JP3700544B2 - アルバム用台紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアルバム用台紙に係り、更に詳しくは、ポケットに収容された写真の取り出しを容易に行うことのできるアルバム用台紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
公知のアルバム用台紙としては、例えば、図8に示されるタイプのものが知られている。同図において、アルバム用台紙40は、左右方向一端側に綴じ穴41が形成された平面視略長方形の台紙本体42と、この台紙本体42の表裏各面にフィルムFを配して所定箇所に台紙本体42との接着部43を設けて標準サイズの写真P1を収容可能な上下三段のポケットPK1,PK2,PK3と、いわゆるパノラマサイズの写真P2を収容可能な大ポケットPK4とを備えて構成されている。
【0003】
前記上下三段のポケットPK1〜PK3の出し入れ口45には略半円形状の切欠部46が形成されており、これら切欠部46により、各ポケットPK1〜PK3内に収容された写真P1を抜き出すときに指先との接触が可能な構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなアルバム用台紙40にあっては、ポケットPK1〜PK3の各出し入れ口45に切欠部46が形成されているため、写真P1を収容すべくポケットPK1〜PK3に差し込むときに、当該写真P1の差し込み側先端縁が切欠部46に引っ掛かり易くなってしまうという不都合がある。また、このような引っ掛かりは、出し入れ口45領域のフィルムFを破断させる原因ともなる。更に、切欠部46の形成位置は、台紙本体42の表裏に位置する各ポケットPK1〜PK3の上下方向略中央部に設定されているため、写真を収容した状態で複数のアルバム用台紙40が重ねられたときに、切欠部46の領域内に表れる写真P1の部分が直接重なり合ってしまい、当該重なり合い部分で写真P1同士が接着してしまうという不都合も招来する。
【0005】
【発明の目的】
本発明はこのような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、ポケットに写真を差し込むときに、当該ポケットの出し入れ口に写真が引っ掛かる虞をなくしてフィルム破損原因を回避する一方、容易に写真の抜き出しを行うことができるアルバム用台紙を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、写真を抜き出す際に指先との接触を可能とする切欠部を設けても、この切欠部に表出する写真部分が他の写真と接着することのないアルバム用台紙を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、廃棄する際に、台紙本体からフィルムを綺麗に剥がすことを可能として台紙本体の再生利用を容易ならしめるアルバム用台紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、台紙本体の表裏各面にフィルムを配置するとともに、当該フィルムの所定箇所を台紙本体側に接着若しくは溶着して一端側から写真を挿入可能なポケットを台紙本体の面に設けてなるアルバム用台紙において、
前記ポケットの底部側に、当該ポケットに収容された写真を出し入れ口から押し出すための押出促進部を設け、
前記押出促進部は、写真の差し込み側先端部分を表出可能とする切欠部により構成され、
前記ポケットは台紙本体の表裏各面に設けられるとともに、当該台紙本体における表面側ポケットの切欠部形成位置と裏面側ポケットの切欠部形成位置は上下方向にずれて設定され、複数の台紙が重ね合わされたときに、前記切欠部から表出する写真の部分が直接重なり合わないように設けられる、という構成を採っている。このような構成とすれば、ポケットの出し入れ口側に切欠部を設ける必要がなくなるため、写真を差し込む際の引っ掛かり原因を解消することができ、ひいてはポケットの出し入れ口領域のフィルム破断原因も回避可能となる。なお、写真をポケットから抜き出すときは、前記押出促進部を利用して写真をポケットの出し入れ口側に滑らせるようにすればよい。また、切欠部を設けることで、写真に指先を直接触れることができ、指先をポケットの出し入れ口側に移動することで、写真を押し出すことができる。更に、ポケットに写真を収容して各アルバム用台紙が重なり合う状態におかれたときに、前記切欠部に表出する写真同士が直接的に接触することがなくなり、写真相互の接着原因も解消することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明における切欠部の領域内における台紙本体部分には、当該台紙本体の地色と異なる色を付すとよい。これにより、フィルムが透明であっても切欠部の位置を視覚的に明瞭とすることができる。
