JP3777772B2 - チャック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動化設備でのワークの位置決めや、把持を行うチャック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような自動化設備において、例えば図15に示すように、上面が開口した箱状の器具本体50の中に安定器等の被把持物51(以下、ワークと記す)を置いて位置決めする場合、チャック装置52によりワーク51を把持して位置決めしている。チャック装置52を用いる理由としては、ワーク51の形状、大きさは様々であるために、器具本体50側に位置決めする部品を付加することは困難であること、また多品種に対応し器具本体に様々な部品を取付けることにより、取付穴など多いため、位置決めする部品を付加するスペースがないことによる。
【0003】
チャック装置52でワーク51を位置決めする場合、図16(a)に示すように、器具本体50にワーク51を投入し、ワーク51の上方でチャック装置52を待機する。このとき、チャック装置52の可動爪54は器具本体50の開口部と同じか、それ以下の寸法で開いている。そして、図16(b),(c)に示すように、チャック装置52を下降させて可動爪54でワーク51をつかむことでワーク51の位置決めが完了する。しかし、器具本体50へワーク51を投入する工程と、ワーク51の位置決めをする工程間に器具本体50の搬送が伴う場合、正規の位置にワーク51を投入しても、搬送中に慣性によってワーク51が器具本体50の壁側に寄ってしまっていることがほとんどである(図17(a))。この状態でチャック装置52を動作させると、図17(b)に示すように、チャック装置52を下降させたときに可動爪54とワーク51が干渉し、可動爪54の誘い込み形状で何とかチャック装置52が下降できて可動爪54を閉じる(図17(c))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、ワーク51の重量が大きかったり、ワーク51の上部形状によっては、チャック装置52の下降時にワーク51を中央へずらすことができず、可動爪54の機構を破損させるという問題がある。この問題を回避するために、可動爪54を強固な部材で構成すると、チャック装置52が大きくなり、コストも高くなる。
【0005】
また、図18に示すように、可動爪に相当する位置決めチャック55の他にセンタリングチャック56を備えたチャック装置57がある。図18において、Xは位置決めチャックの把持方向、Yはセンタリングチャックの把持方向、Zはチャック装置の昇降方向である。この場合、矢印(1)のようにセンタリングチャック56が下降し、矢印(2)のようにセンタリングチャック56が閉じてワーク51を把持し、矢印(3)のようにセンタリングチャック56が移動してワーク51を器具本体50の壁側から離す。そして、矢印(4),(5)のようにセンタリングチャック56が開き、上昇する。この後、矢印(6),(7)のように位置決めチャック57が下降し、閉じることにより位置決めを行う。
【0006】
このチャック装置57では、センタリングチャック56を備えているので上記の問題を解決することができるが、2つのチャック56,57を順番に動作させることになるので、工程数が多くなり生産性が低下するという問題が生じる。
したがって、この発明の目的は、可動爪の破損を防止してワークの位置決めを容易に行うことができ、かつ生産性の向上を図ったチャック装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載のチャック装置は、上面が開口した箱状の器具本体の中に投入されるワークを把持可能な対をなす可動爪を有するチャック装置であって、前記可動爪を昇降自在なチャック取付プレートに移動可能に取付け、前記可動爪の把持方向に対向する固定爪が前記チャック取付プレートの前記可動爪の側方に固定され、前記固定爪は、対向する一方が前記チャック取付プレートの下降時に前記可動爪よりも先にワークに接触可能なように、前記可動爪の間隔より小さい間隔であり、かつ固定爪のワークと接触する部分にワークを前記器具本体の内側へ案内する誘い込み機能部を設けたことを特徴とする。
【0008】
このように、可動爪を昇降自在なチャック取付プレートに移動可能に取付け、可動爪の把持方向に対向する固定爪がチャック取付プレートの可動爪の側方に固定され、固定爪は、対向する一方がチャック取付プレートの下降時に可動爪よりも先にワークに接触可能なように、可動爪の間隔より小さい間隔であり、かつ固定爪のワークと接触する部分にワークを器具本体の内側へ案内する誘い込み機能部を設けたので、チャック装置の下降時にワークは固定爪の誘い込み機能部により内側へ案内される。このように固定爪によりワークをセンタリングすることで可動爪でワークを把持することができ、確実に位置決めを行うことができる。また、可動機構に連結されて破損しやすい部分である可動爪とワークが干渉することはないので、可動爪の破損を防止することができる。また、固定爪はワークを案内するだけなので、強固な部材を用いてもチャック装置が大きくなることはない。また、チャック装置を下降させ、可動爪を閉じるという一連の動作で位置決めが完了するので、工程数が多くなることはなく生産性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態のチャック装置を図1ないし図9に基づいて説明する。
