JP3725218B2 - 誘導プラズマ光源からの選択可能な放射を持つスペクトロメータ - Google Patents

誘導プラズマ光源からの選択可能な放射を持つスペクトロメータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光放射を発生させ且つ長さ方向軸を有する誘導結合型のプラズマ発生器と、スペクトル波長に関連して放射を検出するための検出器装置と、検出器装置にプラズマ発生器から放出された放射を向けさせるようプラズマ発生器および検出器装置と共動するように配置された光学装置とを含む原子放出スペクトロメータ、特定化すればプラズマ源からの軸方向放射または半径方向放射を選択可能なスペクトロメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
無機分析のための一般的なスペクトロメータは、光放射の誘導結合型のプラズマ(ICP)源を持つ原子放出スペクトロメータである。誘導プラズマ発生器は、ガスをプラズマに励起するために高い周波数で高パワーを供給する電気的な誘導コイルを用いる。霧状にされたサンプル材料がプラズマ内に注入され、そこにおいてサンプル材料は原子に分離され、この原子がプラズマ内で励起されてサンプル内の原子素子のスペクトル線特性を含む放射を放出する。そのような誘導プラズマ装置の1つの例は、(モリスロ他による)米国特許第4,766,287号において開示されている。
【0003】
ICPからの光放射は、標準的にはモノクロメータまたはポリクロメータを組み入れている検出器装置内に入れられる。モノクロメータは選択された放射の波長を、(スミス他による)米国特許第4,326,802号に説明されているように、検出器に渡す。ポリクロメータは放射を検出された1つの帯域または多くの波長に散乱させる。精密なポリクロメータの1つの例は、(バーナードによる)米国特許第4,820,048号に説明されているような、スペクトル線の2次元表示を発生させる十字格子を持つ階段格子装置である。スペクトル線は対応する線の強度に比例する信号を発生する2次元半導体電荷伝送装置から形成される検出器上に焦点合わせされる。コンピュータは信号情報を処理し、背景に関する補正を行い、校正を加えて、サンプル内の原子粒子の濃度の形式で結果を表示する。
【0004】
標準的には、ICPはスペクトロメータに取り付けられ、その結果ICPから(このICPの長さ方向軸に対する)半径方向に放出される放射(以下では半径方向放射と称する)が前に指摘した米国特許第4,326,802号において描かれているように検出器装置内に向けられる。ここにおいて開示された実施例においては、ミラーが半径方向の放射を受け取り、このミラーおよび組み合わされたレンズコンポーネントは原子放出の場所を最適化するために長さ方向的に調節可能な位置を有している。
【0005】
ICPはまたICPの中心軸に沿った放射を検出器装置に向けるために長さ方向的に取り付けられている。長さ方向に沿った放射(以下では軸方向放射と称する)は、プラズマプルームにおいて比較的長い長さ方向パスに沿ってより多くの自己吸収を持ち、またサンプル材料が最大に原子化されていないプラズマにおける外辺ゾーンからの軸方向放射において化学的な干渉が存在するので、分析の正確さのためには半径方向放射が好ましい。しかしながら軸方向放射は、低い放出レベルに対してより大きい感度を提供する比較的長い放出パスを有している。したがって、ICPに関する長さ方向的な取り付けは、試験されるサンプル内に低レベルの原子素子がある場合にはしばしば望ましいものである。より高い正確性またはより高い感度のいずれかを選択するために柔軟性が求められている所では、ICPの取り付け位置を変更する必要がある。このことは一般的には、取り付けの反復性に基づき実際的な処理とは言えず、また2つのスペクトロメータを使用することは価格を押し上げる。
【0006】
