JP3711802B2 - 搬送用パレット、この搬送用パレットを備える搬送装置及びワーク固定方法 - Google Patents
搬送用パレット、この搬送用パレットを備える搬送装置及びワーク固定方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークを搬送するための搬送用パレット、この搬送用パレットを備える搬送装置及びワーク固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は、従来のパレット101の構成例を示す斜視図である。
【0003】
パレット101は、所定の搬送装置によって搬送される搬送用パレットである。パレット101は、例えばワーク3をワーク配置面7aに配置する。パレット101は、例えば第1部材107、第2部材8、第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14、第4の支柱15、治具位置決めピン22及び少なくとも1つのワーク位置決めピン26を有する。
【0004】
第2部材8は、例えば平板状であって、その平面部分に穴が形成されている基礎部分である。第2部材8は、パレット101が所定の搬送装置によって搬送される際に、搬送装置に設けられたプーリ等と当接する部分である。従って、搬送装置は、例えばプーリ式のベルトコンベアによってパレット101を搬送する。第2部材8のほぼ四隅には、第2部材8を支えるための4本の支柱、第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14及び第4の支柱15が設けられている。第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14及び第4の支柱15は、それぞれ第1部材107と第2部材8とを接続している。第2部材8における第2支柱13近傍には、治具位置決めピン22が設けられている。治具位置決めピン22は、例えば所定の搬送装置がパレット101を所定の位置で停止させる時に、搬送方向Tを遮るように後述する突起部を突き出した際に当接する。
【0005】
第1部材107は、例えば第2部材8よりやや小さな平板状の部材であり、ワーク配置面7aを有する。このワーク配置面7aには、ワーク3が配置される。ワーク3は、例えばFPC(Flexicible Printed Circuit)19及び液晶パネル(LCD:Liquid Crystal Display)20を有する。第1部材107のワーク配置面7aには、例えばワーク3が配置された場合にワーク3と多少の隙間を有するように、少なくとも1つのワーク位置決めピン26が設けられている。この隙間は、ワーク配置面7aにワーク3を配置したり、ワーク配置面7aからワーク3を取り出すことが容易に行える程度設けられている。
【0006】
従来のパレット101は以上のような構成であり、その動作について説明する。
【0007】
搬送装置は、パレット101を所定の搬送方向Tに各工程間を搬送するためのものである。各工程においては、治具位置決めピン22によってパレット101が所定の位置で停止され、配置されているワーク3を取り出して所定の加工が行われる。ワーク3への加工が終了すると、ワーク3は、ワーク配置面7aに設けられたワーク位置決めピン26同士の内側に再度配置され、次の工程に搬送される。
【0008】
搬送の際、従来の搬送装置では、搬送中にワーク3を安定させるために、パレット101以外から例えば所定の圧力の供給を受ける所定の吸着手段によってワーク3を吸着させながらパレット101を搬送しているものがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにワーク3が加工装置によってパレット101のワーク配置面7aに戻されると、ワーク配置面7aでのワーク3の位置が微妙にずれる場合があった。この場合には、例えば次の工程においてワーク3の位置調整を行わなければならなかった。また、ワーク3は、例えば搬送中にワーク配置面7aにおける複数のワーク位置決めピン26によって包囲された領域内で、位置ずれし安定していない。従って、加工装置は、各工程毎にワーク3のワーク配置面7aでの位置の微調整を行った上で、加工を行わなければならなかった。
【0010】
