JP3801723B2 - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際して、先羽根と後羽根とを同一方向へ順次走行させ、それらによって形成されるスリットによりフィルムを露光するようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のフォーカルプレンシャッタにおける先羽根及び後羽根は、夫々、一端をシャッタ地板に回転可能に取り付けられた複数のアームに、複数枚の羽根を、連結軸を介して順次枢支した構成になっている。また、通常の場合、アームの数は、先羽根,後羽根ごとに二つであるが、羽根の枚数はいろいろであって、しかも、先羽根と後羽根とでは枚数の異なる場合もある。そして、その二つのアームに対する各々の羽根の枢支部、即ち各々二つの枢支部は、シャッタ地板に対する二つのアームの取付部から等距離にあり、それらの4点によって平行四辺形が形成されるように構成されている。
【0003】
また、夫々の二つのアームのうち一方のアームには、通常、孔が形成されていて、夫々の駆動ばねによって露光作動させられる先羽根用駆動部材及び後羽根用駆動部材の作動ピンが、それらの孔に嵌合するようになっている。そして、上記の一方のアームが作動ピンによって回転されると、その運動が、複数の羽根に伝えられ、且つその複数の羽根を介して他方のアームへも伝えられるので、二つのアームは同一方向へ回転することになる。それによって、複数の羽根は、二つのアームの一方への回転によって展開されてゆき、他方への回転によって重畳されてゆくようになっている。
【0004】
ところで、このような構成において、仮に二つのアームに3枚の羽根を枢支したとすると、軸と孔による両者間の嵌合箇所は6箇所となる。また、二つのアームとシャッタ地板との間における嵌合箇所も2箇所あり、上記の一方のアームと作動ピンとの嵌合箇所もある。従って、嵌合箇所は合計9箇所となる。言うまでもないことであるが、それらの嵌合部を構成する部位の形状には、機能上,加工上,コスト上などのことを考慮して、許容公差が設定されている。しかし、このように嵌合箇所が多いと、どうしても累積公差が大きくならざるを得ず、スリット形成羽根の露光走行開始位置が、常に所定の位置に定まらなくなってしまう。そのため、スリット形成羽根が露光作動を開始するタイミングが不安定となり、同じ条件で撮影しても同じ露光結果が得られない(切りむら)という事態が発生してしまう。
【0005】
そこで、このような事態が発生しないようにするためには、先ずは、作動ピンと、その作動ピンに直接連動するアームとの相対位置が、露光作動開始時点において、常に所定の関係になっている必要がある。そして、そのような関係が得られるようにするために、現実に実施されている構成例としては、作動ピンを嵌合する孔を有していない方のアームにばねを掛け、該アームを露光作動時の回転方向に付勢するようにしている。そのため、その付勢力は、枢支している複数枚の羽根を介し、作動ピンと直接連動しているアームに伝えられ、嵌合孔の露光作動方向の端面が作動ピンに常に接触するようにして、両者の位置関係を保つようにしている。そして、通常、このような、ばねにより偏倚させる作用をガタ寄せと称している。
【0006】
このように、露光時間の安定化に必要なガタ寄せ用のばねは、先羽根のアームと後羽根のアームに掛ける必要があることから、現実には二つ用いられているが、このような二つのばねを一つのばねで済むようにしたものが、実公平5−9708号公報に開示されている。本発明は、このように、駆動部材の作動ピンと、その作動ピンに直接連動するアームとの相対関係が、公差に関係なく常に所定の接触関係に保たれ、露光時間が安定して得られるようにしたフォーカルプレンシャッタの改良に関するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の公報に開示されているものは、ガタ寄せ用のばねが一つで済むという点では一歩前進であるが、依然として一つの板ばねを必要としているため、シャッタ地板への取り付けに一工夫を要し、また、このような板ばねは、狭い羽根室内に取り付けられるので、その取り付けスペースが必要になることと、調整作業が簡単ではなく、配置上、コスト上に問題がある。