JP3766314B2 - 圧接型半導体装置 - Google Patents

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    • H10D12/441Vertical IGBTs

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、制御電極を有する複数の半導体チップを一括して圧接した状態で使用する圧接型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧接型半導体装置としては、単一の半導体チップを圧接電極板で挟んだ構造が広く知られている。しかしながら、この種の圧接型半導体装置にあっては、定格電流を増大させるためには、チップサイズを大きくする必要があるため、大容量化に伴って修復不可能な欠陥が発生する可能性も高くなり、製造歩留まりが低下するという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の圧接型半導体装置は、大容量化が難しいという問題があった。また、大容量化に伴って修復不可能な欠陥が発生する可能性も高くなり、製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0004】
この発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、大容量化が容易にでき、且つ製造歩留まりの向上にも寄与できる圧接型半導体装置を提供することにある。
【0005】
この発明の別の目的は、複数の半導体チップを圧接した構造を採用した場合に輸送時の振動等による半導体チップの位置ずれによる誤圧接を防止できる圧接型半導体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の圧接型半導体装置は、同一平面上にハンダを用いずに配置された複数の半導体チップと、前記複数の半導体チップの主表面側に配置され、前記各半導体チップに対応する位置に開口を有する絶縁性フレームと、前記半導体チップの裏面側に配置される円板型熱緩衝板と、前記絶縁性フレームの開口内の各半導体チップの主表面と前記円板型熱緩衝板とを一括して圧接する第1,第2の圧接電極板と、隣接するもの同士が接した状態で前記絶縁性フレームの開口に対応する位置にそれぞれ配置され、前記複数の半導体チップの主表面と前記第1の圧接電極板との間に介在されて前記各半導体チップの四辺を固定する枠状のチップフレームとを具備し、前記絶縁性フレームと前記円板型熱緩衝板とで各半導体チップを上下方向から挟むことにより、各半導体チップの上下方向の位置出し及び固定を行い、前記絶縁性フレームと前記チップフレームとで各半導体チップの水平方向の位置出し及び固定を行う。
【0007】
上記のような構成によれば、複数の半導体チップを第1,第2の圧接電極板で圧接しており、定格電流を増大させる際には半導体チップの数を増やせば良いので大容量化が容易にでき、且つ小さいサイズの半導体チップを多数形成して良品のみを抽出して用いれば良いので、製造歩留まりの向上にも寄与できる。
【0008】
また、絶縁性フレームと上記円板型熱緩衝板とで各半導体チップを上下方向から挟むことにより、各半導体チップの上下方向の位置出し及び固定を行い、上記絶縁性フレームと上記チップフレームとで各半導体チップの水平方向の位置出し及び固定を行うので、輸送時の振動等によるチップの位置ずれを防止でき、誤圧接による不良を防止して信頼性を向上できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る圧接型半導体装置の断面図である。図2は図1の圧接型半導体装置を外囲器から取り出して分解した状態の要部を示す分解図である。この第1実施形態では、複数の圧接型IGBTチップと、これらIGBTチップにそれぞれ通電方向を逆にして並列接続される複数のFRD(フリーホイールダイオード)チップとを圧接してマルチチップ圧接型半導体装置を構成している。
【0010】
図1及び図2において、10は例えばセラミック製の外囲器、11,11,…はIGBTチップ、12,12,…はFRDチップ、13,13,…は各チップ11,11,…,12,12,…の四辺を固定し、水平方向に対する位置ずれを防止するための枠状のチップフレームである。これらチップフレーム13,13,…は、シリコーン樹脂やポリエーテルイミド等からなり、各チップ11,11,…,12,12,…に接着剤等を用いて固着される。また、14,14,…は厚さが1〜2mmのモリブデン板等からなる熱緩衝板(エミッタ側熱緩衝板)で、この熱緩衝板14,14,…は、各チップ11,11,…,12,12,…のコーナー部に荷重が集中するのを防止するために、四隅が0.2〜1mmの曲率半径になっている。