JP3697368B2 - トラクタの外部油圧取出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタから作業機へ圧油を供給するためのトラクタの外部油圧取出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、農用トラクタにおいては、ウイングハロー、ビッグベーラ、プラウ、ハーベスタ等の作業機を牽引装着するが、そのような作業機には油圧作動部を有する。例えば、ウイングハローでは、レーキ駆動装置、左右ウイング折畳み装置等に油圧アクチュエータを使用しており、これらの油圧アクチュエータへの圧油供給はトラクタ側から外部油圧取出装置を介して行われる。
この外部油圧取出装置の油圧取出バルブは、バルブ体が1個のもの又は複数個の多連のものが使用され、作業機昇降用油圧装置の近傍に配置されており、例えば、特開平11−59213号公報に開示されているように、油圧装置の油圧ハウジングに取り出し用の油路を形成し、この油路に連結される油圧取出バルブを油圧ハウジングの上部で左右リフトアームの間に設けている。
【0003】
そして、取出操作レバーは運転席の右前側のフロアシート前部に配置されていて、油圧取出バルブとボーデンワイヤを介して接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術では、取出操作レバーは運転席から操作し易いが地上から操作し難い、作業機の作業状態を見ながらの操作性が低い、油圧装置の操作レバーと離れていて同時操作性が低い、取出操作レバーによる操作信頼性が低い、等の種々の問題点があった。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにしたトラクタの外部油圧取出装置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、運転席から手の届く範囲でかつ運転席の斜め後方及び/又は油圧操作部の後方に油圧取出バルブ用の取出操作レバーを配置することにより、操作性、作業性等を向上できるようにしたトラクタの外部油圧取出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明における課題解決のための第1の具体的手段は、トラクタ車体の後上部に、作業機昇降用油圧装置を搭載すると共に、フロアシートを設け、左右一対の後輪フェンダ間のフロアシート上であって前記作業機昇降用油圧装置の上方側に、運転席を配置し、前記運転席の左右一側方に油圧装置操作用の油圧操作部を配置し、フロアシートの後端部に、後立ち上がり壁を、運転席の後方に位置するように上方突出状に設け、トラクタ車体の後上部の前記後立ち上がり壁よりも後方に、油圧取出バルブを搭載し、油圧取出バルブ操作用の取出操作レバーを、運転席から手の届く範囲の運転席の斜め後方であって、地上から操作できるように前記後立ち上がり壁の後方に配置していることである。
【0007】
これによって、取出操作レバー8を運転席5からも地上からも簡単かつ容易に操作可能となり、後方作業機の作業状態を監視しながら操作することができ、操作性、作業性等を向上できる。
本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記油圧取出バルブ操作用の取出操作レバーを、油圧操作部の後方に配置していることである。
本発明における課題解決のための第3の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記油圧取出バルブを作業機昇降用油圧装置の後上部に設け、前記油圧取出バルブは複数のバルブ体を縦積みしてなり、前記油圧取出バルブのスプールと取出操作レバーとを連結ロッドを介して連結していることである。
【0008】
これによって、油圧取出バルブ4に対する油圧ホースの着脱が容易になり、作業性をさらに向上でき、油圧取出バルブ4と取出操作レバー8とを近づけて配置できてそれらの連結が容易になる。
また、これによって、複数のバルブ体4a、4b、4cを有する油圧取出バルブ4と取出操作レバー8との連結が良好にできる。
本発明における課題解決のための第4の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記油圧取出バルブを、フロアシートの後立ち上がり壁の後方に、空間を開けて配置し、油圧取出バルブのスプールに連結したレバー金具を、油圧取出バルブの前方に突出し、前記取出操作レバーとレバー金具と連結する連結ロッドを、後立ち上がり壁と油圧取出バルブとの間の前記空間に配置していることである。
【0009】
これによって、取出操作レバー8の取り付けが容易になり、取り付け部品を減少できる。