また、上述の吸着手段によってワーク3を吸着させるためには、パレット101以外から吸着手段まで所定の圧力を引くためのケーブルを引き回す必要が生じていた。
【0011】
本発明の目的は、上記課題を解消して、搬送中にワークを安定させることのできる搬送用パレット、この搬送用パレットを備える搬送装置及びワーク固定方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、第1部材と第2部材により形成されてなるワークを搬送するための搬送用パレットであって、
前記ワークを配置するための配置面を有する第1部材と、
前記配置面に設けられたワーク位置決めピンと、
前記第2部材に配置され、前記搬送を停止するための治具位置決めピンと、
前記ワークを吸着して前記第1部材に配置するための吸着手段とを備え、前記吸着手段は、前記ワークを吸着していないとき、前記配置面から突出して配置されてなることを特徴とする搬送用パレットである。
【0013】
この請求項1の構成によれば、搬送用パレットによってワークを搬送する際には、ワークが配置部材に配置される。配置部材に配置されたワークは、吸着手段によって吸着される。搬送用パレットは、ワークを吸着手段によって吸着しているので、搬送中にワークが位置ずれを生ずることがなく安定させることができる。また、吸着手段は、搬送用パレット自体に設けられており、搬送用パレット以外の部分との接続が不要である。従って、搬送用パレットは、単独で自由な位置に搬送されることができる。
また、吸着手段の吸着部が配置部材の配置面より突出しているので、ワークが配置部材の配置面に配置された際にワークが配置部材の配置面に接触し、ワークに傷が付くことを防止することができる。
また、第2部材に配置され、搬送を停止するための治具位置決めピンを有するため、確実な位置出しが可能となると。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記配置部材は穴が形成された平板状の第1部材からなり、前記穴には前記吸着手段に形成されてなる吸着口が設けられていることを特徴とする。
【0015】
この請求項2の構成によれば、ワークは配置部材の配置面の穴を覆うように配置される。その穴には、吸着手段の吸着口が設けられている。従って、ワークは、穴の近傍で吸着手段によって確実に吸着され、着脱可能に固定される。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1乃至2のいずれかの構成において、前記吸着手段は、前記ワークを吸着するための吸着部と、空間部と、前記空間部の体積を調整するための可動部とから形成されてなることを特徴とする。
【0019】
この請求項3の構成によれば、搬送用パレットは、ワークが吸着部に配置された状態で可動部によって空間部の体積が例えば減少するように調整されると、ワークを確実に吸着することができる。また、搬送用パレットは、ワークが吸着部に配置された状態で可動部によって空間部の体積が例えば増加するように調整されると、ワークの吸着状態を解放することができる。従って、搬送用パレットは、ワークを吸着手段によって吸着しているので、搬送中にワークが位置ずれを生ずることがなく、ワークを安定して搬送することができる。また、吸着手段は、搬送用パレット自体に設けられており、搬送用パレット以外の部分との接続が不要である。従って、搬送用パレットは、単独で自由な位置に搬送されることができる。
【0020】
請求項4の発明は、請求項3乃至4のいずれかの構成において、前記吸着部は、ベローズ形状の弾性部材からなることを特徴とする。
【0021】
この請求項4の構成によれば、ワークは、吸着部に配置された際の接触によって傷が付くことがない。
【0022】
請求項5の発明は、搬送用パレットを搬送するための搬送装置であって、
ワークを配置するための搬送用パレットと、
前記搬送用パレットに形成されてなる吸着手段と、
前記ワークを加工する位置に前記搬送用パレットを搬送するための搬送手段と、
前記ワークを加工する位置に前記搬送用パレットを停止させるための突起部を有する停止手段と、
前記搬送用パレット上に設けられたワーク位置決めピンと、
前記ワークを加工する位置において、前記搬送用パレット上に配置されてなる前記ワークを前記吸着手段により吸着若しくは前記吸着手段から除材するための制御手段と、
