JP3724112B2 - リニアレシプロ圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダに対しその内部のピストンを相対移動させてガスを圧縮するようにしたリニアレシプロ圧縮機に関し、特に、その振動を低減するための技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のリニアレシプロ圧縮機は、例えば特開平8−219017号公報に示されるようによく知られている。すなわち、このリニアレシプロ圧縮機は、内部にシリンダを有するケーシングと、シリンダ内に圧縮室を区画するピストンと、このピストンをシリンダ内で往復動可能に弾性支持する共振ばねと、ピストンを往復動させるリニアモータとを備え、シリンダの端部に、上記圧縮室に連通していて該圧縮室との圧力差により開閉する吸入弁及び吐出弁が配置されており、リニアモータの駆動によりピストンを共振周波数で往復動させ、このピストンを圧縮室の容積が増加する方向に移動させる吸入行程時には、吐出弁が閉じかつ吸入弁が開いて、この吸入弁を介して圧縮室にガスを吸入する一方、逆に、ピストンを圧縮室の容積が減少する方向に移動させる吐出行程時には、吸入弁が閉じかつ吐出弁が開いて、この吐出弁を介して圧縮室からガスを吐出するようになされている。
【0003】
上記ピストンの共振周波数(f)は、共振ばねのばね定数を(Kc)、圧縮室のガスによるガスばね定数を(Kg)、ピストンやリニアモータの一部からなる可動部分全体の質量を(m)とすると、
f=(1/2π)・{(Kc+Kg)/m}1/2
で表される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のリニアレシプロ圧縮機においては、共振ばねのばね定数(Kc)が一定であるので、ピストンの振動周波数を共振周波数(f)に一定に設定していても、ガスばね定数(Kg)が変化したとき、例えばリニアレシプロ圧縮機を空気調和機用の圧縮機として用いていて、その空調負荷(冷媒ガスの蒸発温度や凝縮温度)の変化に伴ってガスばね定数(Kg)が変化すると、その振動周波数が共振周波数(f)からずれてしまい、その結果、圧縮機の振動が増大して、この振動により圧縮機のケーシングに接続されている配管が割れる等の問題が生じる。
【0005】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その主たる目的は、上記したリニアレシプロ圧縮機におけるシリンダやリニアモータの配置構造を改良することにより、圧縮室のガスによるガスばね定数が変化しても、その影響を受けないようにして振動の増大を回避し、リニアレシプロ圧縮機の低振動の維持を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的の達成のため、この発明では、1対のシリンダやピストン等をケーシング内に対向配置し、各シリンダ内の圧縮室でガスによるばね定数が変化しても、その変化が両シリンダに同時に影響し合って互いに相殺されるようにした。
【0007】
具体的には、請求項1の発明では、図1〜図3に示す如く、ケーシング(1)と、このケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、この各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成する。
【0008】
また、上記一方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出されたガスを他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して供給する連通路(37)と、この連通路(37)に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路(38)とを設ける。
【0009】
上記の構成により、各リニアモータ(24)の駆動によりそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で相対的に往復動して圧縮室(20)の容積が増減し、吸入行程で圧縮室(20)の容積が増加する方向にピストン(19)が移動したとき、吐出弁(14)が閉じるとともに、吸入弁(29)が開いて、この吸入弁(29)を経てガスが圧縮室(20)に吸入される。この後、吐出行程で圧縮室(20)の容積が減少する方向にピストン(19)が移動したとき、上記吸入弁(29)が閉じるとともに、吐出弁(14)が開いて、この吐出弁(14)を経て圧縮室(20)内のガスが吐出される。
【0010】
そして、上記シリンダ(7)、ピストン(14)及びリニアモータ(24)はそれぞれ1対ずつ設けられてケーシング(1)内に対向状態で配置されているので、例えば各ピストン(19)の振動周波数を共振周波数に一定に設定している状態で、各シリンダ(7)内の圧縮室(20)のガスによるガスばね定数が変化しても、そのガスばね定数の変化を招くガスの温度等は両圧縮室(20),(20)で互いに同じ状態で変化することとなり、そのガスばね定数の変化は両ピストン(19),(19)に関して釣合いがとれて互いに相殺される。このため、ガスばね定数の変化による影響が実質的になくなり、そのガスばね定数の変化による圧縮機(C)の振動の増大を抑制して、配管割れ等を確実に防止することができる。
