JP3772523B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に、タンデム型のように複数箇所でトナー像の転写が行われるような画像形成装置における転写装置部分の改良に関する
【0002】
【従来の技術】
静電転写方式による例えば感光体ドラム上に形成されたトナー像の転写紙への転写は、感光体ドラムに転写紙を重ね、その裏側よりトナー電荷と逆極性の電荷を転写ローラで与えて行う。
この場合、転写ローラ等の抵抗値は、温度・湿度等の周囲の環境による影響を受けて大きく変動する。このため、転写ローラに印加する電圧をいかに定電圧に制御したとしても、転写電流が変動してしまい、安定した転写を行うことができない。
【0003】
タンデム型のカラー複写機は、カラープリントを高速に行うことができるものとして、近年注目されているものであるが、転写ベルトに沿って列設された複数の感光体ドラム毎に転写部が設けられており、上記したような問題が発生している。
ここで、タンデム型のように複数の転写部を有する複写機ではなく、単一の転写部しか有しない複写機に関するものであるが、上記の問題を解決する手段として以下に記すような方法が、特開平2−123385号公報、特公平7−120117号公報等に開示されている。
【0004】
即ち、画像形成プロセス前に最適な転写電流に相当する電流を転写ローラに通電してその際の電圧値を測定し、画像形成プロセス時には、測定結果に応じた電圧(最適転写電圧)を転写ローラに印加するといった方法である。
これにより、環境が変動したとしても良好な転写が行えることとなる
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、転写部(転写ローラ)を複数有するタンデム型のカラー複写機において、上記の方法にしたがって各転写ローラ毎に最適転写電圧を求め、画像形成を行っても、なお転写不良が発生してしまうという問題が生じた。
本発明は、上記の課題に鑑み、タンデム型のカラー複写機のように転写部を複数有する画像形成装置であっても、転写不良を防止して、高品質な仕上がり画像が得られる画像形成装置を提供することを目的とする
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体と転写電源との間に設けられた一方向性素子であることを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体と転写電源との間に設けられた抵抗器であることを特徴とする。
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体を前記転写ベルトから離間させる転写電界付与体離間装置であることを特徴とする。
また、前記転写ベルトは、転写対象である記録シートを吸着して搬送するベルトであり、前記画像形成装置は、さらに、前記転写ベルトに接触して設けられた吸着電界付与体に、吸着電源によって電圧を印加することにより記録シートを転写ベルトに吸着させる吸着手段を備え、前記防止手段は、さらに、前記吸着電界付与体と前記吸着電源との間に設けられた一方向性素子若しくは抵抗器、又は少なくとも前記吸着電界付与体に隣接する転写電界付与体が前記決定対象となる際に、吸着電界付与体を転写ベルトから離間させる吸着電界付与体離間装置を含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態に係るタンデム型複写機の画像形成部の概略構成図を示す。なお、ここでは複写機を例に取り上げているが、プリンタ等の画像形成装置にも適用できることは言うまでもない。本図に示すように、この画像形成部は、主に、4つの作像ユニット10C、10M、10Y、10Kと転写ユニット20と定着ローラ30とから構成されており、複写機の筐体下部空間に水平に架設された転写ベルト21にて記録シートSを搬送しつつ各作像ユニット10C〜10Kによって形成された各色成分のトナー画像を記録シート上に転写し、各色の重ね合わせによりカラー画像を形成するものである。
【0010】
作像ユニット10C〜10Kは感光体ドラム11C〜11Kを中心としてその周囲に帯電チャージャ、現像器等を配し、光変調されたレーザ光で、矢印aの方向に回動する感光体ドラムを露光しつつ、露光によって形成される静電潜像を、現像器でトナーとして顕像化する、いわゆる静電複写方式で画像形成するユニット構造体である。尚、各ユニットの現像器は、レーザ光の光変調色成分に対応して、C(シアン),M(マゼンダ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーを現像剤として感光体ドラムに供給する。