光学的なスイッチングのために種々の装置が用いられている。例えば、前に指摘した米国特許第4,326,802号は、ICPからの半径方向放射と光の校正源との間に選択的に回転することによって位置決めすることができるミラーの使用を開示している。(ステファンスキー他による)米国特許第4,622,468号は、ハロゲンランプ光源を持つ蛍光検出装置におけるビームスプリッタおよびシャッタの使用を説明している。(ワグナによる)米国特許第4,261,683号において開示されているように、凹状のミラーが中心軸に平行なオフセット軸方向に回転可能な形で設けられている。他の光学的スイッチは、(クルティスによる)米国特許第5,005,934号に開示されているような回転ペリスコープおよびポロ反射器を含んでいる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述の刊行物のいずれもICPからの半径方向放射または軸方向放射のいずれかの選択については開示していない。したがって本発明の目的は、ICPからの半径方向放射または軸方向放射のいずれかを選択することができる、改善された原子放出スペクトロメータを提供することである。別の目的は、最大限の正確性と最大限の感度との間の選択を有する改善されたICP原子放出スペクトロメータを提供することである。さらに別の目的は、選択を行う際の速度および便利さを有するスペクトロメータを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題および別の目的は、放射が長さ方向軸に沿ってプラズマ発生器から放出された軸方向放射と、長さ方向軸に全体的に垂直にプラズマ発生器から放出された半径方向放射とを含み、光学装置が検出器装置に軸方向放射または半径方向放射のいずれかを選択的に向けさせるための光学的な選択装置を含むことによって解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】
有利な実施例においては、軸方向放射および半径方向放射のうちの一方が線形パスラインを持つ1次放射として選択され、他方は2次放射として選択される。選択装置は、1次放射を受け取ることができるよう線形パスライン上においてプラズマ発生器から空間的に隔てられた回転可能な第1反射器を含んでいる。選択装置はさらに、2次放射を受け取りこの2次放射を1次放射が第1反射器に向かう角度とは異なる角度で第1反射器に向かわせる反射装置を含んでいる。第1反射器は第1方向または第2方向に回転され、ここで第1方向は1次放射を検出器装置内に反射させ、第2方向は2次放射を検出器装置内に反射させる。更に有利には第1反射器は長さ方向軸上でプラズマ発生器から空間的に隔てられており、ここでは軸方向放射が1次放射として前もって決められており、半径方向放射が2次放射として前もって決められている。
【0010】
より明確な実施例においては、反射装置が半径方向放射のための一連の反射器を含んでいる。第2反射器がパスラインの横、すなわち側方に配置されており、その結果プラズマ発生器からの2次放射は第1反射器に向かうパスラインに平行な方向に反射される。第3反射器がパスラインの側方に配置されており、その結果第2反射器からの放射はプラズマ発生器と第1反射器との間のパスラインに近い中心点に向かって反射される。第4反射器は1次放射に隣接するがこの1次放射を妨害しなように中心点に設けられ、それによって第3反射器からの2次放射は第1反射器に反射される。
【0011】
【実施例】
図1は本発明を利用するための一般的な原子放出スペクトロメータ10を概略的に描いている。そのような計器の一例は、パーキンエルマー社によって市販されているOptimaTM3000スペクトロメータである。その計器の3つの主要なコンポーネントは、光放射を発生させる誘導結合プラズマ発生器12、スペクトル波長に関する放射を検出するための検出器装置14、およびプラズマ発生器から検出器装置へのパス19に沿って放射18を通過させ、そして焦点合わせするよう構成された中間的に設けられた光学装置16である。
【0012】
