JP3833076B2 - 映像信号処理装置、映像信号の処理方法及び映像信号の処理方法のプログラム - Google Patents

映像信号処理装置、映像信号の処理方法及び映像信号の処理方法のプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像信号処理装置、映像信号の処理方法及び映像信号の処理方法のプログラムに関し、例えば2−3プルダウン方式により作成された映像信号より2−3プルダウン方式のフィールドシーケンスを検出する場合に適用することができる。本発明は、動きベクトルの大きさを基準にした繰り返しに係る同一フィールドの検出と、フィールド間における動きベクトル差分値を基準にした同一フィールドの直前フィールドの検出とに基づいて、例えば2−3プルダウン方式における繰り返しに係る同一フィールドを判定することにより、従来に比して一段と精度良くフィールドシーケンスを検出することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレシネ装置は、2−3プルダウン方式により24〔コマ/秒〕の映画フィルムより60〔フィールド/秒〕の映像信号を生成するようになされている。
【0003】
すなわちこの2−3プルダウン方式においては、図4に示すように、映画フィルムによる2コマより5フィールドの映像信号VSを生成する処理を繰り返すことにより、フィールド数を変換してNTSC方式による映像信号VSを生成する。このためテレシネ装置では、映画フィルムの2コマ毎に、同一コマの撮像を繰り返して撮像結果を処理することにより、5フィールド毎に、1フィールドだけ間を開けて、同一のフィールドが繰り返されてなるように映像信号VSを生成するようになされている。なおこの図4において、この繰り返しに係る同一フィールドをハッチングにより示す。
【0004】
これによりこのようにして作成された映像信号VSにおいては、連続するフィールドで動きが不連続となる欠点があり、例えば特開平5−183884号公報、特開平8−237694号公報においては、このような2−3プルダウン方式におけるフィールドシーケンスを検出して不連続な動きを補正するようになされている。
【0005】
図5は、この特開平5−183884号公報に開示のフィールドシーケンス検出回路を示すブロック図である。このフィールドシーケンス検出回路1において、フレームメモリ(FM)2は、映像信号VSを一時保持して出力することにより、映像信号VSを1フレーム分だけ遅延させて出力する。
【0006】
減算回路3は、フレームメモリ2の入出力信号を順次減算し、絶対値化回路4は、この減算回路3の出力信号を絶対値化して出力する。積算回路5は、フィールド周期のフィールドクロックFCKを基準にして絶対値化回路4の出力値を各フィールド毎に累積加算し、累積加算結果を出力する。比較回路(COM)6は、この積算回路5より出力される累積加算結果を所定の比較基準値により判定し、これにより繰り返しに係る同一フィールドで論理0に立ち下がる判定結果を出力する。これによりフィールドシーケンス検出回路1は、対応するフィールド間で各画素の差分値を検出して繰り返しに係る同一フィールドを検出するようになされている。
【0007】
レジスタ(R)7A〜7Eは、フィールドクロックFCKを基準にしてこの判定結果を順次転送し、オア回路8は、これらレジスタ7A〜7Eの出力の論理和を出力する。インバーター9は、最終段のレジスタ7Eの出力を受け、論理値を反転して出力する。アンド回路10は、レジスタ7A〜7Eの出力、オア回路8の出力、インバーター9の出力を受け、これら出力の論理積をフィールドシーケンス検出結果S1として出力する。これによりフィールドシーケンス検出回路1においては、繰り返しに係る同一フィールドが5フィールド毎に繰り返される2−3プルダウン方式の規則性を有効に利用して誤検出を防止するようになされている。
【0008】
これに対して図6は、特開平8−237694号公報に開示のフィールドシーケンス検出回路であり、このフィールドシーケンス検出回路11では、動きベクトルを基準にしてフィールドシーケンスを検出する。すなわちこのフィールドシーケンス検出回路11において、前置フィルタ13は、映像信号VSを構成する輝度信号VSYが選択的に入力され、動きベクトル検出時におけるエラーを低減するために、この輝度信号VSYを帯域制限して出力する。
【0009】
フレームメモリ(FM)14は、この輝度信号VSYを一次保持して出力することにより、輝度信号VSYを1フレーム分だけ遅延させて出力する。動きベクトル検出回路15は、このフレームメモリ14より出力される輝度信号VSYを基準にして前置フィルタ13から出力される輝度信号VSYの動きベクトル(Vx,Vy)を検出する。なお動きベクトル検出回路15は、例えばマクロブロック単位で輝度信号VSYの動きベクトル(Vx,Vy)を検出する。