図1はこの発明の第1の実施の形態のチャック装置の組立状態の斜視図、図2はその分解斜視図、図3は第1の実施の形態のチャック装置の側面図、図4はその正面図、図5はその底面図である。図1および図2に示すように、このチャック装置は、昇降可能なチャック取付プレート1と、このチャック取付プレート1の下面に取付けたエアチャックシリンダ(可動機構)2と、エアチャックシリンダ2により移動してワークを把持可能な一対の可動爪3,3と、可動爪3の両側に位置するようにチャック取付プレート1に取付けた一対の固定爪4,4とを備えている。チャック取付プレート1にはエアチャックシリンダ2を取付けるための穴5と、固定爪4を取付けるためのねじ穴6が設けてある。エアチャックシリンダ2には2つのエア供給口7,8と、X方向に移動可能な一対の取付部10,10とが設けてある。取付部10はねじ挿通穴9を有し、可動爪3が取付けられる。また、2つのエア供給口7,8のうち一方のエア供給口7にエアを供給すると、取付部10は閉じ側へ動き可動爪3が閉じる。他方のエア供給口8にエアを供給すると、取付部10は開き側へ動き可動爪3が開く。
【0010】
可動爪3は先端に把持部12が形成してある。また、可動爪3の上端にはねじ穴(図示せず)を有する凹部13が設けてある。取付状態では、凹部13を取付部10に嵌合し、ボルト14をねじ挿通穴9に通して凹部13に設けたねじ穴(図示せず)に螺合することにより、可動爪3がエアチャックシリンダ2に移動可能に取付けられる。また、固定爪4はワークと接触する部分に誘い込み機能部16が設けてある。この場合、誘い込み機能部16は、一対の固定爪4,4の先端部において相互に対向する部分をテーパ面25にすることにより形成される。また、固定爪4の一側面の上端に凹部17が設けてあり、この凹部17に貫通するねじ挿通穴18が設けてある。取付状態では、凹部17をチャック取付プレート1の側端部に嵌合し、ボルト19をねじ挿通穴18に通してねじ穴6に螺合することにより、固定爪4がチャック取付プレート1に取付けられる。
【0011】
また、固定爪4が可動爪3よりも先にワークに接触するように配置される。この場合、図3ないし図5に示すように、可動爪3と固定爪4の先端は略同レベルにしてあるが、固定爪4の方が可動爪3よりも内側にある。すなわち、固定爪4の厚みを可動爪3の厚みよりも大きくすることで、一対の固定爪4,4の間隔Aを一対の可動爪3,3の間隔Bより小さくし、これによりワークが先に固定爪4に接触するようにしている。
【0012】
次に上記のように構成したチャック装置の動作について説明する。図6に示すように、上面が開口した箱状の器具本体20の中にワーク21を投入し、ワーク21を位置決めする工程へ搬送する。ワーク21を正規の位置に投入しても、搬送中の慣性によってワーク21が器具本体20の壁側に寄っている。チャック装置はワーク21の上方で待機している。この状態ではエア供給口8にエアが供給されて可動爪3は開いている。固定爪4は器具本体20の開口に丁度入るようにその間隔Aが設定されている。
【0013】
次に図7に示すように、チャック装置を下降させて可動爪3および固定爪4を器具本体20の中に挿入する。このとき、上記のように固定爪4が先にワーク21に接触し、固定爪4の誘い込み機能部16が器具本体20の壁とワーク21との間に形成された微小の隙間に入り込む。これにより、ワーク21が器具本体20の中央へ寄る。この後、図8に示すように、エア供給口7にエアを供給して可動爪3を閉じる。これにより、可動爪3でワーク21が把持され、ワーク21の中心が器具本体20の中心に合うようにワーク21を移動させ、位置決めが完了する。
【0014】
また、この実施の形態では可動爪3の両側に固定爪4を配置したので、図9に示すように、ワーク21が斜めになっている場合でも、固定爪4が可動爪3よりも先にワーク21に接触する。
以上のようにこの実施の形態によれば、可動爪3よりも先にワーク21に接触するように固定爪4を可動爪3の近傍に配置し、かつ固定爪4のワーク21と接触する部分に誘い込み機能部16を設けたので、チャック装置の下降時にワーク21は固定爪4の誘い込み機能部16により内側へ案内される。このように固定爪4によりワーク21をセンタリングすることで可動爪3でワーク21を把持することができ、確実に位置決めを行うことができる。また、エアチャックシリンダ2に連結されて破損しやすい部分である可動爪3とワーク21が干渉することはないので、可動爪3の破損を防止することができる。また、固定爪4はワーク21を案内するだけなので、強固な部材を用いてもチャック装置が大きくなることはない。また、チャック装置を下降させ、可動爪3を閉じるという一連の動作で位置決めが完了するので、工程数が多くなることはなく生産性が向上する。
【0015】
また、上記のようにこのチャック装置は誘い込み機能部16によりワーク20を内側へ案内する移動機能を有しているので、器具本体20側に位置決めする部品を付加できない場合には非常に有効である。また、多品種の場合、位置決めする部品に応じた金型内の切り替えが頻繁にあるが、チャック装置の移動機能により金型の切り替えが不要となり生産性が向上する。さらに、品種追加時でも金型の改造や新造を実施しなくても、チャック装置を設置した設備側で柔軟に対応できるので製造コストが低下する。
【0016】
