JP3779362B2 - レーザ加工機のレーザ電源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ加工の終了時におけるレーザ出力の時間遅れを改善するレーザ加工機のレーザ電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3を参照するに、従来より、レーザ加工機におけるレーザ出力の制御系統としては、NC装置1からのレーザ出力指令(アナログ指令)によりレーザ電源3を制御して、レーザ発振器5によりレーザ光を出力するものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図4を参照するに、このような従来の技術にあっては、加工開始時と終了時においてNC装置1の指令とレーザ出力の間には時間遅れTS、TE(10〜100ms)が発生する。このうち、加工開始時における時間遅れTSは、加工方法により対処することが可能であるが、加工終了時における時間遅れTEは加工方法によっては対処できない場合がある。
【0004】
例えば、ランニングピアスを使用した多数個連続加工においては、NC装置1の指令に対する時間遅れにより切断箇所以外の場所で切れ残りができるおそれがある。
【0005】
加工終了時におけるNC装置1の指令に対する時間遅れの原因としては、CPUの処理時間や、高圧制御回路の遅れが考えられる。従って、このような問題を回避するには、以下の二つの方法が考えられる。すなわち、
(1) 加工を遅くする。
(2) 電源の応答性を速くする。
【0006】
しかし、以下に示す問題点が残る。すなわち、
(1) 加工を遅くすると、加工に時間がかかる。
(2) 電源の応答性を速くするには、CPUの高速化、あるいはその他の制御(監視)を無視してNC装置1による指令のサンプリングを優先する必要があるが、CPUの高速化はコストアップを招くし、監視を無視することは信頼性の低下をもたらすという問題がある。
【0007】
この発明の目的は、以上のような従来の技術に着目してなされたものであり、レーザ加工終了時におけるNC指令に対するレーザ出力の遅れを容易に回避することのできるレーザ加工機のレーザ電源を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1による発明のレーザ加工機のレーザ電源は、NC装置からの指令を受けてレーザ発振器に高圧電力を供給してレーザ加工を行うレーザ加工機であって、前記NC装置からの指令を処理するCPUと、このCPUからの指令により高圧電力を発生する高圧制御回路と、この高圧制御回路の指令入力にグランド(GND)又は負電圧を供給すべく設けられた電子スイッチとを備え、前記電子スイッチが、前記NC装置からの指令がオンの場合にはオフとなり、前記NC装置からの指令がオフの場合にはオンとなることを特徴とするものである。
【0009】
従って、NC装置からオン指令がCPUに発せられると、CPUは高圧制御回路を制御して高電圧をレーザ発振器に供給し、レーザ光を発してレーザ加工を行う。一方、NC装置からオフ指令がCPUに発せられると、同時にオフ指令により電子スイッチがオンとなり、CPU等の制御を受けることなく直接高圧制御回路の指令入力にグランド(GND)又は負電圧(逆バイアス)がかかる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の例を図面に基づいて説明する。
図1には、NC装置1からのNC指令によりレーザ発振器5を作動させてレーザ光を出力するためのレーザ電源7が示されている。
【0011】
すなわち、NC装置1にはアナログ量をデジタル量に変換するA/Dコンバータ9が接続されており、このA/Dコンバータ9は中央処理装置であるCPU11に接続されている。CPU11はデジタル量をアナログ量に変換するD/Aコンバータ13を介して高圧制御回路15の入力側に接続されている。
【0012】
この高圧制御回路15の入力側には、さらに電子スイッチ17を介してグランド逆バイアスを与える負電源19に接続されている。また、前記電子スイッチ17は、NC装置1に接続されており、NC指令がオフ(0(V) )のときにオンになる。
【0013】
次に、前述のレーザ電源7の動作を説明する。
図1及び図2を参照するに、NC装置1から発せられたオン指令(アナログ量)は、A/Dコンバータ9によりデジタル量に変換されて、CPU11に伝達される。このとき、NC指令がオンなので電子スイッチ17はオフとなっている。CPU11からの指令はD/Aコンバータ13により再びアナログ量に変換されて高圧制御回路15に入力される。高圧制御回路15はレーザ発振器5に高圧電力を供給するので、レーザ光が発せられる。
【0014】
一方、NC装置1からオフ指令が発せられると、電子スイッチ17がオンとなるので、高圧制御回路15の指令入力にはグランド(GND)又は負電圧(逆バイアス)がかかって高圧制御回路15を直ちに強制的にオフにする。
【0015】
以上の結果から、NC装置1からオフ指令が発せられた場合には、電子スイッチ17がオンとなって高圧制御回路15を直ちにオフにするので、この場合の時間遅れT0(10〜100μs)は、ハードウェアである電子スイッチ17及び高圧制御回路15の応答時間によって決定される。ここでハードウェアの応答時間はソフトであるCPU11の処理時間に比して早いので、時間遅れT0を小さくすることができる。
【0016】
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によるレーザ加工機のレーザ電源では、NC装置からオン指令がCPUに発せられると、CPUは高圧制御回路を制御して高電圧をレーザ発振器に供給し、レーザ光を発してレーザ加工を行う。一方、NC装置からオフ指令がCPUに発せられると、同時にオフ指令により電子スイッチがオンとなり、CPUの制御を受けることなく直接高圧制御回路の指令入力にグランド(GND)又は負電圧(逆バイアス)がかかるので、高圧制御回路を直ちにオフとすることができる。これにより、CPUを介してソフト的に高圧制御回路をオフとするよりも迅速にオフとすることができるので、ランニングピアス等の加工時に高速加工に対応することができる。また、従来のレーザ加工機に対してCPU等の改良は不要であり、安価で容易に改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるレーザ加工機のレーザ電源の構成を示すブロック構成図である。
【図2】図1のレーザ電源の動作を示すタイムチャートである。
【図3】従来におけるレーザ加工機のレーザ電源の構成を示すブロック構成図である。
【図4】図3のレーザ電源の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 NC装置
5 レーザ発振器
7 レーザ電源
11 CPU
15 高圧制御回路
17 電子スイッチ
19 負電源

Claims (1)

  1. NC装置からの指令を受けてレーザ発振器に高圧電力を供給してレーザ加工を行うレーザ加工機であって、前記NC装置からの指令を処理するCPUと、このCPUからの指令により高圧電力を発生する高圧制御回路と、この高圧制御回路の指令入力にグランド(GND)又は負電圧を供給すべく設けられた電子スイッチとを備え、前記電子スイッチが、前記NC装置からの指令がオンの場合にはオフとなり、前記NC装置からの指令がオフの場合にはオンとなるものであることを特徴とするレーザ加工機のレーザ電源。
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