JP3764112B2 - 塗装仕上げ方法及び塗装物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これを焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法及び塗装物品、及び基材上に着色上塗り塗料を塗装し焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法及び塗装物品に関する。さらに詳しく言えば、特に自動車塗装分野において、耐汚染性、汚染除去性、耐候性、耐水性、耐化学性、外観性及び密着性に優れた塗膜を与える塗装仕上げ方法と、その塗装仕上げ方法により塗装された塗装物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現状、自動車ユーザーは新車の美しい外観を維持することを望んでおり、その阻害要因である汚れを除くため、洗剤を使った水洗い、水分の拭き取り、さらに撥水ワックスでの汚れ落としやツヤ出しを行っている。
しかし、この作業は数時間を要するものであり、ユーザーにとってかなりの負担となっている。特に、ワックスは撥水性のものが主であるため、汚れが親水性であれ疎水性であれ降雨時の付着仕事が大きく汚れが落ちないのに加え、汚れを含んだ水滴が乾燥すると点状の見苦しい汚れとなり、ユーザーの折角のメンテナンスも1日で無駄になる場合もある。すなわち、ユーザーはこのメンテナンスの負担を低減させる商品を望んでいる。また、近年の環境保護意識の高まりから、洗剤や石油系ワックスの河川流出による水質汚染も懸念されており、欧州においては自宅での洗車が禁止されている国もある。
このような背景から、降雨で汚れを落とすことで、ユーザーの洗車頻度を少なくしたり、汚れても洗剤を使わず汚れ落としができるような塗装や後処理剤の研究がなされている。そのためには、水中での汚れの付着仕事を小さくする、すなわち塗膜の表面エネルギーを大きく、親水性にする方向が良いことが提案されている(塗装工学 Vol.31 No.7 260〜320頁 1996年)。塗膜を親水化する具体的な方法としては、例えば、国際公開公報WO94/06870号には特定の有機塗料組成物に特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合してなる塗料組成物が開示されており、酸処理後の水の接触角が70度以下の塗膜が得られるとされている。また、国際公開公報WO97/23572号には基材表面に光触媒性コーティングを塗布することによって、高度な親水性を付与できることが開示されている。
【0003】
しかしながら、国際公開公報WO94/06870号の方法では、塗膜形成後親水化するのに長時間を要し、構造物と違い購入後直ちに機能発現を要求される自動車では、ユーザーの満足は得られない。また、塗膜内部にシリケートが大きな島として存在するため、バインダーとの屈折率差から白味を帯びたり、水に触れると島状シリケートが吸水し、白化現象を起こす傾向があり、高い外観性、耐久性を要求される自動車塗装には致命的である。加えて、酸処理した塗膜の水接触角は実施例で最も低いものが56°と親水化度が十分ではなく、カーボンなど疎水性汚れをスプレー洗車のみで除去させることができる30°以下の接触角をもったメンテナンスイージー塗膜という意味では、はるかに足りないものである。
【0004】
また、国際公開公報WO97/23572号の方法では、光を照射すると塗膜を高度に親水化させることはできるが、ドアなど垂直面は光を十分受けることができず、さらに、夜間やガレージ保管で光照射が断たれると効果が低下もしくは消失することがあるため、効果にムラがあり十分とは言えない。加えて、光触媒反応で生成されるヒドロキシラジカルやスーパーオキサイドイオンは下層の有機塗膜を劣化させるため、長期耐候性を要求する自動車には適しているとは言えない。これは定期的に塗り替えメンテナンスすることで対応することは可能であるが、かえってユーザーのメンテナンスコストが増大しコスト面で望ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、降雨による自己洗浄はもとより、汚れてもスプレー洗車のみで汚れが落ちる機能を有する高度な親水性を塗膜形成直後から発現させ、さらに従来の自動車塗装並の耐候性、耐水性、耐化学性、外観性及び密着性を具備させることが可能な塗装仕上げ方法、及びその方法によって得られた塗装物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の好ましい性質を有する塗装仕上げ方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これを焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法、あるいは基材上に着色上塗り塗料を塗装し焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法によりその目的を達成し得ることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これを焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)一般式(1)
(R1)m−Si−(OR2)4−m (1)
(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)一般式(2)
(R3)n−Si−(OR4)4−n (2)
(式中のR3及びR4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、nは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、基材上に着色上塗り塗料を塗装し焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)一般式(1)
(R1)m−Si−(OR2)4−m (1)
(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)一般式(2)
(R3)n−Si−(OR4)4−n (2)
(式中のR3及びR4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、nは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、上記耐汚染性塗装仕上げ方法において、オーバークリヤーコート塗料が不揮発分比で(A)成分を3〜80質量%、(B)成分を3〜80質量%、(C)成分を0.1〜30質量%の割合で含有することを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
また、本発明は、上記耐汚染性塗装仕上げ方法において、オーバークリヤーコート塗料の(A)成分の変性樹脂の側鎖の少なくともひとつが、一般式(3)
【化2】
(式中のR5およびR6はそれぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、yは1〜10の整数である。)で表される有機基であることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、上記耐汚染性塗装仕上げ方法において、透明プライマーが(a) 水酸基とエポキシ基の両方を有するアクリル樹脂、(b)アミノプラスト樹脂、及び(c)ウレタン樹脂硬化剤を必須成分とし、場合により用いられる(d)内部架橋型樹脂微粒子及び/又は(e)ケトン系溶剤を含有して成ることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
また、本発明は、上記耐汚染性塗装仕上げ方法において、透明プライマーが不揮発分比で(a)成分を40〜80質量%、(b)成分を0〜60質量%、(c)成分を0〜60質量%の割合で含有することを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、上記耐汚染性塗装仕上げ方法により塗装されたことを特徴とする塗装物品を提供するものである。
本発明のさらに他の目的、態様及び利点は、以下の記載から十分にされるであろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の塗装仕上げ方法においてオーバークリヤーコート塗料として用いられる耐汚染性塗料組成物(以下、単に塗料組成物と略すこともある。)の(A)成分の変性樹脂は、塗膜を親水化させるのに必要である(C)成分のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を塗膜中に均一に分散させ、親水性の発現と耐水性の向上の両立を果たすために用いられる。かかる変性樹脂としては、一般式(1)
(R1)m−Si−(OR2)4−m (1)
(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体と、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体と、場合により用いられるその他のラジカル重合性単量体の混合物を有機溶媒中で通常のラジカル共重合することにより得られる。このラジカル重合性単量体混合物はアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物であるので、その中にアクリル系重合性単量体を、少なくとも50質量%以上、好ましくは75質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含有する。