更に、上記の公報に開示されているものは、一つの板ばねが、先羽根用のアームと後羽根用のアームに対し順に付勢力を作用させるので、高速時、即ち先羽根が露光走行を開始してから直ぐに後羽根が露光走行を開始するような場合には、後羽根用のアームに対する付勢力が安定して得にくいという問題もある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、駆動ばねの一端をアームに掛け、該アームを露光作動方向へ付勢することによって、作動ピンとの所定の位置関係を保てるようにし、独自のガタ寄せ用のばねを設けなくて済むようにした、コスト的にもスペース的にも有利なフォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のフォーカルプレンシャッタは、両者間に羽根室を形成している二つの地板と、前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられた複数のアームに複数枚の羽根を枢支して前記羽根室内に配置されている先羽根と、前記先羽根の複数のアームのいずれか一つに連結された作動ピンを有していて前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられている先羽根用駆動部材と、露光作動時に前記先羽根を展開状態から重畳状態に作動させるための先羽根用駆動ばねと、前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられた複数のアームに複数枚の羽根を枢支して前記羽根室内に配置されている後羽根と、前記後羽根の複数のアームのいずれか一つに連結された作動ピンを有していて前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられている後羽根用駆動部材と、露光作動時に前記後羽根を重畳状態から展開状態に作動させるための後羽根用駆動ばねと、セット時には初期位置から作動して前記各駆動部材を押動し前記各駆動ばねの付勢力に抗してセット位置へ作動させレリーズ時には前記各羽根の露光作動に先立って初期位置へ復帰するようにしたセット部材とを備え、前記二つの駆動ばねのうち少なくとも一方の駆動ばねは、その一端部が前記作動ピンに連結されたアームに掛けられていて該アームを露光作動方向へ付勢しているようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記二つの駆動ばねのうち少なくとも一方の駆動ばねは、前記一端部が、前記二つの駆動部材の一方に設けられたばね掛け部に掛けられており、且つその掛けられた部分よりも先端部分を前記作動ピンに連結されたアームに掛けているようにする。
更に、好ましくは、前記駆動ばねが掛けられているアームに孔が形成されていて、その孔に前記作動ピンが挿入されているようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記駆動ばねの掛けられているアームが、その露光作動方向側の側端面で前記作動ピンに接触しているようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図3に示した実施例で説明する。尚、図1は本実施例の平面図であって、シャッタのセット完了状態を示している。図2は本実施例における先羽根駆動系のみを示した側面図であり、おおよそ図1の左上方から右下方に向けて視た図である。図3は本実施例の平面図であって、露光作動の終了直後の状態を示したものである。
【0011】
先ず、本実施例の構成から説明する。シャッタ地板1は、全体形状が周知であるため、図面上にはその左方部だけが示されている。このシャッタ地板1には、その略中央部に開口部1aが形成されている。周知のように、シャッタ地板1の背面側には、順に、図示していない中間板と補助地板2(図2)が取り付けられ、シャッタ地板1と中間板との間には先羽根用の羽根室が、また中間板と補助地板2との間には後羽根用の羽根室が構成されている。これらのうち中間板と補助地板2にも、それらの略中央部に開口部が形成されていて、上記の開口部1aとの合成により、略長方形をしたシャッタユニットとしての露光開口を形成している。尚、図2において中間板の図示を省略しているが、この中間板は、主に先羽根と後羽根が作動上干渉しないようにする役目をしているものであるから、その機能を果たせれば他の部材に代えてもよいものである。従って、本発明においては、上記の中間板を設けることは必須ではない。
【0012】
シャッタ地板1には、窓1b,1cが形成されており、また表面側には軸1d,1e,1fが立設され、背面側には軸1g,1hが立設されている。また、軸1d,1eは、シャッタ地板1の背面側にも突き出ていて、その部分1d′,1e′は表面側よりも細く形成されている。更に、シャッタ地板1の表面側において、軸1d,1e,1fの先端には、シャッタ地板1と平行に、支持板(上地板と称されることもある)3とプリント配線板4が重ねて取り付けられている(図2)。尚、本実施例においては、軸1d,1eがシャッタ地板1に立設されているが、それらを補助地板2に立設し、先端がシャッタ地板1の表面側に突き出ているように構成しても差し支えない。従って、本発明においては、軸1d,1eが、シャッタ地板1に立設されていることは必須ではない。
【0013】
