JP3714112B2 - 感熱記録体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子供与性化合物と電子受容性化合物との発色反応を利用した感熱記録体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙、合成紙、またはプラスティックフィルムなどからなる支持体の片面上に、ロイコ染料、呈色剤および接着剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体を記録媒体として用いた記録装置はコンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であるため、ファクシミリ、自動券売機、科学計測器の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、CAD、CRT医療画像用などの各種プリンター、プロッターの出力媒体として広く使用されている。
【0003】
その中で記録画像の均一性、高解像度が必要なCRT医療計測用の画像プリンターおよび、寸法安定性、細線記録の必要なCADプロッターには複層構造を有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を含有する2軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムが使用されている。そして、用途の多様化にともない、銀塩写真に匹敵するような表面光沢性、記録画質および記録走行性に優れた感熱記録体への要望が高まっている。
【0004】
表面光沢性に優れた感熱記録体を得るために、電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗液が塗布された支持体と、水性樹脂を含有する最上層が形成されたフィルムを密着させた後、電離放射線照射して第2中間層を硬化し、フィルムを剥離する手段が特開2000−71617号公報に記載されているが、最上層にシワが発生する恐れがあり、その改良が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、表面光沢性および記録画質に優れた感熱記録体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)支持体上に、感熱記録層および第1中間層を順次設け、(2)第1中間層上に、電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗液を塗布して第2中間層塗布面を設け、(3)支持体とは異なるフィルム上に最上層を設け、(4)最上層と第2中間層塗布面を密着させた後、(5)電離放射線を照射して第2中間層を硬化させ、(6)フィルムまたは金属表面と、最上層との間を剥離することを特徴とする感熱記録体の製造方法において、上記の課題を解決するための手段として、金属ロールと、その硬度が85〜95度(JIS K 6301に基づく)である弾性ロールとからなる加圧ニップに、加圧ニップの線圧10〜40kg/cmの条件でフィルム側が弾性ロールに接するように共に通し、最上層と第2中間層塗布面を密着させるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録体の製造方法は、上記の如く、金属ロールと弾性ロールで構成した加圧ニップに通して、最上層と第2中間層塗布面を密着させるものであるが、弾性ロールのゴム硬度としては85〜95度(JIS K 6301に基く)程度が特に好ましい。その際、支持体側が金属ロール面に接し、フィルム側が弾性ロール面に接するのが好ましい。
【0008】
弾性ロールのゴム硬度が85度未満ではロール表面の歪みが大きくなり、ニップ皺が生じたり、弾性ロールのニップ幅が大きくなるために面圧力が低下し、密着ムラによるピンホール状の斑点が発生し易くなる場合がある。一方、ゴム硬度が95度を越えるとロール表面の歪みが小さくなり、弾性ロールの幅方向の圧力ムラが大きくなるため、結果としてニップ皺が生じたり、密着ムラによるピンホール状の斑点が発生する場合がある。
【0009】
また、加圧ニップの線圧としては、10〜40kg/cm程度が好ましく、線圧が10kg/cm未満では、高速操業になるに従い次第に密着ムラによるピンホール状の斑点が発生しやすくなる。一方、線圧が40kg/cmを越えると、第2中間層が塗料の流動性により厚薄ムラを生じ易くなり、記録画質が低下する恐れがある。
【0010】
本発明の弾性ロールに用いられる表面材質としてはウレタンゴム、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)等があり、所望の表面粗さに仕上げられたものが適宜使用される。弾性ロール表面の粗さは特に限定されるものではないが、Rmax10μm以下(JIS B 0601に準じる)が望ましい。
【0011】
本発明における支持体としては、例えばポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダイから押し出し、縦方向に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料からなるフィルムを片面当たり1〜2層積層し、横方向に延伸して半透明化あるいは不透明化して製造される合成紙、およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂単独または混合物を加熱混練し、ダイから押し出し2軸延伸して得られたフィルム、これらの樹脂に白色無機顔料を混合し、2軸延伸した不透明フィルムのほか、上質紙、中質紙、中性紙、再生紙、塗工紙などのパルプ繊維から製造されたものが使用できる。かかる支持体の坪量としては、30〜200g/m2程度である。
【0012】
感熱記録層には、電子供与性化合物および電子受容性化合物とからなる各種公知のものが使用可能であり、例えばロイコ染料と呈色剤との組合せ、鉄、コバルト、銅等の遷移元素とキレート化合物との組合せ、芳香族イソシアネート化合物とイミノ化合物との組合せ等が挙げられる。以下、記録濃度および記録感度に優れた特性を有するロイコ染料と呈色剤との組合せからなる感熱記録体の製造方法について詳細に述べる。