【0013】
一般式(1)で表されるオルガノシリケートの好ましい具体例としては、例えば、テトラヒドロキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、エトキシトリメトキシシラン、プロポキシトリメトキシシラン、ブトキシトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、オルガノシリケートの縮合物としては、前記一般式(1)で表されるオルガノシリケートの1種又は2種以上の分岐状もしくは直鎖状の縮合物であって、重量平均分子量が200〜2000の範囲にあるものが好ましく、300〜1500の範囲内にあるものが特に好ましい。オルガノシリケートの縮合物の市販品としては、MKCシリケートMS51、MS56、MS57、MS56S、MS58B15、ES40、EMS31、BTS(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、メチルシリケート51、エチルシリケート40、エチルシリケート40T、エチルシリケート48、EMS−485(いずれも商品名、コルコート(株)製)、エチルシリケート40、45(いずれも商品名、多摩化学工業(株)製)などが挙げられ、該オルガノシリケートの縮合物の市販品を微量の水存在下でさらに縮合を進めたものも用いることができる。
一般式(1)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物は(A)成分の変性樹脂中1〜70質量%の範囲内で用いられることが望ましく、1.5〜50質量%がより望ましく、2〜40質量%が特に望ましい。該オルガノシリケート及び/又はその縮合物が1質量%未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の耐水性が低下するため好ましくなく、また、70質量%を越える場合は、変性反応の際にゲル化しやすくなるため好ましくない。
【0014】
水酸基を有するラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アリルアルコール、アクリル酸とバーサチック酸グリシジルエステルの付加物、メタクリル酸とバーサチック酸グリシジルエステルの付加物;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、又はメタクリル酸4−ヒドロキシブチルのε−カプロラクトン付加物;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、又はメタクリル酸4−ヒドロキシブチルのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物などが挙げられ、1種又は2種以上の混合物として用いられる。
【0015】
また、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられ、1種又は2種以上の混合物として用いられる。
ここで、水酸基を有するラジカル重合性単量体は、(A)成分の変性樹脂のアクリル樹脂構造部分を構成する全単量体中1〜30質量%の範囲内で用いられることが望ましく、1.5〜15質量%がより望ましく、2〜7質量%が特に望ましい。該ラジカル重合性単量体が1質量%未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の耐水性が低下するため好ましくなく、また、30質量%を越える場合は、変性反応の際にゲル化しやすくなるため好ましくない。
また、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体は、(A)成分の変性樹脂のアクリル樹脂構造部分を構成する全単量体中1〜70質量%の範囲内で用いられることが望ましく、5〜60質量%がより望ましく、10〜50質量%が特に望ましい。該ラジカル重合性単量体が1質量%未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の耐溶剤性が不十分となるため好ましくなく、また、70質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐クラック性が低下するため好ましくない。
【0016】
その他のラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸アルキルエステル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられ、1種又は2種以上の混合物として用いられる。
また、(A)成分の変性樹脂のアクリル樹脂構造部分を構成する単量体としては、一般式(3)で示される有機基を含有するラジカル重合性単量体を用いることもできる。
【0017】
【化3】
【0018】
(式中のR5及びR6はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、yは1〜10の整数である。)
かかるラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸2−メトキシプロピル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エトキシプロピル、アクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシプロピル、メタクリル酸2−エトキシエチル、ブレンマーPME−100、−200、−400、ブレンマーPE−90、−200、−350、ブレンマーPP−1000、−500(いずれも商品名、日本油脂(株)製)などが挙げられ、1種又は2種以上の混合物として得られる。一般式(3)で示される有機基を含有するラジカル重合性単量体は、(C)成分のオルガノシリケート及び/又はその縮合物が少量でも有効に塗膜表面に配向させ目的の親水性を発現させるのに有用であり、(A)成分の変性樹脂のアクリル樹脂構造部分を構成する全単量体に対して0〜40質量%の範囲内で用いられることが望ましく、1〜35質量%がより望ましく、2〜30質量%が特に望ましい。ここで、該ラジカル重合性単量体が40質量%を越える場合は、塗膜の極性が高すぎ平滑性、耐水性が低下するため好ましくない。
【0019】
(A)成分の変性樹脂は、アクリル樹脂構造部分を合成後に一般式(1)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を反応させる方法も考えられるが、この場合オルガノシリケート及び/又はその縮合物が遊離して残り、塗膜中で島状となり、外観性を損ねることがあるため、好ましくない。
また、本発明に用いる耐汚染性塗料組成物において、(A)成分の変性樹脂は(A)〜(C)成分の全不揮発分総量に対して3〜80質量%の範囲内で用いられることが望ましく、10〜75質量%がより望ましく、20〜70質量%が特に望ましい。ここで(A)成分が3質量%未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の耐汚染性が不十分となるため好ましくなく、また、80質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐水性が低下するため好ましくない。
【0020】
本発明の塗装仕上げ方法においてオーバークリヤーコート塗料として用いられる耐汚染性塗料組成物の(B)成分は、(A)成分の変性樹脂と熱硬化反応する化合物であり、カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロック化されたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物(以下、単に硬化剤と略す場合もある)である。かかる硬化剤の具体例において、カルボキシル基を有する化合物としては、例えば、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸などが挙げられる。また、その他のカルボキシル基を有する化合物としては、▲1▼一分子当たり水酸基を1個以上、好ましくは2〜50個有するポリオールとカルボン酸無水物とをハーフエステルさせる、▲2▼一分子当たりイソシアネート基を1個以上、好ましくは2〜50個有するポリイソシアネート化合物とヒドロキシカルボン酸又はアミノ酸とを付加させる、▲3▼カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体を単独重合又は他のラジカル重合性単量体と共重合させる、▲4▼カルボキシル基末端のポリエステル樹脂を合成するなどの方法によって得られる化合物などが挙げられる。また、カルボン酸無水物基を有する化合物としては、例えば、無水コハク酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸などの一分子中にカルボン酸無水物基を1個有する化合物の他に、酸無水物基を有するラジカル重合性単量体、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などと他のラジカル重合性単量体との共重合体が挙げられる。
