JP3733108B2 - ワークロールのオンライン研削装置、ワークロールのオンライン研削方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークロールのオンライン研削装置、ワークロールのオンライン研削方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、鉄鋼業の分野では、圧延機に配設されたワークロールを上記圧延機に組み込んだまま研削するオンライン研削が行われている。
このようなオンライン研削では、上記ワークロールに回転砥石を押し当てながら横行させて上記ワークロールを研削するようにしている。
【0003】
ところが、上記ワークロールはハウジングに収められているため、上述のようにしてオンライン研削を行った場合、上記ワークロールの両端部付近を研削することができず、上記ワークロールの両端部付近がいつまで経っても研削されないままになってしまうという問題があった。
【0004】
このような問題に対する従来の技術として、上記ワークロールの両端部付近を予めテーパー状に研削してから上記圧延機に取り付けてオンライン研削を行うようにする従来技術がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
また、上記特許文献1には、上記ワークロールを軸方向に移動させ、上記ワークロールの両端部付近が研削可能範囲に入るようにしてオンライン研削する技術が記載されている。
【0006】
さらに、上記特許文献1には、上記ワークロール表面の粗さを測定し、上記測定した粗さと基準の粗さ曲線とを比較して基準の粗さから外れる領域をオンライン研削するようにする技術が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−205311号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術では、以下のような問題点があった。
まず、上記予め研削した領域と、上記オンライン研削した領域とが、圧延を行うにつれて平坦化してしまう。したがって、このような場合には、上記ワークロールを取り外して新たなワークロールに組替えなければならなかった。
このように、従来は、上記予め研削したワークロールの両端部付近の研削量によって、上記ワークロールの組替間隔が決まってしまい、上記ワークロールの組替間隔を長くすることが困難であるという問題点があった。
【0009】
また、従来は、上記ワークロール表面が基準値よりも粗い場合に研削を行うようにしているので、上下のワークロールが接触するのを確実に防止するように上記基準値を設定しなければならなかった。したがって、余裕を見て上記基準値を設定しなければならず、研削しなくても大きな問題が生じない場合にも研削を行ってしまい、上記ワークロールを過研削してしまう虞があった。
【0010】
このように、従来は、上記ワークロールを効率的に研削することができず、上記ワークロールの寿命が短くなってしまうという問題点があった。したがって、従来は、ワークロールを過研削にしてしまう点においても、上記ワークロールの組替間隔を長くすることが困難であるという問題点があった。
【0011】
本発明は、上述の問題点にかんがみてなされたものであり、帯状鋼板を圧延するワークロールを効率的に研削して上記ワークロールの組替間隔を可及的に長くすることができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のワークロールのオンライン研削装置は、所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削装置であって、上記ワークロールをオンラインで研削するためのワークロール研削装置と、上記ワークロールの所定領域を上記ワークロール研削装置により研削させるようにする研削制御手段とを有し、上記研削制御手段は、上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている相手のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールの所定領域を上記ワークロール研削装置により研削させるようにすることを特徴としている。
【0013】
本発明のワークロールのオンライン研削方法は、所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削方法であって、上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている相手のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールの所定領域を研削するようにしたことを特徴としている。
【0014】
本発明のコンピュータプログラムは、所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている他方のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールをオンラインで研削するためのワークロール研削装置により上記ワークロールの所定領域を研削させるようにすることをコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0015】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明のワークロールのオンライン研削装置、ワークロールのオンライン研削方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の熱間圧延設備の概略構成の一例を示した図である。
図1において、熱間圧延設備1は、加熱炉2と、粗圧延機3と、仕上げ圧延機4と、ランアウトテーブル5と、ストリップシャー6と、コイル巻き取り装置7と、搬送ローラー速度制御装置8と、研削制御手段として配設される研削制御装置9とを有している。
【0018】
