JP3842468B2 - プローブの清掃方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路のような平板状被検査体の通電試験に用いるプローブカードのプローブを清掃する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路の通電試験に用いるプローブカードにおいては、通電試験時にプローブの先端(針先)が集積回路の電極部に押圧されて電極部を擦り、電極部の一部を削り取ることから、電極部の削り屑のような異物がプローブの先端に付着することを避けることができない。
【0003】
そのような異物がプローブの先端に付着していると、プローブの先端と集積回路の電極部との間の電気的接触状態が不確実になり、その結果検査自体が不正確になる。このため、この種のプローブカードにおいては、プローブの先端に付着している除去する清掃作業が行われている。
【0004】
この種の清掃技術の1つとして、圧縮空気をプローブの先端部に吹き付けるものがある。しかし、この従来技術では、付着物の一部は除去されるが、大部分の付着物は除去されない。
【0005】
清掃技術の他の1つとして、シート材に砥粒を塗布して研磨材層を形成したサンドペーパのような研磨部材、スポンジのような基材の表面層に砥流を混入して研磨材層を形成した研磨部材等を用い、プローブの先端を研磨材層に押圧している。
【0006】
しかし、この従来技術では、圧縮空気をプローブの先端部に吹き付ける技術に比べると多量の付着物を除去することはできるが、それでも多くの付着物が除去されることなく残存する。
【0007】
本発明者らは、種々の実験を行った結果、多量の付着物が残存する原因は、プローブ又は付着物が帯電しているためであることを見いだした。図4に示すように、一般的な集積回路の電極部用材料の酸化物であるアルミナは一般に正のイオンを有するのに対し、一般的なプローブ用材料であるタングステンは一般に負のイオンを有する。このため、両者は付着しやすく、分離しにくい。図4において、縦軸はぜーた電位を示し、横軸はpHを示す。
【0008】
【解決しようとする課題】
それゆえに、プローブの清掃技術においては、付着物をプローブから確実に除去することが重要である。
【0009】
【解決手段、作用及び効果】
本発明の清掃方法は、プローブのゼータ電位の極性と同極性にイオン化した空気を1以上のプローブの先端部付近に吹き付けることを含む。また、本発明の清掃装置は、プローブのゼータ電位の極性と同極性にイオン化した空気を1以上のプローブの先端部付近に吹き付けるイオナイザとを含む。
【0010】
イオナイザは、空気をプローブの先端部への付着物の電位と逆の電位にイオン化するように、予め設定される。そのような設定は、プローブ材料により決定することができる。そのような空気がプローブの先端部に吹き付けられると、プローブの先端部への付着物は、電気的に中和されるか、又はプローブ先端部の電位の極性と同極性に帯電され、プローブ先端部から分離されやすい。
【0011】
上記の結果、本発明によれば、そのような付着物は、自然に又は続いて吹き付けられる空気によりプローブの先端部から離される。
【0012】
本発明に係る清掃用方及び装置は、さらに、前記イオン化した空気を前記プローブの先端部付近に吹き付ける間、前記プローブの先端部付近の空気を吸引することを含むことができる。このようにすれば、プローブへの付着物は、プローブ先端部付近の空気と共に吸引されて所定の箇所に集められる。
【0013】
本発明に係る清掃用方及び装置は、さらに、研磨部材を設けてプローブの先端をその研磨部材に押し付けることができる。イオン化した空気を吹き付ける前にプローブ先端を研磨部材に押し付けるならば、多少の付着物が研磨部材により除去されるから、残りの付着物をプローブ先端部の電位の極性に容易に帯電させることができる。イオン化した空気を吹き付けた後にプローブ先端を研磨部材に押し付けるならば、付着物をより確実に除去することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、清掃装置10は、集積回路の通電試験に用いるプローブカード12に備えられた複数のプローブ14の先端部の清掃に用いられる。プローブカード12は、複数のプローブ14を配線基板16に配置した既知のものである。
【0015】
清掃装置10は、板状のベース部材20と、ベース部材20の上に配置されたイオナイザ22と、排気用空気通路24とを含む。
【0016】
ベース部材20は、ベース部材20を貫通する吸引口26を中央に有する。吸引口26の上部分は、直径寸法が上方ほど大きい截頭円錐形の形状を有する。
【0017】
イオナイザ22は、空気を正又は負にイオン化する除電装置として市販されている既知のものであり、空気を吸引口26の上方の箇所に向けて斜め上方に噴出する噴出口を有する。イオナイザ22は、高圧空気を図示しない圧縮機からチューブ28を経て受け、その空気をイオン化する。
【0018】
排気用空気通路24は、チューブ、ホース等により形成されており、また一端をベース部材20の下側において吸引口26に連通され、他端を図示しない排気装置に接続されている。
【0019】
図2に示すように、清掃装置10は、吸引口26がプローブ14に向けて上方に開放するように、検査装置30内に少なくとのX方向(図2において、左右方向)へ移動可能に配置される。
【0020】
集積回路32は、検査ステージ34に配置された検査テーブル36に配置されている。検査ステージ34は、検査テーブル36及び集積回路32を、X方向,Y方向(図2において、紙面に垂直の方向),Z方向(図2において、上下方向)及びθ方向(上下方向に伸びる軸線の周りの方向)へ移動させる既知の機構である。