【0021】
さらに、アルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基を有する化合物としては、上記のカルボキシル基を有する化合物のカルボキシル基をアルキルビニルエーテル化合物でブロックすることによって得られる化合物などが挙げられる。かかるアルキルビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2,3−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−ピランなどが挙げられる。
本発明に用いる耐汚染性塗料組成物において、(B)成分の硬化剤の含有量は、(A)〜(C)成分の全不揮発分総量に対して3〜80質量%が好ましく、5〜70質量%がより好ましく、10〜60質量%が特に好ましい。(B)成分が3質量%未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の耐溶剤性が不十分となるため好ましくなく、また、80質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐クラック性が低下するため好ましくない。
【0022】
本発明の塗装仕上げ方法においてオーバークリヤーコート塗料として用いられる耐汚染性塗料組成物の(C)成分は、塗膜表面に浮上し濃縮層を形成することで、塗膜硬化後に短時間で高度な耐汚染性を発現するために必要であり、一般式(2)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物が用いられる。一般式(2)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の好ましい具体例としては、前記一般式(1)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物と同じものが挙げられる。
本発明に用いる耐汚染性塗料組成物において、(C)成分のオルガノシリケート及び/又はその縮合物の含有量は、(A)〜(C)成分の全不揮発分総量に対して0.1〜30質量%が好ましく、0.2〜25質量%がより好ましく、0.5〜20質量%が特に好ましい。(C)成分が0.1質量%未満の場合、硬化塗膜を形成した飽和水接触角が目的の耐汚染性能を満たすまで低下しないため好ましくなく、また、30質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐水性が低下するため好ましくない。
【0023】
本発明の塗装仕上げ方法においてオーバークリヤーコート塗料として用いられる耐汚染性塗料組成物は、(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有する。該(D)成分の脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩は、主に(C)成分のオルガノシリケート及び/又はその縮合物の加水分解反応を促進するために用いられ、該成分の含有により塗膜形成直後から高度な親水性を得ることができる。かかる脂肪族スルホン酸化合物は、より具体的には炭素数4〜30の範囲内にあるアルキル基を有するものが好ましく、該アルキル基を1又は2以上有するものがより好ましく、1又は2有するものが特に好ましい。1又は2以上のアルキル基の総炭素数は、8〜30が好ましく、10〜24が特に好ましい。なお、アルキル基は、飽和であることが好ましいが、不飽和基を有するものであってもよい。脂肪族スルホン酸化合物の具体例としては、アニオン系脂肪族界面活性剤をイオン交換したものが挙げられる。ここで、イオン交換する方法としては、例えば、イオン交換樹脂を用いる、あるいは塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸を加えて対カチオンを水素原子におきかえる方法などが挙げられる。該アニオン系脂肪族界面活性剤としては、例えば、
【0024】
【化4】
【0025】
(ただし、R7は炭素数8〜30のアルキル基、R8は炭素数4〜12のアルキル基、R9は炭素数13〜30のアルキル基を示す。)などが挙げられる。
上記の方法で得られた脂肪族スルホン酸化合物はそのまま用いても良いし、アミン塩の形態で用いても良い。アミン塩としては、上記の方法で得られた脂肪族スルホン酸化合物をアミンで中和した塩が挙げられる。脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩の具体例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、アニリン、ジメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルラウリルアミンなどが挙げられる。
ここで、(D)成分の脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩の含有量は、(A)〜(C)成分の全不揮発分総量に対して、0〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.2〜3質量%が特に好ましい。(D)成分の脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩の含有量が10質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐水性が低下するため好ましくない。
【0026】
さらに、本発明の塗装仕上げ方法においてオーバークリヤーコート塗料として用いられる耐汚染性塗料組成物は、(E)成分としてアミノプラスト樹脂を含有することもできる。該(E)成分のアミノプラスト樹脂は、下層の透明プライマーと反応することができ、該成分の含有により高度な密着性を得ることができる。かかるアミノプラスト樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコルリル樹脂などを用いることができ、中でもメラミン樹脂が耐候性の観点から特に好ましい。
ここで、(E)成分のアミノプラスト樹脂の含有量は、(A)〜(C)成分の全不揮発分総量に対して、0〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。(E)成分のアミノプラスト樹脂の含有量が30質量%を越える場合は、硬化塗膜の耐酸性が低下するため好ましくない。
【0027】
本発明に用いる耐汚染性塗料組成物は、そのままで、あるいは必要に応じて、有機溶剤及び/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、さらにはポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、内部架橋型樹脂微粒子等のレオロジー調整剤などを添加して使用することができる。
本発明において用いられる透明プライマーは、下層の着色塗膜の色彩及びオーバークリヤーコート塗膜の外観性に悪影響を及ぼすことなく、オーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上する目的で使用される。該透明プライマーは、前記の目的を達成できるものであれば、特に限定されるものではなく、各種の透明プライマーを用いることができる。
透明プライマーの好ましいものは、(a)水酸基とエポキシ基の両方を有するアクリル樹脂、(b)アミノプラスト樹脂、及び(c)ウレタン樹脂硬化剤を必須成分として含有するものである。
【0028】
好ましい透明プライマーの(a)成分の水酸基とエポキシ基の両方を有するアクリル樹脂は、水酸基を有するラジカル重合性単量体と、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体と、その他のラジカル重合性単量体の混合物を有機溶媒中で通常のラジカル共重合することにより得られる。このラジカル重合性単量体混合物はアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物であるので、その中にアクリル系重合性単量体を、少なくとも50質量%以上、好ましくは75質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含有する。また、水酸基を有するラジカル重合性単量体、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体及びその他のラジカル重合性単量体の具体例としては、それぞれ前記と同じものが挙げられる。
【0029】
ここで、水酸基を有するラジカル重合性単量体は、(a)成分のアクリル樹脂を構成する全単量体中1〜60質量%の範囲内で用いられることが望ましく、5〜55質量%がより望ましく、10〜50質量%が特に望ましい。該ラジカル重合性単量体が1質量%未満の場合、オーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上することができないため好ましくなく、また、60質量%を越える場合は、最終的に得られる硬化塗膜の外観性が低下するため好ましくない。