加熱炉2は、図示していない圧延鋼板製造ラインから搬送されたスラブ10を所定の温度に加熱するためのものである。
粗圧延機3は、加熱炉2により加熱され、熱間圧延ラインに供給されたスラブ10を粗圧延し、シートバー11を形成するためのものである。
【0019】
仕上げ圧延機4は、例えば7台の圧延スタンドF1〜F7によりシートバー11を連続的に仕上げ圧延し、ストリップ12を形成するためのものである。このように、本実施の形態では、シートバー11が帯状鋼板に相当する。
【0020】
なお、圧延スタンドF1、F2は、シートバー11を仕上げ圧延するためのワークロールWR1〜WR4と、上記ワークロールWR1〜WR4を支持するバックアップロールBR1〜BR4とを有する4段圧延機である。
【0021】
また、圧延スタンドF3〜F7は、ワークロールWR5〜WR14と、バックアップロールBR5〜BR14と、上記ワークロールWR5〜WR14とバックアップロールBR5〜BR14との間に配設される中間ロールIMR1〜IMR10とを有する6段圧延機である。
【0022】
ここで、図2と図3を参照しながら、圧延スタンドF1〜F7に配設されているワークロールWR1〜WR14の具体的な構成について説明する。
図2は、ワークロールWR1〜WR14における構成の一例を示した図である。また、図3は、ワークロールWR1〜WR14が軸方向に移動する様子の一例を示した図である。
【0023】
図2に示すように、ワークロールWR1〜WR14は、ハウジング21に取り付けられている。具体的に説明すると、ハウジング21内に配設されているロールチョック22に、ワークロールWR1〜WR14の軸部23を取り付けることにより、ワークロールWR1〜WR14を、ハウジング21に取り付けるようにしている。
【0024】
そして、このようにしてハウジング21に取り付けられたワークロールWR1〜WR14は、図3に示すようにして、軸方向に移動させられるように構成されている。
【0025】
また、図2に示すように、各ワークロールWR1〜WR14の側方には、それぞれワークロールWR1〜WR14を研削するための操作側研削機構24と、駆動側研削機構25とが配設されている。
【0026】
これらの操作側研削機構24と駆動側研削機構25は、それぞれ先端に円盤砥石24a、25aを有しており、ハウジング21に取り付けられた架台フレーム26により支持されている。このように、本実施の形態では、各圧延スタンドF1〜F7の側方に、ワークロール研削装置として2つの研削機構を配設するようにしている。
【0027】
そして、後述する研削制御装置9の制御により、所定の速度に回転させた円盤砥石24a、25aをワークロールWR1〜WR14に押し付けながら架台フレーム26に沿って移動させて、ワークロールWR1〜WR14を研削するようにしている(図4(a)、図4(b)を参照)。
【0028】
また、ワークロールWR1〜WR14の側方には、操作側ロール位置検出センサ27と、駆動側ロール位置検出センサ28も配設されている。
これらの操作側ロール位置検出センサ27と駆動側ロール位置検出センサ28は、ワークロールWR1〜WR14の位置を検出するためのものである。これにより、ワークロールWR1〜WR14が軸方向へどの程度まで移動しているのかを監視することが可能になる。
【0029】
図1に説明を戻し、ランアウトテーブル5は、仕上げ圧延機4により仕上げ圧延されたストリップ12を冷却するためのものである。
コイル巻き取り装置7は、一般にコイラーと称されるものであり、ランアウトテーブル5により冷却されたストリップ12を巻き取るためのものである。なお、本実施の形態では、2台のコイル巻き取り装置7a、7bによってストリップ12を交互に巻き取るようにしている。
【0030】
ストリップシャー6は、コイル巻き取り装置7に所定の長さのストリップ12が巻き取られたときに、ストリップ12を切断するためのものである。
【0031】
速度制御装置8は、熱間圧延ラインに配設されている複数個の搬送ローラーの回転速度などを調節して、スラブ10、シートバー11及びストリップ12の搬送速度を制御するためのものである。
【0032】
研削制御装置9は、操作側研削機構24と駆動側研削機構25とによるワークロールWR1〜WR14の研削動作を制御するためのものである。
図1に示すように、研削制御装置9は、接触圧力演算手段13と、研削要否判定手段14と、圧延間隔調整手段15と、研削シフト量設定手段16と、研削指示手段17と、圧延シフト量設定手段18とを有している。
【0033】
接触圧力演算手段13は、ワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域を算出し、上記算出した非磨耗領域における接触圧力を演算する機能を有している。
ここで、非磨耗領域とは、仕上げ圧延中のストリップが通板されない領域であり、具体的には、ワークロールWR1〜WR14の圧延面における端部である(例えば、図6の領域A)。
【0034】
また、接触圧力とは、ワークロールWR1〜WR14が、互いに対向して配設されている相手のワークロールWR1〜WR14と接触したときに受ける圧力である。
【0035】
接触圧力演算手段13の具体的な処理について説明すると、まず、ワークロールWR1〜WR14に関するロール情報と、被圧延材(シートバー11)に関する被圧延材情報とを入力する。そして、上記入力した情報に基づいて、ワークロールWR1〜WR14の磨耗量を予測し、上記予測した磨耗量に基づいて、上記非磨耗領域の大きさ(非磨耗領域の長さ、幅、及び深さ)を算出する。
【0036】
ここで、上記ロール情報とは、ワークロールWR1〜WR14の磨耗量、膨張量、及び位置などの情報であり、過去の圧延実績から得られる情報である。また、上記被圧延材情報とは、シートバー11の厚さ、幅、長さ及び温度などの情報である。
【0037】
そして、接触圧力演算手段13は、上記算出した非磨耗領域の大きさと、仕上げ圧延時に上記非磨耗領域にかかると想定される荷重とをパラメータとして、互いに対向して配設されているワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域同士が接触したときに生じる接触圧力を演算する。
