JP3699689B2 - 回転式粉末圧縮成型機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば錠剤を圧縮成型する回転式打錠機等の回転式粉末圧縮成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転式粉末圧縮成形機が備える回転盤の臼取付け部の上方には、粉末供給器が配置されている。粉末供給器はその下端面にフェルトなどの柔らかな粉末シールを有している。この粉末シールを臼取付け部の上面に接触させることで、粉末の漏れを抑制している。しかし、粉末シールが柔らかいといえども臼取付け部の上面が摩耗することは妨げ得ない。
【0003】
これに対処するために、回転盤を焼き入れしたり、回転盤の臼取付け部上面に、硬質クロームメッキ層や超鋼合金層を設けたり、又はカバー板を交換可能に被着したりしている。
【0004】
回転盤の熱容量は極めて大きいので、急冷が必要な焼き入れには特殊な設備が必要である。そのため、回転盤の焼き入れは、極めてコストが高く一般には困難とされている。
【0005】
回転盤の臼取付け部の表面積は大であリ、かつ、多数の臼取付け孔があるので、臼取付け部上面に均質な硬質クロームメッキ層を作ることは比較的難しい技術である。そのため、メッキ層中のピンホール等を皆無にすることが難しく、メッキ不良を生じ易い。メッキ不良がある場合には、その不良箇所から硬質クロームメッキ層の剥れが誘発されたり、不良箇所での発錆や不良箇所への粉末の残留などがある。こうした事情から、硬質クロームメッキ層では、一般に長くても5年を超える耐久性を得ることができないという現状にある。
【0006】
超鋼合金層は、超鋼金属を溶射して設けられるが、これはメッキ処理に比較して非常にコストが掛かる。しかも、超鋼合金層は非常に硬いので、その表面を研摩する加工も難しく、コストが掛かる。こうした事情から、超鋼合金層の採用は難しく、一般的ではない。
【0007】
又、カバー板を用いる場合、このカバー板は、以下の2通りの構成で臼取付け部上面に着脱可能に取付けられている。第1には、カバー板を上方から挿通して臼取付け部にねじ込まれる複数のボルトを用いて、カバー板をその上方から臼取付け部上面に取付けている。第2には、カバー板上面に貫通しない複数の螺穴を設け、これらの螺穴に臼取付け部を下方から上方に向けて貫通するボルトの先端部を螺合することによって、カバー板をその下方から臼取付け部上面に取付けている。
【0008】
いずれの構成でも、カバー板の着脱に際して多数のボルトを着脱操作する手間が必要である。しかも、前者の構成では、ボルト頭がカバー板から突出しないように座ぐり加工をする必要から、ボルトが通る部分に粉末が残り易いという問題があるだけではなく、肉厚が厚いカバー板を必要とする。又、後者の構成でも、必要な取付け強度を得るために、螺穴にはある程度の深さが必要であるので、この場合にも肉厚が厚いカバー板を必要とする。そのため、一般には厚みが略15mm以上のカバー板の使用を余儀なくされている。こうした肉厚が厚いカバー板を用いるほど、臼取付け部の厚みは薄くならざるを得ない。
【0009】
ところで、臼取付け部に配置される多数の臼は、夫々臼取付け部の外周からねじ込まれる臼止めボルトで固定されている。そのため、臼取付け部自体の厚みが小さい小型の回転式粉末圧縮成形機などに、カバー板を取付けようとすると、臼取付け部が更に薄くなる。したがって、臼取付け部での臼止めボルトの締付けの反力を受ける強度が低下してしまうので、小型の回転式粉末圧縮成形機等にはカバー板の適用が難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、回転盤の臼取付け部の摩耗を防止するカバーの着脱が容易で、かつ、様々な機種への適用ができる回転式粉末圧縮成形機を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転盤の臼取付け部の外周面からねじ込まれる臼止めボルトを用いて前記臼取付け部に多数の臼を取付け、前記臼の上端部に嵌合する臼嵌合孔を有した複数のカバーを、前記臼取付け部の上面に着脱可能に被着した回転式粉末圧縮成型機を前提とする。