誘導プラズマ発生器(ICP)12は、水晶管23の末端内またはわずかにそれを越える領域においてガスをプラズマ22に励起するための誘導コイル20を用いる、一般的な、または他の望ましい型式のものである。発生器は、プラズマ内に霧状にされたサンプル材料26を注入するためのインジェクタ24を含んでいる。分離されて原子となった材料はプラズマ内で励起されて、サンプル内の原子素子のスペクトル線特性を含む放射を放出する。そのようなICP発生器および関連する高周波電源の一例は、本明細中に基準として取り込まれている、前に説明された米国特許第4,766,287号において開示されている。本発明の目的から、サンプルインジェクタは後者特許において開示されたように調節することもでき、または固定することもできる。パワー発生器の型式はここでは重要ではなく、また例えば、その周波数がICPコイルを含むLC回路のそれと整合するようなフローティング発信器を持つ一般的な回路であることができる。ICPは一般的に、スパイラルコイル20を除いて軸対称となっている。放射はプラズマ領域から、発生器の長さ方向軸30に沿って軸的な放射すなわち軸方向放射28、および管23における開口部29を通して検出される半径方向成分18を含む長さ方向軸に全体的に垂直な方向のスパンにある放射状の放射すなわち半径方向放射を含めた全ての方向に放出されている。検出されるべき光放射は、全体的には赤外線、可視光線および紫外線の範囲内にある。
【0013】
検出器装置14は、標準的にモノクロメータまたはポリクロメータを組み込むスペクトロメータの目的で用いられる、どのような一般的なまたは他の望ましい型式のものであっても良い検出器装置31を含んでおり、これらの詳細は本発明には重大なものではない。適切な例は、実質的に、本発明において基準として組み込まれている、前に説明された米国特許第4,820,048号において説明されているような、スペクトル線の2次元表示を発生させるための十字格子(および/または1つまたはそれ以上のプリズム)を持つ(図2において単に概略的に示されている)階段格子装置33を持つ前に説明されたOptima3000の精密ポリクロメータである。検出器装置31は対応する線の強度に比例する信号を発生する2次元半導体「CCD」検出器37などを含んでいる。コンピュータ32は信号情報を処理し、背景に関する補正を行い、校正を行ってサンプル内の原子素子の濃度としてモニタ34および/またはプリンタ上に結果を表示する。前に説明された特許においてそれらが説明されているため、光学散乱素子および検出器は、ここでは詳細には示されていない。(ここにおいて、および特許請求の範囲において用いられているように、術語「検出器装置」は、波長フィルタまたは散乱のためのコンポーネントのグループと、フィルタまたは散乱された放射を検出する1つまたは複数の検出器と、組み合わせられたトレインにおいて反射し、そして焦点合わせするための光学素子と、処理しそして結果を表示するための装置とを包含している)
【0014】
上述したように、中間的に設けられた光学装置16は、プラズマ22からの放射を検出器装置31に向ける。(例えば前に説明されたパーキンエルマーOptima3000のような)一般的なスペクトロメータにおいては、プラズマから検出された放射は(図1に示されているような)直角に方向付けされたICP発生器からパスライン19に沿った半径方向放射18かまたは(図1には示されていない)軸的に整列されたICP発生器からの軸方向放射28のいずれかである。いずれの場合にも、約45゜に向けられているミラー36は放射を受け取る。ミラーは放射39をやはり45゜に向けられている凹状のミラー38に反射し、このミラー38はミラー36と共に、プラズマ源内の前もって決められた放出ポイント42のイメージとしての放射を、検出器装置への入り口に設けられた(本実施例における図面に垂直なスリットである)開口部40に焦点合わせする。ミラー36は平坦であっても良いが、有利には凹状であり、最も有利には水平面およびおよび垂直面(図面は水平面である)からの焦点合わせを等化するような凹状の環状面である。同様に凹状のミラー38も同じ理由により凹状の環状面であるべきである。「放出ポイント」42は、実際には、軸方向および半径方向のパスに放射するプラズマ内の放出領域の有限長における中心点である。
【0015】