また、エポキシ基を有するラジカル重合性単量体は、(a)成分のアクリル樹脂を構成する全単量体中1〜40質量%の範囲内で用いられることが望ましく、1.5〜35質量%がより望ましく、2〜30質量%が特に望ましい。該ラジカル重合性単量体が1質量%未満の場合、オーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上することができないため好ましくなく、また、40質量%を越える場合は、最終的に得られる硬化塗膜の外観性が低下するため好ましくない。
【0030】
好ましい透明プライマーにおいて、(a)成分の水酸基とエポキシ基の両方を有するアクリル樹脂は、(a)〜(c)成分の全不揮発分総量に対して40〜80質量%の範囲内で用いられることが望ましく、45〜75質量%がより望ましく、50〜70質量%が特に望ましい。ここで(a)成分が40質量%未満あるいは80質量%を越える場合は、いずれもオーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上することができないため好ましくない。
好ましい透明プライマーの(b)成分のアミノプラスト樹脂及び(c)成分のウレタン樹脂硬化剤は、(a)成分のアクリル樹脂と熱硬化反応する化合物である。
該(b)成分のアミノプラスト樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコルリル樹脂などを用いることができ、中でもメラミン樹脂が耐候性の観点から特に好ましい。ここで、(b)成分のアミノプラスト樹脂の含有量は、(a)〜(c)成分の全不揮発分総量に対して、0〜60質量%が好ましく、1〜55質量%がより好ましく、2〜50質量%が特に好ましい。(b)成分のアミノプラスト樹脂の含有量が60質量%を越える場合は、オーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上することができないため好ましくない。
【0031】
また、該(c)成分のウレタン樹脂硬化剤は、ウレタン樹脂を硬化できる硬化剤であれば特に制限なく、イソシアネート基及び/又はブロックイソシアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシアネート化合物が好ましい。イソシアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシアネート化合物の具体例としては、例えば、ヘキサンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネートのようなイソシアネートモノマーと呼ばれる化合物、これらのビウレット体、イソシアヌレート体、トリメチロールプロパンなどとのアダクト体のようなポリイソシアネート誘導体などが挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
ポリブロックイソシアネート化合物の具体例としては、例えば、前記のポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部又は全部をブロック化剤でブロック化して製造したものが挙げられる。このブロック化剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソアミルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム等のケトオキシム系ブロック化剤、フェノール、クレゾール、カテコール、ニトロフェノール等のフェノール系ブロック化剤、イソプロパノール、トリメチロールプロパン等のアルコール系ブロック化剤、マロン酸エステル、アセト酢酸エステル等の活性メチレン系ブロック化剤、及び3,5−ジメチルピラゾール、1,2,4−トリアゾール等のアゾール系ブロック化剤などが挙げられる。これらのポリブロックイソシアネート化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、(c)成分のウレタン樹脂硬化剤の含有量は、(a)〜(c)成分の全不揮発分総量に対して、0〜60質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましく、2〜40質量%が特に好ましい。(c)成分のウレタン樹脂硬化剤の含有量が60質量%を越える場合は、オーバークリヤーコート塗膜の密着性を向上することができないため好ましくない。
【0033】
好ましい透明プライマーは、必要に応じて、(d)成分として内部架橋型樹脂微粒子を含有することもできる。該(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子は、透明プライマーを塗装し未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装した際に、透明プライマーとオーバークリヤーコート塗料との混合を抑制するために用いられ、該成分の含有により高度な外観性を得ることができる。
該(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子は、架橋剤成分である多官能ラジカル重合性単量体を必須構成成分とし、必要に応じて、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びその他のラジカル重合性単量体を、界面活性剤が形成するミセル中で、ラジカル単独重合もしくはラジカル共重合することにより得ることができる。ここで、一分子中にラジカル重合性二重結合を2つ以上有する多官能ラジカル重合性単量体を必須構成成分としているため、得られる樹脂微粒子は、その内部に架橋構造を有する。内部架橋型樹脂微粒子が水酸基を有する場合は、水酸基と前記透明プライマーの(b)成分のアミノプラスト樹脂あるいは(c)成分のウレタン樹脂硬化剤とが反応して微粒子がその外部においても架橋構造を形成することができる。
【0034】
かかる多官能ラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、さらにこれらのうちで活性水素を有するものでイソシアネート化合物で変性したウレタンアクリレート及びウレタンメタクリレートなどが挙げられ、1種又は2種以上の混合物として用いられる。また、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びその他のラジカル重合性単量体の具体例としては、それぞれ前記と同じものが挙げられる。
【0035】
該(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子は、これらのラジカル重合性単量体を用いて界面活性剤存在下、乳化重合法により得ることができる。ここで、界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤などを用いることができる。乳化重合法により水分散系として得られた内部架橋型樹脂微粒子は、非水分散系に転換された後、使用される。
該(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子の含有量は、(a)〜(c)成分の全不揮発分総量に対して、0〜40質量%が好ましく、1〜35質量%がより好ましく、2〜30質量%が特に好ましい。(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子の含有量が40質量%を越える場合は、最終的に得られる硬化塗膜の外観性が低下するため好ましくない。
さらに、好ましい透明プライマーは、必要に応じて、(e)成分としてケトン系溶剤を含有することもできる。該(e)成分のケトン系溶剤は、下層塗膜表面に形成されている添加剤層を溶解することができ、該成分の含有により高度な密着性を得ることができる。
かかるケトン系溶剤の具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどが挙げられる。ここで、(e)成分のケトン系溶剤の含有量は、(a)〜(c)成分の全不揮発分総量に対して、0〜40質量%が好ましく、1〜35質量%がより好ましく、2〜30質量%が特に好ましい。(e)成分のケトン系溶剤の含有量が40質量%を越える場合は、最終的に得られる硬化塗膜の外観性が低下するため好ましくない。
【0036】
なお、本発明に用いる透明プライマーは、そのままで、あるいは必要に応じて、有機溶剤及び/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、シランカップリング剤、さらにはポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス等のレオロジー調整剤及びセルロースアセテートブチレート等の補完的に添加される樹脂などを添加して使用することができる。
【0037】
本発明において用いられる着色ベースコート塗料としては、特に限定されるものではなく、溶剤系、水系など各種の着色ベースコート塗料を用いることができる。