【0013】
ロイコ染料および呈色剤として、各種公知のものが使用できる。かかるロイコ染料の具体例としては、例えば3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチル)アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオランなどが挙げられる。
勿論、これらに限定されるものでなく、必要に応じて二種以上を併用することもできる。
【0014】
呈色剤の具体例としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンなどのフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレアなどのチオ尿素化合物、N−(p−トリルスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トリスルホアミド、N−(p−トリスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンなどの分子内に―SO2NH―結合を有するもの、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−(p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩などが挙げられる。
勿論、これらに限定されるものでなく、必要に応じて二種以上を併用することもできる。
【0015】
本発明において、感熱記録層中のロイコ染料と呈色剤の使用比率は用いられるロイコ染料、呈色剤の種類に応じて適宜選択されるもので、特に限定するものではないが、一般にロイコ染料1重量部に対して呈色剤1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度使用するのが好ましい。
【0016】
感熱記録層は、例えば水を分散媒として、サンドミル、アトライターおよびボールミルなどの粉砕機によりロイコ染料、呈色剤および必要により増感剤、保存性改良剤等とを一緒にまたは別々に微粉砕した後、接着剤などを添加して調製された感熱記録層用塗液を支持体上に乾燥後の塗布量が3〜20g/m2程度、塗布乾燥して形成される。
【0017】
かかる塗液中の接着剤の具体例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、部分(完全)ケン化ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックス等が挙げられる。接着剤の使用量は、感熱記録層の固形量に対し8〜35部重量%程度が好ましい。
【0018】
さらに、塗液中には各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩等の界面活性剤類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、カルナウバロウ、パラフィンワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレー、酸化チタン、珪藻土、無定形シリカ等の顔料類、ジアルデヒド澱粉などのジアルデヒド系化合物、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、メラミン樹脂、ジメチロールウレア化合物、ホウ酸、ホウ砂などの架橋剤類、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。
【0019】
感熱記録層用塗液は、オフセットグラビア方式、エアナイフ方式、メイヤーバー方式、ブレード方式、リバースロール方式、スリットダイ方式などの従来から当業者で使用されている方式で支持体上に塗布後、乾燥される。
【0020】
本発明の感熱記録体は、感熱記録層の地肌カブリを防止すると共に記録像の保存性を向上するため、かくして得られた感熱記録層上に、まず水性樹脂を含有する第1中間層を設けるものである。第1中間層に使用される水性樹脂は感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができるが、これらの中でも成膜性に優れた完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールおよびカゼインが好ましい。かかる第1中間層は、水性樹脂が溶解、または分散された第1中間層用塗液を感熱記録層上に乾燥後の塗布量が1〜7g/m2程度となるように塗布乾燥して形成するのが好ましい。塗布方式は感熱記録層の塗布に利用した方法と同様な方法が利用できる。
【0021】
第1中間層の塗布量が1g/m2未満になると塗膜が均一に形成されないためバリヤー性が低下する問題があり、7g/m2を越すと、感度が低下し記録濃度が低下する恐れがある。第1中間層中の水性樹脂の使用量は、特に限定するものではないが、バリヤー性と共に記録感度に優れる点で中間層の固形量に対し20〜80重量%程度が好ましい。第1中間層用塗液中には必要により顔料、滑剤、架橋剤、界面活性剤などを前記の感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができる。
【0022】
第1中間層表面をスーパーカレンダー、グロスカレンダー、マシンカレンダーなどにより平滑化処理を行うことにより、第2中間層の塗工性を向上させ、均一な厚さの第2中間層を形成することができる。
【0023】
かかる第1中間層上に形成される第2中間層の塗布量は特に限定されないが、1〜10g/m2程度である。塗布量が1g/m2未満になると最上層の光沢度が低下したり、或いは記録画質が低下する恐れがあり、また、10g/m2を越えると記録感度が低下する恐れがある。かかる第2中間層は電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗液を第1中間層上に塗布して第2中間層塗布面を設けた後、支持体とは別のフィルムまたは金属表面に形成された最上層と第2中間層塗布面とを密着させ、電子線、紫外線等の電離放射線を放射することにより、第2中間層塗布面が硬化されて形成される。電離放射線としては、電子線が好ましい。
【0024】