【0038】
なお、本実施の形態では、上記非磨耗領域の大きさを以下のようにして求めている。
まず、図5の特性図50に示すように、ワークロールWR1〜WR14の過去の圧延実績から回帰分析を行って、磨耗係数aを算出する。そして、上記算出した磨耗係数aを用いてロールバレル方向(ワークロールWR1〜WR4の軸方向)における磨耗量(磨耗量/ワークロールの半径)を算出する。
【0039】
図6は、このようにして算出したロールバレル方向における磨耗量の計算値と実測値とを比較して示した特性図である。
図6の特性図60から、磨耗量の計算値と実測値とは非常によく一致していることが分かる。
【0040】
したがって、本実施の形態では、上記のようにしてワークロールWR1〜WR14の磨耗量を予測し、上記予測した磨耗量に基づいて、上記非磨耗領域の大きさを求めるようにしている。
【0041】
図1に説明を戻し、研削要否判定手段14は、接触圧力演算手段13により演算された接触圧力が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定することで、上記非磨耗領域の研削が必要であるか否かを判定する機能を有している。
【0042】
すなわち、本実施の形態では、接触圧力が上記所定の閾値よりも大きいと判定された非磨耗領域について研削を行うようにし、それ以外の場合には、大きな問題が生じないとして研削を行わないようにする。
【0043】
圧延間隔調整手段15は、研削要否判定手段14により研削が必要であると判定された場合に、上記研削が必要な非磨耗領域を研削するのに要する時間を算出する(以下の説明ではこの時間を研削時間と称する)。
【0044】
この研削時間は、研削を行うワークロールWR1〜WR14の回転数、円盤砥石24a、25aの回転数、円盤砥石24a、25aのワークロールWR1〜WR14への押付力、及び研削機構24、25の横行速度に基づいて算出される。
【0045】
そして、次に仕上げ圧延されるシートバー11が、上記研削時間以上の所定の時間だけ遅れて仕上げ圧延機4に搬送されるようにするための操業遅延信号ODSを、加熱炉2と粗圧延機3と速度制御装置8に出力する。これにより、操業遅延信号ODSに従った所定の時間が経過するまでは、次に仕上げ圧延されるシートバー11が仕上げ圧延機4に搬送されないようになる。
【0046】
また、圧延間隔調整手段15は、次に仕上げ圧延されるシートバー11の現在位置を監視し、例えば、ワークロールWR1〜WR14の研削を開始しようとしている時に、次に仕上げ圧延されるシートバー11が、仕上げ圧延機4の直前に搬送されている場合には、研削するための処理を中止するようにする機能も有している。
【0047】
すなわち、次に仕上げ圧延するシートバー11が仕上げ圧延機4の直前に搬送されており、上述した制御を行っても仕上げ圧延機4に搬送されないようにすることができない場合には、研削するための処理を中止するようにする。
【0048】
なお、上記において、次に仕上げ圧延されるシートバー11が、仕上げ圧延機4の直前に搬送されているか否かについての判断は、例えば、仕上げ圧延機4の手前の所定位置に配設されているセンサ19による検出結果に基づいて行うようにすればよい。
【0049】
研削シフト量設定手段16は、研削要否判定手段14により研削が必要であると判定された非磨耗領域を、研削機構24、25により研削することができる位置に移動させるためのロールシフト信号RS1を、該当するワークロールWR1〜WR14に出力する。これにより、ロールシフト信号RS1に従った位置にワークロールWR1〜WR14が移動する。
【0050】
研削指示手段17は、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域を研削するための研削指示信号GSを研削機構24、25に出力する。
これにより、所定の速度に回転した円盤砥石24a、25aが、ワークロールWR1〜WR14に押付られながら、架台フレーム26に沿って移動し、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域が研削される。このとき、研削機構24、25とハウジング21とが干渉しないようにして、上記非磨耗領域を研削するようにするということは言うまでもない。
【0051】
圧延シフト量設定手段18は、例えば、研削指示手段17により研削指示信号GSが出力されてから、圧延間隔調整手段15により算出された研削時間が経過し、なお且つ研削機構24、25の動作が終了したことを確認した後に、次に仕上げ圧延されるシートバー11を適切に仕上げ圧延できる位置にワークロールWR1〜WR14を移動させるためのロールシフト信号RS2を、研削が終了したワークロールWR1〜WR14に出力する。これにより、ロールシフト信号RS2に従った位置にワークロールWR1〜WR14が移動し、次に搬送されるシートバー11を仕上げ圧延するための準備が完了する。
【0052】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、研削制御装置9の具体的な動作について説明する。
【0053】
まず、最初のステップS1において、接触圧力演算手段13は、上記ロール情報と、上記被圧延材情報とが入力されるまで待機し、入力されるとステップS2に進む。
そして、ステップS2において、演算圧力演算手段13は、ステップS1で入力された情報に基づいて、ワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域の大きさを算出するとともに、上記算出した非磨耗領域における接触圧力を演算する。
【0054】
次に、ステップS3において、研削要否判定手段14は、ステップS2で演算された接触圧力が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、接触圧力が所定の閾値以下であると判定し、上記非磨耗領域の研削が不要であると判定した場合には、研削するための処理を中止する。一方、接触圧力が所定の閾値よりも大きいと判定し、上記非磨耗領域の研削が必要であると判定した場合には、ステップS4に進む。