前記搬送用パレットに設けられ、前記搬送用パレットを停止する際に、前記突起部に当接させるための治具位置決めピンとを少なくとも有し、
前記吸着手段は、前記ワークを吸着していないとき、前記搬送用パレット上から突出し配置されてなることを特徴とする。
【0023】
この請求項5の構成によれば、搬送装置は、ワークが配置された搬送用パレットを搬送するためのものである。搬送用パレットには、ワークを吸着するための吸着手段が設けられている。この搬送用パレットは、搬送手段によってワークを加工する位置へと搬送用パレットを搬送する。搬送手段によって搬送されている搬送用パレットは、ワークを加工する位置にて停止手段によって停止される。ワークを加工する位置において、制御手段は、搬送用パレット上に配置されたワークを吸着手段によって吸着若しくは吸着手段から除材する。
また、吸着手段の吸着部が配置部材の配置面より突出しているので、ワークが配置部材の配置面に配置された際にワークが配置部材の配置面に接触し、ワークに傷が付くことを防止することができる。
また、搬送用パレットに設けられ、搬送用パレットを停止する際に、突起部に当接させるための治具位置決めピンとを有するため、確実な位置決めが可能となる。
【0024】
搬送用パレットは、ワークを吸着手段によって吸着させているので搬送中にワークが位置ずれを生ずることがなく、安定させることができる。また、吸着手段は、搬送用パレット自体に設けられており、搬送用パレット以外の部分との接続が不要である。従って、搬送用パレットは、単独で自由な位置に搬送されることができる。
【0025】
請求項6の発明は、請求項5の構成において、前記吸着手段に形成されてなる可動部を前記制御手段によって制御することを特徴とする。
【0026】
この請求項6の構成によれば、制御手段は、可動部を制御することで、ワークの吸着又は吸着状態の解放することができる。
【0027】
請求項7の発明は、請求項6の構成において、前記制御手段により前記可動部を可動させ、前記吸着手段に形成されてなる空間部の体積を調整することを特徴とする。
【0028】
この請求項7の構成によれば、制御手段は、可動部を可動して吸着手段の空間部の体積を調整する。これにより、吸着手段は、ワークを吸着したり、吸着状態を開放することができる。
【0029】
請求項8の発明は、吸着手段が形成されてなる搬送用パレット上にワークを固定するためのワーク固定方法であって、
前記搬送用パレットを搬送する搬送装置により、前記搬送用パレットを移動する工程と、
前記搬送用パレットの移動方向と交差して突出する突起部に、前記搬送用パレットに設けられた治具位置決めピンを当接させ、前記搬送用パレットを停止させる工程と、
前記吸着手段に形成されてなる可動部を第1の方向に可動する工程と、
前記吸着手段上に前記ワークを配置する工程と、
前記可動部を第2の方向に可動し、前記搬送用パレット上に設けられたワーク位置決めピンで位置決めしつつ、前記搬送用パレット上に密着させる工程と
を少なくとも有することを特徴とする。
【0030】
この請求項8の構成によれば、吸着手段は、ワークを吸着する際に可動部を第1の方向に可動する。そして、吸着手段上には、ワークが配置される。次に、可動部が第2の方向に可動される。
また、位置決めピンを設けているため、吸着と位置決めが簡便に実現される。
また、搬送用パレットに設けられ、搬送用パレットを停止する際に、突起部に当接させるための治具位置決めピンとを有するため、確実な位置決めが可能となる。
【0031】
請求項9の発明は、請求項8の構成において、前記吸着手段上に前記ワークを配置すると同時に、前記ワークが前記吸着手段によって吸着される面とは異なる面側から前記搬送用パレット方向に加圧することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
図1は、本発明の好ましい実施形態としてのパレット1を備える搬送装置10及び加工装置2の概略構成例を示す平面図である。
【0034】
加工装置2は、例えば液晶パネル(LCD:Liquid Crystal Display)に、FPC(Flexible Printed Circuits)を取り付けるための加工装置である。以下の説明では、液晶パネルを「パネル」といい、パネル及びFPCを「ワーク」という。
【0035】
