JP3792829B2 - 車載用カーブ判定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車載用カーブ判定装置に関し、より詳細には、車両の走行状況において、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを判断することができる車載用カーブ判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。また、図6は前記車載用カーブ判定装置を含んで構成された車間距離制御システムの要部を概略的に示したブロック図である。車両の移動速度を示す速度信号を出力する速度出力手段1、前記車両のヨーレートを検出するためのヨーレートセンサを有し、検出されたヨーレート信号を出力するヨーレート出力手段2、CPU3、ビームステアモータ5、ミリ波レーダ6、及びクルーズコントロール7は、バス線13に接続され、クルーズコントロール7は、スロットルアクチュエータ8、オーバードライブ制御手段9、ブレーキアクチュエータ10、ブザー音発生手段11、及び表示制御手段12に接続され、CPU3は、カーブ判断手段4を含んで構成されている。
【0003】
また、ビームステアモータ5はCPU3からの指示に従って、車間距離を測定するために用いられるミリ波レーダ6の射出方向を変更する。
また、カーブ判断手段4は、速度出力手段1からの速度信号と、ヨーレート出力手段2からのヨーレート信号とを取得し、それらに基づいて車両がカーブに沿って走行しているか否かを判断する。
【0004】
また、クルーズコントロール7がカーブ判断手段4で判断された結果を取得し、クルーズコントロール7からの指示に従って、スロットルアクチュエータ8、オーバードライブ制御手段9、ブレーキアクチュエータ10、ブザー音発生手段11、及び表示制御手段12が車間距離を制御したり、あるいは障害物までの相対距離が短くなった場合に、ブザー音やディスプレイ表示によって運転者に危険を知らせる警告を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
車間距離制御システム等においては、ターゲットとなる前方車両の認識が重要であり、そのためには、現在走行中の車線がカーブであるか否かを判断することが必要になってくる。そこで、図5に示した従来の車載用カーブ判断装置が発明された。
【0006】
前記車載用カーブ判定装置では、車速とヨーレート値とから車両が横方向にどれだけ移動したのかを算出することのできる計算式が採用され、その算出結果から、前記車両が横方向に5メートル以上移動しているか否かによって、前記車両がカーブに沿って走行しているか否かを判断していた。
【0007】
しかしながら、直線道路においても横方向への移動距離が5メートル以上になることがある。例えば、3つの車線にまたがって、車線変更を行なう場合には、横方向への移動量が5メートルを越えることは十分に考えられる。
【0008】
従って、上記場合には、車速とヨーレート値とからだけでは、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを判断することが困難であるという課題がある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、車両の走行状況において、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを、より確実に判断することができる車載用カーブ判定装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその効果】
本発明者は、車線変更時のヨーレート変化が、車線変更時だけに生じる特有の変化であることを見い出し、本発明を完成するに至った。例えば、直線道路を走行中の車両が右隣の車線に車線変更を行なった場合、ヨーレートの変化は図7に示したグラフのようになる。次に示す▲1▼〜▲7▼は、図7に示したグラフを前記車両、又はヨーレート値の状況から説明している。
▲1▼ 直線道路を正面方向に走行中、
▲2▼ 右方向に旋回開始、
▲3▼ ヨーレート値が右旋回側の最大値となる、
▲4▼ 左方向に旋回開始、
▲5▼ ヨーレート値が左旋回側の最大値となる、
▲6▼ 車線変更終了、
▲7▼ 直線道路の右車線側を正面方向に走行中。
【0011】
従って、前記車両が車線変更を行なう場合の運動、すなわち正面方向を移動していた前記車両が車線変更を行なう方向に旋回を開始し、その後、前記車両が前記方向と逆方向に旋回し、再び前記車両の移動方向が正面に戻るといった一連の運動がヨーレートにおける特有の変化として表れる。
【0012】
すなわち、本発明に係る車載用カーブ判定装置(1)は、車両の移動速度を示す速度信号を出力する速度出力手段と、前記車両のヨーレートを検出するためのヨーレートセンサを有し、検出されたヨーレート信号を出力するヨーレート出力手段と、前記速度出力手段からの速度信号と前記ヨーレート出力手段からのヨーレート信号とに基づいて、前記車両がカーブに沿って走行しているか否かを判断するカーブ判断手段とを備えた車載用カーブ判定装置において、
前記車両に装備された方向指示器が示す方向信号を出力する方向出力手段と、該方向出力手段からの方向信号と前記ヨーレート出力手段からのヨーレート信号とに基づいて、前記方向信号が左右いずれか一方向を示している間に、正面方向を移動していた前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向に旋回を開始し、その後、前記車両が前記方向信号の示す方向と逆方向に旋回し、再び前記車両の移動方向が正面に戻った時、前記車両が車線変更を行なったと判断する車線変更判断手段とを備えていることを特徴としている。