本実施例における先羽根及び後羽根は、夫々、二つのアームと複数枚の羽根によって構成されている。先羽根のアーム5,6は、夫々、軸1d′,1gに回転可能に取り付けられ、それらの長さ方向に、2枚の羽根7,8を順に枢支している。そして、それらのうち、アーム5,6の先端部に枢支された羽根8がスリット形成羽根である。他方、後羽根のアーム9,10は、夫々、軸1e′,1hに回転可能に取り付けられ、3枚の羽根11,12,13を順に枢支しているが、それらのうち、アーム9,10の先端部に枢支された羽根13がスリット形成羽根である。そして、夫々の二つのアームのうちの一方のアーム5,9には、周知のため図示していないが、夫々の羽根7,11の枢支部よりも軸1d′,1e′に近いところに、後述の作動ピンが嵌合するための長孔が形成されている。
【0014】
シャッタ地板1と支持板3との間において、軸1d,1eには、合成樹脂製の先羽根用駆動部材14と後羽根用駆動部材15が、それらの筒部14a,15aを嵌合させることによって回転可能に取り付けられている。各駆動部材14,15の背面側には作動ピン14b,15bが形成されている。この作動ピン14b,15bは、窓1b,1cを貫通して、アーム5,9に形成された上記の長孔に嵌合している。そして、各作動ピン14b,15bの断面形状は、根元の方がD字状をしており、上記の長孔に嵌合している部分は、Dの凸部を削ぎ落としたような形状をしている。また、各駆動部材14,15には被押動部14c,15cが形成され、表面側には、ばね掛け部14d,15dが形成されている。
【0015】
更に、各駆動部材14,15には表面側に隆起させて取付部が形成され、そこに鉄片部材が取り付けられている。このような構成は周知であるため、図面を見やすくするために、図1及び図3には示していないが、図2においては、先羽根用駆動部材14の取付部14eと、そこに取り付けられる鉄片部材16が示されている。そして、各鉄片部材は、セット状態においては、図2において支持板3の下側に取り付けられている図示していない先羽根用電磁石と後羽根用電磁石に接触しており、各電磁石に通電されたときに吸着され得るようになっている。
【0016】
また、軸1d,1eの表面側には、夫々、周知のラチェット車が回転可能に取り付けられている。各ラチェット車の取り付け構成は同じであり、図2には、軸1dに取り付けられたラチェット車17のみが示されている。更に、各駆動部材14,15の筒部14a,15aには、先羽根用駆動ばね18と後羽根用駆動ばね19が嵌装されており、それらの一端部は、上記したばね掛け部14d,15dに掛けられ、しかも、その先端18a,19aは窓1b,1cを貫通し、羽根室内でアーム5,9の側端面に掛けられている。また、各駆動ばね18,19の他端部は、上記のラチェット車に取り付けられており、各駆動ばね18,19の付勢力は、図2に示したように、支持板3の爪部3aとラチェット車17の噛合位置を変えることによって調整できるようになっている。そして、各駆動ばね18,19は、このような構成によって、図1において各駆動部材14,15を時計方向へ付勢しており、且つアーム5,9をも時計方向へ付勢するようになっている。
【0017】
シャッタ地板1と支持板3との間において、軸1fには、合成樹脂製のセット部材20が回転可能に取り付けられている。このセット部材20には、先羽根用駆動部材14の被押動部14cを押す押動部20aと、後羽根用駆動部材15の被押動部15cを押す押動部20bと、図示していないカメラ本体側の部材によって押される被押動部20cとが形成されている。そして、このセット部材20は、図示していないばねによって反時計方向に回転するように付勢されていて、図示していない停止手段によって初期位置に停止されるようになっている。その停止手段の構成は、通常、図1においてセット部材20の背面側に設けられているピンが、シャッタ地板1に形成された円弧状の長孔に挿入されていて、そのピンが長孔の端面に当接して停止するようになっている。
【0018】
更に、シャッタ地板1には、図1の表面側に直方体をした突起部1iが形成されていて、そこに同じく直方体をした緩衝部材21が接着されている。この緩衝部材21はブチルゴム等の弾性材料で製作されたものであり、その一部を窓1bの一部に臨ませていて、そこに作動ピン14bの断面D字状の部分が当接し得るようになっている。他方、窓1cの下端部には、平面形状が馬蹄形をしている緩衝部材22が嵌め込まれている。その具体的な形状や嵌め込み方は周知であるため説明を省略するが、この緩衝部材22もブチルゴム等の弾性材料で製作されており、作動ピン15bの断面D字状の部分が当接し得るようになっている。
【0019】
次に、本実施例の作動を説明するが、その前に、フィルムの巻き上げに連動して、シャッタがセットされている図1の状態について説明する。このとき、セット部材20は、カメラ本体側の部材によって、初期位置から時計方向へ所定の角度だけ回転された状態にある。そして、この状態において、セット部材20は、被押動部20cの上方側をカメラ本体側の部材によって支えられており、上記したばねによって反時計方向へ回転するのを阻止されている。また、各駆動部材14,15は、それらの被押動部14c,15cがセット部材20の押動部20a,20bに接触しているので、各駆動ばね18,19によって時計方向へ回転するのを阻止されている。