【0011】
転写ユニット20は、転写ベルト21、当該転写ベルト21を張架し循環走行させる駆動ローラ22と従動ローラ23、転写ベルト表面に付着したトナー等を除去しベルト表面を清浄にするベルトクリーナ24、転写ローラ25C〜25K、電流の流れを一方向に規制する一方向性素子としてのダイオードDC〜DK及び定電圧・定電流電源26C〜26Kで構成される。
【0012】
転写ローラ25C〜25Kには、カーボンなどが添加されたゴムローラ等が使用され、転写ベルト21は、体積抵抗値104〜1013Ω・cm程度の半導電性の材料で形成される。
各ダイオードDC〜DMは、各転写ローラ25C〜25Kと対応する定電圧・定電流電源26C〜26Kとの間に設けられており、これによって、各転写ローラ25C〜25Kから対応する定電圧・定電流電源26C〜26K側に電流が流れるが阻止させる。
【0013】
この転写ベルト21によって矢印bの方向に搬送される記録シートSには、感光体ドラム11C〜11K下方の転写位置において、転写ベルト21の裏に設置された転写ローラ25C〜25Kが発生する電界により、感光体ドラム11C〜11Kに形成された負の電荷を帯びた各トナー像が順次転写され、トナー像が転写された記録シートSは、転写ベルト21により定着ローラ30へと搬送され、ここで、像定着された後、図示しない排出トレイへ排出される。
【0014】
各定電圧・定電流電源26C〜26Kは、各転写ローラ25C〜25Kに対応して設けられており、各転写ローラ25C〜25Kを定電流制御又は定電圧制御する。各定電圧・定電流電源26C〜26Kはいずれも同様の構成なので、定電圧・定電流電源26Cを例に挙げて説明する。
図2に示すように、定電圧・定電流電源26Cは、定電流制御部261C、定電圧制御部262C及び切換スイッチ263Cで構成される。
【0015】
定電流制御部261Cは、後述するCPU41によって起動され、予め設定された最適な転写電流値等に相当する所定の電流を転写ローラに通電する。この所定の電流値は、構成部材等の違いによって機種毎に異なるものであるが、実験等により容易に求められるものである。
定電圧制御部262Cは、CPU41によって起動され、CPU41から出力される電圧設定信号に応じた一定の電圧が転写ローラに印加されるように制御する。
【0016】
切換スイッチ263Cには、電磁リレー等が使用され、CPU41からの切換信号によって、転写ローラ25Cが、定電流制御部261C、定電圧制御部262C、接地のいずれかと接続される。
ここで、接地に接続された状態を「定電圧・定電流電源(単に「電源」と呼ぶ場合もある)がオフ」と、切換スイッチが定電流制御部に接続され当該定電流制御部が起動されている状態を「定電流電源がオン」と、切換スイッチが定電圧制御部に接続され当該定電圧制御部が起動されている状態を「定電圧電源がオン」とそれぞれ言うことにする。
【0017】
また、各転写ローラ25C〜25K毎に対応して、その電圧を測定する電圧測定部27C〜27Kが設けられており、測定結果は、CPU41に出力される。CPU41には、CPU41の作業領域となるRAM42、プログラム等を格納するROM43が接続されており、CPU41は、複写機全体を統括するメインCPU(不図示)からの指示をきっかけに、ROM43のプログラムにしたがって処理を行う。転写電圧の決定には、以下のような処理を行う。
【0018】
先ず、メインCPUからの指示があると、転写電圧の決定対象となる一の転写ローラ(ここでは、先ず25Cとする。)の定電圧・定電流電源26Cの切換スイッチ263Cを定電流制御部261Cに切り換え、残りの転写ローラ25M〜25Kの定電圧・定電流電源25M〜25Kをオフにする。
次に、定電流制御部261Cを起動し、当該定電流制御部261Cが起動されている状態で、電圧測定部27Cから出力される測定結果を定電圧・定電流電源26Cに対応付けてRAM42に記憶する。以下、定電流制御部が起動されている転写ローラの電圧値を当該転写ローラに対する「定電圧制御基準値」という。転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値が得られると、残りの転写ローラ25M〜25Kを順次転写電圧の決定対象とし、上記転写ローラ25Cの場合と同様にして、各転写ローラ25M〜25Kの定電圧制御基準値を求め、RAM42に記憶する。