精密さのためにミラー36はミラーの実効平面またはその付近において心棒46についてわずかにミラーを回転させるためのスッテパモータ44と結合され、プラズマからの放射のポイントをスリット上に焦点合わせするよう整列または選択することができるようにされる。(示されていない)第2モータが、さらに別の整列のために直交軸上のミラーを回転させるために設けられる。それらのモータは有利には、自動的にまたは操作者入力のいずれかによって信号を最適化するために、スペクトロメータのコンピュータ32によって制御される。この実施例においては、第1ミラー36の方向は整列に関するわずかな補正をもって公称的に45゜であるが、プラズマ発生器12および凹状のミラー38との相対的な位置に依存する別の角度にすることもできる。別の変形においては、第1ミラーはスリットにおいて焦点合わせするためにその凹みがより深く、またミラー38は平坦でもよい。あるいは凹状のミラー36、38は、光学パス内の1つまたはそれ以上のレンズによって置換される。(示されていない)他の曲がっているミラーは必要または希望によって使用することができる。
【0016】
(図2の)本発明によれば、光学装置48はプラズマ発生器12と検出器装置14との間に設けられおり、長さ方向軸30上の軸方向放射28または半径方向パス19に沿った半径方向放射18のビームのうちのいずれかを選択的に、プラズマ発生器12から検出器装置31へと方向付ける。この装置48は図1の中間光学装置16に置換されるが、有利には同じ光学素子(例えばミラー36、38)が使用される(コンポーネントおよび外形が図1におけるものと有利には同じである場合には、同じ参照番号がここでも用いられている)。軸方向放射28は直接的にプラズマ22から第1ミラー36に向けられ、第1ミラー36はこの放射をミラー38に、したがってスリットに反射させる。有利にはミラー36は(図1の)一般的な計器におけるものと同じであり、またスリットに放射を入力するよう整列されるためにステッパモータ44と結びついている。しかしながら択一的には、ノブまたはレバーによってミラーが手動で回転される。
【0017】
光学装置48の有利な実施例においては、第2ミラー50がプラズマ発生器12の側方に、有利には45゜に方向付けられて設けられており、その結果開口部29を通った半径方向放射18を、長さ方向軸30に平行であり、且つ一般的には第1ミラー36の方向にあるパス52に向けて反射させる。やはり有利には45°に方向付けられている第3ミラー54が長さ方向軸の側方で、この長さ方向軸についての距離および半径方向は第2ミラーと同じであるように設けられており、その結果第2ミラーからの放射を、プラズマ発生器12と第1ミラー36との間の長さ方向軸30に近い(しかし一致はしていない)中心点58に向かうパス56内の中心線64に反射させる。(この実施例では放射を反射させために平坦なミラーを使用しているが、実質的にミラーと等価である内部反射面を備えた直角プリズムのようなプリズムも反射器として使用される)。
【0018】
第4ミラー60は軸方向放射28に隣接して設けられており、第3ミラー54からのパス56上の半径方向放射を第1ミラー36に向かうパス62内に反射する。中心点58は第4ミラー60上にあるように規定され、また第4ミラー60の前および後ろの半径方向放射の中心線64、66の交点によって決められる。第4ミラー60は直接的に第1ミラー36に達する軸方向放射との実質的なミラー干渉がないように、可能な限り軸方向放射28の開口ビームに接近すべきである。このことを達成するために、第4ミラー60は開口軸方向ビーム28の外側にあるか、または少なくとも約10%よりも多く切り取られることがないようにすべきである。以下に説明される角度を最小とするため、第4ミラー60もまた、これによって著しく加熱されることのないよう、実際的な妥当な形でプラズマ発生器12に接近させるべきである。
【0019】