【0021】
イオナイザ22は、空気をプローブの先端部への付着物の電位と逆の電位に、換言すればプローブ材料の帯電と同じ極性にイオン化するように、予め設定される。イオン化すべき極性は、プローブ14の材料の種類、集積回路32の電極部の材料の種類等により決定することができる。
【0022】
集積回路32の通電試験の間、検査ステージ34は検査テーブル36及び集積回路32をプローブカード12に下の検査位置に移動させており、清掃装置10は、検査位置から離れた待機位置に移動されている。
【0023】
清掃時、検査ステージ34は検査テーブル36及び集積回路32を検査位置から待機位置と異なる位置、例えば集積回路の受け渡し位置に移動され、清掃装置10は検査位置に移動される。
【0024】
清掃装置10は、検査位置において、チューブ28を介して圧縮空気をイオナイザ22に受け、その空気をイオナイザ22においてプローブ14の先端部への付着物の電位と逆の電位にイオン化した後イオナイザ22からプローブ14の先端部に噴出する。
【0025】
このように付着物の電位と逆の電位にイオン化された空気がプローブ14の先端部に吹き付けられると、プローブ14の先端部への付着物は、電気的に中和されるか、又はプローブ先端部の電位の極性と同極性に帯電され、プローブ先端部から分離されやすくなり、自然に又は続いて吹き付けられる空気によりプローブの先端部から確実に離される。
【0026】
イオン化した空気の噴出と同時に、清掃装置10は、プローブ14の先端部付近の空気を吸引口26に吸引する。これにより、付着物は、プローブ先端部付近の空気と共に吸引されて所定の箇所に集められる。空気の流れを、図1及び図3において矢印で示す。
【0027】
上記の結果として、清掃装置10によれば、プローブ14への付着物を確実に除去することができる。また、付着物を溶解させる薬品を用いる必要がないから、安全であり、そのような薬品により作業環境を悪化させるおそれがない。
【0028】
図3を参照するに、清掃装置40は、研磨部材42をベース部材20に配置している、研磨部材42は、シート材に砥粒を塗布して研磨材層を形成したもの、又はスポンジのような基材の表面層に砥流を混入して研磨材層を形成したのもであり、プローブ14の真下となる位置に配置されている。
【0029】
ベース部材20の吸引口26は、清掃装置40においては、プローブ14の先端部付近の空気を吸引するように、研磨部材42の周りに開放している。
【0030】
この清掃装置40を用いる場合、イオン化した空気をプローブ14の先端部に吹き付ける前又は吹き付けた後に、プローブ14の先端を研磨材42の研磨材層に押し付ける。
【0031】
イオン化した空気をプローブ14の先端部に吹き付ける前に、プローブ14の先端を研磨部材に押し付けるならば、予め多少の付着物が研磨部材42により除去されるから、残りの付着物をプローブ先端部の電位の極性に容易に帯電させることができる。
【0032】
これに対し、イオン化した空気をプローブ14の先端部に吹き付けた後に、プローブ14の先端を研磨部材42に押し付けるならば、付着物をより確実に除去することができる。
【0033】
本発明は、上記実施例に限定されない。本発明は、集積回路の通電試験用プローブを清掃する技術のみならず、液晶基板のような他の平板状非検査体の通電試験用プローブを清掃する技術にも適用することができる。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る清掃装置の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1に示す清掃装置を配置した検査装置の一実施例を示す図であって、(A)は通電試験時の清掃装置とプローブカードとの位置関係を示し、(B)は清掃地の清掃装置とプローブカードとの位置関係を示す。
【図3】本発明に係る清掃装置の他の実施例を示す正面図である。
【図4】各種の金属材料のゼータ電位とpHとの関係を示す図である。
【符号の説明】
10,40 清掃装置
12 プローブカード
14 プローブ
20 ベース部材
22 イオナイザ
24 排気用空気通路
26 吸引口
30 検査装置
32 集積回路
34 検査ステージ
36 検査テーブル
42 研磨部材
Claims (6)
- プローブのゼータ電位の極性と同極性にイオン化した空気を1以上の前記プローブの先端部付近に吹き付けることを含む、プローブの清掃方法。
- さらに、前記イオン化した空気を前記プローブの先端部付近に吹き付ける間、前記プローブの先端部付近の空気を吸引することを含む、請求項1に記載の清掃方法。
- さらに、前記イオン化した空気を吹き付ける前に又は吹き付けた後に前記プローブの先端を研磨部材に押し付けることを含む、請求項1又は2に記載の清掃方法。
- プローブのゼータ電位の極性と同極性にイオン化した空気を1以上の前記プローブの先端部付近に吹き付けるイオナイザとを含む、プローブの清掃装置。
- さらに、前記プローブの先端部に向けて開放する吸引口を有するベース部材と、前記吸引口に連通された排気用空気通路とを含み、前記イオナイザは前記ベース部材に配置されている、請求項4に記載の清掃装置。
- さらに、前記プローブの先端を押し付けるべく前記ベース部材に配置された研磨部材を含む、請求項4又は5に記載の清掃装置。
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