【0010】
比較回路(COM)16は、動きベクトル(Vx,Vy)に対応する2次元の動き判定基準値(α、β)により、動きベクトル(Vx,Vy)の大きさを判定し、動き判定基準値(α、β)より動きベクトル(Vx,Vy)が小さい場合に、入力された動きベクトル(Vx,Vy)をそのまま出力する。
【0011】
多数決回路17は、比較回路16より出力される動きベクトル(Vx,Vy)をフィールド単位で集計することにより、各フィールドで最も検出回数の多い動きベクトル(Vx,Vy)の個数を検出し、この個数が所定値以上か否か判断する。これにより多数決回路17は、動きベクトルが値0近傍に集中するフィールドの検出により繰り返しに係る同一フィールドを検出する。
【0012】
遅延回路(DL)18は、この多数決回路17の判定結果を5フィールド分遅延して出力し、判定回路19は、この遅延回路18の入出力を比較し、比較結果をフィールドシーケンス検出結果S1により出力する。これによりこのフィールドシーケンス検出回路11においても、繰り返しに係る同一フィールドが5フィールド毎に繰り返される2−3プルダウン方式の規則性を有効に利用して誤検出を有効に回避するようになされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで特開平5−183884号公報に開示のフィールドシーケンス検出回路1においては、対応するフィールド間で各画素の差分値を検出して繰り返しに係る同一フィールドを検出することにより、このようにして繰り返されるフィールド間に動きがあると、フィールドシーケンスを正しく検出できなくなる。
【0014】
これに対してこのような映像信号VSを生成するテレシネ装置においては、同一コマの撮像を繰り返してこの繰り返しに係る同一フィールドを作成し、また映画フィルムのコマ送り時に、モータの回転むら、ギヤ等の機械的要因により、ぶれが発生する場合があり、これによりこのような繰り返しに係る同一フィールドで動きが発生する場合がある。
【0015】
これにより特開平5−183884号公報に開示のフィールドシーケンス検出回路1においては、ぶれによりフィールドシーケンスを正しく検出できなくなる問題があった。
【0016】
これに対して特開平8−237694号公報に開示のフィールドシーケンス検出回路11においては、比較回路16における動き判定基準値(α、β)の設定により、このようなぶれによるフィールドシーケンスの誤検出を防止することができる。すなわちコマ送り時のぶれにおいては、小さなものであることにより、動き判定基準値(α、β)の設定により、ぶれ程度の値の小さな動きベクトルだけを選択的に処理するようにして、ぶれによる誤検出を防止することができる。またこのようなぶれにあっては、コマの連続する方向(すなわち表示画像の縦方向である)に発生することによっても、動き判定基準値(α、β)において、横方向の判定基準値αを小さく設定して、ぶれによる誤検出を防止することができる。
【0017】
しかしながらこのように設定すると、却ってぶれに対して敏感になり、これより却ってフィールドシーケンスを誤検出する問題がある。また連続するフィールドで動き速度が低速度の場合には、繰り返しに係る同一フィールドを誤検出し、これによりフィールドシーケンスを誤検出する問題がある。さらに動きベクトルを誤検出した場合にも、同様に、フィールドシーケンスを誤検出する問題がある。
【0018】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して一段と精度良くフィールドシーケンスを検出することができる映像信号処理装置及び映像信号の処理方法を提案しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、映像信号の連続するフィールドより、フィールド数変換処理における繰り返しに係る同一フィールドを検出する映像信号処理装置に適用して、画素単位で又は所定のブロック単位で、映像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、動きベクトル検出手段で検出された動きベクトルより、フィールド単位で、動き判定基準値以下の動きベクトルの個数を計算し、該個数が第1の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第1のフィールド検出手段と、連続するフィールド間で、動きベクトル検出手段で検出された動きベクトル間の差分値を検出する差分値検出手段と、フィールド単位で、差分値判定基準値以上の差分値の個数を計算し、該個数が第2の個数判定基準値以下のフィールドを検出する第2のフィールド検出手段と、第2のフィールド検出手段で該当するフィールドが検出された後、続くフィールドが第1のフィールド検出手段により該当するフィールドと検出された場合に、第1のフィールド検出手段により検出されたフィールドを繰り返しに係る同一フィールドと判定する判定手段とを備えるようにする。