【0020】
また、この状態においては、各駆動部材14,15に取り付けられている夫々の鉄片部材(一方の鉄片部材16だけが図2に示されている)が、各電磁石に接触しているが、未だ通電されていないので、磁気的に吸着されてはいない。他方、アーム5,9は、作動ピン14b,15bによって反時計方向へ回転されているので、アーム5,6に枢支されている羽根7,8は展開状態となって、開口部1aを覆っており、アーム9,10に枢支されている羽根11,12,13は重畳状態となって、開口部1aの上方位置に格納されている。
【0021】
更に、このとき、アーム5は、駆動ばね18の先端18aによって時計方向へ回転する力を受けているので、アーム5に形成されている図示していない長孔の端面が図1の上方から作動ピン14bに圧接し、両者間に遊び(ガタ)が生じないようになっている。このような、駆動ばね18の先端18aによる付勢力は、枢支部を介して羽根7,8に伝えられ、また、羽根7,8を介してアーム6にも伝えられているから、各連結部の累積公差によって生じる先羽根構成全体のガタツキが抑制されることになる。
【0022】
後述の作動説明からも理解できるが、本実施例の構成によれば、このように、アーム5の長孔の端面を作動ピン14bに圧接させている状態は、いかなる作動状態においても原則的に同じであり、その圧接力も変わることがない。他方、後羽根の構成においても全く同じことが言え、アーム9は、駆動ばね19の先端19aによって時計方向へ回転する力を受けているが、その他の説明は重複するので省略する。先羽根及び後羽根は、このようにして、ガタツキが抑制されることにより、先羽根と後羽根の個々の作動が安定するだけでなく、アーム5,9と作動ピン14b,15bとの相対関係が、姿勢差などによって乱れず、二つのスリット形成羽根8,13の露光走行開始位置が一定化するから、同一撮影条件において安定した露光を得ることが可能となっている。
【0023】
このようなセット状態から、撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、測光装置や測距装置が働くと同時に、上記した図示していない二つの電磁石に通電される。そのため、各駆動部材14,15に取り付けられている鉄片部材が各電磁石に吸着保持される。その後、カメラ本体側の部材が、セット部材20の被押動部20cから上方へ退いていくと、セット部材20は追従し、図示していないばねによって反時計方向へ回転する。この回転によって、押動部20a,20bが順次被押動部14c,15cから離れるが、既に各鉄片部材が各電磁石に吸着保持されているので、この段階においては、各駆動部材14,15は露光作動を開始しない。
【0024】
しかしながら、各鉄片部材の取り付けには、周知のように遊びが設けられているので、各駆動部材14,15は、その遊び分だけ若干動いて停止することになる。この停止位置が各駆動部材14,15にとっての露光作動開始位置である。この過程において、当然ながら、アーム5,9は、各駆動ばね18,19の先端18a,19aの付勢力によって追従するので、上記したそれらの長孔と各作動ピン14,15bとの接触関係は維持されている。従って、このような位置が、先羽根及び後羽根の露光作動開始位置であり、スリット形成羽根8,13の露光作動開始位置でもある。セット部材20は、その後も反時計方向への回転を続け、初期位置に復帰する。
【0025】
セット部材20が初期位置へ復帰した後、先羽根用電磁石に対する通電が断たれると、先羽根用駆動部材14は、先羽根用駆動ばね18によって急速に時計方向へ回転され、露光作動を行う。それによって、アーム5は時計方向へ回転され、羽根7,8を重畳させつつ下方へ走行させる。その間、先羽根用駆動ばね18の先端18aによって、アーム5を作動ピン14bに圧接させている力は変わらない。続いて所定時間後に、後羽根用電磁石に対する通電が断たれると、後羽根用駆動部材15も、後羽根用駆動ばね19によって急速に時計方向へ回転する。そのため、複数の後羽根は、展開しつつ下方へ走行する。そして、先羽根のスリット形成羽根8と後羽根のスリット形成羽根13によって形成されたスリット幅により、フィルムが露光されていく。
【0026】
このような露光作動の最終段階において、先ず、先羽根用駆動部材14は、その作動ピン14bが緩衝部材21に衝突し、衝撃力を緩和されて停止する。このとき、アーム5の長孔と作動ピン14bとの間に遊びがあるため、アーム5を反時計方向へ回転させ、図1において作動ピン14bの上方から接触していた長孔の端面を、作動ピン14bから離す作用(バウンド作用)が働くことになるが、本実施例においては、駆動ばね18の先端18aの力が、露光作動開始時から減衰していないから、アーム5のバウンド作用を有効に抑制することが可能となる。