角度が付けられた線66は、長さ方向軸30と第1ミラー36の交点である軸ポイント68および中心点58によって規定され、この線66は第4ミラー60の干渉のないような最小角度Aとされるべきである。第4ミラー60が軸30に垂直な線64上の第3ミラー54からの放射を受ける場合には第4ミラー60は軸に対しておよそ45゜となるが、軸からのオフセットに関して補正される実際的な角度にされる。最も有利には、第3ミラー54からの放射が第4ミラーに達するために長さ方向軸30を横断し、スリットへの放射の軸方向パスおよび半径方向パスの全ての光学軸が、共通平面(図面の平面)に存在する。しかしながら、本発明のより広い特色においては、これらパスはこれからいくらか偏っており、45゜のミラー方向は限界的ではない。しかも、他の中間的な屈折ミラーも必要によって使用することができ、例えば放射が前述のミラーの内の1つから、そのような別のミラーを介して次のミラーに渡されることもあり得る。
【0020】
二重の選択を達成するために、第1ミラー36は例えば必要に応じて操作者入力によってコンピュータ32の制御の基で、2つの方向のいずれかにモータ44によってその軸46上で回転させられる。(示されているようなミラーの位置である)第1方向においては、ミラーはプラズマ22からの軸方向放射30を検出器装置14内に反射し、そして(破線で示される)第2の方向70においては、第4ミラー60からのその中心線66上の半径方向放射が検出器装置内に反射される。第1ミラーに関する同じ取り付けおよび制御が、(図1の)二重選択なしの整列装置をすでに持っているスペクトロメータに関しても有利には利用でき、選択に関する2つの方向付けは整列に関して微細に調整される。
【0021】
軸30からの第4ミラーの角度Aは実質的に可能な限り小さく、望ましくは約1゜〜10゜の間、有利には約2゜〜5゜の間であるべきであり、それによって光学パス差異および光学収差を最小とし、第1ミラーを整列させるために設けられるものとして、小さなモータ駆動範囲を利用することができる。例えば第4ミラーの中心点への線に関する3.3゜の角度は実際的であり、単に1.65゜のミラー切り替え角度B(角度Aの半分)を提供する。このことは既に、プラズマ発生器と第1ミラーとの間の30cmの間隔、発生器と第4ミラーとの間の8cm、および第4ミラーにおける1cmの軸方向放射ビーム幅でもって容易に達成される。
【0022】
他の寸法の例は、凹状の第1ミラー36と凹状のミラー38との間が38cmであり、ミラー38と開口部40との間の距離(中心線の距離)が10cmである。第2ミラー50および第3ミラー54は、有利には長さ方向軸から8cmの位置に設けられ、プラズマ発生器管23は2cmの直径を有している。前述の場所寸法に関しては、放出ポイント42を開口部40に焦点合わせするために垂直面および水平面(水平は図面の平面)におけるそれぞれの凹状の環状面半径は、ミラー36に関して35.23cmおよび56.88cm、およびミラー38に関して18.14cmおよび39.00cmである。
【0023】
軸方向放射は、プラズマ内の前もって決められた放出ポイント42からの軸に沿って入り口開口部(スリット)40へと伸びる第1光学パス長を有している。半径方向放射は、同じ放出ポイント42から中間ミラーを介して開口部までの第2光学パス長を有している。ここでは、第2光学パス長は第1光学パス長よりも長い。ミラー36、38(または代わりのレンズ)は、軸方向放射または半径方向放射のいずれかをスリットに焦点合わせするための共通装置を構成している。軸方向放射および半径方向放射の光学パス長の間の差異は、放出ポイントおよび開口部が軸方向放射および半径方向放射の両方に関して共役焦点となるよう、検出器装置31の入り口スリット40上にいずれかのパスによってプラズマ内の放出ポイント42の焦点合わせが提供されるよう補償されるべきである。このことは有利には僅かに凸状である第4ミラーを用いることによって達成される。このミラーは球面的に凸状であるが、より正確には、必要とされる焦点パス長を与えるためにセットされた垂直面における焦点長によって、2倍の平方根として計算される(図面の)水平面においてより長い焦点長を持つ環状面を有している。前述の場所寸法に関しては、凸状の第4ミラー60に関する曲面の環状半径は152.9mmおよび419.7mmである。他の凸状のミラーの1つを作るか、または第2トレインに凸状のレンズを挿入するかのような、補償のための他の装置もまた用いられる。その代わりに、プラズマ22と第1ミラーとの間に凹状のレンズを使用すると、軸方向放射焦点長は短くなる。