【0021】
また請求項2の発明においては、映像信号の連続するフィールドより、フィールド数変換処理における繰り返しに係る同一フィールドを検出する映像信号の処理方法に適用して、画素単位で又は所定のブロック単位で、映像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出のステップと、動きベクトル検出のステップで検出された動きベクトルより、フィールド単位で、動き判定基準値以下の動きベクトルの個数を計算し、該個数が第1の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第1のフィールド検出のステップと、連続するフィールド間で、動きベクトル検出のステップで検出された動きベクトル間の差分値を検出する差分値検出のステップと、フィールド単位で、差分値判定基準値以下の差分値の個数を計算し、該個数が第2の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第2のフィールド検出のステップと、第2のフィールド検出のステップで該当するフィールドが検出された後、続くフィールドが第1のフィールド検出のステップにより該当するフィールドと検出された場合に、第1のフィールド検出のステップにより検出されたフィールドを繰り返しに係る同一フィールドと判定する判定のステップとを有するようにする。
【0022】
また請求項3の発明においては、映像信号の処理方法のプログラムに適用して、請求項3に記載の映像信号の処理方法によるプログラムであるようにする。
【0023】
請求項1の構成によれば、映像信号の連続するフィールドより、フィールド数変換処理における繰り返しに係る同一フィールドを検出する映像信号処理装置に適用して、画素単位で又は所定のブロック単位で、映像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、動きベクトル検出手段で検出された動きベクトルより、フィールド単位で、動き判定基準値以下の動きベクトルの個数を計算し、該個数が第1の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第1のフィールド検出手段とを有することにより、この第1のフィールド検出手段によって、本来、動きの無い繰り返し係る同一フィールドを検出することができる。また連続するフィールド間で、動きベクトル検出手段で検出された動きベクトル間の差分値を検出する差分値検出手段と、フィールド単位で、差分値判定基準値以下の差分値の個数を計算し、該個数が第2の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第2のフィールド検出手段とを備えることにより、この第2のフィールド検出手段により、本来、動きベクトルの差分値が0である繰り返しに係る同一フィールドの直前フィールドを検出することができる。これにより第2のフィールド検出手段で該当するフィールドが検出された後、続くフィールドが第1のフィールド検出手段により該当するフィールドと検出された場合に、第1のフィールド検出手段により検出されたフィールドを繰り返しに係る同一フィールドと判定する判定手段を備えることにより、その分、従来に比して検出精度を向上することができる。すなわち第2のフィールド検出手段で検出される直前のフィールドにおいては、同一のコマより取得されるフィールド間で検出される動きベクトルの差分値であることにより、コマ送りがぶれた場合でも、ほぼ値0となり、これにより第1のフィールド検出手段における動き判定基準値を緩やかにする等して、ぶれに対する感度を低くすることができる。また動きが遅い場合に、第1のフィールド検出手段において誤検出した場合でも、第2のフィールド検出手段においては、正しく検出することができる。また動きベクトル検出において誤りが発生した場合でも、1フィールド後においてはエラーによる偏位量が少ないことにより、従来に比して検出精度を向上することができる。
【0025】
これにより請求項2又は請求項3の構成によれば、従来に比して一段と精度良くフィールドシーケンスを検出することができる映像信号の処理装置、映像信号の処理方法又は映像信号の処理方法のプログラムを提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0027】
