JP3695384B2 - 手摺用取付金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面等の取付面に手摺を固定する手摺用取付金具に関する。
【0002】
【発明の解決しようとする技術的課題】
近年、高齢化に伴って一般の住宅において、階段や廊下の壁面に手摺を取り付ける傾向にある。このような手摺を壁面に対して固定する手摺用取付金具は、平板状の取付座にL字状の取付腕を一体形成して構成されている。そして、壁面に取付座を所定間隔をおいて固定し、この各取付座に形成する取付腕に手摺を掛け渡して固定するようにしている。また、手摺を固定する取付座は、手摺がぐら付くことなく壁面に強固に固定する必要があり、一般に室内の壁面に手摺を固定する場合には、ねじ等の止着部材によって手摺の取付座を固定し、この取付座に形成する取付腕に手摺を固定するようにしている。
【0003】
ところで、壁面に手摺は、一旦、壁面に固定した後、手摺を撤去あるいは移設する場合がある。この場合、壁面に固定する取付座から手摺を取り外しても、壁面に固定された取付座が残ってしまう。しかも、取付座には手摺を支持するL字状の取付腕が形成されているため、取付腕に引っ掛けるなどして危険な面がある。このため、手摺を撤去あるいは移設する場合には、取付座を含めて取り外す必要があり、手摺の取外し作業が煩雑となるという問題があった。
【0004】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたもので、手摺の取付跡に邪魔な突起物が表れることなく、極力、薄型化することができるとともに、手摺の取外し作業が容易な手摺用取付金具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の手摺用取付金具は、取付面に取付座を固定し、この取付座に手摺を取り付けるようにした手摺用取付金具において、前記取付面に前記取付座を固定する取付基板を固定し、
前記取付基板は、前面に平板部を有する段差状凸部と、この段差状凸部の両側部に形成される係合溝部とから成り、前記取付座は前記手摺を支持する取付腕と、前記取付腕の基部に位置して前記段差状凸部の前面を覆うようにして背面側を開口する箱型の台座部を備え、この台座部の下面に前記段差状凸部が通過可能な開口部を形成するとともに、台座部 の背面側に前記係合溝部と凹凸嵌合する左右一対の係合凸部を形成し、
前記台座部の前面側に前記段差状凸部の下面を係止して前記取付基板に対して前記取付座を抜け止めするストッパを設け、
前記台座部に前記ストッパと弾発的に接触してストッパの遊動を抑える抜止部材を設け、
前記抜止部材をバネ板で構成するとともに、このバネ板に前記ストッパと弾発的に接触するほぼU字状の湾曲部を設けたこと特徴とする手摺用取付金具である。
【0006】
請求項1の発明の手摺用取付金具では、取付面に所定の間隔をおいて、取付基板を固定する。次に、取付基板に形成する段差状凸部を台座部の開口部に通すようにして取付座を取付基板の上方側からスライドさせ、前記段差状凸部の両側に形成される係合溝部に台座部の背面側に形成する係合凸部を凹凸嵌合させる。これにより、取付基板に対して取付座が左右方向に位置決めされ、取付基板に取付座が固定される。また、取付座を上方側にスライドさせれば、取付基板から取付座を取り外すことが可能となり、この場合、取付面には、薄い取付基板が取付面に残ることになる。
【0007】
また、請求項1の手摺用取付金具では、係合溝部と係合凸部との凹凸嵌合により、取付基板に対して取付座が左右方向に位置決め、さらに、台座部に組み付けたストッパによって、段差状凸部の下縁部が係止され、取付座が抜け止め保持される。
【0008】
さらに、請求項1の手摺用取付金具では、ストッパが台座部に組み付けた抜止部材と弾発的に接触しており、ストッパの遊動が規制される。これにより、段差状凸部とストッパとの係合状態を維持できる。
【0009】
しかも、請求項1の手摺用取付金具では、取付座を抜け止め保持するストッパが台座部の内面側に組み付けた抜止部材の湾曲部と弾発的に接触し、ストッパの遊動が規制されることになる。