図10はこの発明の第2の実施の形態である。この実施の形態では、ワーク21の両端が器具本体20aで位置決めされてワーク21が斜めにならない場合である。この場合、同図に示すように固定爪4を中央に配置し、可動爪3をその両側に配置しても、ワーク21が先に固定爪4に接触する。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0018】
図11および図12はこの発明の第3の実施の形態である。この実施の形態では、誘い込み機能部16aの形状が異なる。すなわち、第1の実施の形態で形成されたテーパ面25に加えて、可動爪(図示せず)を挟んでその両側に位置する固定爪4b,4bの先端部において対向する部分26をテーパ形状にしている。このようにテーパ形状を形成したことによりワーク接触時の衝撃を緩和できる。なお、テーパにする方向は状況に応じて選択する。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0019】
図13はこの発明の第4の実施の形態である。この実施の形態では、誘い込み機能部16bが固定爪4cの先端にローラ27を付加することにより構成される。これにより、ワーク接触時の衝撃を緩和できる。また、図14に示すようなカムフォロアなどのローラ27aを付加してもよい。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0020】
なお、上記実施の形態では固定爪をボルト固定しているので、器具本体の形状に応じた固定爪に取り替えることができる。可動爪もワークに応じて取り替えることができる。
【0021】
【発明の効果】
この発明のチャック装置によれば、可動爪を昇降自在なチャック取付プレートに移動可能に取付け、可動爪の把持方向に対向する固定爪がチャック取付プレートの可動爪の側方に固定され、固定爪は、対向する一方がチャック取付プレートの下降時に可動爪よりも先にワークに接触可能なように、可動爪の間隔より小さい間隔であり、かつ固定爪のワークと接触する部分にワークを器具本体の内側へ案内する誘い込み機能部を設けたので、チャック装置の下降時にワークは固定爪の誘い込み機能部により内側へ案内される。このように固定爪によりワークをセンタリングすることで可動爪でワークを把持することができ、確実に位置決めを行うことができる。また、可動機構に連結されて破損しやすい部分である可動爪とワークが干渉することはないので、可動爪の破損を防止することができる。また、固定爪はワークを案内するだけなので、強固な部材を用いてもチャック装置が大きくなることはない。また、チャック装置を下降させ、可動爪を閉じるという一連の動作で位置決めが完了するので、工程数が多くなることはなく生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態のチャック装置の組立状態の斜視図である。
【図2】 図1のチャック装置の分解斜視図である。
【図3】 第1の実施の形態のチャック装置の側面図である。
【図4】 図3のチャック装置の正面図である。
【図5】 図3のチャック装置の底面図である。
【図6】 (a)はチャック装置が待機状態にある動作説明図、(b)はその要部を示す概念図である。
【図7】 (a)はチャック装置が下降したときの動作説明図、(b)はその要部を示す概念図である。
【図8】 (a)はチャック装置でワークを位置決めした状態の動作説明図、(b)はその要部を示す概念図である。
【図9】 第1の実施の形態においてワークが斜めになった場合の概念図である。
【図10】 この発明の第2の実施の形態のチャック装置の説明図である。
【図11】 この発明の第3の実施の形態のチャック装置の要部斜視図である。
【図12】 図11のE方向矢視図である。
【図13】 この発明の第4の実施の形態のチャック装置の要部斜視図である。
【図14】 第4の実施の形態の変形例を示す要部斜視図である。
【図15】 従来例でワークを把持する概念を示す斜視図である。
【図16】 従来例の通常動作状態を示す説明図である。
【図17】 従来例の問題点を示す説明図である。
【図18】 別の従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 チャック取付プレート
2 エアチャックシリンダ
3,3a 可動爪
4,4a,4b,4c 固定爪
16 誘い込み機能部
21 ワーク
Claims (1)
- 上面が開口した箱状の器具本体の中に投入されるワークを把持可能な対をなす可動爪を有するチャック装置であって、前記可動爪を昇降自在なチャック取付プレートに移動可能に取付け、前記可動爪の把持方向に対向する固定爪が前記チャック取付プレートの前記可動爪の側方に固定され、前記固定爪は、対向する一方が前記チャック取付プレートの下降時に前記可動爪よりも先にワークに接触可能なように、前記可動爪の間隔より小さい間隔であり、かつ固定爪のワークと接触する部分にワークを前記器具本体の内側へ案内する誘い込み機能部を設けたことを特徴とするチャック装置。
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| JP01126198A JP3777772B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | チャック装置 |
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