【0019】
本実施の形態では、各転写ローラ25C〜25Kと対応する定電圧・定電流電源26C〜26Kとの間にダイオードDC〜DMが設けられているが、これらダイオードが設けられない場合、即ち、従来の技術をそのままタンデム型機に応用した場合には、以下のような問題が発生することが判明した。
例えば、転写電圧決定対象が転写ローラ25Cの場合には、定電流制御部261Cから転写ローラ25Cに通電した電流の一部が、転写ベルト21、隣接する転写ローラ25Mを介して、定電圧・定電流電源26Mに流れてしまう(以下、このように、転写ローラに通電した電流の内、対応する感光体ドラム側以外に流れる電流を「漏れ電流」と呼ぶ。)。したがって、転写電流のほとんどが感光体ドラム11C側に流れる画像形成プロセス時(画像形成プロセス時には、全ての転写ローラに転写電圧が印加されており、各転写ローラ付近の転写ベルトの裏面側の電位はほぼ等しくなるので、転写電流が隣接する転写ローラ側に流れてしまうといったことがほとんどない)とは異なった状態で転写ローラ25Cにかかる電圧(定電圧制御基準値)を測定することになり、当該測定結果に基づいた転写電圧は不適切なものになってしまう。近年の装置の小型化傾向に伴い、隣接する転写ローラの間隔が短くなると、その間の転写ベルトの抵抗が小さくなるので、上記した漏れ電流による問題が一層顕著になる。
【0020】
これに対し、本実施の形態では、各転写ローラ25C〜25Kと対応する定電圧・定電流電源26C〜26Kとの間にダイオードDC〜DMが設けられているので、上記のように、転写ローラ25Cの定電圧制御基準値を求める場合であれば、当該転写ローラ25Cに通電した電流の一部が、転写ベルト21、隣接する転写ローラ25Mを介して、定電圧・定電流電源26Mに流れてしまうのをダイオードDMが阻止するので、定電流制御部261Cから通電された電流は、そのほとんどが対応する感光体ドラム11C側へ流れることになる。即ち、実際の画像プロセス時と同様な状態で、定電圧制御基準値を測定することが可能となり、その測定値(定電圧制御基準値)に基づいて決定された転写電圧によって画像形成がおこなわれることになるので良好な仕上がり画像が得られる。
【0021】
転写ローラ25C〜25Kのすべての定電圧制御基準値の測定が終了すると、、各切換スイッチ263C〜263Kを定電圧制御部262C〜262Kに切り換え、定電圧制御部262C〜262Kを起動し、定電圧制御部262C〜262Kに対し、RAM42に記憶されている定電圧制御基準値に応じた電圧設定信号を出力する。これによって、各定電圧制御部262C〜262Kは、転写ローラ25C〜25Kや転写ベルト21の抵抗値の変化に応じた転写電圧を各転写ローラ25C〜25Kに印加することになる。したがって、各転写ローラ25C〜25K−各感光体ドラム11C〜11K間には、適切な転写電流が流れることになって、良好な転写画像が得られることになる。
【0022】
なお、定電圧制御基準値の測定は、▲1▼複写機の電源投入後のウォームアップ時間の間、▲2▼所定時間経過する度、▲3▼所定枚数のコピーがなされる度、▲4▼コピースタートキーが押下された後画像形成プロセスが実行される前等いずれのタイミングで行ってもよい。
また、上記の例では、全ての転写ローラに対してダイオードを設けているが、漏れ電流の発生を防止する効果は、少なくとも測定対象となる転写ローラに隣接する転写ローラに対して設けられたダイオードによって得られる。「隣接する転写ローラ」とは、対象となる転写ローラの両側に他の転写ローラが存する場合は、当該両側の他の転写ローラを、一方側にしか他の転写ローラが存しない場合は、当該他の転写ローラを指す。
【0023】