【0011】
さらに、上記各シリンダ(7)内でのピストン(19)の往復動に伴い、一方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)で圧縮されたガスは吐出弁(14)を介して連通路(37)に吐出され、このガスは連通路(37)を経て他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して吸入され、その圧縮室(20)で圧縮されて吐出弁(14)から吐出される。そして、上記連通路(37)には、圧縮機(C)の吸入ガス及び吐出ガスの中間圧のガスが供給される。このため、圧縮機(C)においてガスが高低2段階に圧縮されるとともに、その圧縮途中に中間圧のガスがインジェクションされることとなり、この原理により、各ピストン(19)の振動周波数が一定であっても圧縮機(C)の能力を大に確保することができ、しかもその性能の向上を図ることができる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明と同様に、ケーシング(1)と、このケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成されている。
【0013】
そして、上記各リニアモータ(24)はピストン(19)に駆動連結されており、上記各吸入弁(29)は、各ピストン(19)に圧縮室(20)と連通するように開口された弁孔(30)と、この弁孔(30)を開閉する弁体(31)と、上記ピストン(19)にその移動方向に沿って相対移動可能に支持され、かつピストン(19)の移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体(31)をピストン(19)の吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材(34)とを備えていることを特徴とする。
【0014】
この構成によると、請求項1の発明と同様に、ガスばね定数の変化による影響が実質的になくなり、そのガスばね定数の変化による圧縮機(C)の振動の増大を抑制して、配管割れ等を確実に防止することができる。
【0015】
また、各リニアモータ(24)の駆動により各ピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するとともに、このピストン(19)の移動に伴い、慣性部材(34)が慣性によりピストン(19)に対し相対的に移動して弁体(31)が開閉され、ピストン(19)の吸入行程では弁体(31)が弁孔(30)を開く一方、吐出行程では弁体(31)が弁孔(30)を閉じる。このとき、各吸入弁(29)がピストン(19)に内蔵されているので、その吸入弁(29)を吐出弁(14)と共にシリンダ(7)側に配置する場合と比べ、その吐出弁(14)との干渉がない分だけ吸入弁(29)の開度を大に確保することができる。よって、上記吸入行程で吸入弁(29)を経てガスが圧縮室(20)に吸入される際のガスの圧力損失を大きく低減することができる。
【0016】
請求項3の発明では、請求項1の発明と同様に、ケーシング(1)と、このケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された 吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成されている。
【0017】
また、上記各リニアモータ(24)はピストン(19)に駆動連結されており、上記各吸入弁(29)は、各ピストン(19)に圧縮室(20)と連通するように開口された弁孔(30)と、弁孔(30)を開閉する弁体(31)と、上記ピストン(19)にその移動方向に沿って相対移動可能に支持され、かつピストン(19)の移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体(31)をピストン(19)の吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材(34)とを備えている。そして、上記一方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出されたガスを他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して供給する連通路(37)と、この連通路(37)に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路(38)とを設ける。
【0018】