【0010】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1ないし図5は本発明の一実施例に係る手摺用取付金具1を示し、同図に示すように、手摺用取付金具1は、取付面1Aに固定する取付基板2と、取付基板2と着脱自在に係合させる取付座10とで構成されている。この取付基板2と取付座10は金属製(例えばステンレス製)である。また、前記取付基板2は、縦長長方形状の基板部3と、この基板部3の前面に形成する段差状凸部4を備えている。段差状凸部4は、幅方向に間隔をおいて前記基板部3の前面に突設した左右一対の連結突部5,5と、この連結突部5,5により前記基板部3と平行に固定される平板部6とで構成されている。このように、基板部3と平板部6とを前記連結突部5,5で連結することによって段差状凸部4の両側に係合溝部7,7が形成されている。この係合溝部7,7は図4に示すようにあり溝形状を成すとともに、基板部3の板厚がほぼ3mmで、その基板部3から平板部6表面の高さはほぼ7mmであって、基板部3の板厚を含んだ取付基板2全体な厚さはほぼ10mm程度である。また、前記平板部3の上、下部中央には止着部材として皿ねじ8を挿通するテーパ状の通し孔9が形成されている。
【0011】
前記取付座10は前記取付基板2に対して着脱自在に係合する台座部11を有している。この台座部11は上面板12と左右側板13,13及び前面板14とを有して背面側を開口した箱型に形成されるとともに、台座部11の下面側は前記段差状凸部4が挿通可能な開口部11Aが形成されている。また、前記左右側板13,13の後端縁上部には前記係合溝部7,7と係合する左右一対の係合凸部15,15が形成されている。この係合凸部15,15は、図4に示すように前記係合溝部7,7と嵌合するように内側に向かってテーパ状に形成されている。また、台座部11の前面板14に形成する開口部17にはストッパ18が前後方向にスライドするようにして嵌合している。このストッパ18は、全体に板片状に形成され、その前後両端部を下方側に屈曲させて、開口部17からの抜け止めを成す抜止部19と操作時に指先を引っ掛ける立下り部20を形成している。このストッパ18は、前記係合溝部7,7と係合凸部15,15との係合時に平板部6の下縁部に係止することによって、取付基板2から取付座10の抜けを防止している。また、前面板14の背面側には上下一対の補強板21A,21Bが一体的に固定され、下側の補強板21には開口部17と連続する切欠凹部22が形成されるとともに、補強板21A,21Bの間に前記ストッパ18と弾発的に係止してストッパ18の遊動を抑制する抜止部材25が固定されている。この抜止部材25は板バネ26の一端をねじ27によって上側の補強板21Aの下面側に固定し、板バネ26の他端側をほぼU字状に湾曲させてストッパ18と当接する湾曲部28を形成している。
【0012】
前記台座部11の前面板14にはL型に屈曲した取付腕30が固定されており、この取付腕30の先端に水平方向に屈曲する支持片31が一体形成されている。この支持片31に取付ける手摺32の下面側には前記支持片31と係合する溝部33が形成されるとともに、支持片31の先端部には溝部33に突き当てる固定ねじ34が螺着されている。なお、図5に示すように、手摺31の図示右端を支持する支持片31は、左側に突出しているが、手摺31の図示左端の支持する支持片31、これとは対称に右側に突出している。なお、図5において、35は手摺32の端部に装着するキャップである。
【0013】
次に、手摺用取付金具1を用いて行なう手摺の取付方法について説明する。先ず、取付面1Aに手摺32の長さに応じて所定の間隔をおいて、取付基板2を皿ねじ8によって固定する。次に、取付基板2の平板部6に形成する段差状凸部4を台座部11の開口部11Aに通すようにして取付基板2の上方側から台座部11をスライドさせ、前記段差状凸部4の両側に形成される係合溝部7,7に台座部11の背面側に形成した係合凸部15,15を凹凸嵌合させる。この後、係合溝部7,7の上端部を台座部11の上面板12に突き当てるまでスライドさせる。さらに、台座部11の前面板14に組み付けたストッパ18を押し出すことによって、ストッパ18が平板部6の下縁部に係止される。これにより、取付座10は、係合溝部7,7と係合凸部15,15との凹凸嵌合によって、左右方向に位置決めされるとともに、ストッパ18によって上下方向に位置決めされて抜け止め保持される。