例えば、転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値を測定する場合は、隣接する転写ローラである転写ローラ25Mに設けられているダイオードDMによって漏れ電流の発生を防止する効果が得られる。図3は、転写ローラ25Yと25Kにはダイオードを設けない状態で(定電圧・定電流電源26Y、26Kはオフ)、転写ローラ25Mにダイオードを設けた場合と設けない場合とで、得られる転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値の違いを示した図である。本図に示すように転写ローラ25MにダイオードDMを設けた場合に得られる転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値が実線で示されている。また、転写ローラ25MにダイオードDMを設けない場合(定電圧・定電流電源26Mはオフ)に得られる転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値が一点鎖線で示されている。なお、本図の点線は、転写ローラ25Cに通電した電流が全て感光体ドラム11C側に流れたとした場合(漏れ電流がまったくない場合)に実験的に得られる(例えば、転写ローラ25M、25Y、25Kを取り除いて求められる)電圧値である。
【0024】
本図からわかるように、転写ローラ25Cに対する定電圧制御基準値を測定する場合に、隣に位置する転写ローラ25MのダイオードDMを設けている場合には、漏れ電流が全くない場合にほぼ等しい定電圧制御基準値が得られるのに対し、転写ローラ25Mにダイオードを設けずに得られる定電圧制御基準値は、漏れ電流が全くないとした場合のほぼ半分以下になってしまう。
【0025】
上記の例では、漏れ電流の防止手段としてダイオードを用いたが、ダイオードに代えて抵抗器を用いてもよい。図4に抵抗器を用いた場合の画像形成部の概略構成を示す。本画像形成部は、本図に示すように、図2(図1)で示したダイオードが設けられている位置に抵抗器RC〜RKが設けられた構成をしており、それ以外の構成については図2に示すものと同様である。各抵抗器RC〜RKには、抵抗値80〜300〔MΩ〕のものが使用される。この抵抗値は、小さすぎると漏れ電流を防止するのには十分でなくなり、大きすぎると当該抵抗器で過度に電位が降下し、適正な転写電流の確保が困難になる。適正な抵抗値は、▲1▼定電圧・定電流電源26C〜26Kの出力範囲、▲2▼転写ベルトの体積抵抗値、▲3▼転写ローラの設置間隔、▲4▼システムスピード等によって異なるが、実験等によって得ることができる。抵抗器ではダイオードのように転写ローラから電源方向に流れる電流を完全に遮断することにはならないが、抵抗器を設けることによって、抵抗器を設けない場合よりも漏れ電流が少なくなり、より適正な転写電圧が得られるといった所定の効果が生じる。
【0026】
転写ベルトは、製造上の理由から、その周方向(走行方向)に抵抗特性(抵抗値)のムラが現れ、転写ベルトの走行に伴って、転写ローラと感光体ドラムとの間の抵抗値が変動することになる。上記したように、電源と転写ローラとの間に比較的高抵抗の抵抗器を挿入することによって、この抵抗器が上記抵抗値の変動を吸収してしまうので、安定した転写を行うことが可能となる。
【0027】
なお、上記の例では、ダイオード又は抵抗器を単独で用いることとしているが、両方を直列にして挿入するようにしてもよい。これにより、ダイオードによる漏れ電流防止の効果に加え、転写ベルトが抵抗特性ムラを有していた場合であっても安定した転写を行うことができるといった効果も得られるのである。
以上では、電気素子によって漏れ電流を防止することとしたが、離間機構によって、転写ローラを転写ベルトから物理的に離間させるようにしてもよい。
【0028】
離間機構は、何れも同様な構成なので、転写ローラ25Cの離間機構29Cを例にとって説明する。
離間機構29Cは、図5(a)に示すように、転写ベルト21の幅よりも長めの長さを有する平板状の基板291Cの両端部に枠体292Cが立設されており、前記基板の略中央部には、その底面側に設置されたソレノイド293Cのプランジャが取り付けられた構造をしている。枠体292Cの内側には、当該枠体292Cの長手方向(上下方向)にスライド自在にスライド部材294Cが設けられており、当該スライド部材294Cの下面と前記枠体292Cの内側底面との間には、圧縮ばね295Cが設けられている。スライド部材294Cには、軸受296Cを介して、転写ローラ25Cの軸芯250Cが回転自在に軸支されている。ソレノイド293Cは、CPU41によって制御されてプランジャが進退し、当該プランジャの進退によって、転写ローラ25Cが転写ベルト21を圧接したり、転写ベルト21から離間したりする。図5(b)は、プランジャが引き込まれており、転写ローラ25Cが転写ベルトから離間した状態を示す。この状態から、プランジャを突出させると、先ず、転写ローラ25Cが転写ベルト21に当接し、次いで、枠体292Cがスライド部材294Cに対し相対的にスライドして、当該スライド分圧縮ばね295Cが圧縮される。したがって、転写ローラ25Cは、この圧縮ばね295Cの付勢力によって、転写ベルト21を介して感光体ドラム11Cを圧接することになる。なお、枠体292C、スライド部材294Cは非導電性の材料で形成される。