【0012】
そして、前記課題を解決するために、前記カバーが磁力により前記臼取付け部に取付け保持されていることを特徴としている。
【0013】
本発明の回転式粉末圧縮成型機は、例えば錠剤を好適に圧縮成型できる他、錠剤以外の圧粉体も圧縮成型できる。更に、本発明において、複数のカバーは、平らな板状の部分を少なくとも備えておればよく、各カバーの臼嵌合孔は、一つでもよいが、複数としてカバーの使用数を少なくすることが望ましい。又、複数のカバーは、部品の共通化のために同じ大きさに分割するとよく、各カバーは表裏両面の使用を可能とするために左右対称の形状とすることが望ましい。
【0014】
又、本発明において、カバーを臼取付け部に磁力で取付け保持するための磁気吸引手段としては、永久磁石又は電磁石を用いることができる。本発明の好ましい実施形態として、カバーを金属の磁性体で作り、鉄製又は鋳物製或いはステンレス製の臼取付け部に複数の永久磁石を埋め込むとよい。この場合、一部の磁気吸引手段を、隣り合ったカバーの端部間にわたって配置されるように設置することは、カバーの端部の浮き上がりを有効に防止できる点で好ましい。更に、臼取付け部が鉄製又は鋳物製である場合には、カバーの裏側に永久磁石を取付けて実施することもできる。又、電磁石を用いる場合には、これを臼取付け部に埋め込んで実施できる。
【0015】
又、本発明において、カバーにその耐久性を向上させるための手段、例えば改質や耐摩耗層の被着などを必要により行なうことは妨げない。ここに、改質とは、例えば焼き入れによる硬度の向上を指し、耐摩耗層とは、カバーの少なくとも一面に設けた例えば硬質クロームメッキ層などを指す。
【0016】
本発明において、臼取付け部の上面を覆っている各カバーは、その裏面を臼取付け部で支持され、かつ、臼嵌合孔と臼との嵌合により臼取付け部の周方向にもずれ動かないように支持されているだけではなく、磁力によって上方へも動かないように臼取付け部に保持されている。そのため、前記磁力に勝る上向きの外力をカバーに与えたり、或いは前記磁力を消失させたりすることにより、臼取付け部から各カバーを外すことができる。この逆に、新たなカバーや裏返されたカバーを、所定位置において臼に嵌合させながら臼取付け部に磁力で取付けることにより、各カバーを臼取付け部上面に被着できる。したがって、カバーの着脱に多数のボルトを締め付けたり外したりする手間を要しない。
【0017】
そして、各カバーには、ボルトの頭部を収容する凹みや、ボルトが螺合するための螺穴を設けていないので、各カバーの厚みを必要により薄くできる。そのため、臼止めボルトの支持強度を損わない程度に、臼取付け部の厚みを止めることができる。したがって、臼取付け部上にカバーを取付けた小型な回転式粉末圧縮成形機として実施する場合にも好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
【0019】
図1中符号1で示す回転式粉末圧縮成型機例えば回転式打錠機Aの回転盤を示している。この回転盤1は、例えば円環状の回転盤上部1aと、これに図示しない複数のボルトを介して連結された円環状の回転盤下部1bとを備えて形成されている。回転盤上部1a及び回転盤下部1bは、鋳物、又は鉄、或いはステンレス鋼などで作られている。なお、回転盤1が小型である場合等には、以上のように上下に分割されたものではなく一体に形成することもできる。回転盤1はその中央部に同心的に配置された回転軸2(図2参照)に連結されている。この回転軸2に与えられる駆動力により回転盤1は回転軸2と一体に回転される。
【0020】
回転盤上部1aには外側に張出す上杵取付け部3が一体に設けられている。上杵取付け部3には、その周方向に等間隔毎に多数の上杵ガイド孔4(一つのみ図示する。)が設けられている。丸孔からなる上杵ガイド孔4は、その上下両端を開放して垂直に開けられている。