【0055】
そして、ステップS4において、圧延間隔調整手段15は、ステップS3で研削が必要であると判定された非磨耗領域の研削時間を算出する。なお、この研削時間を算出する際の具体的な処理については後述する。
【0056】
次に、ステップS5において、圧延間隔調整手段15は、次に仕上げ圧延されるシートバー11の現在位置に基づいて、次に仕上げ圧延されるシートバー11が、上記非磨耗領域を研削している間に仕上げ圧延機4に搬送されるか否かを判定する。
【0057】
この判定の結果、次に仕上げ圧延されるシートバー11が仕上げ圧延機4に搬送されてしまう場合には、研削するための処理を中止する。一方、次に仕上げ圧延されるシートバー11が仕上げ圧延機4に搬送されない場合には、ステップS6に進む。
【0058】
そして、ステップS6において、圧延間隔調整手段15は、操業遅延信号ODSを加熱炉2と粗圧延機3と速度制御装置8に出力し、操業遅延信号ODSに従った時間が経過するまでは、次に仕上げ圧延されるシートバー11が仕上げ圧延機4に搬送されないようにする。これにより、例えば、スラブ10及びシートバー11の搬送速度を現在値よりも上昇させて操業してしまうことなどが防止される。
【0059】
次に、ステップS7において、研削シフト量設定手段16は、ロールシフト信号RS1を、研削を行うワークロールWR1〜WR14に出力し、ステップS3で研削が必要であると判定された非磨耗領域が、研削機構24、25により研削できる位置迄ワークロールWR1〜WR14を移動させる。
【0060】
次に、ステップS8において、研削指示手段17は、研削指示信号GSを研削機構24、25に出力し、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域を研削させる。
【0061】
次に、ステップS9において、圧延シフト量設定手段18は、研削が終了するまで待機し、研削が終了すると、ステップS10に進む。なお、この研削が終了したか否かの判断は、上述したように、ステップS8の処理で研削指示信号GSが出力されてから、ステップS4で算出された研削時間が経過し、なお且つ研削機構24、25の動作が終了したことを確認することなどにより行うようにすればよい。
【0062】
そして、ステップS10において、圧延シフト量設定手段18は、ロールシフト信号RS2を、研削が終了したワークロールWR1〜WR14に出力し、次に仕上げ圧延されるシートバー11を適切に仕上げ圧延できる位置にワークロールWR1〜WR14を移動させる。
【0063】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、図7のステップS4における研削時間算出処理について具体的に説明する。
【0064】
まず、最初のステップS21において、研削を行うワークロールWR1〜WR14の回転数を規定値(例えば定格回転数)にして処理を行うように指示する。なお、以下の説明では、この規定値をロール回転数Nと称する。
【0065】
次に、ステップS22において、円盤砥石24a、25aの回転数を最大値(例えば定格回転数)にして処理を行うように指示する。なお、以下の説明ではこの最大値を砥石回転数Mと称する。
【0066】
次に、ステップS23において、研削機構24、25aの横行速度を算出する。なお、以下の説明では、この速度を砥石横行速度Uと称する。そして、この砥石横行速度Uは、例えば以下の(1式)により算出される。
【0067】
砥石横行速度U[mm/sec]=MIN(設備制約に基づく横行速度の最大値,横行制約に基づく横行速度の最大値)・・・(1式)
すなわち、砥石横行速度Uは、設備制約に基づく横行速度の最大値と、横行制約に基づく横行速度の最大値とのうち、何れか小さい方の値となる。
【0068】
なお、上記において、設備制約に基づく横行速度の最大値とは、設備の能力を最大限に活かした場合の研削機構24、25aの横行速度であり、設備の能力により定まる所定の値である。
【0069】
また、横行制約に基づく横行速度の最大値とは、ワークロールWR1〜WR14に疵ができない範囲で可及的に速く研削機構24、25aを横行させた場合の研削機構24、25aの横行速度であり、例えば以下の(2式)により算出される値である。
横行制約に基づく横行速度の最大値[mm/sec]=横行制約に基づく所定の定数×ロール回転数N[rpm]÷60・・・(2式)
【0070】
次に、ステップS24において、上述した図7のステップS3で研削が必要であると判定された非磨耗領域の軸方向における一端を研削開始ポイント(研削ポイント)として処理を行うように指示する。
【0071】
次に、ステップS25において、上記研削開始ポイント(研削ポイント)を研削するときの円盤砥石24a、25aの押付力を算出する。なお、以下の説明では、この押し付け力を砥石押付力Fと称する。そして、この砥石押付力Fは、例えば以下の(3式)により算出される。
【0072】
砥石押付力F[N]=g(ロール回転数N,砥石回転数M,砥石横行速度U,研削深さ)・・・(3式)
すなわち、砥石押付力Fは、ロール回転数Nと、砥石回転数Mと、砥石横行速度Uと、研削深さとをパラメータとする所定の式により算出される。なお、上記研削深さとは、例えば、上述した図7のステップS2において接触圧力演算手段13により算出された非磨耗領域の深さである。
【0073】
次に、ステップS26において、ステップS25で算出した砥石押付力Fが制御範囲内にあるか否かを判定する。この判定の結果、砥石押付力Fが制御範囲内にない場合には、後述するステップS32に進む。一方、砥石押付力Fが制御範囲内にある場合には、ステップS27に進み、上記研削開始ポイント(研削ポイント)に対して行った処理が、研削を良好に行える条件を満足しているか否かを、以下の(4式)を用いて判定する。
【0074】
研削を良好に行える条件=f(ロール回転数N、砥石回転数M、砥石押付力F)・・・(4式)