加工装置2は、例えばパレット除塵・パネル給材工程ST1、FPC給材・ACF(Anisotropic Conductive Film)剥離・FPC仮圧着工程ST2、FPC本圧着工程ST3、反転UV(UltraViolet)接着材塗布・UV硬化工程ST4及びパネル除材工程ST5を有する。各工程間は、搬送装置10によってパレット1(搬送用パレット)が各工程間を移動することで、ワーク3が搬送される。搬送装置10は、パレット1を例えばT方向に搬送する。従って、搬送装置10の両端では、それぞれ例えばUターンユニット5によって方向が変えられる。
【0036】
パレット除塵・パネル給材工程ST1は、例えばパレット1上にあるゴミや埃等を所定の吸引ホースでクリーニングを行い、パネルトレイからパネル20をパレット1上へ給材する。パネル20は、例えば表面がガラスでなる。FPC給材・ACF剥離・FPC仮圧着工程ST2は、例えば所定の積み重ねマガジンからFPC19を一枚ずづつ取り出し、位置決めした後ACFを剥離し、位置アライメントを行ったパネル20と貼り合わせる。FPC本圧着工程ST3は、前工程で貼り合わせられたパネル20とFPC19との本圧着を行う。反転・UV接着材塗布・UV硬化工程ST4は、圧着されたFPC19とパネル20の貼り合わせ強度を補強するためにUV接着材を塗布する。パネル除材工程ST5は、パネル20へのFPC19の実装作業が終了したワーク3を除材用トレイに除材する。
【0037】
図2は、図1のパレット1の構成例を示す斜視図である。
【0038】
パレット1は、所定の搬送装置によって搬送される搬送用パレットである。パレット1は、例えばワーク3をワーク配置面7aに配置する。パレット1は、例えば第1部材7(配置部材)、第2部材8、第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14、第4の支柱15、治具位置決めピン22及び吸着装置17を有する。
【0039】
第2部材8は、例えば平板状であって、その平面部分に穴が形成された基礎部分である。第2部材8は、パレット1が所定の搬送装置によって搬送される際に、搬送装置に設けられた後述する図8の第1プーリ43(移動手段)や第2プーリ44(移動手段)と当接する部分である。従って、搬送装置10は、例えばプーリ式のベルトコンベアによってパレット1を搬送する。第2部材8のほぼ四隅には、第1部材7を支えるための4本の支柱である、第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14及び第4の支柱15が設けられている。第1の支柱12、第2の支柱13、第3の支柱14及び第4の支柱15は、それぞれ第1部材7と第2部材8とを接続している。第2部材8における第2支柱13近傍には、治具位置決めピン22(停止手段)が設けられている。治具位置決めピン22は、例えば所定の搬送装置がパレット1を所定の位置で停止させる時に、搬送方向Tを遮るように後述する突起部を突き出した際に当接する。
【0040】
第1部材7は、例えば第2部材8よりやや小さな平板状の部材であり、ワーク配置面7aを有する。このワーク配置面7aには、ワーク3が配置される。ワーク3は、例えばFPC(Flexible Printed Circuits)19及びパネル(LCD:Liquid Crystal Display)20を有する。ワーク配置面7aには、通常パレット1を固定するためのピン等が形成されていない。パレット1によっては、第1部材7のワーク配置面7aに、例えばワーク3が配置された場合にワーク3と多少の隙間を有するように、少なくとも1つのワーク位置決めピン26が設けられていても良い(図2参照)。この隙間は、ワーク配置面7aにワーク3を配置したり、ワーク配置面7aからワーク3を取り出すことが容易に行える程度設けられている。第1部材7は、そのワーク配置面7aに穴7bが設けられている。
【0041】
吸着装置17は、例えば第2部材8上に設けられている。吸着装置17は、例えばほぼ円筒形状であり、その上部に吸着部28が設けられている。吸着部28は、例えば第1部材7の穴7b内に配置されている。吸着装置17は、吸着部28でワーク3を吸着する。吸着部28は、例えばワーク配置面7aよりも突出して配置されている。吸着部28は、例えばベローズ形状をしており、例えばゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム又はニトリルゴムを材質としている。