【0012】
また、前記切欠部の領域内又はこれの近傍位置に、前記ポケットの出し入れ口側に向けられた矢印を設けることもできる。このような矢印を設けた場合でも切欠部の位置を明瞭にできる他、指先の移動方向を明示的に示すことも可能となる。
【0013】
更に、前記ポケットは複数並んで形成され、これら各ポケットを貫通させて大ポケットが設けられる、という構成を採用することができる。これにより、前記ポケットに収容できない平面積を有する長寸の写真、すなわちパノラマサイズの写真も収容することが可能となる。
【0014】
また、前記ポケットの底部側には、当該ポケットの底部と略平行に延びる切断部を形成することが好ましい。これにより、フィルムを台紙本体から引き剥がす際に、ポケットの底部を形成する接着若しくは溶着部に近い位置のフィルム部分を摘んで引き剥がし力を及ぼすことが可能となり、フィルムを台紙本体から確実に剥離することができ、台紙本体を再生する際にフィルムが混入するような不都合を効果的に防止することができる。
【0015】
更に、前記ポケットの底部外側には台紙本体部分によるガイド面が設けられる、という構成を採ることが好ましい。すなわち、ポケットの底部を台紙本体の端縁に設けるのではなく、当該端縁よりも内側位置をポケットの底部として形成することとよい。
【0016】
なお、本明細書において、「台紙本体の表裏」とは、一枚の台紙本体の表裏各面を意味する他、一枚の台紙本体を二枚厚に折り曲げて重ねた場合の表出面となる表裏各面をも含む。また、「台紙本体」は紙製に限らず樹脂製のものも含む。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1には本実施例に係るアルバム用台紙を表面側から見た概略斜視図が示され、図2には、その正面図が示されている。また、図3には、アルバム用台紙を裏面側から見た正面図が示されている。なお、図1では、発明の内容理解を容易とするため一定の肉厚が示されているが、実際のアルバム用台紙は、全体として略同一平面内に表れる程度のものである。
【0019】
図1ないし図3において、アルバム用台紙10は、縦方向に長い平面視略長方形状の台紙本体11と、この台紙本体11の幅方向(左右方向)両側を除く表裏各面に縦長のフィルムFを配置して所定箇所を台紙本体11との接着部12とすることで台紙本体11の領域内に形成された上下三段のポケットPK1,PK2,PK3と、これらポケットPK1〜PK3を貫通して上下方向に跨ぐように設けられた大ポケットPK4とを備えて構成されている。ポケットPK1〜PK3は、標準サイズの写真P1を収容可能な大きさに設けられている一方、大ポケットPK4は、パノラマサイズの写真P2を収容可能な大きさに設けられている。
【0020】
前記台紙本体11は硬質な紙によって形成されており、当該台紙本体11の幅方向一端側には、図示しないアルバム本体の綴じ具に綴じ込み可能な綴じ穴15が形成されている。また、台紙本体11の綴じ穴15とは反対側領域、すなわち後述する底部の外側には、各ポケットPK1〜PK3又は大ポケットPK4に収容された写真の内容等を必要に応じて記入することのできる罫線枠からなるメモ欄16が印刷されている。このメモ欄16が設けられている領域は、ガイド面としても作用するようになっている。
【0021】
前記ポケットPK1〜PK3は、綴じ穴15側の縁が出し入れ口18とされる一方、アルバム用台紙10の自由端側が底部19とされている。各底部19側には、写真P1の差し込み側先端部分Peを表出可能とする押出促進部としての切欠部20がそれぞれ開口して設けられている。これらの切欠部20は、平面視半円形の凹状に設けられており、この切欠部20内に表出した写真P1部分、すなわち前記先端部分Peに指先を接触させて出し入れ口18側に移動することで、写真P1を取り出し口18の外に突き出し若しくは押し出しできるようになっている。ここで、切欠部20の領域内における台紙本体11部分は、当該台紙本体11の地色とは異なる色の着色部22が設けられ、この着色部22によって切欠部20の存在が明瞭となるように設けられている。なお、着色部22とメモ欄16との間には、前記出し入れ口18側に向けられた矢印23を印刷等によって設けてもよい。
【0022】
また、パノラマサイズの写真P2用の大ポケットPK4は、図中上端を出し入れ口26として構成されている。この出し入れ口26の略中央部には、前記切欠部20と同様の切欠部27が形成されているとともに、当該切欠部27の内側領域における台紙本体11部分にも着色部29が形成されている。
【0023】
図4には、アルバム用台紙10の表裏各面を比較対照するための正面図が示されている。この図に示されるように、表面側(図4中左側)の切欠部20の形成位置と、裏面側の切欠部20の形成位置は、上下方向にずれた位置に設定されており、アルバム用台紙10を複数枚重ね合わせたときに、切欠部20に表出する写真P1部分が直接重なり合うことがないように設けられている。