この発明によると、上記請求項1及び2の発明の作用効果が相乗的に得られる。すなわち、圧縮機(C)においてガスが高低2段階に圧縮され、その圧縮途中に中間圧のガスがインジェクションされる原理により、各ピストン(19)の振動周波数が一定であっても圧縮機(C)の能力を大に確保することができ、しかもその性能の向上を図ることができるとともに、吸入弁の吐出弁との干渉をなくして吸入弁の開度を大に確保でき、吸入弁を経てガスが圧縮室に吸入される吸入行程でのガスの圧力損失を大きく低減して、リニアレシプロ圧縮機の高効率化を図ることができる。
【0019】
請求項4の発明では、図1に示す如く、各シリンダ(7)をそれぞれケーシング(1)の端部側に配置し、各リニアモータ(24)はそれぞれケーシング(1)の中央側に配置する。また、請求項5の発明では、これとは逆に、図2に示すように、各シリンダ(7)をそれぞれケーシング(1)の中央側に配置し、各リニアモータ(24)をそれぞれケーシング(1)の端部側に配置する。これらの構成によれば、ケーシング(1)内に1対のシリンダ(7),(7)やピストン(19),(19)等を対向状態で配置する対向型リニアレシプロ圧縮機の構造を具体化することができる。
【0020】
請求項6の発明では、上記ガスは空気調和機用の冷媒ガスとする。すなわち、上記リニアレシプロ圧縮機(C)は、摺動部分が各ピストン(19)と各シリンダ(7)との摺動部分のみであり、オイルレス圧縮機又はグリースによる潤滑のみを行うオイルフリー圧縮機となる可能性がある。このオイルレス圧縮機の場合、リニアレシプロ圧縮機(C)を空気調和機用の圧縮機とするので、その圧縮機(C)に潤滑油が冷媒ガスと共に吸入されたり、圧縮機(C)から潤滑油が冷媒ガスと共に吐出されたりせず、冷媒回路での油循環は生じない。このため、空気調和機の連絡配管長が長くなったりしても吸入行程での圧力損失は少なくなり、空気調和機の性能の向上を期待できるとともに、オイルレス圧縮機により各種の冷媒ガスを使用できて代替冷媒の対応も容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係るリニアレシプロ圧縮機(C)を示し、この圧縮機(C)は図示しない冷媒回路に接続されていて空気調和機用の圧縮機を構成している。
【0022】
上記圧縮機(C)は図1で水平左右方向に延びる密閉円筒状のケーシング(1)を有し、このケーシング(1)の長さ方向中央の周囲壁部には1本の吸入管(2)が、また両端の周囲壁部には2本の吐出管(3),(3)がそれぞれ気密状に貫通して取り付けられ、両吐出管(3),(3)は互いに集合されている。これら吸入管(2)及び両吐出管(3),(3)は空気調和機の冷媒回路(図示せず)に接続されている。また、ケーシング(1)内には上記吸入管(2)に対応する位置にばね受け(4)が、ケーシング(1)内を左右の空間に分けるように配置固定されている。
【0023】
上記ケーシング(1)内の左右空間の各々には、そのケーシング(1)の端部寄りに円筒状シリンダ(7)が各空間を上記吸入管(2)に連通する吸入室(8)と吐出管(3)に連通する吐出室(9)とに区画するように配置固定されている。この各シリンダ(7)の吐出室(9)側(ケーシング(1)端部側)端の開口は閉塞部材(11)により気密状に閉塞され、この閉塞部材(11)には吐出弁(14)が設けられている。この吐出弁(14)は、閉塞部材(11)の外側(反シリンダ(7)側)の表面に基端部にて揺動可能に取り付けられた板ばね材からなるリード弁タイプのもので、閉塞部材(11)にシリンダ(7)内と連通するように貫通形成した弁孔(13)を開閉する。この吐出弁(14)の最大開度は弁押え(15)により規制されるようになっている。
【0024】
上記シリンダ(7)の内周面にはその長さ方向の所定位置に吸入孔(17)の一端が開口されている。この吸入孔(17)はシリンダ(7)の壁部内をその半径方向外側に向かった後にシリンダ(7)の軸線方向に延び、その他端はシリンダ(7)におけるケーシング(1)中央側の端部に吸入室(8)に臨むように開口されている。
【0025】
上記各シリンダ(7)内にはピストン(19)が閉塞部材(11)に近付く前進方向と閉塞部材(11)から離れる後退方向とに往復動可能に嵌装され、このピストン(19)と閉塞部材(11)との間のシリンダ(7)内に上記吐出弁(14)に連通する圧縮室(20)が区画されている。上記ピストン(19)は内部空間(32)を有する中空円筒箱状のもので、その後壁部(ケーシング(1)中央側の壁部)にはピストンロッド(21)の前端部が一体に取り付けられている。このピストンロッド(21)はシリンダ(7)の軸線方向に沿って後側つまりケーシング(1)中央側に延び、その後端部にはばね(22)の一端部が移動不能に取り付けられ、このばね(22)の他端部は上記ばね受け(4)に移動不能に固定されており、この各ばね(22)によりピストンロッド(21)を含む各ピストン(19)をそれぞれ各シリンダ(7)内で往復動可能に弾性支持している。
【0026】