また、ストッパ18は、台座部11の内面側に組み付けた板バネ26の湾曲部28と弾発的に接触しており、ストッパ18の遊動が規制されている。このため、人為的にストッパ18を後方側にスライドさせない限り、ストッパ18が平板部6から外れることもない。このようして取付面1Aに所定の間隔をおいて固定した取付基板2に取付座10を位置決め固定した後、その台座部11に形成した取付腕30に手摺32を固定する。すなわち、取付腕30の先端部に固定した支持片31を手摺32の溝部33に嵌合させ、この後、支持片31の先端部に螺着する固定ねじ34を溝部33の下面側から締め付ける。これにより、取付座10に手摺32が固定され、最終的に手摺32の端部にキャップ35を装着することによって、手摺32の取り付け作業が完了する。
【0014】
ところで、前述したように、取付面1Aに手摺32に固定した後、手摺32を一時的に取り外したり、移設あるいは撤去する場合がある。このような場合、前述した組み立て時とは逆の手順によって手摺32を取り外す。すなわち、固定ねじ34を緩めて支持片31から手摺32を抜き取った後、取付基板2から取付座10を取り外す。この際、板バネ26の弾性力に抗してストッパ18を後方側にスライドさせることによって、取付基板2と取付座10との係合が解除され、取付基板2の段差状凸部4に形成される係合溝部7,7に沿って取付座10を上方側にスライドさせるだけで取付面1Aに固定する取付基板2から手摺32の取付座10を簡単に取り外すことができる。また、取付面1Aに固定される取付基板2は、それぞれ平板状の基板部3と平板部6とを左右一対の連結突部5,5を介して連結した構造であって、取付面1Aからの突出量は基板部3の板厚を含めて僅か10mm程度である。このため、一旦、手摺32を取り付けた後、これを一時的に取り外したり、移設あるいは撤去する場合、取付面1Aにそのまま取付基板2が残るが、その取付基板2が歩行などの際、邪魔になることもない。さらに、また、基板部3の表面に表れる平板部6が極めて平坦的に形成されているため、接触などによる怪我などの心配もない。
【0015】
以上のように、本実施例の手摺用取付金具1は、取付面1Aに固定した取付基板2と手摺32を固定するための取付座10とを着脱自在に係合させることよって、取付基板2と取付座10とを簡単かつ迅速に固定することができるとともに、一旦、手摺32を取り付けた後、これを一時的に取り外したり、移設あるいは撤去する場合、取付座10から手摺32を抜き取るだけで極めて簡単に取り外すことができる。また、取付基板2と取付座10との係合時においては、ストッパ18によって取付座10が抜け止め保持されるとともに、係合溝部7,7と係合凸部15,15との凹凸嵌合によって取付座10が左右方向に位置決めされ、取付面1Aに固定した取付基板2と取付座10とが一体化し、取付座10に取り付ける手摺32がぐら付くことなく、確実に固定することができる。しかも、取付座10を抜け止め保持するストッパ18は、台座部11の内面側に組み付けた抜止部材25の湾曲部28と弾発的に接触して遊動が規制され、平板部6からストッパ18が外れる心配もない。このため、より確実に手摺32を固定することができ、その信頼性も高まる。また、手摺32を取り外した場合、取付面1Aには、取付基板2が残るが、取付基板2は、取付面1Aからの突出量は基板部3の板厚を含めて僅か10mm程度であリ、歩行などの際、邪魔になることがない。さらに、基板部3の表面に表れる平板部6が極めて平坦的に形成されているため、接触などによる怪我などの心配もない。
【0016】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、垂直な取付面1Aに手摺32を取り付けた場合を示したが、床面等の水平な取付面に手摺32の取付基板2を取り付けようにしもよい。また、手摺は、木製などのものであってもよく、その断面形状や材質などな適宜選定するばよい。さらに、手摺を支持する取付腕についても手摺の形状によって適宜選定すればよいものである。また、ストッパは、前記実施例に示した構造以外、例えば、スプリング状あるいはトーションバネなどで構成してもよい。また、前記実施例では、取付基板を固定する止着部材として木ねじを用い、木製壁面等に固定した例を示したが、両面接着テープなどによって固定してもよく、さらに、コンクリート面等に固定する場合は、コンクリート面にアンカースリーブを打ち込んで、これにねじ止めして取付基板を固定するように構成してもよいものであり、取付基板を固定する止着部材は適宜選定すればよい。