着色ベースコート塗料は、樹脂バインダーと顔料とを含有する。樹脂としては、公知のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂(アルキド樹脂を含む)及びポリウレタン樹脂、メラミン樹脂等の各種樹脂を挙げることができる。これらの樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、1分子中に反応性官能基を2個以上有する樹脂を2種以上組み合わせて硬化性樹脂組成物とすることが好ましい。特に好ましいものは、水酸基を有するアクリル樹脂あるいはポリエステル樹脂とメラミン樹脂を組み合わせたものである。
【0038】
また、顔料としては各種の顔料が用いられるが、例えば、それぞれに表面処理を施したアルミニウム、銅、真鍮、青銅、ステンレススチール、あるいは雲母状酸化鉄、鱗片状メタリック粉体、酸化チタンや酸化鉄で被覆された雲母片等の金属顔料、二酸化チタン、酸化鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系赤色顔料等の有機顔料、沈降性硫酸バリウム、クレー、シリカ、タルク、カオリン、ベントナイト等の体質顔料などが挙げられる。これらの顔料は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合割合は通常樹脂固形分100重量部に対して0.5〜200重量部であり、好ましくは2〜100重量部である。
なお、本発明に用いる着色ベースコート塗料は、そのままで、あるいは必要に応じて、水、有機溶剤及び/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、シランカップリング剤、さらにはポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、内部架橋型樹脂微粒子等のレオロジー調整剤及びセルロースアセテートブチレート等の補完的に添加される樹脂などを添加して使用することができる。
【0039】
本発明において用いられるクリヤーコート塗料としては、特に限定されるものではなく、各種のクリヤーコート塗料を用いることができる。クリヤーコート塗料は硬化性樹脂組成物である。樹脂としては、公知のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂(アルキド樹脂を含む)及びポリウレタン樹脂、メラミン樹脂等の各種樹脂を挙げることができる。これらの樹脂のうち、1分子中に反応性官能基を2個以上有する樹脂を2種以上組み合わせて硬化性樹脂組成物とする。特に好ましいものは、水酸基を有するアクリル樹脂とメラミン樹脂を組み合わせたものである。
なお、該クリヤーコート塗料は、そのままで、あるいは必要に応じて、有機溶剤及び/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、シランカップリング剤、さらにはポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、内部架橋型樹脂微粒子等のレオロジー調整剤などを添加して使用することができる。さらに、必要に応じて、透明性を損なわない程度に前記の顔料あるいは耐候性の良好な染料を添加することもできる。
【0040】
本発明において用いられる着色上塗り塗料としては、特に限定されるものではなく、各種の着色上塗り塗料を用いることができ、例えば、前記着色ベースコート塗料と同様の着色塗料などが挙げられる。
前記オーバークリヤーコート塗料、透明プライマー、着色ベースコート塗料、クリヤーコート塗料及び着色上塗り塗料は、必要に応じて加温したり、有機溶剤又は反応性希釈剤を添加することにより所望の粘度に調整した後、エアースプレー、静電エアースプレー、ロールコーター、フローコーター、ディッピング形式による塗装機等の通常使用される塗装機、又は刷毛、バーコーター、アプリケーターなどを用いて塗装が行われる。これらのうちスプレー塗装が好ましい。
本発明の塗装仕上げ方法において用いられる基材としては、特に限定されるものではなく、各種の基材を用いることができ、例えば、木、ガラス、金属、布、プラスチック、発泡体、弾性体、紙、セラミック、コンクリート、石膏ボード等の有機素材及び無機素材などが挙げられる。これらの基材は、予め表面処理されたものでもよいし、予め表面に塗膜が形成されたものでもよい。
【0041】
本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前記基材上に前記着色ベースコート塗料を前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常5〜40μm、好ましくは7〜35μmになるように塗布し、室温〜100℃の温度で1〜20分間放置し、次いで前記クリヤーコート塗料を前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常10〜100μm、好ましくは10〜60μmになるように塗布し、60〜300℃の温度で5秒〜24時間加熱硬化させ、さらに前記透明プライマーを前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常1〜60μm、好ましくは5〜40μmになるように塗布し、室温〜100℃の温度で1〜20分間放置し、次いで前記オーバークリヤーコート塗料を前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常1〜60μm、好ましくは5〜50μmになるように塗布し、60〜300℃の温度で5秒〜24時間加熱硬化させるものである。
【0042】
また、本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前記基材上に前記着色上塗り塗料を前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmになるように塗布し、60〜300℃の温度で5秒〜24時間加熱硬化させ、さらに前記透明プライマーを前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常1〜60μm、好ましくは5〜40μmになるように塗布し、室温〜100℃の温度で1〜20分間放置し、次いで前記オーバークリヤーコート塗料を前記方法を用いて乾燥後の膜厚が通常1〜60μm、好ましくは5〜50μmになるように塗布し、60〜300℃の温度で5秒〜24時間加熱硬化させるものである。
なお、透明プライマーを塗布する前に下地となるクリヤーコート塗膜あるいは着色上塗り塗膜表面に対して、布等による乾拭き、有機溶剤を含んだ布等によるワイプ、サンドペーパー等によるサンディングなどの密着性を向上させる処理を行ってもよい。
本発明の塗装仕上げ方法により得られる塗装物品としては、例えば、構造物、木製品、金属製品、プラスチック製品、ゴム製品、加工紙、セラミック製品、ガラス製品などが挙げられる。より具体的には、自動車、自動車用部品(例えば、ボディー、バンパー、スポイラー、ミラー、ホイール、内装材等の部品であって、各種材質のもの)、鋼板等の金属板、二輪車、二輪車用部品、道路用資材(例えば、ガードレール、交通標識、防音壁等)、トンネル用資材(例えば、側壁板等)、船舶、鉄道車両、航空機、家具、楽器、家電製品、建築材料、容器、事務用品、スポーツ用品、玩具などが挙げられる。
【0043】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。なお、本発明の塗装仕上げ方法により得られる塗膜の性能は次のようにして求めた。
(1)外観性
目視観察により、次の基準に従い評価した。
○:塗膜に蛍光灯を映すと、蛍光灯が鮮明に映る。
△:塗膜に蛍光灯を映すと、蛍光灯の周囲(輪郭)がややぼやける。
×:塗膜に蛍光灯を映すと、蛍光灯の周囲(輪郭)が著しくぼやける。
(2)水の接触角
得られた試験板をJIS K−5400(1990)9.9の耐候性試験法に準じて屋外で7日間曝露した。その後試験板を洗浄後20℃で塗膜表面に0.8μlの脱イオン水の液滴を注射器を用いて乗せ、(株)エルマ製、エルマゴニオメータ式・接触角測定器G‐I型を用いて測定した。液滴当り30、60、90秒毎に接触角を測定し、時間と接触角の直線回帰式から0秒へ接触角を外挿し、これを試験板の接触角とした。
【0044】
(3)耐屋外曝露汚染性
JIS K−5400(1990)9.9の耐候性試験法に準じて屋外にて3ヶ月曝露後、塗膜の未洗浄面の色をJIS K−5400(1990)7.4.2塗膜の色−計測法に準じて測定し、曝露後のL*値から未曝露時のL*値を引くことにより△L*値を算出し、塗膜の耐汚染性を判定した。ここで、△L*値が0に近いほど耐汚染性に優れることを意味する。
(4)汚染除去性
上記水の接触角と同様の条件で屋外曝露し、洗浄した塗膜に対して、以下に記載の組成の汚染除去性試験液を霧吹きにて均一に塗布した。次に、塗膜に対して45°の角度から7L/minの流水を15秒間かけることにより、汚染除去を行った。その後、塗膜の色をJIS K−5400(1990)7.4.2塗膜の色−計測法に準じて測定し、汚染除去後のL*値から試験液塗布前のL*値を引くことにより△L*値を算出し、塗膜の汚染除去性を判定した。ここで、△L*値が0に近いほど汚染除去性に優れていることを意味する。
汚染除去性試験液
関東ローム(JIS Z‐8901(1995)試験用粉体I 8種)0.5質量部
カーボンブラック(JIS Z‐8901(1995)試験用粉体I 12種)0.5質量部
脱イオン水 99.0質量部