【0013】
上記車載用カーブ判定装置(1)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0014】
従って、前記車両の走行状況において、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを、より正確に判断することが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(2)は、上記車載用カーブ判定装置(1)において、前記車線変更判断手段が、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間が所定時間である時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0016】
上記車載用カーブ判定装置(2)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0017】
さらに、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間が所定時間の時だけ、前記車両が車線変更を行なったとすることにより、より正確に、車線変更の判断を行なうことができる。
【0018】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(3)は、上記車載用カーブ判定装置(2)において、速度と時間とを対応づけて記録された時間記録手段を備え、前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記記録手段から取得した時間を前記所定時間とすることを特徴としている。
【0019】
上記車載用カーブ判定装置(3)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0020】
さらに、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間が、前記車両の速度に対応した所定時間の時だけ、前記車両が車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、車線変更の判断を行なうことができる。例えば、時速40Kmで車線変更する場合と、時速60Kmで車線変更する場合とでは、車線変更に要する時間が異なり、正確な車線変更の判断が困難という問題が生じるが、速度に対応した所定時間を採用することにより、前記問題を解消することができる。
【0021】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(4)は、上記車載用カーブ判定装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記車線変更判断手段が、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値がそれぞれ所定値である時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0022】
上記車載用カーブ判定装置(4)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0023】
さらに、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)がそれぞれ所定値である時だけ、前記車両が車線変更を行なったとすることにより、より正確に、車線変更の判断を行なうことができる。
【0024】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(5)は、上記車載用カーブ判定装置(4)において、速度とヨーレート値とを対応づけて記録されたヨーレート値記録手段を備え、前記車線変更判断手段が、前記速度出力信号からの速度信号に基づいて、前記記録手段から取得したヨーレート値を前記所定値とすることを特徴としている。
【0025】
上記車載用カーブ判定装置(5)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0026】
さらに、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)がそれぞれ前記車両の速度に対応した所定値である時だけ、前記車両が車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、車線変更の判断を行なうことができる。例えば、時速40Kmで車線変更する場合と、時速60Kmで車線変更する場合とでは、ヨーレートの最大値が異なり、正確な車線変更の判断が困難という問題が生じるが、速度に対応した所定値を採用することにより、前記問題を解消することができる。
【0027】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(6)は、上記車載用カーブ判定装置(1)において、前記車両が車線変更を行なった場合、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間を記憶する第1の時間記憶手段と、該第1の時間記憶手段に記憶されている時間を取得して、その平均値を算出する第1の時間平均値算出手段と、該第1の時間平均値算出手段から算出された時間平均値を記憶する第1の時間平均値記憶手段とを備え、