上記各吸入室(8)には、各ピストン(19)を各シリンダ(7)内で往復動するように移動させるリニアモータ(24)が配置されている。この各リニアモータ(24)は、ケーシング(1)の内周面に配置固定された電磁コイル(25)と、この電磁コイル(25)の内側に同心状に配置された円筒状の永久磁石(26)(鉄心を含む)とを備え、この磁石(26)は上記ピストンロッド(21)に連結部材(27)を介して移動一体に固定されており、各リニアモータ(24)の電磁コイル(25)にインバータ(図示せず)から所定周波数の交流を通電することにより、その電磁コイル(25)と磁石(26)との磁力により、各ピストン(19)を上記ばね(22)のばね定数に対応した周期で往復動させるようにしている。
【0027】
上記各ピストン(19)には、上記圧縮室(20)に連通する吸入弁(29)が内蔵されている。この吸入弁(29)は、中空状ピストン(19)において圧縮室(20)に臨む前壁部に該圧縮室(20)及び内部空間(32)を連通するように開口された弁孔(30)と、この弁孔(30)を開閉する弁体(31)とを有する。これら弁孔(30)及び弁体(31)は、いずれもピストン(19)の前側から後側に向かって小径となるテーパ形状のもので、弁体(31)がピストン(19)(弁孔(30))に対し前側に相対移動したときに弁孔(30)を開き、逆に後側に移動したときに弁孔(30)を閉じるようになっている。
【0028】
ピストン(19)の周壁部にはピストン(19)の内部空間(32)を上記シリンダ(7)内周面の吸入孔(17)、従って吸入室(8)に常時連通する連通孔(33)が開口されている。また、ピストン(19)の内部空間(32)には所定の重さを有する慣性部材(34)がピストン(19)の移動方向(前後方向)に沿って相対移動可能に支持されている。この慣性部材(34)は、上記弁体(31)の後面に形成した有底の係合穴(31a)に所定のストロークだけ相対移動可能に嵌合する係合突部(34a)を有しており、ピストン(19)の移動に伴い、慣性部材(34)が慣性によりピストン(19)と相対的に移動して弁体(31)を駆動し、ピストン(19)が前進する吐出行程時には慣性部材(34)の相対的な後退により弁体(31)を閉じる一方、ピストン(19)が後退する吸入行程時には慣性部材(34)の相対的な前進により弁体(31)を開くようになっている。よって、リニアレシプロ圧縮機(C)は、上記各リニアモータ(24)の駆動による各ピストン(19)の後退時、ピストン(19)に内蔵された吸入弁(29)を開きかつ吐出弁(14)を閉じることで、吸入管(2)からケーシング(1)内の吸入室(8)に吸入される冷媒ガスをシリンダ(7)の吸入孔(17)、ピストン(19)の連通孔(33)、ピストン(19)の内部空間(32)及び吸入弁(29)を介して圧縮室(20)に吸入し、その後のピストン(19)の前進時、吸入弁(29)を閉じかつ吐出弁(14)を開くことで、圧縮室(20)から吐出弁(14)及び吐出室(9)を介してケーシング(1)外に吐出するようになされている。尚、(19a)はピストン(19)の外周面において連通孔(33)と前端面との間に取り付けられたシールリングである。
【0029】
次に、上記実施形態のリニアレシプロ圧縮機(C)の作動について説明する。圧縮機(C)の運転開始に伴い、その各リニアモータ(24)の電磁コイル(25)に所定周波数の交流電源が通電され、この通電に伴い、電磁コイル(25)及び磁石(26)による各磁界間の作用により磁石(26)及びピストン(19)がばね(22)を伸縮させながら所定の中立位置から往復動する。そして、この各ピストン(19)がシリンダ(7)内で圧縮室(20)の容積を増加させる後退方向に移動する吸入行程時には、このピストン(19)の後退移動により、ピストン(19)に内蔵されている吸入弁(29)の慣性部材(34)が慣性によりピストン(19)に対し相対的に前進移動し、この慣性部材(34)の駆動によって吸入弁(29)の弁体(31)が開く。また、閉塞部材(11)の吐出弁(14)は閉じる。このことで、冷媒ガスは吸入管(2)からケーシング(1)内の吸入室(8)に吸入された後、シリンダ(7)の吸入孔(17)、ピストン(19)の連通孔(33)、ピストン(19)の内部空間(32)及び吸入弁(29)を介して圧縮室(20)に吸入される。
【0030】
この後、ピストン(19)が圧縮室(20)の容積を減少させる前進方向に移動する吐出行程時には、そのピストン(19)に対し上記慣性部材(34)が相対的に後退し、この慣性部材(34)の駆動によって吸入弁(29)の弁体(31)が閉じる。また、吐出弁(14)は開く。このことで、上記圧縮室(20)内の冷媒ガスは、圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出室(9)に吐出され、その吐出室(9)から吐出管(3)を介してケーシング(1)外に吐出される。
【0031】