本発明において、第2中間層において使用される電離放射線硬化性化合物の具体例としては、例えば下記が例示される。
エチレン性不飽和結合を1つ以上有するアクリレートあるいはメタクリレート系モノマーあるいはオリゴマーなどの電子線硬化性化合物が挙げられる。
例えば、単官能モノマーとしてはN−ビニルピロリドン、アクリロニトリルあるいはその誘導体、スチレンあるいはその誘導体、アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、ベンジルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、カプロラクトン付加物のアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0025】
エチレン性不飽和結合を2つ以上有するモノマーとしては、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAのジアクリレートなどを挙げることができる。
これらエチレン性不飽和結合を1つ以上有する化合物は、必要に応じて二種以上を混合して使用してもよい。
【0026】
エチレン性不飽和結合を1つ以上有する(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えばウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ブタジエン変性(メタ)アクリレートオリゴマーなどを一種または二種以上を混合して使用してよい。
【0027】
第2中間層用塗液中には必要により顔料を前記の感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができる。第2中間層用塗液の調製方法としては、スリーロールミル、ツーロールミル、カウレスディゾルバー、ホモミキサー、サンドミル、ペイントコンディショナーおよび超音波分散機などを使用することができる。また、第2中間層用塗液の第1中間層上への塗布方法はオフセットグラビア方式、エアナイフ方式、メイヤーバー方式、ブレード方式、リバースロール方式、スリットダイ方式などの従来から紙、フィルムなどの支持体上に塗液を塗布するのに当業者で使用されている方式を利用することができる。
【0028】
電子線照射に用いられる電子線加速器としては、特にその方式に限定はなく、例えばエレクトロカーテン方式、スキャニング方式などの電子線照射装置を使用することができる。これらの中でも比較的安価で大出力の得られるエレクトロカーテン方式のものが有効に用いられる。電子線照射の際の加速電圧は30KV以上であることが好ましく、吸収線量としては、支持体への損傷を最小限に抑える点から、硬化が十分な範囲内でできるだけ少ないことが好ましい。
【0029】
最上層の塗布量は特に限定されないが、0.5〜5g/m2程度が好ましい。0.5g/m2未満ではスティキングが発生し易くなり記録走行性が悪化し、また5g/m2を越えると著しく感度が低下し、記録濃度が低下する恐れがある。
【0030】
最上層における顔料と水性樹脂の割合は、重量比で10:90〜90:10程度である。最上層用塗液中には、さらに記録走行性等を高めるために滑剤、架橋剤、界面活性剤等を前記の感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができる。
【0031】
最上層に含有される水性樹脂の具体例としては、例えば完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、澱粉、酸化変性澱粉、カゼイン、メチルセルロース、ポリアクリルアマイド、スチレン・アクリル酸共重合体の塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体の塩、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体の塩、イソプロピレン・無水マレイン酸共重合体の塩などの水溶性樹脂、および酢酸ビニル系ラテックス、アクリル酸エステル樹脂系ラテックス、ポリエステルポリウレタン系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックスなどの水分散性樹脂が挙げられる。
【0032】
最上層用塗液中には、必要により顔料、滑剤、架橋剤、界面活性剤などを前記の感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができる。なかでも、アルキルリン酸エステルの塩、好ましくは炭素数8〜24のアルキルリン酸エステルの塩を最上層の全固形分に対して0.1〜5重量%添加することにより、記録走行性に優れた最上層が形成される。支持体とは異なるフィルム表面は、その75度鏡面光沢度が60%以上であると、光沢性に優れた最上層が得られるので好ましい。
【0033】
かかるフィルムの具体例としては、例えば厚さ25〜500μmのポリエステル系フィルム(PETフィルム)、ポリプロピレン系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ナイロン系フィルム等が挙げられる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、これらに限定されるものではない。なお、特に断らない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」をあらわす。
【0035】
実施例1〜8、比較例1〜2
(A液調製)
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水20部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してA液を得た。
【0036】
(B液調製)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン50部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水70部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してB液を得た。