【0024】
第1方向または第2方向を選択するための装置を持つのに加えて、第1ミラーは軸46上でその第1方向を微細に調整するための回転よりもさらに大きく回転することが望ましく、そのようにして軸方向放射を開口40に整列させ、その結果選択された放出ポイントが軸30上に(または選択的に近接して)設けられるようにする。これは、(図1の)一般的な計器に関するのと同じ調節の型式である。同様に、第2方向もまた、半径方向放射に関する放射の放出ポイントの軸に沿って、範囲74から位置を選択するために微細な調節を可能とすることが必要であり、この選択された放出ポイントはサンプル材料が理想的に原子化されて励起されている場所である。これらの調節は、検出器信号を最大とさせるフィードバックを持つプログラムまたは操作者入力のいずれかによって、コンピュータ32の制御の基で行われることが望ましいモータ44によって実行される。しかし、マイクロメータノブなどによる手動調節にも変更できる。
【0025】
ミラーハウジング76には、半径方向放射の余分なパス長内における酸素による放射のいかなる吸収も最小となるよう窒素または他の不活性ガスを含むために、放射用の入り口個所において、溶解された水晶などの窓80が設けられている。出口開口部81においてハウジングは、検出器装置31に導きまたこれを形成する(ミラー36、38を含む)他の全ての光学コンポーネントを含む1つのハウジング(または複数のハウジング)82にハーメチックシール83によって接続されている。これらのハウジングは窒素またはアルゴンのようなガスで満たされているが、放射の吸収を避けるために酸素では満たされていない。ガスのための小さな通気出口が入り口開口部80に設けられる。通常の場合、プラズマガスからハウジングへの熱は、プラズマコイル20の末端から約2〜3cmに、軸30に垂直な窒素ガスの十字ファンが設けられる(示されていない、図面の平面の上に設けられる)平坦なノズルによってブロックされる。
【0026】
図2を基にして説明された装置が中間光学装置の有利な実施例を表すとはいっても、検出器装置への軸方向放射または半径方向放射のいずれかを選択的に通過させるために他の装置を備えることもできる。例えば、図2に示された全てのミラーに関して、第1ミラー36は固定され(または整列のためだけに可動する)、第4ミラー60は軸方向放射のパスの中および外(この場合角度Aはゼロ)にミラーを移動させる台上に設けることもできる。別の実施例としては、第3ミラーおよび第4ミラーが除去され、第2ミラーが軸に関して大きな角度になるとはいえ、半径方向放射を直接的に第1ミラーに反射するような角度にされる。さらに別の変更においては、第3および第4ミラーが除去され、第2ミラーが長さ方向軸に平行に半径方向放射を反射するよう45゜に保たれ、第1ミラーが放射パス間を選択するように光学スイッチによって置換される。しかしながらこれらの実施例または他の変更実施例のいずれにおいても、プラズマ発生器は固定されたままであり、光学装置はモードを選択するために用いられる。
【0027】
(図3の)さらに別の変更された装置では、第1ミラーへの軸方向放射のパスと半径方向放射のパスとが逆になっている。そのような特色は、図2において示されている装置からICP12が90゜回転させられており、その結果第1ミラー36は半径方向放射の線形パスライン19上で直接的に半径方向放射18を受け取り、軸方向放射28は反射器装置を介する第1ミラーへの角度で通過する。望ましい実施例においては、反射器装置は再び第2ミラー50、第3ミラー54および第4ミラー60で形成されている。ミラー50、54は、半径方向放射の線形パスラインから等距離にあることが望ましく、また第4ミラー60は半径方向放射18のちょうど外側にあるように放射方向の線形パスライン19からオフセットされていることが望ましい。図3の装置の他のコンポーネントおよび機能は図2における装置と同様であるので同じ参照番号が付されている。
【0028】