【0027】
続いて、後羽根用駆動部材15が、その作動ピン15bを緩衝部材22に衝突させて停止する。このときにも、アーム9には、バウンド作用が働くが、先羽根のアーム5の場合と同様にして、駆動ばね19の先端19aの力が減衰していないことから、そのバウンド作用が有効に抑制されることになる。このようにして露光作動が終了し、先羽根の羽根7,8が開口部1aの下方位置に重畳状態で格納され、後羽根の羽根11,12,13が展開状態となって開口部1aを覆っている状態が、図3に示されている。
【0028】
次に、セット作動を説明する。撮影終了後、フィルムの巻き上げが行われると、それに連動して、上記したカメラ本体側の部材が、図3の上方からセット部材20の被押動部20cを下方へ押し、セット部材20を、図示していないばねに抗して時計方向へ回転させる。この回転において、セット部材20は、先ず、押動部20aが被押動部14cを押し、先羽根用駆動ばね18の力に抗して先羽根用駆動部材14を反時計方向へ回転させる。そのため、アーム5が作動ピン14bによって反時計方向へ回転され、重畳状態にある羽根7,8を上方へ展開させていく。
【0029】
そして、先羽根のスリット形成羽根8が、後羽根のスリット形成羽根13に所定量重なった段階で、セット部材20の押動部20bが、後羽根用駆動部材15の被押動部15cを押し始める。それによって、後羽根用駆動部材15は、後羽根用駆動ばね19に抗して反時計方向へ回転され、その作動ピン15bによってアーム9を反時計方向へ回転させる。その結果、後羽根の羽根11,12,13は上方へ重畳されていく。また、このセット作動の間、夫々のスリット形成羽根8,13は、それらの一部を十分に重合させているので、フィルムが露光されてしまうようなことはない。そして、カメラ本体側の部材によるセット部材20の回転が停止した段階で、シャッタのセット作動は終了し、各構成部材は図1に示されたセット状態に戻る。
【0030】
尚、上記の実施例においては、駆動ばね18,19の先端18a,19aを、夫々アーム5,9の側端面に掛ける構成にしているが、本発明は、どちらか一方の駆動ばねのみを、このような構成にしても構わない。また、上記の実施例においては、駆動部材の作動ピンと駆動ばねの先端とを羽根室に導くため、窓1b,1cを大きく形成しているが、このような形状は漏光の原因となる可能性があるので、好ましい形状とは言えない。従って、そのような可能性を少なくしたい場合には、作動ピンを貫通させる円弧状の長孔と、駆動ばねの先端を貫通させる円弧状の長孔とを、別々に形成するようにすればよい。
【0031】
更に、上記の実施例においては、各駆動部材14,15に、ばね掛け部14d,15dを形成しているが、各駆動部材14,15の端面をばね掛け部としても差し支えない。また、駆動ばね18,19の先端18a,19aを掛けるアーム5,9の根元を肉厚に形成した場合には、駆動ばね18,19の一端部を各駆動部材14,15に掛けることを要しない。更にまた、上記の実施例においては、作動ピン14b,15bを、アーム5,9の長孔に嵌合させる構成として説明したが、アーム5,9には長孔を形成せず、露光作動方向側の側端面(図1における下側の側端面)を作動ピン14b,15bに接触させるだけの構成にしても差し支えない。
【0032】
また、上記の実施例は、各駆動部材14,15に鉄片部材を取り付けていて、セット部材20は、レリーズ時に電磁石に通電されてから初期位置へ復帰するタイプのシャッタ(ダイレクトタイプのフォーカルプレンシャッタと称されている)として説明したが、本発明は、そのようなタイプのシャッタに限定されない。また、上記の実施例においては、先羽根も後羽根も、夫々二つのアームで複数の羽根を枢支しているが、本発明は三つ以上のアームで複数の羽根を枢支したものにも適用し得るものである。
【0033】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、公差による羽根構成のガタツキを、従来のように、独自のガタ寄せ用のばねを設けずに抑制できるので、部品点数、組立工数を削減でき、コスト的にもスペース的にも有利なフォーカルプレンシャッタを得ることができる。また、上記した実施例のように構成した場合には、露光作動の終了時におけるアームと作動ピンとの圧接力が、露光作動の開始時における圧接力よりも弱くならないので、露光作動の終了時にアームに働くバウンド作用を抑制するのに有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の平面図であって、シャッタのセット完了状態を示している。
【図2】実施例における先羽根駆動系のみを示した側面図であり、おおよそ図1の左上方から右下方に向けて視た図である。
【図3】実施例の平面図であって、露光作動の終了直後の状態を示している。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a 開口部