すなわち、ステップS26では、ロール回転数Nと、砥石回転数Mと、砥石押付力Fとをパラメータとする所定の式により定まる値が所定の閾値よりも大きい場合には、研削を良好に行えないと判定し、後述するステップS32に進む。
【0075】
一方、上記ロール回転数Nと、砥石回転数Mと、砥石押付力Fとをパラメータとする所定の式により定まる値が所定の閾値以下となる場合には、研削を良好に行えると判定し、ステップS28に進む。
【0076】
そして、ステップS28において、上記研削開始ポイント(研削ポイント)から軸方向に1ステップ(所定の距離)ずらした位置を新たな研削ポイントとして処理を行うように指示する。
【0077】
次に、ステップS29において、ステップS28で指示した新たな研削ポイントが研削完了ポイントとなり、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域に対する処理を終えたか否かを判定する。
【0078】
この判定の結果、新たな研削ポイントが研削完了ポイントでない場合には、ステップS25に戻り、ステップS28で指示した新たな研削ポイントに対する処理を実行する。一方、新たな研削ポイントが研削完了ポイントである場合には、ステップS23で算出した砥石横行速度Uで研削すれば研削効率を落とさずに良好な研削を行えると判定し、ステップS30に進む。
【0079】
そして、ステップS30において、ステップS23で算出した砥石横行速度Uで研削を行うように設定する。
次に、ステップS31において、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域の研削時間を以下の(5式)を用いて算出する。
【0080】
研削時間=(研削するワークロールの外周長/砥石横行速度U)+研削機構の搬送時間・・・(5式)
上記(5式)において、研削機構の駆動時間とは、所定の位置で待機している研削機構24、25を、上記研削開始ポイントまで搬送させるのに要する時間と、研削終了後、研削機構24、25を、上記所定の位置まで搬送させるのに要する時間とを含む時間である。
【0081】
上述したように、上記ステップS26において、砥石押付力Fが制御範囲内にないと判定した場合と、上記ステップS27において、研削を良好に行える条件を満足していないと判定した場合には、ステップS32に進む。
【0082】
そして、ステップS32において、現在指示されている砥石回転数Mが所定の下限値よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、現在指示されている砥石回転数Mが所定の下限値よりも大きい場合には、ステップS33に進み、現在指示している砥石回転数Mから所定の回転数を減じて新たな砥石回転数Mを算出する。そして、ステップS24に戻り、上記新たな砥石回転数Mを用いて上述したステップS24以降の処理を再度行う。この場合、ステップS25とステップS27では、このステップS33で算出した新たな砥石回転数Mを用いて演算処理を行うということは言うまでもない。
【0083】
また、ステップS32において、現在指示されている砥石回転数Mが所定の下限値以下であると判定した場合には、ステップS34に進み、現在指示している砥石横行速度Uから所定の速度を減じて新たな砥石横行速度Uを算出する。そして、ステップS24に戻り、上記新たな砥石横行速度Uを用いて上述したステップS24以降の処理を再度行う。この場合、ステップS25と、ステップS30では、このステップS34で算出した新たな砥石横行速度Uを用いて演算処理を行うということは言うまでもない。
【0084】
なお、上述した図7のステップS8の処理で研削機構24、25に出力される研削指示信号GSは、この図8のフローチャートにおける処理で決定した砥石回転数M、砥石横行速度U、及び砥石押付力Fに基づいて生成される。すなわち、研削機構24、25は、この図8のフローチャートにおける処理で決定した砥石回転数M、砥石横行速度U、及び砥石押付力Fで研削を行うようにする。
【0085】
上述した研削制御装置9による制御動作は、図9に示すようなコンピュータシステムを用いることにより実現することができる。
図9は、研削制御装置9に配設されたコンピュータシステムの構成の一例を示したブロック図である。
図9において、コンピュータシステム90は、CPU91と、ROM92と、RAM93と、キーボード(KB)94のキーボードコントローラ(KBC)95と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)96のCRTコントローラ(CRTC)97と、ハードディスク(HD)98及びフレキシブルディスク(FD)99のディスクコントローラ(DKC)100と、ネットワーク101との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)102とが、システムバス103を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0086】
CPU91は、ROM92或いはHD98に記憶されたソフトウェア、或いはFD99より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス93に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU91は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムを、ROM92、或いはHD98、或いはFD99から読み出して実行することで、後述する動作を実現するための制御を行う。
【0087】
RAM93は、CPU91の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。
KBC95は、KB94や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
【0088】
CRTC97は、CRT96の表示を制御する。