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態の構成
図1は、本発明の実施の形態に係るフィールドシーケンス検出回路を示すブロック図である。このフィールドシーケンス検出回路21において、図6について説明したフィールドシーケンス検出回路11と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0028】
このフィールドシーケンス検出回路21において、動きベクトル検出回路15は、8画素×8ラインのマクロブロックを単位にして、例えばブロックマッチングの手法により動きベクトル(Vx,Vy)を検出する。これにより動きベクトル検出回路15は、1フィールドで、2700個の動きベクトル(Vx,Vy)を検出する。また比較回路16においては、動き判定基準値(α、β)を(±l画素、±2ライン)とした。これらによりこのフィールドシーケンス検出回路21においては、動き判定基準値(α、β)以下の動きベクトル(Vx,Vy)を順次検出するようになされている。
【0029】
累算比較回路22は、このようにして検出される動き判定基準値(α、β)以下の動きベクトル(Vx,Vy)の個数γをフィールド単位で計算し、この個数γが所定の判定基準値γ1以上か否か判定して判定結果を出力する。ここでこの判定基準値γ1は、1フィールドのブロック数2700個に対して、2000とした。これによりフィールドシーケンス検出回路21においては、繰り返しに係る同一フィールドと判断されるフィールドを動きベクトルの大きさを基準にして検出するようになされている。
【0030】
遅延回路23は、動きベクトル検出回路15で検出される動きベクトル(Vx,Vy)を1フィールド遅延させて出力する。差分回路24は、この遅延回路23の入出力間で差分値を計算することにより、連続して検出される動きベクトル(Vx,Vy)について、フィールド間の差分値を計算する。これによりフィールドシーケンス検出回路21は、動きベクトル(Vx,Vy)の時間軸方向の偏位量Δ(Vx,Vy)を計算する。
【0031】
比較選択回路25は、差分回路24の出力値Δ(Vx,Vy)と、この出力値に対応する所定の差分値判定基準値(α2、β2)と比較し、この差分値判定基準値(α2、β2)以下の出力値Δ(Vx,Vy)を選択出力する。累算比較回路26は、比較選択回路25より出力される出力値Δ(Vx,Vy)の個数をフィールド単位で計算し、この個数βが所定の判定基準値β1以上か否か判定して判定結果を出力する。これにより比較選択回路25は、動きベクトル(Vx,Vy)の生成基準のコマを等しくしてなるフィールドの連続を検出するようになされている。
【0032】
すなわち図2に示すように、2−3プルダウン方式によるフィールド間において、繰り返しに係る同一フィールド(ハッチングにより示す)の直前の2フィールドにおいては、同一コマによる撮像結果が動きベクトルの検出基準に設定され、さらに同一のコマの撮像結果より生成されることにより、それぞれ値0以外の動きベクトルa及びbが計算される場合であっても、これら動きベクトルa及びbの差分値Δ(a−b)においては、殆ど値0となる。またこのような差分値Δ(a−b)においては、コマ送りにぶれが発生している場合でも、極めて0に近い値となり、むろん画像自体の動きが小さな場合でも、極めて0に近い値となる。
【0033】
これによりこのような差分値Δ(a−b)が殆ど0となるようなフィールドに続くフィールド2ODD、4EVENにおいては、繰り返しに係る同一フィールドと判断することができる。
【0034】
これによりこの実施の形態では、上述した累算比較回路22における判定結果と併せて、この判定方法を採用し、フィールドシーケンスを検出する。このようにすれば、その分、従来に比して、動き速度が低速度の場合でも、繰り返しに係る同一フィールドの誤検出を防止することができる。また比較回路16における判定基準(α、β)をその分緩やかに設定して、ぶれに対する感度を低減することができる。また動きベクトルの検出に誤りが発生した場合でも、1フィールド後のエラー偏位量は少ないことにより、図6について説明したように、1つのフィールドを判定対象に設定して動きベクトルcだけで繰り返しに係る同一フィールドを検出する場合に比して、動きベクトルの誤検出による繰り返しに係る同一フィールドの誤検出も有効に回避することができる。
【0035】
これにより判定回路27は、累算比較回路22及び26の出力を判定し、直前のフィールドで、判定基準値(α2、β2)以下である動きベクトル(Vx,Vy)の差分値Δ(Vx,Vy)が個数βが所定値β1以上の場合であって、かつ判定基準(α、β)以下の動きベクトル(Vx,Vy)の個数γが所定個数γ1以上であるフィールドを検出し、このフィールドを繰り返しに係る同一フィールドと判定してフィールドシーケンス検出結果S1を出力する。