【0017】
【発明の効果】
請求項1の発明の手摺用取付金具では、取付面に取付座を固定し、この取付座に手摺を取り付けるようにした手摺用取付金具において、前記取付面に前記取付座を固定する取付基板を固定し、
前記取付基板は、前面に平板部を有する段差状凸部と、この段差状凸部の両側部に形成される係合溝部とから成り、前記取付座は前記手摺を支持する取付腕と、前記取付腕の基部に位置して前記段差状凸部の前面を覆うようにして背面側を開口する箱型の台座部を備え、この台座部の下面に前記段差状凸部が通過可能な開口部を形成するとともに、台座部の背面側に前記係合溝部と凹凸嵌合する左右一対の係合凸部を形成し、
前記台座部の前面側に前記段差状凸部の下面を係止して前記取付基板に対して前記取付座を抜け止めするストッパを設け、
前記台座部に前記ストッパと弾発的に接触してストッパの遊動を抑える抜止部材を設け、
前記抜止部材をバネ板で構成するとともに、このバネ板に前記ストッパと弾発的に接触するほぼU字状の湾曲部を設けたものであるから、取付面に固定した取付基板と手摺を固定するための取付座とを着脱自在に係合させることよって、一旦、手摺を取り付けた後、これを一時的に取り外したり、移設あるいは撤去する場合、取付座から手摺を抜き取るだけで極めて簡単に取り外すことができる。
【0018】
さらに、取付基板と取付座との係合時においては、係合溝部と係合凸部との凹凸嵌合によって取付座が左右方向に位置決めされ、取付面に固定した取付基板と取付座とが一体化し、取付座に取り付ける手摺がぐら付くことなく、確実に固定することができる。また、手摺を取り外した場合、取付面には、取付基板が残るが、取付基板は、取付面から取付基板の段差状凸部が突出するものの、その突出量は小さいとともに、基板基部の表面に表れる平板部が極めて平坦的に形成されているため、歩行などの際、邪魔になることがなく、また、接触などによる怪我などの心配もない。
【0019】
また、ストッパによって取付座が抜け止め保持され、より確実に取付座を固定することができる。
【0020】
さらに、台座部に係止するストッパが抜止部材によって遊動が規制され、段差状凸部とストッパとの係合状態を維持できる。
【0021】
しかも、抜止部材の湾曲部と弾発的に接触させることによって、より確実にストッパの遊動を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示し、取付基板と取付座との分解斜視図である。
【図2】 同上手摺の取付け状態を示す縦断面図である。
【図3】 同上取付座の背面図である。
【図4】 同上図4のA−A線断面図である。
【図5】 同上手摺の取り付け状態を示す一部を省略した正面図である。
【符号の説明】
1 手摺用取付金具
1A 取付面
2 取付基板
4 段差状凸部
6 平板部
7 係合溝部
10 取付座
11 台座部
11A 開口部
15 係合凸部
18 ストッパ
25 抜止部材
26 板バネ
28 湾曲部
30 取付腕
32 手摺

Claims (1)

  1. 取付面に取付座を固定し、この取付座に手摺を取り付けるようにした手摺用取付金具において、前記取付面に前記取付座を固定する取付基板を固定し、
    前記取付基板は、前面に平板部を有する段差状凸部と、この段差状凸部の両側部に形成される係合溝部とから成り、前記取付座は前記手摺を支持する取付腕と、前記取付腕の基部に位置して前記段差状凸部の前面を覆うようにして背面側を開口する箱型の台座部を備え、この台座部の下面に前記段差状凸部が通過可能な開口部を形成するとともに、台座部の背面側に前記係合溝部と凹凸嵌合する左右一対の係合凸部を形成し、
    前記台座部の前面側に前記段差状凸部の下面を係止して前記取付基板に対して前記取付座を抜け止めするストッパを設け、
    前記台座部に前記ストッパと弾発的に接触してストッパの遊動を抑える抜止部材を設け、
    前記抜止部材をバネ板で構成するとともに、このバネ板に前記ストッパと弾発的に接触するほぼU字状の湾曲部を設けたこと特徴とする手摺用取付金具。
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