
42 補充水供給手段
43 補水タンク

Claims (5)

  1. ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の処理液に固体処理剤を直接投入するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、該固体処理剤の1重量単位の完全溶解時間S( min )と該固体処理剤の1重量単位当りに処理されるハロゲン化銀写真感光材料量R( m 2 )が
    4≦S/R≦40( min / m 2 )
    の範囲であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 前記固体処理剤が造粒工程により成形された顆粒状もしくは打錠成形された錠剤である該固体処理剤を用いることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  3. 前記固体処理剤が予め秤量されている該固体処理剤を用いることを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  4. 前記固体処理剤が嵩密度が 1.0 〜 2.5 g/ cm 2 の錠剤である固体処理剤を用いることを特徴とする請求項1,2又は3記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  5. 前記固体処理剤が蛍光増感剤を含有することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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