【0021】
回転盤下部1bの上部には外側に張出す臼取付け部5が一体に設けられ、回転盤下部1bの下部には外側に張出す下杵取付け部6が一体に設けられている。臼取付け部5には上杵ガイド孔4の軸線延長上に位置して多数の臼7が取付けられている。これらの臼7は図2に示すように回転軸2の軸心を中心として同じ半径で描かれた同心円上に等間隔で配置されている。
【0022】
これらの臼7は、図1(B)及び図3に示すように臼取付け部5の外周面からねじ込まれた臼止めボルト8により取付けられている。臼止めボルト8は、その先端8aで臼7の外周面に形成された環状溝を押して、臼7が上方へ抜けないように固定している。各臼止めボルト8は取外し可能である。各臼7は、図1(B)に示す臼取付け部5の臼取付け孔5a内の環状段部5bで高さ位置を規定されている。それにより、臼取付け部5に取付けられた各臼7の上端部は、臼取付け部5の上面5cから突出されるようになっている。
【0023】
下杵取付け部6には、上杵ガイド孔4の軸線延長上に位置して多数の下杵ガイド孔9(1つのみ図示)が開けられている。丸孔からなる下杵ガイド孔9の両端は、下杵取付け部6の上下両端に開放されている。下杵取付け部6には、その各下杵ガイド孔9を摺動自在に貫通して多数の下杵10(1本のみ図示)が取付けられている。
【0024】
各下杵10の杵先部10aは対応する臼7の臼孔7aに摺動可能に挿入保持されて、この臼孔7aの底をなしている。各下杵10の下端をなす下杵ヘッド10bは、回転盤1の回転に伴って各種の下カム11や図示しない下部加圧ローラ等の下杵駆動体に接離し、それにより下杵10が昇降される。
【0025】
下杵10の昇降により、粉末供給位置では、後述する粉末供給器25内の原料粉末の臼孔7aへの吸込み、及びこの後の余剰粉末の粉末供給器25内への吐出しによる原料粉末の秤量が行なわれる。この後に秤量された原料粉末の臼孔7a内での高さ位置が下げられる。次の圧縮位置(予備圧縮及び本圧縮の内、少なくとも後者を含む。)では、後述する上杵14とともに原料粉末の圧縮成型を行うために臼孔7a内の原料粉末が押上げられる。更に、この後の取出し位置では、図示しないスクレーパでの製品取出しに適するように圧縮成型された臼7内の製品(錠剤等の圧粉体)が臼孔7aから上方に押出される。
【0026】
図1中符号12は回転盤1の上方に位置する固定の上部フレーム13に固定された円環状の上カムを示している。この上カム12の中心部には回転軸2の上端部が図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。上カム12はその外周部に後述の上杵を昇降させるためのカム部12aを有している。このカム部12aの一部には逃げ部が設けられ、そこには前記下部加圧ローラと対応して上部フレーム13に支持された上部加圧ローラ(図示しない)が配置されている。
【0027】
上カム12及び上部加圧ローラは臼7と同数の上杵14(1本のみ図示)を昇降させる上杵駆動体として機能する。各上杵14は上杵取付け部3の上杵ガイド孔4を摺動自在に貫通している。各上杵14は回転盤1の回転に伴って昇降され、その杵先部14aが対向する臼7の臼孔7aに上方から出し入れされる。この臼孔7aへの杵先部14aの出し入れに伴い、下杵9及び臼7との協働により臼孔7a内の粉末を圧縮成型できる。
【0028】
臼取付け部5の上面5cには複数例えば4枚のカバー21が着脱可能に被着されている。各カバー21は、好適な例として左右対称の円弧状をなす平板からなり、いずれも同じ大きさである。各カバー21は、その一端部21aとこれに隣接したカバーの他端部21b同士が接触する状態で臼取付け部5の上面5cにおいてリング形に組合わされている。
【0029】