DKC100は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施の形態における所定の処理プログラム等を記憶するHD98及びFD99とのアクセスを制御する。
NIC102は、ネットワーク101上の装置或いはシステムと双方向にデータをやりとりする。
【0089】
以上のように本実施の形態では、ワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域が、対向して配設されている相手のワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域と接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きくなったら、研削機構24、25により研削することが可能となる位置に上記非磨耗領域をシフトさせて研削するようにしたので、ワークロールWR1〜WR1に大きな圧力がかかるまでは研削を行わずに操業を続けることが可能になり、ワークロールWR1〜WR14の過研削を防止することが可能になる。したがって、ワークロールWR1〜WR14を効率的に研削することができるようになるとともに、ワークロールWR1〜WR14の組替間隔を可及的に長くすることができるようになる。これにより、ワークロールWR1〜WR14を組替えるまでの圧延トン数を可及的に大きくすることができ、製品ストリップのコストを低減させることができる。
【0090】
また、従来、オンラインでワークロールWR1〜WR14を研削する場合には、圧延作業を行いながらワークロールWR1〜WR14を研削するという方法が一般的に採られていた。このようにすると、被圧延材(シートバー)の形状などの制約により、ワークロールWR1〜WR14を軸方向に自由に移動させて研削することができず、いつまで経ってもワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域を研削することができない虞があった。
【0091】
これに対し、本実施の形態では、ワークロールWR1〜WR14の研削時間を推定し、次に仕上げ圧延するシートバー11が、上記研削時間以上の所定の時間だけ遅れて仕上げ圧延機4に搬送されるようにしたので、圧延作業の合間にワークロールWR1〜WR14を研削することが可能になる。したがって、ワークロールWR1〜WR14を軸方向へ自由に移動させて研削することができるようになる。これにより、ストリップ12を形成するための操業を中断させることなく、ワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域を確実に研削することができる。
【0092】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。上述した第1の実施の形態では、圧延作業の合間に研削を行うようにしたが、本実施の形態では、圧延作業中に研削を行うようにしており、本実施の形態と上述した第1の実施の形態とは、研削制御装置における制御動作の一部が異なるだけである。したがって、第1の実施の形態と同一部分については、図1〜図9に付した符号と同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0093】
本実施の形態の研削制御装置も図1に示した第1の実施の形態の研削制御装置9と同様に、接触圧力演算手段13と、研削要否判定手段と、研削シフト量設定手段と、研削指示手段17と、圧延シフト量設定手段とを有している。ただし、本実施の形態の研削制御装置は、第1の実施の形態の研削制御装置9が有している圧延間隔調整手段15を有していない。また、研削要否判定手段と、研削シフト量設定手段と、圧延シフト量設定手段で行う処理の内容が、第1の実施の形態の研削制御装置9と異なる。以下、これらの手段で行う処理の内容について説明する。
【0094】
まず、研削要否判定手段は、接触圧力演算手段13により演算された接触圧力が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定することで、上記非磨耗領域の研削が必要であるか否かを判定し、研削が必要であると判定した非磨耗領域の研削時間を算出する。
【0095】
そして、仕上げ圧延中のストリップの仕上げ圧延が終了するまでに研削が完了するか否かを判定し、完了すると判定した場合に研削動作を実行する。なお、この判定は、例えば、上記仕上げ圧延中のストリップの長さと、搬送速度とに基づいて、仕上げ圧延終了時刻を算出し、上記算出した仕上げ圧延終了時刻より前に研削を完了することができるか否かを、上記算出した研削時間に基づいて判定するようにすればよい。
【0096】
また、研削シフト量設定手段は、研削要否判定手段により研削が必要であると判定された上記非磨耗領域が、研削機構24、25で研削できる位置となるようにワークロールWR1〜WR14を移動させても、シートバー11の仕上げ圧延を適切に行えるか否かを判定する。
【0097】
この判定は、例えば、ワークロールWR1〜WR14を移動させてもストリップがワークロールWR1〜WR14の央部付近に通板されるか否かを判定することにより行うようにすればよい。
【0098】
そして、研削シフト量設定手段は、研削が必要であると判定された非磨耗領域が、研削機構24、25で研削できる位置迄となるようにワークロールWR1〜WR14を軸方向に移動させる。
【0099】
なお、このときの研削シフト量設定手段の動作は、上述した第1の実施の形態の研削シフト量設定手段16と同様に、ロールシフト信号RS1を、該当するワークロールWR1〜WR14に出力することにより行うようにすればよい。
【0100】
さらに、圧延シフト量設定手段は、仕上げ圧延が終了したことを確認した後に、次に仕上げ圧延されるシートバー11を適切に仕上げ圧延できる位置にワークロールWR1〜WR14を移動させる。
【0101】
なお、仕上げ圧延が終了したことは、例えば、仕上げ圧延されたストリップ12の後端を仕上げ圧延機4の出側で検出したことにより行うようにすればよい。また、ワークロールWR1〜WR14を移動させるときの動作は、上述した第1の実施の形態の圧延シフト量設定手段18と同様に、ロールシフト信号RS2を、研削が終了したワークロールWR1〜WR14に出力することにより行うようにすればよい。