前記車線変更判断手段が、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間と前記第1の時間平均値記憶手段から取得した時間との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0028】
上記車載用カーブ判定装置(6)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0029】
さらに、車線変更に要した時間の平均値を算出しておき、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間と前記平均値との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったとすることにより、各運転者に応じた車線変更の判断を行なうことができる。
【0030】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(7)は、上記車載用カーブ判定装置(1)において、前記車両が車線変更を行なった場合、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間を、速度と対応づけて記憶する第2の時間記憶手段と、該第2の時間記憶手段に記憶されている時間を取得して、その平均値を算出する第2の時間平均値算出手段と、該第2の時間平均値算出手段から算出された時間平均値を、速度と対応づけて記憶する第2の時間平均値記憶手段とを備え、
前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間と前記第2の時間平均値記憶手段から取得した時間との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0031】
上記車載用カーブ判定装置(7)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0032】
さらに、車線変更に要した時間の平均値を前記車両の速度に対応させて算出しておき、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間と、前記車両の速度に対応した前記平均値との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、各運転者に応じた車線変更の判断を行なうことができる。
【0033】
従って、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを、より確実に判断することができ、その結果、ターゲットとなる前方車両の認識率が向上し、より高精度で安全な車載用カーブ判定装置を装備した車間距離制御システムの実現が期待できる。
【0034】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(8)は、上記車載用カーブ判定装置(6)又は(7)において、前記車両が車線変更を行なった場合、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値をそれぞれ記憶する第1のヨーレート記憶手段と、該第1のヨーレート記憶手段に記憶されているヨーレートの最大値を取得して、その平均値を算出する第1のヨーレート平均値算出手段と、該第1のヨーレート平均値算出手段から算出されたヨーレート平均値を記憶する第1のヨーレート平均値記憶手段とを備え、
前記車線変更判断手段が、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値と、前記第1のヨーレート平均値記憶手段から取得したヨーレート平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0035】
上記車載用カーブ判定装置(8)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0036】
さらに、車線変更に要した旋回開始側、及び該旋回開始側との逆側におけるヨーレートの最大値の平均値を算出しておき、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)と前記平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったとすることにより、各運転者に応じた車線変更の判断を行なうことができる。
【0037】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(9)は、上記車載用カーブ判定装置(6)又は(7)において、前記車両が車線変更を行なった場合、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値を、速度と対応づけてそれぞれ記憶する第2のヨーレート記憶手段と、該第2のヨーレート記憶手段に記憶されているヨーレートの最大値を取得して、その平均値を算出する第2のヨーレート平均値算出手段と、該第2のヨーレート平均値算出手段から算出されたヨーレート平均値を記憶する第2のヨーレート平均値記憶手段とを備え、
前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値と、前記第2のヨーレート平均値記憶手段から取得したヨーレート平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴としている。
【0038】
上記車載用カーブ判定装置(9)によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、前記方向出力手段からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0039】
さらに、車線変更に要した旋回開始側、及び該旋回開始側との逆側におけるヨーレートの最大値の平均値を前記車両の速度に対応させて算出しておき、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)と前記車両の速度に対応した前記平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、各運転者に応じた車線変更の判断を行なうことができる。
【0040】
従って、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを、より確実に判断することができ、その結果、ターゲットとなる前方車両の認識率が向上し、より高精度で安全な車載用カーブ判定装置を装備した車間距離制御システムの実現が期待できる。
【0041】
また、本発明に係る車載用カーブ判定装置(10)は、上記車載用カーブ判定装置(1)〜(9)のいずれかにおいて、前記車両の加減速度を示す加減速度信号を出力する加減速度出力手段と、該加減速度出力手段からの加減速度信号を取得し、該加減速度が所定値以上の場合、前記車線変更判断手段を稼動不能にするように制御する稼動制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0042】
上記車載用カーブ判定装置(10)によれば、前記加減速度が所定値以上の場合、すなわち車線変更時の速度変化が大きい場合には、ヨーレートの変化が例外的なものとなってしまい、ヨーレートの変化からだけでは正確な車線変更の判断が困難となるので、前記車線変更判断手段の稼動を不能とすることにより、誤判断の低減につなげることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車載用カーブ判定装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施の形態(1)に係る車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。ここでは、図5に示した従来の車載用カーブ判定装置と同様の構成については、その説明を省略する。
【0044】
速度出力手段1、ヨーレート出力手段2、方向出力手段14、CPU15、時間記録手段17、及びヨーレート値記録手段18はバス線13に接続され、CPU15は、カーブ判断手段4と車線変更判断手段16とを含んで構成されている。
【0045】
また、方向出力手段14は、車両に装備された方向指示器が示す方向信号を出力するものであり、時間記録手段17には、速度と対応づけられた時間が記録され、ヨーレート値記録手段18には、速度と対応づけられたヨーレート値が記録されている。
【0046】
実施の形態(1)に係る車載用カーブ判定装置におけるCPU15の動作を図2に示したフローチャートに基づいて説明する。
まずステップ1において、方向出力手段14からの方向信号を取得し、次にステップ2において、前記方向信号がオンされたか否か、すなわち方向指示器が左右のいずれかを示しているか否かを判断する。オンされていれば、ステップ3に移り、オンされていなければ、ステップ1に戻る。
【0047】
ステップ3では、ヨーレート出力手段2からのヨーレート信号を取得し、次にステップ4において、方向指示器が示す方向とヨーレート信号が示す方向とが一致するか否かを判断する。一致していれば、ステップ5に移り、一致していなければ、ステップ12に移る。
【0048】
ステップ5では、ヨーレートの変化形態が、車線変更時だけに生じる特有の形態(図7参照)になっているか否かを判断する。前記形態になっていれば、ステップ6に移り、前記形態になっていなければ、ステップ12に移る。
【0049】
ステップ6では、速度出力手段1からの速度信号を取得し、次にステップ7において、前記速度信号に対応する時間を時間記録手段17から取得し、次にステップ8において、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間と時間記録手段17から取得した時間との差が所定範囲内(例えば、20%以内)であるか否かを判断する。所定範囲内であれば、ステップ9に移り、所定範囲内でなければ、ステップ12に移る。
【0050】
ステップ9では、前記速度信号に対応するヨーレート値をヨーレート値記録手段18から取得し、次にステップ10において、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)と、ヨーレート値記録手段18から取得したヨーレート値との差がそれぞれ所定範囲内(例えば、20%以内)であるか否かを判断する。所定範囲内であれば、ステップ11に移り、前記車両がカーブに沿って走行したのではなく、車線変更を行なったと判断する。一方、所定範囲内でなければ、ステップ12に移る。
【0051】
ステップ12では、カーブ判断手段4により、速度出力手段1からの速度信号と、ヨーレート出力手段2からのヨーレート信号とから前記車両の横方向の移動量を算出して、カーブの判断を行なう。
【0052】