次に、各カバー21を臼取付け部5の上面5cに磁力で着脱可能に取付け保持する手段を説明する。各カバー21は、いずれも金属の磁性体、例えば鋼鈑、好適には焼入れが容易であり、したがって曲げ強度及び耐摩耗性に優れたゲージ鋼鈑で作られている。これらのカバー21の表裏両面には図示しないが硬質クロームメッキ層が設けられている。焼き入れ及び硬質クロームメッキ層は、夫々各カバー21の耐久性をより向上させる手段であるが、これらの内の少なくとも一方は省略してもよい。各カバー21の厚みは、前記上面5cからの臼7の突出寸法と同じ寸法であり、好適には臼止めボルト8による臼7の取付け強度を実質的に損じないように1mm〜3mmに設定するとよい。各カバー21は、図2及び図3等に示すように複数の臼嵌合孔22を有している。
【0030】
一方、臼取付け部5には磁気吸引手段として多数の永久磁石23が埋め込まれている。永久磁石23には、アルニコ磁石、フェライト磁石、希土類磁石、或いはこれら磁石の粉末粒子をプラスチックやゴムに混入し結合してなる複合磁石などを用いることができる。
【0031】
これらの磁石23の上面は、いずれも臼取付け部5の上面5cと面一となるように、この上面5cに露出して設けられている。なお、これに代えて永久磁石23の上面が臼取付け部5の上面5cより少し下がった状態で露出されていてもよい。各永久磁石23は、臼7を境に内周側と外周側とに夫々配置されている。さらに、各永久磁石23は、回転軸2の軸心を中心とする半径線上であって、かつ、隣接する臼7同士間をちょうど2分する位置に夫々配置されている。
【0032】
各カバー21は、その各臼嵌合孔22を複数の臼7の上端部に個別に嵌合させて、臼取付け部5の上面5cに重ねられることによって、各永久磁石23の磁力で前記上面5cに密接状態に吸い付け保持されている。この取付け状態では、図1(B)に示すように臼7の上面と各カバー21の上面とは同一平面をなして面一に連なるとともに、各カバー21の外周部は臼取付け部5の外周端よりも外側に多少突出されている。この突出縁は各カバー21にこれを取外す際に外力を与える部位として使用される。
【0033】
更に、同取付け状態において、各カバー21の互いに隣接する端部21a、21bは、それらの垂直な端面を図4(A)に示すように突き当てて接合されている。又、こうした接合に代えて、図4(B)に示すように端部21a、21bの端面を厚み方向に斜めとし、この斜面同士を突き当てて端部21a、21bを接合させることもできる。なお、図4(B)において矢印は回転盤1の回転方向を示している。更に、図4(C)に示すように端部21a、21bの端面の上下に面取りを設けて、これらの端部21a、21bを突き当てて接合させることもできる。図4(B)及び図4(C)の場合、臼取付け部5上に配置される部品とカバー21との接触に基づき端部21a、21bが剥れる恐れをより確実になくすことができる点で好ましい。
【0034】
しかも、図4(A)〜(C)に示すように各カバー21の臼取付け部5の上面5cへの取付け状態において、隣接したカバー21同士の互いに接合した端部21a、21bは、これらにわたって配置された一部の永久磁石23により、臼取付け部5の上面5cに磁気吸引されている。このように隣接した端部21a、21bを共通の永久磁石23で前記上面5cに密接状態に吸い付けることも又、臼取付け部5上に配置される部品とカバー21との接触に基づき端部21a、21bが剥れる恐れをより確実になくすことができる点で好ましい。
【0035】
又、図1中符号25は臼取付け部5上に配置される部品の一つである粉末供給器を示している。粉末供給器25内には図示しないホッパーに接続するシュート26を介して圧縮成形すべき粉末が供給される。この粉末供給器25の下端には図示しないがフェルトなどの粉末シールが取付けられていて、このシールは臼取付け部5に被されたカバー21の上面に接するようになっている。
【0036】