この場合、上記各ピストン(19)は、ばね(22)のばね定数を(Kc)、圧縮室(20)のガスによるガスばね定数を(Kg)、ピストン(19)やピストンロッド(21)、リニアモータ(24)の磁石(26)等からなる可動部分全体の質量を(m)として、共振周波数(f)=(1/2π)・{(Kc+Kg)/m}1/2で振動する。そして、上記ばね(22)のばね定数(Kc)は一定であるので、ピストン(19)の振動周波数が上記共振周波数(f)に設定されていても、空気調和機の空調負荷(冷媒ガスの蒸発温度や凝縮温度)の変化に伴って上記ガスばね定数(Kg)が変化したとき、その振動周波数が共振周波数(f)からずれる。しかし、この実施形態では、ケーシング(1)内にシリンダ(7)、ピストン(19)、ばね(22)及びリニアモータ(24)がそれぞれ1対ずつ設けられて水平方向に対向状態で配置されているので、上記各圧縮室(20)のガスによるガスばね定数(Kg)が変化しても、そのガスばね定数(Kg)の変化を招くガスの温度等は両圧縮室(20),(20)で互いに同じ状態で変化することになる。このため、そのガスばね定数(Kg)の変化による振動周波数のずれは両ピストン(19),(19)で釣合いがとれて互いに相殺される。その結果、ガスばね定数(Kg)の変化による影響は実質的になくなり、そのガスばね定数(Kg)の変化によるリニアレシプロ圧縮機(C)の振動の増大を抑制して、ケーシング(1)に接続されている吸入管(2)や吐出管(3)の振動による割れ等を防止することができる。
【0032】
また、この実施形態では、上記各吸入弁(29)はピストン(19)に内蔵されているので、その吸入弁(29)をシリンダ(7)側の閉塞部材(11)に配置する構造のような、吐出弁(14)との干渉はなくなる。このため、吸入弁(29)の開度を大に確保することができ、上記冷媒ガスが吸入行程で吸入弁(29)を経て圧縮室(20)に吸入される際の圧力損失を大きく低減して、リニアレシプロ圧縮機(C)の効率を高めることができる。
【0033】
また、上記リニアレシプロ圧縮機(C)は、摺動部分が各ピストン(19)と各シリンダ(7)との摺動部分のみであるので、オイルレス圧縮機又はオイルフリー圧縮機として使用することができる。このオイルレス圧縮機として使用した場合、リニアレシプロ圧縮機(C)に潤滑油が冷媒ガスと共に吸入されたり、圧縮機(C)から潤滑油が冷媒ガスと共に吐出されたりすることはなく、冷媒回路での油循環は生じない。このため、たとえ空気調和機の連絡配管長が長くなっても、油循環に伴う吸入行程での圧力損失は少なくなり、空気調和機の性能を向上させることができる。また、オイルレス圧縮機により冷媒ガスとして潤滑油に左右されることなく各種のガスを使用でき、代替冷媒の対応を容易に行うことができる。
【0034】
(実施形態2)
図2は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態1では各シリンダ(7)をケーシング(1)の端部側に、また各リニアモータ(24)をケーシング(1)中央側にそれぞれ配置しているのに対し、各シリンダ(7)及び各リニアモータ(24)をこれとは逆の位置に配置したものである。
【0035】
すなわち、この実施形態では、ケーシング(1)の両端部にケーシング(1)外で互いに接続せしめた1対の吸入管(2),(2)が、またケーシング(1)の中央部に1つの吐出管(3)がそれぞれ貫通状態に取り付けられている。また、ケーシング(1)内の中央寄りには左右1対のシリンダ(7),(7)が両者間(ケーシング(1)内中央部)に上記吐出管(3)に連通する共通の吐出室(9)を、またケーシング(1)内端部側に上記各吸入管(2)に連通する1対の吸入室(8),(8)をそれぞれ区画するように配置され、この各シリンダ(7)の吐出室(9)側の開口は吐出弁(14)を有する閉塞部材(11)により閉塞されている。また、この各シリンダ(7)内にはその閉塞部材(11)側つまりケーシング(1)中央側に圧縮室(20)を区画するピストン(19)が往復動可能に嵌装され、このピストン(19)の後壁部(ケーシング(1)端部側の壁部)にはケーシング(1)の端部側に延びるピストンロッド(21)が取り付けられ、この各ピストンロッド(21)の後端部とケーシング(1)の端部側壁との間にそれぞればね(22)が掛け渡されている。
【0036】
一方、ケーシング(1)内の端部側にある各吸入室(8)には上記ピストン(19)を駆動するリニアモータ(24)がピストンロッド(21)の後端部に連結された状態で配置されている。その他の構成は上記実施形態1と同様であり、各吸入弁(29)はシリンダ(7)中央側に位置するピストン(19)の前壁部に圧縮室(20)に臨むように配置され、吸入孔(17)は各シリンダ(7)の吸入室(8)側の端面に開口されている。
【0037】
したがって、この実施形態では、各リニアモータ(24)の作動により各ピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動すると、そのピストン(19)の後退時、各吸入管(2)から冷媒ガスがケーシング(1)内端部側の吸入室(8)に吸入され、この冷媒ガスは吸入室(8)からシリンダ(7)の吸入孔(17)及びピストン(19)の連通孔(33)を経てピストン(19)の内部空間(32)に供給された後、この内部空間(32)から開弁状態の吸入弁(29)を経て圧縮室(20)に吸入される。次いで、ピストン(19)が前進すると、上記圧縮室(20)の冷媒ガスが開弁状態の吐出弁(14)を介してケーシング(1)内中央部の吐出室(9)に吐出され、この吐出室(9)から吐出管(3)を経て圧縮機(C)外に吐出される。