(5)耐候性
サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験機(JIS K−5400(1990)9.8.1)を用いて3000時間曝露後、塗膜の状態を目視判定した。
(6)耐水性
試験片を40℃の温水に240時間浸漬し塗膜の状態を目視判定した。
(7)耐酸性
40質量%硫酸水溶液0.2mlを試験片上にスポット状にのせ、60℃で30分間加熱した。この試験片を流水洗浄し、塗膜の異常を目視にて判定した。
(8)密着性
初期及び上記耐候性試験後の塗膜について、JIS K−5400(1990)8.5.2の碁盤目テープ法に準じて付着試験を行い、次の基準に従い密着性を評価した。
○:10点
△:8点
×:6点以下
【0045】
<製造例1,2>
オーバークリヤーコート塗料の(A)成分の変性樹脂溶液A−1及びA−2の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、表1に記載の組成のキシレン及びオルガノシリケートの縮合物の混合物(初期仕込み)を仕込み、窒素気流下攪拌しながら加熱し140℃を保った。次に、仕込み混合物に撹拌下140℃の温度で表1に記載の組成の単量体及び重合開始剤の混合物(滴下成分)を2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、140℃の温度で1時間保った後、反応温度を110℃に下げた。その後、反応混合物に表1に記載の組成の重合開始剤溶液(追加触媒)を添加し、さらに110℃の温度を2時間保ったところで反応を終了し、表1に記載の不揮発分を有する変性樹脂溶液A−1及びA−2を得た。
【0046】
【表1】
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
1)商品名、コルコート(株)製、オルガノシリケートの縮合物
【0047】
<製造例3>
オーバークリヤーコート塗料の(B)成分の硬化剤溶液B−1の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコにトリメチロールプロパン134質量部及びメチルイソブチルケトン425.3質量部を仕込み攪拌下で120℃に加熱した。次いで、その仕込み混合物に撹拌下120℃の温度を保ちながらメチルヘキサヒドロフタル酸無水物504質量部を2時間かけて滴下し、混合物の酸価(ピリジン/水=9/1(重量比)混合液で約50質量倍に希釈し、90℃で30分間加熱処理した溶液を水酸化カリウム標準溶液で滴定)が、160以下になるまで加熱攪拌を継続することで不揮発分60質量%、溶液としてのカルボン酸当量355の硬化剤溶液B−1を得た。
【0048】
<製造例4>
オーバークリヤーコート塗料の(B)成分の硬化剤溶液B−2の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、メチルアミルケトン84質量部を仕込み、窒素気流下攪拌しながら加熱し140℃を保った。次に、仕込み液に撹拌下140℃の温度で以下に記載の組成の単量体及び重合開始剤混合物(滴下成分)を2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。
滴下成分
メタクリル酸 20質量部
メタクリル酸n−ブチル 35質量部
アクリル酸n−ブチル 45質量部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 5質量部
滴下終了後、その混合物を140℃の温度で1時間保った後、反応温度を110℃に下げた。その後、反応混合物にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1質量部及びメチルアミルケトン10質量部を添加し、さらに110℃の温度を2時間保ったところで反応を終了し、ガードナー粘度(25℃)R〜S、不揮発分50.4質量%、溶液としてのカルボン酸当量860の硬化剤溶液B−2を得た。
【0049】
<製造例5>
オーバークリヤーコート塗料の(D)成分の脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩溶液D−1の製造
攪拌器を取りつけた3つ口フラスコに以下に記載の組成の混合物を入れ、室温で攪拌しながら35質量%塩酸104.3質量部を添加して脱ナトリウム化した。この際イオン交換反応は塩酸添加後直ちに進行し、58.5部のNaClが析出した。析出したNaClを吸引ろ過によりろ別した後、ろ液にN−メチルモルホリン101質量部を加え、等モルのN−メチルモルホリンでブロックされた有効成分濃度(脂肪族スルホン酸化合物として)25質量%の脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩溶液D−1を得た。
ラピゾールB902) 493.3質量部
n−ブタノール 1135.9質量部
前記の添字の物質は、以下に示すものである。
2)商品名、日本油脂(株)製、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(有効分90質量%)
【0050】
<製造例6〜8>
オーバークリヤーコート塗料OC−1〜3の製造
表2に記載の組成の原料を混合し、オーバークリヤーコート塗料を作成した。
【表2】
【0051】
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
3)商品名、三菱化学(株)製、オルガノシリケートの縮合物
4)商品名、多摩化学工業(株)製、オルガノシリケートの縮合物
5)商品名、三井化学(株)製、メラミン樹脂溶液(不揮発分60質量%)
6)テトラn−ブチルアンモニウムブロマイドの10質量%酢酸イソブチル溶液7)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
8)チヌビン292(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
9)BYK−300(商品名、ビックケミー社製)の10質量%キシレン溶液
10)商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ
【0052】
<製造例9,10>
透明プライマーの(a)成分のアクリル樹脂溶液a−1及びa−2の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、表3に記載の組成の溶剤の混合物(初期仕込み)を仕込み、窒素気流下攪拌しながら加熱し140℃を保った。次に、その仕込み混合物に撹拌下140℃の温度で表3に記載の組成の単量体及び重合開始剤の混合物(滴下成分)を2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、その混合物を140℃の温度で1時間保った後、反応温度を110℃に下げた。その後、反応混合物に表3に記載の組成の重合開始剤溶液(追加触媒)を添加し、さらに110℃の温度を2時間保ったところで反応を終了した。最後に、表3に記載のキシレン(希釈溶剤)を添加し、表3に記載の不揮発分を有するアクリル樹脂溶液a−1及びa−2を得た。
【0053】
【表3】
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
11)商品名、ダイセル化学工業(株)製、ε−カプロラクトン2mol変性メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
【0054】
<製造例11>
透明プライマーの(d)成分の内部架橋型樹脂微粒子分散液d−1の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機、2つの滴下ロートを備えた5つ口フラスコに、イオン交換水76.2質量部及びラピゾールB90(商品名、日本油脂(株)製、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、有効分90質量%)1.8質量部を仕込み、窒素気流下攪拌しながら加熱し80℃を保った。ラピゾールB90が完全に溶解した後、その仕込み混合物に過硫酸カリウム2質量%の水溶液1.2質量部を添加し、その5分後より80℃の温度で以下に記載の組成のコア部単量体混合物(滴下成分1)を1.5時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、その混合Bつを80℃の温度で30分間保った後、80℃の温度で以下に記載の組成のシェル部単量体混合物(滴下成分2)を1.5時間かけて滴下ロートより等速滴下した。一方、これと同時に、コア部単量体混合物(滴下成分1)滴下開始1時間後より、過硫酸カリウム2質量%の水溶液1.2質量部を2.5時間かけてもうひとつの滴下ロートより等速滴下した。
【0055】
滴下成分1
アクリル酸エチル 6.0質量部
エチレングリコールジメタクリレート 2.3質量部
ジビニルベンゼン 1.7質量部
滴下成分2
アクリル酸エチル 4.1質量部
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル 2.6質量部
エチレングリコールジメタクリレート 3.3質量部
【0056】