【0036】
(1−2)第1の実施の形態の動作
以上の構成において、このフィールドシーケンス検出回路21においては、2−3プルダウン方式により生成された映像信号のうち、輝度信号VSYが前置フィルタ13に入力され、ここで動きベクトル検出時に誤りが発生しないように、帯域制限される。この輝度信号VSYは、続くフレームメモリ14において、1フレーム分遅延され、これによりこのフレームメモリ14に入力される輝度信号VSYの偶数フィールド及び奇数フィールドに対して、それぞれ対応する直前の偶数フィールド及び奇数フィールドが生成される。これら対応する1組の輝度信号VSYは、動きベクトル検出回路15に入力され、ここで8×8画素毎に、動きベクトル(Vx、Vy)が検出される。
【0037】
このようにして検出される動きベクトル(Vx、Vy)は、比較回路16で所定の動き判定基準値(α、β)以下の、0近傍のものが選択され、累算比較回路22で各フィールド毎に、この動き判定基準値(α、β)以下の動きベクトルの個数が計算され、この計算された個数γが所定の判定基準値以上のフィールドで、判定結果が立ち上げられる。これによりフィールドシーケンス検出回路21では、本来動きが0である2−3プルダウン方式の繰り返しに係る同一フィールドが動きベクトルの大きさを基準にして検出される。
【0038】
このようにして検出される繰り返しに係る同一フィールドにおいては、動きベクトルの大きさを基準にして検出されることにより、輝度信号VSYで動きが少ない場合には、他のフィールドが誤って検出されることになる。またこのような誤検出を防止するために、動き判定基準値(α、β)を小さくすると、コマ送りによるぶれによって本来検出されるべきフィールドが検出されなくなり、これによりぶれに対して敏感になる。また動きベクトルの誤検出によっても、影響を受けることになる。
【0039】
フィールドシーケンス検出回路21では、このような動きベクトルの大きさを基準にしたフィールドの判定に加えて、動きベクトル検出回路15より出力される動きベクトルが遅延回路23で1フィールド分遅延され、続く差分回路24でこの遅延された動きベクトルと元の動きベクトルとの間で差分値が検出される。この差分値は、続く比較選択回路25において、差分値判定基準値(α2、β2)と比較され、この差分値判定基準値(α2、β2)以下の差分値が累算比較回路26で各フィールド毎に計算される。さらにこの計算された個数βが判定基準値β1以上場合に、2−3プルダウン方式の繰り返しに係る同一フィールドの直前フィールドと判定される。これによりフィールドシーケンス検出回路21では、動きベクトルの差分値を基準にして、繰り返しに係る同一フィールドの直前フィールドが検出される。
【0040】
このようにして検出される直前フィールドに係る動きベクトルの差分値においては、同一コマより作成されたフィールド間で計算されることにより、コマ送りにぶれがある場合でも、また元の映画フィルム上で動きがある場合でも、ほぼ値0となる。これによりこの実施の形態では、確実に繰り返しに係る同一フィールドの直前フィールドを検出することができる。
【0041】
フィールドシーケンス検出回路21では、このようにして異なる手法による検出結果が判定回路27で判定され、これにより繰り返しに係る同一フィールドが検出される。従ってこの検出結果においては、2系統により検出した分、従来に比して高い精度によりフィールドシーケンスを検出することができる。すなわち動きベクトルの差分値によりフィールドを判定する分、動き判定基準値を緩やかに設定してぶれに対する感度を低くすることができる。また動きが遅い場合に、動きベクトル側で誤検出した場合でも、差分値側においては、正しく同一フィールドを検出することができ、その検出精度を向上することができる。また動きベクトル検出において誤りが発生した場合でも、1フィールド後においてはエラーによる偏位量が少ないことにより、従来に比して検出精度を向上することができる。
【0042】
(1−3)第1の実施の形態の効果
以上の構成によれば、動きベクトルの大きさを基準にした繰り返しに係る同一フィールドの検出と、フィールド間における動きベクトル差分値を基準にした同一フィールドの直前フィールドの検出とに基づいて、2−3プルダウン方式における繰り返しに係る同一フィールドを判定することにより、従来に比して一段と精度良くフィールドシーケンスを検出することができる。
【0043】
(2)第2の実施の形態
図3は、勾配法による動きベクトル検出回路を示すブロック図である。この動きベクトル検出回路41は、例えば動きベクトルを用いた動き内挿により映像信号における動きの不連続性を補正する装置(例えば特開平1−30957号公報、特開平3−280681号方向)に適用される。