【0038】
この実施形態でも、ケーシング(1)内に1対のシリンダ(7),(7)、ピストン(19),(19)、ばね(22),(22)、リニアモータ(24),(24)が対向配置されているので、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0039】
(実施形態3)
図3は実施形態3を示し、高低2段圧縮型の圧縮機としたものである。すなわち、この実施形態に係るリニアレシプロ圧縮機(C)は、基本的に上記実施形態1と同様のもので、ケーシング(1)の端部側に両シリンダ(7),(7)が、また中央側に両リニアモータ(24),(24)がそれぞれ配置されている。そして、ケーシング(1)内の一方(図3右側)の吐出室(9)と、他方(図3左側)のシリンダ(7)における吸入孔(17)とはケーシング(1)内上部を左右方向に延びる連通管(36)によって接続されており、この連通管(36)、一方の吐出室(9)、他方のシリンダ(7)の吸入孔(17)等で連通路(37)が構成され、この連通路(37)により、一方(図3右側)のシリンダ(7)内の圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出室(9)に吐出された冷媒ガスを他方(図3左側)のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に対し、吸入孔(17)及び吸入弁(29)を介して供給するようにしている。尚、上記連通管(36)はケーシング(1)外部(圧縮機(C)外)に配置してもよい。
【0040】
また、ケーシング(1)の右端部には内部が中間圧通路(38)とされたインジェクション管(39)が上記一方の吐出室(9)に連通するように取り付けられており、このインジェクション管(39)から、圧縮機(C)の吸入ガス(吸入ガス圧Ps)及び吐出ガス(吐出ガス圧Pd)の中間圧(Pm)=(1/2)・{(Pd)2+(Ps)2}1/2に設定した冷媒ガスを上記連通路(37)(一方の吐出室(9))に供給するのが最も効率の向上率が高い。
【0041】
したがって、この実施形態の場合、各リニアモータ(24)によりシリンダ(7)内でのピストン(19)を往復動させると、それに伴い、一方(図3右側)のシリンダ(7)内の圧縮室(20)で圧縮された冷媒ガスが吐出弁(14)を介して吐出室(9)(連通路(37))に吐出され、このガスは連通管(36)内の連通路(37)を経て他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して吸入される。そして、この冷媒ガスは該圧縮室(20)で圧縮されて吐出弁(14)から吐出室(9)に吐出された後、圧縮機(C)外に吐出される。また、上記一方の吐出室(9)には、圧縮機(C)の吸入ガス及び吐出ガスの中間圧(Pm)の冷媒ガスがインジェクション管(39)からインジェクションされる。すなわち、圧縮機(C)においては、冷媒ガスが高低2段階に圧縮されるとともに、その圧縮途中に中間圧のガスがインジェクションされる。よって、各ピストン(19)の振動周波数が一定であっても、圧縮機(C)の能力を大に確保することができ、その性能の向上を図ることができる。
【0042】
尚、上記各実施形態では、ケーシング(1)を水平方向に配置した横置き型の圧縮機(C)としているが、ケーシング(1)を鉛直方向に配置して縦置き型としてもよい。但し、その場合、各ピストン(19)等の可動部分の自重分を考慮してばね(22)のばね定数(Kc)を設定する必要がある。
【0043】
また、上記各実施形態では、吸入弁(29)をピストン(19)側に設けているが、吐出弁(14)と並べてシリンダ(7)側(閉塞部材(11))に設けることもできる。
【0044】
また、上記実施形態では、ピストン(19)をばね(22)により弾性支持しているが、このばね(22)は必ずしも設ける必要はない。また、上記実施形態では、ピストン(19)にリニアモータ(24)を駆動連結してそれをシリンダ(7)内で往復動させているが、逆にシリンダ(7)をリニアモータで駆動するようにしてもよい。
【0045】
さらに、上記各実施形態では、オイルレス圧縮機又はグリースによる潤滑のみを行うオイルフリー圧縮機として使用するようにしているが、潤滑油を用いた圧縮機として使用することもできるのは勿論である。また、本発明は、上記実施形態のように空気調和機用の圧縮機(C)に限らず、その他の用途の圧縮機に対しても適用できるのはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明の如く、請求項1の発明によると、ケーシング内に、シリンダと、このシリンダ内に圧縮室を区画するように往復動可能に嵌装されたピストンと、このピストンがシリンダ内で往復動するようにシリンダ及びピストンを相対移動させるリニアモータとをそれぞれ対向した状態で配置し、一方のシリンダ内の圧縮室から吐出弁を介して吐出されたガスを他方のシリンダ内の圧縮室に吸入弁を介して供給する連通路と、この連通路に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路とを設けたことにより、ピストンの振動周波数を一定に設定している状態で、各シリンダ内の圧縮室のガスによるガスばね定数が変化しても、そのガスばね定数の変化を両ピストン側で互いに相殺でき、ガスばねの変化による圧縮機の振動の増大を抑制して配管割れ等の防止を図ることができるとともに、圧縮機の各シリンダ内の圧縮室でガスを高低2段階に圧縮しかつその圧縮途中に中間圧ガスをインジェクションでき、ピストン振動周波数の一定状態での圧縮機能力の増大化及びその性能の向上を図ることができる。