以上の構成を備えた打錠機Aは、臼取付け部5の上面5cにカバー21を着脱可能に被着したので、臼取付け部5の上面5cの摩耗を防止するために、回転盤1を焼き入れしたり、臼取付け部5の上面5cに硬質クロームメッキや超鋼溶射等の耐摩耗層を設けること等を必要としない。そして、粉末供給器25等との接触により着脱可能なカバー21が大きく摩耗しても、このカバー21を例えば交換することにより、臼取付け部5の上面5cの耐摩耗性を見かけ上再現できる。そのため、この再現において臼取付け部5の上面5cを研摩した後に耐摩耗処理を再び上面5cに施す等の回転盤1自体の補修を要さない。
【0037】
したがって、打錠機Aのコストを低減できる。なお、カバー21に耐摩耗処理を施す場合にも、これは回転盤1に比較して形状にも熱容量も遥かに小さいので、焼き入れなどを容易かつ安価に施すことが可能であり、コスト高にはならない。
【0038】
又、前記打錠機Aにおいて、臼取付け部5の上面5cに密接して重ねられている各カバー21は、その裏面を臼取付け部5の上面5cで支持されている。さらに、臼嵌合孔22と臼7の上端部との嵌合により臼取付け部5の周方向、つまり、粉末供給器25等との相対移動によりこの供給器25等から与えられる周方向の力に対しても、同方向にずれ動かないように支持されている。それだけではなく、各永久磁石23の磁力によって上方へも動かないように臼取付け部5に引き寄せ保持されている。
【0039】
このように取付けられた各カバー21は、それを交換する場合などにおいて、前記磁力に勝る上向きの外力を各カバー21に人為的に与えることにより、臼取付け部5から各カバー21を外すことができる。この場合、図1(B)に示すように臼取付け部5の周部上面を斜状に加工して、カバー21の裏面との間に楔状の隙間を設けて置けば、この隙間にドライバーなどの外し工具を挿入してカバー21の裏側に位置させてから、外し工具を引き起こすことにより、カバー21を変形させる恐れなく用意に外すことができる。又、これに代えて、臼取付け部5にその上面5c及び外周に夫々開放して、回転盤1の放射方向に延びる複数の溝を設けて置いて、これらの溝に臼取付け部5の外周から棒状の外し工具を挿入してカバー21の裏側に位置させてから、外し工具を引き起こすことにより、カバー21を変形させる恐れがなく用意に外すことができる。
【0040】
カバー21の取外しとは逆に、新たなカバー21や裏返された既存のカバー21を、所定位置において臼7に嵌合させながら臼取付け部5に被せることにより、永久磁石23の磁力で臼取付け部5に引き付けて、各カバー21を臼取付け部5の上面5cに被着できる。
【0041】
以上のように各カバー21は、多数のボルトを締め付けたり外したりする面倒な手間を要することなく、容易に着脱でき、その作業性がよい。
【0042】
そして、ボルトを要することなく各カバー21が臼取付け部5に取付けられるため、各カバー21には、ボルトの頭部を収容する凹みや、ボルトが螺合するための螺穴を設ける必要がなくなり、各カバー21の厚みを必要により例えば1mm〜3mmと薄くできる。このように薄い各カバー21を、例えば小型な回転式打錠機Aの臼取付け部5上に取付けた場合、臼取付け部5の厚みを、臼止めボルト8の支持強度を損わない程度に止めることが可能である。勿論、大型の回転式打錠機Aは臼取付け部5が厚いので、前記厚み以上のカバー21を取付けて本発明を実施することもできる。
【0043】
又、本実施形態では、各カバー21を左右対称としたので、その一面が摩耗した場合に、他面が表となるように表裏を逆にして臼取付け部5の上面5cに取付けて、各カバー21の表裏両面を使用できる。したがって、各カバー21の寿命を2倍に高めることができる点で優れている。
【0044】
しかも、本実施形態では、各カバー21は単なる平板であって、各カバー21には永久磁石23が取付けられていないので、カバー21の構成が単純である。そのため、カバー21の加工等が容易で、コスト低減が可能である。その上、以上のようにカバー21の表裏両面の使用が可能であり、又、カバー21の交換に伴って永久磁石が廃棄されることがない点でも優れている。
【0045】
図5は本発明の第2実施形態を示している。この実施形態は基本的には第1実施形態と同様な構成であるので、同様構成部分には第1実施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