15は円板型熱緩衝板(コレクタ側熱緩衝板)、16は樹脂フレーム、17はリングフレームである。上記樹脂フレーム16の中央部には各チップ11,11,…,12,12,…に対応する位置に開口18,18,…が設けられ、格子状の枠が形成されており、外周部には爪19,19,…が設けられている。一方、リングフレーム17には上記円板型熱緩衝板15に対応する開口20が設けられ、且つ上記爪19,19,…に対応する位置に係合穴21,21,…が設けられており、上記爪19,19,…と係合穴21,21,…とを係止することにより、樹脂フレーム16とリングフレーム17とによって熱緩衝板14,14,…、チップフレーム13,13,…、IGBTチップ11,11,…、FRDチップ12,12,…、及び円板型熱緩衝板15を挟持する。
【0011】
また、22は各チップ11,11,…,12,12,…に対応する位置に開口22aが形成された枠状の樹脂基板で、この樹脂基板22の裏面側には各IGBTチップ11,11,…のゲート電極に対応する位置にゲート圧接電極23,23,…、及び各IGBTチップ11,11,…を制御する制御信号を上記ゲート圧接電極23を介して各IGBTチップ11,11,…のゲート電極に供給するためのゲート配線が設けられている。上記ゲート圧接電極23,23,…は、図示しないバネによって各IGBTチップ11,11,…のゲート電極に圧接される。上記ゲート配線は樹脂基板22に固着されており、上記開口22aに対応する形状の開口24aを有する樹脂製の保護カバー24によって保護されている。すなわち、樹脂基板22の外周部には係合穴25,25,…が設けられ、保護カバー24の上記係合穴25,25,…に対応する位置には爪26,26,…が設けられ、これら係合穴24,24,…と爪26,26,…とを係止することにより、ゲート配線を保護するようになっている。
【0012】
なお、27はエミッタ圧接電極板、28はコレクタ圧接電極板で、上記エミッタ圧接電極板27の裏面側には、各IGBTチップ11,11,…、及びFRDチップ12,12,…に対応する位置に柱状の突起部が形成され、この突起部が上記樹脂基板22の開口22a、保護カバー24の開口24a、樹脂フレーム16の開口18,18,…、熱緩衝板14,14,…、及びチップフレーム13,13,…を介して各チップ11,11,…,12,12,…の主表面を圧接するようになっている。そして、このエミッタ圧接電極板27とコレクタ圧接電極板28とに高い圧力を印加して圧接した状態で用いられる。
【0013】
図3は、上記図1及び図2における各チップの配置を示す平面図である。図示するようにFRDチップ12,12,…は中央部に配置され、IGBTチップ11,11,…はFRDチップ12,12,…を囲むように周辺部に配置されている。そして、各FRDチップ12,12,…は、IGBTチップ11,11,…に逆並列に接続される。
【0014】
図4は、上記図1及び図2における樹脂基板22を裏面側から見た平面図である。この樹脂基板22には、各IGBTチップ11,11,…のゲート電極に対応する位置にゲート圧接電極23,23,…が設けられ、これらゲート圧接電極23,23,…にはゲート配線29,29,…が接続されている。ゲート配線29,29,…は1箇所でまとめられて外部に導出される。そして、このゲート配線29,29,…から制御信号が入力され、ゲート圧接電極23,23,…を介して各IGBTチップ11,11,…のゲート電極に供給されることによりオン/オフ制御される。
【0015】
図5(a)は図1及び図2における樹脂フレーム16の平面図、図5(b)は図5(a)に示した樹脂フレーム16の5B−5B線に沿った断面図、図5(c)は図5(b)に示した樹脂フレーム16の端部を拡大して示す断面図である。図5(a)に示すように、二点鎖線で示すIGBTチップ11,11,…及びFRDチップ12,12,…の境界位置に格子状の枠が形成され、これらチップ11,11,…,12,12,…を樹脂フレーム16で上方向から加圧して保持するようになっている。
【0016】
上記のような構成によれば、複数のIGBTチップ11,11,…を圧接しており、定格電流を増大させる際にはチップ11,11,…の数を増やせば良いので大容量化が容易にでき、且つ小さいサイズのIGBTチップ11,11,…を多数形成して良品のみを抽出して用いれば良いので、製造歩留まりの向上にも寄与できる。また、ゲート電極配線29,29,…を樹脂基板22に固着して配線するので振動等に強くなり、輸送時にゲート電極配線が短絡したり断線する恐れがほとんどなく、ゲート電極配線29,29,…の信頼性を向上できる。しかも、IGBTチップ11,11,…を周辺部に配置したので、ゲート圧接電極23,23,…を樹脂基板22に容易に設けることができ、且つゲート電極配線29,29,…の配線長を短くできるので配線が容易で且つ断線や短絡の可能性がより低くなり、この点からも信頼性を向上できる。ゲート電極配線29,29,…の配線長を短くできるので、インダクタンス成分の低減も図れる。更に、樹脂フレーム16とリングフレーム17とで、熱緩衝板14,14,…、チップフレーム13,13,…、IGBTチップ11,11,…、FRDチップ12,12,…、及び円板型熱緩衝板15を上下方向から挟むことにより、各チップ11,11,…,12,12,…の上下方向の位置出し及び固定を行うので、両圧接電極板27,28に圧力が印加されていない状態、例えば輸送する時の振動等によるチップの位置ずれを防止でき、誤圧接による不良を防止して信頼性を向上できる。