【0042】
図3(A)は、図2のパレット1の構成例を示す平面図であり、図3(B)は、図3(A)のパレット1をU方向から見た場合の構成例を示す側面図である。
【0043】
吸着装置17は、その上部から見ると図3(A)のように第1部材7の穴7bから部分的に見ることができる。吸着装置17の吸着部28は、その穴7bの壁面に対して所定の間隔をもって配置されている。ワーク3がワーク配置面7aに配置されると、図3(B)のようにワーク3の一部が吸着部28に当接する。吸着部28は、以下に説明するようにワーク3を吸着する。
【0044】
図4及び図5は、それぞれ図3(A)のパレット1のA−A’断面図である。
【0045】
吸着装置17は、概略的には例えば本体25、可動部29及び吸着部28を有する。本体25は、例えば第2部材8に固定されている。本体25は、例えば空間部30を有しており、可動部29をZ1方向(第1の方向)又はZ2方向(第2の方向)に移動させることにより空間部30の体積が変わるように構成されている。従って、可動部29を移動させることによって、吸着部28は、ワーク3を確実に吸着したり、開放することができる。可動部29は、例えばZ2方向にバネ等によって押し下げられており、Z1方向に所定の力が加えられることで持ち上げられるようになっている。Z1方向に可動部29を押し上げる機構については、後述する。
【0046】
ここで、パネル20を吸着部28に配置した時の状態を図6に示す。図6のようにワーク3を配置した際に、ワーク3はワーク配置面7a(ワークの配置面)より距離d程度の間隔を持って配置されている。これは、ワーク3が第1部材7のワーク配置面7aに配置された際にワーク3が直接ワーク配置面7aに当接し、ワーク3が損傷することを防止するためである。この際、可動部29は、Z1方向に押し上げられた状態となっている。
【0047】
図7は、図1のパレット1等を上方から見た場合の構成例を示す平面図であり、図8は、図5のZ1方向に可動部29を押し上げる機構の構成例を示す側面図である。図9は、図5のZ1方向に可動部29を押し上げる機構のみを上面から見た場合の構成例を示す平面図であり、図10は、図9の押し上げ機構の構成例を側面から見た場合の部分断面図である。
【0048】
パレット1は、図7のように例えばパレット位置決め時の規制のため第1ガイド41及び第2ガイド42により位置決めが決定される。すなわち、パレット1は、第1ガイド41及び第2ガイド42にガイドされている。パレット1は、図8のように第2部材8の底面が第1プーリ43及び第2プーリ44に当接している。第1プーリ43は、第1軸43aを中心として回転し、第2プーリ44は、第2軸44aを中心として回転する。搬送装置10は、第1プーリ43及び第2プーリ44によって搬送方向Tにパレット1を搬送し、所定の位置にてパレット1を停止させる。この停止位置の下部には可動部37が設けられている。可動部37の先端には突起部37aが設けられており、可動部37は突起部37aを固定部35に対してZ軸方向に移動する機構を有する。第2部材8における吸着装置17の下面には、図9のように穴50が形成されている。この突起部37aは、例えばその穴50よりやや小さな直径である。
【0049】
従って、図10のように先端部37aがZ1方向に移動されると、吸着装置17の可動部29を押し上げることになる。これにより、パレット1のワーク配置面7aに配置されたワーク3は、図4及び図5に示すように空間部30内が大気圧以上になることにより吸着状態から解放状態となる。逆に、図10において点線で示すように可動部37がZ2方向に移動されると、吸着装置17の可動部29が下がり、ワーク3は例えば負圧吸引によって吸着される。尚、これらの機構は、例えば図11のような台座39の上部に設けられている。
【0050】
パレット1を備える搬送装置10は以上のような構成であり、次に図1〜図14を参照しながらその動作について説明する。
【0051】
加工装置2は、パネル20にFPC19を実装させるためのものである。加工装置2には、図1に示すように搬送装置10が設けられており、搬送装置10が搬送するパレット1を治具として利用する。上述のように加工装置2には複数の工程があり、各工程間は、少なくとも1つのパレット1によってワーク3が搬送されている。パレット1は、搬送装置10においてそれぞれ例えば等間隔に配置されているのではなく、各々が自由に配置されるようになっている。