上記実施の形態(1)に係る車載用カーブ判定装置によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、方向出力手段14からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0053】
さらに、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間が、前記車両の速度に対応した所定時間であり、なおかつ前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)が、それぞれ所定値である時だけ、前記自車が車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、車線変更の判断を行なうことができる。例えば、時速40Kmで車線変更する場合と、時速60Kmで車線変更する場合とでは、車線変更に要する時間やヨーレートの最大値が異なり、正確な車線変更の判断が困難という問題が生じるが、速度に対応した所定時間、及び所定値を採用することにより、前記問題を解消することができる。
【0054】
図3は、実施の形態(2)に係る車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。ここでは、図5に示した従来の車載用カーブ判定装置と同様の構成については、その説明を省略する。
【0055】
速度出力手段1、ヨーレート出力手段2、方向出力手段14、CPU19、第2の時間記憶手段21、第2の時間平均値算出手段22、第2の時間平均値記憶手段23、第2のヨーレート記憶手段24、第2のヨーレート平均値算出手段25、及び第2のヨーレート平均値記憶手段26はバス線13に接続され、CPU19は、カーブ判断手段4と車線変更判断手段20とを含んで構成されている。また、第2の時間記憶手段21は、車両が車線変更に要した時間を、速度と対応つけて記憶するものであり、第2の時間平均値算出手段22は、第2の時間記憶手段21に記憶されている時間を取得して、その平均値を算出するものであり、第2の時間平均値記憶手段23は、第2の時間平均値算出手段22から算出された時間平均値を、速度と対応つけて記憶するものである。
【0056】
また、第2のヨーレート記憶手段24は、前記車両が車線変更に要した旋回開始側、及び該旋回開始側との逆側におけるヨーレートの最大値を、速度と対応つけて記憶するものであり、第2のヨーレート平均値算出手段25は、第2のヨーレート記憶手段24に記憶されているヨーレート値を取得して、その平均値を算出するものであり、第2のヨーレート平均値記憶手段26は、第2のヨーレート平均値算出手段25から算出されたヨーレート平均値を、速度と対応つけて記憶するものである。
【0057】
実施の形態(2)に係る車載用カーブ判定装置におけるCPU19の動作を図4に示したフローチャートに基づいて説明する。
まずステップ21において、方向出力手段14からの方向信号を取得し、次にステップ22において、前記方向信号がオンされたか否か、すなわち方向指示器が左右のいずれかを示しているか否かを判断する。オンされていれば、ステップ23に移り、オンされていなければ、ステップ21に戻る。
【0058】
ステップ23では、ヨーレート出力手段2からのヨーレート信号を取得し、次にステップ24において、方向指示器が示す方向とヨーレート信号が示す方向とが一致するか否かを判断する。一致していれば、ステップ25に移り、一致していなければ、ステップ32に移る。
【0059】
ステップ25では、ヨーレートの変化形態が、車線変更時だけに生じる特有の形態(図7参照)になっているか否かを判断する。前記形態になっていれば、ステップ26に移り、前記形態になっていなければ、ステップ32に移る。
【0060】
ステップ26では、速度出力手段1からの速度信号を取得し、次にステップ27において、前記速度信号に対応する時間平均値を第2の時間平均値記憶手段23から取得し、次にステップ28において、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間と第2の時間平均値記憶手段23から取得した時間平均値との差が所定範囲内(例えば、20%以内)であるか否かを判断する。所定範囲内であれば、ステップ29に移り、所定範囲内でなければ、ステップ32に移る。
【0061】
ステップ29では、前記速度信号に対応するヨーレート平均値を第2のヨーレート平均値記憶手段26から取得し、次にステップ30において、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)と、第2のヨーレート平均値記憶手段26から取得したヨーレート平均値との差がそれぞれ所定範囲内(例えば、20%以内)であるか否かを判断する。所定範囲内であれば、ステップ31に移り、前記車両がカーブに沿って走行したのではなく、車線変更を行なったと判断し、次にステップ33に移る。一方、所定範囲内でなければ、ステップ32に移る。
【0062】
ステップ32では、カーブ判断手段4により、速度出力手段1からの速度信号と、ヨーレート出力手段2からのヨーレート信号とから前記車両の横方向の移動量を算出して、カーブの判断を行なう。
【0063】
ステップ33では、前記車両が車線変更に要した時間を、速度と対応つけて第2の時間記憶手段21に記憶させ、次にステップ34において、前記車両が車線変更に要した旋回開始側、及び該旋回開始側との逆側におけるヨーレートの最大値を、速度と対応つけて第2のヨーレート記憶手段24に記憶させ、次にステップ35に移る。