また、これによって、取出操作レバー8による油圧取出バルブ4の操作がより確実にできる。
本発明における課題解決のための第5の具体的手段は、第1〜4のいずれかの具体的手段に加えて、トラクタ車体の運転席後方から運転席保護枠を立設し、前記運転席保護枠はトラクタ車体に対して固定の左右支柱を有し、この左右支柱間に油圧取出バルブ及び取出操作レバーが配置されていることである。
【0010】
これによって、油圧取出バルブ4及び取出操作レバー8を運転席保護枠6で保護することができる。
本発明における課題解決のための第6の具体的手段は、第1〜5のいずれかの具体的手段に加えて、トラクタ車体の運転席後方から運転席保護枠を立設し、前記運転席保護枠は運転席の斜め後方でかつトラクタ車体に対して固定の支柱を有し、この支柱の左右方向の内面側に、取出操作レバーを前後方向に複数個取り付けていることである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図5において、15は前輪16及び後輪17を有する2軸4輪式の農用トラクタで、エンジン18、ミッションケース19等を直結してトラクタ車体2が構成されており、トラクタ車体2の後上部には油圧装置3が搭載され、トラクタ車体2の後部に3点リンク機構20を介して牽引装置される作業機21を昇降自在にしている。
【0012】
前記トラクタ車体2の後上部にはフロアシート22が設けられ、左右の後輪フェンダ23と連結されており、この左右後輪フェンダ23間のフロアシート22上に運転席5が配置されている。
運転席5は油圧装置3の前上方に位置し、運転席5の前方にはハンドル24、操作パネル25等の操縦部が設けられている。
図1〜5において、ミッションケース19の後部から左右に突出した後車軸ケース26には運転席保護枠6が立設されている。この運転席保護枠6は、後車軸ケース26から後上方に延びる左右支柱9に、逆U字状の上枠32を屈曲自在に連結し、後方へ屈曲して折り畳むことができるようになっている。
【0013】
すなわち、上枠32に固定のブラケット32aを支柱9の上部に枢支軸9aを介して枢支し、略垂直な立ち姿勢と後方に倒した折畳み姿勢とにロックピン9bを介して固定するようになっている。
この運転席保護枠6は左右支柱9を有するロプスを例示しているが、左右支柱9の上部に屋根装置を設けたキャノピ又は日除け装置と称されるものであってもよい。
前記運転席保護枠6の左右支柱9は下端が後車軸ケース26に固着され、左右後輪フェンダ23と金具23a等を介して又は直接連結され、またフロアシート22の後立ち上がり壁22aともボルト連結されていて、それぞれと相互補強している。
【0014】
右後輪フェンダ23の運転席5側面でかつフロアシート22上には操作装置27の操作盤27aが設けられている。この操作装置27は運転席5の右側に位置し、前部にハンドアクセル操作部28、主変速操作部29及び副変速操作部30等が配置され、中途部に油圧操作部7が配置され、後部にPTO切換操作部31が配置され、トラクタ15の走行及び作業機作動に必要な操作が集中処理できるようになっている。
油圧操作部7には、油圧装置3をポジション制御・ドラフト制御又はミックス制御、水平制御、耕深調整、作業機急速上昇等の、装着される種々の作業機21の油圧制御を行うために必要なレバー、ダイヤル、スイッチ等が設けられている。
【0015】
37は油圧ポンプで、ミッションケース19の上面の油圧装置3の前方に配置されており、エンジン18の動力によって駆動されていて、油圧装置3へ作動油を供給可能である。この油圧ポンプ37はエンジン18の側面に設けられる場合もある。
前記油圧装置3のフロアシート22の後部は後立ち上がり壁22aよりも後方に位置して外方に露出しており、油圧ハウジングの上に油圧取出バルブ4がスペーサ33を介して又は直接に取り付けられている。
【0016】
油圧取出バルブ4は油圧装置3の油圧ハウジングに形成された油路を利用して作動油の供給が行われるようになっており、1つ又は複数の油圧アクチュエータを有する作業機21に圧油を供給する。
前記油圧取出バルブ4は、1個又は複数個、実施形態では3個のバルブ体4a、4b、4cを縦方向に積み重ねており、縦積みの各バルブ体4a、4b、4cのスプール10は左右方向水平に配置され、供給ポート34と戻りポート35とが左右水平配置されている。なお、供給ポート34と戻りポート35とは左右どちらになってもよい。
【0017】
油圧取出バルブ4は、運転席保護枠6の左右支柱9の間に位置し、かつ油圧装置3の左右リフトアーム36と干渉しないようにその間に位置し、さらにフロアシート22の後立ち上がり壁22aとの間に間隔を開けている。
前記右支柱9の油圧取出バルブ4側の面には、平面視コ字状の支持ブラケット38がボルト固定されており、この支持ブラケット38に支軸39が挿脱可能に固定されており、この支軸39を介して3本の取出操作レバー8が枢支されている。