こうしてより一般的に言えば、軸方向放射および半径方向放射のいずれか一方が線形パスライン上で1次放射として前もって決められ、このパスラインは長さ方向軸のパスまたは半径方向放射のパスである。他方の放射(半径方向放射または軸方向放射)は2次放射として前もって決められる。第1ミラーはパスラインに沿った1次放射を直接的に受け取る。反射器装置は可能な限り低い角度であることが望ましいパスラインへの角度において第1ミラーに2次放射を向ける。図2の特色においては、軸方向放射28が1次放射であり、半径方向放射18が2次放射である。図3の特色においては、半径方向放射18が1次放射であり、軸方向放射28が2次放射である。いずれの特色に関しても、有利な実施例においては、第2ミラー50および第3ミラー54はパスラインから等距離にあり、第4ミラー60はわずかな角度だけパスラインからオフセットされている。
【0029】
上記においては本発明を特定の実施例を参照しながら詳細に説明したが、本発明の精神および特許請求の範囲に含まれる種々の変更と変化が当業技術者にとっては明らかとなるであろう。したがって本発明は特許請求の範囲およびこれと等価のものによってのみ制限されることを意図している。
【0030】
【発明の効果】
ICPからの半径方向放射または軸方向放射のいずれかを選択することができる、改善された原子放出スペクトロメータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 誘導結合プラズマ発生器の部分的な長さ方向断面図、および光放射を検出するための装置および発生器から装置へ放射を通過させるための光学装置の概略図を含む、一般的な原子放出スペクトロメータの図。
【図2】 誘導結合プラズマ発生器の部分的な長さ方向断面図、および光放射を検出するための装置および検出器から装置へ放射を通過させるための光学装置の概略図を含む、本発明による原子放出スペクトロメータの図。
【図3】 プラズマ発生器に関して異なる方向を持つ、図2の装置と類似する原子放出スペクトロメータの別の実施例の図。
【符号の説明】
10 原子放出スペクトロメータ、 12 プラズマ発生器、 14 検出器装置、 16 光学装置、 18 半径方向放射、 19 線形パスライン、 20 スパイラルコイル、 22 プラズマ、 23 管、 24 インジェクタ、 26 サンプル材料、 28 軸方向放射、 29 開口部、 30 長さ方向軸、 31 検出器装置、 32 コンピュータ、 33 階段格子装置、 34 モニタ、 36 ミラー、 37 検出器、 38 凹状のミラー、 39 放射、 40 入り口開口部、 42 放出ポイント、 44 ステッパモータ、 46 心棒、 48 光学装置、 50 第2ミラー、 52 パス、 54 第3ミラー、 56 パス、 58 中心点、 60 第4ミラー、 62 パス、 64 中心線、 66 中心線、 68 軸ポイント、 70 第2の方向、 74 範囲、 76 ミラーハウジング、 80 窓、 81 出口開口部、 82 ハウジング、 83 ハーメチックシール

Claims (12)

  1. 光放射を発生させ且つ長さ方向軸を有する誘導結合型のプラズマ発生器と、スペクトル波長に関連して放射を検出するための検出器装置と、前記検出器装置に前記プラズマ発生器から放出された前記放射を向けさせるよう前記プラズマ発生器および前記検出器装置と共動するように配置された光学装置とを含む、原子放出スペクトロメータにおいて、
    前記放射は、前記長さ方向軸に沿って前記プラズマ発生器から放出された軸方向放射と、前記長さ方向軸に全体的に垂直にプラズマ発生器から放出された半径方向放射とを含み
    前記光学装置は、前記検出器装置に軸方向放射または半径方向放射のいずれかを選択的に向けさせるための光学的な選択装置を含むことを特徴とする、原子放出スペクトロメータ。