【0102】
次に、図10のフローチャートを参照しながら、研削制御装置の具体的な動作について説明する。
まず、最初のステップS41では、図7に示したステップS1と同様に、ロール情報と被圧延材情報とが入力されるまで待機し、入力されたらステップS42に進み、図7に示したステップS2と同様にして、ワークロールWR1〜WR14の非磨耗領域における接触圧力を演算する。
【0103】
次に、ステップS43において、研削要否判定手段は、ステップS42で演算された接触圧力が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、接触圧力が所定の閾値以下であり、上記非磨耗領域の研削が不要であると判定した場合には、研削するための処理を終了する。一方、接触圧力が所定の閾値よりも大きく、上記非磨耗領域の研削が必要であると判定した場合には、ステップS44に進む。
【0104】
次に、ステップS44において、研削要否判定手段は、ステップS43で研削が必要であると判定された上記非磨耗領域の研削時間を算出する。なお、この研削時間を算出する際の具体的な処理は、上述した圧延間隔調整手段15が行う処理と同様である(図7のステップS4、図8を参照)。
【0105】
次に、ステップS45において、研削要否判定手段は、現在仕上げ圧延しているストリップの仕上げ圧延が終了するまでに研削を完了することができるか否かを判定する。この判定の結果、研削を完了することができないと判定した場合には、研削するための処理を中止する。一方、研削を完了することができると判定した場合には、ステップS46に進む。
【0106】
そして、ステップS46において、研削シフト量設定手段は、ステップS43で研削が必要であると判定された非磨耗領域が、研削機構24、25で研削できる位置となるようにワークロールWR1〜WR14を移動させても、ストリップの仕上げ圧延を適切に行えるか否かを判定する。
【0107】
この判定の結果、ストリップの仕上げ圧延を適切に行えないと判定した場合には、研削するための処理を中止する。一方、ストリップの仕上げ圧延を適切に行えると判定した場合には、ステップS47に進む。
【0108】
そして、ステップS47において、研削シフト量設定手段は、ステップS43で研削が必要であると判定された非磨耗領域が、研削機構24、25により研削することができる位置となる迄ワークロールWR1〜WR14を移動させる。
【0109】
次に、ステップS48では、図7に示したステップS8と同様に、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域を研削させるべく研削機構24、25を制御する。これにより、上記研削が必要であると判定された非磨耗領域が研削される。
【0110】
次に、ステップS49において、圧延シフト量設定手段は、仕上げ圧延が終了するまで待機し、終了したと判定すると、ステップS50に進み、圧延シフト量設定手段は、次に仕上げ圧延されるシートバー11を適切に仕上げ圧延できる位置にワークロールWR1〜WR14を移動させる。
【0111】
以上のように本実施の形態では、ワークロールWR1〜WR14を研削するために、ワークロールWR1〜WR14を軸方向に移動させてもストリップを適切に仕上げ圧延することができると判断した場合には、仕上げ圧延しながらワークロールWR1〜WR14を研削するようにしたので、このような場合には、仕上げ圧延作業を遅らせることなくワークロールWR1〜WR14を研削することが可能になる。これにより、上述した第1の実施の形態よりも、ストリップ12の生産効率を向上させることができ、コストを低減させることができる。
【0112】
(本発明の他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、上記各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0113】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0114】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれる。
【0115】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれる。
【0116】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するに際し、上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている相手のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きくなったら、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールの所定領域を研削するようにしたので、圧延に支障が生じる直前まで上記ワークロールを研削しないようにすることが可能になる。これにより、上記ワークロールの過研削を可及的に防止することができるようになるとともに、圧延に支障が生じることなく操業を続けるようにすることができるようになる。したがって、上記ワークロールの組替間隔を可及的に長くすることが可能となり、帯状鋼板の生産性を向上させることができるとともにコストを低減させることができる。
【0117】