【0064】
ステップ35では、第2の時間記憶手段21に記憶されている時間を、第2の時間平均値算出手段22に取得させ、その平均値を算出させる。次にステップ36において、算出された平均値を、速度と対応つけて第2の時間平均値記憶手段23に記憶させる。
【0065】
次にステップ37では、第2のヨーレート記憶手段24に記憶されているヨーレート値を、第2のヨーレート平均値算出手段25に取得させ、その平均値を算出させる。次にステップ38において、算出された平均値を、速度と対応つけて第2のヨーレート平均値記憶手段26に記憶させる。
【0066】
上記実施の形態(2)に係る車載用カーブ判定手段によれば、前記車両の車線変更の運動時だけに生じる、ヨーレートにおける特有の変化(図7参照)と、方向出力手段14からの方向信号とを利用することにより、前記車両が車線変更を行なったか否かを判断することができる。
【0067】
さらに、車線変更に要した時間の平均値を前記車両の速度に対応させて算出しておき、前記車両が旋回を開始してから(図7の▲2▼)、その移動方向が正面に戻るまで(図7の▲6▼)に要した時間と、前記車両の速度に対応した前記平均値との差が所定範囲内(例えば、20%以内)であり、なおかつ車線変更に要した旋回開始側、及び該旋回開始側との逆側におけるヨーレートの最大値の平均値を前記車両の速度に対応させて算出しておき、前記車両が旋回を開始した側、及びその逆側におけるヨーレートの最大値(図7の▲3▼、▲5▼でのヨーレート値)と前記車両の速度に対応した前記平均値との差がそれぞれ所定範囲内(例えば、20%以内)である時だけ、車線変更を行なったとすることにより、より一層正確に、各運転者に応じた車線変更の判断を行なうことができる。
【0068】
例えば、時速40Kmと時速60Kmで車線変更する場合や、熟練者と初心者が車両を運転する場合とでは、車線変更に要する時間やヨーレートの最大値が異なり、正確な車線変更の判断が困難という問題が生じるが、速度や各運転者に対応した時間、及びヨーレート値を採用することにより、前記問題を解消することができる。
【0069】
従って、カーブ走行であるのか、あるいは車線変更であるのかを、より確実に判断することができ、その結果、ターゲットとなる前方車両の認識率が向上し、より高精度で安全な車載用カーブ判定装置を装備した車間距離制御システムの実現が期待できる。
【0070】
また、実施の形態(1)又は(2)に係る車載用カーブ判定装置において、前記車両の加減速度を示す加減速度信号を出力する加減速度出力手段と、該加減速度出力手段からの加減速度信号を取得し、該加減速度が所定値以上の場合、車線変更判断手段16、20を稼動不能にするように制御する稼動制御手段を装備する。
【0071】
これにより、前記加減速度が所定値以上の場合(例えば、ブレーキがかけられた場合)、すなわち車線変更時の速度変化が大きい場合には、ヨーレートの変化が例外的なものとなり、前記車両が車線変更を行なっていない時に、車線変更を行なったという判断を下してしまうといった事態の発生を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る車載用カーブ判定装置におけるCPUの動作を示したフローチャートである。
【図3】実施の形態(2)に係る車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図4】実施の形態(2)に係る車載用カーブ判定装置におけるCPUの動作を示したフローチャートである。
【図5】従来の車載用カーブ判定装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図6】従来の車載用カーブ判定装置を含んで構成された車間距離制御システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図7】車線変更時だけに生じる特有のヨーレート変化を示したグラフである。
【符号の説明】
1 速度出力手段
2 ヨーレート出力手段
3、15、19 CPU
4 カーブ判断手段
5 ビームステアモータ
6 ミリ波レーダ
7 クルーズコントロール
8 スロットルアクチュエータ
9 オーバードライブ制御手段
10 ブレーキアクチュエータ
11 ブザー音発生手段
12 表示制御手段
13 バス線
14 方向出力手段
16、20 車線変更判断手段
17 時間記録手段
18 ヨーレート値記録手段
21 第2の時間記憶手段
22 第2の時間平均値算出手段
23 第2の時間平均値記憶手段
24 第2のヨーレート記憶手段
25 第2のヨーレート平均値算出手段
26 第2のヨーレート平均値記憶手段

Claims (10)

  1. 車両の移動速度を示す速度信号を出力する速度出力手段と、前記車両のヨーレートを検出するためのヨーレートセンサを有し、検出されたヨーレート信号を出力するヨーレート出力手段と、前記速度出力手段からの速度信号と前記ヨーレート出力手段からのヨーレート信号とに基づいて、前記車両がカーブに沿って走行しているか否かを判断するカーブ判断手段とを備えた車載用カーブ判定装置において、
    前記車両に装備された方向指示器が示す方向信号を出力する方向出力手段と、該方向出力手段からの方向信号と前記ヨーレート出力手段からのヨーレート信号とに基づいて、前記方向信号が左右いずれか一方向を示している間に、正面方向を移動していた前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向に旋回を開始し、その後、前記車両が前記方向信号の示す方向と逆方向に旋回し、再び前記車両の移動方向が正面に戻った時、前記車両が車線変更を行なったと判断する車線変更判断手段とを備えていることを特徴とする車載用カーブ判定装置。