【0047】
請求項2の発明によると、ケーシング内に、シリンダと、このシリンダ内に圧縮室を区画するように往復動可能に嵌装されたピストンと、このピストンがシリンダ内で往復動するようにシリンダ及びピストンを相対移動させるリニアモータとをそれぞれ対向した状態で配置し、リニアモータをピストンに駆動連結するとともに、吸入弁は、ピストンに圧縮室と連通するように開口された弁孔と、この弁孔を開閉する弁体と、ピストンの移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体をピストンの吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材とを備えているものとしたことにより、ガスばねの変化による圧縮機の振動の増大を抑制して配管割れ等の防止を図ることができるとともに、吸入弁の吐出弁との干渉をなくして吸入弁の開度を大に確保でき、吸入弁を経てガスが圧縮室に吸入される吸入行程でのガスの圧力損失を大きく低減して、リニアレシプロ圧縮機の高効率化を図ることができる。
【0048】
請求項3の発明によると、ケーシング内に、シリンダと、このシリンダ内に圧縮室を区画するように往復動可能に嵌装されたピストンと、このピストンがシリンダ内で往復動するようにシリンダ及びピストンを相対移動させるリニアモータとをそれぞれ対向した状態 で配置し、リニアモータをピストンに駆動連結するとともに、吸入弁は、ピストンに圧縮室と連通するように開口された弁孔と、この弁孔を開閉する弁体と、ピストンの移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体をピストンの吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材とを備えているものとし、一方のシリンダ内の圧縮室から吐出弁を介して吐出されたガスを他方のシリンダ内の圧縮室に吸入弁を介して供給する連通路と、この連通路に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路とを設けたことにより、請求項1及び2の発明の作用効果が相乗的に得られる。
【0049】
請求項4の発明では、各シリンダをそれぞれケーシングの端部側に配置し、各リニアモータはそれぞれケーシングの中央側に配置した。また、請求項5の発明では、各シリンダをそれぞれケーシングの中央側に配置し、各リニアモータをそれぞれケーシングの端部側に配置した。従って、これらの発明によると、上記対向型リニアレシプロ圧縮機の具体構造の実現を図ることができる。
【0050】
請求項6の発明によると、ガスを空気調和機用の冷媒ガスとして、リニアレシプロ圧縮機は空気調和機用のものとしたことにより、リニアレシプロ圧縮機をオイルレス圧縮機又はオイルフリー圧縮機として使用でき、オイルレス圧縮機として使用したとき、空気調和機の冷媒回路での油循環をなくし、その油循環による吸入行程での圧力損失を少なくして、空気調和機の性能の向上を図るとともに、代替冷媒の対応の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係るリニアレシプロ圧縮機の概略断面図である。
【図2】 実施形態2を示す図1相当図である。
【図3】 実施形態3を示す図1相当図である。
【符号の説明】
(C) 圧縮機
(1) ケーシング
(2) 吸入管
(3) 吐出管
(7) シリンダ
(8) 吸入室
(9) 吐出室
(14) 吐出弁
(19) ピストン
(20) 圧縮室
(22) ばね
(24) リニアモータ
(29) 吸入弁
(30) 弁孔
(31) 弁体
(34) 慣性部材
(36) 連通管
(37) 連通路
(38) 中間圧通路
(39) インジェクション管
Claims (6)
- ケーシング(1)と、
上記ケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、
上記各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、
上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、
上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、
各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成され、