【0024】
次に、本実施例に係るアルバム用台紙10の利用方法について説明する。ここでは、標準サイズの写真P1の出し入れについて説明するものとする。
【0025】
写真P1をポケットPK1〜PK3に収容する場合には、フィルムFがカバーされていない台紙本体11の綴じ込み側の面をガイド面として写真P1を滑らせながら差し込むことができる。この際、出し入れ口18には切欠部が形成されていないため、写真P1の差し込み側先端が引っ掛かるような不都合は生じない。
【0026】
写真P1をポケットPK1〜PK3に収容した状態では、写真P1の差し込み側先端部分Peが切欠部20の領域内に表出することとなる。従って、この写真P1をポケットPK1〜PK3から取り出すときは、前記先端部分Peに指先を当てがい、これを若干押圧しながら出し入れ口18側に移動させることで、写真P1を出し入れ口18の外側に突き出すことができる。なお、この動作を爪先で行うと、写真P1に指紋が付着することなく当該写真P1を取り出すことができる。この場合、ポケットの底部19の外側に台紙本体部分、すなわちメモ欄16が存在しているので、当該領域を爪先のガイド面として利用することができる。
【0027】
このようにして写真P1を収容したアルバム用台紙10は、実際には、綴じ具を用いて複数毎に綴じて用いられる。この場合、前述した切欠部20から前記先端部分Peがそれぞれ表出する状態となるが、表裏の各ポケットPK1〜PK3における切欠部20の形成位置が上下方向にずらされているため、アルバム用台紙10が重なり合う相対面において、写真P1の先端部分Peが直接接触し合うことはなく、従って、接触に伴う接着は生じない。
【0028】
なお、前記実施例では、フィルムFの一部を台紙本体11に接着することによりポケットPK1〜PK3及び大ポケットPK4を形成した場合を図示、説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、台紙本体11を部分的に打ち抜いて、当該打ち抜き領域で表裏のフィルムFを溶着する構成としてもよい。また、ポケットの形成数、大きさも必要に応じて任意に変更することができる。
【0029】
また、図5に示されるように、前記実施例における台紙本体11の平面積の二倍サイズとなる台紙本体110を設けるとともに、この台紙本体110の左右各領域にフィルムFを配置し、台紙本体110の左右方向中心位置Cにて当該台紙本体110を二枚厚に折り曲げる構成としても前記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0030】
更に、図6に示されるように、前記ポケットPK1〜PK3において、底部19側に、当該底部19と略平行に上下方向に延びる切断部25を形成することもできる。この切断部25を設けた場合には、アルバム用台紙10を廃棄処分して、台紙本体11を紙として再生する際に、フィルムFを容易且つ綺麗に引き剥がすことができる。すなわち、図6中、切断部25に沿うフィルムF部分を摘んで切断部25から左側領域を引き剥がす一方、フィルムF部分を摘んで切断部25から右側領域を引き剥がすようにすればよい。これにより、接着部12の領域が多く占めるポケットPK1〜PK3の底部19側も容易且つ綺麗に台紙本体11から剥がすことが可能となる。
【0031】
また、前記実施例における大ポケットPK4は必ずしも設けることを要しない。この場合、各ポケットPK1〜PK3を仕切る位置に設けられた接着部12を出し入れ口18側から底部19側に長く形成することができる。
【0032】
更に、前記実施例では押出促進部として切欠部を採用した場合を説明したが、例えば、図7に示されるように、ポケットPK1〜PK3の底部19側におけるフィルムF部分に切り込み30、30を設けて開口を覆うようにしてもよい。そして、この切り込み30の領域に指先を押し当てて出し入れ口18側に移動することで、写真P1を部分的に押し出せるようにしてもよい。このような切り込み30によって押出促進部を構成した場合には、写真P1に直接指が触れることがないという利点がある。しかも、この構成では、表裏のポケットPK1〜PK3の切り込み30形成位置を同じにすることができる。。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、台紙本体の面にフィルムを配してポケットを設けるとともに、当該ポケットの底部側に押出促進部を設ける構成としたから、ポケットの出し入れ口側に切欠部を設ける必要がなく、写真を差し込む際の引っ掛かり原因を解消することができ、これによって、出し入れ口領域のフィルム破断原因も回避可能となる。
【0034】