【0052】
パレット1が所定の位置に来ると、図12及び図13のように制御部46(移動手段)の制御によって治具位置決め部33(停止手段)によって突起部31がY方向に押し出される。突起部31がY方向に動くことにより、パレット1に形成された治具位置決めピン22が突起部31に当接し、T方向に移動するパレット1を治具位置決めピン22により所定の位置で停止させる。
【0053】
制御部46は、例えば図10の先端部37aをZ1方向に押し上げることによって吸着装置17の可動部29を押し上げる。従って、吸着装置17に形成されている空間部30の体積が図4の状態から図5の状態となる。この状態で、制御部46は、例えば加工装置2からワーク3をワーク配置面7a上に配置させるための制御を行う。すなわち、吸着部28上にワーク3が配置されるのである。そして、制御部46は、図10の先端部37aをZ2方向に下げる。すなわち、空間部30の体積が図5の状態から図4の状態となることで、ワーク3を吸着部28に吸着させる。吸着装置17は、可動部29がZ2方向に押し下げ続けるようになっているのでこのままワーク3の吸着を続けることができる。よって、パレット1は、ワーク3を所定の位置に確実に配置し続けることができる。これは、パレット1がワーク3を搬送中であっても、同様である。また、吸着部28は、図14(A)のようにワーク3が配置されていない状態では多少ワーク配置面7aより出ているが、ワーク3が配置され吸着されると図14(B)のようにワーク3がワーク配置面7aに密着する。このような構成とすることで、ワーク3をパレット1に配置する際に、ワーク3は、第1部材7のワーク配置面7aに直接当接することがない。また、吸着部28により、パレット1は確実に固定されるため、搬送時にワーク3を損傷することを防止することができる。また、ワーク3を吸着すると、ワーク3がワーク配置面7aに密着し、搬送装置10は、ワーク3を安定して搬送することができる。
【0054】
また、パレット1は、ワーク3を吸着した状態を維持するための手段をパレット1以外の部分に必要としない。このため、従来のように、搬送装置10は、パレット1に例えば負圧を与えるための負圧供給手段、例えばホース等を引き回す必要がなく、パレット1を自由な位置に安定して搬送することができる。また、搬送装置10は、そのような余分な負圧供給手段が不要なので小型化を図ることができる。
【0055】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0056】
例えば、パレット1は、上述の工程のみならず、様々な工程に搬送されるものであっても良い。また、吸着装置17は、パレット1に複数設けられている構成であっても良いことはいうまでもない。このように複数の吸着装置17がパレット1に設けられていると、より確実にワーク3を正確な位置に安定させることができる。
【0057】
【発明の効果】
この発明によれば、搬送中にワークを安定させることのできる搬送用パレット、この搬送用パレットを備える搬送装置及びワーク固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態としてのパレットを備える搬送装置及び加工装置の概略構成例を示す平面図。
【図2】図1のパレットの構成例を示す斜視図。
【図3】図2のパレットの構成例を示す平面図、及び吸着装置をU方向から見た場合の構成例を示す側面図。
【図4】図3(B)のパレットのA−A' 断面図。
【図5】図3(B)のパレットのA−A' 断面図。
【図6】図2の吸着装置の構成例を示す断面図。
【図7】図1のパレット等を上方から見た場合の構成例を示す平面図。
【図8】図5の可動部をZ1方向に押し上げる機構の構成例を示す側面図。
【図9】図5の可動部をZ1方向に押し上げる機構のみを上面から見た場合の構成例を示す平面図。
【図10】図9の押し上げ機構の構成例を側面から見た場合の部分断面図。
【図11】台座の構成例を示す平面図。
【図12】パレットを所定の位置で停止して位置決めする様子を示す平面図。
【図13】パレットを所定の位置で停止して位置決めする様子を示す平面図。
【図14】吸着部によってワークが吸着される様子を示す断面図。