上記一方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出されたガスを他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して供給する連通路(37)と、
上記連通路(37)に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路(38)とが設けられていることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。 - ケーシング(1)と、
上記ケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、
上記各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、
上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、
上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ(7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、
各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成され、
上記各リニアモータ(24)はピストン(19)に駆動連結されており、
上記各吸入弁(29)は、各ピストン(19)に圧縮室(20)と連通するように開口された弁孔(30)と、
上記弁孔(30)を開閉する弁体(31)と、
上記ピストン(19)にその移動方向に沿って相対移動可能に支持され、かつピストン(19)の移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体(31)をピストン(19)の吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材(34)とを備えていることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。 - ケーシング(1)と、
上記ケーシング(1)内に対向した状態で配置された1対のシリンダ(7),(7)と、
上記各シリンダ(7)内にそれぞれ圧縮室(20)を区画するように往復動可能に嵌装された1対のピストン(19),(19)と、
上記各シリンダ(7)内の圧縮室(20)にそれぞれ接続された吸入弁(29),(29)及び吐出弁(14),(14)と、
上記各シリンダ(7)及びピストン(19)をそれぞれピストン(19)がシリンダ( 7)内で往復動するように相対移動させる1対のリニアモータ(24),(24)とを備え、
各ピストン(19)の往復動により、ガスを各吸入弁(29)を介して各シリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入した後に圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出するように構成され、
上記各リニアモータ(24)はピストン(19)に駆動連結されており、
上記各吸入弁(29)は、各ピストン(19)に圧縮室(20)と連通するように開口された弁孔(30)と、
上記弁孔(30)を開閉する弁体(31)と、
上記ピストン(19)にその移動方向に沿って相対移動可能に支持され、かつピストン(19)の移動に伴い慣性により相対的に移動して弁体(31)をピストン(19)の吐出行程時には閉じ、吸入行程時には開くように駆動する慣性部材(34)とを備え、
上記一方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)から吐出弁(14)を介して吐出されたガスを他方のシリンダ(7)内の圧縮室(20)に吸入弁(29)を介して供給する連通路(37)と、
上記連通路(37)に吸入及び吐出ガスの中間圧のガスを供給する中間圧通路(38)とが設けられていることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。 - 請求項1〜3のいずれか1つのリニアレシプロ圧縮機において、
各シリンダ(7)がそれぞれケーシング(1)の端部側に配置され、
各リニアモータ(24)がそれぞれケーシング(1)の中央側に配置されていることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。 - 請求項1〜3のいずれか1つのリニアレシプロ圧縮機において、
各シリンダ(7)がそれぞれケーシング(1)の中央側に配置され、
各リニアモータ(24)がそれぞれケーシング(1)の端部側に配置されていることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。 - 請求項1〜5のいずれかのリニアレシプロ圧縮機において、
ガスは空気調和機用の冷媒ガスであることを特徴とするリニアレシプロ圧縮機。
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