【0017】
なお、上記第1実施形態では、各チップ11,11,…,12,12,…上に熱緩衝板14,14,…を設けたが、各チップ11,11,…,12,12,…とこれら熱緩衝板14,14,…との間にそれぞれ、Cu等からなる軟金属箔を介在させれば電気的な接触を良好にできる。更に、エミッタ圧接電極板27と熱緩衝板14,14,…との間、及び各チップ11,11,…,12,12,…と円板型熱緩衝板15との間の少なくとも一方に銀シートを介在させれば、各チップ11,11,…,12,12,…と熱緩衝板14,14,…の厚さのばらつきによる圧接圧力のばらつきを吸収でき、圧接時に各チップ11,11,…,12,12,…に均一な圧力を印加できる。
【0018】
また、上記第1実施形態では、樹脂フレーム16とリングフレーム17を係止すると共に、樹脂基板22と保護カバー24を係止したが、更にリングフレーム17と保護カバー24、及び樹脂フレーム16と樹脂基板22の少なくとも一方を係止するようにしても良い。
【0019】
図6は、この発明の第2の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、IGBTチップ11,11,…(FRDチップ12,12,…も同様)、チップフレーム13,13,…、熱緩衝板14,14,…及び樹脂フレーム16の接合部近傍を抽出して示している。すなわち、チップフレーム13の外周に切り欠き部13a,13a,…を設け、且つ樹脂フレーム16のチップフレーム13との接触部に対応する形状の突起部16a,16a,…を設け、チップフレーム13と樹脂フレーム16と係止することにより、各チップ11,11,…の上下方向の位置出し及び固定に加えて、チップ毎に水平方向の位置出しも行えるようにしたものである。
【0020】
このような構成によれば、上下方向と水平方向の位置出しとチップの固定ができるので、両圧接電極板27,28に圧力が印加されていない状態、例えば輸送時の振動等によりチップ11,11,…,12,12,…の位置ずれが生じることはなく、誤圧接による不良を確実に防止できる。
【0021】
図7は、この発明の第3の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、樹脂基板22上に抵抗30,30,…、サーミスタ31、及び電流検出素子32等を設けている。抵抗30,30,…は、IGBTチップが発振するのを防止するゲート抵抗であり、ゲート配線29,29,…とゲート圧接電極23,23,…との間に介在されている。サーミスタ31は、圧接型半導体装置の温度を監視して異常な高温になるのを防止するためのもので、外部の温度検出回路に接続される。電流検出素子32は、IGBTチップ11に流れる電流を監視して過電流が流れるのを防止するためのもので、外部の過電流検出回路に接続される。
【0022】
このような構成によれば、樹脂基板22に各種の素子を実装できるので、インテリジェント化が容易に実現できる。また、振動に対しても耐性が高い。
【0023】
なお、IGBTのゲート,エミッタ間にゲート過電圧防止用のために30V程度のツェナーダイオードを接続したり、ゲート,エミッタ間にコンデンサを挿入しても良い。これらツェナーダイオードやコンデンサは樹脂基板22に実装する。また、電流検出素子32だけでなく他の素子も含む過電流検出回路やIGBTチップ11,11,…を保護するための保護回路等を実装することもできる。
【0024】
図8は、この発明の第4の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、上記第1ないし第3の実施形態では各IGBTチップ11,11,…がセンターゲートの場合の構成を例にとって説明したが、コーナーゲートのIGBTチップに適用する場合の樹脂基板22の構成例を示している。コーナーゲートのIGBTチップを用いると、センターゲートのIGBTチップに比してゲート配線29,29,…をより短縮することができ、配線が容易で且つ断線や短絡の可能性が低くなり、より信頼性を向上できる。しかも、ゲート配線29,29,…のインダクタンスも低減できる。
【0025】