前記単量体混合物及び過硫酸カリウム水溶液滴下終了後、窒素気流下80℃で2時間攪拌を行い、内部架橋型樹脂微粒子水分散液を得た。冷却後、その内部架橋型樹脂微粒子水分散液に攪拌下トルエン2質量部、n−ブタノール38質量部及びイソプロパノール10質量部を順に加え、さらに26質量%水酸化ナトリウム2.2質量部を添加し、2時間還流を行った。次いで、76質量%蟻酸水溶液0.9質量部を加え30分間攪拌した後、イソプロパノール5質量部を添加し、30分間放置し分離した水層を除去した。次に、残った有機層にイオン交換水40質量部を加え30分間攪拌した後、イソプロパノール5質量部を添加し、30分間放置し分離した水層を再び除去した。この操作を再度行った後、前記アクリル樹脂溶液a−2を40質量部及びメチルイソブチルケトン49質量部を加え共沸脱水し、沸点が105℃以上になるまで水層のみを除去した後、固形分が30質量%になるまで減圧下で溶媒を留去し、内部架橋型樹脂微粒子分散液d−1を得た。
【0057】
<製造例12〜15>
透明プライマーPR−1〜4の製造
表4に記載の組成の原料を混合し、透明プライマーを作成した。
【表4】
【0058】
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
12)商品名、三井化学(株)製、メラミン樹脂溶液(不揮発分60質量%)
13)商品名、三井化学(株)製、メラミン樹脂溶液(不揮発分60質量%)
14)商品名、住友バイエルウレタン(株)製、ポリブロックイソシアネート化合物溶液(不揮発分75質量%)
15)商品名、住友バイエルウレタン(株)製、ポリブロックイソシアネート化合物溶液(不揮発分65質量%)
16)ジブチル錫ジラウレートの10質量%キシレン溶液
17)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
18)チヌビン292(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
19)BYK−300(商品名、ビックケミー社製)の10質量%キシレン溶液
【0059】
<実施例1〜3>
溶剤系着色ベースコート塗料/クリヤー塗料上での試験片の作成及び塗膜性能の検討
リン酸亜鉛処理軟鋼板にカチオン電着塗料アクアNo.4200(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚20μmとなるよう電着塗装して175℃で25分間焼き付け、さらに中塗り塗料HS−H300(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚30μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、溶剤系着色ベースコート塗料ベルコートNo.6000(商品名、日本油脂(株)製、塗色:白)を乾燥膜厚15μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらにクリヤーコート塗料ベルコートNo.6100(商品名、日本油脂(株)製)をウェット・オン・ウェット方式で乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、実施例1及び4については、得られた塗膜表面に対してアセトンを含ませた布によりそれぞれワイプを行った。その後、前記透明プライマーPR−2〜4をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ)/酢酸ブチル=5/5(質量比))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で12秒)に希釈したものをそれぞれ乾燥膜厚10μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらに前記オーバークリヤーコート塗料OC−1〜3をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈したものをウェット・オン・ウェット方式でそれぞれ乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて試験片を作成した。ただし、実施例1〜3のいずれの場合も耐水性及び耐酸性の試験板は、ベースコート塗料の塗色を黒とした。塗膜性能を表5に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐屋外曝露汚染性、汚染除去性、耐候性、耐水性、耐酸性、密着性を示した。
【0060】
【表5】
【0061】
<実施例4,5>
水系着色ベースコート塗料/クリヤー塗料上での試験片の作成及び塗膜性能の検討
リン酸亜鉛処理軟鋼板にカチオン電着塗料アクアNo.4200(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚20μmとなるよう電着塗装して175℃で25分間焼き付け、さらに中塗り塗料HS−H300(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚30μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、水系着色ベースコート塗料アクアBC−3(商品名、日本油脂(株)製、塗色:白)を乾燥膜厚15μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後80℃で10分間フラッシュした。試験片が室温となるまで放冷した後、クリヤーコート塗料ベルコートNo.6100(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、実施例5については、得られた塗膜表面に対してアセトンを含ませた布によりワイプを行った。その後、前記透明プライマーPR−2及び3をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ)/酢酸ブチル=5/5(質量比))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で12秒)に希釈したものをそれぞれ乾燥膜厚10μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらに前記オーバークリヤーコート塗料OC−2及び3をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈したものをウェット・オン・ウェット方式でそれぞれ乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて試験片を作成した。ただし、実施例4及び5のいずれの場合も耐水性及び耐酸性の試験板は、ベースコート塗料の塗色を黒とした。塗膜性能を表6に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐屋外曝露汚染性、汚染除去性、耐候性、耐水性、耐酸性、密着性を示した。
【0062】
【表6】
【0063】
<実施例6>
着色上塗り塗料上での試験片の作成及び塗膜性能の検討
リン酸亜鉛処理軟鋼板にカチオン電着塗料アクアNo.4200(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚20μmとなるよう電着塗装して175℃で25分間焼き付け、さらに中塗り塗料HS−H300(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚30μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、着色上塗り塗料メラミNo.2000(商品名、日本油脂(株)製、塗色:白)を乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し140℃で30分間焼き付けた。次に、実施例7については、得られた塗膜表面に対してアセトンを含ませた布によりワイプを行った。その後、前記透明プライマーPR−1及び4をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ)/酢酸ブチル=5/5(質量比))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で12秒)に希釈したものをそれぞれ乾燥膜厚10μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらに前記オーバークリヤーコート塗料OC−1をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈したものをウェット・オン・ウェット方式でそれぞれ乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて試験片を作成した。塗膜性能を表7に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐屋外曝露汚染性、汚染除去性、耐候性、密着性を示した。
【0064】
【表7】
【0065】
<比較製造例1>
比較用オーバークリヤーコート塗料の(A)成分のアクリル樹脂溶液A−3の製 造