【0029】
CPU41は、各転写ローラ25C〜25Kに取り付けられた離間機構29C〜29Kを制御し、各転写ローラ25C〜25Kの定電圧制御基準値の計測の際には、決定対象となっている転写ローラのみを感光体ドラム側へ圧接させ、その他の転写ローラは転写ベルトから離間させる。
このようにすることで、決定対象の転写ローラと他の転写ローラとは、電気的に絶縁されることになるので、決定対象の転写ローラに通電された電流のほとんどは、対応する感光体ドラム側と流れることとなり、適切な定電圧制御基準値が得られる。
【0030】
なお書き、上記の例では、決定対象となっている転写ローラ以外の他の転写ローラ全てを転写ベルトから離間させることとしたが、図3で説明した理由により、少なくとも決定対象の転写ローラに隣接ローラする転写ローラが転写ベルトから離間されていれば漏れ電流を防止することができる。したがって、決定対象となる転写ローラに隣接する転写ローラのみを離間させるようにしてもよい。要は、少なくとも決定対象となる転写ローラに隣接する転写ローラを転写ベルトから離間させるようにすればよいのである。
【0031】
また、上記の離間機構では、ソレノイドによって転写ローラを上下動させるような構成としているが、ソレノイドに限らず、例えば、モータ等を駆動源とするカム機構やクランク機構あるいはボールねじ等の公知の昇降機構を採用してもよい。
タンデム型機においては、各作像ユニットで作像されたトナー像を精度よく重ね合わすことが重要であり、例えば、記録シートが転写ベルト上をスリップすると、転写ベルトの走行速度をいかに精度よく制御したとしても、記録シート上に再現された画像は色ずれが生じたものとなってしまう。そこで、記録シートを確実に転写ベルトに吸着させスリップが生じないようにするため、転写ベルトの搬送方向上流側に静電吸着装置を設ける場合がある。図6に、静電吸着装置80を設けた画像形成部の概略構成を示す。なお、図6に示す画像形成部は、静電吸着装置80を設けた以外は、図1に示す画像形成部と同様なので、同じ構成部材には同符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
静電吸着装置80は、吸着ローラ81、吸着用電源82及び吸着用対向ローラ83で構成される。吸着ローラ81、吸着用対向ローラ83には、カーボンなどが添加されたゴムローラ等が使用され、両ローラ81,83は、転写ベルト21を介して対向して、当該転写ベルト21と接触するように設けられている。吸着用電源82は、転写ローラに使用した上記した電源26Cから、定電圧電源部を省略した構成をしている。即ち、定電流電源部を有し、切り換えスイッチによって、吸着ローラ81が、定電流電源部か接地かのいずれかと接続される構成をしている。なお、切り換えスイッチは、CPU41からの切り換え信号によって切り換えられ、定電流電源部もCPU41によって、起動・停止がなされる。上記構成によって、記録シートが、少なくとも両ローラ81,83を通過する間は、吸着用電源82がオンされ、吸着ローラ81と吸着用対向ローラ83との間で電界を発生させ、この電界によって、記録シートを帯電させて、転写ベルト21に静電吸着させるのである。
【0033】
吸着用電源82がオフされると吸着ローラ81は接地状態となり、吸着用対向ローラ83も接地されているため、これらに隣接する転写ローラ25Cの転写電圧を求める際には、両ローラ81,83への漏れ電流が問題となる。そこで、転写ローラの場合と同様に、吸着ローラ81と吸着用電源82との間には、ダイオードDSを設け、吸着用対向ローラ83は、抵抗器RSを介して接地するようにしている。これによって、静電吸着装置を設けた場合であっても、漏れ電流を防止することが可能となる。
【0034】
なお、上記ダイオードDSに代えて抵抗器を用いてもよい。また、両ローラ81,83を、図5で説明したような離間機構を用いて、少なくとも転写ローラ25Cが転写電圧決定対象となる際には、転写ベルト21から離間させるようにしてもよい。