  2. 前記軸方向放射と前記半径方向放射の一方が線形パスラインを持つ1次放射として前もって選択され、他方が2次放射として前もって選択され、前記選択装置は、前記1次放射を直接的に受け取るよう前記線形パスライン上においてプラズマ発生器から空間的に隔てられた回転可能な第1反射器と、前記2次放射を受け取り、且つ該2次放射を前記1次放射が前記第1反射器に向けられている角度とは異なる角度において前記第1反射器に向けさせるために設けられた反射器装置と、第1方向または第2方向に前記第1反射器を回転させるための回転装置とを含み、前記第1方向は前記1次放射を前記検出器装置内に反射させ、前記第2方向は前記2次放射を前記検出器装置内に反射させる、請求項第1項記載のスペクトロメータ。
  3. 前記反射器装置は前記1次放射に隣接して該1次放射を妨害しないよう設けられている、請求項第2項記載のスペクトロメータ。
  4. 前記反射器装置は、前記第1反射器に向かう前記線形パスラインに平行な方向で前記プラズマ発生器からの前記2次放射を反射させるために前記線形パスラインの側方に設けられた第2反射器と、前記プラズマ発生器と前記第1反射器との間の前記線形パスラインに近い中心点に向けて前記第2反射器からの放射を反射させるようパスラインの側方に設けられた第3反射器と、前記第1反射器への前記第3反射器からの前記2次放射を反射させるために、前記1次放射を妨害しないよう該1次放射に隣接した前記中心点に設けられた第4反射器とを含む、請求項第3項記載のスペクトロメータ。
  5. 前記第2反射器および前記第3反射器はそれぞれ平坦であり、前記線形パスラインに対して45゜の角度で向けられている、請求項第4項記載のスペクトロメータ。
  6. 前記第1反射器は前記長さ方向軸上において前記プラズマ発生器から空間的に隔てられており、前記軸方向放射は前記1次放射として前もって決められており、前記半径方向放射は前記2次放射として前もって決められている、請求項第4項記載のスペクトロメータ。
  7. 前記検出器装置は、前記第1反射器からの放射を受け取る入り口開口部を有し、前記1次放射のための第1光学パス長が、前記入り口開口部への前記プラズマ発生器による放射の選択された放出ポイントから規定され、前記2次放射のための第2光学パス長が、前記入り口開口部への前もって決められた放出ポイントから規定され、前記第2光学パス長は前記第1光学パス長よりも長く
    前記光学装置は、前記放出ポイントからの前記選択装置によって向けられた前記1次放射を前記入り口開口部に焦点合わせし、前記放出ポイントからの選択装置によって向けられた前記2次放射を前記入り口開口部に焦点合わせするための共通焦点合わせ装置を含み、前記光学装置はさらに前記第1パス長よりも長い前記第2パス長に関する補償のために焦点合わせするよう設けられ、前記放出ポイントおよび前記入り口開口部が前記軸方向放射および前記半径方向放射に関する共役焦点となるような補償装置を含む、請求項第4項記載のスペクトロメータ。
  8. 前記補償装置は凸状の第4反射器を含む、請求項第7項記載のスペクトロメータ。
  9. 前記共通焦点合わせ装置が凹状の第1反射器を含み、さらに該第1ミラーと前記開口との間に光学的に設けられた別の凹状の反射器または凸状のミラーを含む、請求項第7項記載のスペクトロメータ。
  10. 前記線形パスラインは軸ポイントにおいて前記第1反射器と交差し、前記中心点は前記第4ミラーによって反射される前記2次放射について第4反射器の中心にあり、前記軸ポイントと前記中心点との間に延びる線と、前記線形パスラインとがなす角度は約1゜から10゜の間にある、請求項第4項記載のスペクトロメータ。
  11. 前記角度は約2゜から5゜の間にある、請求項第10項記載のスペクトロメータ
  12. 前記検出器装置は、前記第1反射器からの放射を受け取る入り口開口部と、前記回転装置は前記第1ミラーが前記軸方向放射を前記入り口開口部内に反射させるような方向を有する場合に前記軸方向放射を前記入り口開口部内に整列させるよう前記第1ミラーを調節するための第1装置と、前記第1ミラーが前記半径方向放射を前記入り口開口部内反射させるための方向を有する場合に前記半径方向放射に関する放射の放出ポイントの軸に沿って位置を選択するよう前記第1ミラーを調節するための第2装置とを含む、請求項第4項記載のスペクトロメータ。
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