【0018】
支軸39は前後方向に向けられていて略水平であり、従って、3本の取出操作レバー8は前後方向に直列配置されており、各取出操作レバー8の下端には、連結ロッド11の一端が支軸39からの距離を変更可能に連結されている。
前記連結ロッド11は一端に球継手40を有し、他端に連結板41を有しており、前記球継手40を介して取出操作レバー8の下端と球連結されかつ長さ調整自在になっている。
前記各バルブ体4a、4b、4cの左側面にはレバー金具42が枢支され、このレバー金具42の作用端はスプール10に連結され、力端は連結板41と連結されており、3本の取出操作レバー8をそれぞれ揺動することにより、連結ロッド11を介してレバー金具42が揺動され、3個のバルブ体4a、4b、4cのスプール10を個別に操作できる。
【0019】
前記フロアシート22の後立ち上がり壁22aは、運転席5を取り付けた面の後端から後上方に傾斜して立ち上がっており、その上縁は運転席5の座面より高いが背もたれの上端より低くなっており、かつ断面コ字状に折り曲げられており、この上縁の下方が懐形状の空間22bになっている。
前記後立ち上がり壁22aの後側の前記空間22bはバルブ体4a、4b、4cの前側に位置し、この空間22bを利用して連結ロッド11及びレバー金具42が配置されており、それら動きが何者にも阻害されることがなく、分解・組立ても容易になっている。
【0020】
前記3個のバルブ体4a、4b、4cは上下に配置され、3本の取出操作レバー8は前後に配置され、それらを連動連結する3本の連結ロッド11はそれぞれ異なる角度で上下及び前後に傾斜されている。
なお、連結ロッド11は両端を取出操作レバー8とレバー金具42とに枢支ピンで連結できるが、少なくとも一方、特に取出操作レバー8との連結側に球継手40を設けることが好ましい。
前記取出操作レバー8は平面視で、運転席5から手の届く範囲でかつ運転席5の斜め後方及び/又は操作装置27(特に油圧操作部7)の後方に位置しており、バルブ体4a、4b、4cの個数に応じてその本数は異なり、1又は2本の場合は、不要になった取出操作レバー8の代わりに支軸39にスペーサを設けて、使用する操作レバー8を適正位置に保持できるようにする。
【0021】
また、複数本の取出操作レバー8は前後方向に配列されることになるが、前側から後側へ次第に高くしたり、前側から後側へ次第にトラクタ車体2の左右中央側に寄るようにしたり、支軸39を上下方向又は左右方向に配置したり、又は傾斜させてもよい。
取出操作レバー8の握り部は後立ち上がり壁22aよりも高位置にあり、運転席5に着座している作業者が右後ろ向きに身体を若干捩じりながら、手を後立ち上がり壁22aの上の延ばすことにより、簡単に操作できる位置に配置されている。また、前記取出操作レバー8は3点リンク機構20の側方でかつ後車軸ケース26の後方の地上から操作できる位置となっている。
【0022】
前記トラクタ15に油圧式ウイングハロー等の作業機21を3点リンク機構20を介して牽引装着し、油圧装置3を操作して機体の昇降を行い、バルブ体4aから供給する作動油でレーキ駆動装置を駆動し、バルブ体4b、4cから供給する作動油で左右ウイングの伸縮動作を行う。
旋回時等で左右ウイングの伸張・折畳み動作を行うときには、油圧装置3による機体昇降を伴うことがあり、作業員は作業機21の状況を監視しながら、しかも油圧操作部7を操作しながら、取出操作レバー8を操作することになる。
【0023】
このようなときには特に、運転席5から手の届く範囲でかつ運転席5の斜め後方及び/又は操作装置27(特に油圧操作部7)の後方に取出操作レバー8が近接配置されていて、作業員が斜め後ろ向きの姿勢で油圧操作部7も取出操作レバー8も両方の操作が楽にできることが、操作性・作業性を高めることになるので好ましい。
作業機21として、ロールベーラ等を装着する場合、トラクタ車体2の後下部にヒッチ装置を取り付けておき、機体の昇降、後ゲートの開閉等を外部油圧取出装置からの作動油で行う。この場合、取出操作レバー8の他に、ハンドアクセル操作部28、主変速操作部29、油圧操作部7のいずれかを同時操作する場合がある。
【0024】
上記外部油圧取出装置によれば、取出操作レバー8は、運転席5からも地上からも簡単かつ容易に操作でき、油圧取出バルブ4を油圧装置3の後上部に配置したり、供給ポート34及び戻りポート35を後ろ向きに設けることにより、油圧取出バルブ4に対する油圧ホースの着脱が容易になり、複数のバルブ体4a、4b、4cを縦積み状態に配置して操作レバー8と連結ロッド11で連結することにより、油圧取出バルブ4の操作が確実にできる。