以上の実施の形態では、電界付与体に転写ローラ(25C〜25K)を用いた例を示したが、本発明は、電界付与体として、図7(a)に示すように、導電性繊維からなる転写ブラシ251C〜251Kを用いた場合や、図7(b)に示すように導電性樹脂又は導電性ゴムからなる転写ブレード252C〜252Kを用いた場合にも適用可能である。これらの場合にも、電界付与体以外は、図1に示すものと同様に構成される。
【0035】
また、以上の実施の形態では、感光体ドラム11C〜11K上に形成されたトナー像を記録シートに順次直接転写する方式のタンデム型機を例にしたが、先ず感光体ドラム11C〜11K上のトナー像を転写ベルト(中間転写体)に重ね合わせて転写し、転写ベルトに転写されたトナー像を記録シート上に再転写する中間転写方式のタンデム型機にも適用可能である。図8(a)にこのようなタンデム型機の画像形成部の概略構成を示す。
【0036】
本図に示す画像形成部は、基本的に、図1に示す画像形成部の構成に加えて、導電性部材から成るバックアップローラ28、2次転写ローラ253及び定電圧・定電流電源263が設けられている他は、図1に示すものと同様である。駆動ローラ22の回転によって周回走行される転写ベルト21上に、感光体ドラム11C〜11K下方の転写位置において、転写ベルト21の裏に設置された(1次)転写ローラ25C〜25Kが発生する電界により、感光体ドラム11C〜11Kに形成された負の電荷を帯びた各トナー像が順次重ね合わせて転写され、転写ベルト21上に重ね合わされた4色のトナー像を、タイミングを合わせて繰り出されてきた記録シートS上に、電界付与体である2次転写ローラ253にて一度に転写される。トナー像が転写された記録シートSは、定着ローラ30で像定着された後、図示しない排紙トレイへ排出される。
【0037】
図8(b)は、図8(a)に示す転写ローラ25C〜25Kに代えて、金属素材からなる1次転写ローラ254C〜254Kを用い、当該の配置位置を対応する感光体ドラム直下から転写ベルトの走行方向下流側に2〜10mm程度ずらしたものである。本発明は、このようなタイプのタンデム型機にも適用が可能である。
【0038】
なお、図7、図8に示した実施の形態では、漏れ電流の防止手段としてダイオードを用いたが、図4で説明した実施の形態と同様に、ダイオードに代えて抵抗器を用いてもよい。また、図5で説明した実施の形態と同様に、離間機構を設け、転写ブラシ251C〜251K、転写ブレード252C〜252K、転写ローラ25C〜25K、1次転写ローラ254C〜254Kを転写ベルトから離間させるようにしてもよい。さらに、図6で説明した実施の形態と同様に静電吸着装置を設けるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該電界付与体に加わる電圧に基づいて、転写電源が発生する転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記一定電流が対応するトナー像担持体以外の方向に、転写ベルトを介して漏出するのが防止される。即ち、転写電界付与体に通電した電流のほとんどがトナー像担持体側に流れるといった画像形成プロセス時とほぼ同様な状態で得られる電圧に基づいて転写電圧が決定される。したがって、当該転写電圧が転写電界付与体に印加されることによって、転写不良が防止され良好な画像が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一適用例であるタンデム型複写機の画像形成部の概略構成図である。
【図2】上記画像形成部における転写ローラ周辺の概略構成図である。
【図3】上記画像形成部において、隣接する転写ローラと対応する電源との間にダイオードを設けた場合とそうでない場合とで、得られる定電圧制御基準値の違いを示す図である。
【図4】漏れ電流防止手段として抵抗器を用いた場合の画像形成部の概略構成を示す図である。
【図5】漏れ電流防止手段として用いる離間機構の概略構成を示す図である。
【図6】図1に示すものに、静電吸着装置を備えた画像形成装置を示す図である。
【図7】(a)は、電界付与体としてブラシを用いた画像形成部の概略構成を示す図である。(b)は、電界付与体として導電性ブレードを用いた画像形成部の概略構成を示す図である。