【0037】
(感熱記録層用塗液の調製)
A液30部、B液90部、炭酸カルシウムの60%スラリー52部、ポリビニルアルコールの10%水溶液40部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名:L−1537、固形濃度50%、旭化成社製)28部、ステアリン酸アミド(商品名:ハイミクロンG−270、固形濃度20%、中京油脂社製)11部、ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7−30、固形濃度30%、中京油脂社製)13部および水82部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗工液を得た。
【0038】
(第1中間層用塗液の調製)
カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー70部、ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7−30、固形濃度30%、中京油脂社製)15部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液180部および水120部からなる組成物を混合攪拌して第1中間層用塗液を得た。
【0039】
(第2中間層用塗液の調製)
電子線硬化性化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート(商品名:カヤラッドDPCA−60、日本化薬社製)80部、エチレンオキサイド変性の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:カヤラッドR−167、日本化薬社製)20部、無定形シリカ(ミズカシルP−527、水沢化学工業社製)10部をカウレスディゾルバーで混合攪拌して第2中間層用塗液を得た。
【0040】
(最上層用塗液の調製)
アクリル系ラテックス(商品名:バリアスターB−4050、固形濃度20%、三井化学社製)175部、カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー100部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(商品名:ウーポール1800、固形濃度35%、松本油脂製薬社製)10部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液10部および水150部からなる組成物を混合攪拌して最上層用塗液を得た。
【0041】
(感熱記録体の作製)
支持体として合成紙(商品名:ユポFPG−80、王子油化合成紙社製)の片面に、感熱記録層用塗液および第1中間層用塗液を、それぞれ乾燥後の塗布量が8.0g/m2、3.0g/m2となるようにバー塗工方式で順次塗布乾燥して、感熱記録層および第1中間層を形成した後、スーパーカレンダー処理して、更にその上に第2中間層用塗液の塗布量が3.5g/m2となるように塗布し第2中間層塗布面を形成した。これとは別に厚さ75μmのPETフィルム(商品名:ルミラーT、東レ社製)上に、最上層用塗液を乾燥後の塗布量が1.0g/m2となるようにバー塗工方式で塗布乾燥後、支持体側が金属ロール面に接し、フィルム側が弾性ロール面に接するように、表1に示す如き加圧ニップで第2中間層塗布面と最上層とを25m/分の速度にて密着させ、PETフィルム側からエレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175KV、吸収線量3.0Mradの電子線を照射して第2中間層を硬化させた後、PETフィルムと最上層との間を25m/分の速度で剥離して感熱記録体を得た。
【0042】
各実施例、比較例で得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に併記した。
【0043】
〔光沢度〕
光沢計(商品名:GM−26D、村上色彩技術研究所)を用いて入射角75度で測定した。
【0044】
〔ニップ皺〕
感熱記録体表面を観察し目視評価した。
◎:ニップ皺が全くない。
○:不連続な細かいニップ皺が僅かに見られる。
×:不連続な細いニップ皺の発生がかなり見られる。
【0045】
〔密着ムラ〕
感熱記録プリンター(商品名:UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでベタ黒印字を行い、得られた記録像の表面をルーペで観察し、ピンホール状の斑点を目視で評価した。
◎:ピンホールがほとんど見られない。
○:ピンホールがかなり見られる。
×:ピンホールが極めて多く見られる。
【0046】
〔記録画質〕
上記の感熱記録プリンター(商品名:UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでハーフトーン印字を行い、得られた記録像の画質を下記の如く目視評価した。
◎:記録像が非常に均一である。
○:記録像が僅かに不均一である。
×:記録像が非常に不均一である。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
表1の結果から明らかなように、本発明は表面光沢性および記録画質に優れた感熱記録体およびその製造方法である。
Claims (1)
- 支持体上に、感熱記録層および水性樹脂を含有する第1中間層を順次設け、第1中間層上に、電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗液を塗布して第2中間層塗布面を設け、支持体とは異なるフィルム上に水性樹脂を含有する最上層を設け、第2中間層塗布面まで設けた支持体と最上層まで設けたフィルムとを金属ロールと、その硬度が85〜95度(JIS K 6301に基づく)である弾性ロールとからなる加圧ニップに、加圧ニップの線圧10〜40kg/cmの条件でフィルム側が弾性ロールに接するように共に通し、最上層と第2中間層塗布面を密着させ、電離放射線を照射して第2中間層を硬化させ、フィルムと最上層との間を剥離することを特徴とする感熱記録体の製造方法。
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