【0044】
この動きベクトル検出回路41において、初期偏位ベクトル選択回路43は、動きベクトルメモリ42に記録された既に検出済の動きベクトルより、初期偏位ベクトルV0を選択して出力する。ここで初期偏位ベクトルV0は、処理対象のフィールドの動きベクトルを計算する際に使用される初期値である。初期偏位ベクトル選択回路43は、動きベクトルメモリ42に記録された既に検出済の動きベクトルをこの初期偏位ベクトルV0の候補として受け、これらの候補より初期偏位ベクトルV0を選択して出力する。ここでこの候補としては、処理対象のフィールドにおいて、動きベクトル検出対象のブロックに対して、既に動きベクトルを検出してなる隣接ブロックの動きベクトル(例えばラスタ走査において処理対象のブロックに比して速い時点で走査されるブロックの動きベクトル)、前フィールドにおける動きベクトルの平均値等が適用される。初期偏位ベクトル選択回路43は、これら各候補の動きベクトルのうちで最も予測誤差の小さなものを選択して初期偏位ベクトルV0に設定する。
【0045】
勾配法演算回路44は、このようにして計算される初期偏位ベクトルを用いて前フィールド及び対象フィールドの画像データを演算処理することにより、初期偏位ベクトルV0に対して、処理対象フィールドにおける動きベクトルの偏位ベクトルVaを計算する。加算回路45は、この偏位ベクトルVaを初期偏位ベクトルV0と加算し、これにより処理対象フィールドの動きベクトルV0+Vaを計算する。
【0046】
メモリ書き込み制御回路46は、このようにして計算される動きベクトルにより動きベクトルメモリ42の記録を更新すると共に、図示しない内挿回路等に動きベクトルを出力する。この処理においてメモリ書き込み制御回路46は、フィールドシーケンス検出回路21で検出されるフィールドシーケンスに従って、2−3プルダウン方式の繰り返しに係る同一フィールドについては、動きベクトルメモリ42の更新を中止する。
【0047】
すなわち図2を用いて説明したように、2−3プルダウン方式の繰り返しに係る同一フィールドにおいては、本来、値0の動きベクトル(動きベクトル(c)及び(h))が検出される。これに対して勾配法による動きベクトルの検出においては、それまでのフィールド等で検出されている動きベクトルを基準にして動きベクトルを検出することにより、この同一フィールドに続くフィールドにおいては、値0の動きベクトルを基準にして動きベクトルを検出することになる。これによりこのような繰り返しに係る同一フィールドの動きベクトルを、他のフィールドで検出される動きベクトルと同様に処理して動きベクトルを検出したのでは、動きが大きい場合に、検出精度が著しく劣化することになる。
【0048】
しかしながらこの実施の形態のように、動きベクトルメモリ42の更新を中止して、繰り返しに係る同一フィールドで検出される動きベクトルを処理対象から除外すれば、結局、直前のフィールドを基準にして、同一フィールドに続くフィールドの動きベクトルを検出することができ、検出精度の劣化を防止することができる。
【0049】
図3に示す構成によれば、勾配法により動きベクトルを検出して処理する際に、繰り返しに係る同一フィールドの動きベクトルを処理対象より除外することにより、動きベクトルの検出精度の低下を防止することができる。
【0050】
(3)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、単に2系統によるフィールド判定結果によりフィールドシーケンスを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、各系統によるフィールド判定結果に、図5及び図6について説明したような5フィールド周期で同一のシーケンスが繰り返される2−3プルダウン方式の規則性を利用した誤検出防止の機構を設けるようにしてもよい。
【0051】
また上述の第1の実施の形態においては、輝度信号を処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コンポジットビデオ信号を処理する場合等にも広く適用することができる。
【0052】
また上述の第1の実施の形態においては、前置フィルタによる帯域制限して輝度信号を処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて省略するようにしてもよい。
【0053】