【図8】(a)は、本発明の一適用例である中間転写方式のタンデム型複写機の概略構成図である。(b)は、本発明の一適用例である中間転写方式のタンデム型複写機の概略構成図である。
【符号の説明】
11C、11M、11Y、11K 感光体ドラム
21 転写ベルト
25C、25M、25Y、25K (1次)転写ローラ
27C、27M、27Y、27K 電圧測定部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
53 感光体ドラム
54 転写ベルト
61 1次転写ローラ
66 2次転写ローラ
67 定電圧・定電流電源
68 定電圧・定電流電源
69 接地電極ローラ
80 静電吸着装置
81 吸着ローラ
82 吸着用電源
251C、251M、251Y、251K 転写ブラシ
252C、252M、252Y、252K 転写ブレード
254C、254M、254Y、254K 転写ローラ
261C、261M、261Y、261K 定電流制御部
291C 基板
292C 当該枠体
292C 枠体
293C ソレノイド
294C スライド部材
296C 軸受
S 記録シート
DC、DM、DY、DK、DS ダイオード
RC、RM、RY、RK、RS 抵抗器
Claims (4)
- 転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、
前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、
転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、
前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、
前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体と転写電源との間に設けられた一方向性素子であることを特徴とする画像形成装置。 - 転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、
前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、
転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、
前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、
前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体と転写電源との間に設けられた抵抗器であることを特徴とする画像形成装置。 - 転写電源によって電圧が印加され、トナー像担持体から転写対象にトナー像を転写させるための電界を形成する転写電界付与体を複数有し、
前記各転写電界付与体と接触するように張架された転写ベルトと、
転写電界付与体に一定電流を通電した際に当該転写電界付与体に加わる電圧に基づいて、前記転写電源が発生する転写電圧を決定する転写電圧決定手段と、
前記転写電圧決定手段が転写電圧を決定するに際し、決定対象となる転写電界付与体に通電された前記所定の電流が、対応するトナー像担持体以外の方向に、前記転写ベルトを介して漏出するのを防止する防止手段とを備え、
前記防止手段は、少なくとも前記決定対象となる転写電界付与体に隣接する転写電界付与体を前記転写ベルトから離間させる転写電界付与体離間装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記転写ベルトは、転写対象である記録シートを吸着して搬送するベルトであり、
前記画像形成装置は、さらに、
前記転写ベルトに接触して設けられた吸着電界付与体に、吸着電源によって電圧を印加することにより記録シートを転写ベルトに吸着させる吸着手段を備え、 前記防止手段は、さらに、
前記吸着電界付与体と前記吸着電源との間に設けられた一方向性素子若しくは抵抗器、又は少なくとも前記吸着電界付与体に隣接する転写電界付与体が前記決定対象となる際に、吸着電界付与体を転写ベルトから離間させる吸着電界付与体離間装置を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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