また、油圧取出バルブ4及び取出操作レバー8を運転席保護枠6で保護することができ、支持ブラケット38の取り付けも容易にでき、取出操作レバー8の支持が簡単でかつ取り付けに必要な部品を少なくできる。
【0025】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、支持ブラケット38は右支柱9の前面に取り付けたり、後立ち上がり壁22aの背面に取り付けてもよく、油圧操作部7を運転席5の左側に配置する場合は、取出操作レバー8も左支柱9に設ける。
【0026】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、トラクタにおける油圧取出バルブ及び取出操作レバーの操作性、作業性等を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図2】 同要部の背面図である。
【図3】 同側面図である。
【図4】 油圧取出バルブと取出操作レバーの連結構造を示す平面図である。
【図5】 トラクタの全体側面図である。
【符号の説明】
2 トラクタ車体
3 油圧装置
4 油圧取出バルブ
5 運転席
6 運転席保護枠
7 油圧操作部
8 取出操作レバー
9 支柱
10 スプール
11 連結ロッド
15 トラクタ
27 操作装置
Claims (6)
- トラクタ車体の後上部に、作業機昇降用油圧装置を搭載すると共に、フロアシートを設け、左右一対の後輪フェンダ間のフロアシート上であって前記作業機昇降用油圧装置の上方側に、運転席を配置し、前記運転席の左右一側方に油圧装置操作用の油圧操作部を配置し、フロアシートの後端部に、後立ち上がり壁を、運転席の後方に位置するように上方突出状に設け、トラクタ車体の後上部の前記後立ち上がり壁よりも後方に、油圧取出バルブを搭載し、油圧取出バルブ操作用の取出操作レバーを、運転席から手の届く範囲の運転席の斜め後方であって、地上から操作できるように前記後立ち上がり壁の後方に配置していることを特徴とするトラクタの外部油圧取出装置。
- 前記油圧取出バルブ操作用の取出操作レバーを、油圧操作部の後方に配置していることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの外部油圧取出装置。
- 前記油圧取出バルブを作業機昇降用油圧装置の後上部に設け、前記油圧取出バルブは複数のバルブ体を縦積みしてなり、前記油圧取出バルブのスプールと取出操作レバーとを連結ロッドを介して連結していることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの外部油圧取出装置。
- 前記油圧取出バルブを、フロアシートの後立ち上がり壁の後方に、空間を開けて配置し、油圧取出バルブのスプールに連結したレバー金具を、油圧取出バルブの前方に突出し、前記取出操作レバーとレバー金具と連結する連結ロッドを、後立ち上がり壁と油圧取出バルブとの間の前記空間に配置していることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの外部油圧取出装置。
- トラクタ車体の運転席後方から運転席保護枠を立設し、前記運転席保護枠はトラクタ車体に対して固定の左右支柱を有し、この左右支柱間に油圧取出バルブ及び取出操作レバーが配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトラクタの外部油圧取出装置。
- トラクタ車体の運転席後方から運転席保護枠を立設し、前記運転席保護枠は運転席の斜め後方でかつトラクタ車体に対して固定の支柱を有し、この支柱の左右方向の内面側に、取出操作レバーを前後方向に複数個取り付けていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトラクタの外部油圧取出装置。
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP18387699A JP3697368B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | トラクタの外部油圧取出装置 |
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| JP18387699A Expired - Fee Related JP3697368B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | トラクタの外部油圧取出装置 |
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|---|---|---|---|---|
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