また上述の実施の形態においては、テレシネ装置で2−3プルダウン方式により生成された60〔フィールド/秒〕の映像信号を処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はフィールド数を変換して生成された各種映像信号の処理に広く適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、動きベクトルの大きさを基準にした繰り返しに係る同一フィールドの検出と、フィールド間における動きベクトル差分値を基準にした同一フィールドの直前フィールドの検出とに基づいて、例えば2−3プルダウン方式における繰り返しに係る同一フィールドを判定することにより、従来に比して一段と精度良くフィールドシーケンスを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るフィールドシーケンス検出回路を示すブロック図である。
【図2】図1のフィールドシーケンス検出回路の動作の説明に供する略線図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る動きベクトル検出回路を示すブロック図である。
【図4】2−3プルダウン方式の説明に供する略線図である。
【図5】従来のフィールドシーケンス検出回路を示すブロック図である。
【図6】従来の他の例に係るフィールドシーケンス検出回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、11、21……フィールドシーケンス回路、2、14……フレームメモリ、15、41……動きベクトル検出回路、6、16……比較回路、22、26……累算比較回路、24……差分回路、25……比較選択回路

Claims (3)

  1. 映像信号の連続するフィールドより、フィールド数変換処理における繰り返しに係る同一フィールドを検出する映像信号処理装置において、
    画素単位で又は所定のブロック単位で、前記映像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトル検出手段で検出された動きベクトルより、フィールド単位で、動き判定基準値以下の動きベクトルの個数を計算し、該個数が第1の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第1のフィールド検出手段と、
    連続するフィールド間で、前記動きベクトル検出手段で検出された動きベクトル間の差分値を検出する差分値検出手段と、
    フィールド単位で、差分値判定基準値以下の前記差分値の個数を計算し、該個数が第2の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第2のフィールド検出手段と、
    前記第2のフィールド検出手段で該当するフィールドが検出された後、続くフィールドが前記第1のフィールド検出手段により該当するフィールドと検出された場合に、前記第1のフィールド検出手段により検出されたフィールドを前記繰り返しに係る同一フィールドと判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする映像信号処理装置。
  2. 映像信号の連続するフィールドより、フィールド数変換処理における繰り返しに係る同一フィールドを検出する映像信号の処理方法において、
    画素単位で又は所定のブロック単位で、前記映像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出のステップと、
    前記動きベクトル検出のステップで検出された動きベクトルより、フィールド単位で、動き判定基準値以下の動きベクトルの個数を計算し、該個数が第1の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第1のフィールド検出のステップと、
    連続するフィールド間で、前記動きベクトル検出のステップで検出された動きベクトル間の差分値を検出する差分値検出のステップと、
    フィールド単位で、差分値判定基準値以下の前記差分値の個数を計算し、該個数が第2の個数判定基準値以上のフィールドを検出する第2のフィールド検出のステップと、
    前記第2のフィールド検出のステップで該当するフィールドが検出された後、続くフィールドが前記第1のフィールド検出のステップにより該当するフィールドと検出された場合に、前記第1のフィールド検出のステップにより検出されたフィールドを前記繰り返しに係る同一フィールドと判定する判定のステップと
    を有することを特徴とする映像信号の処理方法。
  3. 請求項2に記載の映像信号の処理方法によるプログラムである
    ことを特徴とする映像信号の処理方法のプログラム。
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