なお、この発明は上述した第1ないし第4の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。例えば上記各実施形態では圧接型半導体装置の一例として逆導通圧接型IGBTを例にとって説明したが、他の素子を用いた圧接型半導体装置にも同様に適用可能なのは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、大容量化が容易にでき、且つ製造歩留まりの向上にも寄与できる圧接型半導体装置が得られる。
【0027】
また、複数の半導体チップを圧接した構造を採用した場合に輸送時の振動等による半導体チップの位置ずれによる誤圧接を防止できる圧接型半導体装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る圧接型半導体装置の断面図。
【図2】図1の圧接型半導体装置を外囲器から取り出して分解した時の要部を抽出して示す分解図。
【図3】図1及び図2における各チップの配置を示す平面図。
【図4】図1及び図2における樹脂基板を裏面から見た時の平面図。
【図5】図1及び図2における樹脂フレームについて説明するためのもので、(a)図は平面図、(b)図は(a)図の5B−5B線に沿った断面図、(c)図は(b)図の端部を拡大して示す断面図。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、IGBTチップ、チップフレーム、熱緩衝板及び樹脂フレームの接合部近傍を抽出して示す断面図。
【図7】この発明の第3の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、樹脂基板の他の構成例を示す平面図。
【図8】この発明の第4の実施形態に係る圧接型半導体装置について説明するためのもので、コーナーゲートのIGBTチップに適用する場合の樹脂基板の更に他の構成例を示す平面図。
【符号の説明】
11,11,… …IGBTチップ(半導体チップ、第2の半導体チップ群)、12,12,… …FRDチップ(半導体チップ、第1の半導体チップ群)、13,13,… …チップフレーム、14,14,… …熱緩衝板、15…円板型熱緩衝板、16…樹脂フレーム(絶縁性フレーム)、17…リングフレーム、18,18,… …開口、19,19,… …爪、20…開口、21,21,……係合穴、22…樹脂基板(絶縁基板)、23,23,… …ゲート圧接電極(圧接電極)、24…保護カバー、25,25,… …係合穴、26,26,… …爪、27…エミッタ圧接電極板(第1の圧接電極板)、28…コレクタ圧接電極板(第2の圧接電極板)、29,29,… …ゲート配線(制御配線)、30,30,… …ゲート抵抗、31…サーミスタ、32…電流検出素子。

Claims (4)

  1. 同一平面上にハンダを用いずに配置された複数の半導体チップと、
    前記複数の半導体チップの主表面側に配置され、前記各半導体チップに対応する位置に開口を有する絶縁性フレームと、
    前記半導体チップの裏面側に配置される円板型熱緩衝板と、
    前記絶縁性フレームの開口内の各半導体チップの主表面と前記円板型熱緩衝板とを一括して圧接する第1,第2の圧接電極板と、
    隣接するもの同士が接した状態で前記絶縁性フレームの開口に対応する位置にそれぞれ配置され、前記複数の半導体チップの主表面と前記第1の圧接電極板との間に介在されて前記各半導体チップの四辺を固定する枠状のチップフレームと
    を具備し、
    前記絶縁性フレームと前記円板型熱緩衝板とで各半導体チップを上下方向から挟むことにより、各半導体チップの上下方向の位置出し及び固定を行い、
    前記絶縁性フレームと前記チップフレームとで各半導体チップの水平方向の位置出し及び固定を行うことを特徴とする圧接型半導体装置。
  2. 前記複数の半導体チップは中央部に配置されたFRDチップと、前記FRDチップを囲むように配置されたIGBTチップとを含み、前記各FRDチップはそれぞれ前記各IGBTチップと通電方向を逆にして並列接続されることを特徴とする請求項1に記載の圧接型半導体装置。
  3. 前記第1の圧接電極板は、前記各半導体チップに対応する位置に柱状の突起部を有し、この突起部で前記半導体チップの主表面を圧接することを特徴とする請求項1または2に記載の圧接型半導体装置。
  4. 前記第2の圧接電極板に対応する開口を有し、前記絶縁性フレームに係止されることにより、前記複数の半導体チップ及び前記円板型熱緩衝板を挟持するリングフレームを更に具備することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の圧接型半導体装置。
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