  2. 前記車線変更判断手段が、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間が所定時間である時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項1記載の車載用カーブ判定装置。
  3. 速度と時間とを対応づけて記録された時間記録手段を備え、前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記時間記録手段から取得した時間を前記所定時間とすることを特徴とする請求項2記載の車載用カーブ判定装置。
  4. 前記車線変更判断手段が、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値がそれぞれ所定値である時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の車載用カーブ判定装置。
  5. 速度とヨーレート値とを対応づけて記録されたヨーレート値記録手段を備え、前記車線変更判断手段が、前記速度出力信号からの速度信号に基づいて、前記ヨーレート値記録手段から取得したヨーレート値を前記所定値とすることを特徴とする請求項4記載の車載用カーブ判定装置。
  6. 前記車両が車線変更を行なった場合、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間を記憶する第1の時間記憶手段と、該第1の時間記憶手段に記憶されている時間を取得して、その平均値を算出する第1の時間平均値算出手段と、該第1の時間平均値算出手段から算出された時間平均値を記憶する第1の時間平均値記憶手段とを備え、
    前記車線変更判断手段が、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間と前記第1の時間平均値記憶手段から取得した時間との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項1記載の車載用カーブ判定装置。
  7. 前記車両が車線変更を行なった場合、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間を、速度と対応づけて記憶する第2の時間記憶手段と、該第2の時間記憶手段に記憶されている時間を取得して、その平均値を算出する第2の時間平均値算出手段と、該第2の時間平均値算出手段から算出された時間平均値を、速度と対応づけて記憶する第2の時間平均値記憶手段とを備え、
    前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が旋回を開始してから、その移動方向が正面に戻るまでに要した時間と前記第2の時間平均値記憶手段から取得した時間との差が所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項1記載の車載用カーブ判定装置。
  8. 前記車両が車線変更を行なった場合、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値をそれぞれ記憶する第1のヨーレート記憶手段と、該第1のヨーレート記憶手段に記憶されているヨーレートの最大値を取得して、その平均値を算出する第1のヨーレート平均値算出手段と、該第1のヨーレート平均値算出手段から算出されたヨーレート平均値を記憶する第1のヨーレート平均値記憶手段とを備え、
    前記車線変更判断手段が、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値と、前記第1のヨーレート平均値記憶手段から取得したヨーレート平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の車載用カーブ判定装置。
  9. 前記車両が車線変更を行なった場合、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値を、速度と対応づけてそれぞれ記憶する第2のヨーレート記憶手段と、該第2のヨーレート記憶手段に記憶されているヨーレートの最大値を取得して、その平均値を算出する第2のヨーレート平均値算出手段と、該第2のヨーレート平均値算出手段から算出されたヨーレート平均値を記憶する第2のヨーレート平均値記憶手段とを備え、
    前記車線変更判断手段が、前記速度出力手段からの速度信号に基づいて、前記車両が前記方向信号の示す方向と同方向、及び逆方向に旋回している時のヨーレートの最大値と、前記第2のヨーレート平均値記憶手段から取得したヨーレート平均値との差がそれぞれ所定範囲内の時だけ、車線変更を行なったと判断することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の車載用カーブ判定装置。
  10. 前記車両の加減速度を示す加減速度信号を出力する加減速度出力手段と、該加減速度出力手段からの加減速度信号を取得し、該加減速度が所定値以上の場合、前記車線変更判断手段を稼動不能にするように制御する稼動制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の車載用カーブ判定装置。
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