1b,1c 窓
1d,1d′,1e,1e′,1f,1g,1h 軸
1i 突起部
2 補助地板
3 支持板
3a 爪部
4 プリント配線板
5,6,9,10 アーム
7,8,11,12,13 羽根
14 先羽根用駆動部材
14a,15a 筒部
14b,15b 作動ピン
14c,15c,20c 被押動部
14d,15d ばね掛け部
14e 取付部
15 後羽根用駆動部材
16 鉄片部材
17 ラチェット車
18 先羽根用駆動ばね
18a,19a 先端
19 後羽根用駆動ばね
20 セット部材
20a,20b 押動部
21,22 緩衝部材
Claims (4)
- 両者間に羽根室を形成している二つの地板と、前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられた複数のアームに複数枚の羽根を枢支して前記羽根室内に配置されている先羽根と、前記先羽根の複数のアームのいずれか一つに連結された作動ピンを有していて前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられている先羽根用駆動部材と、露光作動時に前記先羽根を展開状態から重畳状態に作動させるための先羽根用駆動ばねと、前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられた複数のアームに複数枚の羽根を枢支して前記羽根室内に配置されている後羽根と、前記後羽根の複数のアームのいずれか一つに連結された作動ピンを有していて前記二つの地板の一方に回転可能に取り付けられている後羽根用駆動部材と、露光作動時に前記後羽根を重畳状態から展開状態に作動させるための後羽根用駆動ばねと、セット時には初期位置から作動して前記各駆動部材を押動し前記各駆動ばねの付勢力に抗してセット位置へ作動させレリーズ時には前記各羽根の露光作動に先立って初期位置へ復帰するようにしたセット部材とを備え、前記二つの駆動ばねのうち少なくとも一方の駆動ばねは、その一端部が前記作動ピンに連結されたアームに掛けられていて該アームを露光作動方向へ付勢していることを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
- 前記二つの駆動ばねのうち少なくとも一方の駆動ばねは、前記一端部が、前記二つの駆動部材の一方に設けられたばね掛け部に掛けられており、且つその掛けられた部分よりも先端部分を前記作動ピンに連結されたアームに掛けているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記駆動ばねが掛けられているアームに孔が形成されていて、その孔に前記作動ピンが挿入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記駆動ばねの掛けられているアームが、その露光作動方向側の側端面で前記作動ピンに接触しているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08919497A JP3801723B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | フォーカルプレンシャッタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08919497A JP3801723B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | フォーカルプレンシャッタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10282542A JPH10282542A (ja) | 1998-10-23 |
| JP3801723B2 true JP3801723B2 (ja) | 2006-07-26 |
Family
ID=13963915
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08919497A Expired - Fee Related JP3801723B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | フォーカルプレンシャッタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3801723B2 (ja) |
-
1997
- 1997-04-08 JP JP08919497A patent/JP3801723B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10282542A (ja) | 1998-10-23 |
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