また、押出促進部として、写真の差し込み側先端部分を表出可能とする切欠部を採用した場合には、写真に指先を直接触れるようにして指先をポケットの出し入れ口側に移動することで、写真を確実に押し出すことができる。
【0035】
更に、ポケットを台紙本体の表裏各面に設けた際に、表裏各面のポケットにおける切欠部の形成位置を上下方向にずらしたことにより、複数の台紙が重ね合わされた状態で切欠部から表出する写真の部分が直接重なり合わないようになり、切欠部に表出する写真同士が直接的に接触することを防止して写真相互の接着原因も解消することができる。
【0036】
更に、切欠部の領域内における台紙本体部分に地色と異なる色を付したから、フィルムが透明であっても切欠部の位置を視覚的に明瞭とすることができる。
【0037】
また、前記切欠部の領域内又はこれの近傍位置に、前記ポケットの出し入れ口側に向けられた矢印を設けた構成によれば、切欠部の位置を明瞭にできる他、指先の移動方向を明示的に示すことも可能となる。
【0038】
更に、前記ポケットを複数並んで形成し、各ポケットを貫通させて大ポケットを設ける構成を採用した場合には、パノラマサイズのような長寸の写真も収容することが可能となる。
【0039】
また、前記ポケットの底部側に切断部を形成した構成では、フィルムを台紙本体から引き剥がす際に、ポケットの底部を形成する接着若しくは溶着部に近い位置のフィルム部分を摘んで引き剥がし力を及ぼすことが可能となり、フィルムを台紙本体から確実に剥離することができ、台紙本体を再生する際にフィルムが混入するような不都合を効果的に防止することができる。
【0040】
更に、ポケットの底部外側に台紙本体部分によるガイド面を設けた構成では、写真を出し入れ口側に押し出す際の指先若しくは爪先を滑らす際のガイドとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るアルバム用台紙の表面側を示す概略斜視図。
【図2】前記アルバム用台紙の表面側を示す正面図。
【図3】前記アルバム用台紙の裏面側を示す正面図。
【図4】アルバム用台紙の表裏各面に形成された切欠部の形成位置を示す説明図。
【図5】台紙本体を二枚厚に折り曲げるタイプとした場合の正面図。
【図6】ポケットの底部側に切断部を設けた実施例を示す概略斜視図。
【図7】押出促進部を切り込みによって構成された構成を示す正面図。
【図8】従来のアルバム用台紙の一例を示す正面図。
【符号の説明】
10 アルバム用台紙
11 台紙本体
12 接着部
18 出し入れ口
19 底部
20 切欠部(押出促進部)
22 着色部
23 矢印
25 切断部
30 切り込み(押出促進部)
110 台紙本体
F フィルム
P1 写真
P2 写真
PK1 ポケット
PK2 ポケット
PK3 ポケット
PK4 大ポケット
Pe 先端部分
Claims (6)
- 台紙本体の表裏各面にフィルムを配置するとともに、当該フィルムの所定箇所を台紙本体側に接着若しくは溶着して一端側から写真を挿入可能なポケットを台紙本体の面に設けてなるアルバム用台紙において、
前記ポケットの底部側に、当該ポケットに収容された写真を出し入れ口から押し出すための押出促進部を設け、
前記押出促進部は、写真の差し込み側先端部分を表出可能とする切欠部により構成され、
前記ポケットは台紙本体の表裏各面に設けられるとともに、当該台紙本体における表面側ポケットの切欠部形成位置と裏面側ポケットの切欠部形成位置は上下方向にずれて設定され、複数の台紙が重ね合わされたときに、前記切欠部から表出する写真の部分が直接重なり合わないように設けられていることを特徴とするアルバム用台紙。 - 前記切欠部の領域内における台紙本体部分には、当該台紙本体の地色と異なる色が設けられていることを特徴とする請求項1記載のアルバム用台紙。
- 前記切欠部の領域内又はこれの近傍位置に、前記ポケットの出し入れ口側に向けられた矢印が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のアルバム用台紙。
- 前記ポケットは複数並んで形成され、これら各ポケットを貫通させて大ポケットが設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のアルバム用台紙。
- 前記ポケットの底部側には、当該ポケットの底部と略平行に延びる切断部が形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のアルバム用台紙。
- 前記ポケットの底部外側には台紙本体部分によるガイド面が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のアルバム用台紙。
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