また、本発明の他の特徴によれば、上記ワークロールの所定領域を研削するのに要する時間を算出し、上記算出した時間以上の間隔を空けて、上記ワークロールに上記帯状鋼鈑を搬送させるようにしたので、上記ワークロールの所定領域を圧延作業の合間に研削することが可能になる。これにより、操業を中断させること無く、上記ワークロールの所定領域を確実に研削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、熱間圧延設備の概略構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示し、ワークロールにおける構成の一例を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示し、ワークロールが軸方向に移動する様子の一例を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示し、ワークロールが研削されるときの様子の一例を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示し、ワークロールの磨耗係数を算出する際に使用する特性を示した図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示し、ロールバレル方向における磨耗量の計算値と実測値とを比較して示した特性図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態を示し、研削制御装置における処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態を示し、研削時間を算出する際の研削制御装置における具体的な処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態を示し、研削制御装置に配設されたコンピュータシステムの構成の一例を示したブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示し、研削制御装置における処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 熱間圧延設備
4 仕上げ圧延機
9 研削制御装置
11 シートバー
12 ストリップ
13 接触圧力演算手段
14 研削要否判定手段
15 圧延間隔調整手段
16 研削シフト量設定手段
17 研削指示手段
18 圧延シフト量設定手段
24 操作側研削機構
25 操作側研削機構
24a、25a 円盤砥石
F1〜F7 圧延スタンド
WR1〜WR14 ワークロール
Claims (10)
- 所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削装置であって、
上記ワークロールをオンラインで研削するためのワークロール研削装置と、
上記ワークロールの所定領域を上記ワークロール研削装置により研削させるようにする研削制御手段とを有し、
上記研削制御手段は、上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている相手のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールの所定領域を上記ワークロール研削装置により研削させるようにすることを特徴とするワークロールのオンライン研削装置。 - 上記研削制御手段は、上記ワークロールの所定領域を研削するのに要する時間を算出し、上記算出した時間以上の間隔を空けて、上記ワークロールに上記帯状鋼鈑を搬送させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のワークロールのオンライン研削装置。
- 上記研削制御手段は、上記ワークロールの磨耗量に基づいて、上記圧力を推定するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のワークロールのオンライン研削装置。
- 上記ワークロールの所定領域は、上記ワークロールの圧延面端部における非磨耗領域であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のワークロールのオンライン研削装置。
- 所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削方法であって、
上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている相手のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールの所定領域を研削するようにしたことを特徴とするワークロールのオンライン研削方法。 - 上記ワークロールの所定領域を研削するのに要する時間を算出し、上記算出した時間以上の間隔を空けて、上記ワークロールに上記帯状鋼鈑を搬送させるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のワークロールのオンライン研削方法。
- 上記ワークロールの磨耗量に基づいて、上記圧力を推定するようにしたことを特徴とする請求項5または6に記載のワークロールのオンライン研削方法。
- 上記ワークロールの所定領域は、上記ワークロールの圧延面端部における非磨耗領域であることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載のワークロールのオンライン研削方法。
- 所定の処理が施されて搬送された帯状鋼板を圧延するためのワークロールをオンラインで研削するワークロールのオンライン研削方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
上記ワークロールの所定領域が、互いに対向して配設されている他方のワークロールと接触したときに受ける圧力を推定し、上記推定した圧力が所定の閾値よりも大きい場合に、上記ワークロールを軸方向に移動させて、上記ワークロールをオンラインで研削するためのワークロール研削装置により上記ワークロールの所定領域を研削させるようにすることをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 上記請求項9に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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