【図15】従来のパレットの構成例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 パレット(搬送用パレット)
3 ワーク
7 第1部材(配置部材)
7a ワーク配置面(ワークの配置面)
7b 穴
8 第2部材(配置部材)
10 搬送装置
12 第1支柱(配置部材)
13 第2支柱(配置部材)
14 第3支柱(配置部材)
15 第4支柱(配置部材)
17 吸着装置(吸着手段)
19 FPC
20 液晶パネル
22 治具位置決めピン(停止手段)
24 吸着口
26 ワーク位置決めピン
28 吸着部
33 治具位置決め部(停止手段)
43 第1プーリ(移動手段)
44 第2プーリ(移動手段)
46 制御部(移動手段、制御手段)
T 搬送方向
Z1 方向(第1の方向)
Z2 方向(第2の方向)
Claims (9)
- 第1部材と第2部材により形成されてなるワークを搬送するための搬送用パレットであって、
前記ワークを配置するための配置面を有する第1部材と、
前記配置面に設けられたワーク位置決めピンと、
前記第2部材に配置され、前記搬送を停止するための治具位置決めピンと、
前記ワークを吸着して前記第1部材に配置するための吸着手段とを備え、前記吸着手段は、前記ワークを吸着していないとき、前記配置面から突出して配置されてなることを特徴とする搬送用パレット。 - 前記第1部材は穴が形成された平板状をなし、前記穴には前記吸着手段に形成されてなる吸着口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の搬送用パレット。
- 前記吸着手段は、
前記ワークを吸着するための吸着部と、
空間部と、
前記空間部の体積を調整するための可動部と
から形成されてなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の搬送用パレット。 - 前記吸着部はベローズ形状の弾性部材からなることを特徴とする請求項3に記載の搬送用パレット。
- 搬送用パレットを搬送するための搬送装置であって、
ワークを配置するための搬送用パレットと、
前記搬送用パレットに形成されてなる吸着手段と、
前記ワークを加工する位置に前記搬送用パレットを搬送するための搬送手段と、
前記ワークを加工する位置に前記搬送用パレットを停止させるための突起部を有する停止手段と、
前記搬送用パレット上に設けられたワーク位置決めピンと、
前記ワークを加工する位置において、前記搬送用パレット上に配置されてなる前記ワークを前記吸着手段により吸着若しくは前記吸着手段から除材するための制御手段と、
前記搬送用パレットに設けられ、前記搬送用パレットを停止する際に、前記突起部に当接させるための治具位置決めピンとを少なくとも有し、
前記吸着手段は、前記ワークを吸着していないとき、前記搬送用パレット上から突出し配置されてなることを特徴とする搬送装置。 - 前記吸着手段に形成されてなる可動部を前記制御手段によって制御することを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。
- 前記制御手段により前記可動部を可動させ、前記吸着手段に形成されてなる空間部の体積を調整することを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
- 吸着手段が形成されてなる搬送用パレット上にワークを固定するためのワーク固定方法であって、
前記搬送用パレットを搬送する搬送装置により、前記搬送用パレットを移動する工程と、
前記搬送用パレットの移動方向と交差して突出する突起部に、前記搬送用パレットに設けられた治具位置決めピンを当接させ、前記搬送用パレットを停止させる工程と、
前記吸着手段に形成されてなる可動部を第1の方向に可動する工程と、
前記吸着手段上に前記ワークを配置する工程と、
前記可動部を第2の方向に可動し、前記搬送用パレット上に設けられたワーク位置決めピンで位置決めしつつ、前記搬送用パレット上に密着させる工程と
を少なくとも有することを特徴とするワーク固定方法。 - 前記吸着手段上に前記ワークを配置すると同時に、前記ワークが前記吸着手段によって吸着される面とは異なる面側から前記搬送用パレット方向に加圧することを特徴とする請求項8に記載のワーク固定方法。
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