【0046】
第2実施形態では、カバー21の端部21a、21bを斜めに形成して、隣接したカバー21同士の接合した部分が、回転軸2の軸心を中心とする放射方向に対して交差するように構成してある。この構成に応じて、一部の永久磁石は、接合した端部21a、21bの双方に渡るように配置が変更されている。なお、以上説明した点以外の構成は図5に示されない構成を含めて第1実施形態と同じである。
【0047】
この第2実施形態においても、第1実施形態と同じ理由により本発明の課題を解決できる。しかも、既述のように端部21a、21bを斜めとしたことにより、粉末供給器の粉末掻き取り板(これは放射方向に延びている)の下端面が、隣接した端部21a、21bの接合部分全体に1度に接触することがなくなる。そのため、粉末供給とカバー21との接触に基づき端部21a、21bが剥れる恐れをより一層確実になくすことができる点で好ましい。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、多数のボルトを締め付けたり外したりする手間を要することなく、回転盤の臼取付け部の摩耗防止をするカバーの着脱を容易にできるとともに、例えば小型な回転式粉末圧縮成形機の臼取付け部上にも臼止めボルトの支持強度を損わないでカバーを取付けることが可能であるので、様々な機種への適用が可能な回転式粉末圧縮成形機を提供できる。
【0049】
請求項2の発明によれば、カバーの交換に伴って磁気吸引手段が廃棄されることがないとともに、カバーの構成が単純でその加工等が容易で、カバーのコスト低減が可能な回転式粉末圧縮成形機を提供できる。
【0050】
請求項3の発明によれば、隣接したカバーの端部同士を磁気吸引手段で臼取付け部上面に磁気吸引するので、カバーの端部が浮き上がりを防止することが可能な回転式粉末圧縮成形機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1実施形態に係る回転式打錠機の一部を示す断面図。(B)は図1(A)の回転式打錠機の臼回りを拡大して示す断面図。
【図2】 図1の回転式打錠機が備える臼取付け部とこれに着脱されるカバーとの関係を示す断面図。
【図3】 図1の回転式打錠機が備える臼取付け部の一部とこれに着脱されるカバーとの関係を分解して示す斜視図。
【図4】 (A)から(C)は図2中Z−Z線に沿って示す夫々異なる断面図。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る回転式打錠機が備える臼取付け部とこれに着脱されるカバーとの関係を示す断面図。
【符号の説明】
A…打錠機(回転式粉末圧縮成型機)
1…回転盤
2…上杵取り付け部
5…臼取付け部
5c…臼取付け部の上面
7…臼
8…臼止めボルト
21…カバー
21a、21b…カバーの端部
22…臼嵌合孔
23…永久磁石(磁気吸引手段)
Claims (3)
- 回転盤の臼取付け部の外周面からねじ込まれる臼止めボルトを用いて前記臼取付け部に多数の臼を取付け、前記臼の上端部に嵌合する臼嵌合孔を有した複数のカバーを、前記臼取付け部の上面に着脱可能に被着した回転式粉末圧縮成型機において、
前記カバーが磁力により前記臼取付け部に取付け保持されていることを特徴とする回転式粉末圧縮成型機。 - 前記カバーが金属の磁性体で作られており、前記臼取付け部に前記カバーを磁気吸引する複数の磁気吸引手段が埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の回転式粉末圧縮成型機。
- 一部の磁気吸引手段が、隣り合った前記カバーの端部間にわたって配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回転式粉末圧縮成型機。
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