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレン75質量部を仕込み、窒素気流下攪拌しながら加熱し140℃を保った。次に、仕込み液に撹拌下140℃の温度で以下に記載の組成の単量体及び重合開始剤の混合物(滴下成分)を2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。
滴下成分
メタクリル酸グリシジル 18質量部
アクリル酸n−ブチル 18質量部
メタクリル酸メチル 25質量部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 4質量部
アクリル酸2−メトキシエチル 20質量部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2質量部
滴下終了後、その反応混合物に140℃の温度を1時間保った後、反応温度を110℃に下げた。その後、その反応混合物にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2質量部及びキシレン4.5質量部を添加し、さらに110℃の温度で2時間保ったところで反応を終了し、不揮発分51.3質量%のアクリル樹脂溶液A−3を得た。
【0066】
比較用オーバークリヤーコート塗料OC−4及び5の製造
表8に記載の組成の原料を混合し、比較用オーバークリヤーコート塗料を作成した。
【表8】
【0067】
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
20)商品名、多摩化学工業(株)製、オルガノシリケートの縮合物
21)商品名、三井化学(株)製、メラミン樹脂溶液(不揮発分60質量%)
22)テトラn−ブチルアンモニウムブロマイドの10質量%酢酸イソブチル溶液
23)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
24)チヌビン292(商品名、チバスペシャルティケミカルス社製)の20質量%キシレン溶液
25)BYK−300(商品名、ビックケミー社製)の10質量%キシレン溶液26)商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ
【0068】
<比較例1〜4>
溶剤系着色ベースコート塗料/クリヤー塗料上での試験片の作成及び塗膜性能の検討
リン酸亜鉛処理軟鋼板にカチオン電着塗料アクアNo.4200(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚20μmとなるよう電着塗装して175℃で25分間焼き付け、さらに中塗り塗料HS−H300(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚30μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、溶剤系着色ベースコート塗料ベルコートNo.6000(商品名、日本油脂(株)製、塗色:白)を乾燥膜厚15μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらにクリヤーコート塗料ベルコートNo.6100(商品名、日本油脂(株)製)をウェット・オン・ウェット方式で乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けた。次に、比較例2〜4については、得られた塗膜表面に対してアセトンを含ませた布によりそれぞれワイプを行った。その後、比較例2及び3については、前記透明プライマーPR−2をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ)/酢酸ブチル=5/5(質量比))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で12秒)に希釈したものをそれぞれ乾燥膜厚10μmとなるようエアスプレー塗装し20℃で3分間セット後、さらに前記オーバークリヤーコート塗料OC−5及び6をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈したものをウェット・オン・ウェット方式でそれぞれ乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて試験片を作成した。また、比較例4については、透明プライマーを塗布せずに、前記オーバークリヤーコート塗料OC−4をシンナー(ソルベッソ100(商品名、エッソ社製、芳香族石油ナフサ))で塗装粘度(フォードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈したものを乾燥膜厚40μmとなるようエアスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて試験片を作成した。ただし、比較例1〜4のいずれの場合も耐水性の試験板のみは、ベースコート塗料の塗色を黒とした。
【0069】
塗膜性能を表9に示すが、まず、比較例1においては、オーバークリヤーコート塗料が何ら塗布されていないため、親水性とならず、耐屋外曝露汚染性及び汚染除去性に劣った。比較例2においては、オーバークリヤーコート塗料の(A)成分が何ら変性されていないため、耐候性及び耐水性に劣った。また、比較例3においては、オーバークリヤーコート塗料に(C)成分のオルガノシリケート及び/又はその縮合物が何ら添加されていないため、親水性とならず、耐屋外曝露汚染性及び汚染除去性に劣った。さらに、比較例4においては、透明プライマーが何ら塗布されていないため、密着性に劣った。
【0070】
【表9】
【0071】
【発明の効果】
本発明の塗装仕上げ方法は、耐汚染性、汚染除去性、耐候性、耐水性、耐化学性、外観性及び密着性に優れた塗膜を与える。また、本発明の塗装物品は、前記塗装仕上げ方法により塗装された物品であり、前記塗膜性能に優れている。
Claims (7)
- 基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これを焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)一般式(1)
(R1)m−Si−(OR2)4−m (1)
(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)一般式(2)
(R3)n−Si−(OR4)4−n (2)
(式中のR3及びR4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、nは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法。 - 基材上に着色上塗り塗料を塗装し焼き付けた後、さらに透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でオーバークリヤーコート塗料を塗装して焼き付ける塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコート塗料が(A)一般式(1)
(R1)m−Si−(OR2)4−m (1)
(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物の存在下で、水酸基を有するラジカル重合性単量体及びエポキシ基を有するラジカル重合性単量体の両方を含有するアクリル樹脂合成用の重合性単量体混合物を重合することにより得られる変性樹脂、(B)カルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、及び(C)一般式(2)
(R3)n−Si−(OR4)4−n (2)
(式中のR3及びR4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、同一でも異なっていてもよく、nは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を必須成分とし、さらに(D)脂肪族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物のアミン塩、及び/又は(E)アミノプラスト樹脂を含有して成る耐汚染性塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法。 - オーバークリヤーコート塗料が不揮発分比で(A)成分を3〜80質量%、(B)成分を3〜80質量%、(C)成分を0.1〜30質量%の割合で含有することを特徴とする請求項1及び2のいずれかに記載の塗装仕上げ方法。
- 透明プライマーが(a) 水酸基とエポキシ基の両方を有するアクリル樹脂、(b)アミノプラスト樹脂、及び(c)ウレタン樹脂硬化剤を必須成分とし、場合により用いられる(d)内部架橋型樹脂微粒子及び/又は(e)ケトン系溶剤を含有して成ることを特徴とする請求項1、2、3及び4のいずれかに記載の塗装仕上げ方法。
- 透明プライマーが不揮発分比で(a)成分を40〜80質量%、(b)成分を0〜60質量%、(c)成分を0〜60質量%の割合で含有することを特徴とする請求項5に記載の塗装仕上げ方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の塗装仕上げ方法により塗装されたことを特徴とする塗装物品。
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